こんにちは、金井志津乃です!

鳥取県の倍率って4.5倍なんですね。でも小学校は3.2倍で、養護教諭は11倍……。同じ県でこんなに違うものですか?

違うんです。しかも鳥取県は「志願倍率」と「合格倍率」という2つの倍率を、どちらも公表している県。定義が違うので数字も違います。さらに小学校の採用予定数が3年で150人→90人へと大きく動いていて、ここを知らずに「去年の倍率」で判断すると読み違えます。公表資料から順番に見ていきましょう!
この記事の根拠
- 数字はすべて鳥取県教育委員会が公表した資料から。令和6・7・8年度採用の「選考試験結果について」(教育委員会への報告事項)、令和9年度採用の「志願状況」「第一次選考試験合格者等受験番号」、そして令和9年度採用の実施要項です。
- 倍率の定義(算出式)も県の公表資料の注記どおりに掲載しています。他サイトと数字が違って見えるときは、たいてい定義が違います。
- 令和9年度採用の第一次選考結果は受験番号の一覧しか公表されていないため、人数は私が数えた集計値であることを明記しています
- 執筆:金井志津乃(高校地歴の教員採用試験に新卒合格・高校教員として6年半勤務・教採スクール「教員の学校」運営・YouTubeチャンネル登録者1.7万人・大学講演・教採専門誌「教員養成セミナー」への執筆経験)
この記事は各自治体の実施要項等をもとに記載しています。ただし、日程や制度の変更、こちらの見落としがないとは言い切れません。最後は必ず、各自治体の実施要項をご自身でご確認ください。
まず「鳥取県の倍率」の定義を確認しましょう
鳥取県は、2種類の倍率を公表しています。時期も意味もまったく違うので、混同しないでください。
① 志願倍率 = 志願者数(併願含む総計)÷ 採用予定数
令和9年度採用では5月中旬に「志願状況」として公表されました。試験を受ける前の数字です。
② 合格倍率 =(第一次試験受験者数 + 第一次試験免除者数 − 志願区分A登載のため併願区分非対象者)÷ A登載者数
令和6年度採用から令和8年度採用までは、秋(9〜10月)に「選考試験結果について」として公表されています。実際に受けた人が何人で、何人が採用候補者名簿のAに載ったか、という数字です。
※②の算出式は、鳥取県教育委員会「令和7年度鳥取県公立学校教員採用候補者選考試験結果について」(令和6年10月30日)および「令和6年度〜」(令和5年10月18日)の表下に明記されている定義をそのまま引用しています。

②の式の「志願区分A登載のため併願区分非対象者」という部分が分かりにくいですよね。鳥取県は併願制度があるので、たとえば小学校を志願して特別支援を併願した人が、小学校でA登載になったら、特別支援のほうは判定の対象から外れます。その人数を分子から引いている、ということです。実質的には「(一次受験者+一次免除者−併願区分非対象者)÷A登載者」だと思ってください。
令和9年度採用(2026年夏実施)|志願状況と第一次選考結果
令和8年5月15日に公表された志願状況です。全体で志願者893人・採用予定199人程度・志願倍率4.5倍。令和8年度採用の1,115人から222人減りました。
| 試験区分 | 鳥取会場 | 関西会場 | 一次免除者 | 志願者合計 | 併願者 | 志願者総計 | 採用予定数 | 志願倍率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 小学校教諭 | 92 | 144 | 17 | 253 | 37 | 290 | 90人程度 | 3.2倍 |
| 中学校教諭 | 131 | 69 | 27 | 227 | 6 | 233 | 50人程度 | 4.7倍 |
| 高等学校教諭 | 98 | 37 | 24 | 159 | — | 159 | 26人程度 | 6.1倍 |
| 特別支援学校教諭 | 15 | 8 | 3 | 26 | 80 | 106 | 25人程度 | 4.2倍 |
| 養護教諭 | 48 | 37 | 3 | 88 | — | 88 | 8人程度 | 11.0倍 |
| 栄養教諭 | 11 | 6 | — | 17 | — | 17 | 若干名 | 17.0倍 |
| 合計 | 395 | 301 | 74 | 770 | 123 | 893 | 199人程度 | 4.5倍 |
※出典:鳥取県教育委員会「令和9年度鳥取県公立学校教員採用候補者選考試験の志願状況」(令和8年5月15日)。
志願倍率=志願者総計÷採用予定数。小学校教諭の採用予定数90人には、特別選考Ⅴ「英語力に優れた者を対象とした小学校教諭選考」の別枠5人程度を含みます。栄養教諭の倍率は、県が採用予定数を最低人数の1名(仮)として算出した値です。合計の採用予定数199人に栄養教諭(若干名)は含まれていません。
見落とされがちな数字|志願者の5人に2人が「関西会場」
この表でぜひ見ていただきたいのが、鳥取会場395人/関西会場301人という内訳です。鳥取県は第一次選考試験を鳥取会場と関西会場(大阪市内)の2か所で実施していて、志願者合計770人の約39%が関西会場を希望しています。
とくに小学校教諭は、関西会場144人に対して鳥取会場92人。関西で受ける人のほうが多いのです。養護教諭も48対37と拮抗しています。前年(令和8年度採用)も鳥取450人・関西432人とほぼ半々でした。

これは県外から鳥取県を受ける人が一定数いることを示していると考えられます。県外から受ける方には、個人面接で「なぜ鳥取県なのか」「他の自治体の出願・合否の状況は」が聞かれた記録があります。そして第二次選考試験は鳥取会場のみ。関西で一次を受けた方も、二次は鳥取へ行くことになります。宿泊と移動の想定を早めにしておいてくださいね。
第一次選考試験の結果(令和8年7月8日公表)
鳥取県は第一次選考試験の結果を「合格者等受験番号」の一覧だけで公表し、人数を出しません。私が数えた集計値です。
| 試験区分 | 志願区分における合格者 | 併願による合格者 | 免除者 | 合計(私が集計) |
|---|---|---|---|---|
| 小学校教諭 | 204 | 24 | 18 | 246 |
| 中学校教諭 | 99 | 3 | 27 | 129 |
| 高等学校教諭 | 63 | — | 24 | 87 |
| 特別支援学校教諭 | 16 | 49 | 4 | 69 |
| 養護教諭 | 27 | — | 3 | 30 |
| 栄養教諭 | 6 | — | — | 6 |
| 合計 | 415 | 76 | 76 | 567 |
※鳥取県教育委員会「令和9年度(第一次選考試験)合格者等受験番号」6PDFに掲載された受験番号を私が数えた集計値です(県は人数を公表していません)。第一次選考試験の免除者を含みます。併願している方は志願区分と併願区分の両方のページに受験番号が載るため、これは延べ人数であり実人数ではありません。県が公表している志願状況の数字と直接比較しないでください。
特別支援学校教諭の「併願による合格者49人」が目を引きます。これは小学校・中学校などを志願して、特別支援学校教諭を併願した方です。鳥取県は併願可能な選考区分で小学校・中学校・高等学校を志願し、その志願区分の普通免許状を有する人は、特別支援学校教諭の免許状がなくても特別支援学校教諭を併願できるという特例があり(採用後3年を目途に認定講習等で取得することが推奨されます)、志願状況でも特別支援は志願26人に対して併願80人。特別支援学校教諭は「併願で受ける区分」になっているのが鳥取県の特徴です。
令和9年度採用の最終結果(名簿登載者)は、令和8年9月4日(金)正午に公表されました。鳥取県は名簿登載者の受験番号の一覧のみを公表しているため、受験番号を数えると、A登載者は256人、B登載者は18人でした(試験区分ごとに、小学校A129・B3、中学校A64・B6、高等学校A25・B6、特別支援学校A25・Bなし、養護教諭A12・B3、栄養教諭A1・Bなし。AとBの両方に番号が載る方が4人います)。県の定義の合格倍率は、令和9年度採用の第一次選考試験の受験者数が公表されていないため、この記事では算出していません。
令和8年度採用(2025年夏実施)の確定結果|合格倍率3.6倍
ここでは、令和7年9月8日に公表された令和8年度採用の結果を掲載します。A登載者273人・合格倍率3.6倍でした。
| 試験区分 | 採用予定 | 志願者 | 一次受験者 | 一次免除者 | 二次有資格者 | 二次受験者 | A登載 | B登載 | 合格倍率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 小学校教諭 | 130 | 411 | 354 | 22 | 302 | 218 | 154 | 20 | 2.3倍 |
| 中学校教諭 | 45 | 289 | 243 | 31 | 124 | 103 | 61 | 12 | 4.5倍 |
| 高等学校教諭 | 25 | 178 | 142 | 24 | 73 | 67 | 23 | 5 | 7.2倍 |
| 特別支援学校教諭 | 25 | 123 | 102 | 7 | 74 | 61 | 27 | 5 | 3.3倍 |
| 養護教諭 | 6 | 89 | 78 | 2 | 19 | 18 | 6 | 3 | 13.3倍 |
| 栄養教諭 | 2 | 25 | 19 | 2 | 9 | 6 | 2 | 1 | 10.5倍 |
| 合計 | 233 | 1,115 | 938 | 88 | 601 | 473 | 273 | 46 | 3.6倍 |
※出典:鳥取県教育委員会「令和8年度鳥取県公立学校教員採用候補者選考試験結果について」(令和7年9月8日)。
「一次受験者」は志願区分と併願区分の合計(総計)。合格倍率の定義はこの記事の冒頭に掲載したとおりです。
中学校の教科別(令和8年度採用)
| 教科 | 志願者 | 一次受験者 | 一次免除 | 二次有資格 | A登載 | 合格倍率 | 前年の倍率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 国語 | 41 | 36 | 2 | 19 | 9 | 4.2倍 | 3.3倍 |
| 社会 | 57 | 50 | 2 | 22 | 15 | 3.5倍 | 9.2倍 |
| 数学 | 44 | 40 | 3 | 18 | 7 | 6.0倍 | 8.0倍 |
| 理科 | 28 | 23 | 3 | 16 | 8 | 3.3倍 | 6.8倍 |
| 音楽 | 11 | 9 | 2 | 4 | 1 | 11.0倍 | 6.0倍 |
| 美術 | 7 | 6 | 1 | 4 | 2 | 3.5倍 | 4.0倍 |
| 保健体育 | 53 | 46 | 6 | 12 | 4 | 13.0倍 | 16.0倍 |
| 技術 | — | — | — | — | — | — | 1.0倍 |
| 家庭 | 2 | 2 | — | 2 | 2 | 1.0倍 | 6.0倍 |
| 英語 | 46 | 31 | 12 | 27 | 13 | 3.3倍 | 2.9倍 |
※出典:同上。
「前年の倍率」は同じ資料の「昨年度合格倍率」欄(令和7年度採用の値)。技術は令和8年度採用の志願者が0人でした。英語は志願46人のうち12人が一次免除(免除の理由別の内訳は公表されていません)——令和9年度採用の要項では、中学校英語・高等学校英語を志願区分とする人のうち、指定の英語資格(2016年4月1日以降の取得など)を満たす人の第一次選考試験を免除しています。併願区分の場合は専門試験(筆記)のみです(詳しくはこちら)。
高等学校の教科別(令和8年度採用)
| 教科(科目等) | 志願者 | 一次受験者 | 一次免除 | 二次有資格 | A登載 | 合格倍率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 国語 | 16 | 11 | 5 | 12 | 3 | 5.3倍 |
| 地理歴史(日本史) | 17 | 17 | — | 4 | 1 | 17.0倍 |
| 地理歴史(地理) | 7 | 6 | 1 | 4 | 1 | 7.0倍 |
| 数学 | 37 | 26 | 4 | 12 | 4 | 7.5倍 |
| 理科(生物) | 7 | 6 | — | 4 | — | — |
| 保健体育 | 45 | 36 | 8 | 12 | 1 | 44.0倍 |
| 芸術(音楽) | 4 | 3 | — | 2 | 1 | 3.0倍 |
| 英語 | 18 | 14 | 4 | 8 | 3 | 6.0倍 |
| 家庭 | 6 | 5 | 1 | 6 | 4 | 1.5倍 |
| 農業 | 4 | 4 | — | 3 | 2 | 2.0倍 |
| 工業(機械) | 2 | 2 | — | 1 | 1 | 2.0倍 |
| 情報 | 6 | 5 | 1 | 3 | 2 | 3.0倍 |
※出典:同上。
志願者がいたものの令和8年度採用でA登載者が出なかった科目(芸術(美術)、工業(電気・電子)、工業(建築・土木)、水産(食品)、福祉、理科(生物))のうち、理科(生物)は表中で「—」とし、他の5科目はこの抜粋表では省略しています。地理歴史(世界史)、理科(物理・地学)、理科(化学)、商業は令和8年度採用では志願者の記載がありません(前年度の倍率のみ掲載されています)。芸術(書道)は志願者・前年度の倍率とも記載がありません。
高等学校は令和8年度採用のA登載者数は教科ごとに0〜4人という世界です。保健体育は志願者45人のうち一次受験36人と免除8人を分子とし、A登載1人で44.0倍。一方で家庭は1.5倍、農業2.0倍、工業(機械)2.0倍。同じ「高校教諭」でも、教科によって20倍以上の差があります。ご自身の教科の数字を、必ず単独で確認してください。
4年間の推移|採用予定数が3年で71人減っています
鳥取県の数字を年度でつなぐと、はっきりした流れが見えます。志願者も採用予定数も減り続けていて、減り方が大きいのは志願者のほう(3年で志願者△35%・採用予定数△26%)ということです。
| 採用年度 | 採用予定数 | 志願者 | 一次受験者 | 一次免除者 | 二次有資格者 | 二次受験者 | A登載 | B登載 | 合格倍率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 令和5年度採用 | — | — | — | — | — | — | — | — | 3.2倍(参考値) |
| 令和6年度採用(2023年夏) | 270 | 1,378 | 1,175 | 113 | 695 | 516 | 327 | 24 | 3.9倍 |
| 令和7年度採用(2024年夏) | 257 | 1,341 | 1,145 | 91 | 741 | 597 | 321 | 34 | 3.7倍 |
| 令和8年度採用(2025年夏) | 233 | 1,115 | 938 | 88 | 601 | 473 | 273 | 46 | 3.6倍 |
| 令和9年度採用(2026年夏) | 199 | 893 | — | 74(志願時点) | 567(私が集計) | — | 256(受験番号の集計) | 18(受験番号の集計) | — |
※出典:鳥取県教育委員会「令和6年度/令和7年度/令和8年度鳥取県公立学校教員採用候補者選考試験結果について」および「令和9年度〜志願状況」。
令和5年度採用の欄は、令和6年度採用の資料に記載されている「昨年度合格倍率」の値(参考値)のみです。当該年度の結果PDFを資料庫に収集できていないため、内訳は「—」としています。令和9年度採用の採用予定数199人には栄養教諭(若干名)を含みません。令和9年度採用のA登載・B登載は、県が令和8年9月4日に公表した名簿登載者の受験番号を数えた人数で、県の定義の合格倍率は第一次選考試験の受験者数が公表されていないため算出していません。
校種別の合格倍率の推移
| 試験区分 | 令和5年度(参考値) | 令和6年度 | 令和7年度 | 令和8年度 | 令和9年度の志願倍率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 小学校教諭 | 2.3倍 | 2.7倍 | 2.3倍 | 2.3倍 | 3.2倍 |
| 中学校教諭 | 3.9倍 | 6.3倍 | 5.5倍 | 4.5倍 | 4.7倍 |
| 高等学校教諭 | 5.7倍 | 6.1倍 | 9.2倍 | 7.2倍 | 6.1倍 |
| 特別支援学校教諭 | 2.4倍 | 3.1倍 | 2.9倍 | 3.3倍 | 4.2倍 |
| 養護教諭 | 6.1倍 | 7.3倍 | 22.0倍 | 13.3倍 | 11.0倍 |
| 栄養教諭 | — | —(実施なし) | 12.0倍 | 10.5倍 | 17.0倍 |
| 全体 | 3.2倍 | 3.9倍 | 3.7倍 | 3.6倍 | 4.5倍 |
※令和5年度〜8年度採用は合格倍率((一次受験者+一次免除者−志願区分A登載のため併願区分非対象者)÷A登載者)、令和9年度採用の列だけは志願倍率(志願者÷採用予定数)です。定義が違うので、いちばん右の列と左の4列を直接比べないでください。令和5年度採用の値は令和6年度採用資料の「昨年度合格倍率」欄からの参考値です。
採用予定数の推移|小学校は150人から90人へ
| 試験区分 | 令和6年度 | 令和7年度 | 令和8年度 | 令和9年度 | 3年間の増減 |
|---|---|---|---|---|---|
| 小学校教諭 | 150人 | 150人 | 130人 | 90人程度 | △60人 |
| 中学校教諭 | 40人 | 50人 | 45人 | 50人程度 | +10人 |
| 高等学校教諭 | 45人 | 25人 | 25人 | 26人程度 | △19人 |
| 特別支援学校教諭 | 25人 | 25人 | 25人 | 25人程度 | ±0人 |
| 養護教諭 | 10人 | 5人 | 6人 | 8人程度 | △2人 |
| 栄養教諭 | — | 2人 | 2人 | 若干名 | — |
| 合計 | 270人 | 257人 | 233人 | 199人程度 | △71人 |
※令和9年度採用の小学校90人には特別選考Ⅴ(英語力に優れた者を対象とした小学校教諭選考)の別枠5人程度を含みます。
この表がいちばん大事です。小学校教諭の採用予定数が、3年で150人から90人へ、40%減っています。令和7年度・8年度採用の小学校の合格倍率はともに「2.3倍・2.3倍」でした。算式の分子は459人から358人、A登載者数は204人から154人へ減っています。令和9年度採用は志願者が令和8年度採用から121人減った一方で採用予定数も40人減ったため、志願倍率は3.2倍でほぼ横ばいになりました。

「倍率が下がっているから受かりやすい」——この読み方だけは危険です。鳥取県の場合、倍率は横ばいでも、採る人数そのものが減っている。つまり合格ラインは下がっていないかもしれない、ということです。数字は「今年の空気」を知るために見るもので、対策の量を決めるために見るものではありませんよ。
一次通過率と二次倍率|「二次に進んだ人の2割が来ない」
鳥取県の公表資料は、一次と二次を分けて数字を出しているので、通過率を自分で計算できます。
| 採用年度 | 一次受験+免除 | 二次有資格者 | 一次通過率 | 二次欠席者 | 二次受験者 | A登載 | 二次倍率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 令和6年度採用 | 1,288 | 695 | 54.0% | 179 | 516 | 327 | 1.58倍 |
| 令和7年度採用 | 1,236 | 741 | 60.0% | 144 | 597 | 321 | 1.86倍 |
| 令和8年度採用 | 1,026 | 601 | 58.6% | 128 | 473 | 273 | 1.73倍 |
※一次通過率・二次倍率は私の算出です(一次通過率=二次有資格者÷(一次受験者+一次免除者)、二次倍率=二次受験者÷A登載者)。「二次欠席者」は県の公表資料に欄がある数字をそのまま掲載しています。併願区分を含む延べ人数の集計であり、実人数ベースの通過率・合格確率を示すものではありません。
読み取れることは3つです。
- 一次はおよそ6割が通ります。3年とも54〜60%。半分以上が二次に進む計算です。
- 二次に進んだ人のうち、2割前後が受験していません。令和8年度採用は601人中128人が二次欠席(21.3%)。令和6年度採用に至っては179人(25.8%)。他自治体との併願で、先に他県の結果が出た方などが辞退しているのだと考えられます。
- 実際に二次を受けた人にとっての倍率は1.6〜1.9倍。公表されている「合格倍率3.6倍」よりずっと現実的な数字です。二次まで来て、実際に受験すれば、2人に1人以上がAかBに載っているということ。ここまで来たら十分に勝負になります。
A登載とB登載|Bになると、条件を満たせば翌年の一次が全部免除されます
鳥取県は「合格・不合格」ではなく、採用候補者名簿への登載という言い方をします。
| A登載者 | 令和9年度鳥取県公立学校の教員として正式に採用 |
| B登載者 | 欠員の状況によっては教員として正式に採用。さらに翌年度の選考試験で、同じ試験区分(併願する試験区分がB登載の場合は同じ併願試験区分)・教科(科目等)を一般選考で受験する場合に限り、第一次選考試験のすべてが免除されます。 |
B登載者の人数は、令和6年度採用24人・令和7年度採用34人・令和8年度採用46人と推移しています。A登載273人+B登載46人=319人が令和8年度採用で名簿に載った計算です。

B登載は、けっして「不合格」ではありません。欠員の状況によっては採用されますし、翌年度の一般選考で同じ試験区分・教科等を受ければ第一次選考試験が丸ごと免除。つまり翌年度に免除の条件を満たす場合は、面接に加えてICT活用や、対象教科の専門技能・実技試験など、二次の準備に時間を使えます。二次の集団面接225点・個人面接225点を中心に準備を厚くできる1年——これはものすごく大きなアドバンテージですよ。
ただし注意点も要項に書かれています。令和8年度採用試験の「B登載者」(辞退者等を除く)が令和9年度採用試験を受験する場合、特別選考には出願できません。また、B登載者としての受験は、特別選考Ⅳ(県内公立学校の講師等を対象とした選考)の連続受験回数には含まれません。免除を受ける場合も、適性検査は指定期間内にWeb受検が必要です(受検しないと以降の試験項目を受験できません)。
■ 鳥取県の特別選考と一次免除ルート|現職教員・県内講師・社会人・英語資格・加点制度
倍率との付き合い方|「例年より高い」と感じたときに
倍率の記事を書いておいて何ですが、私は倍率を見て一喜一憂しないでほしいと思っています。
倍率は、自分の力ではどうにも変えられない外部要因です。倍率が高いと「今年は無理かもしれない」と気持ちが下がりますが、自分で変えられないものに期待しても、メンタルが外部要素にいちいち左右されてしまいます。私は「これで合格したらすごいことだな」と考えるようにしています。同じ事実でも、そう捉えたほうが最後まで力を出せるからです。
それに鳥取県の場合、二次まで来た人の実質倍率は1.6〜1.9倍。そして二次は(実技のない区分では)480点のうち450点が面接です。倍率を眺めて一喜一憂するよりも、一番信じられるのは自分の努力です。
■ 鳥取県の二次試験|集団面接(グループワーク)+個人面接(場面指導)の内容・日程・出題傾向
よくある質問
Q. 「志願倍率」と「合格倍率」、どちらを見ればいいですか?
A. 出願を検討する段階では過年度の志願倍率も参考になります。ただし、令和9年度採用の志願倍率は5月15日公表で、4月20日の出願締切より後です。合格倍率(秋公表)は、選考後に一次受験者数・一次免除者数とA登載者数の関係を見るための指標です。ただし鳥取県は併願制度があるため、志願倍率の分子には併願者も含まれています。特別支援学校教諭の志願倍率4.2倍は、106人のうち80人が併願者——という中身まで見ないと実態は分かりません。
Q. 「B登載」になったら、いつまでに採用されますか?
A. 要項には「欠員の状況によっては教員として正式に採用」とあり、時期の明記はありません。養護教諭でB登載となった方が欠員の状況により採用となる場合の採用校種は、令和9年3月中旬に連絡されるとされています。令和10年度採用で同じ試験区分・教科等(併願区分でB登載の場合は同じ併願区分)を一般選考で受験する場合に限り、第一次選考試験が免除されることは要項に明記されています。
Q. 教科別の倍率は公表されていますか?
A. されています。鳥取県は毎年の「選考試験結果について」で、中学校・高等学校を教科(科目等)別に、志願者数から合格倍率まで公表しています。この記事にも令和8年度採用の教科別を掲載しました。高校は教科によって1.5倍〜44.0倍まで開くので、必ずご自身の教科で確認してください。
Q. 令和9年度採用の最終結果はいつ分かりますか?
A. 令和8年9月4日(金)正午に、名簿登載者の受験番号が鳥取県教育委員会教育人材開発課のホームページに掲載されました(要項14ページ)。あわせて、事前に電子申請(第二次選考試験結果通知申込)で登録したメールアドレスへ結果が通知され、各試験項目の得点も記載されます。本記事の令和9年度採用の数値表は、志願状況と第一次選考結果、名簿登載者の受験番号の集計までを掲載しています。
Q. 鳥取県に政令指定都市はありますか?
A. ありません。鳥取県の採用は鳥取県教育委員会が一本で実施しています。県内の市町村立小・中・義務教育学校、県立高等学校、特別支援学校が対象です。
Q. 奨学金の返還支援があると聞きました。
A. あります。鳥取県公立学校教員奨学金返還支援助成金です。A登載者となった方で希望する場合、選考試験における結果等により対象者が認定されます。助成額は無利子奨学金なら返還総額の2分の1、有利子奨学金なら4分の1。原則として令和9年4月1日に採用され、8年経過するまでの期間、勤務する意思のある方に限られます(要項15ページ)。詳細は第二次選考試験結果通知の際に案内されます。
Q. 令和10年度採用の情報はいつ出ますか?
A. 令和9年度採用の出願は令和8年3月23日(月)正午に始まりました。志願状況の公表は、令和9年度採用では5月中旬でした。この記事は令和10年度採用の要項の公開後に更新します。
この記事は受験者の皆さんの報告で育ちます
倍率は公表資料で追えますが、「集団面接のグループワークで何が出たか」「場面指導はどんな形式だったか」「ICTの実技では何をしたか」は、受験した方の報告でしか集まりません。鳥取県は、令和8年10月時点で私のもとに受験報告が1件も届いていない自治体です。鳥取県を受験された方は、ぜひ次の年度の受験生のために教えてください。ご報告いただいた方には、お礼に「合格発表のあとどうなる?」ガイド(PDF)をお渡ししています。
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