2022年 茨城県の個人面接・集団討論・小論文の過去問と対策|教員採用試験

こんにちは、金井志津乃です! 

茨城県の教採って、集団討論と小論文があるって聞いていたのに、いまは無いんですか? 二次で模擬授業をやるとも聞いて、何を信じたらいいのか分からなくて……

その混乱、当然です。茨城県は令和6年度採用までと令和8年度採用以降で、試験の中身がガラッと変わりました(確認できた令和8年度採用・令和9年度採用の要項では次のとおりです)。令和9年度採用の二次は「個人面接240点+模擬授業240点」の2本勝負(特別支援学校教諭は模擬授業のかわりに集団活動)。実施要項の原文と、実際に受けた方の報告で整理していきますね!

この記事では、茨城県公立学校教員選考試験の第2次試験——個人面接と模擬授業について、実際に受験した方々からご提供いただいた「生の質問」をもとに、内容・流れ・傾向と対策をまとめます。

この記事の根拠

  • 令和9年度採用(2026年夏実施)の受験者報告1件を「令和9年度採用の報告」として追加収録
  • 令和6年度採用・令和8年度採用(2023年夏・2025年夏実施)の受験者10名の実録を年度別・校種別に収録(すべて無料で読めます)
  • 過去5年分(令和4〜8年度採用)の出題傾向を独自に集計・分析——茨城県でよく出る質問の傾向がデータで分かります
  • 日程・試験内容・配点・評価の観点は令和9年度採用(令和8年度実施)の実施要項と照合済み。前年度の要項とも突き合わせ、変更点を明示しています。
  • 執筆:金井志津乃(高校地歴の教員採用試験に新卒合格・高校教員として6年半勤務・教採スクール「教員の学校」運営・YouTubeチャンネル登録者1.7万人・大学講演・教採専門誌「教員養成セミナー」への執筆経験)
令和9年度採用(令和8年度実施)|選考の日程

出願:令和8年2月24日(火)9時〜3月24日(火)17時(一般選考。いばらき電子申請・届出サービス。大学等推薦は大学による取りまとめ郵送、離職者・スペシャリスト選考などは別日程)
第1次試験:令和8年5月10日(日)/第1次試験結果通知:6月12日(金)
第2次試験:7月11日(土)・12日(日)=小学校・中学校・高等学校・養護教諭・栄養教諭/7月18日(土)・19日(日)=特別支援学校
第2次試験結果通知:8月7日(金)

令和9年度採用の茨城県は、出願が2月、一次が5月10日(連休明け)という早めの日程でした。しかも一次は専門教科・科目1科目だけなので、年内から専門を仕上げ、年明けは二次(面接と模擬授業)に時間を使うことを、茨城県対策の基本設計としておすすめします。令和9年度採用の一次会場は、水戸のほか東京・仙台・名古屋・大阪・福岡にも設置されました(出典:令和9年度採用 実施要項。会場は年度ごとに実施要項で確認してください)。

お読みいただく前に

この記事は各自治体の実施要項等をもとに記載しています。ただし、日程や制度の変更、こちらの見落としがないとは言い切れません。最後は必ず、各自治体の実施要項をご自身でご確認ください。

目次

まず確認|茨城県の試験は令和6年度採用までと令和8年度採用以降で大きく変わりました

ネット上には古い情報がたくさん残っています。令和9年度採用の一般選考には小論文・集団討論はありません。廃止時期については、令和7年度採用の実施要項で確認する必要があります。確認できた令和8年度採用以降の実施要項では、次のようになっています。

令和6年度採用まで(2023年夏実施まで・受験者報告や過去問集による)確認できた令和8年度採用〜(実施要項による)
第1次試験筆記(教職教養等を含む)専門教科・科目のみ(90分・300点)
小論文第2次試験1日目に実施(600〜800字/特別支援は1,200字など)一般選考では実施なし(別日程の離職者・スペシャリストを対象とした特別選考にはあり)
集団討論第2次試験1日目に実施(40〜60分)実施なし。特別支援学校教諭のみ「集団活動」(ポスター作成+プレゼン)
個人面接25〜30分。冒頭に自己PR、続けて場面指導。240点。特別支援は個人面接内で場面指導(冒頭の自己PRは実施要項に記載がなく、受験者報告による)。
模擬授業高校などで個人面接内に短時間(5分程度)240点の独立科目(昨年度の参考例は10分程度+質疑応答)

※出典:令和8年度採用(令和7年度実施)・令和9年度採用(令和8年度実施)茨城県公立学校教員選考試験実施要項、および私の公刊過去問集計(確認できた範囲では、令和7年度採用以降、小論文の出題収録はなく、集団討論も令和7年度採用0件・令和8年度採用2件にとどまります)

つまり令和9年度採用の茨城県は、「一般選考の一次は専門教科1本」「二次は個人面接と模擬授業が同点」というシンプルで、しかも人物・授業力に重きを置いた試験だったと言えます。過去の小論文・集団討論の記録も資料として残していますので、必要な方はこちらへどうぞ。

■ 茨城県の小論文(論作文)|過去の出題テーマと、廃止までの経緯
■ 茨城県の集団討論・集団活動|過去問アーカイブと特別支援「ポスター作成」対策

第2次試験の形式|30秒でわかる基本情報

日数2日間(小・中・高・養護・栄養は7月11〜12日、特別支援は7月18〜19日)。1日目と2日目で試験内容が入れ替わることがあります。
科目と配点個人面接240点+模擬授業240点=480点(実技または口述試験がある教科は、免除対象者を除き、+100点で580点)。特別支援学校教諭は個人面接240点+集団活動240点=480点。
面接員個人面接・模擬授業・集団活動とも3名。それぞれ7段階で評定(実施要項の「評価基準等」より)。
個人面接の観点使命感、堅実性、判断力等
模擬授業の観点表現力、伝える力、創意工夫等
集団活動の観点態度、協働性、コミュニケーション力等(特別支援学校教諭)
場面指導実施要項に「個人面接において、与えられた課題に対して場面指導を行います(特別支援学校教諭)」と明記。くわしくは場面指導の記事へ。
実技・口述中学・高校の英語は口述試験、中学の音楽・美術・技術・家庭・保健体育/高校の保健体育・音楽・美術・書道・家庭・技術は実技試験(各100点)
結果の開示不合格者には順位と、「個人面接」「模擬授業」「集団活動」「口述試験」「実技試験」の得点合計と合格最低点が通知されます

校種ごとの2日間の標準的な割り振りは次のとおりです(出典:令和9年度採用 実施要項「日程及び試験内容」)。ただし、第1日と第2日で試験内容が入れ替わることがあります。

区分第1日第2日総合得点
小学校教諭・養護教諭・栄養教諭個人面接模擬授業480点
中学校・高校(英語)模擬授業・口述試験個人面接580点
中学校(音楽・美術・技術・家庭・保健体育)模擬授業・実技試験個人面接580点
高校(保健体育・音楽・美術・書道・家庭・技術)模擬授業・実技試験個人面接580点
中学校・高校(上記以外の教科)模擬授業個人面接480点
特別支援学校教諭集団活動個人面接480点

ここで一番お伝えしたいのは、模擬授業が個人面接と「同じ240点」だということ。面接対策ばかりして模擬授業を後回しにしがちな方もいますが、令和9年度採用の茨城県(特別支援学校教諭を除く)では、模擬授業は配点の半分を占めます。まずは当日の流れを実演でつかんでください。

茨城県の倍率|令和9年度採用の志願状況と第1次試験の結果

茨城県教育委員会が公表した令和9年度採用(令和8年度実施)の志願状況です。全体では志願者3,215人・採用予定約1,138人、志願倍率2.83倍。前年(3.16倍)から下がりました。

区分採用予定数志願者数志願倍率第1次試験合格者(私が集計)
小学校教諭約510名757名1.48倍684人
中学校教諭約300名963名3.21倍518人
高等学校教諭約185名783名4.23倍368人
特別支援学校教諭約120名262名2.18倍206人
養護教諭約21名407名19.38倍53人
栄養教諭約2名43名21.50倍6人
全体約1,138名3,215名2.83倍1,837人

※志願倍率=志願者数÷採用予定数(茨城県教育委員会の定義)。志願者数には大学3年生を対象とした前倒し選考、離職者・スペシャリスト・前年度2次試験合格者を対象とした特別選考の志願者は含まれません。第1次試験合格者数は、県教育委員会が公表した合格者受験番号一覧(校種別6PDF)を私が集計したもので、第1次試験が免除される特別選考(大学3年生前倒し選考通過者・大学等推薦・講師等経験者【区分B】など)の合格者を含みます。全体1,837人には「前年度第2次試験合格者を対象とした特別選考」の2人を含みます。
出典:茨城県教育委員会「令和8年度実施(令和9年度採用)茨城県公立学校教員選考試験の志願状況について」「第1次試験合格者」

数字を見て驚いた方も多いのでは。小学校は志願倍率1.48倍——志願者757人に対して採用予定が約510人です。しかも一次は専門教科1科目のみ。令和9年度採用の茨城県の小学校は、志願倍率が低めで門戸が広い状況でした。一方で養護教諭19.38倍・栄養教諭21.50倍、中学校保健体育のように、教科によっては志願倍率が10倍を超える区分もあります。

5年間の推移、教科別の倍率、第2次試験の結果までは倍率の専用記事にまとめています。第1次試験が免除になる特別選考のルートも、茨城県は種類が非常に多いので別記事に整理しました。

■ 茨城県の倍率|令和9年度採用の志願状況と5年間の推移(校種別・教科別)
■ 茨城県の特別選考と一次免除ルート|大学3年生前倒し・大学等推薦・講師等経験者・加点制度

個人面接の流れ|冒頭の「自己PR2〜3分」から全部が始まる

受験者報告には、冒頭に自己PRを2分または3分で話した例があります。一方、高校では志望理由と自己アピールを合わせて4分程度だったという報告もあります。以下は報告された流れの例です。

  1. 受験番号・氏名・住所・連絡先を言う(面接員は3名)
  2. 自己PR(自己アピール)を2分または3分(校種・年度で2分/3分の報告があります。高校では「志望理由と自己アピールを合わせて4分程度」という報告も)
  3. 自己PRの中身をそのまま深掘りされる(「自己PRに登場した児童が、なぜあなたを避けるようになったのか」など)
  4. (特別支援学校教諭)場面指導:構想1分・実演2分。※令和6年度採用までは小・中学校でもここで場面指導がありました。
  5. 面接員が交代しながら、提出書類(自己申告書・面接カード等)の記載と教育観・専門性・服務について質問。最後に確認質問(県内全域勤務の可否など)。

受験者の報告では、面接時間は25分という記録が複数あります。3人の面接員が役割を分けて質問し、「あ! 時間だな! という感じで25分が終わった」という報告もありました。冒頭の自己PRで撒いた種が、そのまま25分の中身になりやすい——これが茨城県の個人面接の特徴と考えられます。

■ 茨城県の自己PR・志願書の書き方|冒頭2〜3分と自己申告書の深掘りを実録から逆算

① 自己PR・志願書・経歴に関する質問

公刊過去問5年分で確認できた範囲では、茨城県は「自己PR・長所短所」の出題が全国と比べて多めです。逆に「志望動機」を単独で聞く割合は全国平均より低めです。志望動機を型どおりに聞くのではなく、自己PRの中身を掘って人物を見る——それが茨城県の傾向と考えられます。実際に以下のような質問がありました。

  • 自己PRを2分(または3分)でしてください。(複数の受験者から報告あり)
  • (自己PRへの追質問)自己PRに登場した児童が、なぜあなたを避けるようになったのか、原因はありますか。
  • 面接カードに書いた自己PRを3分でしてください。(令和8年度採用・特別支援)
  • 志望理由と自己アピールを合わせて4分程度で話してください。(高校)
  • (自己申告書・質問票の4段階自己評価について)「3」の評価をつけた項目は、なぜその評価なのですか。/ストレス管理や体調管理が「2」なのはなぜですか。(複数年で繰り返し出題)
  • (自己申告書について)家での過ごし方を教えてください。/一番辛かったことは何ですか。
  • 茨城県を受験した理由は何ですか。/(県外出身の方へ)なぜ茨城県を志望しましたか。/併願はしていますか。
  • これまでいろいろな経験をされていますが、なぜまた教職に戻ったのですか。/前職(民間企業)から教員を志望した理由は何ですか。
  • 教育実習は楽しかったですか。/緊張していますか。/趣味を教えてください。
  • 部活動で辛かったこと・嬉しかったこと、どちらでもよいので教えてください。
  • 今まで困難に立ち向かった経験はありますか。/周りからどう思われていますか。
  • 他校種や他教科の免許取得に興味はありますか。

茨城県の受験者報告で目立つのが「自己評価を低くつけた項目の理由」を聞かれることです。受験者報告では、提出書類に自分を4段階評価する欄があり、そこで「3」や「2」をつけた項目が質問になった例があります。低くつけた項目こそ、いま何をしているかを語る場。「なぜ3か」の理由と、いま取り組んでいることを答えられるようにしておきましょう。

② 授業づくり・ICTに関する質問 ※公刊過去問では全国と比べて多め

ここが茨城県の特徴のひとつです。公刊過去問5年分で確認できた範囲では、「授業づくり」「ICT・端末」の出題は全国と比べて多めです。模擬授業が240点の独立科目になったことと、つながっていると考えられます。

  • 主体的・対話的で深い学びの授業を、具体的にどのように行いますか。(模擬授業後の質疑応答でも出題された報告があります)
  • ICTをどのように使いたいですか。→ どの程度使うことができますか。→ タブレットを使うことにより、子どもたちにどのような影響がありましたか。
  • ICTの推進が進んでいる中で、端末の使い方が問題になっています。保護者から「子どもが悪口を書いている」と連絡をもらいました。どう対応しますか(保護者への対応と児童への対応)。→ 他の先生には言わないのですか。
  • 児童・生徒の学力を向上させるために、どのような取り組みをしましたか。
  • 教師は「どんな子どもの可能性も信じるべきだ」ということについて、具体的に教えてください。
  • SNS・スマホ依存について、どう取り組みますか。/AIのメリット・デメリットは何だと考えますか。
  • 探究的な学習の時間で、どのように取り組ませますか。どうやって充実させますか。
  • 【特別支援】特別支援学校での「確かな学力」とは何ですか。/対話的な学びをする際に、重度重複の子どもに対してどう工夫しますか。/「合わせた指導」についてどう考えますか。→ 目標を立てることが難しいと思いますが、若手に聞かれたらどう答えますか。/カリキュラム・マネジメントについてどう考えますか。
  • 【特別支援】個別の指導計画はどのように作成していますか。/生徒たちに仕事に対して興味・関心をもたせるためにはどうしたらいいですか。→ 小学部段階から仕事に対する意識をもつためにはどうしたらいいですか。

③ 学級経営・生徒指導・保護者対応

  • どんな学級にしたいですか。/「学校って楽しい」と思える学級づくりと述べていましたが、どんなふうに楽しい学校にしますか。
  • いろいろな子がいますが、どのように接していきますか。/授業中に大声で叫ぶ児童に対してどうしますか。
  • 保護者から「子どもが学校に行きたくないと言っています」と連絡がありました。どのように対応しますか。
  • 保護者対応で意識したいことは何ですか。(保護者対応は全国平均並みの出現率ですが、複数年度で出題が確認されています)
  • 生徒・保護者・教員間でトラブルが発生した場合、どのように対応しますか。→ それで、トラブルは解決しますか。(報告者は、短く答えたため追加質問されたと振り返っています)
  • 教員として、児童にどんなことを教えていきたいですか。/教師として大切なことは何だと思いますか。
  • 相手と意見が異なったらどうしますか。/チームワークが大切だと述べていましたが、特にこの人と関わりたいと思う人はいますか。
  • 新採教員になったら、何に力を入れていきたいですか。/教員の資質向上のために何をしますか。

④ 服務・働き方・確認質問

不祥事・服務の質問は、公刊の集計で確認できた範囲では全国と比べて少なめです。ただし「聞かれない」のではなく、令和8年度採用の受験者報告では実際に出ています。準備しておくと安心です。

  • 不祥事が言われますが、その対策としてどうしますか。/コンプライアンスについてあなたの意見を述べてください。
  • 働き方改革について、どのようなことに取り組めますか。
  • 採用された場合、茨城県全域でよろしいですか。(確認質問として報告あり)
  • (他県で勤務している方へ)茨城県で働くことに不安はありますか。/茨城県の特別支援学校に行ったことはありますか。/茨城で働くとして、茨城県の利点は何ですか。
  • (現職の方へ)茨城県では初任者となるので担任などになりますが、大丈夫でしょうか。→ これまでどのような校務分掌でしたか。
  • 茨城県の特色を生かした取組みを一つだけ挙げるとしたら、どのようなことをしたいですか。

「茨城県全域でよろしいですか」は、確認質問として報告があります。「はい、どこでも」+そこで何をしたいかを一言の形で準備しておくと安心です。

模擬授業|240点の本丸。令和8年度採用の参考例は10分の「導入から展開」

令和9年度採用の実施要項には、前年度(令和8年度採用)の模擬授業の実施方法が参考として載っています。以下はその参考例で、令和9年度採用でも同じ内容とは限りません。

  • 指定されたテーマ(単元等の設定は自由)に沿って、導入から展開にかけての最初の10分間程度を模擬授業として行う
  • 教室で実施し、黒板およびチョークなどの使用が可能
  • 図や長文など板書に時間を要するものは、「黒板に書いてあるものと想定して」進めてよい
  • 持込み可能なものは「模擬授業メモ(A4用紙1枚)」のみ。メモを見ながら授業をしてもよい。
  • 模擬授業終了後、指導の内容についての質疑応答がある
  • 質疑応答では、「探究的な学び」や「ICT活用」など授業に関連する教育時事を問うことがある
  • テーマは5月下旬頃に茨城県教育委員会のホームページで公開される予定(前年度の参考例の記載です。当該年度の公開時期は、必ず当該年度の実施要項で確認してください)

※出典:令和9年度採用 実施要項「【参考】昨年度選考試験で実施した模擬授業の概要」(本年度、同じ試験内容になるとは限りません)

実際に出された模擬授業のテーマ(令和7年度採用・令和8年度採用)

校種令和8年度採用(2025年夏実施)令和7年度採用(2024年夏実施)
小学校主体的・対話的で深い学びの実現へ向けて、単元等の導入場面において、児童が多様な他者と協働することができるように工夫された授業主体的・対話的で深い学びの実現へ向けて、単元等の導入場面において、児童が学習の見通しを立てられるように工夫された授業
中学校・高等学校同上(生徒が多様な他者と協働することができるように)同上(生徒が学習の見通しを立てられるように)
養護教諭心身ともに健康で安全な生活態度や習慣の形成に向けて、学級活動やホームルーム活動において、児童生徒の生活環境や健康維持に必要な生活習慣等の関心を高めるための工夫された授業心身ともに健康で安全な生活態度や習慣の形成に向けて、学級活動やホームルーム活動の導入場面において、児童生徒の健康・安全に関する興味・関心を高めるなど指導の効果を高めるために工夫された授業
栄養教諭食育の観点を踏まえた学校給食と望ましい食習慣の形成に向けて、学級活動において、児童生徒のよりよい食生活を目指そうとする態度を養うための工夫された授業食育の観点を踏まえた学校給食と望ましい食習慣の形成に向けて、学級活動の導入場面において、児童生徒の食に関する興味・関心を高めるなど指導の効果を高めるために工夫された授業

※出典:令和9年度採用・令和8年度採用の各実施要項に掲載された「昨年度のテーマ」

2年分では、「主体的・対話的で深い学び」「単元等の導入場面」は共通で、変わったのは後半の一句だけ(学習の見通し→多様な他者との協働)でした。養護教諭・栄養教諭は別の文言です。つまり茨城県の模擬授業対策は、「自分の教科・学年で、導入10分の授業を1本つくり切る」ことが土台。その上でテーマが公開されたら、後半の一句に合わせて活動を差し替える——この2段構えで準備する方法があります。

私が個別指導で模擬授業を見てきて、合格する人の模擬授業には3つの共通点があります。①子どもが見える——目の前に子どもがいないのに、返ってくる反応や疑問がリアルで、普段どんな視線で子どもと関わっているかが透けて見える。②意図が見える——なぜその発問を、なぜそのタイミングで、なぜその立ち位置で、が一つひとつ説明できる。③その人らしさが光る——この授業を通して子どもに何を学んでほしいのか、という思いが出ている。逆に評価が伸びにくい授業は、意図を汲み取ろうとしても汲み取りにくいことがあります。何気なく授業をしている場合が多いと私は感じています。

「意図が見える授業」がどういうものか、落ちる授業と受かる授業を実演で比べた動画がこちらです。同じ題材でも、導入の作り方でここまで変わります。

受験者が報告してくれた模擬授業の実際

  • 【高校・保健体育/令和6年度採用】テーマのプリントを受け取って教壇へ。構想1分・実演5分程度。「『体つくり』の意義について話をしてください。生徒は挨拶を終え、整列している状況です」→ 終了後に「体つくりでは、どのようなことを行いますか」などの質疑応答。(※当時は個人面接の中で実施)
  • 【特別支援/令和6年度採用】面接25分の中で2分間。「『消費生活』について家庭科の授業を行いなさい」
  • 【特別支援/令和8年度採用】基礎免許の教科の課題で実施。「課題の説明が、少し捻った言い回しで読み上げられた」との報告。

令和8年度採用の特別支援学校受験者には、基礎免許の教科の課題が出されたという報告があります。ただし、令和9年度採用の特別支援学校教諭の二次科目は個人面接と集団活動で、模擬授業はありません。学部を自由に選べることや、その理由を必ず質問されることは、確認した資料では裏付けられていません。

場面指導と集団活動|どちらも「別記事」にまとめました

令和6年度採用の小学校・中学校では、実演の途中で児童役・生徒役の面接員から質問されたという報告があります。令和9年度採用の実施要項では、特別支援学校教諭の個人面接内で実施と明記されていますが、この途中質問が令和9年度採用の試験にもあったかは確認できていません。テーマ10件と、途中で入る質問の実例は専用記事へ。

特別支援学校教諭の集団活動は、令和9年度採用の実施要項に載っている前年度(令和8年度採用)の参考例では、約60分・2グループ(各4名程度)でポスターを作成してプレゼンテーションする形式でした(令和9年度採用でも同じとは限りません)。実際のテーマと当日の進行も専用記事にまとめています。

■ 茨城県の場面指導|実録10テーマと「児童役の割り込み質問」への答え方
■ 茨城県の集団討論・集団活動|過去問アーカイブと特別支援「ポスター作成」対策

【2026年夏実施の報告】令和9年度採用で実際に出た質問

令和9年度採用(2026年夏実施)の試験で実際に出た質問です。令和9年度採用の受験者から届いた報告を、追質問(→)までそのまま収録しています。

特別支援学校|個人面接(面接官3人)

  • 茨城県で働きたいと思う魅力は何ですか。

出典:私の受験報告フォーム(2026年9月18日時点・この自治体の報告1件)。
校種までの表記とし、個人が特定されうる記述は除いています。

【資料編】年度別・受験者別 過去問アーカイブ|実録10名を収録

ここからは、受験者の報告を年度別・校種別に整理して収録します。個人が特定される経歴・居住地・勤務先に関する表現は省略・一般化しています。

令和8年度採用(2025年夏実施)|2名の実録

特別支援学校(現職・面接員3名・25分)

  • 【1人目・中央】受験番号、名前、住所、確実に取れる連絡先。/面接カードに書いた自己PRを3分で。/【場面指導】小学部中学年の担任です。火災の避難訓練のあとの話をしてください(構想1分・実演2分)。/茨城県の特別支援学校に行ったことはありますか。/茨城で働くとして、茨城県の利点は何ですか。/(他県で勤務している方へ)茨城県で働くことに不安はありますか。/茨城県全域で働いてもらうことになると思いますが、大丈夫ですか。
  • 【2人目・左】不祥事が言われますが、その対策としてどうしますか。/SNS・スマホ依存について、どう取り組みますか。/働き方改革について、どのようなことに取り組めますか。
  • 【3人目・右】主体的・対話的で深い学びを達成するために、どのように工夫しますか。/対話的な学びをする際に、重度重複の子どもに対してどう工夫しますか。/「合わせた指導」についてどう考えますか。→ 目標を立てることが難しいと思いますが、若手に聞かれたらどう答えますか。/カリキュラム・マネジメントについてどう考えますか。
  • 【集団活動】4人組で「地域に開かれた学校として、地域に特別支援学校の特徴や取り組みを伝えるポスター」を作成。作成45分・発表4分・質疑応答3分。メンバーについては「現役、講師等様々」との報告です。

特別支援学校

  • 【個人面接】「専門的な内容の質問が多く、深掘りがすごかった」との報告。
  • 【模擬授業】自分の基礎免許の教科の課題。課題の説明が少し捻った言い回しで読み上げられた。
  • 【集団活動】現役の高校生の進路先に特別支援学校教諭を視野に入れてもらうための、アピールポスターを作りなさい。(実施要項に掲載された「昨年度のテーマ例」と一致)

令和6年度採用(2023年夏実施)|8名の実録

※受験者報告では、この年度までは、第2次試験の1日目に小論文と集団討論、2日目に個人面接(場面指導を含む)という日程でした。令和9年度採用の一般選考では実施されていない科目も、傾向を知る資料としてそのまま収録します。

小学校

  • 【個人面接】自己PRを2分で。→ 自己PRに登場した児童が、なぜあなたを避けるようになったのか、原因はありますか。/【場面指導】あなたは4年生の担任です。2学期になり、話し合い活動が活発に行われるようになりました。それを朝の会で全体に向けて話してください。(2分以内/1分経過後に児童役の面接員から質問「意見を出してない人もいたけど、いいんですか?」→ 答えたあとの残り時間は自由)→ いろいろな子がいますが、どのように接していきますか。→ 付け加えたいこと、時間があったら伝えたいことはありましたか。/部活動で辛かったこと・嬉しかったこと。/(自己申告書について)家での過ごし方。/一番辛かったこと。/教師は「どんな子どもの可能性も信じるべきだ」ということについて具体的に。/ICTの推進が進む中で端末の使い方が問題になっています。保護者から「子どもが悪口を書いている」と連絡をもらったらどう対応しますか。→ 他の先生には言わないのですか。/教師として大切なことは何だと思いますか。
  • 【別の受験者・面接員3名】自己PR → それに沿った質問 → 場面指導 → 面接カードや履歴書に沿った質問、という流れ。【場面指導】2学期に入ってから、児童たちが自分から積極的に意見を出せるようになったという設定で話をしてください。(途中で児童役の面接員から「意見を言ってない児童がいるよ」)→ 言い足りなかったことはありますか。/【場面指導】児童が不登校になってしまいました。先生としてどう対応しますか。/児童の学力を向上させるためにどのような取り組みをしましたか。/今まで困難に立ち向かった経験はありますか。/教員として児童にどんなことを教えていきたいですか。/周りからどう思われていますか。/前職(民間企業)から教員を志望した理由は何ですか。
    ※「場面指導中に面接員が児童役をやって質問をする形式が今年から追加された。昨年とやり方が大きく変わった」との報告。
  • 【別の受験者】これまでいろいろな経験をされていますが、なぜまた教職に戻ったのですか。/特別支援での大変なことはありますか。/保護者から「子どもが学校に行きたくないと言っています」と連絡がありました。どのように対応しますか。/個別の指導計画はどのように作成していますか。
  • 【模擬授業→朝の会での一斉指導】あなたは5年生の担任です。学校生活をリードしてくれていた6年生の卒業式が近づいています。今まで練習・準備にがんばってきた5年生に、朝の会で話をしてください。(1分経過したときに児童役の面接員が質問「先生、さぼって遊んでいる人や、しゃべっている人がいました」/その後の時間は自由)→ なぜ、感謝を取り上げましたか。→ 他にやりたかったことはありますか。
  • 【小論文】子どもたちの豊かな学びの展開に向けては、問いの発見と解決に重点を置く探究的な学びを推進することが重要です。あなたは教員としてこのことをどのように考え、どのように取り組んでいきますか。(600字以上800字以内)※3名が同じ問題を報告。
  • 【集団討論】あなたの学校では、今年度「みんなの可能性を引き出す学校づくり」を目標に掲げています。「学力の低下」が課題にあがっており、課題の解決のために、学年主任や他の教職員と協働して行う学校での取り組みをまとめてください。
  • 【集団討論】あなたたちは同じ学校に勤務する教員です。今年度の学校目標は「楽しく活力ある子供たちの育成」ですが、「いじめの未然防止」に課題があります。教務主任・学年主任とともに学校全体での取り組みについて話し合い、考えをまとめなさい。(司会は立てなくてよい/はじめに1分間で自分の考えを述べる)
  • 【集団討論】学力向上のために、教員同士で協力してどのような取り組みが必要になるか。

中学校(音楽)

  • 【個人面接】緊張していますか。/教育実習は楽しかったですか。/2分間で自己PRをしてください。/【場面指導】合唱コンクールの練習に励んでいたクラスが、惜しくも銀賞という結果になりました。クラスになんと声をかけますか。2分間で演じてください。(1分経過後に生徒役から「納得がいかないので、審査員の先生に講評をもらいたいです」)→ 今の場面指導で言い残したことや後悔はありますか。/(県外出身の方へ)なぜ茨城を志望しましたか。/併願はしていますか。/(質問票で)ストレス管理や体調管理が2なのはなぜですか。/他校種や他教科の免許取得に興味はありますか。
  • 【集団討論】「生徒一人一人の学力を伸ばすための指導」について。(司会は立てても立てなくてもよい/結論はまとめなくてよい/2分間構想後、1人1分ずつ意見を述べる。順番は挙手制/7人1グループ)

中学校

  • 【場面指導】中学1年生向けに、入学式での態度について一斉指導で話してください。(構想2分・発表2分/発表中1分経過で生徒役の面接員から質問)
  • 【集団討論】いじめの未然防止の取り組みとしてどのようなものがあるか。(個人での構想時間3分/司会は立てても立てなくてもよい)
  • 【小論文】600字以上800字以内。

高等学校(保健体育)※当日の進行が非常に詳しい報告

  • 【1日目】午前、試験会場(教室)入室完了。試験官1名が入室し、提出物回収・受験票と本人確認・日程説明。準備・問題配布の後に小論文(90分)。終了後、黒板に掲示されたプリントで集団討論のグループ・時間帯と、翌日の個人面接の時間帯を各自で確認。
  • 【1日目・集団討論】午前、控室で座席番号を伝えられ、廊下に座席番号順で整列・誘導。持ち物はすべて持って入室し、左手の机に置く。討論は60分。試験官3名は立った状態で少し移動しながら討論をチェック。
    冒頭:「緊張をほぐす意味を込めて、自分の今の気持ちを色に例えて自己紹介してください」→ 番号順に自己紹介。
    本題:「テーマについて討論してください。自分の考えを1分間でまとめ、自由に意見を出してください。答えを出す必要はありません」
    テーマ:茨城県に3年間著名人を採用する制度を導入した場合、どの人物がよいか。1人選び、どのような影響があるかについても述べなさい。
  • 【2日目・個人面接/面接員3名】試験開始15分前には控室に着席。開始2分前に廊下へ誘導され、面接室入口前で待機。持ち物はすべて持って入室し、指示された机に置いて着席。
    【面接員A】受験番号・教科科目名・名前。/志望理由と自己アピールを合わせて4分程度で。/自己評価で「3」の評価をつけた項目について、その理由を教えてください。/現職の方がなぜ本県を受けようと思われたのですか。
    【面接員B】【模擬授業】テーマのプリントを配りますので教壇に上がってください。1分間で考えをまとめ、5分程度で授業を行ってください。→「体つくり」の意義について話をしてください(生徒は挨拶を終え、整列している状況)。→ 体つくりでは、どのようなことを行いますか。/主体的・対話的で深い学びの授業を具体的にどのように行いますか。→(タブレット端末を使う回答に対して)どの程度使うことができますか。タブレットを使うことにより、子どもたちにどのような影響がありましたか。
    【面接員C】生徒・保護者・教員間でトラブルが発生した場合、どのように対応しますか。→ それで、トラブルは解決しますか。/コンプライアンスについてあなたの意見を述べてください。
    【面接員A・確認質問】採用された場合、茨城県全域でよろしいですか。/現職ですが、茨城県では初任者となるので担任などになりますが、大丈夫でしょうか。→ これまでどのような校務分掌でしたか。
    ※「面接員は良い雰囲気で対応してくれた。うなずいたり笑顔を見せたりしてくれる。ただ、自信なさそうに話した場面では少し表情が曇った感じを受けた」との報告。
  • 【小論文】2つの文章の内容を250字程度でまとめ、それに関連した自分の考える実践を具体的に1つ述べる。(800字以内・常体・横書き)※課題文の出典は哲学と学びに関する新書・専門書2点。

特別支援学校

  • 【個人面接・25分】はじめに3分間の自己アピールプレゼンタイム。/どんな学級にしたいですか。/ICTをどのように使いたいですか。/茨城県を受験した理由は何ですか。
    【模擬授業】面接25分の中で2分間。「消費生活」について家庭科の授業を行いなさい。
    【小論文】インクルーシブ教育について(1,200字・90分)。
    【集団討論】コロナ明けの運動会・文化祭・修学旅行などをどうするか(最初に5分間個人で考えてメモ→40分間の討論→最後に全員で1枚の紙にまとめる)。
  • 【別の受験者】趣味を教えてください。/自己PRを3分間で。/特別支援学校での「確かな学力」とは何ですか。/福祉分野での勤務経験で大変だったことは何ですか。/生徒たちに仕事に対して興味・関心をもたせるためにはどうしたらいいですか。/生徒が仕事に対してずれが生じたとき、ずれがないようにするためにはどうしたらいいですか。/小学部段階から仕事に対する意識をもつためにはどうしたらいいですか。
    【場面指導】小学部4年生の児童たちに、スクールバスでシートベルトをつける大切さを教えてください。
    【小論文】インクルーシブ教育システムについて。
    【集団討論】文部科学省の感染症ガイドラインでコロナが5類になりましたが、運動会や宿泊学習といった体験的な学習をコロナ前と同じように実施するべきかどうか、グループで話し合ってください。

令和4年度採用(2021年夏実施)の合格者レポート ※この記事のもとになった記録

このページはもともと、2021年夏に茨城県を受験して合格された方のレポートから作った記事でした。試験の形式は変わりましたが、合格者の言葉は今も役に立つので、そのまま残しておきます。当時の形式は個人面接30分(特別支援は25分)・面接員2名/2分間自己PR(特別支援は3分)/構想2分の場面指導/集団討論/小論文でした。

【場面指導】6年生の担任です。遠足の約束を話合いで決めました。その後、担任として何かを話しますか。→《追加質問》6年生を意識しましたか。/どんなクラスを想像しましたか。/足りなかったところはどこですか。
【場面指導・特別支援】あなたは知的障害のある1年生の担任です。生徒に働くことの大切さについて話をしてください。(実演2分・追加質問なし)

【個人面接】志望動機を言ってください。/自己申告書の中での「プロ意識の高さ」について教えてください。/自己申告書の「3(自己管理とストレス)」をつけたのはどうしてですか。/これからますます忙しくなりますが、やっていけますか。/ボランティア活動が勤務校の子どもたちにどのように還元されていますか。/保護者と接するときに気をつけていることはありますか。/こちらの言うことを聞いてくれない保護者への対応はどうしますか。/特別支援学校の魅力は何ですか。/「できた、わかった」の授業では具体的にどのような学習をしましたか。/これまで大変だったことは何ですか。/働き方改革について、勤務校での取り組みと、あなた自身が取り組んでいることを教えてください。/一人一人が安心して学校に来るためには何が必要だと思いますか。/(個人面接シートから)先生たちとやり遂げたことが楽しかったとありますが、具体的に教えてください。/授業中にウェブサイトを開いている児童がいますが、どうしますか。→ 数名いたらどうしますか。/思いやりにあふれた学級をつくるにはどうしたらよいと考えますか。

【集団討論・当時】30分(特別支援は45分)/10名(特別支援は7名)。コピー用紙3枚と赤黒マジックを使用してもしなくてもよい。5分間で個人の論点をまとめ、その後45分で討論。配置は円形。
テーマ:初任者研修で校内目標における学級目標を研修しました。校内で先生に発表をする予定です。その内容について話し合ってください。/コロナ禍でICTで学ぶ教育を取り入れている現状であり、今後も継続していくと見込まれる。その中での体験的な活動の意義と目的、宿泊、修学旅行や運動会、文化祭の在り方、実施方法についてグループでまとめよ。

【小論文・当時】60分・800字:自己肯定感を育てるためには自信をつけさせる必要があります。あなたは担任としてどのように児童と関わりますか。/90分・1,200字(特別支援):新しい学習指導要領で求められている「主体的・対話的で深い学び」の視点を踏まえ、特別支援学校の教員として授業に対してどのような思いをもち、どのように授業を展開することが重要であると考えるか。

合格者からのコメント(2021年当時)

集団討論について:茨城県のスタイルとして、3人の試験官が三角形になるように配置されています。試験官が移動したり、途中で入室したり、真横に立ってメモの取り方を見られたりします。試験官を決して見ないようにという点がありました。討論(会議)に集中していないと見られるためです。和やかに、否定せずに称賛しながら話し合いを進めていくこと、良い雰囲気でいることが一番だと思います。途中で今の状況を確認したり、次に話し合いで深めていくことを柔らかい表情などで伝えていくことで、うまく話し合っていけたと確信をもつことができました。

面接について:面接官は少し威圧的にも思えるかもしれませんが、たとえ突っ込んで質問されても、明るく振る舞い、姿勢・声・表情(目元)を意識して応えることがポイントだと思います。また、面接ノートを作成し、志望動機・自己申告書・自己PRのツッコミ質問に対する考えをまとめたり、模擬授業ノート、時事問題ノートを作成したことで、そのノートを何度も見返して自分の言葉で伝えることにつながりました。面接練習で詰まってしまった質問に対して、次の練習までに言語化しノートに書き留めておくことで、伝え方を学ぶことができました。「うまく言おう」ではなく、不恰好でも自分の思いを伝える練習を積むことで、練習をしながら言語化されるようになっていくことを実感しました。配点の高い個人面接では、暗いのは×です。明るく元気に朗らかに、を意識していくとよいと思います。

小論文について(当時):茨城県のスタイルがあります。序論・本論(3本立て)・結論の書き方が決まっています。最後のマスまで埋めること、誤字脱字は減点。きれいな文字で書くことも点数に反映されています。テーマに対して箇条書きノートを作成しておくとよいと思います。

この記事には令和6・8年度採用の実録10名分と、令和9年度採用の報告1件を収録しています。受験された方の報告が、このページをさらに育てます。受験報告はこちらから(2〜3分・匿名OK・お礼の特典PDFあり)。

傾向と対策|5年分の出題データと実録から見えた7つの法則

市販の全国版過去問集5年分(令和4〜8年度採用・茨城県分643問)を独自に集計し、実録と突き合わせました。そこから見えた茨城県の法則がこちらです。

  1. 個人面接と模擬授業は各240点です。ただし特別支援学校は模擬授業に代わり集団活動240点で、中高の英語・実技対象教科は免除条件によってさらに100点が加わります。面接だけ仕上げても半分。授業づくりの準備が、合否に大きく関わると考えられます。
  2. 「授業づくり」「ICT・端末」の出題が全国と比べて多め。面接でも授業のことを聞かれた報告があります。模擬授業の準備が面接対策も兼ねると考えられます。
  3. 「自己PR・長所短所」は全国と比べて多め。冒頭の自己PR2〜3分と、その深掘りが面接の中心になることが多いようです。
  4. 提出書類の4段階自己評価は「低くつけた項目」が聞かれる。令和4年度採用・令和6年度採用・令和8年度採用の記録で確認できる質問です。
  5. 令和6年度採用の小・中学校では、実演の途中で児童役・生徒役から質問された報告があります。その後に時間切れになったという報告もあります。対処法は場面指導記事へ。
  6. 短く回答した後に追加質問されたと振り返る受験者報告がある。「それで、トラブルは解決しますか」のように、一段掘って現実性を確かめてくることがあります。追質問の連鎖は、確認できた範囲では全国と比べて少なめですが、実録では多くの方が深掘りを経験しています。
  7. 「茨城県全域でよろしいですか」と勤務範囲を確認された報告があります。県内は水戸・県北・鹿行・県南・県西と広く、鹿行地域には専用の特別選考枠まであります。勤務地の話は特別選考記事へ。

深掘り質問に強くなるコツのひとつは、面接員が「知りたい順番」を先回りして準備することです。この考え方は大学講演で詳しく解説しました。

本県の求める教師像(令和9年度採用 実施要項の冒頭より)
  • 教育者として資質能力に優れた、人間性豊かな教師
  • 使命感に燃え、やる気と情熱をもって教育に当たることができる活力に満ちた教師
  • 広い教養を身に付け、子どもとともに積極的に教育活動のできる指導力のある教師
  • 子どもが好きで、子どもとともに考え、子どもの気持ちを理解できる教師
  • 心身ともに健康で、明るく積極的な教師

個人面接の評価の観点は「使命感、堅実性、判断力」等、模擬授業は「表現力、伝える力、創意工夫」等。この教師像と観点は表裏一体と考えられます。「使命感」は求める教師像の2番目、模擬授業の「創意工夫」は3番目に対応すると考えられます。自己PRも模擬授業も、この5つのどこかに着地させる意識をもつと、回答全体に一貫性が出ますよ!

また、『生徒指導提要(改訂版)』には現代の教育課題に合わせた生徒指導の在り方が書かれており、場面指導や保護者対応の回答を考えるうえで参考になります。教職教養の傾向と対策は、こちらの記事にまとめています。

■ 茨城県の教職教養 傾向と対策|教員採用試験

よくある質問

Q. 茨城県に小論文はありますか?

A. 令和9年度採用の一般選考には小論文はありません。ただし、別日程の「離職者を対象とした特別選考」「スペシャリストを対象とした特別選考」では、小論文が課されました(令和8年9月27日実施)。過去の出題テーマは資料として別記事にまとめています。

■ 茨城県の小論文(論作文)|過去の出題テーマと、廃止までの経緯

Q. 集団討論はもうありませんか?

A. 令和9年度採用の小学校・中学校・高等学校・養護教諭・栄養教諭の第2次試験に集団討論はありません。特別支援学校教諭のみ「集団活動」があります(240点)。令和9年度採用の実施要項に載っている前年度(令和8年度採用)の参考例では、約60分・2グループ(各4名程度)でグループワークとプレゼンテーションを行う形式でした(令和9年度採用でも同じとは限りません)。過去の集団討論のテーマと、集団活動の対策は別記事へ。

Q. 模擬授業のテーマは、いつ分かりますか?

A. 令和9年度採用の実施要項に掲載された前年度の参考例には、「模擬授業のテーマは5月下旬頃に茨城県教育委員会のホームページで公開する予定です」とあります。当該年度の公開時期は、必ず当該年度の実施要項で確認してください。令和7年度採用・令和8年度採用のテーマは「主体的・対話的で深い学びの実現へ向けて、単元等の導入場面において〜」という骨格が共通なので、公開を待たずに導入10分の授業を1本作っておくのをおすすめします。

Q. 面接時間は何分ですか?

A. 令和9年度採用の実施要項では時間の明記を確認できていませんが、受験者報告では25分という記録が複数あります(過去の年度では25〜30分)。面接員は3名で、7段階評定です。

Q. 圧迫面接ですか?

A. 報告では「面接員は良い雰囲気で対応してくれた。うなずいたり笑顔を見せたりしてくれる」という報告がある一方、「自信なさそうに話した場面では少し表情が曇った」「専門的な内容の質問が多く、深掘りがすごかった」という報告もあります。詰めてくるというより、現実に通用するかを一段掘って確かめてくるタイプという報告が目立ちます。

Q. 一次試験は本当に専門教科だけですか?

A. はい。令和9年度採用の実施要項の「日程及び試験内容」に「13:00〜14:30(90分)専門教科・科目」とだけ記載されています(300点満点、高等学校の水産・看護・福祉を除きマークシート方式)。加点制度の対象者は、この得点に20点を上限として加点されます。なお、SPI3を使う「外部試験による特別選考」で受験する場合は、一次がSPI3の基礎能力検査(200点)+性格検査(配点なし)に置き換わります(中学校・高等学校の英語は英語検査(SPI3)200点が加わり計400点)。

Q. 一次試験は茨城まで行かないと受けられませんか?

A. いいえ。第1次試験の会場は水戸・東京・仙台・名古屋・大阪・福岡に設置されました(令和9年度採用実績。会場は受験票で通知され、変更される場合があります)。令和9年度採用では、水戸会場1,879人に対し東京会場885人、大阪会場200人が志願しました。令和9年度採用の第2次試験は水戸市内の学校で実施されました(会場は、受験する年度の実施要項・受験票で確認してください)。

面接の手応えが気になる方へ

令和9年度採用の茨城県は、二次が7月中旬、結果通知が8月7日でした。ひと月弱の間、「あの答えでよかったのか」と面接を何度も再生してしまう時期です。面接官の反応の読み方と、手応えがなくても受かる理由はこちらの記事にまとめています。

■ 面接官の合格サイン・不合格サイン|手応えがボロボロでも受かる理由

この記事では、受験者の皆さんからの情報提供と、公刊過去問の情報をそれぞれ参照しています。ご協力くださった皆さん、本当にありがとうございます。応援しています!

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