「子どもが幸せに育つ教育」

「子どもには、幸せになってほしい」

これは、親の心からの願いですよね。

学校でたくさんの子どもたちと関わり、1000冊以上の本を読み、学んだなかで重要なことをまとめました。

 

目次

幸福度を決めているもの

そもそも、幸福度を決めているものは何なのか?

国連の『世界幸福度ランキング』(https://s3.amazonaws.com/happiness-report/2019/WHR19.pdf)では、幸福度を主に「主観系」と「客観系」の2種類の調査でランキングしているようです。

 

・主観系:「あなたは幸せですか?」のような主観を聞く質問

・客観系:平均余命、就学率、GDP、民主主義指数など、「幸せを構成している要素」であるだろうとされている客観的データ

 

幸福度が62位(世界156ヶ国中、2020年)の日本の場合、「客観系」の指数は悪くないが、「主観系」がめっぽう弱い。

一方、「客観系」指数の低いフィジーが、2011年と2014年の調査で幸福度ランキング1位に輝いたことは、世界中が注目しました!

フィジーでは、「主観系」の幸福度指数が非常に高かったのです。

子どもが幸せに生きるためには、「主観系」の幸福度を高めることを重視することが重要であると考えます。

なぜなら、高学歴・高収入だけで幸せになれるとは限らないからです。

逆に、「主観系」の幸福度を高めることができれば、学歴や収入、他人の評価などを機にすることなく「私は幸せだ」と心から感じることができます。

『世界でいちばん幸せな国フィジーの世界でいちばん非常識な幸福論』によると、「主観系」幸福度が高いフィジー人には、4つの幸せの習慣があるといいます。

1:モノもお金もみんなで「共有」する習慣

2:自分にも他人にも「テキトー」な習慣

3:どんなときでも「現在にフォーカス」する習慣

4:「つながり」をつくる習慣

 

これらの習慣を見ると、フィジーの人は、心身への好影響が近年科学的に認められている

・「親切」(カインドフルネス)や

・「マインドフルネス」(「今ここ」を大切にする習慣)

を日頃から実践していることがわかります。

人に親切にすることや、「今ここ」に集中して生きることは、幸福感や自己肯定感、ポジティブ思考、ストレス耐性にもプラスの影響を与えます

自分にも他人にも「テキトー」なスタンスは、自己肯定感を高めるうえで重要な「自己受容」や「固定観念でジャッジしない」ことにもつながります。

人々の「つながり」が密接であることから「共同体感覚」をもちやすい環境でもあります。

フィジーの人の「主観系」幸福度が高いことは、非常に理にかなっているのです。

 

逆に、日本人では、「自己肯定感」が世界的にも低いことが課題視されて久しくありません。(https://www8.cao.go.jp/youth/whitepaper/h26honpen/tokushu_02.html

ミルクボーイさんの漫才「コーンフレークは生産者の顔が浮かばへんのよ!」の通り、「共同体感覚」も感じにくい社会です。

「完璧」「高品質」が求められ、失敗が許されない空気感も強い

そんな日本の子どもたちが「自分は幸せだ」と感じて生きていくために必要な教育とは、一体どのようなものなのでしょうか?

 

幸せな子どもを育てる教育3つのポイント

子どもたちが「自分は幸せだ」と感じる教育のポイントを厳選して3つ紹介します。

1:「ある」ものに感謝する

フィジーの例から、お金持ちでなくとも幸せに生きられることがわかりました。

「幸せ」と感じる人と「不幸」と感じる人の大きな違いの一つは、「ある」ものに感謝して生きるか、「ない」ものに不平不満をもって生きるかです。

 

《「ある」ものに感謝して生きる人》

・叱られた時、「私のために注意してくれた」と感謝する

・壁にぶつかった時、「成長できる機会を与えられた」と感謝する

・塾に行けるお金がなくても「学校で、無償で学ばせてもらえるなんてありがたい」と感謝し学校の授業を真剣に受ける

など、すべての人や出来事から学び、「私は恵まれている。幸せだな」と感じます

 

《「ない」ものに不平不満をもって生きる人》

・叱られた時、「なんで俺(私)だけ叱るんだ!」と自らの行動の反省をしない

・壁にぶつかった時、「なんで俺(私)だけ、こんな酷い目に遭うんだ」と嘆き、乗り越える方法や学べることを考えない

・塾に行けるお金がないと「こんな家に生まれた自分は不幸だ。有能な親の子はいいよな」と親を見下し、現状の言い訳をする

 

いくら良い成績を取っても、いくらお金持ちになっても、人間の欲には上限がありません。

より良い社会を目指す一方で、現在や過去に感謝して生きる

そのために、「ある」ものに感謝する思考の癖を身につけさせてあげることが非常に重要です。

《「ある」ものに感謝する教育事例》

・「今日のハンバーグも美味しいね。このお肉がハンバーグになるまで、どれだけの人が関わってくれたんだろう?」と、日々の自分たちの生活に欠かせない人やモノに一緒に思いをはせる

・「あなたは、ミスこそ多いかもしれないけど、人とは違う鋭い視点や人並みはずれた集中力がある。その才能を生かせばいいじゃない」と、子どもの苦手なことも受け容れながら、長所にフォーカスする

・「今日は仕事で失敗しちゃったんだ。でも、その失敗があったからこういうことに気づけてパパはラッキーだったよ!」と親自身が「ある」ものに感謝するようすを子どもに見せる

これには、習い事のようにお金はかかりません。

やらない手はないですね♪

 

2:自己肯定感を高める言葉をかける

心から幸せを感じて生きるためには、「自分はできる」「自分はかけがえのない人間だ」自己肯定感を高くもつことも大切です。

子どもの自己肯定感は、大人がかける「言葉」に大きな影響を受けます

そこで、子どもの自己肯定感を下げる言葉と高める言葉を紹介します。

 

《自己肯定感を下げる言葉》

「それは無理よ」「あなたにはできないわ」:能力の低さを感じさせる

「本当にできるの?」と心配:能力の低さや親から信頼されていないと感じさせる

・(失敗した時)「だから言ったじゃない!」:失敗=悪だと感じる

「あなたって、頑固ね/落ち着きがないわね/ミスばかりね」:弱みが一層拡大する

「才能は生まれつき決まっているの」:意欲を奪い、結果成功体験をも奪う

 

《自己肯定感を高める言葉》

・「あなたならできるわ」「応援しているわ」

・「お!やってみるんだね」

※危険があるものは見守りが必要です。もちろん、本当に危険なものは手の届かない場所に置いておく、制止することが必要です!

・(失敗した時)「こぼれたね。一緒に拭こうか」「次はどうすれば上手くいくかな?」「あと少しだったね」など、失敗を肯定的に捉え、対処法などに思考を発展させ、応援する

・「あなたの、やり抜く/好奇心旺盛/おちゃめなところね」とポジティブな意味に置き換える

・「人間は、いつだって変わることができるの」

 

子どもが失敗をしても責めずに、失敗を前向きにとらえる声かけをして見守ることで、小さな成功体験をたくさん積むことができます。

成功体験を得ると、「ドーパミン」という「やる気」や「喜び」をつかさどるホルモンが分泌され、さらなる意欲やチャレンジにつながりますよ♪

また、「自分のもともとの能力は生まれつきではなく、努力によって後天的に伸ばすことができる」と信じる子どもは、「やり抜く力」も強いということが、スタンフォード大学の研究でもわかっています。

子どもの自己肯定感を高める言葉かけを1日に1度でもできたら、私たち親自身も、自分に「できたね!」と言ってあげましょう♪

 

3:一緒に「笑う」

「幸せだ」と感じている人で、まったく笑わないという人はほぼいないと思います。

私たちは、「幸せだから笑顔になれる」と考えてしまいがちですが、実は、「笑顔になるから幸せを感じる」というベクトルもあります。

・免疫力の向上

・ストレス解消

・睡眠の質を高める

・アンチエイジング

など、笑顔がメンタルや健康に与える効果は、研究で明らかになっています。(一般社団法人日本笑顔推進協会 https://j-egao.net/smile-effect/ 参照)

一度の笑顔で、金額にして282万円相当をもらった時と同じ幸福度が得られるそうですよ♪

私たち大人が、楽しいことに目を向けて子どもと一緒に笑うことは、子どもの幸福感を高めるうえで、最も直接的で効果的な方法かも知れませんね♪

なんでも「笑い」に変えられた若い頃を思い出して、パパとママも大笑いしましょう!

 

大人が完璧である必要はない!

ここまで、子どもが幸せに育つための3つの方法を紹介しました。

この記事を読んで「私は子どもの自己肯定感を下げている」と落ち込む必要はありません。

私自身も、この3つの実践を意識して子どもと向き合っている教師であり、悩めるママの1人でもあります♪

そして、3つの実践の効果を、私自身が感じています!

完璧な人間が1人としていないように、私たち大人も完璧ではありません

だからこそ「私たち大人も、子どもと一緒に成長しよう」というスタンスで、肩の力を抜いて子どもと向き合いましょうね♪

「ある」ものに感謝し、プラスの言葉を選び楽しさを見つけて笑う

子どもが幸せに育つ教育には、実はお金がかからないことばかり

このどれかを意識して過ごして、子どもだけでなく、パパとママの幸福度も高まり、幸せなご家族が増えることを、心から願っています。

 

参考文献

今回の記事のベースになっている本をすべて挙げるとキリがないので、主要なものをいくつか紹介します♪

詳しく知りたいというかたは、ぜひ、手にとって読んでみてくださいね!

・永崎裕麻『世界でいちばん幸せな国フィジーの世界でいちばん非常識な幸福論』いろは出版、2015年11月27日

 

 

・中室牧子『「学力」の経済学』ディスカヴァー・トゥエンティワン、2015年6月18日

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・アンジェラ・ダックワース『やり抜く力−人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける』ダイヤモンド社、2016年9月8日

 

 

・ムーギー・キム/ミセス・パンプキン『一流の育て方 ビジネスでも勉強でもズバ抜けて活躍できる子を育てる』ダイヤモンド社、2016年2月18日

 

 

・山口創『幸せになる脳はだっこで育つ 強いやさしい賢い子にするスキンシップの魔法』廣済堂出版、2013年12月19日

 

 

・岸見一郎・古賀史健『嫌われる勇気』ダイヤモンド社、2013年12月13日

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