【令和4年度】大阪府「大学推薦枠」教採受験レポ〜どんな対策すればいい?〜|教員採用試験対策

こんにちは!教採スクール教師塾AMBの金井志津乃です!

近年、様々な自治体で導入されてている教員採用試験での「大学推薦枠」

この記事では、私の受講生でこの夏(2021年)大阪府の教採に「大学推薦枠」で見事合格された方から頂いたレポートを紹介しながら、

  • 「大学推薦特別選考」の流れ
  • 三次面接の面接質問、模擬授業について
  • それぞれの選考試験への対策

についてまとめました!是非参考にしてください!

目次

「大学推薦特別選考」の流れ

大学推薦枠で三次試験に進むには、以下のステップを踏みます。

⑴同じ大学内で、規定の推薦枠に入る

理科、数学、技術など教科は限られますが、各教科2名ずつです。(大学院は別枠で2名あります。)

大学によって選考方法は異なると思いますので、学内での選考方法は所属している大学に問い合わせましょう

大阪府の場合、大学から推薦してもらうには以下の推薦条件を満たしていることが必要です。

  • 大阪府公立学校教員を第一志望とする
  • 成績の条件(*)を満たしている(取得単位の評価が「良(70点以上)」が8割以上で、「優(80点以上)」が5割以上であること)
  • 「豊かな人間性」「実践的な専門性」「開かれた社会性」を有し、教育ボランティア等の教育活動に熱心に取り組んでいる

2つ目の成績に関する条件を満たすためには、大学1年次から大学の講義で好成績を取ることを意識しておくことが大切です。その意味でも、「大学推薦枠」は、早くから教員を目指し学業に励んできた学生さんには有利と言えますね!

※ 詳細は大阪府大学推薦特別推薦実施要項をご覧ください。

⑵書類審査に通過する 

書類審査では以下のものを提出します。

  • 自己アピールシート
  • 成績証明書・成績内訳表
  • 推薦書(レポートいただいた学生さんは研究室の教授に書いていただいたそうです。)
  • 写真票

【自己アピールシートのテーマ】あなたが、大阪府公立学校教員となることを第一志望とする理由と、大阪府の教員になったら子どもたちをどのように指導していきたいかを具体的に述べてください。(手書き・A3用紙・900字程度)

⑶三次試験を受験 

大阪府の場合、教採選考試験が三次試験まであり、大学推薦枠の学生さんは一次・二次試験免除で三次試験からの受験となります。(※ 他自治体では一次免除で二次試験を受験する形になると思います。)

  • 日程:8月下旬
  • 試験科目:模擬授業と個人面接

模擬授業・個人面接の内容

集合時間に約40名が集まり、諸注意を聞いて5つの時間帯に区切られる(待ち時間に携帯電話・スマホは使用不可だがノートなどは見られる、トイレにも行ける)

① 模擬授業

・入室から4分30秒  (※メモ持ち込み可、準備などの時間は含まない)

 <テーマ>

物理 化学 生物 地学それぞれ1テーマずつ、学習指導要領から与えられ、その中から自分でテーマを選択します。

 <模擬授業についての質問内容>

  • 模擬授業は10点満点中何点か
  • その点数の理由(よかったところとできなかったところ)

<その他>

・ホワイトボードと黒赤青のマーカーが用意されていました。

・面接官が座る椅子や机以外に机がありませんでした。練習では大学の教室で、机に生徒が座っている想定で練習していたので、本番で何もない空間に向かって発問などをするのが難しかったです。

※ 模擬授業のテーマは、三次試験開始日程の約2週間前にホームページに掲載されました。

② 個人面接 [約15分]

模擬授業の後、まずは模擬授業についての質問があり、その後は以下のような面接でした。

<面接内容>

  • 教員の志望動機(個票に書いたことについて詳しく説明)
  • 物理学の魅力
  • 模擬授業を行った範囲での物理学の魅力
  • 教育実習で気づいたこと
  • 教育実習で苦労したところ →(授業について答えたので)生徒指導面ではどうか
  • 教育実習の経験を踏まえて、教師になって大変だと思うところ
  • 大阪府の教育課題
  • ボランティアでの生徒との関わり

面接内容は、模擬授業、個票、教育実習についての質問が多いですね!

<面接の様子>

面接官3人のうち、1人が模擬授業について、もう1人が個票について質問されました。なので、1人質問しない面接官もいました。

模擬授業のあと個人面接にうつる前に、短い時間の間に自分のいいところをアピールしてください、と言われました。

対策

「大学推薦枠」と言っても、二次試験では一次試験を突破してきた受験者と同じ土俵での勝負になります。

大学の指定校推薦のような合格がほとんど決まっている推薦とは違います。

実際に大学推薦枠で教採を受験して不合格になった人はいるようです。

その点は心得て、他の受験者よりも採用したいと思えるように模擬授業と面接では圧倒的実力を見せられるよう以下のような対策を行いましょう。

模擬授業対策

教員として求められる専門性、授業力、生徒との関わりなど、受験者の教師としての資質能力が露骨に表れる試験です。

模擬授業では以下のような万全の準備で臨みましょう!

  1. 受験する科目の教科書のどの単元でも授業ができるよう教材研究をする
  2. 大学の仲間を募って50分間の授業練習をする
  3. 大学の教授も巻き込めたら尚良し

①は、教採の模擬授業で高評価を得られるだけでなく、来春からの学校現場での授業にも役立ちます。

慣れない仕事の要領をつかむまでに初任から3年間ほどかかります。

学生時代に教科書一通り教材研究し、授業ができる準備ができていたことは私もかなり役立ちました。

②で重要なのは、自分が指摘されることを恐れて生ぬるい練習会にしないことです。

もちろん相手の気持ちへの配慮は必要ですが「もっとこうするといいのでは」という意見はどんどん出し合い授業力を高めましょう

③について、模擬授業の練習に大学教授を巻き込むことで、専門家としての視点から「授業の説明が適切ではない」「この単元の要はここだ」などの指摘がもらえます。

そうすることで「ただ面白い授業」ではなく「内容の濃い授業」になります

学校現場の講師にはできない強みです。

ただし教授を巻き込むからには、「この子たちのためなら」と教授が思えるような真剣かつ素直な姿勢で取り組むことや、依頼の際には教授の貴重な時間を割いてもらうという意識と敬意を忘れずに!

面接対策

面接対策として以下の点を準備しておきましょう!

  1. 自己分析を怠らずに志望動機をつくる
  2. 貴重な学校での経験としての教育実習や教育ボランティアでの実績や学びから、あなたの教師力を遺憾なくアピールできるようにしておきましょう!
  3. 自己PRを考え、あなたの強みを理解しておきましょう!
  4. 受験自治体の教育課題やこだわっている取り組みなどをリサーチしておきましょう!

まとめ

自治体により一次試験・二次試験の試験や傾向は異なるかもしれませんが、

「教師としての資質能力が高い人、将来性を感じる学生を採用したい」

という根底の思いは同じです。

一次試験が他の受験者よりも軽くなることを生かして、教師力の向上にエネルギーを割いて、他受験者に圧倒的実力の差をつけましょう!

大学推薦枠を勝ち取るにも大学一年生の頃から成績優秀であることが必要だということを考えると、

大学一年生の頃から意識高く学べる方なので、その調子で教師力を高めることに尽力すれば高倍率の校種教科での一発合格も夢ではありませんよ!

応援しています!

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