こんにちは、金井志津乃です!

青森県の倍率を調べていたら、同じ年なのにサイトによって数字が違うんです……。小学校1.2倍って書いてあるところもあれば1.5倍のところもあって。どれが本当なんですか?

どちらも本当です! 青森県は2種類の「倍率」を使い分けて公表しているんです。この違いを知らずに他県と比べると、判断を間違えます。この記事では表ごとに定義を明記して、公表資料の数字だけを並べていきますね!
この記事では、青森県公立学校教員採用候補者選考試験の倍率について、令和9年度採用(令和8年度実施)の最終結果と令和4年度〜9年度採用の6年分の推移を、校種別・教科別にまとめます。
この記事の根拠
- 数字はすべて青森県教育委員会が公表した資料(応募状況等について/第一次試験の受験状況等について/第一次試験通過者一覧表/教科(科目)別最終競争率/第二次試験通過者一覧/実施要項)から。推定値は使っていません。
- 令和9年度採用の第二次試験の結果は令和8年9月30日(水)に発表されました。採用候補者381人・最終競争率2.1倍です。
- 青森県に政令指定都市はありません。県内全域が1本の試験で、他県のような「県と市の別実施」はありません。
- 二次試験の内容と評価の観点は別記事にまとめています →青森県の二次試験|集団討論と個人面接の内容・評価の観点
- 執筆:金井志津乃(高校地歴の教員採用試験に新卒合格・高校教員として6年半勤務・教採スクール「教員の学校」運営・YouTubeチャンネル登録者1.7万人・大学講演・教採専門誌「教員養成セミナー」への執筆経験)
- 令和9年度採用は応募1,032人・第一次試験受験976人・一次通過640人(採用見込は約335人+栄養教諭若干名)
- 最終結果(9月30日発表)は採用候補者381人・最終競争率2.1倍(前年2.5倍)。大学3年生特別選考を除く一次受験者が900人→807人に減り、採用候補者は366人→381人に増えました。
- 応募者は前年比+78人と増加。ただし増えた分を上回る176人が、新設の「大学3年生特別選考」です。
- 受験倍率は全体2.9倍。校種差が大きく小学校1.5倍〜養護教諭18.0倍。
- 令和4年度〜9年度採用の6年分では、全体の受験倍率は4.6倍→2.9倍、高等学校は13.8倍→5.6倍となっています。
- 二次だけの倍率(私が算出)は中学校1.4倍・高等学校1.6倍(令和9年度採用。令和8年度採用は1.7倍・2.2倍)。令和9年度採用の高校は、二次受験123人に対して採用候補者75人(約6割)でした。令和8年度採用は約4割台半ばです。
- 全体の欠席率は令和4年度採用の2.9%に対して令和9年度採用は5.3%です。ただし令和7年度採用5.8%→令和8年度採用5.7%→令和9年度採用5.3%と下がっています。
この記事は各自治体の実施要項等をもとに記載しています。ただし、日程や制度の変更、こちらの見落としがないとは言い切れません。最後は必ず、各自治体の実施要項をご自身でご確認ください。
まず前提|青森県の「倍率」は2種類あります
①「倍率」= 第一次試験受験者数 ÷ 採用見込数
県HPの「応募状況等について」「第一次試験の受験状況等について」で使われる定義。試験前に分かるのが特徴で、県が5年分の推移を公表しているのもこちら。応募段階では「応募者数÷採用見込数」で計算されます。
②「最終競争率」= 第一次試験受験者数 ÷ 採用候補者数
「教科(科目)別最終競争率」PDFと実施要項の「過去3年間の採用試験の状況」で使われる定義。すべての結果が出たあとに確定します。分子も①とは対象範囲が異なります(最終競争率では、スポーツ特別選考面接審査通過者と大学3年生特別選考を除きます)。分母が「採用見込数」ではなく「採用候補者数」に変わります。
※採用見込数より実際の採用候補者数が多い年は、②のほうが低い数字になります。他県と比較するときは、どちらの定義かを必ず確認してください。
令和9年度採用(令和8年度実施)の結果|採用候補者381人・最終競争率2.1倍
応募状況|前年から増加、でも中身は「大学3年生」
| 校種等 | 令和9年度応募 | 令和8年度応募 | 増減 | 採用見込数 | 応募倍率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 小学校 | 223人 | 186人 | +37人 | 約140人 | 1.6倍 |
| 中学校 | 314人 | 289人 | +25人 | 約105人 | 3.0倍 |
| 高等学校 | 305人 | 298人 | +7人 | 約50人 | 6.1倍 |
| 特別支援学校 | 80人 | 81人 | △1人 | 約35人 | 2.3倍 |
| 養護教諭 | 97人 | 90人 | +7人 | 約5人 | 19.4倍 |
| 栄養教諭 | 13人 | 10人 | +3人 | 若干名 | — |
| 合計 | 1,032人 | 954人 | +78人 | 約335人 | 3.0倍 |
※応募倍率=応募者数÷採用見込数(県の定義)。栄養教諭は採用見込数が「若干名」のため、合計の倍率は栄養教諭の応募者数を除いて算出されています。
出典:青森県教育委員会「令和9年度青森県公立学校教員採用候補者選考試験の応募状況等について」(2026年6月3日公表・2026年7月15日修正)
ここで押さえておきたいのが特別選考の内訳です。上の応募者数の中に、次の人数が含まれています。
| 特別選考 | 令和9年度 | 令和8年度 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 大学3年生特別選考 | 176人 | — | 令和9年度から新設 |
| 幼稚園教諭特別選考 | 8人 | 10人 | △2人 |
| スポーツ特別選考 | 4人 | 9人 | △5人 |
| 障がい者特別選考 | 1人 | 1人 | 0人 |
| 社会人特別選考 | 1人 | 1人 | 0人 |
出典:同上(いずれも上の応募者数の内数)

応募者が78人増えたと聞くと「志願者が戻ってきた」と読みたくなりますが、新設の大学3年生特別選考だけで176人。この区分は令和10年度採用に向けた受験で、一定の基準に達しても、翌年に同一校種等・教科(科目)を受験する場合に一次が免除される制度です。つまり令和9年度採用の合格枠を争う人数は、実質的には減っている可能性があります。倍率の数字は、中身を見ないと読み違えます。
第一次試験の受験状況|受験倍率は全体2.9倍
| 校種等 | 応募者 | 欠席者 | 一次受験者 | 採用見込数 | 受験倍率 | 欠席率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 小学校 | 223人 | 13人 | 210人 | 140人 | 1.5倍 | 5.8% |
| 中学校 | 314人 | 12人 | 302人 | 105人 | 2.9倍 | 3.8% |
| 高等学校 | 305人 | 22人 | 282人 | 50人 | 5.6倍 | 7.2% |
| 特別支援学校 | 80人 | 1人 | 79人 | 35人 | 2.3倍 | 1.3% |
| 養護教諭 | 97人 | 7人 | 90人 | 5人 | 18.0倍 | 7.2% |
| 栄養教諭 | 13人 | 0人 | 13人 | 若干名 | — | 0.0% |
| 合計 | 1,032人 | 55人 | 976人 | 335人 | 2.9倍 | 5.3% |
※受験倍率=第一次試験受験者数÷採用見込数(県の定義)。高等学校の受験者数はスポーツ特別選考の面接審査通過者1名を除いた数です。合計の倍率は栄養教諭の受験者数を除いて算出。
出典:青森県教育委員会「令和9年度青森県公立学校教員採用候補者選考試験第一次試験の受験状況等について」(2026年7月15日更新)
第一次試験の通過者|640人(大学3年生特別選考の通過者を含む)
令和8年8月に公表された「第一次試験通過者一覧表」の人数です。県教育委員会ホームページに掲載された第一次試験選考基準は、一般選考について「校種・教科(科目)ごとの採用見込数の2〜3倍程度を第二次試験受験対象者とする」と定めています(特別選考は一般選考とは別に選考されます)。
| 校種等 | 一次受験者 | 一次通過者 | 採用見込数 | 通過者÷見込数 |
|---|---|---|---|---|
| 小学校 | 210人 | 204人 | 約140人 | 1.5倍 |
| 中学校 | 302人 | 205人 | 約105人 | 2.0倍 |
| 高等学校 | 282人 | 144人 | 約50人 | 2.9倍 |
| 特別支援学校 | 79人 | 63人 | 約35人 | 1.8倍 |
| 養護教諭 | 90人 | 19人 | 約5人 | 3.8倍 |
| 栄養教諭 | 13人 | 5人 | 若干名 | — |
| 合計 | 976人 | 640人 | 約335人 | 1.9倍 |
※一次通過者数は「令和9年度 第一次試験通過者一覧表」に記載の人数で、大学3年生特別選考の一次通過者(一定の基準に達し、翌年に同一校種等・教科(科目)を受験する場合に一次試験が免除となり、当年の二次は受験しない人)を含みます。当年の二次試験受験者は508人でした。特別支援学校の63人は、小学部23人・中学部22人・高等部18人の合計です(同表では中学校・高等学校の各教科の行に併記されています)。最右列は私の算出で、栄養教諭は採用見込が「若干名」のため合計から除いています。
ここで見えてくるのが、校種によって「二次の席の埋まり方」がまったく違うということです。小学校は一次を受けた210人のうち204人が通過(大学3年生特別選考を含む人数)——つまり小学校では、勝負は主に二次にあると読めます。一方、高等学校は282人中144人、養護教諭は90人中19人と、一次で大きく絞られます。
教科別の一次通過者数(令和9年度採用)
「自分の教科で、何人が一次を通過したのか」が分かる数字です(大学3年生特別選考の通過者を含みます)。
| 中学校 | 一次通過 | 高等学校 | 一次通過 | 高等学校(続き) | 一次通過 |
|---|---|---|---|---|---|
| 国語 | 15人 | 国語 | 14人 | 商業 | 6人 |
| 社会 | 51人 | 公民 | 10人 | 農業(作物・園芸・食品化学) | 6人 |
| 数学 | 34人 | 地理歴史 | 12人 | 農業(林業・造園) | 2人 |
| 理科 | 22人 | 数学 | 10人 | 工業(電気・電子) | 4人 |
| 音楽 | 12人 | 物理 | 7人 | 工業(建築) | 4人 |
| 美術 | 5人 | 化学 | 3人 | 工業(土木) | 1人 |
| 保健体育 | 35人 | 生物 | 8人 | 工業(機械) | 4人 |
| 技術 | 4人 | 地学 | 1人 | 水産(水産食品) | 0人 |
| 家庭 | 3人 | 音楽 | 4人 | 水産(海洋生産) | 1人 |
| 英語 | 24人 | 美術 | 6人 | 看護 | 1人 |
| 計 | 205人 | 書道 | 3人 | 福祉 | 2人 |
| — | — | 保健体育 | 9人 | 情報 | 6人 |
| — | — | 家庭 | 6人 | 計 | 144人 |
| — | — | 英語 | 14人 | — | — |
※特別支援学校中学部・高等部の通過者(中学部22人・高等部18人)は含めていません。県の最終結果ページでは一次通過者が合計639人(高等学校143人)と記載されており、一覧表との差は1人です(高等学校の保健体育は、一覧表9人・教科(科目)別最終競争率8人)。
出典:令和9年度青森県公立学校教員採用候補者選考試験 第一次試験通過者一覧表
■ 二次試験(集団討論・個人面接)の内容と評価の観点はこちら → 青森県の二次試験|集団討論と個人面接の内容・評価の観点・テーマの出どころ
最終結果(9月30日発表)|採用候補者381人・最終競争率2.1倍
令和8年9月30日(水)に第二次試験の結果が発表され、採用候補者の受験番号と最終結果(校種別の人数・最終競争率)が県教育委員会ホームページに掲載されました。
| 校種等 | 第一次試験受験者 (大学3年生特別選考を除く) | 第二次試験受験者 | 採用候補者 | 最終競争率(令和9年度) | 最終競争率(令和8年度) |
|---|---|---|---|---|---|
| 小学校 | 153人 | 144人 | 139人 | 1.1倍 | 1.2倍 |
| 中学校 | 240人 | 161人 | 114人 | 2.1倍 | 2.5倍 |
| 高等学校 | 251人 | 123人 | 75人 | 3.3倍 | 4.4倍 |
| 特別支援学校 | 71人 | 56人 | 42人 | 1.7倍 | 2.3倍 |
| 養護教諭 | 82人 | 19人 | 9人 | 9.1倍 | 10.5倍 |
| 栄養教諭 | 10人 | 5人 | 2人 | 5.0倍 | 10.0倍 |
| 合計 | 807人 | 508人 | 381人 | 2.1倍 | 2.5倍 |
※最終競争率=第一次試験受験者数(スポーツ特別選考面接審査通過者と大学3年生特別選考を除く)÷採用候補者数(県の定義・公式記載の値)。大学3年生特別選考を含めた第一次試験受験者は976人です。令和8年度の値は同じページの前年欄。
出典:青森県教育委員会「令和9年度青森県公立学校教員採用候補者選考試験の第二次試験通過者(採用候補者)について」(2026年9月30日公表)(公式)
前年の2.5倍から2.1倍に下がりました。一次受験者(同じ定義)が900人→807人に約10%減る一方、採用候補者は366人→381人に増えたためです。校種別では全校種で前年より下がり、とくに高等学校は4.4倍→3.3倍(採用候補者63人→75人)でした。
6年分の推移|全体は4.6倍→2.9倍、高校は13.8倍→5.6倍
県教育委員会が各年度に公表している倍率を、令和4年度採用から令和9年度採用まで並べました。受験者数÷採用見込数で統一されています。
| 校種等 | R4 | R5 | R6 | R7 | R8 | R9 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 小学校 | 2.0 | 1.5 | 1.2 | 1.3 | 1.2 | 1.5 |
| 中学校 | 5.3 | 4.5 | 3.8 | 3.3 | 2.9 | 2.9 |
| 高等学校 | 13.8 | 16.9 | 12.8 | 7.6 | 7.0 | 5.6 |
| 特別支援学校 | 3.2 | 3.1 | 2.9 | 2.8 | 2.3 | 2.3 |
| 養護教諭 | 8.0 | 15.0 | 8.7 | 9.2 | 16.8 | 18.0 |
| 栄養教諭 | — | — | — | — | — | — |
| 合計 | 4.6 | 4.0 | 3.5 | 3.1 | 2.8 | 2.9 |
※単位は「倍」(第一次試験受験者数÷採用見込数)。R4=令和4年度採用(令和3年度実施)…R9=令和9年度採用(令和8年度実施)。栄養教諭は採用見込数が毎年「若干名」のため算出されません。
出典:青森県教育委員会「第一次試験の受験状況等について」各年度版
小学校の受験倍率は令和4年度採用2.0倍、令和5年度〜9年度採用は1.2〜1.5倍でした。令和9年度は受験210人(大学3年生特別選考を除く人数は153人)・採用見込140人で1.5倍です。前年の受験172人とは対象範囲をそろえて比較してください。
中学校:5.3倍→2.9倍と、5年間で約半分になりました。採用見込数が令和8年度採用95人・令和9年度採用105人と増えるなか、受験者が341人(令和6年度採用)→273人(令和8年度採用)と減ったことが背景にあります(実施要項「過去3年間の採用試験の状況」の受験者数。令和9年度採用は県HPの受験状況で302人です)。
高等学校の受験倍率(第一次試験受験者数÷採用見込数)は、令和8年度採用が280人÷40人=7.0倍、令和9年度採用が282人÷50人=5.6倍でした。令和9年度の282人には大学3年生特別選考を含むため、前年と母集団が異なります。採用候補者数を分母とする最終競争率とは区別して確認してください。
特別支援学校:3.2倍→2.3倍とゆるやかに低下。受験者は令和6年度採用の115人から令和8年度採用の81人へ減っています(実施要項「過去3年間の採用試験の状況」)。令和9年度採用の採用見込数は約35人です。
養護教諭の受験倍率は令和8年度採用16.8倍、令和9年度採用18.0倍です。採用見込はいずれも約5人で、一次受験者数が84人から90人に変わっています。ただし令和9年度の90人には大学3年生特別選考を含み、これを除く人数は82人です。倍率の比較では対象範囲を確認してください。
最終競争率(過去3年)|「合格しやすさ」はこちらの数字
実施要項に載っている「過去3年間の採用試験の状況」です。こちらは第一次試験受験者数÷採用候補者数で、実際の合格者数を分母にした数字です。
| 校種等 | 受験者数 | 採用候補者数 | 最終競争率 | ||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| R6 | R7 | R8 | R6 | R7 | R8 | R6 | R7 | R8 | |
| 小学校 | 155 | 175 | 172 | 135 | 140 | 149 | 1.1 | 1.3 | 1.2 |
| 中学校 | 341 | 297 | 273 | 99 | 107 | 110 | 3.4 | 2.8 | 2.5 |
| 高等学校 | 319 | 265 | 280 | 29 | 39 | 63 | 11.0 | 6.8 | 4.4 |
| 特別支援学校 | 115 | 98 | 81 | 41 | 35 | 35 | 2.8 | 2.8 | 2.3 |
| 養護教諭 | 86 | 92 | 84 | 11 | 13 | 8 | 7.8 | 7.1 | 10.5 |
| 栄養教諭 | 18 | 13 | 10 | 1 | 1 | 1 | 18.0 | 13.0 | 10.0 |
| 合計 | 1,034 | 940 | 900 | 316 | 335 | 366 | 3.3 | 2.8 | 2.5 |
※最終競争率=第一次試験受験者数÷採用候補者数(県の定義)。R6=令和6年度採用…R8=令和8年度採用。スポーツ特別選考の面接審査通過者は受験者数から除かれています。
出典:令和9年度青森県公立学校教員採用候補者選考試験実施要項 Ⅺ参考事項3。
令和9年度採用は最終競争率2.1倍(採用候補者381人)で、校種別は上の「最終結果(9月30日発表)」の表にまとめています。
この表でいちばん大きな変化は高等学校です。採用候補者数が29人→39人→63人と3年で2倍以上になり、最終競争率は11.0倍から4.4倍まで下がりました。受験者数も319人→280人と減っていますが、倍率低下の大半は採用候補者数の増加によるものです。令和9年度採用も高等学校の採用候補者は75人に増え、最終競争率は3.3倍でした。
そして小学校。受験者172人に対して採用候補者149人(令和8年度採用)——受験した人の約87%が採用候補者になっている計算です。

「じゃあ小学校は楽なんですね」と思われるかもしれませんが、倍率というのは自分の力ではどうしようもないところです。一番信じられるのは自分の努力だと私は思っています。青森県は不合格でも科目ごとのランクが通知されますから、その通知をきちんと受け止めて次の年に生かすことが大切です。数字の低さに左右されず、集団討論と個人面接の準備に力を注いでくださいね。
教科別の最終競争率(令和6年度〜9年度採用)
青森県は中学校・高等学校・特別支援学校について、教科(科目)別の最終競争率を毎年公表しています。4年分を並べました。
| 中学校 | R6 | R7 | R8 | R9 | R8の採用候補者数 | R9の採用候補者数 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 国語 | 3.0 | 2.3 | 1.3 | 1.3 | 11人 | 10人 |
| 社会 | 4.2 | 3.9 | 3.1 | 2.1 | 18人 | 26人 |
| 数学 | 2.3 | 2.2 | 1.5 | 1.3 | 22人 | 17人 |
| 理科 | 1.9 | 1.6 | 1.2 | 1.3 | 13人 | 12人 |
| 音楽 | 3.8 | 2.6 | 3.2 | 2.1 | 6人 | 7人 |
| 美術 | 1.5 | 1.0 | 1.3 | 1.0 | 3人 | 4人 |
| 保健体育 | 6.4 | 6.2 | 8.2 | 5.4 | 11人 | 16人 |
| 技術 | 2.7 | 1.8 | 2.0 | 1.0 | 2人 | 4人 |
| 家庭 | 6.0 | 2.0 | 2.0 | 3.0 | 2人 | 1人 |
| 英語 | 2.7 | 1.7 | 1.5 | 1.3 | 22人 | 17人 |
| 高等学校 | R6 | R7 | R8 | R9 | R8の採用候補者数 | R9の採用候補者数 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 国語 | 5.5 | 4.6 | 1.5 | 1.6 | 12人 | 7人 |
| 公民 | 18.0 | 14.0 | 6.7 | 2.4 | 3人 | 7人 |
| 地理歴史 | 15.0 | 6.5 | 4.0 | 3.8 | 5人 | 5人 |
| 数学 | 25.0 | 11.0 | 6.0 | 3.4 | 4人 | 7人 |
| 物理 | 11.0 | 3.0 | 3.5 | 2.0 | 2人 | 4人 |
| 化学 | 4.5 | 2.3 | 2.0 | 2.0 | 3人 | 2人 |
| 生物 | 5.0 | 4.5 | 5.0 | 1.6 | 2人 | 5人 |
| 音楽 | 5.0 | 5.0 | 2.5 | 2.0 | 2人 | 2人 |
| 美術 | 7.0 | 6.0 | 7.0 | 4.0 | 1人 | 2人 |
| 書道 | 7.0 | — | 1.3 | 3.0 | 3人 | 1人 |
| 保健体育 | 20.5 | 32.0 | 18.0 | 36.5 | 4人 | 2人 |
| 家庭 | 13.0 | 3.3 | 4.5 | 3.5 | 2人 | 2人 |
| 英語 | 10.0 | 6.7 | 2.6 | 1.8 | 8人 | 8人 |
| 商業 | 15.0 | 14.0 | 7.0 | 2.8 | 2人 | 4人 |
| 情報 | — | 6.5 | 4.7 | 3.7 | 3人 | 3人 |
※最終競争率=第一次試験受験者数÷採用候補者数。「—」は採用候補者数が0人などで算出されない年、またはその年度のPDFに当該教科の行がない場合(高等学校書道の令和7年度採用など)。工業・農業・水産は採用候補者が1〜2人の年が多く、年による変動が大きいため割愛しました(原典PDFに記載があります)。看護・福祉は令和6年度〜8年度採用の同PDFに行がありません。令和9年度の第一次試験受験者数は大学3年生特別選考を除いた人数です。
出典:青森県教育委員会「令和6・7・8・9年度青森県公立学校教員採用候補者選考試験 教科(科目)別最終競争率」(令和9年度分は2026年9月30日公表)
読み取れることは3つです。
- 令和9年度採用の中学校では、国語・理科・数学・英語はいずれも最終競争率1.3倍でした。ただし理科や家庭のように前年度より上昇した教科もあります。
- 保健体育だけが例外。令和8年度採用は中学校8.2倍・高等学校18.0倍、令和9年度採用は中学校5.4倍・高等学校36.5倍でした。なお保健体育は中高とも二次試験に実技があります(高倍率の理由は公表資料には書かれていません)。令和9年度採用の採用候補者数は、中学校16人、高等学校2人です。
- 高等学校は令和6年度から9年度採用にかけて一気に緩みました。数学25.0倍→3.4倍、地理歴史15.0倍→3.8倍、英語10.0倍→1.8倍。ただし採用候補者数はどの教科も1桁〜十数人で、1人の増減が倍率を大きく動かします。
二次だけの倍率|令和9年度採用は中学校1.4倍・高等学校1.6倍
「教科(科目)別最終競争率」には第二次試験受験者数が載っているので、教科ごとに合計すれば二次だけの倍率が計算できます。小学校・養護教諭・栄養教諭も、校種別最終結果の第二次試験受験者数と採用候補者数から算出できます。
| 採用年度 | 校種 | 二次受験者 | 採用候補者 | 二次倍率 |
|---|---|---|---|---|
| 令和6年度 | 中学校 | 206人 | 99人 | 2.1倍 |
| 令和7年度 | 中学校 | 186人 | 107人 | 1.7倍 |
| 令和8年度 | 中学校 | 186人 | 110人 | 1.7倍 |
| 令和9年度 | 中学校 | 161人 | 114人 | 1.4倍 |
| 令和6年度 | 高等学校 | 88人 | 29人 | 3.0倍 |
| 令和7年度 | 高等学校 | 110人 | 39人 | 2.8倍 |
| 令和8年度 | 高等学校 | 138人 | 63人 | 2.2倍 |
| 令和9年度 | 高等学校 | 123人 | 75人 | 1.6倍 |
※二次倍率=第二次試験受験者数÷採用候補者数(私が算出)。「教科(科目)別最終競争率」PDFの教科別の数値を合計したもので、特別支援学校中学部・高等部は含みません。参考までに、特別支援学校小学部は令和8年度採用で二次受験24人・採用候補者18人(1.3倍)です。
つまり青森県では(令和8年度採用)、中学校は二次に進めば約6割が合格、高等学校は二次でも4割台半ば。令和9年度採用は中学校が約7割、高等学校が約6割でした。同じ「二次進出」でも、令和8年度採用は校種によって、そこから先の景色が大きく違いました。高等学校を受ける方は、一次通過を「折り返し」ではなく「スタート」と考えてください。
見落とされがちな数字|「欠席率」が5年で倍近くに
青森県は欠席率まで公表しています。願書を出したのに第一次試験を受けなかった人の割合です。
| 校種等 | R4 | R5 | R6 | R7 | R8 | R9 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 小学校 | 5.3% | 3.6% | 3.1% | 6.9% | 7.5% | 5.8% |
| 中学校 | 2.0% | 4.0% | 3.1% | 5.4% | 5.5% | 3.8% |
| 高等学校 | 2.4% | 5.8% | 5.3% | 6.4% | 6.0% | 7.2% |
| 特別支援学校 | 2.3% | 4.7% | 1.7% | 3.0% | 0.0% | 1.3% |
| 養護教諭 | 1.2% | 1.3% | 2.2% | 6.1% | 6.7% | 7.2% |
| 栄養教諭 | 11.1% | 5.0% | 0.0% | 7.1% | 0.0% | 0.0% |
| 合計 | 2.9% | 4.4% | 3.5% | 5.8% | 5.7% | 5.3% |
※欠席率=欠席者数÷応募者数。R4=令和4年度採用…R9=令和9年度採用。令和9年度採用の欠席者は55人(小13・中12・高22・特支1・養護7・栄養0)、令和8年度採用は54人(小14・中16・高18・特支0・養護6・栄養0)。
出典:青森県教育委員会「第一次試験の受験状況等について」
令和4年度採用の2.9%から、令和7年度採用以降の3年は5%台。応募した人の20人に1人が受験に来ていません。併願先の結果が先に出た、体調を崩した、準備が間に合わなかった——理由はさまざまでしょう。ただ、受験者側の目線で言えば、「願書を出した人数」より「実際に会場に来る人数」のほうが、あなたが本当に競う相手だということです。
一次免除ルートと特別選考の影響
青森県には第一次試験の一部または全部が免除される7つのルートがあります。倍率を読むうえで押さえておきたいのは、この免除を受ける方が一次受験者の数に含まれている可能性がある点です。
| 大学3年生特別選考(令和9年度から新設) | 4年制大学3年生が一次を受験。一定の基準に達した者は、翌年に同一校種等・教科(科目)を受験する場合に一次が免除。令和9年度は176人が応募。ただしこの区分は令和10年度採用に向けたもので、令和9年度採用の合格枠は争いません。 |
| 他都道府県等の現職教員等/元教員等 | 現職教員等は他都道府県等で令和9年3月31日時点、元教員等は本県又は他都道府県等で平成28年4月1日〜令和8年3月31日の間に、正規の教諭等として(元教員等は引き続いて)3年以上(任期付・臨時を除く)の経験があり、原則として受験する校種・教科(特別支援学校受験者は受験する学部)と同じ経験がある方は、一般・教職教養と専門教科の両方が免除(職歴証明書を提出。本県の元教員等は提出不要) |
| 前年度実施試験の第一次試験通過者(現に講師等) | 令和7年度実施の一般選考で一次を通過し二次を受験したが通過しなかった方のうち、同一校種・教科(科目)等を受験し、かつ令和8年5月11日時点で本県の国立学校又は公立学校の講師(任期付・臨時)又は養護助教諭として任用されている方は両方免除 |
| 本県講師等の経験者 | 令和3年4月1日から令和8年5月31日までに、本県の国立学校又は公立学校の講師(任期付・臨時)又は養護助教諭として24月以上の経験(1日でも任用のあった月を1月として計算)がある方は、一般・教職教養が免除(講師等勤務歴申告書を提出。県内の国立学校及び市町村費の講師等は職歴証明書も添付) |
| 本県の現職教員/教職大学院の修了(見込)者 | いずれも一般・教職教養が免除(専門教科試験は受験が必要)。現職教員は令和8年5月11日時点で本県公立学校の県費負担の教諭又は養護教諭である方、教職大学院は国内の修了者または在学中の方(修了証明書・在学証明書を提出) |
| 英語の資格保有者(中学校・高等学校の英語受験者。特別支援学校中学部・高等部を含む。中学校・中学部は英検準1級以上など、高等学校・高等部は英検1級など) | 専門教科試験が免除(一般・教職教養試験は受験が必要) |
※出典:令和9年度実施要項 Ⅴ-1⑸、Ⅶ。
免除ルート別の合格実績は確認できた範囲では公表されていないため、ルート別の合格率は算出できません。
■ 7つの免除ルートと5種類の特別選考、加点制度の詳細はこちら → 青森県の特別選考と一次免除ルート|大学3年生前倒し・現職教員・講師経験者・社会人・加点制度
倍率との付き合い方|「倍率が高い」と感じたときに
ここまで数字を並べてきましたが、最後にお伝えしたいことがあります。倍率は自分の力ではどうしようもないところです。来年下がる保証もありません。自分の力で変えられないものに期待していると、外部要因にメンタルが左右されてしまいます。
私自身も、第一感情としては「あー」と落ち込むときがあります。それでも意識的に「これで合格したらすごいやん」と前向きに考えるようにしています。一番信じられるのは自分の努力であり、自分で自分の道を切り開いていくんだと覚悟を決めたときです。不安になる気持ちは必ず受け止めてあげたうえで、自分の可能性を信じて、合格する行動と言葉を選んでいきましょう。
よくある質問
Q. 令和9年度採用の最終的な倍率はいつ分かりますか?
A. 令和9年度採用は令和8年9月30日(水)に第二次試験の結果が発表され、採用候補者の受験番号・校種別の最終結果・「教科(科目)別最終競争率」が同じ日に県教育委員会ホームページに掲載されました。採用候補者381人・最終競争率2.1倍です(この記事の表に反映済み)。
Q. 補欠合格の制度はありますか?
A. 令和9年度採用の実施要項では、補欠者・補欠合格に関する記載は確認できませんでした。同要項では、令和7年度実施の一般選考で一次を通過し、二次を受験して不通過となった人が、同一校種・教科(科目)等を受験し、令和8年5月11日時点で県内国立・公立学校の講師(任期付・臨時)又は養護助教諭に任用されている場合、第一次試験(一般・教職教養試験、専門教科試験)を免除する制度があります。翌年度の扱いは、その年度の要項を確認してください。
Q. 倍率が低い教科は「受かりやすい」と考えていい?
A. 半分は正しいです。ただし青森県の教科別の採用候補者数は1桁〜20人台がほとんどで、1人の増減で倍率が数倍動きます。実際、高等学校数学は令和6年度採用25.0倍→令和8年度採用6.0倍。「去年の倍率」だけを頼りに校種・教科を決めるのはおすすめしません。むしろ採用候補者数の実数を3年分見て、自分の教科が何人採る規模なのかをつかんでください。
Q. 「採用見込数」と「採用候補者数」は何が違いますか?
A. 採用見込数は要項に載る募集時点の予定人数(令和9年度採用は合計約335人+栄養教諭若干名)。採用候補者数は実際に第二次試験を通過した人数で、令和6年度採用316人・令和7年度採用335人・令和8年度採用366人・令和9年度採用381人と増え続けています。この2つは一致しないため、「倍率」(分母が見込数)と「最終競争率」(分母が候補者数)で数字がずれます。
Q. 栄養教諭の「若干名」は何人ですか?
A. 採用見込は「若干名」で、具体的な人数は要項に記載されていません。実際の採用候補者は令和6年度〜8年度採用が各1人、令和9年度採用は2人でした。最終競争率は順に18.0倍・13.0倍・10.0倍・5.0倍です。
Q. 青森市や八戸市は別の試験ですか?
A. いいえ。青森県に政令指定都市はなく、県内の公立小・中学校(義務教育学校を含む)・高等学校・特別支援学校の教員は、すべて青森県教育委員会が1本の試験で採用します。この記事の数字は県内全域のものです。
この記事は受験者の皆さんの報告で育ちます
倍率は公表資料で追えますが、「集団討論が何人・何分だったか」「個人面接で実際に何を聞かれたか」は受験した方の報告でしか集まりません。青森県は令和9年度採用の受験報告を面接記事に掲載しています。受験された方は、ぜひ次の年度の受験生のために教えてください。ご報告いただいた方には、お礼に「合格発表のあとどうなる?」ガイド(PDF)をお渡ししています。
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