こんにちは、金井志津乃です!

長崎県の倍率を調べたら「2.1倍」と「1.8倍」の2つが出てきて混乱しています……。どっちが本当なんですか?

どちらも本当です! 長崎県は2種類の倍率を、時期を分けて自分で公表している県なんですよ。春に出るのが志願倍率、結果が出たあとに出るのが実質倍率。定義がまったく違うので、他県と比べるときは特に注意が必要です。ここから丁寧に読み解いていきますね。
この記事では、長崎県公立学校教員採用選考試験の倍率を、長崎県教育委員会が公表しているPDFの数字だけで整理します。推定値や報道の数字は使いません。
この記事の根拠
- 長崎県教育委員会「令和9年度(令和8年度実施)長崎県公立学校教員採用選考試験の志願状況について」
- 同「令和8年度長崎県公立学校教員採用選考試験第2次選考結果について」(教科別の確定値・令和7年度採用の参考値つき)
- 同「校種別倍率5年推移(令和4年度〜8年度採用)」「令和9年度採用予定者数と過去5年間の合格者数」
- 令和9年度採用(令和8年度実施)実施要項(採用予定者数の内訳・日程・大学3年生用実施要項)
- 執筆:金井志津乃(高校地歴の教員採用試験に新卒合格・高校教員として6年半勤務・教採スクール「教員の学校」運営・YouTubeチャンネル登録者1.7万人・大学講演・教採専門誌「教員養成セミナー」への執筆経験)
- 第1次試験:2027(令和9年)5月8日(土)/第1次試験合格発表:2027(令和9年)6月4日(金)
- 第2次試験:2027(令和9年)6月23日(水)から7月5日(月)/第2次試験合格発表:2027(令和9年)8月6日(金)
- 「長崎県では、令和10年度(令和9年度実施)(中略)第1次選考試験の筆記試験については、『教員採用選考に係る第一次選考の共同実施に関する自治体協議会』で作成した共通問題を活用します」
- 「ただし、教養試験については、教職教養のみ実施します。※一般教養は実施しません。」
- 「実施教科・科目、採用予定者数や、実技試験の内容等の詳細については、『令和10年度(令和9年度実施)長崎県公立学校教員採用選考試験実施要項』等でお知らせしますので、必ずご確認ください。(令和9年2月上旬頃公表予定)」
- 「※(中略)出題方針についての別紙1は、各教科・科目が実施される場合の問題構成を示したものであり、記載されたすべての教科・科目について試験の実施を確約するものではありません」
- 参考として、令和9年度(令和8年度実施)の日程(第1次試験2026年5月10日(日)、第2次試験2026年6月25日(木)から7月7日(火))も併記されています
- 免除・加点の変更は、この発表には書かれていません
出典:長崎県教育委員会「令和10年度(令和9年度実施)長崎県公立学校教員採用選考試験について(お知らせ)」(2026年9月8日更新/公式)、同「令和10年度(令和9年度実施)長崎県公立学校教員採用選考試験の日程について」(PDF)。
2026年9月20日時点の公式発表です。令和10年度(令和9年度実施)の要項が公表された後は、県の公式ページで内容をご確認ください。
この記事は各自治体の実施要項等をもとに記載しています。ただし、日程や制度の変更、こちらの見落としがないとは言い切れません。最後は必ず、各自治体の実施要項をご自身でご確認ください。
まず定義から|長崎県の「志願倍率」と「実質倍率」
①志願倍率=志願者数÷採用予定者数(志願状況PDFの注記)。出願が締め切られた春の段階で公表されます。
②実質倍率=受験者数÷第2次選考合格者数(校種別倍率5年推移PDFの注記)。すべての試験が終わったあとに公表されます。
他県でよく使われる「志願者÷採用予定」は①と同じですが、②は「受験者」を分子に、「最終合格者」を分母に置いた数字。ただし合格者数には第2志望者を含むため、同じ受験者集団の合格率を単純に逆数にしたものとは限りません。この記事では、表の見出しに毎回どちらの定義かを書きます。
令和9年度採用(2026年夏実施)|志願状況
令和9年度採用は、志願者1,104人・採用予定519人・志願倍率2.1倍。前年度(令和8年度採用)の志願状況の表の値(小学校・中学校の志願者は暫定値)と比べて志願者は54人増、採用予定は10人減となり、倍率は0.1ポイント上がりました。
| 区分 | 志願者 | 前年度差 | 採用予定 | 前年度差 | 志願倍率 | 前年度差 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 小学校 | 305人 | +21 | 220人 | −10 | 1.4倍 | +0.2 |
| 中学校 | 301人 | +29 | 140人 | +10 | 2.2倍 | +0.1 |
| 高等学校 | 232人 | −9 | 98人 | +4 | 2.4倍 | −0.2 |
| 特別支援学校 | 71人 | +11 | 35人 | −15 | 2.0倍 | +0.8 |
| 養護教諭 | 171人 | +2 | 25人 | +1 | 6.8倍 | −0.2 |
| 栄養教諭 | 23人 | −1 | 1人 | ±0 | 23.0倍 | −0.1 |
| 合計 | 1,104人 | +54 | 519人 | −10 | 2.1倍 | +0.1 |
※倍率=志願者数÷採用予定者数(長崎県の定義)。合計には表に掲げていない小中連携(家庭)の志願1人を含みます。小学校・中学校の志願者数はオンライン受験希望者を含めない暫定値。大学3年生(262人)は含みません。
出典:長崎県教育委員会「令和9年度(令和8年度実施)長崎県公立学校教員採用選考試験の志願状況について」

ここでいちばん目を引くのが特別支援学校の+0.8ポイント。志願者が11人増えたのに、採用予定が50人から35人へ15人も減ったためです。倍率は「志願者が増えたから上がる」だけでなく、採用予定が減って上がることもよくあります。志願者数より、採用予定者数の増減を先に見る——これは全国どこでも使える読み方です。
教科別の志願倍率(令和9年度採用)
長崎県は教科・科目別の志願倍率まできっちり公表しています。同じ「中学校2.2倍」の中に、0.2倍から8.3倍までが同居しているのが分かります。
| 教科 | 志願者 | 採用予定 | 志願倍率 | 前年度差 |
|---|---|---|---|---|
| 国語 | 17人 | 25人 | 0.7倍 | −0.1 |
| 社会 | 81人 | 10人 | 8.1倍 | +2.4 |
| 数学 | 26人 | 10人 | 2.6倍 | −0.8 |
| 理科 | 18人 | 20人 | 0.9倍 | −0.2 |
| 音楽 | 17人 | 15人 | 1.1倍 | −0.2 |
| 美術 | 10人 | 10人 | 1.0倍 | +0.5 |
| 保健体育 | 83人 | 10人 | 8.3倍 | +1.1 |
| 技術 | 2人 | 10人 | 0.2倍 | +0.1 |
| 家庭 | 7人 | 10人 | 0.7倍 | −0.3 |
| 英語 | 40人 | 20人 | 2.0倍 | −0.5 |
| 小計 | 301人 | 140人 | 2.2倍 | +0.1 |
| 教科・科目 | 志願者 | 採用予定 | 志願倍率 |
|---|---|---|---|
| 国語 | 15人 | 10人 | 1.5倍 |
| 地理歴史 世界史 | 6人 | 2人 | 3.0倍 |
| 地理歴史 日本史 | 16人 | 2人 | 8.0倍 |
| 地理歴史 地理 | 10人 | 1人 | 10.0倍 |
| 公民 | 13人 | 1人 | 13.0倍 |
| 数学 | 26人 | 6人 | 4.3倍 |
| 理科 物理 | 12人 | 2人 | 6.0倍 |
| 理科 化学 | 7人 | 1人 | 7.0倍 |
| 理科 生物 | 8人 | 2人 | 4.0倍 |
| 保健体育 | 50人 | 4人 | 12.5倍 |
| 芸術 音楽 | 2人 | 2人 | 1.0倍 |
| 芸術 美術 | 4人 | 1人 | 4.0倍 |
| 英語 | 22人 | 14人 | 1.6倍 |
| 家庭 | 9人 | 6人 | 1.5倍 |
| 農業 | 4人 | 6人 | 0.7倍 |
| 工業 機械 | 4人 | 6人 | 0.7倍 |
| 工業 電気 | 4人 | 14人 | 0.3倍 |
| 工業 建築 | 1人 | 4人 | 0.3倍 |
| 工業 土木 | 1人 | 4人 | 0.3倍 |
| 工業化学 | 1人 | 2人 | 0.5倍 |
| 商業 | 8人 | 5人 | 1.6倍 |
| 情報 | 7人 | 2人 | 3.5倍 |
| 水産(通信) | 2人 | 1人 | 2.0倍 |
| 小計 | 232人 | 98人 | 2.4倍 |
※出典:同上。
理科 地学・看護・福祉・書道は令和9年度の志願者・採用予定がありません。特別支援学校は小学部23人/採用予定12人(1.9倍)、中学部・高等部48人/採用予定23人(2.1倍)。なお、前の表の中学校の社会(81人)・英語(40人)は志願状況の表の値で、確定結果の表(社会80人・英語38人・特支担当3人)とは教科別の志願者数が異なります(中学校の小計はどちらも301人)。

この表、じっくり見てください。中学校技術は志願2人に対して採用予定10人(0.2倍)、高等学校の工業(電気)は志願4人に対して採用予定14人(0.3倍)。採用予定者数のほうが志願者数より多い教科が、長崎県にはいくつもあります。もちろん倍率が1倍を切っていても全員が合格するわけではありません(採用基準に達する必要があります)。でも、免許を持っているのに受験先を迷っている人にとって、この表は大きなヒントになるはずです。
大学3年生の志願は262人|前年度から44人増
長崎県には大学3年生用の実施要項(前倒し受験)があり、これは上の1,104人とは別枠で集計されています。令和10年度採用向け(令和8年度実施)の志願者は262人(令和9年度採用向け〔令和7年度実施〕の218人から+44人)。内訳は小学校117人・中学校43人・高等学校43人・特別支援学校16人・養護教諭41人・栄養教諭2人です。
特に伸びが大きいのが小学校(+22人)と養護教諭(+20人)。大学3年生で受験して第1次試験に合格すると、翌年度も同一校種・職、教科・科目で出願し、必要な免除申請をすると、第1次試験が全部免除になり、第2次試験の結果だけで最終合格が決まります(免除申請「カ.3免」)。倍率の数字の見え方に影響しうる仕組みなので、受験を考える方は押さえておくとよいでしょう。
■ 長崎県の特別採用選考と一次免除ルート|離島教育・社会人・大学推薦・講師・加点制度
令和9年度採用(2026年夏実施)の第2次選考結果|実質倍率2.0倍
第2次選考結果は令和8年8月7日に公表されました。志願者1,104人・受験者1,005人・第1次選考合格者702人・採用予定519人・第2次選考合格者495人、実質倍率2.0倍。前年度の1.8倍から0.2ポイント上がっています。なお令和8年9月29日には、別枠で第2次選考合格者12人(8月29日実施のオンライン試験の結果と考えられます。小学校8人〔一般受験7人・英語専科1人〕・中学校4人〔理科・音楽・美術・保健体育 各1人〕)の受験番号が公表されました。この12人は上の495人には含まれず、確認できた範囲では、受験者数・倍率の統計は公表されていません。
| 区分 | 志願者 (A) | 受験者 (B) | 1次合格 | 採用予定 | 2次合格 (C) | 実質倍率 (B)÷(C) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 小学校(全科) | 292人 | 272人 | 259人 | 220人 | 222人 | 1.2倍 |
| 小学校(英語専科) | 13人 | 11人 | 9人 | 8人 | ||
| 小学校(体育専科) | — | — | 5人 | — | 7人 | — |
| 小学校 小計 | 305人 | 283人 | 273人 | 220人 | 237人 | 1.2倍 |
| 中学校 小計 | 301人 | 266人 | 173人 | 140人 | 113人 | 2.4倍 |
| 高等学校 小計 | 232人 | 214人 | 133人 | 98人 | 80人 | 2.7倍 |
| 特別支援学校 小計 | 71人 | 63人 | 57人 | 35人 | 38人 | 1.7倍 |
| 養護教諭 | 171人 | 157人 | 59人 | 25人 | 25人 | 6.3倍 |
| 栄養教諭 | 23人 | 21人 | 6人 | 1人 | 1人 | 21.0倍 |
| 合計 | 1,104人 | 1,005人 | 702人 | 519人 | 495人 | 2.0倍 |
※出典:長崎県教育委員会「令和9年度長崎県公立学校教員採用選考試験第2次選考結果について」(令和8年8月7日)。
倍率はすべて県の公表値です。第1次選考合格者数および第2次選考合格者数には第2志望者を含みます。小学校教諭には離島教育特別採用選考を、各校種には障害者特別採用選考を含みます。各校種・職種および教科科目の合格者数は区分Ⅰ合格のみ。一般受験の小学校・中学校の志願者数はオンライン受験希望者を含めない暫定値です。小中連携(家庭)は志願1人・受験1人・1次合格1人・2次合格1人でした。

全体は1.8倍→2.0倍とわずかに上がりました。動いたのは中学校(1.9倍→2.4倍)と特別支援学校(1.3倍→1.7倍)です。特別支援は採用予定が50人から35人へ減少しました。実質倍率は実際の受験者数(52人→63人)と第2次選考合格者数(40人→38人)から算出されており、採用予定数そのものは算式に入っていません。
教科別の実質倍率(令和9年度採用)
| 教科 | 志願者 | 受験者 | 1次合格 | 採用予定 | 2次合格 | 実質倍率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 国語 | 17人 | 14人 | 12人 | 25人 | 12人 | 1.2倍 |
| 社会 | 80人 | 72人 | 31人 | 10人 | 14人 | 5.1倍 |
| 数学 | 26人 | 20人 | 18人 | 10人 | 11人 | 1.8倍 |
| 理科 | 18人 | 15人 | 13人 | 20人 | 12人 | 1.3倍 |
| 音楽 | 17人 | 16人 | 16人 | 15人 | 12人 | 1.3倍 |
| 美術 | 10人 | 9人 | 9人 | 10人 | 5人 | 1.8倍 |
| 保健体育 | 83人 | 77人 | 33人 | 10人 | 13人 | 5.9倍 |
| 技術 | 2人 | 2人 | 2人 | 10人 | 2人 | 1.0倍 |
| 家庭 | 7人 | 7人 | 12人 | 10人 | 11人 | 0.6倍 |
| 英語 | 38人 | 31人 | 24人 | 20人 | 20人 | 1.6倍 |
| 特支担当 | 3人 | 3人 | 3人 | — | 1人 | — |
| 小計 | 301人 | 266人 | 173人 | 140人 | 113人 | 2.4倍 |
| 教科・科目 | 志願者 | 受験者 | 1次合格 | 採用予定 | 2次合格 | 実質倍率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 国語 | 15人 | 13人 | 12人 | 10人 | 11人 | 1.2倍 |
| 地理歴史 世界史 | 6人 | 5人 | 5人 | 2人 | 2人 | 2.5倍 |
| 地理歴史 日本史 | 16人 | 15人 | 7人 | 2人 | 4人 | 3.8倍 |
| 地理歴史 地理 | 10人 | 10人 | 5人 | 1人 | 1人 | 10.0倍 |
| 公民 | 13人 | 10人 | 7人 | 1人 | 2人 | 5.0倍 |
| 数学 | 26人 | 24人 | 14人 | 6人 | 7人 | 3.4倍 |
| 理科 物理 | 12人 | 11人 | 6人 | 2人 | 2人 | 5.5倍 |
| 理科 化学 | 7人 | 6人 | 5人 | 1人 | 3人 | 2.0倍 |
| 理科 生物 | 8人 | 8人 | 6人 | 2人 | 3人 | 2.7倍 |
| 芸術 音楽 | 2人 | 2人 | 2人 | 2人 | 2人 | 1.0倍 |
| 芸術 美術 | 4人 | 4人 | 4人 | 1人 | 1人 | 4.0倍 |
| 保健体育 | 50人 | 48人 | 10人 | 4人 | 6人 | 8.0倍 |
| 家庭 | 9人 | 8人 | 8人 | 6人 | 6人 | 1.3倍 |
| 英語 | 22人 | 22人 | 21人 | 14人 | 15人 | 1.5倍 |
| 農業 | 4人 | 4人 | 4人 | 6人 | 4人 | 1.0倍 |
| 工業 機械 | 4人 | 4人 | 3人 | 6人 | 3人 | 1.3倍 |
| 工業 電気 | 4人 | 3人 | 3人 | 14人 | 1人 | 3.0倍 |
| 工業 建築 | 1人 | 1人 | 0人 | 4人 | 0人 | — |
| 工業 土木 | 1人 | 1人 | 0人 | 4人 | 0人 | — |
| 工業 工業化学 | 1人 | 1人 | 1人 | 2人 | 1人 | 1.0倍 |
| 水産 通信 | 2人 | 1人 | 1人 | 1人 | 0人 | — |
| 商業 | 8人 | 6人 | 6人 | 5人 | 4人 | 1.5倍 |
| 情報 | 7人 | 7人 | 3人 | 2人 | 2人 | 3.5倍 |
| 小計 | 232人 | 214人 | 133人 | 98人 | 80人 | 2.7倍 |
※出典:同上。
倍率はすべて県の公表値です。理科 地学・芸術 書道・水産 機関・看護・福祉は令和9年度採用の志願者・採用がありません。中学校の家庭は受験者7人に対して第2次選考合格者11人で、県公表の倍率は0.6倍です。合格者数には第2志望の受験者を含むため、単純に「受験者が全員合格した」とは読めません。高等学校の建築・土木・水産通信は最終合格者が0人でした。特別支援学校は小学部が志願23人・受験22人・1次合格22人・採用予定12人・2次合格13人(1.7倍)、中学部・高等部が48人・41人・35人・23人・25人(1.6倍)でした。
令和8年度採用(2025年夏実施)の確定結果|実質倍率1.8倍
比較のため、ひとつ前の令和8年度採用の確定値も載せておきます。志願者1,064人・受験者975人・第1次選考合格者730人・採用予定529人・第2次選考合格者536人、実質倍率1.8倍でした。
| 区分 | 志願者 | 受験者 | 1次合格 | 採用予定 | 2次合格 | 実質倍率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 小学校(全科) | 287人 | 262人 | 248人 | 220人 | 230人 | 1.1倍 |
| 小学校(英語専科) | 9人 | 8人 | 7人 | 10人 | 4人 | 2.0倍 |
| 小学校 小計 | 296人 | 270人 | 255人 | 230人 | 234人 | 1.2倍 |
| 中学校 小計 | 274人 | 248人 | 198人 | 130人 | 132人 | 1.9倍 |
| 高等学校 小計 | 241人 | 227人 | 160人 | 94人 | 103人 | 2.2倍 |
| 特別支援学校 小計 | 60人 | 52人 | 50人 | 50人 | 40人 | 1.3倍 |
| 養護教諭 | 169人 | 158人 | 60人 | 24人 | 26人 | 6.1倍 |
| 栄養教諭 | 24人 | 20人 | 7人 | 1人 | 1人 | 20.0倍 |
| 合計 | 1,064人 | 975人 | 730人 | 529人 | 536人 | 1.8倍 |
※出典:長崎県教育委員会「令和8年度長崎県公立学校教員採用選考試験第2次選考結果について」。
第1次選考合格者数及び第2次選考合格者数には第2志望者を含みます。小学校教諭には離島教育特別採用選考を、小・中・高・特別支援学校教諭には障害者特別採用選考を含みます。各校種・職および教科科目の合格者数は区分Ⅰ合格のみ。第2回オンライン試験(令和7年8月30日実施)の選考結果は含まれていません。
数字の読み方で1つだけ注意
合計で見ると第2次選考合格者536人が、採用予定529人を7人上回っています。これは第2志望で合格した人を含んでいるためと考えられます(PDFの注記)。また第1次選考合格者730人に対して第2次選考合格者536人なので、二次の段階でおよそ1.4人に1人という計算になります(私の算出)。ただし第1次試験の免除者が二次から加わるため、実際に二次を受けた人数はこれより多い可能性があります。
教科別の実質倍率(令和8年度採用)
| 教科 | 志願者 | 受験者 | 1次合格 | 採用予定 | 2次合格 | 実質倍率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 国語 | 15人 | 15人 | 13人 | 20人 | 12人 | 1.3倍 |
| 社会 | 57人 | 48人 | 32人 | 10人 | 14人 | 3.4倍 |
| 数学 | 35人 | 31人 | 25人 | 10人 | 13人 | 2.4倍 |
| 理科 | 20人 | 19人 | 18人 | 20人 | 17人 | 1.1倍 |
| 音楽 | 19人 | 19人 | 19人 | 15人 | 17人 | 1.1倍 |
| 美術 | 5人 | 5人 | 5人 | 10人 | 3人 | 1.7倍 |
| 保健体育 | 73人 | 64人 | 41人 | 10人 | 21人 | 3.0倍 |
| 技術 | 1人 | 1人 | 1人 | 10人 | 1人 | 1.0倍 |
| 家庭 | 10人 | 10人 | 11人 | 10人 | 10人 | 1.0倍 |
| 英語 | 36人 | 33人 | 30人 | 15人 | 22人 | 1.5倍 |
| 特支担当 | 3人 | 3人 | 3人 | — | 2人 | 1.5倍 |
| 科目 | 志願者 | 受験者 | 2次合格 | 実質倍率 |
|---|---|---|---|---|
| 公民 | 10人 | 9人 | 1人 | 9.0倍 |
| 保健体育 | 61人 | 57人 | 7人 | 8.1倍 |
| 地理歴史 日本史 | 15人 | 14人 | 3人 | 4.7倍 |
| 理科 物理 | 6人 | 6人 | 2人 | 3.0倍 |
| 理科 地学 | 3人 | 3人 | 1人 | 3.0倍 |
| 芸術 美術 | 5人 | 5人 | 2人 | 2.5倍 |
| 情報 | 7人 | 7人 | 3人 | 2.3倍 |
| 数学 | 31人 | 29人 | 14人 | 2.1倍 |
| 国語 | 17人 | 16人 | 14人 | 1.1倍 |
| 英語 | 23人 | 23人 | 18人 | 1.3倍 |
| 家庭 | 8人 | 8人 | 6人 | 1.3倍 |
| 工業(機械・建築・土木・工業化学) | 各1〜3人 | 各1〜3人 | 各1〜3人 | いずれも1.0倍 |
※出典:同上。
高等学校は年度によって採用がない教科・科目があります。
令和4年度採用から令和9年度採用までの6年間の推移|校種別の実質倍率
| 区分 | R4年度採用 | R5年度採用 | R6年度採用 | R7年度採用 | R8年度採用 | R9年度採用 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 小学校 | 1.4倍 | 1.3倍 | 1.2倍 | 1.3倍 | 1.2倍 | 1.2倍 |
| 中学校 | 3.0倍 | 2.0倍 | 2.3倍 | 1.8倍 | 1.9倍 | 2.4倍 |
| 高等学校 | 4.6倍 | 3.9倍 | 2.8倍 | 2.3倍 | 2.2倍 | 2.7倍 |
| 特別支援学校 | 1.8倍 | 2.1倍 | 2.0倍 | 1.7倍 | 1.3倍 | 1.7倍 |
| 養護教諭 | 4.5倍 | 4.1倍 | 4.6倍 | 4.8倍 | 6.1倍 | 6.3倍 |
| 栄養教諭 | — | — | — | 20.0倍 | 20.0倍 | 21.0倍 |
| 合計 | 2.3倍 | 2.0倍 | 1.9倍 | 1.8倍 | 1.8倍 | 2.0倍 |
※出典:R4〜R8は長崎県教育委員会「校種別倍率5年推移」、R9は同「令和9年度 第2次選考結果について」(令和8年8月7日)。
栄養教諭はR4〜R6年度採用の欄が空欄です(採用がなかった年度と考えられます)。中学校のR9年度採用は、第2次選考結果の資料では2.4倍(受験者266人÷第2次選考合格者113人)、過去5年間の倍率の資料では2.3倍と表示されており、県の公表値が食い違っています。この表では第2次選考結果の資料の値を使っています。
| 区分 | R4合格 | R5合格 | R6合格 | R7合格 | R8合格 | R9採用予定 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 小学校 | 241人 | 254人 | 247人 | 223人 | 238人 | 220人+若干名 |
| 中学校 | 100人 | 137人 | 109人 | 117人 | 136人 | 140人 |
| 高等学校 | 56人 | 64人 | 85人 | 96人 | 103人 | 98人 |
| 特別支援学校 | 45人 | 33人 | 30人 | 35人 | 40人 | 35人 |
| 養護教諭 | 21人 | 22人 | 22人 | 20人 | 26人 | 25人 |
| 栄養教諭 | — | — | — | 1人 | 1人 | 1人 |
| 総計 | 463人 | 510人 | 493人 | 492人 | 544人 | 519人+若干名 |
※出典:長崎県教育委員会「令和9年度採用予定者数と過去5年間の合格者数」。
令和9年度の採用予定者数はあくまでも予定であり、確定したものではありません。また、令和8年度採用の合計は、この表では544人(小学校238人・中学校136人)ですが、県の令和8年度採用の実施状況の資料では536人(小学校234人・中学校132人)で、8人の差があります。その資料には令和7年8月30日実施の第2回オンライン試験の結果が含まれていないと注記されており、集計の範囲が異なると考えられます。小学校の「若干名」は体育専科、中学校の特支担当・小中連携推進枠の採用予定者数はいずれかの教科の採用予定者数に含まれます。令和8年度の合計544人は、上の令和8年度採用の確定値の表(536人)より8人多くなっています(小学校238人と234人、中学校136人と132人)。上の表には令和7年8月30日実施のオンライン試験の結果が含まれていないため、集計の範囲が異なると考えられます。
推移から読み取れること
- 高等学校は令和4年度〜8年度採用の5年間で4.6倍→2.2倍まで下がり、合格者数は56人→103人となりました。令和9年度採用は2.7倍・80人です。「高校は狭き門」という以前のイメージのままだと、判断を誤るおそれがあります。
- 小学校は5年間ずっと1.2〜1.4倍。安定して低い水準です。ただし令和9年度は採用予定が220人+若干名と、R8合格者238人より少ない設定になっています。
- 特別支援学校は令和8年度採用で1.3倍まで下がりました。ただし令和9年度は採用予定が50人→35人へ大きく減り、実質倍率は1.7倍に戻りました。実質倍率は受験者数と第2次選考合格者数から算出されるため、受験者の増加と第2次選考合格者の減少が重なった年です。
- 令和4年度と令和8年度採用を比べると、養護教諭は4.5倍から6.1倍へ上昇し、令和9年度採用は6.3倍でした。志願者は令和8年度採用169人・令和9年度採用171人と多く、採用予定は20人台。長崎県で最も競争が厳しい職種です(栄養教諭は採用予定1人のため別格)。

倍率が上がったと聞くと、どうしても落ち込んでしまいますよね。でも私は、こう考えるようにしています。「例年より高い? じゃあ、これで合格したらすごいじゃない」って。倍率は自分の力では1ミリも変えられません。変えられないものに気持ちを持っていかれるくらいなら、今日の1時間をどう使うかに全部使ったほうがいい。この考え方は動画でも話しています。
倍率を動かす仕組み|特別採用選考・免除申請・加点
長崎県の倍率を「志願者÷採用予定」だけで見ていると、大事なものを見落とします。そもそも第1次試験を受けない人が、かなりの数いるからです。
| 第1次試験の全部が免除になる人 | 大学推薦特別採用選考/本県本務教員退職者/理数教育(博士号)/英語ネイティブスピーカー/英語資格等保有者(一部)/特定教科・情報(一部)/令和6・7年度に長崎県の国公立学校で臨時的に任用され、審査の結果「特に優秀」と認められた者(小・中・特別支援の志願者に限る。「特に優秀」と認められる基準は要項に記載がありません)/他自治体の国公立学校本務教員(小・中・特支・養護)/前年度の区分Ⅱ合格後に名簿登載されなかった者/前年度の大学3年生受験で一次合格した者/中学校・高等学校の保健体育志願者で国際レベルの大会に日本代表として出場した者等(免除申請「ア.体免」。第1次試験の全部または教職教養試験のみの免除で、どちらになるかの基準は要項に記載がありません。特別免許状の取得を前提とした出願者は申請できません) |
| 教職教養試験が免除になる人(区分により実技免除もあり) | 社会人特別採用選考/スポーツ指導者(高校保健体育は第1次の実技試験も免除)/英語資格等保有者(一部)/特定教科・情報(一部)/臨時的任用教員(令和7年度に優秀と認められ、令和8年度の講師登録を令和8年2月20日までに行った者)/他自治体の本務教員(高等学校)/高等学校(保健体育を除く)志願者で、スポーツは国際レベルの大会に日本代表として出場した者もしくは日本選手権大会あるいはこれに準ずる大会で優秀な成績を収めた者、文化・芸術は国際レベルのコンクール・展覧会等に日本代表またはこれに準ずる資格により出場した者もしくは全国レベルのコンクール・展覧会等で優秀な成績を収めた者(免除申請「イ.特免」。いずれも高校入学以降の実績に限り、団体種目はメンバー登録された者のみ。詳細条件は要項で確認してください)ほか |
| 加点 | 司書教諭・大学院・英語資格・特別支援免許など19項目。最大2項目・合計6点まで第1次試験に加点。 |
| 第2志望 | 中学校→小学校、中学校英語→小学校英語専科、中学校保健体育→小学校体育専科、高等学校工業→他科目、栄養教諭→中学校家庭・高等学校家庭(家庭の免許がない場合は臨時免許状による助教諭採用)。第1志望の一次・二次で不合格でも成績優秀者は第2志望の選考対象となります。中学校から小学校への第2志望は、小学校教諭普通免許状の所有又は令和9年3月31日までの取得見込みが必要です。免除は各区分の申請資格・手続きの充足が前提で、「通免」「3免」は前年と同一校種・職、教科・科目に限ります。 |
※出典:令和9年度採用(令和8年度実施)実施要項「8 特別採用選考」「9 免除申請」「11 加点制度」「6 第2志望が可能な校種・教科」。
特に見逃せないのが第2志望の仕組みです。令和8年度採用の結果表で、第1次選考合格者数と第2次選考合格者数に「第2志望者を含む」と注記されているのはこのためです。中学校を受けて小学校で合格するというルートが、制度としてきちんと用意されています。
■ 長崎県の特別採用選考と一次免除ルート|離島教育・社会人・大学推薦・講師・加点制度
よくある質問
Q. 長崎県に政令指定都市はありますか? 別に試験を受ける必要は?
A. 長崎県に政令指定都市はありません。県教育委員会が県内全域の教員採用選考試験を一括して実施します。長崎市・佐世保市などの市立学校の採用の扱いは、要項では確認できていません。なお令和8年度採用の結果PDFには「令和7年度の( )は、長崎市教委採用者(高校情報1名)を含む場合の数」という注記があり、一部に長崎市教育委員会の採用枠が併記される年度があります。
Q. 最終的な倍率はいつ分かりますか?
A. 長崎県は年に数回に分けて数字を出します。①志願状況(出願締切後・春)→ ②第1次選考結果(令和9年度採用は令和8年6月5日)→ ③第2次選考結果(同8月7日・この記事は反映済み)の順です。実質倍率が確定するのは③のあと。令和9年度採用の第2次試験合格発表は令和8年8月7日(金)午前10時に行われました。この記事はこの結果を反映済みです。また9月29日に、第2次選考合格者12人(8月29日実施のオンライン試験の結果と考えられます。小学校8人・中学校4人)の受験番号が別枠で公表されました(495人には含まれず、確認できた範囲では、統計表・倍率の公表はありません)。令和10年度採用の志願状況が公表された時点で更新します。
Q. 倍率が1倍を切っている教科は、受ければ受かりますか?
A. いいえ。採用予定者数はあくまで「予定」であり、要項にも「この募集要項による選考審査で、採用予定者が確保できない校種、教科・科目等が生じた場合には、別に特別選考を実施する場合がある」と書かれています。実際に、令和9年度長崎県立学校教員採用特別選考試験(追加募集)が令和8年10月21日に公表されました。募集は高等学校の教諭44名(国語5・物理1・生物2・地学1・音楽1・家庭4・英語2・農業3・工業〔機械1・電気13・建築4・土木4・工業化学1〕・商業1・水産〔実習船指導教員〕1)と特別支援学校の教諭4名(小学部2・中学部・高等部2)で、小学校・中学校の募集はありません。出願は令和8年10月21日(水)〜11月24日(火)、選考はオンラインの個人面接(令和8年11月29日(日))、合格発表は令和8年12月23日(水)午前10時頃です。令和9年度採用の5〜8月の選考を受験した方と、現在長崎県の学校に勤務している方・勤務が内定している方は出願できません。採用基準に達しなければ合格にはなりません。実際、令和8年度採用の中学校技術は志願1人・受験1人・合格1人でしたが、高等学校保健体育は受験57人・合格7人(8.1倍)と、同じ県内でも状況はまったく違います。ただ、「どの教科で戦うか」は倍率を大きく左右する選択であることは事実です。
Q. 志願状況の数字と、最終結果の志願者数が違うのはなぜ?
A. 令和8年度採用でいうと、志願状況では1,050人、確定結果では1,064人と14人の差があります。志願状況PDFに「小学校・中学校教諭の志願者数は、オンライン受験希望者を含めない暫定値」という注記があるためです。春に出る数字は暫定値で、結果発表後に改めて整理されると覚えておいてください。この記事の推移表は、確定値(実施状況・校種別倍率5年推移)を使っています。
Q. 第1次試験はいつですか? 会場は?
A. 令和9年度採用は令和8年5月10日(日)、会場は長崎県立長崎西高等学校/長崎県立長崎工業高等学校でした。全国的にみても早めの日程です。出願は令和8年2月13日〜3月16日(電子申請のみ)。会場受験の第2次試験は6月25日〜7月7日のうち指定された1日又は2日で、会場は長崎県教育センター又は長崎県庁行政棟です。小・中学校の「本免」申請者を対象としたオンライン試験は8月29日で、申請要件等は別のオンライン試験用実施要項によります。
Q. 二次試験の内容は?
A. 適性検査(オンライン事前受検)・個人面接・実技試験(中学校「技術」「家庭」、高等学校「家庭」のみ)です。個人面接の中身が校種によって違うのが長崎県の特徴で、小・中は教科に関する課題面接、高・特別支援は教科等に関する模擬授業が含まれます。詳しくは面接の専用記事にまとめました。
■ 長崎県の二次試験|個人面接+教科に関する課題面接・模擬授業の内容と出題傾向
この記事は、受験者の皆さんの報告で育ちます
倍率は公表資料で分かりますが、「実際にどんな試験だったか」は受験した方にしか分かりません。長崎県は令和8年10月時点で、届いている報告が2名分の自治体です。受験された方は、ぜひ来年の受験生のために教えてください。ご報告いただいた方には、お礼に「合格発表のあとどうなる?」ガイド(PDF)をお渡ししています。
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