ICT活用に消極的な同僚とどのように関わるか|教員採用試験対策|面接・集団討論テーマ

2021年4月に入り、いよいよ新生活がはじまりました。

2021年の学校は、なんと言っても「一人一台タブレット端末」の導入GIGAスクールを実現することに注目が集まっています。

今回は「ICT活用に消極的な同僚との関わり」に関する、教採面接・集団討論の予想質問と回答のポイントについてまとめました。

目次

ICT活用に「同僚間での温度差」が課題

各学校に「一人一台タブレット端末」も揃い、ICT機器を活用した教育活動の環境は整えたものの、やはり一筋縄ではいかないようです。

課題の一つは、ICT機器を活用した教育活動について教師間で温度差があることです。

教育新聞が行なった、学校現場の一人一台タブレット端末という環境に関するウェブ調査によると、ICT活用への態度が「積極的」と答えた人の割合が、校長よりも教諭の方が20%低いことがわかりました(※下の教育新聞記事参照)。

確かに学校現場では、「Wordに慣れなくて、いまだに一太郎を使っているのに!」と嘆く教諭も少なくありません。
私も実際「子どもに使い方を指導できない。こちらが理解するまでにすごく労力がかかる。」という同僚の声も聞きました。
タブレットを活用して実際に子どもに指導するのは教諭であるため、管理職よりも教諭の方が「積極的」な人の割合が低いことは、当然とも言えます。
とはいえ、学校に設置されたタブレット端末をただ倉庫に眠らせて旧態依然の授業を続けるよりも、より良い学校を目指して今ある環境をフル活用できるよう試行錯誤することも大切です。
かといって、ICT活用に消極的な教諭を批判しても何もはじまりません。
今、学校で最も求められている人材は、ICT活用に消極的な同僚とも良好な関係を維持しながら、子どもたちにとっての「より効果的な学び」や教師にとって「より効率的な業務」の実現へと学校を動かしていける教師です。

予想される面接質問

そこで、教員採用試験の面接や集団討論で下記のような質問があるのでは、と私は予想しました。
ICT活用に消極的な教諭がいる中、学校現場でICT活用を推進していくために、教師として学校としてどのような心構えや取り組みが必要ですか?
もしこのような質問がきたら「ICT活用に消極的な教諭がいる中」という大前提はしっかりおさえておくことが大切です。
この質問はつまり「学校現場でICT活用を進めていくために、消極的な教諭に対してどのように配慮して実行していくか」ということです。
また、上記の質問では「教師として学校として」となっていますが、実際の面接では「教師として」なのか「学校として」なのか、また上記のように両方回答すべきなのかを、しっかり聞き取り、必要な要素を過不足なく回答することが大切です。

回答のポイント

「ICT活用に消極的な教諭がいる中、学校現場でICT活用を推進していくために、教師として学校としてどのような心構えや取り組みが必要ですか?」

という質問に対して「これが正解」というものはありませんが、私ならこう回答するかなというポイントを下記にまとめました。

あなたならどのように回答するかを考えるためのたたき台として、ご活用いただければ幸いです。

教師としての心構えや取り組み

  • 消極的な教諭の話を共感的な姿勢で聞く
  • 校務分掌などにICTを導入する場合には、同僚が望めば一緒にやって見せてICT活用への心理的ハードルを低くする
  • 日頃から「ちょっと教えて」と言い合える関係を築いておく

まず、「私には無理よ」という同僚の声に対し、第一声「簡単ですよ!」と返すのではなく、「慣れないことだとエネルギー使いますよね〜」など共感的な姿勢で対応します。

同僚の自尊心(プライド)への配慮は必須です。

実際にICTを活用せざるを得ない場合には、「もしよかったら一緒にやりませんか?」と声をかけ、同僚が望めば一緒にやって「案外やってみれば簡単だな」と感じてもらえるよう心がけます。

また、そのように温和な雰囲気で「ちょっと教えて」がお互いにできるためには、日頃から同僚と良好な関係を築けていることも重要です。

教師としての優劣や教育観の正誤などを評価せず、相手を尊重する姿勢で明るく楽しい会話を心がけることで、そのような関係づくりにつながります。

学校としての取り組み

  • 勉強会研修の実施
  • 相互補完できる役割分担
  • クラス合併授業で苦手教師も一緒に学ぶ

まず考えられるのは、タブレット端末の使用方法や活用方法に関する勉強会や研修を実施すること。

ただ、教師の業務の効率化を唱って取り入れるタブレット端末を習得するために、研修などで教師の仕事がさらに増えるという批判の声も聞こえます。

またそのような研修を主導する教諭にとっても勉強会や研修の準備に時間をかけていては、元も子もありません。

そこで、学校としての取り組みで重要になるのが、それぞれの教師の得意分野に分掌や主任などの役職を当てることです。

例えば、タブレット端末の使い方を教諭で共通理解する研修で、教頭が主導でやる学校があります。

教頭がICTに精通している場合は良いですが、そうでない場合は、教頭の腰が重くなるのは当然です。

ICT関連はICTの得意な先生に。その先生の負担がそれにより大きくなる場合は、その他の業務を別の得意な人に割り当てるべきです。

それぞれの先生が苦手分野を持ち場にしていると、1+1が2未満になることもあります。

逆に、それぞれの先生が得意分野を持ち場にしていれば、1+1で3や5などさらなる成果をもたらします。

教師一人ひとりの得意で相互に補完し合うことで、学校全体の生産性も向上します。

勉強会を特別に開くとなると、プラスαの時間を設けるかたちになり負担になりますが、

ICTを活用した授業ができる先生と苦手な先生のクラスとで合併授業にして、苦手な先生も子供と一緒に使い方を学び、次の授業からは苦手な先生も単独でICTを活用できるようにすると、プラスαの時間を設ける必要なく効率的に使い方をマスターできます。

まとめ

新しい教育施策で山積みな課題。

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