【教員採用試験】青森県の特別選考と一次免除ルート|大学3年生前倒し・現職教員・講師経験者・社会人・加点制度

こんにちは、金井志津乃です! 

青森県で講師をしています。一次試験が免除になる制度があると聞いたのですが、自分が対象なのかよく分からなくて……。特別選考も5種類あるみたいですし、どれを見ればいいですか?

青森県は「特別選考(5区分)」と「第一次試験の免除(7ルート)」がまったく別の制度なんです。ここを混同している方がとても多い。まずは早見表で、ご自身がどこに当てはまるかを確認しましょう。要項の条文から一つずつ整理していきますね!

この記事では、青森県公立学校教員採用候補者選考試験の特別選考5区分と第一次試験が免除される7つのルート、そして専門教科試験への加点制度を、令和9年度採用(令和8年度実施)の実施要項から整理します。

この記事の根拠

  • 要件・期限・加点はすべて令和9年度青森県公立学校教員採用候補者選考試験実施要項の条文から。要約せずに書ける部分は原文の表現を残しています。
  • 特別選考の応募者数は県HP「令和9年度採用 応募状況等について」(2026年7月15日修正)から
  • 令和9年度採用の実施状況では、特別選考の区分別の結果(応募者数・受験者数・通過者数・採用候補者数)が公表されています。大学3年生特別選考は第一次試験までの集計で、採用候補者数はありません。この記事ではルート別の合格率までは掲載していません。
  • 二次試験の内容と倍率は別記事にまとめています →青森県の二次試験/青森県の倍率
  • 執筆:金井志津乃(高校地歴の教員採用試験に新卒合格・高校教員として6年半勤務・教採スクール「教員の学校」運営・YouTubeチャンネル登録者1.7万人・大学講演・教採専門誌「教員養成セミナー」への執筆経験)
30秒でわかる|青森県の特別選考・免除制度
  • 「特別選考」はスポーツ・障がい者・社会人・幼稚園教諭・大学3年生の5区分。一般選考とは別に選考されます。
  • それとは別に、一般選考でも第一次試験の一部または全部が免除される7つのルートがあります
  • 筆記がまるごと免除になるのは他都道府県等の現職教員/元教員等/前年度の一次通過者(現に講師等)の3ルート
  • 令和9年度から「大学3年生特別選考」が新設。初年度に176人が応募しました。
  • 専門教科試験には要件に応じて3・5・10・15点の加点(15点は小学校×中高の数学・理科・英語の免許、小学校×特別支援学校免許)
  • 年齢の上限は令和9年4月1日現在で60歳未満です。
お読みいただく前に

この記事は各自治体の実施要項等をもとに記載しています。ただし、日程や制度の変更、こちらの見落としがないとは言い切れません。最後は必ず、各自治体の実施要項をご自身でご確認ください。

目次

早見表|あなたはどのルート?

まず全体像です。左が「特別選考」、右が「一次免除」で、この2つは別の制度です。

特別選考(5区分)対象一次の扱い令和9年度の応募
大学3年生特別選考(令和9年度新設)4年制大学の3年生一般選考と同様に一次を受験。基準に達し、翌年に同一校種等・教科(科目)を受験する場合は一次が免除(令和9年度採用の要項の記載)。176人
幼稚園教諭特別選考幼稚園等の正規教諭3年以上+幼稚園教諭免許一次は面接審査(筆記なし)8人
スポーツ特別選考全国・国際大会で優秀な実績、またはその指導実績一次は書類審査+面接審査(筆記なし)4人
社会人特別選考民間企業等3年以上+資格。高校英語/高校水産(海洋生産)のみ。一次は面接審査(筆記なし)1人
障がい者特別選考身体・精神・療育のいずれかの手帳の交付を受けている方一般選考と同じ(配慮の申し出が可能)1人
第一次試験の免除(7ルート)一般・教職教養専門教科提出書類
① 本県の現職教員免除要受験なし
② 他都道府県等の現職教員等(3年以上)免除免除職歴証明書
③ 本県又は他都道府県等の元教員等(平成28年4月1日〜令和8年3月31日の間に引き続いて3年以上)免除免除職歴証明書(本県の元教員等は不要)
④ 本県講師等の経験者(24月以上)免除要受験講師等勤務歴申告書
⑤ 教職大学院の修了(見込)者免除要受験修了証明書/在学証明書
⑥ 前年度実施試験の第一次通過者(現に講師等)免除免除なし
⑦ 英語の資格保有者(中高英語受験者)要受験免除資格(スコア)を証明する書類の写し

※この表は要約です。①栄養教諭受験者の主任栄養士等は一般教養のみ免除。④⑥は、青森県内の国立学校・市町村費の講師等は職歴証明書も提出します。各ルートの基準日、経験期間、校種・教科等の条件は以下の詳細で確認してください。

※出典:令和9年度実施要項 Ⅴ-1⑸、Ⅶ。
一般選考と特別選考の併願、および特別選考の2つ以上の区分の併願はできません(要項Ⅱ)。ただしスポーツ・障がい者・社会人の各特別選考については、要件を満たす場合でも特別選考によらず一般選考で受験することができます(社会人特別選考で、受験する教科に相当する高校教諭普通免許状を持たない方を除く)。

筆記が「まるごと免除」になる3つのルート

一般選考の第一次試験は筆記のみです。つまりこの3ルートに該当すれば、実質的に二次試験からのスタートになります(特別支援学校受験者は「特別支援教育に関する事項」も免除)。

② 他都道府県等の現職教員等|他県の正規教員から青森県へ

対象現に国立学校又は他都道府県等の公立学校において、正規の校長・副校長・教頭・主幹教諭・指導教諭・教諭・養護教諭・栄養教諭であり、令和9年3月31日時点で3年以上の経験(任期付又は臨時的任用である者を除く)を有する者
条件3年以上の経験は、原則として受験する校種・教科(科目)と同じである必要があります。特別支援学校受験者は、原則として受験する学部で3年以上の経験が必要。
免除一般・教職教養試験/専門教科試験の両方。特別支援学校受験者は「特別支援教育に関する事項」も免除。
提出書類職歴証明書(県教育委員会HPからダウンロード)

他の自治体の正規教員が別の自治体を受け直すのは、実際は簡単ではないと私自身は思っています。管理職の立場からすれば、今は正規なのだから、そのまま働いてもらおうと思うものだからです。ただ、現職教員として授業をずっとブラッシュアップしてきたことが伝わったり、謙虚で一緒に働いても楽しそうだと思ってもらえたりすれば、「こんな良い人材が他県から来てくれてラッキー」と受け止めてもらえると思います。青森県の個人面接の評価の観点にも「組織の一員として自覚を持ち、協力して職務を遂行しようとする協調性があるか」とあります。謙虚さや、一緒に働きたいと思ってもらえる姿勢が伝わる話し方を準備してくださいね。

③ 本県又は他都道府県等の元教員等|「一度離れた人」の復帰ルート

対象過去10年(平成28年4月1日から令和8年3月31日まで)の期間内に、本県又は他都道府県等の国立学校・公立学校において正規の校長・副校長・教頭・主幹教諭・指導教諭・教諭・養護教諭・栄養教諭として、引き続いて3年以上の経験(任期付又は臨時的任用であった期間を除く)があった者
条件②と同じく、原則として受験する校種・教科(科目)と同じ経験であること。特別支援学校受験者は受験する学部での経験。
免除一般・教職教養試験/専門教科試験の両方
提出書類職歴証明書。ただし本県の元教員等の場合は提出不要。

ポイントは「引き続いて3年以上」と「過去10年以内」の2つ。育児や介護、他業種への転職などで教壇を離れた方にとって、筆記をまるごと飛ばして戻れる道が用意されています。

⑥ 前年度実施試験の第一次通過者(現に講師等)|二次で悔しい思いをした方へ

ここは、青森県で講師をしながら受験を続けている方にとっていちばん重要なルートです。アとイの両方に該当することが条件です。

ア令和7年度実施の教員採用試験一般選考において、第一次試験を通過し、かつ、第二次試験を受験したものの、第二次試験を通過しなかった者のうち、令和7年度実施の試験と同一の校種・教科(科目)等を受験する者
イ令和8年5月11日(月)時点で、現に本県の国立学校又は公立学校の講師(任期付・臨時)又は養護助教諭として任用されている者
免除一般・教職教養試験/専門教科試験の両方
提出書類なし。※青森県内の国立学校及び市町村費の講師又は養護助教諭は、職歴証明書を提出すること。

二次で不合格だった年の翌年に、県内で講師として働いていれば筆記がまるごと免除になる——これは「もう一年、青森県で頑張ろう」という人を制度で支えるという県の意思表示だと私は受け止めています。二次不合格の通知には科目ごとのランクが記載されていますから、その通知を捨てずに、下位だった科目を1年かけて立て直す。免除で浮いた筆記の時間を、集団討論・個人面接(実技のある教科は実技も)の対策に注げます。

「一般・教職教養」だけ免除される3つのルート

① 本県の現職教員令和8年5月11日(月)時点で、現に本県の公立学校の県費負担である教諭又は養護教諭である者。提出書類なし。※栄養教諭の受験者のうち、現に本県の教育委員会事務局・学校以外の教育機関・公立学校において主任栄養士又は栄養士である者は、一般教養の試験のみ免除。
④ 本県講師等の経験者本県の国立学校又は公立学校の講師(任期付・臨時)又は養護助教諭として、令和3年4月1日から令和8年5月31日までに24月以上の経験を有する者。1日でも任用のあった月を1月として計算します。提出書類は講師等勤務歴申告書(県内の国立学校及び市町村費の講師・養護助教諭は職歴証明書も添付)。
⑤ 教職大学院の修了(見込)者国内の教職大学院を修了した者、又は国内の教職大学院に在学中の者。修了者は修了証明書、在学中の者は在学証明書を提出。

④の「1日でも任用のあった月を1月として計算」は見落とせません。短期の講師を細切れに務めてきた方でも、月数が積み上がっている可能性があります。ただし要項には「講師等勤務歴申告書について、申告内容が事実と異なる場合、又は資格要件を満たさないことが判明した場合は、採用内定を取り消すことがある」と明記されています。勤務歴は必ず正確に確認してから申告してください。

「専門教科」だけ免除される⑦英語資格ルート

中学校・高等学校(特別支援学校中学部・高等部を含む)の英語受験者限定です。該当すれば専門教科試験が免除されます(一般・教職教養試験は受験が必要)。

対象校種実用英語技能検定TOEICTOEFL PBTTOEFL CBTTOEFL iBT
中学校/特別支援学校中学部準1級以上730点以上550点以上213点以上80点以上
高等学校/特別支援学校高等部1級860点以上600点以上250点以上100点以上

※いずれか1つを有していれば対象。資格(スコア)を証明する書類の写しを提出。
出典:令和9年度実施要項 Ⅴ-1⑸⑦

特別選考5区分を1つずつ

大学3年生特別選考【令和9年度から新設】|初年度に176人

校種等・教科一般選考と同じ(全校種・全教科)
受験資格①令和8年5月11日現在で4年制大学の3年生に在学中
②令和10年4月1日までに受験する校種等・教科(科目)の普通免許状を取得する見込み
③令和10年度青森県公立学校教員となる意志があること
提出書類学生証の写し又は在学証明書
試験内容一般選考と同様に第一次試験を実施。一定の基準に達した者は、令和9年度実施の教員採用試験において、同一校種等・教科(科目)を受験する場合、前年度教員採用試験の第一次試験通過者として第一次試験を免除。
注意第一次試験の免除、加点措置、校種の併願は対象外。つまり3年生のときは免除も加点も使えません。
令和9年度の応募176人(新設初年度)

ここは、青森県を志望する大学生にとって制度が大きく変わったポイントです。3年生で一次を受けて基準に達し、翌年に同一校種等・教科(科目)を受験する場合は、第一次試験が免除されます。筆記対策に使うはずだった1年ぶんの時間を、集団討論・個人面接と、該当教科の実技試験の対策に回せます。

大学3年生の方へ。この制度は「一次のリハーサル」以上の価値があります。落ちたことで不利になる取扱いは令和9年度採用の要項に書かれていません。しかも4年生になったときに、周りが筆記に追われている時期に自分は面接ノートを作り込めますし、実技のある教科は実技の練習にも時間を使えます。青森県を第一志望にするなら、3年生の春から動くのがおすすめです。

幼稚園教諭特別選考|幼稚園の先生から小学校へ

校種等小学校教諭/特別支援学校小学部教諭
受験資格①幼稚園等(特別支援学校幼稚部及び幼保連携型認定こども園を含む)に、正規の教諭(主幹教諭・指導教諭・主幹保育教諭・指導保育教諭・保育教諭を含む。養護又は栄養の指導及び管理をつかさどる主幹教諭を除く)として、令和8年5月31日までに3年以上の勤務経験
②出願時に幼稚園教諭普通免許状を有すること
提出書類幼稚園教諭特別選考調書/職歴証明書
試験内容第一次試験=令和8年7月11日(土)に青森市内の会場で面接審査(筆記なし)/第二次試験=一般選考と同じ
その他小学校教諭普通免許状を有していない方は、採用延期後3年以内に取得する必要があります(延長期間中は臨時講師として勤務可)
令和9年度の応募8人(令和8年度10人)

小学校教諭の免許がなくても受験できるのがこのルートの大きな特徴です。幼稚園・こども園で3年以上働いてきた方は、幼小接続の経験が強みになる場合があります。

スポーツ特別選考|3段階の審査、保健体育は実技免除

校種等・教科一般選考と同じ
受験資格国民体育(スポーツ)大会の正式・特別競技、全国中学校体育大会及び全国高等学校総合体育大会の競技種目において、令和3年4月1日以降に、①国際的又は全国的規模の大会(高校生以下を対象とした大会を除く)で優秀な実績を有する者(例:オリンピック競技大会等に日本代表として出場した者、日本選手権大会等において上位入賞の実績を有する者)、または
②①の者を指導育成した実績(中学生又は高校生を対象とした国際的・全国的規模の大会の実績を含む)を有する者
提出書類スポーツ特別選考調書/書類審査結果通知用封筒(長形3号・110円切手)/実績証明書(賞状や新聞記事の写し、団体競技は本人の成績が分かるメンバー表等。A4判)
第一次(書類審査)出願書類により審査。結果は令和8年5月25日(月)に通知(要項記載の予定日)。
第一次(面接審査)令和8年6月7日(日)に青森市内の会場で実施。結果は令和8年6月19日(金)に通知(要項記載の予定日)。通過者は調書を令和8年7月13日(月)までに郵送。
第二次(最終選考)令和8年8月29日(土)・30日(日)。一般選考の第二次試験と同じ内容。中学校・高等学校・特別支援学校(中学部・高等部)の「保健体育」受験者は実技試験の全部を免除。
不通過だった場合書類審査で面接審査の対象とならなかった方、面接審査で最終選考の対象とならなかった方は、一般選考の第一次試験を受験できます(各審査の結果通知に第一次試験の受験票が同封されます)。Ⅴ-1⑸の条件を満たせば一次の一部または全部が免除されます。
令和9年度の応募4人(令和8年度9人)

社会人特別選考|対象は高校英語と高校水産(海洋生産)のみ

校種等・教科高等学校教諭 英語/高等学校教諭 水産(海洋生産)の2つのみ
受験資格(共通)民間企業等に正職員として、令和8年5月31日までに3年以上の勤務経験を有する者(私立学校教員や専門学校講師などとして教育に関連する事業等に従事する期間を除く)
受験資格(英語)出願時に実用英語技能検定1級/TOEIC 860点以上/TOEFL PBT 600点以上(CBT 250点以上、iBT 100点以上)のいずれか
受験資格(水産)出願時に三級海技士(航海)の海技免状
免許がない場合相当する高等学校教諭普通免許状を有しない場合は、上記に加えて特別免許状の取得要件と、英語は「出願時に3年以上、英語に関連する業務又は英語を使用する業務の実務経験」、水産は「出願時に3年以上の漁船又は商船の乗船履歴」が必要
提出書類資格証明書の写し(A4判)/免許を有しない場合は実務経験又は乗船履歴を証明するもの/職歴証明書
試験内容第一次試験=令和8年7月11日(土)に青森市内の会場で面接審査(筆記なし)/第二次試験=一般選考と同じ
その他採用候補者のうち当該教科の普通免許状を有しない方は、特別免許状の申請・取得が必要。特別免許状は18歳未満の者、高等学校を卒業しない者(高卒認定試験合格者を除く)には授与されません。
令和9年度の応募1人(令和8年度1人)

対象が2教科に絞られているので、それ以外の教科で民間から転職を目指す方は、一般選考や、要件を満たす他の特別選考を検討してください。それは不利ではありません。

障がい者特別選考

校種等・教科一般選考と同じ
受験資格身体障害者手帳/精神障害者保健福祉手帳/療育手帳のいずれかの交付を受けている者
提出書類障がい者特別選考調書(障がい種に応じた手帳の写しを貼付)
試験内容一般選考と同じ。障がいの種類や程度により受験する際に配慮が必要な場合には、障がい者特別選考調書により申し出てください。
令和9年度の応募1人(令和8年度1人)

※なお一般選考でも、身体等の事情により受験に際して特に配慮を必要とする方は、出願時に電話・文書等で申し出ることができます(要項Ⅹ-1)。健康上の理由で実技試験を受験できない方も、問合せ先へ文書で申し出てください(同Ⅹ-2)。

専門教科試験への加点|要件に応じて3・5・10・15点

青森県の加点は「専門教科試験への加点」です(一般・教職教養には加点されません)。複数免許状と司書教諭の2系統があります。

対象となる校種・教科加点要件加点
小学校/特別支援学校小学部中学校教諭又は高等学校教諭の「数学」「理科」「英語」のいずれかの普通免許状を有する者又は取得見込みの者15点
小学校特別支援学校教諭普通免許状を有する者又は取得見込みの者15点
小学校/特別支援学校小学部司書教諭の資格を有する者又は取得見込みの者10点
中学校/特別支援学校中学部の音楽・美術・保健体育・技術・家庭受験教科のほかに中学校教諭の普通免許状を有する者又は取得見込みの者5点
高等学校(情報以外)受験教科のほかに高等学校教諭「情報」の普通免許状を有する者又は取得見込みの者5点
高等学校「国語」受験教科のほかに高等学校教諭「書道」の普通免許状を有する者又は取得見込みの者5点
中学校・高等学校(全教科)特別支援学校教諭普通免許状を有する者又は取得見込みの者5点
中学校・高等学校・特別支援学校中学部・高等部(全教科)司書教諭の資格を有する者又は取得見込みの者3点

※出典:令和9年度実施要項 Ⅴ-1⑺。
加点申請書を県教育委員会HPからダウンロードして提出します。加点の対象となる普通免許状の写し等は第二次試験当日に持参してください。令和9年3月31日までに加点対象の普通免許状または「司書教諭講習修了証書」を取得できない場合は、採用内定を取り消すことがあります。

いちばん効くのは小学校受験×中高の数学・理科・英語の免許(15点)と小学校受験×特別支援学校教諭免許(15点)です。小学校の専門教科試験は250点満点(国語・社会・算数・理科が各40点、生活・音楽・図画工作・家庭・体育・英語が各15点)ですから、15点は満点の6%。すでに免許をお持ちなら、申請しない手はありません。

締切に注意|提出期限は「出願とは別」です

免除・加点の区分に応じて必要書類を確認し、指定された方法と期限で提出してください。書類不要の区分や例外もあります。ただし、第一次試験が免除となる方は、書類の要否にかかわらず、結果通知用封筒と調書の郵送が別に必要です(下の表を参照)。ここで落とす人がいます。

出願(電子申請)令和8年4月3日(金)午前9時 〜 5月11日(月)午後5時(青森県電子申請・届出システム)
添付書類の提出期限令和8年5月18日(月)(要項Ⅳ-2⑵)。郵送のみ・持参不可。封筒の表面に朱書きで「一般選考」又は「特別選考」、校種・教科(科目)・整理番号(数字12桁)を記載。裏面に住所・氏名。
ご注意要項Ⅴ-1⑸の免除要件表は、1ページ目の見出しが「期限:5月18日(月)」、2ページ目(⑤教職大学院・⑥前年度一次通過者・⑦英語資格の行)の見出しが「期限:5月11日(月)」と表記されています。該当する方は必ず要項原本と県教育委員会への確認で締切を押さえてください。
第一次免除者の追加提出第一次試験が免除となる方は、令和8年7月13日(月)までに、第一次試験結果通知用封筒(長形3号・110円切手・親展)と調書を郵送
大事な原則添付書類を提出しただけでは出願したとは認められません。必ず受付期間内に電子申請を済ませてください。

講師・社会人・40〜50代の方へ

制度の話をひととおりしたので、最後に「対策」の話をさせてください。

講師の方は「不利」ではありません

講師の方から「新卒より不利では」というご相談をよく受けますが、私はまったくそう思いません。講師には新卒にはない3つの強みがあります。①クオリティ(現場で持った課題意識)、②信用(現場での積み重ね)、③フレッシュさ。現場で実際に試してみた実践を、課題意識とセットで語れることが最大の武器です。

そして、私が面接練習をご一緒して今年合格された講師の方の声を振り返ると、①ネガティブな経験をポジティブに打ち出せるようになった、②自分の教育観が明確になった、③それを適切に言語化できた、という点が挙げられます。「実績」というのは大げさなものでなくていいんです。目の前の子どもに起きた具体的な変化のエピソードで十分です。

新卒の方と講師の方では、意識すべきポイントも違います。新卒は知識武装と情報収集をしっかり行ったうえで、それを「自分の考え」として語ること。そうすると主体的な印象になります。講師は具体例・実績・熱意。青森県の集団討論の評価の観点にも「テーマを正しく理解し、自分の考え方を持っているか」とありますから、どちらの立場でも「自分の考え」であることが問われます。

民間企業から転職を目指す方へ

青森県の社会人特別選考は高校英語と高校水産(海洋生産)の2教科だけですが、それ以外の教科でも、一般選考という受け方があります。私の受講生の中には、民間企業から小学校や中学校の社会、高校の英語などに合格された方がたくさんいらっしゃいます(全国の受講生の例です)。民間からの転職で面接官が気にする点は、動画では3つに絞ってお話ししていて、ここではそのうち2つを紹介します。

  • 今求められている教育を学べているか(文部科学省の文書の要点を理解しているか)
  • 授業力(人前で話す経験、教科の専門性)

逆に言えば、民間企業出身の方は授業経験がないぶん謙虚に学ぶ姿勢が強く、伸びが早いという長所があります。面接では①社会人経験を学校でどう生かすか ②なぜ社会人経験を経て教員を目指したのか——この2つを、しっかり話せるようにしておいてください。

40代・50代の方へ

青森県の年齢上限は令和9年4月1日現在で60歳未満(昭和42年4月2日以降に生まれた方)。40代・50代でも合格はできます。ただ、面接官が懸念しがちなポイントが3つあるので、そこを先回りしておきましょう。

  • 今求められている教育を謙虚に学べるか(ICT、主体的・対話的で深い学び)
  • 年下の同僚とフラットに働けるか(マウンティングしないか)
  • 人生経験を生かした調整役としての価値提供ができるか

とくに3つ目は、謙虚な姿勢でチームに貢献しようという姿勢があるかどうか、ということですね。青森県の個人面接の評価の観点にも「組織の一員として自覚を持ち、協力して職務を遂行しようとする協調性があるか」とあります。自分ができることを一方的にやってあげるのではなく、チームが今何を望んでいるかを踏まえて貢献してくださいね。

合格したあとの制度|採用延期と初任給

採用年月日令和9年4月1日付け(採用に当たり、要項では令和9年1月に採用内定者面接を行う予定とされています)
採用延期①
教職大学院
国内の教職大学院へ進学予定、又は在学中(1年生)の採用候補者は、修了と、合格した出願区分の校種・教科(科目)の専修免許状(特別支援学校教諭の採用候補者は特別支援学校教諭専修免許状も可)の取得を条件に最長2年間(在学中の方は1年間)採用を延期できます。「採用延期願」と大学院合格通知書の写し等を令和8年12月11日(金)必着で提出。
採用延期②
免許取得
幼稚園教諭免許保有者・中学校教諭免許保有者に係る小学校教諭又は特別支援学校小学部教諭の採用候補者で、小学校教諭普通免許状を有しない方は、最長3年間採用を延期できます(延長期間中は青森県公立小学校又は特別支援学校小学部の臨時講師として勤務可)。「採用延期願」を令和8年10月30日(金)必着で提出。
初任給
(給料+教職調整額+教員特別手当)
修士 297,990円/大学卒 280,470円/短大卒(小・中学校)262,525円/短大卒(県立学校)257,700円 ※令和8年3月1日現在
各種手当通勤手当、扶養手当、住居手当、期末・勤勉手当等が条例に基づき支給。特別支援学校に勤務する方には特別支援教育手当。

※出典:令和9年度実施要項 Ⅸ 採用について

【予告】弘前大学の地域志向教員枠|令和13年度採用から

これから大学受験をする方、令和8年度時点で高校生のご家庭にはぜひ知っておいてほしい制度です。要項の参考事項に、次の予告が載っています。

令和13年度(令和12年度実施)青森県公立学校教員採用候補者選考試験より、弘前大学教育学部に地域志向教員枠で入学し、「地域」を志向した副専攻プログラムを修了し、大学が推薦する者については、小学校教諭の第一次試験における一般・教職教養試験を免除することとします。

出典:令和9年度青森県公立学校教員採用候補者選考試験実施要項 Ⅺ 参考事項2

詳細は令和13年度採用の実施要項で公表される予定です。大学入学の時点から採用試験の免除ルートにつながる設計で、青森県が地元で働く教員の育成を重視していることがうかがえます。

まとめ|免除は「入口」、勝負は第二次試験(大学3年生特別選考を除く)

ここまで7つの免除ルートと5つの特別選考を見てきましたが、ほぼ全ルートに共通していることが1つあります。それは第二次試験(集団討論・個人面接・実技)は一般選考と同じだということです。要項にも「次に示す事項以外は、4~9ページⅤの一般選考試験の内容に示したとおりとします」と明記されています。例外は2つ。スポーツ特別選考の「保健体育」受験者は実技試験の全部が免除され、大学3年生特別選考は、令和9年度採用の要項では第一次試験のみで、第二次試験はありません。

免除も加点も、あくまで入口を通りやすくする制度。そのぶん浮いた時間を、集団討論・個人面接(実技のある教科は実技も)に投資してください。青森県は合計点ではなく科目ごとの3ランクで選考しますから、「筆記が免除だから安心」ということもありません。

■ 二次試験の内容・評価の観点・集団討論のテーマの出どころはこちら → 青森県の二次試験|集団討論と個人面接の内容・評価の観点・テーマの出どころ

よくある質問

Q. 年齢の上限はありますか?

A. 昭和42年4月2日以降に生まれた方(令和9年4月1日現在の年齢が60歳未満の方)が対象です。

Q. 複数の特別選考の要件を満たしている場合、両方に出願できますか?

A. できません。要項Ⅱに「一般選考と特別選考の併願及び特別選考の2つ以上の区分の併願はできません」と明記されています。出願できるのは1つの校種等・教科(科目)に限られます(小・中・高と特別支援学校の併願は、要項で別に定められています)。ただしスポーツ・障がい者・社会人の各特別選考は、要件を満たす場合でも「特別選考によらず一般選考で受験する」という選び方ができます(社会人特別選考で、受験する教科に相当する高校教諭普通免許状を持たない方を除く)。

Q. 加点は複数申請できますか?

A. 要項には「1つだけ」といった制限の記載はなく、加点要件を満たす場合に専門教科試験に加点すると書かれています。複数の要件に該当する場合の取扱いは要項に明記されていないため、該当しそうな方は出願前に県教育庁教職員課へ確認してください(小中学校・養護・栄養・特別選考は017-734-9894、高等学校は017-734-9881、特別支援学校は017-734-9882)。

Q. 講師経験が24月に届きません。どうすればいいですか?

A. まず数え方を確認してください。要項には「経験月数については、1日でも任用のあった月を1月として計算します」とあります。短期の任用が細切れに続いていた方は、思ったより月数が積み上がっている可能性があります。届かない場合でも、一般選考で受験できますし、他の免除ルート(教職大学院、英語資格など)に該当しないかを確認してみてください。

Q. 特別選考ごとの合格率は分かりますか?

A. 青森県は令和9年度採用の実施状況で、特別選考の区分別の結果(応募者数・受験者数・通過者数・採用候補者数)を公表しています。応募者数は、大学3年生176人・幼稚園教諭8人・スポーツ4人・障がい者1人・社会人1人です。ただし大学3年生特別選考は第一次試験までの集計で、採用候補者数はありません。この記事ではルート別の合格率までは掲載していません。

Q. 大学3年生特別選考に落ちたら、翌年に不利になりますか?

A. 要項に不利益な取扱いの記載はありません。基準に達しなかった場合の翌年の扱いは、令和9年度採用の要項には記載がありません。ただし3年生で受験する年は、第一次試験の免除・加点措置・校種の併願がいずれも対象外である点にはご注意ください。

Q. 日本国籍がなくても受験できますか?

A. 受験できます。ただし要項Ⅲの注6に「日本国籍を有しない者は、任用の期限を付さない常勤講師となります」と明記されています。

この記事は受験者の皆さんの報告で育ちます

制度は要項で追えますが、「免除の書類を出すときに迷ったこと」「面接審査で何を聞かれたか」「講師をしながらどう準備したか」は、受験した方の報告でしか集まりません。青森県は令和9年度採用の受験報告を面接記事に掲載しています(特別選考・免除の書類に関する報告はまだ届いていません)。受験された方は、ぜひ次の年度の受験生のために教えてください。ご報告いただいた方には、お礼に「合格発表のあとどうなる?」ガイド(PDF)をお渡ししています。

■ 教採 過去問データベース|受験報告フォーム

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