こんにちは、金井志津乃です!

和歌山県で講師をしているんですが、一次試験が免除になると聞きました。あと令和9年度採用から「グローバル人材」っていう新しい枠もできたとか……。自分がどのルートで受けられるのか、正直よく分からなくて。

和歌山県は第一次の免除が4区分、加点が7種類、特別選考が6区分(芸術・スポーツ分野を1区分と数えた場合)あって、要項を読むだけで一苦労ですよね。しかも令和9年度採用は適性検査の廃止・書道免許の加点新設・司書教諭の加点新設・講師経験免除の要件変更・グローバル人材の新設と変更点が多い年でした。この記事で「自分はどのルートか」を一気に整理しますよ!
この記事では、和歌山県公立学校教員採用候補者選考試験の特別選考・第一次選考試験の特例(免除)・加点制度について、令和9年度採用の実施要項の条文をもとに整理します。
この記事の根拠
- 選考区分・免除要件・加点内容はすべて令和9年度採用の実施要項および「グローバル人材特別選考募集要項」から。推測は書いていません。
- 和歌山県は特別選考の区分別の受験者数・合格者数を公表していない(当ブログが確認できた公表資料には載っていない)ため、ルート別の合格率は掲載していません(推定値は使わない方針です)
- 和歌山県の倍率・校種別の推移は →和歌山県の倍率|令和9年度採用の最終結果と7年間の推移
- 執筆:金井志津乃(高校地歴の教員採用試験に新卒合格・高校教員として6年半勤務・教採スクール「教員の学校」運営・YouTubeチャンネル登録者1.7万人・大学講演・教採専門誌「教員養成セミナー」への執筆経験)
- 第一次選考試験における適性検査を廃止
- 高等学校及び中高共通の教員について、書道の教員免許状の所持に関する加点制度を新設
- 司書教諭資格所持に関する加点制度を新設
- 講師経験による免除について、免除要件を一部変更
- 特別選考において、「グローバル人材」区分を新設
この記事は各自治体の実施要項等をもとに記載しています。ただし、日程や制度の変更、こちらの見落としがないとは言い切れません。最後は必ず、各自治体の実施要項をご自身でご確認ください。
早見表|あなたはどのルート?(令和9年度採用)
和歌山県の受け方は大きく3系統あります。①一般選考(+第一次の免除・加点)②特別選考③障害のある人を対象とした選考。まず全体像を押さえてください。
| 系統 | 区分 | 主な対象 | 第一次選考試験 |
|---|---|---|---|
| 一般選考 | 免除なし | 全校種・教科 | 校種・教科専門100点+総合教養100点 |
| 免除1(過年度第二次選考試験受験) | 令和7年度又は令和8年度採用の二次を実際に受験した人(受験した校種・教科に限る。欠席者は対象外) | 総合教養を免除 | |
| 免除2(講師経験) | 県内国公立校で直近6年間に通算48月以上、かつ志願校種に対応する内訳24月以上の講師等経験(詳細は下記) | 総合教養を免除 | |
| 免除3(英語の技能検定) | 中高共通・英語の受験者で英検1級等 | 校種・教科専門を免除 | |
| 免除4(英語の技能検定) | 中高共通・英語以外の受験者で英検準1級以上等 | 総合教養を免除 | |
| 特別選考 | 芸術分野(A・B・C) | 音楽・美術・書道等で全国規模以上の実績を持つ人またはその指導者 | A(免許不要枠)・B=校種・教科専門/C=個人面接 |
| スポーツ分野(A・B・C) | 国際大会日本代表・全国規模大会上位入賞者またはその指導者 | A(免許不要枠)・B=校種・教科専門/C=個人面接 | |
| 博士号取得者【免許不要】 | 中高共通・高等学校の全教科/志願教科に関連する博士号 | 個人面接 | |
| 現職教諭等 | 和歌山県外の国公立校の正規教諭等で通算3年以上 | 校種・教科専門 | |
| 県内元教諭等 | 和歌山県内の国公立校の正規教諭等で通算3年以上の勤務歴 | 個人面接 | |
| 社会人経験【免許不要】 | 高校情報/中学技術・高校工業/高校看護 | 個人面接 | |
| グローバル人材【免許不要・新設】 | 小学校・中高共通英語/学士以上で所定の学歴・英語力要件を満たし、日本国内の対象教育機関で週10時間以上の英語指導を実勤務36月以上(詳細は下記) | 指導案作成 | |
| 別枠 | 障害のある人を対象とした選考 | 手帳の交付を受けている人(一般選考で募集する校種・教科に限る) | 一般選考と同様に実施 |
※出典:令和9年度和歌山県公立学校教員採用候補者選考試験実施要項「II-2 第一次選考試験の特例」「IV 特別選考」「IV-4 試験の配点等」および同「グローバル人材特別選考募集要項」。
制度は年度で変わるため、出願前に必ずその年の要項を確認してください。

大事なルールを2つ。①第一次の免除は2つ以上申請できません(免除1〜4のうち1つだけ)。②出願後に申請内容の変更は一切できません。どの免除がいちばん自分に有利かを、出願前に必ず決めてください。
第一次選考試験の特例①|講師経験による免除(免除2)
和歌山県で講師をしている方にとって、現実的なルートの一つです。令和9年度採用で要件が一部変更されましたので、条文を丁寧に確認してください。
| 免除される試験 | 総合教養(100点)。校種・教科専門は受験します。 |
| 共通の要件 | 和歌山県内の国公立学校において、直近6年間に通算48月以上の講師等の経験があること(直近6年間=令和2年4月1日〜令和8年3月31日) |
| +校種ごとの内訳要件 | 【小学校】小学校での常勤講師及び非常勤講師の経験が24月以上/【中学校】中学校での常勤・非常勤講師の経験の合計が24月以上/【高等学校】高等学校での常勤・非常勤講師の経験の合計が24月以上/【中高共通】中学校又は高等学校での常勤・非常勤講師の経験の合計が通算24月以上/【特別支援学校】特別支援学校での常勤・非常勤講師の経験+小中学校の常勤講師のうち特別支援学級を担当した期間の合計が24月以上/【養護教員】養護助教諭の経験が24月以上 |
| 対象となる学校 | 小学校、中学校、義務教育学校、高等学校及び特別支援学校 |
| 対象となる職種 | 常勤講師、実習助手、寄宿舎指導員、非常勤講師(養護教員はこれに養護助教諭を加える) |
| 月数の数え方 | 月単位で合計。1月のうち1日以上勤務していれば1月として算定。 |
| 提出書類 | 免除申請書/講師経験による免除に係る勤務歴/辞令(写し)又は在職証明書(原本)/特別支援学校志願者で特別支援学級担当期間を含める場合は給与の調整額の支給に係る辞令(写し)。5月1日(金)消印有効で郵送。 |
ポイントは「全体で48月以上」かつ「その校種で24月以上」という二段構えになっていることです。たとえば小学校で受験する場合、県内で通算48月の講師経験があっても、そのうち小学校での経験が24月に届かなければ対象になりません。特別支援学校を志望する方は、小中学校の常勤講師として特別支援学級を担当した期間を合算できるのが大きなポイントです(給与の調整額が支給された期間に限る)。

講師の強みは3つあると私は考えています。「クオリティ」「信用」「フレッシュさ」。現場で課題意識を持って授業や生徒指導をやってきた実践(クオリティ)、実際に働いてきた積み重ね(信用)、そして現実を見ても初心を忘れていないこと(フレッシュさ)。この3つが面接で伝わる講師は強いですよ!
そして「実績」は、賞や研究発表のような大それたものでなくて構いません。4月にはこうだった子が、こう関わったらこう変わった。その実体験で語れる実績を持っている人は強いです。出願時の自己PR欄でも面接でも、そこを軸にしてください。
なお、市販の過去問集には令和6・7年度採用に「口頭試問(第一次試験)/小学校及び特別支援学校の志願者で、第一次試験の特例『講師経験による免除』の該当者が対象」という記録が残っています(学習指導要領解説の記述や「チームとしての学校」の答申を問う内容)。令和9年度採用の実施要項には口頭試問の記載がありませんが、免除を申請する方は、その年の要項で試験内容を必ず確認してください。
第一次選考試験の特例②|過年度二次受験・英語の技能検定
| 免除区分 | 要件 | 免除される試験 |
|---|---|---|
| 免除1 過年度第二次選考試験受験 | 令和7年度又は令和8年度の和歌山県の第二次選考試験を受験した人(受験した校種・教科に限る)。第二次を欠席した人は該当しません。令和8年度採用の試験より中高共通区分となった受験校種については、中学校・高等学校いずれかの校種で受験していれば可。 | 総合教養 |
| 免除3 英語の技能検定(中高共通・英語) | 中高共通の英語の受験者のうち、令和6年4月1日から出願時までに、TOEFL 570点以上(iBTは88点以上)/TOEIC 800点以上(IPテストは含まない)/実用英語技能検定 1級合格のいずれか | 校種・教科専門 |
| 免除4 英語の技能検定(英語以外) | 中高共通の英語以外の受験者のうち、令和6年4月1日から出願時までに、TOEFL 550点以上(iBTは80点以上)/TOEIC 730点以上(IPテストは含まない)/実用英語技能検定 準1級以上合格のいずれか | 総合教養 |
※提出書類は免除申請書+実施団体等が発行する成績等を証明できる資料の写し(免除3・4)。5月1日(金)消印有効で郵送。
出典:令和9年度採用 実施要項「II-2 第一次選考試験の特例」
免除1は、見落とされやすい制度の一つです。令和9年度採用の場合、令和7年度又は令和8年度の第二次選考試験を実際に受験した方は、受験した校種・教科を志願する場合に総合教養が免除されます(中高共通区分の扱いは上表参照。二次を欠席した人は対象外です)。「不合格だったから今年もゼロから」と思い込まず、まず自分が該当しないかを確認してください。

そして免除4は「中高共通の英語以外の受験者」が対象です。英検準1級を持っている国語志望・保健体育志望などの方——総合教養がまるごと免除になります。小学校など中高共通以外の校種で使えるかどうかは、要項で必ず確認してください。「英語の資格は英語の人のもの」と決めつけず、要項を読んでください。ここ、知らずに使っていないともったいないところです。
7種類の加点制度|組み合わせの表から数えると、最大で総合教養+10点・専門+15点
第一次選考試験は総合教養100点・校種・教科専門100点。ここに、要件を満たす人は5点または10点が加点されます。令和9年度採用では書道の免許(高等学校複数免許加点に含まれる)と司書教諭資格の加点が新設されました。
| 加点の名称 | 志願校種 | 必要な免許状・資格 | 総合教養 | 校種・教科専門 |
|---|---|---|---|---|
| (1) 小学校英語免許加点 | 小学校 | 外国語(英語)の中学校又は高等学校教諭普通免許状 | — | +5 |
| (2) 中学校複数免許加点 | 中学校・中高共通 | 技術・家庭を志願 → 受験教科以外の家庭又は技術の中学校免許/その他の教科を志願 → 技術又は家庭の中学校免許 | +10 | +10 |
| 上記以外の中学校教諭普通免許状(受験教科・技術・家庭を除く) | — | +5 | ||
| (3) 高等学校複数免許加点 | 高等学校・中高共通 | 情報を志願 → 情報以外の高等学校教諭普通免許状 | — | +5 |
| その他の教科を志願 → 公民、書道、情報又は福祉の高等学校教諭普通免許状 | +5 | +5 | ||
| (4) 中高共通免許加点 | 中高共通(全教科) | 受験教科の中学校免許と高等学校免許の両方 | +5 | +5 |
| (5) 数理情免許加点 | 特別支援学校 | 数学または理科の中学校・高等学校免許、情報の高等学校免許のいずれか1つ | — | +5 |
| (6) 特支免許加点 | 小学校・中学校・高等学校・中高共通 | 特別支援学校教諭普通免許状/特別支援学校自立教科教諭普通免許状/特別支援学校自立活動教諭普通免許状のいずれか1つ | — | +5 |
| (7) 司書教諭加点【新設】 | 小・中・高・中高共通・特別支援 | 学校図書館司書教諭資格 | — | +5 |
※取得済みの人、または令和9年3月31日までに取得する見込みの人が対象。司書教諭資格の「取得見込み」は、必要な単位を修得し、文部科学省へ「司書教諭講習修了証書」を申請中の人を指し、所定の別紙様式による大学の証明が必要です。
出典:令和9年度採用 実施要項「II-3 総合教養及び校種・教科専門の得点への加点」
複数申請できる組み合わせは決まっています
加点は無制限に重ねられるわけではありません。要項に「複数申請できる加点の組み合わせ」の表があり、次の形に限られます。
- 加点①:(1) 小学校英語免許加点/(2) 中学校複数免許加点/(3) 高等学校複数免許加点/(4) 中高共通免許加点 + 加点②:(6) 特支免許加点 または (7) 司書教諭加点
- 加点①:(5) 数理情免許加点 + 加点②:(7) 司書教諭加点
- ※(2) の中での複数申請はできません。上記以外の組み合わせも複数申請できません。
さらに、免除と加点も同時に申請できる組み合わせが決まっています。要項の表を要約すると、免除1(過年度二次受験)・免除2(講師経験)・免除4(中高共通の英語以外)を申請する人は7つの加点すべてと組み合わせ可能(免除2の養護教員志願者を除く)。ただし免除3(中高共通・英語)を申請する人は、要項の表では、組み合わせられるのは(2)(3)(4)の3つだけとされています。

たとえば中高共通で受験する方が、その教科の中学校免許と高等学校免許を両方持っていれば「(4) 中高共通免許加点」で総合教養+5・専門+5。そこに司書教諭資格があれば専門にさらに+5です。持っているのに申請しないのは、この例では、総合教養5点と校種・教科専門10点、合計15点の加点を申請しないことになります。加点申請書と免許状の写し(取得見込みの場合は不要。有効期限を更新している場合は更新講習修了証明書等の写しも)は、5月1日消印有効の郵送です。忘れないでくださいね!
特別選考①|芸術・スポーツ分野(A・B・C)
優れた実績や実践能力を重視する選考で、第一次選考試験が一部免除されます。【免許不要】の記載がある区分は、受験校種・教科の教員免許状を持っていなくても、特別免許状の授与条件を満たせば受験できます。
| 芸術分野の実績要件 | 音楽、美術、書道等の芸術分野で国際的又は全国規模のコンクール等において上位入賞するなど、優秀な実績を有する人、又はその指導者 |
| スポーツ分野の実績要件 | 国際大会に日本代表として出場した人又はその指導者/全国規模の大会で特に優秀な成績(上位入賞程度)を収めた人又はその指導者のいずれか |
| 対象校種・教科 | 芸術=中高共通の音楽・美術、高等学校の書道/スポーツ=中高共通の保健体育/それぞれ「左記以外の校種・教科」も対象 |
| 免許不要枠(特別選考A) | 中高共通の音楽・美術、高等学校の書道、中高共通の保健体育を志願する人で、その分野で社会人として5年以上の活動実績がある人 |
| 高校生以下の実績の扱い | 受験者本人の実績・成績は、高校生以下を対象としたコンクールや大会は対象外。ただし指導者の場合は、それらの実績・成績を含めることが可能(主たる指導者に限る)。 |
| 第一次の試験内容 | 特別選考A・B=校種・教科専門(100点)/特別選考C=個人面接(10段階・評定6が基準) |
| 提出書類 | 特別選考申請書+資格要件に係る実績や成績を客観的に証明できる書類の写し(賞状、大会要項、試合結果、メンバー表、職歴等) |
※特別選考A・B・Cのどの区分になるかは、志願する校種・教科と免許の有無によって要項の表で決まります。出願前に必ず要項の該当表(IV-2-(1))でご自身の区分を確認してください。
出典:令和9年度採用 実施要項「IV 特別選考」
特別選考②|現職教諭等・県内元教諭等・博士号
| 区分 | 主な要件 | 第一次の試験内容 |
|---|---|---|
| 現職教諭等 | 令和8年4月1日現在、和歌山県外の学校教育法上の国公立学校に正規採用の主幹教諭・指導教諭・教諭・養護教諭・栄養教諭・任用の期限を付さない講師(日本国籍を有しない人が正規教員として採用された場合等、要項の定義に該当する人)、または都道府県/市町村教育委員会の事務局職員(教諭等として採用された後、引き続いて教育委員会に採用された指導主事等)として在職(休職中を除く)し、令和9年3月31日までの在職期間が通算3年以上(休職・休業期間を除く/見込みを含む)。正規採用された校種・教科を志願する人、または小・中・高で正規採用され特別支援学校を志願する人。 | 校種・教科専門 |
| 県内元教諭等 | 和歌山県内の学校教育法上の国公立学校に正規採用の主幹教諭・指導教諭・教諭・養護教諭・栄養教諭・任用の期限を付さない講師(日本国籍を有しない人が正規教員として採用された場合等、要項の定義に該当する人)、または教育委員会事務局職員(教諭等として採用された後、引き続いて教育委員会に採用された指導主事等)として、令和8年3月31日までに通算3年以上(休職・休業期間を除く)の勤務実績がある人。過去に正規採用された校種・教科を志願する人、または小・中・高で正規採用され特別支援学校を志願する人。 | 個人面接 |
| 博士号取得者【免許不要】 | 中高共通及び高等学校の募集を行う全教科。志願する教科に関連する博士号を有し、教員に必要な熱意と識見を持ち、高度の専門的な知識又は技能を中学校・高等学校における教育に生かす意欲がある人。 | 個人面接 |
※提出書類は特別選考申請書+在職期間を証明する辞令(写し)又は在職証明書(原本)。博士号は学位記等の写し+研究内容を証明する資料(論文等の写し)3点以内。現職教諭等は「令和9年3月31日までの勤務実績が通算3年に達する見込み」で受験して中途退職等により3年に満たなかった場合、合格により得た一切の資格を失う旨が要項に明記されています。
興味深いのは、県外の現職教諭は「校種・教科専門」を受験するのに対し、和歌山県内で正規教員だった人(県内元教諭等)は第一次が個人面接だけという差です。和歌山県で一度勤めた人には、戻りやすい設計になっているように読めます。

他県の正規教員として和歌山県を受け直す方へ。私の実感では、他自治体への再受験は簡単ではありません。管理職が見ているのは「今求められている授業をブラッシュアップし続けているか」「謙虚で一緒に働きたい人か」の2点ではないかと私は考えています。この2つが伝われば「こんな人が来てくれるなんて」と管理職が思ってくれる可能性があります。
特別選考③|社会人経験(情報・技術・工業・看護)
和歌山県の社会人経験特別選考は対象教科が4つに限定されています。いずれも【免許不要】で、採用にあたっては特別免許状の取得が条件になります。
| 対象 | 資格要件 |
|---|---|
| 高等学校・情報 | ①大学又は大学院で情報に関連する分野の学科を卒業(修了) ②令和8年4月1日現在、法人格を有する民間企業・官公庁(教育関連を除く)・研究機関に在職し、志願教科に関連する実務経験が同一企業において継続して3年以上(休職・休業期間を除く) ③情報処理技術者試験の基本情報技術者試験(FE)/応用情報技術者試験(AP)/高度試験のいずれか1つ以上 ④教員に必要な熱意と識見を持ち、高度の専門的な知識又は技能を学校教育に生かす意欲がある人 |
| 中学校・技術/高等学校・工業 | ①大学又は大学院で志願する教科に関連する分野の学科を卒業(修了) ②令和8年4月1日現在、法人格を有する民間企業・官公庁(教育関連を除く)・研究機関に在職し、志願教科に関連する実務経験が同一企業において継続して3年以上(休職・休業期間を除く) ③教員に必要な熱意と識見を持ち、高度の専門的な知識又は技能を学校教育に生かす意欲がある人 |
| 高等学校・看護 | ①高等学校を卒業した人(又は同等以上と認められた人)で看護師免許を有し、看護師として3年以上の実務経験 ②教員に必要な熱意と識見を持ち、高度の専門的な知識又は技能を学校教育に生かす意欲がある人 |
※第一次選考試験は個人面接(10段階・評定6が基準)。提出書類は特別選考申請書(社会人経験)+正規社員としての勤務歴が証明できるもの(職歴証明書等)+大学・大学院の卒業(修了)証明書+高度な専門知識・技能を証明できる資料。高等学校・看護は看護師免許証(写し)+勤務歴の証明。
出典:令和9年度採用 実施要項「IV-2-(5) 社会人経験」
この4教科以外では社会人経験区分は利用できません。一般選考や、要件を満たすその他の特別選考区分を確認してください。ただし前述のとおり、中高共通の英語以外の受験者で、令和6年4月1日から出願時までに英検準1級以上に合格した人は、免除4を申請できます。また、複数免許や司書教諭の加点も使えます。
社会人受験の方に、私がおすすめしている準備は2つです。「社会人経験を学校現場でどう生かしたいか」と「なぜ社会人をしていたのに教員を目指すのか」。この2つを面接でバシッと話せるようにしておくと、社会人から教採を受けるときにも合格しやすくなるポイントかなと思います。
特別選考④|グローバル人材(令和9年度採用で新設)
令和9年度採用で新設された区分です。「世界で活躍するグローバル人材や、地域の経済・社会を牽引する国際的な素養を持つ人材を育成するため」(募集要項より)に設けられました。教員免許状の有無や国籍は不問という、和歌山県でも特徴的なルートの一つです。
| 募集 | 小学校 若干名/中高共通・英語 若干名(一般選考の募集予定人員に含む) |
| 職務 | 英語教員として高度な言語活動を含めた4技能統合型授業を実施/教材作成のスキルや指導のノウハウを他の英語科教員と共有/分掌業務や部活動顧問など教員としての業務全般も担当。研究授業・教科会議・公開授業を通じて他校にも指導実践を発信。 |
| 学歴要件(いずれか) | (a)英語が第一言語又は公用語とする国において、大学又は大学院(短期大学を除く)を卒業(修了)し学士以上の学位を取得/(b)CEFR C1相当の英語力を有し、大学又は大学院(短期大学を除く)を卒業(修了)し学士以上の学位を取得 |
| CEFR C1相当の基準 | 実用英語技能検定1級/TOEFL iBT 95点以上/ケンブリッジ英語検定 180以上/IELTS(アカデミック・オーバーオール)7.0以上/GTEC CBT 1350点以上/TEAP 375点以上/TEAP CBT 800点以上/TOEIC L&R・S&W 1845点以上。2024年4月1日から出願時までに取得したスコアに限る。 |
| 勤務経験要件 | 2027年3月31日までに、日本国内の教育関連機関での勤務経験が通算3年以上(実勤務36月以上・休職期間は含まない)。いずれも週10時間以上、英語の指導をしたものに限る。(a)学校教育法第1条の小・中・義務教育学校・中等教育学校・高校・特別支援学校(講師、外国語指導助手等)(b)大学(助教、助手、講師等)。 |
| 年齢 | 1967年4月2日以降に生まれた人 |
| 給与 | 令和8年4月1日採用者の初任給で、大学卒業者が月額約276,941円、修士課程修了者が月額約294,054円(経歴等に応じて加算。人事委員会勧告などを踏まえて変更される場合あり) |
| 採用の条件 | 教員免許状を持たない場合、特別免許状の取得が採用の条件。取得できなかった場合は採用されません。日本国籍を有しない人が合格した場合は期限を付さない講師採用。採用時に、従事可能な在留資格を有することが必要です。 |
グローバル人材の選考内容|令和9年度採用では唯一「模擬授業」がある枠
| 選考 | 試験内容 | 評定・基準 | 主な評価の観点 |
|---|---|---|---|
| 第1次(6月13日) | 指導案作成(試験当日に提示される教材をもとに1時間分の指導案を作成。使用言語は日本語を原則とし、単語等は英語表記可) | 10段階・評定3が基準 | 日本の学習指導要領の理解と適用/言語活動の設定/実態に即した指導技術 |
| 第2次 | 模擬授業(7月31日/試験当日に提示される教材をもとに実施) | 10段階・評定3が基準 | 姿勢・態度/指導力・表現力 |
| 集団討論(7月30日/使用言語は日本語を原則) | 10段階・評定3が基準 | 社会性・態度/表現力/積極性/協調性・コミュニケーション能力/論理性 | |
| 個人面接(8月4〜7日/使用言語は日本語を原則) | 10段階・評定6が基準 | 姿勢・態度/実績を生かす力(自己アピール)/教育観・使命感・指導力/積極性・協調性・コミュニケーション力/総合的な評価 |
※出典:令和9年度(2027年度)和歌山県公立学校教員採用候補者選考試験 グローバル人材特別選考募集要項。
出願手続・採用候補者の決定等は一般の実施要項に準じます。提出書類は特別選考申請書(グローバル人材)+CEFR C1相当の英語力に関する証明書類の写し(該当者のみ)+各種勤務経験に関する在職証明書の原本(全員。職種・従事した業務・勤務期間・週当たりの英語指導時間数を記載)。

注目してほしいのは、令和9年度採用の要項で「模擬授業」が試験科目になっているのは、このグローバル人材だけだということ。一般選考には模擬授業がありません。そのぶん一般選考でも個人面接の中で「授業の導入をしてください」と実演を求められた報告があります。試験科目に模擬授業がなくても、面接で授業のことを聞かれたり、たまに授業をしてみてくださいと言われたりすることがあるので、授業力は高めておいてくださいね。
■ 和歌山県の個人面接|実録をもとにした質問と5年間の出題傾向
障害のある人を対象とした選考・大学院進学の特例
| 障害のある人を対象とした選考 | 募集は若干名(一般選考において募集する校種・教科に限る)。資格要件は一般選考の受験資格+身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳又は療育手帳の交付を受けている人。選考試験は一般選考と同様に行われます。障害の種類や程度等に応じた配慮を行うため、配慮が必要な人は出願時に「備考」欄へ具体的な内容を記入。電子申請とともに当該手帳の写しを郵送。 |
| 大学院進学に係る採用時の特例 | 専修免許状を取得できる大学院修士課程等に、令和8年度に在学中の人は最大1年間、令和9年度に進学する人は最大2年間、採用を猶予。条件は①合格後、令和8年12月18日(金)までに在学中又は進学見込みの証明書を添えて申し出ること ②猶予期間終了までに修了すること ③猶予期間終了までに合格した校種・教科の専修免許状を取得すること。 |
※障害のある人を対象とした選考は、令和4年度採用の実施結果に「出願2人・受験2人・一次合格0人・最終合格0人」という内数の記録があります(令和5年度採用以降の実施結果では、内数を確認できていません)。
出典:令和9年度採用 実施要項「III 障害のある人を対象とした選考」「V-6 大学院進学に係る採用時の特例」、和歌山県教育委員会「令和4年度実施結果」
まとめ|免除は「入口」、夏の選考のどのルートでも二次の個人面接が重要になる
ここまでの制度を、第一次で何を受けるかで並べ直すとこうなります。
| 第一次で受けるもの | 該当するルート |
|---|---|
| 校種・教科専門+総合教養(フル) | 一般選考(免除なし) |
| 校種・教科専門のみ | 免除1(過年度二次受験)/免除2(講師経験)/免除4(英語の技能検定・英語以外)/特別選考A・B/現職教諭等 |
| 総合教養のみ | 免除3(英語の技能検定・中高共通英語) |
| 個人面接のみ | 特別選考C/県内元教諭等/社会人経験/博士号 |
| 指導案作成 | 特別選考グローバル人材 |
そして第二次は、夏の選考のどのルートでも実技(対象者のみ)・集団討論・個人面接。要項には「一般選考に準じて各試験の判定を行い、特別選考に係る経歴や成果を踏まえて、最終的に採用候補者を決定します」と書かれています。免除で浮いた時間と労力を、そのまま面接準備に回してください。
■ 和歌山県の個人面接|実録をもとにした質問と5年間の出題傾向
■ 和歌山県の自己PR・志望理由(電子申請200字)の書き方
よくある質問
Q. 免除は2つ以上申請できますか?
A. できません。令和9年度採用の実施要項に「2つ以上の免除を申請することはできません」と明記されています。たとえば講師経験(免除2)と英検準1級(免除4)の両方に該当する場合でも、どちらか1つを選びます。どちらも総合教養の免除で、組み合わせられる加点の範囲も同じです(免除2のうち養護教員志願者だけは加点との組み合わせに制限があり、養護教員は免除4の対象外です)。念のため要項の表で確認してください。
Q. 出願したあとに申請内容を変えられますか?
A. 変えられません。令和9年度採用の要項の各所に「出願後に申請内容の変更は一切できませんので、内容を十分確認のうえ申請してください」と繰り返し書かれています。電子申請の受付期間中であれば、一度取消してから再度出願することは可能です(令和9年度採用は4月10日10:00〜4月30日17:30)。また、2つ以上の校種・教科へは出願できません。
Q. 特別選考が認められなかったらどうなりますか?
A. 一般選考での受験になります(一般選考の受験資格を満たす場合)。ここで大事なのが、令和9年度採用の要項の次の一文です。「一般選考による受験となった場合に『第一次選考試験の特例』による受験を希望する人は、『免除申請書』及び必要書類をあらかじめ提出してください」。つまり特別選考を申請する人でも、免除に該当するなら免除申請書も一緒に出しておくのが安全です。
Q. 免除や加点が認められたかどうかは、いつ分かりますか?
A. 受験票の「免除・加点等」欄に記載されます。受験票は令和9年度採用の要項では6月2日(火)以降に電子メールで送付とされています。要項には「免除申請書等の記載内容に誤りがあった場合、承認を取り消す場合があります」とも書かれているので、書類作成は慎重に。
Q. 講師経験が48月に届かない場合は?
A. 令和9年度採用の免除2の要件(直近6年間に通算48月以上など)を満たさないので一般選考です。ただし複数免許・特支免許・司書教諭などの加点は申請できますし、令和7年度又は令和8年度の第二次選考試験を実際に受験していれば、受験した校種・教科を志願する場合に免除1が使えます(二次を欠席した人は対象外)。面接では講師としての実践をそのまま語れるので、一般選考でも不利になりにくいと考えられます。
Q. ルート別の合格率は分かりますか?
A. 和歌山県教育委員会は、当ブログが確認できた公表資料には、特別選考・免除・加点の区分別の受験者数や合格者数が載っていません。公表資料の合計値には特別選考・障害のある人を対象とした選考が内数として含まれているだけです。当ブログでは推定値を出さない方針なので、この記事にはルート別の合格率を載せていません。
この記事は受験者の皆さんの報告で育ちます
特別選考や免除ルートで受験された方の「第一次の個人面接で何を聞かれたか」「指導案作成はどんな教材だったか」は、同じルートで受ける次の受験生にとって何より貴重な情報です。和歌山県を受験された方は、ぜひ教えてください。ご報告いただいた方には、お礼に「合格発表のあとどうなる?」ガイド(PDF)をお渡ししています。
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