こんにちは、金井志津乃です!

鹿児島県の倍率って低いって聞くけど本当? 小学校は1倍台とか……でも高校は難しいって噂もあって、実際どうなんですか?

どちらも本当です! 令和9年度採用の最終結果は小学校1.4倍・特別支援1.3倍、その一方で高校4.4倍・栄養教諭16.7倍。同じ県のなかで10倍以上の開きがあります。しかも令和9年度採用の1次試験では、小学校と特別支援学校は受験者数と1次合格者数が同じでした。
この記事では、鹿児島県公立学校教員等採用選考試験の倍率について、令和9年度採用(2026年夏実施)の出願状況と1次試験の結果、そして令和3年度採用からの推移を、校種別・教科別にまとめます。
この記事の根拠
- 令和9年度・8年度の数字は鹿児島県教育委員会が公表した出願状況・1次試験合格者一覧・最終結果の資料から。それ以前は文部科学省「公立学校教員採用選考試験の実施状況」から。推定値は使っていません。
- 令和8年度採用以前の県公表の結果PDFは、確認できた範囲では入手できていません。この記事は取得できた原典PDFをもとに作成し、足りない年度は文科省の全国調査で補っています。
- 二次で実際に聞かれた質問は別記事にまとめています →鹿児島県の二次試験|受験者3名の実録と5年間の出題傾向
- 執筆:金井志津乃(高校地歴の教員採用試験に新卒合格・高校教員として6年半勤務・教採スクール「教員の学校」運営・YouTubeチャンネル登録者1.7万人・大学講演・教採専門誌「教員養成セミナー」への執筆経験)
鹿児島県教育委員会が公表しているのは「出願者数」と「採用予定者数」です(受験者数・最終合格者数は年度途中で公表されます)。そのため、この記事の倍率は原則として次の定義で統一します。
- 出願倍率=出願者数 ÷ 採用予定者数(県公表の2つの数字から私が算出)
- 競争率=受験者数 ÷ 採用者数(文部科学省の全国調査の定義。過去の推移はこちら)
2つは分母も分子も違う数字なので、直接は比べられません。表ごとにどちらの定義かを必ず書いています。
- 令和9年度採用は出願1,157人・受験1,116人・合格546人=倍率2.0倍(県の公表値。前年も2.0倍)。出願倍率は2.2倍でした。
- 校種差が大きい(出願倍率):特別支援1.3倍・小学校1.5倍・中学校1.9倍に対し、高校4.5倍・養護教諭3.0倍・栄養教諭16.7倍
- 令和9年度採用の1次は、校種によってほとんど絞られませんでした:特別支援は1次受験71人→1次合格71人、小学校は304人→304人と同数(1次受験者数は県公表、1次合格者数は受験番号一覧を私が数えた値)。二次の比重が大きいと考えられます。
- 一方で高校は1次受験275人→1次合格156人、栄養教諭は50人→15人と1次でしっかり絞られる
- 文科省調査の競争率は令和3年度3.5倍→令和7年度2.3倍。受験者は5年で1,639人→1,107人に減少。
- 大学3年生以上が受けられる「教職教養チャレンジ試験」の出願が237人→306人と1年で約3割増。早期受験の流れが加速中。
- 令和9年度採用の最終合格発表は2026年9月4日(金)。この記事は校種別・教科別の最終結果まで反映済みです。
- 「鹿児島県では令和9年度に実施する令和10年度教員等採用選考試験において、『教員採用選考に係る第一次選考の共同実施に関する自治体協議会』で作成した問題を活用して、1次試験を実施します」
- 「なお、本県の採用試験の詳細については、実施要項を令和8年12月に公表予定であり、採用予定校種、教科等及び人数については、令和9年3月下旬に公表する予定です」
- 協議会の出題方針(令和8年7月29日付)もあわせて掲載されています
- 試験日程、免除・加点の変更は、この発表には書かれていません
出典:鹿児島県教育委員会「令和10年度教員採用選考に係る第一次選考の共同実施における出題方針について」(更新日2026年8月31日/公式)。
2026年9月20日時点の公式発表です。実施要項(令和8年12月公表予定)が公表された後は、県の公式ページで内容をご確認ください。
この記事は各自治体の実施要項等をもとに記載しています。ただし、日程や制度の変更、こちらの見落としがないとは言い切れません。最後は必ず、各自治体の実施要項をご自身でご確認ください。
令和9年度採用(2026年夏実施)の出願状況と1次試験の結果
鹿児島県教育委員会が公表した出願状況と、令和8年7月に発表された1次試験合格者の受験番号一覧を、校種別にまとめました。
| 受験区分 | 採用予定(R9) | 出願者(R9) | 出願倍率 | 1次合格者(私が集計) |
|---|---|---|---|---|
| 小学校 | 210名程度 | 318人 | 1.5倍 | 304人 |
| 中学校 | 150名程度 | 284人 | 1.9倍 | 234人 |
| 高等学校 | 63名程度 | 285人 | 4.5倍 | 156人 |
| 特別支援学校 | 58名程度 | 73人 | 1.3倍 | 71人 |
| 養護教諭 | 35名程度 | 104人 | 3.0倍 | 71人 |
| 栄養教諭 | 3名程度 | 50人 | 16.7倍 | 15人 |
| 教員 計 | 519名程度 | 1,114人 | 2.1倍 | 851人 |
| 実習助手 | 12名程度 | 25人 | 2.1倍 | 22人 |
| 寄宿舎指導員 | 3名程度 | 18人 | 6.0倍 | 9人 |
| 総計 | 530名程度 (小学校第2・3希望枠を含む。県の公表値で、区分別の合計とは一致しません) | 1,157人 | 2.2倍 | — |
※出願倍率=出願者数÷採用予定者数。1次合格者数は教育委員会の公表値ではなく、発表された受験番号一覧に記載された番号を私が数えたものです。中学校・高等学校・特別支援学校(中学部・高等部)の保健体育には500番台の受験番号が含まれており、一般の受験番号とは別系統(1次免除者等の可能性)です。1次試験時点の受験者数は、県が令和8年6月14日付の資料で公表しています(小学校304人・中学校278人・高等学校275人・特別支援学校71人、総計1,116人。教職教養チャレンジ試験は別枠)。本記事の1次合格者数は受験番号一覧を私が数えた値で、1次免除者等を含む範囲の照合が必要なため、単純に割った「1次倍率」は掲載していません。
出典:鹿児島県教育委員会「令和9年度 鹿児島県公立学校教員等採用選考試験の出願状況について」「同 1次試験合格者」

この表で一番読み取ってほしいのは、校種によって「関門の位置」がまったく違うということです。小学校は令和9年度採用では1次受験者数と1次合格者数が同じで、二次は面接200点とグループ討議200点の400点満点です。特別支援学校も1次受験者数と1次合格者数が同じで、二次は600点満点(要項の配点表に「1次教科専門」の欄があります)。高校と栄養教諭は、一次の筆記対策も大切です。なお、一次の通過割合は免除者を含む集計範囲の確認が必要です。自分の校種がどちらかで、今日からやるべきことが変わりますよ。
前年(令和8年度採用)との比較
| 受験区分 | R8 採用予定 | R8 出願者 | R8 出願倍率 | R9 出願倍率 | 増減 |
|---|---|---|---|---|---|
| 小学校 | 220名程度 | 269人 | 1.2倍 | 1.5倍 | ↑ |
| 中学校 | 150名程度 | 308人 | 2.1倍 | 1.9倍 | ↓ |
| 高等学校 | 55名程度 | 283人 | 5.1倍 | 4.5倍 | ↓ |
| 特別支援学校 | 58名程度 | 89人 | 1.5倍 | 1.3倍 | ↓ |
| 養護教諭 | 28名程度 | 99人 | 3.5倍 | 3.0倍 | ↓ |
| 栄養教諭 | 3名程度 | 40人 | 13.3倍 | 16.7倍 | ↑ |
| 教員 計 | 514名程度 | 1,088人 | 2.1倍 | 2.1倍 | → |
※出典:鹿児島県教育委員会「令和9年度 出願状況について」の前年比較欄。
倍率は私が算出。
全体では2.1倍で横ばいですが、中身は動いています。小学校は採用予定が220名程度→210名程度に減り、出願は269人→318人に増えたため、倍率が1.2倍から1.5倍へ上昇。逆に高校は採用予定が55名程度→63名程度に増え、倍率が5.1倍から4.5倍に下がりました。令和8年度採用から令和9年度採用への変化では、小学校は出願者の増加、高校は採用予定人員の増加が倍率の動きに大きく効いています。
教科別の出願者数と採用予定(中学校・高等学校)
鹿児島県は教科別の出願者数と採用予定者数を公表しています。「自分の教科で何人採るのか」を、出願の段階で確認できます。
| 中学校 | R9 採用予定 | R9 出願者 | R9 出願倍率 | R8 出願者 | R9 1次合格(私が集計) |
|---|---|---|---|---|---|
| 国語 | 20名程度 | 50人 | 2.5倍 | 38人 | 40人 |
| 社会 | 20名程度 | 52人 | 2.6倍 | 59人 | 40人 |
| 数学 | 20名程度 | 19人 | 1.0倍未満 | 19人 | 19人 |
| 理科 | 20名程度 | 25人 | 1.3倍 | 22人 | 25人 |
| 音楽 | 12名程度 | 9人 | 1.0倍未満 | 24人 | 9人 |
| 美術 | 5名程度 | 2人 | 1.0倍未満 | 8人 | 1人 |
| 保健体育 | 25名程度 | 56人 | 2.2倍 | 71人 | 51人(うち500番台10人) |
| 技術 | 5名程度 | 3人 | 1.0倍未満 | 9人 | 3人 |
| 家庭 | 3名程度 | 9人 | 3.0倍 | 12人 | 6人 |
| 外国語(英語) | 20名程度 | 59人 | 3.0倍 | 46人 | 40人 |
| 計 | 150名程度 | 284人 | 1.9倍 | 308人 | 234人 |
※出願倍率=出願者数÷採用予定者数(私が算出)。数学・音楽・美術・技術は出願者数が採用予定者数を下回っています(採用予定「◯名程度」に対する出願者数の比較)。
出典:鹿児島県教育委員会「令和9年度 出願状況について」「同 1次試験合格者」
| 高等学校 | R9 採用予定 | R9 出願者 | R8 出願者 | R9 1次合格(私が集計) |
|---|---|---|---|---|
| 国語 | 5名程度 | 32人 | 24人 | 16人 |
| 地理歴史 | 3名程度 | 35人 | 35人 | 12人 |
| 公民 | 若干名 | 11人 | 8人 | 4人 |
| 数学 | 6名程度 | 34人 | 42人 | 18人 |
| 理科 | 6名程度 | 29人 | 32人 | 18人 |
| 音楽 | 若干名 | 6人 | 4人 | 6人 |
| 美術 | 若干名 | 4人 | 8人 | 4人 |
| 書道 | 若干名 | 5人 | — | 4人 |
| 保健体育 | 3名程度 | 56人 | 54人 | 16人(うち500番台4人) |
| 家庭 | 3名程度 | 11人 | 10人 | 9人 |
| 外国語(英語) | 6名程度 | 19人 | 17人 | 12人 |
| 情報 | 3名程度 | 10人 | 2人 | 6人 |
| 農業 | 5名程度 | 4人 | 3人 | 4人 |
| 工業(機械・電気情報・工業化学・土木・建築) | 10名程度 (5区分あわせて) | 9人 | 18人 | 9人 |
| 商業 | 9名程度 | 20人 | 22人 | 18人 |
| 計 | 63名程度 | 285人 | 283人 | 156人 |
※工業は「機械」「電気・情報」「工業化学」「土木」「建築」の区分で出願を受け付けており、採用予定者数は県公表「令和9年度鹿児島県公立学校教員等採用選考試験採用予定者数」に「工業(機械,電気・情報,工業化学,土木,建築)10名程度」と記載されています(5区分あわせての枠で、区分ごとの内訳は公表されていません)。令和9年度は水産・看護・福祉・工業(インテリア)の出願・採用予定の記載はありません(令和8年度は看護0人・福祉4人の出願があり、これらを加えた合計が283人です(令和8年度にあった工業(インテリア)3人は、上の表の工業の行の18人に含めています))。
出典:同上
高校で目を引くのは保健体育です。採用予定3名程度に対して出願56人。1次合格は16人まで絞られています。逆に音楽・美術・書道・農業・工業は出願者がそのまま、あるいはほぼそのまま1次を通過しています。高校の「4.5倍」は平均値であって、教科ごとの実態はまったく違う——ここは自分の教科の数字で判断してください。
令和9年度採用の最終結果|総計2.0倍・合格546人(9月4日公表)
第2次(最終)合格は令和8年9月4日に発表され、あわせて校種・教科別の結果が公表されました。総計で出願1,157人・受験1,116人・合格546人、倍率2.0倍。前年(令和8年度採用)の1,085人・534人・2.0倍と同じ水準です。
| 受験区分 | 出願者 | 受験者 (第2・3希望確定後) | 合格者 | 倍率 | R8 受験者 | R8 合格者 | R8 倍率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 小学校 | 318人 | 318人 | 225人 | 1.4倍 | 284人 | 223人 | 1.3倍 |
| 中学校 計 | 284人 | 264人 | 150人 | 1.8倍 | 272人 | 151人 | 1.8倍 |
| 高等学校 計 | 285人 | 272人 | 62人 | 4.4倍 | 269人 | 56人 | 4.8倍 |
| 特別支援学校 | 73人 | 74人 | 58人 | 1.3倍 | 86人 | 60人 | 1.4倍 |
| 養護教諭 | 104人 | 98人 | 35人 | 2.8倍 | 93人 | 29人 | 3.2倍 |
| 栄養教諭 | 50人 | 50人 | 3人 | 16.7倍 | 39人 | 3人 | 13.0倍 |
| 実習助手 | 25人 | 22人 | 10人 | 2.2倍 | 24人 | 8人 | 3.0倍 |
| 寄宿舎指導員 | 18人 | 18人 | 3人 | 6.0倍 | 18人 | 4人 | 4.5倍 |
| 総計 | 1,157人 | 1,116人 | 546人 | 2.0倍 | 1,085人 | 534人 | 2.0倍 |
※出典:鹿児島県教育委員会「令和9年度鹿児島県公立学校教員等採用選考試験の結果について【別紙】」(令和8年9月)。
倍率はすべて県の公表値で、「第2・3希望確定後受験者数」を合格者数で割った値です。第2・3希望で合格した人(小学校14人・特別支援学校3人)は、合格した校種の受験者数・合格者数に計上されています(そのため特別支援学校は出願73人より受験74人が多くなっています)。実習助手・寄宿舎指導員を含む総計です。
| 教科 | 出願者 | 受験者 | 合格者 | 倍率 | R8 倍率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 国語 | 50人 | 46人 | 24人 | 1.9倍 | 1.5倍 |
| 社会 | 52人 | 46人 | 24人 | 1.9倍 | 2.3倍 |
| 数学 | 19人 | 19人 | 16人 | 1.2倍 | 1.1倍 |
| 理科 | 25人 | 25人 | 21人 | 1.2倍 | 1.1倍 |
| 音楽 | 9人 | 9人 | 6人 | 1.5倍 | 1.9倍 |
| 美術 | 2人 | 1人 | 1人 | 1.0倍 | 2.0倍 |
| 保健体育 | 56人 | 50人 | 27人 | 1.9倍 | 2.6倍 |
| 技術 | 3人 | 3人 | 3人 | 1.0倍 | 1.5倍 |
| 家庭 | 9人 | 9人 | 3人 | 3.0倍 | 3.3倍 |
| 外国語(英語) | 59人 | 56人 | 25人 | 2.2倍 | 1.8倍 |
| 計 | 284人 | 264人 | 150人 | 1.8倍 | 1.8倍 |
| 教科 | 出願者 | 受験者 | 合格者 | 倍率 | R8 倍率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 国語 | 32人 | 28人 | 5人 | 5.6倍 | 3.8倍 |
| 地理歴史 | 35人 | 34人 | 3人 | 11.3倍 | 6.8倍 |
| 公民 | 11人 | 9人 | 1人 | 9.0倍 | 8.0倍 |
| 数学 | 34人 | 33人 | 6人 | 5.5倍 | 7.8倍 |
| 理科 | 29人 | 29人 | 6人 | 4.8倍 | 6.2倍 |
| 音楽 | 6人 | 5人 | 2人 | 2.5倍 | 4.0倍 |
| 美術 | 4人 | 4人 | 1人 | 4.0倍 | 8.0倍 |
| 書道 | 5人 | 5人 | 1人 | 5.0倍 | — |
| 保健体育 | 56人 | 55人 | 4人 | 13.8倍 | 13.5倍 |
| 家庭 | 11人 | 11人 | 4人 | 2.8倍 | 5.0倍 |
| 外国語(英語) | 19人 | 17人 | 6人 | 2.8倍 | 3.2倍 |
| 情報 | 10人 | 9人 | 3人 | 3.0倍 | 1.0倍 |
| 農業 | 4人 | 4人 | 3人 | 1.3倍 | 1.5倍 |
| 工業(機械) | 3人 | 3人 | 3人 | 1.0倍 | 1.0倍 |
| 工業(電気・情報) | 3人 | 3人 | 3人 | 1.0倍 | 2.0倍 |
| 工業(土木) | 2人 | 2人 | 1人 | 2.0倍 | — |
| 工業(建築) | 1人 | 1人 | 1人 | 1.0倍 | 1.5倍 |
| 商業 | 20人 | 20人 | 9人 | 2.2倍 | 3.8倍 |
| 計 | 285人 | 272人 | 62人 | 4.4倍 | 4.8倍 |
※出典:同上。
倍率はすべて県の公表値です。工業(工業化学)は出願者・受験者ともに0人。水産・看護・福祉は令和9年度採用の記載がありません。

最終結果を見ると、令和9年度採用は「1次でほとんど絞られない校種がある」年でした。中学校の数学・理科・美術・技術は1.0〜1.2倍、特別支援1.3倍、小学校1.4倍。一方で高校の地理歴史11.3倍・保健体育13.8倍・公民9.0倍は、同じ県とは思えない厳しさです。自分の校種・教科の数字だけを見る——鹿児島県はとくにそれが大事な県です。
5年間の推移|受験者は5年で3割減、競争率は3.5倍→2.3倍
令和8年度採用以前の県公表の最終結果は確認できていないため、過去の年度は文部科学省「公立学校教員採用選考試験の実施状況」で追います。こちらの定義は競争率=受験者数÷採用者数で、冒頭の「出願倍率」や直前の県公表の最終倍率とは分母も分子も違うのでご注意ください。
| 採用年度(実施) | 受験者 | 採用者/合格者(年度で集計範囲が異なる) | 競争率 |
|---|---|---|---|
| 令和3年度(2020夏) | 1,639人 | 472人 | 3.5倍 |
| 令和4年度(2021夏) | 1,509人 | 495人 | 3.0倍 |
| 令和5年度(2022夏) | 1,407人 | 561人 | 2.5倍 |
| 令和6年度(2023夏) | 1,229人 | 553人 | 2.2倍 |
| 令和7年度(2024夏) | 1,107人 | 492人 | 2.3倍 |
| 令和8年度(2025夏)※県公表 | 1,085人 | 534人 | 2.0倍 |
| 令和9年度(2026夏)※県公表 | 1,116人 | 546人 | 2.0倍 |
※令和3年度〜7年度採用は競争率=受験者数÷採用者数(文部科学省の定義)、令和8・9年度採用は倍率=第2・3希望確定後受験者数÷合格者数(鹿児島県の公表値)で、定義と対象が異なります(「採用者」は翌年度に実際に採用された人数、「合格者」は名簿登載者。令和8・9年度は実習助手・寄宿舎指導員を含む県の公表値で、令和3年度〜7年度の文部科学省の数値は教員のみです)。
出典:文部科学省「公立学校教員採用選考試験の実施状況」令和4年度〜7年度採用版(第1表・第3表)、鹿児島県教育委員会「令和9年度 採用選考試験の結果について【別紙】」。
ポイントは3つです。①受験者は5年で1,639人→1,107人(約32%減)、令和8年度採用から令和9年度採用は1,085人→1,116人と、下げ止まりの兆しが見られます。②令和9年度の県公表の合格者は546人です。過年度の採用者数とは定義・対象職種が異なるため、同じ条件の増減とは扱いません。③その結果、倍率は3.5倍から2.0倍前後へ低下し、令和7年度採用から令和9年度採用までは2.0〜2.3倍で推移しています(定義が異なるため参考値です)。「下がり続けている」というより「下がったあと落ち着いている」ように見えます。
校種別の競争率推移(令和4年度〜7年度採用)
| 受験区分 | R4 | R5 | R6 | R7 |
|---|---|---|---|---|
| 小学校 | 1.8 | 1.4 | 1.2 | 1.3 |
| 中学校 | 4.1 | 2.8 | 2.2 | 2.1 |
| 高等学校 | 9.3 | 7.6 | 7.8 | 6.6 |
| 特別支援学校 | 2.8 | 2.7 | 2.0 | 1.6 |
| 養護教諭 | 3.6 | 3.4 | 3.5 | 3.7 |
| 栄養教諭 | 5.9 | 31.5 | 11.0 | 16.3 |
| 合計 | 3.0 | 2.5 | 2.2 | 2.3 |
※単位は「倍」(受験者数÷採用者数)。R4=令和4年度採用(2021年夏実施)…R7=令和7年度採用(2024年夏実施)。
出典:文部科学省「公立学校教員採用選考試験の実施状況」各年度版 第1表
| 受験者数の推移 | R4 | R5 | R6 | R7 |
|---|---|---|---|---|
| 小学校 | 495 | 418 | 361 | 302 |
| 中学校 | 412 | 398 | 315 | 296 |
| 高等学校 | 343 | 319 | 303 | 298 |
| 特別支援学校 | 125 | 125 | 104 | 78 |
| 養護教諭 | 87 | 84 | 80 | 84 |
| 栄養教諭 | 47 | 63 | 66 | 49 |
校種ごとの読み解き
小学校:競争率は1.2〜1.8倍(令和4年度〜7年度採用)と低い水準です。受験者は令和4年度採用から令和7年度採用にかけて495人→302人と大きく減りましたが、採用者は281人→233人。「受ければ受かる」ではありませんが、二次でしっかり評価されれば十分に射程内です。令和9年度採用は出願が269人→318人と反転しており、この流れが続くかは要注目です。
中学校:4.1倍→2.1倍と半減しました。教科別では数学・音楽・美術・技術で出願者が採用予定を下回っており、教科によっては相当に門戸が広がっています。一方で令和6年度〜7年度採用の保健体育・英語・国語・社会は1.8〜5.2倍と、教科ごとの差がはっきりしています。
高等学校:9.3倍→6.6倍と下がってはいるものの、小学校・中学校・特別支援学校と比べ、高い競争率が続いています。文科省の令和7年度採用の教科別データでは、保健体育30.0倍、地理歴史19.0倍、数学14.3倍、理科9.3倍という一方で、看護1.0倍、農業1.5倍、水産1.0倍、工業2.8倍。高校は教科によって競争率が大きく違う状況です。
特別支援学校:2.8倍→1.6倍と低下しています。令和9年度採用は出願73人・受験74人・合格58人で、県の公表倍率は1.3倍。実施要項には「採用予定者数に満たない場合は、小・中・高等学校の各受験校種に出願し、特別支援学校の普通免許状を有する者又は採用後に取得する意志のある者の中から選考」とあり、他校種からの回り込み採用も想定されています。
養護教諭・栄養教諭:養護教諭は令和4年度〜7年度採用で3.4〜3.7倍で推移しています。栄養教諭は採用予定が3名程度と少ないため、令和4年度〜7年度採用の競争率が5.9倍〜31.5倍の間で大きく動いています。この2区分は、まず「その年度の採用予定人員」を真っ先に確認してください。

校種別の倍率は、「志願者の増減」だけでなく「採用予定人員の増減」でも大きく動きます。倍率の数字だけを見て一喜一憂するより、自分の校種・教科で何人採るのかを見るほうが、はるかに正確に状況をつかめますよ!
中学校の教科別 競争率(文科省調査・令和6年度〜7年度採用)
| 教科 | R6 受験者/採用者/競争率 | R7 受験者/採用者/競争率 |
|---|---|---|
| 国語 | 50/26/1.9倍 | 44/25/1.8倍 |
| 社会 | 65/25/2.6倍 | 54/21/2.6倍 |
| 数学 | 26/22/1.2倍 | 26/20/1.3倍 |
| 理科 | 20/16/1.3倍 | 18/12/1.5倍 |
| 音楽 | 22/12/1.8倍 | 25/12/2.1倍 |
| 美術 | 1/1/1.0倍 | 6/2/3.0倍 |
| 家庭 | 10/3/3.3倍 | 5/3/1.7倍 |
| 技術 | 6/3/2.0倍 | 3/2/1.5倍 |
| 保健体育 | 67/13/5.2倍 | 59/15/3.9倍 |
| 英語 | 48/21/2.3倍 | 56/26/2.2倍 |
| 計 | 315/142/2.2倍 | 296/138/2.1倍 |
※競争率=受験者数÷採用者数。
出典:文部科学省「公立学校教員採用選考試験の実施状況」令和6・7年度採用版 第9表-1
令和6年度〜7年度採用の中学校で最も競争率が高いのは保健体育(3.9〜5.2倍)です。数学(1.2〜1.3倍)と理科(1.3〜1.5倍)は比較的低い水準でした。令和9年度採用の出願状況では、数学は出願19人に対して採用予定20名程度、理科は出願25人に対して20名程度でした。
「教職教養チャレンジ試験」の出願が1年で約3割増
鹿児島県の倍率を読むうえで見落とせないのが、大学3年生以上を対象とした「教職教養チャレンジ試験」です。合格すると翌年度実施の採用選考試験(2026年6月受験なら令和10年度採用。小学校・中学校・特別支援学校のいずれか)で1次試験の「教職教養」が免除されます。
| 教職教養チャレンジ試験 | 2025年6月実施(出願) | 2026年6月実施(出願) | 2026年6月実施 合格者(私が集計) |
|---|---|---|---|
| 小学校 | 157人 | 174人 | 87人 |
| 中学校 | 70人 | 103人 | 55人 |
| 特別支援学校 | 10人 | 29人 | 17人 |
| 計 | 237人 | 306人 | 159人 |
※出願者数は鹿児島県教育委員会「令和9年度 出願状況について」(本試験の総計とは別枠で集計)。合格者数は令和8年7月10日発表の受験番号一覧を私が集計したものです。
1年で237人→306人(約1.3倍)、特別支援に至っては10人→29人。「大学3年生のうちに動く」流れが鹿児島県でも強まっているようです。2026年は、この試験は本試験と同じ6月14日に、鹿児島中央高校で50分(9:10〜10:00)だけ実施されました。試験内容は教職教養のみ、提出書類は願書・履歴書・在学証明書・レターパックです。
ほかにも鹿児島県には9種類の特別選考(現職教員・正規教職員経験者・英語・スポーツ/芸術・大学推薦・臨時的任用教員・社会人・障害者・教職大学院)と13項目の加点(上限50点)があります。要件とルート別の整理は専用記事にまとめました。
■ 鹿児島県の特別選考と一次免除ルート|教職教養チャレンジ試験・大学推薦・現職・臨時的任用教員・加点制度
倍率との付き合い方|「例年より高い」と感じたときに
ここまで見てきたように、鹿児島県の倍率は「志願者の増減」だけでなく「採用予定人員」でも動きます。つまり自分の力では変えられない要因も大きいのです。私自身は、倍率が高い年ほど「これで受かったらすごい」と前向きに捉えるようにしています。そのうえで、自分がコントロールできる準備に集中していきましょう。1分のショート動画にまとめています。
そして、面接などで合格できない人には、校種ごとの共通点があります。小学校は「厳しさと優しさのメリハリがない」「ユーモアと臨機応変さがない」「暗くて元気がなさそう」という3つ、中高は「人間性と教科の専門性のどちらかが欠けている場合が多いかな」と思います。
■ 鹿児島県の二次試験|受験者3名の実録と5年間の出題傾向(個人面接+グループ討議)
よくある質問
Q. 鹿児島県に「補欠合格」はありますか?
A. 「補欠」という名称ではありませんが、実質的に同じ仕組みがあります。鹿児島県は合格者を「Ⅰ区分」「Ⅱ区分」に分けて採用予定者名簿に登載します。Ⅰ区分は原則として名簿登載期間(令和10年3月31日まで)に採用。Ⅱ区分は名簿登載期間が令和9年3月31日までで、Ⅰ区分の合格者から辞退者が出た場合に、順にⅠ区分へ移して採用されます。そしてⅡ区分で登載されたまま採用されなかった人は、次年度の選考で同じ校種・職種を受験する場合に限り1次試験が免除されます(実施要項「第8」)。
Q. 最終的な倍率はいつ確定しますか?
A. 令和9年度採用の最終合格発表は2026年9月4日(金)15時以降に行われ、同日に校種・教科別の結果(別紙)も公表されました。この記事はその内容を反映済みです(総計 受験1,116人・合格546人・倍率2.0倍)。なお、全国の実施状況をまとめた文部科学省の調査は、例年12月ごろに公表されています(令和7年度採用分は2024年12月公表)。県HPの掲載期間は確認できていないため、必要な方は早めに保存しておくことをおすすめします。
Q. 鹿児島市の学校を受けたい場合は?
A. 鹿児島県には政令指定都市がなく、鹿児島市を含む県内の公立学校の教員は、すべて鹿児島県教育委員会が採用しています。この記事の数字はその全体を対象にしたものです。ただし受験資格に「県内どこにでも赴任できる者」とあるとおり、勤務地は県内全域が対象になります。
Q. 1次の合格ラインは公表されていますか?
A. 確認できた範囲では、合格ラインは公表されていません。ただし令和9年度採用の実施要項では、不合格者は試験結果の情報提供を求めることができるとされています(実施要項「第10」)。1次は教職教養・教科専門の得点、1次試験の総合得点、総合成績のランクが開示されます。合格発表の日から1か月間、平日9〜17時(12〜13時を除く)に県教育庁教職員課(県庁行政庁舎17階)で、原則対面のみ。電話・メールでの提供は不可です。受験票または試験結果通知と本人確認書類を持参してください。
Q. 過去のデータがこの記事にない年度があるのはなぜですか?
A. 令和8年度採用以前の県公表の結果PDFは、確認できた範囲では入手できていないためです。この記事では、取得できた令和8・9年度採用分と、文部科学省の全国調査で確認できる令和3年度〜7年度採用分を組み合わせて、可能な範囲で正確に掲載しています。推定値や報道値は使っていません。空欄になっている箇所は「調べていない」のではなく「原典を確認できていない・入手できていない」ということです。
この記事は受験者の皆さんの報告で育ちます
倍率は公表資料で追えますが、「実際に面接で何を聞かれたか」「グループ討議のテーマは何だったか」は受験した方の報告でしか集まりません。鹿児島県の実録は、令和8年10月時点で、令和6〜8年度採用の3名分と令和9年度採用の2件です。受験された方は、ぜひ次の年度の受験生のために教えてください。ご報告いただいた方には、お礼に「合格発表のあとどうなる?」ガイド(PDF)をお渡ししています。
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