「面接では一体どこまで具体的に話せばいいのか?」
「この抽象度でいいのだろうか?」
など、面接においてどこまで詳細情報を話すかについて悩んだことのある方は少なくないと思います。
どこまで詳細情報を話すかを決めるうえで、具体化する段階を4段階に分類し、「今はこの段階を求められているな」と判断する基準について整理しました。
「今、面接官はこの段階の話を求めているな」と的確に判断し言語化できれば、「どれくらい具体的に話せばいいんだろう…」という不安も解消しますし、面接官に「そんな話は聞いていない」または「もっと具体的に話してほしい」と思われることも減ると思います。
具体化の段階を間違えると、面接で印象が下がるかも…
もし面接で、この具体化の段階を間違って答えてしまうと、面接官にとっての印象も下がりかねません。
例えば、面接官はあなたの考えの要点を聞いているのに受験者がエピソードを長々と話し出したら、「結局、何が言いたんだろう」「今は、要点を整理して話してほしいのに」と受験者に対する印象は良くありません。
逆に、面接官はあなたの実際のエピソード・経験を聞いているのに、常に抽象的な答えしか返ってこない場合は「具体例をあげられないのは、指導力がないからだろう。あまり教育について深く考えていないのかもしれない。」と感じます。
面接対策をするうえで、面接官がどの段階の話を聞きたいと思っているのかをしっかり意識して的確に回答するよう心がけましょう!
具体化の4段階
① 主張の概要
この段階が、最も抽象度や汎用性(一つの事例だけでなく他の事例でも応用できる)が高い段階です。面接ではまずこの段階が問われることが多いでしょう。
② 概要の具体例
この段階では、「①主張の概要」に関する具体例を簡潔に挙げることで聞き手の理解を促す段階です。
③ エピソードの要約
この段階は、「④実際のエピソード」を要約したものです。実際のエピソードで浮かんだ固有名詞や実際のセリフ・行動など詳細ではなく、それらの詳細を端的に要約した言葉で表現する段階です。
④ 実際のエピソード
この段階は、最も具体的な詳細を話す段階で、固有名詞が話者の頭に浮かぶような特定の人物や実際のセリフ、実際に起こったことではなくても「〇〇してみてはどうかな?」のように実際に行おうとしているセリフなども、この段階に分類します。
「具体化の4段階」を事例でもっとわかりやすく!
では実際に、事例を見ながらどのようにしてこの4段階を使い分ければいいのかを見ていきましょう。
①「主張の概要」段階の事例
この段階では本来あなたの考えを最も簡潔に表現する段階です。面接においても、まずこの段階が求められることが多いでしょう。
②「概要の具体例」段階の事例
この段階では、「①主張の概要」の段階における「共感的な姿勢」とはどのようなものか、「傾聴」では何を聞くのか、「実態に応じた合理的な手立て」とは、といったことの具体例の要点を述べます。
例では、「実態に応じた合理的な手立て」はやや物足りない感じがしますが、面接で「いつも忘れ物をする生徒」や「感情コントロールができない生徒」など、対応する生徒の特徴を示されている場合は、「帰宅後のルーティンを一緒に考える、保護者の協力を得るなど、生徒の実態に応じた合理的な手立てを…」というふうに、数点手立ての具体例を簡潔に挙げると説得力が増します。
※「ADHDの生徒への指導としてどのようなことを心がけますか。また具体的にどのような手立てを行いますか?」など①と②を合わせたかたちで問われることが実際の面接では多いです。基本的には①→②の順で答えると良いでしょう。
③「エピソードの要約」段階の事例
この段階は、実際のエピソードの段階を要約です。④の事例を先に読んでから③でどのように要約されているかをご覧いただくとわかりやすいと思います。
④「実際のエピソード」段階の事例
このように、実際の出来事で、特定の人物との具体的な会話のセリフが挙げられるような段階が「実際のエピソード」段階です。
4段階を意識するメリット
面接におけるあなたの課題がどこにあるかを明確にすることにも使ってください。
面接官が何を聞きたいのかをくみ取ろう!
今回、具体化のランクを4段階に分類して紹介しましたが、実際の面接において機械のようにいずれかの段階をチョイスすればいいというものでもありません。
「概要の具体例」を簡潔に一つ二つ挙げながら「主張の概要」を述べたり、エピソードの要約に少しだけ実際のセリフを入れるなど、面接官が聞きたいことをくみ取り、面接官にとって理解しにくいだろうと思われる内容には少しだけより具体的な話を加えるなどが必要なこともあります。
今回紹介した4段階をヒントに、面接官の求めていることを的確に話せているかを意識しながら実践練習を重ねていきましょう。
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