説得力のある人とない人、何が違う?
教員採用試験で、話す言葉に「説得力」がある人とない人、何が違うのだろう?
と考えたことはありませんか?
普段、教採の面接指導をしていて、私自身「説得力」のある人とない人を比較して何が違うのかを考えてきました。
私が考える「説得力」のある人とない人の違いは大きく次の3つのポイントです。
- 適度な自信
- 思考の深さ
- 話し方
では、これら3つの要素を詳しく見ていきましょう。
① 適度な自信
背筋が曲がり、目が泳いで目力がなく、口角が下がり、暗い表情で、自信なさそうに話す人の言葉に「説得力」など感じないことは、誰もがわかることだと思います。
面接指導をしていて「説得力」を感じてしまう人は、下記のような「非言語情報」からプラスのイメージを面接官に与えています。
- 背筋は自然にスッと伸び
- 目の奥から力を感じ
- 口角が上がってキリッっとした表情
- 笑顔が明るい
これらのような特徴を持つ人には、自信を感じ、なぜか説得力があるように感じやすくなります。
これは聞き手が「無意識に」そう感じてしまうのだから仕方のないことです。
逆に言うと、その聞き手の「無意識」にプラスのイメージを与えられるよう、上記の要素を心がけることで、あなたの話す言葉に説得力を持たせることに一歩近づくことができます。
本来は、自信があるから非言語情報も自ずと望ましいものに変化してくるものなので、面接までまだ日があるうちは自分の言葉に自信を持てるように残り2つの要素に重点を置くことが大切です。
ただし、ここで「適度な自信」と表したことにも意味があります。
「私の考えていることが絶対に正しい!」という自信は、聞き手にとっては、傲慢で、謙虚さがなく、独りよがりで、協調性がない、などの印象を与えることにもつながります。
ここまでいくと、面接においてはむしろマイナスになってしまいます。
これまで自分なりに学び考え経験してきたなかで、「今の私はこう考えています。(この先もさらに勉強して成長したいと考えている)」という謙虚さによる「適度な自信」が大切なのです。
ソクラテスのいう「無知の知」ですね。
「適度な自信」を面接官が感じるためには、非言語情報である見た目からのアプローチと、何気ない言葉から垣間見える謙虚さが重要です。
② 思考の深さ
「説得力」のある人とない人の違いとなる、もう一つの要素は深い思考です。
説得力のない人は、自分や教育にとことん向き合って思考を深めたり、その考えを整理して言語化する過程が不十分です。
私が面接指導をしていて気づいたのは、多くの人が自らの思考をあまり深くまで追究できていないということです。
一見納得できる一つの答えが出たときに、そこで思考を止めてしまっている人がほとんどなんです。
(でも、多くの人が思考の深め方、論理的なまとめ方がわからず困っていたため、私が「セルフコーチング術」と題して自分の考えを深める思考法を教採スクールでお伝えするに至りました。)
一方、自分や教育にとことん向き合って深く深く考えている人は、自ずと言葉にこだわりをもつようになり、精選された言葉を話せるようになって説得力がついてきます。
個人面接で深く追及された時、自らの経験、学んだこと、他者の意見・立場などを踏まえて深く考え抜いた「自分の言葉」を話せる受験者の言葉には、面接官もやはり納得してしまうものです。
私自身も、高校地歴という低くはない倍率の校種教科で新卒一発合格できたのは、他の受験生よりも自分の教育観や望ましい教育についてひたすら考え抜いたからだと考えています。
実際、私が個別指導をしていて「この人はかなり深く考えておられるな」と感じるのは10人に1人くらいです。
自分の頭で論理的に考え抜いた人の言葉には、重みやオリジナリティもあり、その人にしか語れない言葉でやはり合格を勝ち取ってきます。
③ 話し方
最後に、説得力のある人とない人の違いは、話し方です。
説得力のない人の話は、その話の中から何が重要なのかを面接官が考えながら聞かなければなりません。
「結局何が一番言いたいことなんだろう?」「今の話は結論とどうつながっていたんだろう?」と面接官もモヤモヤしします。
説得力のある人の話は、結論とその理由・根拠が明確に示され、どこに重点を置いて聞けばいいのかが面接官にもわかりやすいのです。
そのため面接官も受験者の話す内容を整理しやすくなり、わかりやすく話すことができる受験者に対し、「この人はデキる人だな」と好感をもてます。
ただ、深く考えるだけでなく整理された言葉でわかりやすく話せるような練習もしておきましょう!
まとめ
これまで紹介した、適度な自信、深い思考、話し方の3つは、すべて揃って初めて、面接で最大限に効果が現れます。
適度に自信と話し方は良くても、深く追究されて薄っぺらい内容しか出てこなければ面接官は説得力を感じません。
せっかく深く思考し、わかりやすい話し方を身につけても、受験者が自信なさそうにしていると「本当に大丈夫か?」と面接官もマイナス要素を探りにかかります。
適度に自身もあり、深く思考もできたけれども、説得力ある話し方ができなければ「結局、何が言いたいの?」となってしまいます。
本日、紹介した3つの要素を面接本番までに悔いのないよう打ち込んでいきましょう!
応援しています!!
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