こんにちは、金井志津乃です!

宮城県の倍率を調べると「3.8倍」って出てくるんですけど、これって何を何で割った数字なんですか? 実際に自分が戦う倍率とは違う気がして……。

いい着眼点です! 宮城県が公表している3.8倍は「出願者数÷採用予定数」——つまり出願した瞬間の倍率です。でも実際には、出願しても受験しない人が80人、一次を免除される人が128人います。本当に知りたいのは「一次を通った人のうち、何人が名簿に載るか」ですよね。この記事では、県教委が出している数字だけを使って、その全部を並べます!
この記事の根拠
- 数字はすべて宮城県教育委員会の公表資料(出願者数・第1次選考受験状況・第2次選考結果)と文部科学省の実施状況調査から。推定値・報道値は使っていません。
- 令和9年度採用(2026年夏実施)は第2次選考結果(令和8年9月30日発表)までを収録。合格者は325名です。
- 宮城県の選考は仙台市とは完全に別実施です。この記事に仙台市の数字は含まれていません。
- 執筆:金井志津乃(高校地歴の教員採用試験に新卒合格・高校教員として6年半勤務・教採スクール「教員の学校」運営・YouTubeチャンネル登録者1.7万人・大学講演・教採専門誌「教員養成セミナー」への執筆経験)
①出願倍率=出願者数÷採用予定数(宮城県教育委員会が公表している定義。ニュース等で「宮城県○倍」と言われるのはこれ)
②一次倍率=第1次選考受験者数÷第1次選考合格者数(私が算出)
③二次倍率=第2次選考受験者数÷名簿登載者数(私が算出)
④最終倍率=「1次受験者及び1次免除者」÷名簿登載者数(私が算出。県が第2次選考結果で公表している母数を使った、いちばん実感に近い倍率)
宮城県の公表資料は用語がていねいで、「出願者数」「免除者数」「第1次選考対象者数」「欠席者数」「受験者数」「合格者数」がすべて分けて書かれています。だからどの段階の倍率も自分で出せる——倍率を自分で出しやすい県です。
- 【第1次選考】令和9年7月10日(土曜日)に実施予定
- 「宮城県教育委員会は、教員採用選考に係る第一次選考の共同実施に関する自治体協議会に参画しています」
- 同日に実施予定の第一次選考の出題方針(協議会の共通文書)が、あわせて公開されています
- 第2次選考の日程・合格発表日、免除や加点の変更は、この発表には書かれていません
出典:宮城県教育委員会「宮城県公立学校教員採用候補者選考」(掲載日2026年8月20日/公式)。
2026年9月20日時点の公式発表です。令和10年度採用の要項が出たら更新します。
この記事は各自治体の実施要項等をもとに記載しています。ただし、日程や制度の変更、こちらの見落としがないとは言い切れません。最後は必ず、各自治体の実施要項をご自身でご確認ください。
令和9年度採用(2026年夏実施)|出願1,275名・出願倍率3.8倍
まず、県教委が公表した出願段階の数字です。採用予定は335名程度、出願者は1,275名でした。
| 校種・職種 | 採用予定数 | 出願者数 | 出願倍率 |
|---|---|---|---|
| 小学校 | 140名程度 | 341名 | 2.4倍 |
| 中学校 | 90名程度 | 266名 | 3.0倍 |
| 中・高 | 中学校・高等学校に含む | 264名 | — |
| 高等学校 | 100名程度 | 273名 | 2.7倍 |
| 養護教諭 | 5名程度 | 131名 | 26.2倍 |
| 栄養教諭A | 若干名 | 0名 | — |
| 合計 | 335名程度 | 1,275名 | 3.8倍 |
※出典:宮城県教育委員会「令和9年度(令和8年度実施)宮城県公立学校教員採用候補者選考 出願者数」。
「中・高」は中学校と高等学校の区別なく一括採用されるため、採用予定数が中学校・高等学校に含まれており、単独の出願倍率は算出されていません。栄養教諭Bは令和9年度採用では実施されていません。
小学校2.4倍は、この表の中では門戸が広い数字です。一方で養護教諭は5名程度の枠に131名で26.2倍。同じ「宮城県の教員採用試験」でも、戦っている試験がまったく違うことが分かります。
小学校の地域枠・特別支援学校枠の出願状況
宮城県には、小学校に地域枠(気仙沼・東部・北部)、小学校・中学校・中・高・高等学校に特別支援学校枠があります。これらは第2次選考から各枠で選考され、枠の選考から漏れても、出願した校種・教科の一般枠で選考対象になるという仕組みです(要項の留意事項)。
| 採用枠 | 採用予定数 | 出願者数 |
|---|---|---|
| 小学校 地域枠(気仙沼) | 4名程度 | 6名 |
| 小学校 地域枠(東部) | 5名程度 | 18名 |
| 小学校 地域枠(北部) | 5名程度 | 20名 |
| 小学校 特別支援学校枠 | 10名程度 | 53名 |
| 中学校 特別支援学校枠 | 若干名 | 29名 |
| 中・高 特別支援学校枠 | 若干名 | 41名 |
| 高等学校 特別支援学校枠 | 若干名 | 15名 |
気仙沼教育事務所管内は気仙沼市・南三陸町、東部は石巻市・登米市・東松島市・女川町、北部は大崎市・栗原市・加美町・涌谷町・色麻町・美里町です。地域枠は採用後10年程度その地域での勤務を希望することが出願要件になっています。枠の詳細と、どこから入るのが自分に合っているかは特別選考の記事にまとめました。
■ 宮城県の特別選考と一次免除ルート|講師経験者・他県現職・元職・総合成績ランクB
令和9年度採用|第1次選考の結果(教科別)
令和8年7月11日に実施された第1次選考の結果です。出願1,275名のうち、特別選考で一次を免除された方が128名、欠席が80名。実際に受験したのは1,067名(一次の対象者1,147名に対する受験率は93%・県公表)で、合格は627名でした(一次倍率1.70倍)。
| 校種 | 教科等 | 出願者 | 免除者 | 一次対象者 | 欠席者 | 受験者 | 一次合格者 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 小学校 | — | 341 | 37 | 304 | 19 | 285 | 260 |
| 中学校 | 国語 | 20 | 3 | 17 | 1 | 16 | 19 |
| 社会 | 110 | 8 | 102 | 5 | 97 | 17 | |
| 数学 | 52 | 3 | 49 | 4 | 45 | 30 | |
| 理科 | 31 | 0 | 31 | 4 | 27 | 26 | |
| 技術 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
| 英語 | 53 | 8 | 45 | 4 | 41 | 23 | |
| 中学校 小計 | — | 266 | 22 | 244 | 18 | 226 | 115 |
| 中・高 | 保健体育 | 216 | 18 | 198 | 11 | 187 | 26 |
| 音楽 | 13 | 1 | 12 | 0 | 12 | 12 | |
| 美術 | 23 | 3 | 20 | 1 | 19 | 17 | |
| 家庭 | 12 | 4 | 8 | 0 | 8 | 8 | |
| 中・高 小計 | — | 264 | 26 | 238 | 12 | 226 | 63 |
| 高等学校 | 国語 | 34 | 4 | 30 | 3 | 27 | 22 |
| 公民 | 28 | 4 | 24 | 3 | 21 | 14 | |
| 地理歴史 | 59 | 7 | 52 | 4 | 48 | 27 | |
| 数学 | 52 | 5 | 47 | 2 | 45 | 23 | |
| 理科 | 42 | 5 | 37 | 5 | 32 | 31 | |
| 農業 | 7 | 1 | 6 | 1 | 5 | 5 | |
| 工業 | 10 | 0 | 10 | 1 | 9 | 9 | |
| 商業 | 6 | 1 | 5 | 0 | 5 | 4 | |
| 情報 | 11 | 2 | 9 | 0 | 9 | 6 | |
| 英語 | 24 | 4 | 20 | 3 | 17 | 26 | |
| 高等学校 小計 | — | 273 | 33 | 240 | 22 | 218 | 167 |
| 養護教諭 | — | 131 | 10 | 121 | 9 | 112 | 22 |
| 栄養教諭A | — | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
| 合計 | — | 1,275 | 128 | 1,147 | 80 | 1,067 | 627 |
※出典:宮城県教育委員会「令和9年度宮城県公立学校教員採用候補者選考第1次選考受験状況」。
高等学校の水産・看護・福祉は令和9年度採用では募集していません。合格者数には、障害者特別選考および第2希望・第3希望の校種・教科での合格者が含まれます。そのため中学校国語(受験16→合格19)や高等学校英語(受験17→合格26)のように、受験者数より合格者数が多くなる教科があります。同じ理由で、教科別の一次通過率を単純に計算することはできません。

この表でいちばん見てほしいのは中学校社会(受験97名→合格17名)と中・高保健体育(受験187名→合格26名)です。宮城県は教科によって一次の厳しさがまったく違う。この2教科の方は、二次対策より先に、まず筆記で確実に上位に入る計画を立ててください。逆に音楽・家庭・農業・工業のように、受験者とほぼ同数が通る教科もあります。
第2次選考の実質倍率|令和6年度〜9年度採用の4年分
ここからが本題です。宮城県は第2次選考の結果を「1次受験者及び1次免除者」「2次受験者」「名簿登載者」の3段階で公表しています。この3つが分かると、二次で実際に何人と競うのかがはっきりします。
| 採用年度 | 1次受験者及び1次免除者 | 2次受験者 | 名簿登載者 | 二次倍率 | 最終倍率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 令和6年度採用(2023年夏) | 1,406 | 937 | 550 | 1.70倍 | 2.56倍 |
| 令和7年度採用(2024年夏) | 1,325 | 830 | 465 | 1.78倍 | 2.85倍 |
| 令和8年度採用(2025年夏) | 1,295 | 817 | 422 | 1.94倍 | 3.07倍 |
| 令和9年度採用(2026年夏) | 1,195(一次受験1,067+免除128) | 717 | 325 | 2.21倍 | 3.68倍 |
※二次倍率=2次受験者÷名簿登載者、最終倍率=「1次受験者及び1次免除者」÷名簿登載者(いずれも私が算出)。
出典:宮城県教育委員会「令和8年度…第2次選考結果」「令和8年度/令和7年度/令和6年度選考の結果」。
令和9年度採用は宮城県教育委員会「令和9年度宮城県公立学校教員採用候補者選考 第2次選考結果」(2026年9月30日公表)の値で、「1,195」は第1次選考受験状況の一次受験者1,067名と免除者128名の合計と一致します。
ここで大事なのは、倍率がゆるやかに上がっていることです。名簿登載者は550→465→422と3年で128人減りました。令和9年度採用はさらに325人(前年比約23%減)で、母数の「1次受験者及び1次免除者」の減り方(1,295→1,195、約8%減)を大きく上回り、最終倍率は3.07倍→3.68倍に上がりました。母数(受験者)も減っていますが、名簿登載者の減り方のほうが大きい。「教員不足だから受かりやすい」と単純には言えない数字です。
一方で、二次に進めば約2人に1人が名簿に載る(二次倍率1.7〜2.2倍)というのも事実です。宮城県は一次でも二次でも絞られる県で、二次の合格者は令和6年度〜8年度採用は二次受験者の5〜6割でしたが、令和9年度採用は二次受験者717名に対し合格者325名、約45%でした。だからこそ、一次を通ったあとの1か月で何をするかが、合否を左右すると私は考えています。
■ 宮城県の第2次選考|個人面接Ⅰ・Ⅱ+集団討議の内容と出題傾向
校種別・教科別|令和9年度採用(2026年夏実施)の第2次選考結果
令和8年9月30日(水)に第2次選考の結果が発表され、合格者の受験番号とあわせて校種・教科別の人数が公表されました。合格者は325名(前年422名)です。
| 校種・職種 | 1次受験者及び1次免除者 | 2次受験者 | 合格者 | 二次倍率 | 最終倍率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 小学校 | 322 | 284 | 146 | 1.95倍 | 2.21倍 |
| 中学校 | 248 | 132 | 66 | 2.00倍 | 3.76倍 |
| 中・高 | 252 | 85 | 18 | 4.72倍 | 14.0倍 |
| 高等学校 | 251 | 187 | 86 | 2.17倍 | 2.92倍 |
| 養護教諭 | 122 | 29 | 9 | 3.22倍 | 13.6倍 |
| 栄養教諭 | 0 | 0 | 0 | — | — |
| 合計 | 1,195 | 717 | 325 | 2.21倍 | 3.68倍 |
※二次倍率=2次受験者÷合格者、最終倍率=「1次受験者及び1次免除者」÷合格者(いずれも私が算出。県の資料に倍率の記載はありません)。令和9年度採用で栄養教諭Bは募集されず、栄養教諭Aは0名でした。
出典:宮城県教育委員会「令和9年度宮城県公立学校教員採用候補者選考 第2次選考結果」(2026年9月30日公表)(公式)
前年と比べると、養護教諭(7→9名)以外の校種で合格者が減りました(小学校178→146、中学校91→66、中・高53→18、高等学校91→86、栄養教諭2→0)。とくに中・高(保健体育・音楽・美術・家庭)は合格18名で、保健体育は2次受験43名に対して合格6名です。
| 校種 | 教科・枠 | 1次受験者及び1次免除者 | 2次受験者 | 合格者 |
|---|---|---|---|---|
| 小学校(採用枠別) | 地域枠(気仙沼) | 6 | 6 | 2 |
| 地域枠(東部) | 17 | 14 | 4 | |
| 地域枠(北部) | 18 | 15 | 5 | |
| 特別支援学校枠 | 51 | 42 | 10 | |
| 一般枠 | 230 | 207 | 125 | |
| 中学校 | 国語 | 19 | 19 | 14 |
| 社会 | 105 | 24 | 12 | |
| 数学 | 48 | 32 | 14 | |
| 理科 | 27 | 26 | 11 | |
| 技術 | 0 | 0 | 0 | |
| 英語 | 49 | 31 | 15 | |
| 中・高 | 保健体育 | 205 | 43 | 6 |
| 音楽 | 13 | 12 | 2 | |
| 美術 | 22 | 19 | 3 | |
| 家庭 | 12 | 11 | 7 | |
| 高等学校 | 国語 | 31 | 24 | 14 |
| 公民 | 25 | 18 | 6 | |
| 地歴 | 55 | 33 | 10 | |
| 数学 | 50 | 26 | 13 | |
| 理科 | 37 | 33 | 16 | |
| 農業 | 6 | 6 | 2 | |
| 工業 | 9 | 8 | 5 | |
| 商業 | 6 | 4 | 1 | |
| 情報 | 11 | 8 | 2 | |
| 英語 | 21 | 27 | 17 |
※出典:同上。
高等学校の水産・看護・福祉は令和9年度採用では募集していません。合格者数には第2希望・第3希望の校種・教科での合格者が含まれるため、高等学校英語のように2次受験者数が1次の人数を上回る教科があります。
校種別|令和8年度採用(2025年夏実施)の第2次選考結果
| 校種・職種 | 1次受験者及び1次免除者 | 2次受験者 | 合格者 | 二次倍率 | 最終倍率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 小学校 | 283 | 275 | 178 | 1.55倍 | 1.59倍 |
| 中学校 | 263 | 154 | 91 | 1.69倍 | 2.89倍 |
| 中・高 | 269 | 127 | 53 | 2.40倍 | 5.08倍 |
| 高等学校 | 320 | 215 | 91 | 2.36倍 | 3.52倍 |
| 養護教諭 | 147 | 37 | 7 | 5.29倍 | 21.0倍 |
| 栄養教諭 | 13 | 9 | 2 | 4.50倍 | 6.50倍 |
| 合計 | 1,295 | 817 | 422 | 1.94倍 | 3.07倍 |
※出典:宮城県教育委員会「令和8年度宮城県公立学校教員採用候補者選考 第2次選考結果」(大学3年生特別選考を除く)。
倍率は私が算出。
小学校は最終倍率1.59倍——一次受験者と一次免除者を合わせた人数から数えて、「2人に1人以上が受かる」水準です。対して中・高(保健体育・音楽・美術・家庭)は5.08倍、養護教諭は21.0倍。同じ県の同じ日程でも、これだけ違います。
小学校の採用枠別|地域枠・特別支援学校枠の実績(令和8年度採用)
| 採用枠 | 1次受験者及び1次免除者 | 2次受験者 | 合格者 |
|---|---|---|---|
| 地域枠(気仙沼) | 8 | 8 | 4 |
| 地域枠(東部) | 16 | 16 | 9 |
| 地域枠(北部) | 14 | 13 | 8 |
| 特別支援学校枠 | 32 | 29 | 11 |
| 一般枠 | 213 | 209 | 146 |
| 小学校 計 | 283 | 275 | 178 |
※出典:同上。
令和8年度採用の英語枠は募集されていません。
数字だけ見ると「一般枠のほうが通りやすい」ように見えますが、そう単純ではありません。要項に「各出願枠の選考から漏れた場合、出願校種・教科の一般枠での選考対象となる」と書かれているとおり、地域枠・特別支援学校枠は一般枠と二段構えになっているからです。枠で選ばれなくても一般枠でもう一度見てもらえる、という理解が正確です。ただし地域枠は「採用後10年程度その地域で勤務する意思」が前提ですから、数字だけで選ばないでください。
教科別|令和8年度採用の第2次選考結果
| 校種 | 教科 | 1次受験者及び1次免除者 | 2次受験者 | 合格者 |
|---|---|---|---|---|
| 中学校 | 国語 | 37 | 31 | 21 |
| 社会 | 96 | 30 | 18 | |
| 数学 | 52 | 24 | 11 | |
| 理科 | 28 | 26 | 17 | |
| 技術 | 4 | 4 | 2 | |
| 英語 | 46 | 39 | 22 | |
| 中・高 | 保健体育 | 212 | 72 | 26 |
| 音楽 | 21 | 20 | 13 | |
| 美術 | 21 | 20 | 6 | |
| 家庭 | 15 | 15 | 8 | |
| 高等学校 | 国語 | 25 | 21 | 12 |
| 公民 | 37 | 21 | 5 | |
| 地理歴史 | 64 | 40 | 13 | |
| 数学 | 61 | 23 | 9 | |
| 理科 | 42 | 33 | 11 | |
| 農業 | 10 | 8 | 2 | |
| 水産 | 1 | 1 | 1 | |
| 工業 | 19 | 17 | 14 | |
| 商業 | 7 | 7 | 2 | |
| 情報 | 10 | 9 | 2 | |
| 英語 | 36 | 28 | 17 | |
| 看護 | 2 | 2 | 1 | |
| 福祉 | 6 | 5 | 2 |
※出典:宮城県教育委員会「令和8年度…第2次選考結果」。
令和8年度採用で高等学校理療は募集されていません。
教科ごとの性格がよく出ています。中・高保健体育は1次受験者及び1次免除者が212人で、二次に進めたのは72人、合格は26人。高等学校公民は37人→21人→5人。一方で高等学校工業は19人→17人→14人と、ほとんどが合格しています。志願者が少ない教科でも、一次を通った人の合格率は教科によって大きく異なります。
校種別の推移|文部科学省の全国調査から(令和4年度〜7年度採用)
宮城県の第1次選考受験状況は、私が確認できたのが令和7年度採用から令和9年度採用までの3か年分です。もっと長い推移を見るために、文部科学省「公立学校教員採用選考試験の実施状況」(令和4年度は第2表、令和5〜7年度は第2表-1)の宮城県のデータを並べます。
| 採用年度 | 小学校 受験/採用/競争率 | 中学校 受験/採用 | 高等学校 受験/採用 | 特別支援 採用 | 養護教諭 受験/採用/競争率 | 合計 受験/採用/競争率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 令和4年度採用 | 463/228/2.0倍 | 652/124 | 397/95 | 40 | 124/7/17.7倍 | 1,656/499/3.3倍 |
| 令和5年度採用 | 388/233/1.7倍 | 591/129 | 381/94 | 47 | 129/9/14.3倍 | 1,511/513/2.9倍 |
| 令和6年度採用 | 338/197/1.7倍 | 571/115 | 353/83 | 59 | 125/16/7.8倍 | 1,406/471/3.0倍 |
| 令和7年度採用 | 307/200/1.5倍 | 564/83 | 307/81 | 46 | 145/8/18.1倍 | 1,325/420/3.2倍 |
※出典:文部科学省「公立学校教員採用選考試験の実施状況」第2表(令和4年度)・第2表-1(令和5〜7年度)(令和4年度〜7年度採用)。
この調査の「受験者数」は宮城県の「1次受験者及び1次免除者」と一致します。「採用者数」は各採用年度の4月1日から6月1日までに採用された人数で、県が公表する「名簿登載者数」とは一致しません(例:令和7年度採用は名簿登載465人/文科省の採用者420人)。宮城県の「中・高」枠は、この調査では中学校に合算されています。中学校・高等学校の競争率は、令和4・5年度採用が「—」、令和6年度採用が中学校5.0倍・高等学校4.3倍、令和7年度採用が参考値(中学校・高等学校とも5.3倍)と年度で扱いがそろわないため、この表には掲載していません。
令和4年度〜7年度採用の4年分では、小学校は2.0倍→1.7倍→1.7倍→1.5倍、全体は3.3倍→2.9倍→3.0倍→3.2倍と推移しています。全体では受験者が1,656人から1,325人へ、採用者が499人から420人へ減少していますが、途中の年度は一方向の動きではありません。
養護教諭の競争率が年によって7.8倍〜18.1倍と大きく振れているのも特徴です。採用数が1桁の職種は、年によって倍率が大きく変わることがあります。前年度の倍率をそのまま当てはめる読み方は、養護教諭・栄養教諭では当たりにくい面があります。

倍率が高い年に当たってしまった方に、お伝えしたいことがあります。倍率は自分ではどうにもできない数字です。倍率が低くなるかどうかに期待しても、来年倍率が低くなる保証はありません。不安になる気持ちは受け止めたうえで、私は「これで合格したらすごいやん」と前向きに考えるようにしています。一番信じられるのは、自分の努力だと思います。この話は動画でも詳しくしています。
倍率を動かす2つの仕組み|一次免除と総合成績ランクB
宮城県の倍率を読むうえで、押さえておきたい仕組みが2つあります。
1つ目は第1次選考の免除です。令和9年度採用では128名が一次を免除されました(出願者の10.0%)。対象は他県現職者等特別選考・宮城県元職者特別選考・前年度の総合成績ランクB特別選考の3つ。この方たちは筆記を受けずに、適性検査と第2次選考に進みます。
2つ目が、その総合成績ランクBです。第2次選考の不合格者の中で上位20〜30%程度がランクBとなり、翌年度に同一の校種・職種・教科で出願する場合、その年度に限り第1次選考の筆記試験(専門・教養)が免除されます(出願時に、ランクBとなった年度の出願者名票(受験票)の提出が必要)。さらに、令和9年度に当該校種・職種・教科で欠員等が生じた場合の常勤講師・非常勤講師としての優先任用(電子申請による講師登録と「総合成績ランク『B』講師任用希望票」の提出が必要で、任用の保証ではありません)と、教員需給上必要になった場合の追加名簿登載(通知は令和9年1月15日(金)まで)の対象にもなります。
つまり宮城県では、「二次で落ちた」がそのまま終わりではありません。一次免除者128名には、前年度(令和8年度採用)の総合成績ランクBから出願した方が含まれている可能性があります(内訳は公表されていません)。制度の詳しい要件は特別選考の記事にまとめました。
■ 宮城県の特別選考と一次免除ルート|講師経験者・他県現職・元職・総合成績ランクB
よくある質問
Q. 仙台市の倍率とは違うのですか?
A. まったく別の数字です。仙台市立学校の教員は仙台市教育委員会が単独で採用選考を実施しており、宮城県の勤務地も要項に「宮城県内全域(仙台市立学校を除く)」と明記されています。この記事の数字に仙台市分は含まれていません。仙台市の倍率は別記事にまとめています。
■ 仙台市の倍率|令和9年度採用の出願状況と第2次選考の実質倍率
Q. 令和9年度採用の最終倍率はいつ公表されましたか?
A. 令和8年9月30日(水)です。第2次選考の結果は同日付けで郵送され、合格者の受験番号は同日午前10時から10月13日(火)午後4時まで、宮城県公立学校教員採用情報のWebページに掲載されました。令和9年度採用は合格者325名・最終倍率3.68倍(私が算出)で、この記事の表に反映しています。なお、追加名簿登載の通知は令和9年1月15日(金)までに行われるため、「最終的な人数」が固まるのは令和9年1月15日(金)以降です。
Q. 出願倍率3.8倍と、最終倍率3.07倍。どちらを信じればいいですか?
A. どちらも本当の数字です。年度も母数も違うだけです。3.8倍は令和9年度採用の「出願者÷採用予定数」、3.07倍は令和8年度採用の「1次受験者及び1次免除者÷名簿登載者」。準備の計画を立てるときは、自分の校種・教科の数字を見るのがいちばん役に立ちます。令和8年度採用の最終倍率は小学校1.59倍・養護教諭21.0倍です。一方、出願倍率3.8倍と同じ令和9年度採用では、最終倍率は小学校2.21倍・養護教諭13.6倍です。校種だけでなく、年度と倍率の定義もそろえて見てください。
Q. 第2希望・第3希望とは何ですか? 倍率に影響しますか?
A. 宮城県には第二希望・第三希望の制度があります。中学校・高等学校で共通問題を使う国語・数学・英語は、相当の普通免許状を取得済み又は取得見込みであれば、中学校出願者が高等学校を(またはその逆を)第二希望(又は第三希望)にできます。これとは別に、中学校・中・高・高等学校の出願者は、小学校の普通免許状を取得済み又は取得見込みであれば、小学校を第二希望(又は第三希望)にできます。両方に該当する場合は第三希望まで選択できます。願書の入力時に選択します。合格者数にはこの第2・第3希望での合格者が含まれるため、教科別の表では受験者数より合格者数が多くなることがあります。
Q. 採用予定人数は変わりますか?
A. 変わることがあります。要項に「採用予定人数は令和8年3月現在の見込み数であり、実際の採用人数とは異なる場合があります」と明記されています。実際、令和8年度採用の名簿登載は422名でした。令和9年度採用は「335名程度」の予定に対して、第2次選考の合格者は325名でした。要項の但し書きのとおり、予定数は3月時点の見込みと考えておくとよいと思います。
Q. 試験会場はどこですか?
A. 令和9年度採用(令和8年度実施)の第1次選考は宮城県仙台二華中学校・高等学校(仙台市若林区)、宮城県工業高等学校・宮城県第二工業高等学校(仙台市青葉区)、そして東京会場(東京大学 駒場Ⅰキャンパス11号館)です。東京会場は出願時に選択した方のみ(障害者特別選考の出願者は県内会場のみ)。第2次選考は全員宮城県総合教育センター(名取市美田園2-1-4)です。
Q. 初任給はどのくらいですか?
A. 令和8年4月1日現在で、大学卒 282,780円(小・中学校および義務教育学校/県立高校)、県立特別支援学校は294,080円。大学院(修士)修了は300,300円(特別支援学校311,600円)です。いずれも教職調整額(5%)と義務教育等教員特別手当を含みます。講師等(民間企業等も含む)の職歴がある場合は前歴加算があり、要項には「大学卒後5年間企業勤務(フルタイム)」で、小・中学校及び義務教育学校/県立高校は309,640円という例も示されています。勤務時間は1週38時間45分、期末・勤勉手当は年間4.65か月分です。
この記事は受験者の皆さんの報告で育ちます
倍率は公表資料で分かりますが、「二次で実際に何を聞かれたか」は受験した方しか知りません。宮城県は令和8年10月時点で報告が2名分です。受験された方は、ぜひ次の受験生のために教えてください。ご報告いただいた方には、お礼に「合格発表のあとどうなる?」ガイド(PDF)をお渡ししています。
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