【教員採用試験】北九州市の特別選考と一次免除ルート|教職経験者・大学等推薦・社会人・複数免許状・教職大学院・英語加点

こんにちは、金井志津乃です! 

北九州市の実施要項を読んだら、特別選考がⅠからⅤまであって混乱しました……。自分がどれで受けられるのか、さっぱりです。

大丈夫、整理すればシンプルです。北九州市の特別選考はⅠ〜Ⅴの5区分+障害者特別選考。そして最大のポイントは、特別選考Ⅰ〜Ⅴは「第一次試験が免除」(Ⅰの現職正規教員枠は一次試験そのものがなく、秋試験の個人面接のみ)だということ。実際、令和9年度採用の一次合格者は63人しかいません(採用予定は170人)。北九州市は「一次を受けない人」が多いと考えられる自治体なんです。

この記事では、北九州市公立学校教員採用候補者選考試験の選考区分・第一次試験の免除・英語資格の優遇措置を、令和9年度採用の実施要項と市の公表数字をもとにまとめます。

この記事の根拠

  • 選考区分・免除内容・加点は令和9年度(令和8年度実施)の実施要項から。数字は北九州市教育委員会の公表資料(志願状況・最終結果・第一次試験合格者)から。
  • 北九州市は選考区分ごとの志願者数・合格者数を公表していません。この記事でも「ルート別の合格率」は書いていません。
  • 制度は年度で変わります。出願前に必ずその年の実施要項の原文を確認してください。
  • 北九州市の倍率・校種別・教科別の推移は →北九州市の倍率|令和9年度採用の志願状況と6年間の推移
  • 執筆:金井志津乃(高校地歴の教員採用試験に新卒合格・高校教員として6年半勤務・教採スクール「教員の学校」運営・YouTubeチャンネル登録者1.7万人・大学講演・教採専門誌「教員養成セミナー」への執筆経験)
お読みいただく前に

この記事は各自治体の実施要項等をもとに記載しています。ただし、日程や制度の変更、こちらの見落としがないとは言い切れません。最後は必ず、各自治体の実施要項をご自身でご確認ください。

目次

早見表|一般選考と6つの特別選考、第一次試験の扱い

まず全体像です。北九州市は「一般選考」のほかに特別選考Ⅰ〜Ⅴがあり、さらに「障害者特別選考」が別に用意されています。

選考区分主な対象第一次試験対象となる試験区分
一般選考受験資格を満たすすべての人受験する(教職教養は全区分。専門試験は中学校教員・特別支援学校教員(中学部)・養護教員・栄養教員、特支専門は特別支援学校教員。小学校教員は教職教養のみ)全試験区分
特別選考Ⅰ
教職経験者特別選考
①現職正規教員 ②正規教員経験者 ③北九州市立学校の講師経験者免除(①の現職正規教員枠は秋に別日程で個人面接のみ)②③は一般選考と同じ。①の秋試験の対象となる試験区分は、〔秋試験〕の実施要項で確認してください。
特別選考Ⅱ
教職大学院修了者特別選考
教職大学院の修了者・修了見込者(A区分/B区分)免除一般選考と同じ
特別選考Ⅲ
大学等推薦特別選考
大学等の推薦を受けた学生(北九州市が第一志望)免除小学校教員・中学校教員・特別支援学校教員(小学部・中学部)
特別選考Ⅳ
社会人特別選考
過去10年間に同一の民間企業・官公庁等で継続して3年以上、またはJICA海外協力隊で継続して2年以上免除小学校教員・中学校教員・特別支援学校教員(小・中学部)・養護教員
特別選考Ⅴ
複数免許状所有者特別選考
小学校・中学校・特別支援学校の免許を複数持っている人免除小学校教員(小中一貫枠を含む)・中学校教員・特別支援学校教員
障害者特別選考身体障害者手帳(1〜6級)・精神障害者保健福祉手帳・療育手帳のいずれかの交付を受けている人一般選考と同じ試験(ただし選考は一般選考とは別に実施)一般選考と同じ

※出典:令和9年度採用 実施要項「4 選考区分と試験の概要」「5 選考区分」。
模擬授業・集団討議・個人面接は、〔秋試験〕教職経験者特別選考(現職正規教員枠)を除く全選考区分・全試験区分で実施されます(障害者特別選考も同じ内容です。現職正規教員枠は個人面接のみ)。実技試験は、中学校教員および特別支援学校教員(中学部)の理科・音楽・美術・保健体育・英語の出願者・併願者のみ(特別支援学校教員(中学部)は、一般選考では中学校教員を併願する場合のみ)。

選考区分以外にも「一次免除」があります

実施要項には、選考区分とは別に、次の方も第一次試験を免除すると書かれています。

  • 前年度(令和8年度採用)の「一般選考」「障害者特別選考」受験者のうち、第一次試験の合格者
  • 前年度実施の「大学3年生前倒し選考」の一次試験合格者

いずれも同一の試験区分・教科で受験する場合に限ります。なお、選考区分は上記の一覧から選んで出願します。

ここ、令和9年度採用(2026年夏実施)で惜しくも二次で不合格だった方は、ぜひ読んでください。北九州市は「一次に受かった実績」が翌年に持ち越せる自治体です。二次で涙をのんだ方も、一般選考・障害者特別選考で一次に合格していて、令和9年度採用の実施要項と同じ扱いが続くなら、翌年は同じ区分・教科で受ければ一次免除です(令和10年度採用の扱いは、その年の実施要項で確認してください)。その場合は、模擬授業・集団討議・個人面接に、まるまる1年使えます。これは大きなアドバンテージです。

※「大学3年生前倒し選考」の制度そのものについては、令和9年度採用の実施要項には一次免除の対象として言及があるだけで、詳細は市の教員採用情報専用サイトなどで案内されている場合があります。受験を検討する方は、その年の要項をご確認ください。

「一次合格者63人」が意味すること

令和8年7月28日に発表された、令和9年度採用の第一次試験合格者は合計63人でした。内訳は小学校教員25人、中学校教員32人(10教科の合計)、特別支援学校教員(小学部)1人、養護教員4人、栄養教員1人です。

一方、令和9年度採用の採用予定は170人。つまり、二次試験の受験者には一次を受けていない人が相当数いると考えられます。

とくにわかりやすいのが特別支援学校です。志願78人・採用予定40人に対して、一次合格者は小学部1人(中学部の区分は公表資料に掲載されていません)。特別支援学校の受験には小学校(または中学校)免許+特別支援学校免許の2つが必要ですから、志願者の多くが特別選考Ⅴ「複数免許状所有者特別選考」の対象になり得ます。この数字は、それを裏づけていると考えられます。

※出典:北九州市教育委員会「令和9年度(8年度実施)第一次試験合格者」「令和9年度 志願状況」。
市は一次受験者数・一次免除者数を公表していないため、免除者の実数は分かりません。ここでの説明は、実施要項の免除規定と公表された合格者数からの見立てです。

北九州市を受けると決めたら、いちばん最初におすすめしたいのは「自分が一次免除の対象になるか」の確認です。ここが決まれば、勉強の配分がまるごと変わります。免除になるなら、筆記に使うはずだった時間を全部模擬授業と集団討議に回せるのですから。

特別選考Ⅰ|教職経験者特別選考(現職・元正規・講師)

3つの入口があります。②③は第一次試験が免除され、①の現職正規教員枠は一次試験そのものがなく、秋試験の個人面接のみです。

①現職正規教員現に国公立学校(国立大学法人または地方公共団体が設置する小学校・中学校・義務教育学校・中等教育学校・特別支援学校)の正規教員として勤務し、出願時点で国公立学校に継続して1年以上の勤務経験(休職・育児休業等の期間を除く)があり、さらに初任者研修を修了している人。原則として、現在の所属と受験する試験区分・教科が同一の場合に限ります。
②正規教員経験者過去5年間(令和3年4月1日〜令和8年3月31日)で、小学校・中学校・義務教育学校・中等教育学校・特別支援学校・高等学校・大学の正規教員(国公私立を問わない)として、自治体または学校法人等に、休職・育児休業等の期間を除いて継続して1年以上の勤務経験がある人。現在の所属と受験区分・教科の関連は問われません。
③講師経験者過去5年間(同上)で、北九州市立学校の常勤講師・非常勤講師・学校支援講師・養護助教諭または栄養代理職員として通算1年以上の勤務経験がある人。現在の所属と受験区分・教科の関連は問われません。

※出典:令和9年度採用 実施要項「5 選考区分(2)【特別選考Ⅰ】」。
提出書類として、任命権者(都道府県または政令指定都市教育委員会等)が作成した所定の在職証明書が必要です(所属校の校長による証明は不可。北九州市立学校勤務の方は在職証明願を提出)。正規教員経験者・講師経験者の提出時期は第二次試験合格後に別途通知されます。ただし、現職正規教員枠は秋試験当日に在職証明書を持参します。

①現職正規教員枠は「秋試験」=完全に別日程

ここは特筆すべきポイントです。現職正規教員枠だけは、他の受験者とはまったく別のスケジュールで実施されます。

出願期間令和8年8月17日(月)まで(開始日は資料により7月31日(金)または8月3日(月)の記載があります。時刻を含め、〔秋試験〕教職経験者特別選考【現職正規教員枠】の実施要項「5 出願手続」で確認してください)。原則、電子申請(Graffer)です。出願期間中に正常に到達したものだけが有効なので、余裕をもって申し込んでください。
試験令和8年10月4日(日)(会場・集合時間・日程追加の有無は、〔秋試験〕の実施要項と受験案内で確認してください)。
試験内容個人面接のみ(一次の筆記も、模擬授業・集団討議もありません)
合格発表令和8年10月下旬予定(令和8年10月時点)
併願令和9年度採用では、一般選考または障害者特別選考で出願したうえで、秋試験でも出願することが可能と実施要項に明記

※出典:令和9年度採用 実施要項(表紙の試験日、「5 選考区分」、「出願から採用までの流れ」)、および〔秋試験〕教職経験者特別選考【現職正規教員枠】の実施要項(「4 選考区分と試験の概要」「5 出願手続」「6 試験結果の通知等」)。
詳細情報は「北九州市教員採用情報専用サイト」に掲載されます。

他の自治体で正規教員として働きながら北九州市を目指す方には、とても受けやすい制度のひとつです。夏の試験を受けて、それとは別に秋にもう一度チャンスがある。しかも個人面接1本。現職の先生は模擬授業や討議の練習時間を取りにくいですから、この設計はありがたいはずです。ただし「原則、現在の所属と受験する試験区分・教科が同一」という条件は要注意。校種や教科を変えたい方は、②の正規教員経験者に該当するかを要項で確認したうえで、一般選考も含めて検討してください。

③講師経験者は「北九州市立学校での勤務」が条件

講師経験者枠は、北九州市立学校での勤務経験が対象です。福岡県立や他自治体での講師経験は、この区分には含まれません。逆に言えば、令和9年度採用では、令和3年4月1日〜令和8年3月31日の北九州市立学校での対象勤務が通算1年以上あれば、講師経験者枠の対象となるということでもあります。しかも受験する校種・教科との関連は問われません。

なお実施要項には、「出願者に対し、本市公立学校の講師登録等の案内を行うことがある」とも書かれています。

講師をしながら受験される方に、お伝えしたいことがあります。新卒の方が有利に見えるなかでも、講師の強みは「信用」で、ここは新卒の方にはない部分だと私は考えています。面接では「クオリティ(現場での課題意識)」「信用(現場での積み重ね)」「フレッシュさ」の3点が見られるのではないか、と思っています。北九州市は模擬授業と集団討議があるぶん、現場での経験が強みになりやすい自治体だと考えられます。

合格された講師の方の声を紹介すると、面接指導の中で①ネガティブな経験をポジティブに打ち出せるようになった ②自分の教育観が明確になった ③それを適切に言語化できるようになったという3点がありました。「実績」といっても大きな成果である必要はありません。目の前の子どもに起きた具体的な変化のエピソードも、実績として話すことができます。

特別選考Ⅴ|複数免許状所有者特別選考(対象が広い区分)

北九州市の特別選考で、該当する人が比較的多いと考えられるのがこの区分です(区分別の志願者数は公表されていません)。出願区分に応じ、下表に指定された免許状の組合せと種類の条件を満たす場合(令和8年度内の取得見込みを含む)が対象になります。しかも併願先の試験区分が自動的にセットされるという設計です。

出願する試験区分特別選考の対象となる免許状併願先となる試験区分
小学校教員中学校教諭免許状中学校教員(その免許の教科)
特別支援学校免許状特別支援学校(小学部)教員
中学校教員小学校教諭免許状小学校教員
特別支援学校免許状特別支援学校(中学部)教員
特別支援学校教員(小学部)小学校教諭免許状
※特別支援学校一種または専修免許状の所有者に限る
小学校教員
中学校教諭免許状中学校教員(その免許の教科)
特別支援学校教員(中学部)小学校教諭免許状小学校教員
中学校教諭免許状
※特別支援学校一種または専修免許状の所有者に限る
中学校教員(その免許の教科)

※出典:令和9年度採用 実施要項「5 選考区分(2)【特別選考Ⅴ】」。
中学校または特別支援学校中学部の理科・音楽・美術・保健体育・英語を併願する場合は、併願している教科の実技試験も課されます。また、小学校(小中一貫枠)の受験者は、小学校教員・中学校教員の試験区分に併願しているものとみなされます。

この制度、「一次免除」と「併願」が同時に手に入るのが強烈です。たとえば小学校免許と特別支援学校免許をお持ちの方なら、一次を受けずに二次へ進み、しかも小学校と特別支援学校(小学部)の両方で合否判定を受けられる。令和9年度採用の特別支援学校(小学部・中学部)は志願78人・採用予定40人ですから、この組み合わせは有利に働く可能性があります。免許を2つお持ちの方は、まずここを確認してください。

なお、特別支援学校教員として採用された方は、特別支援学校のほか、小学校・中学校の特別支援学級や通級指導の担当として採用されることがあると実施要項に明記されています。また、高等学校教諭普通免許状を併せ持つ(取得見込みを含む)方は、高等学校に採用されることがあるとも書かれています。「どの免許で出すか」は、採用後の働き方にも直結します。

特別選考Ⅲ|大学等推薦特別選考(学生の方は早めに動く)

大学等の推薦を受けて出願する区分です。第一次試験が免除され、第二次試験は一般選考の受験者と同じ内容を受けます。

対象試験区分小学校教員、中学校教員、特別支援学校教員(小学部・中学部)
要件①北九州市立学校教員を第一志望とすること
②学業成績が優秀であり、本市の教員として優れた実践力を発揮することが期待できること
③令和9年3月31日現在で、一種免許状の課程認定を受けている大学、または専修免許状の課程認定を受けている大学院・教職大学院に在籍し、受験する校種の課程を卒業見込・修了見込であること。短期大学・通信制の大学は含みません。
「学業成績が優秀」の基準取得単位科目の評価のうち、「良(B)」以上が80%以上、かつ「優(A)」以上が50%以上。評価は100点満点に換算して、秀(S)=90点以上、優(A)=80点以上90点未満、良(B)=70点以上80点未満、可(C)=60点以上70点未満。大学院の区分から推薦される場合は、大学院での成績のみで判定(大学での成績は通算しません)。
推薦できる人数小学校=上限なし/中学校(全教科)=各教科2名以内/特別支援学校(小・中学部)=上限なし。学部および大学院から、それぞれこの人数の推薦が可能。
提出書類①推薦書類送付票(様式1)②推薦書(様式2)③大学等推薦アピールシート(様式3)④成績内訳表(様式4)⑤成績証明書。①〜④は市の教員採用情報専用サイトから様式をダウンロードし、拡大・縮小せずにA4片面へ白黒印刷。大学等でとりまとめて簡易書留で送付(角形2号封筒に「大学等推薦書類在中」と朱書)。この提出書類とは別に、電子申請等による志願書の提出も必要。
締切令和8年4月1日(水)〜4月30日(木)必着
審査提出書類を総合的に審査し、市教育委員会が対象者を決定。結果は第一次試験実施前までに大学等へ通知され、本人へは大学等から伝えられます。対象とならなかった場合は、同一の校種等(教科)の「一般選考」に出願したものとみなされます。
注意他の選考区分と重複して出願することはできません。また、対象者として決定し合格した場合でも、令和9年3月31日までに卒業・修了できなかったときは、合格によって得た一切の資格を失います。

※出典:令和9年度採用 実施要項「5 選考区分(3)特別選考Ⅲ『大学等推薦特別選考』の詳細」。
問い合わせ先は北九州市教育委員会教職員部 教職員課 採用担当(電話 093-582-2372)。

この制度で大事なのは「推薦書類は大学等が取りまとめて送る」ということ(本人の電子申請による志願書は別途必要です)。しかも小学校と特別支援学校は推薦人数に上限がありません。つまり「大学の枠が埋まっていて出せない」ということが起きにくい。北九州市を第一志望にしている学生さんは、できるだけ早めに、所属大学の教職課程の窓口に「北九州市の大学等推薦の枠はありますか」と聞いてみてください。令和9年度採用の書類締切は令和8年4月30日必着でした。締切は年度ごとに変わるため、必ず当該年度の実施要項で確認してください。動き出すのが遅いと、制度があっても間に合わない場合があります。

ちなみに私自身は、大学2回生のときに「学校の先生になる」と腹を決めて、そこから模擬授業と面接の練習を始めました。なりたいと思ったら、なりたいと思った時から、なるための行動を始める。これが私の考えです。

特別選考Ⅳ|社会人特別選考(免許は令和11年3月までの取得見込みで受験可)

北九州市の社会人特別選考には、次のような大きな特徴があります。必要な免許状について、令和11年3月31日までに取得し、提示して承認を受けるところまで完了できる見込みであれば受験できるという点です。

資格要件次のいずれかを満たすこと。
①過去10年間(平成28年4月1日〜令和8年3月31日)で、同一の民間企業または官公庁等の正規職員として、継続して3年以上の勤務経験(休職・育児休業等、勤務の実態がない期間は含みません)
②JICA海外協力隊として、継続して2年以上の派遣経験。
対象外になる経歴民間企業・官公庁等には、幼稚園・小学校・中学校・義務教育学校・中等教育学校・特別支援学校・高等学校・大学の教職経験者(正規教員、講師等)は含みません
対象となる校種等小学校教員、中学校教員、特別支援学校教員(小・中学部)、養護教員(栄養教員が対象かどうかは要項の記載が分かれているため、該当する方は教職員課採用担当に確認してください)
第一次試験免除(第二次試験は一般選考の受験者と同様に実施)
免許状令和11年3月31日までに取得見込みの場合も受験可能。その場合、免許取得に係る期間について採用候補者名簿の登載期間を延期できます。
提出書類①社会人特別選考アピールシート(様式1)
②「職歴証明書」(様式2)または「派遣証明書」(JICA発行)※職歴証明書は資格要件に該当する期間のもののみ
③返信用封筒1通(長形3号・320円切手貼付)。市の教員採用情報専用サイトから様式をダウンロードし、拡大・縮小せずにA4片面へ白黒印刷。簡易書留で送付(角形2号封筒に「社会人特別選考書類在中」と朱書)。電子申請等による志願書の提出も別途必要。
締切令和8年4月1日(水)〜4月24日(金)必着(大学等推薦より6日早い点に注意)
審査市教育委員会が対象者を決定し、第一次試験実施前までに通知を発送。対象とならなかった場合は、同一の校種等(教科)の「一般選考」に出願したものとみなされます。他の選考区分との重複出願は不可。

※出典:令和9年度採用 実施要項「5 選考区分(4)特別選考Ⅳ『社会人特別選考』の詳細」「3 受験資格」「11 採用の延期」。
免許状の有効性の回復が必要な方(免許状更新講習を未受講の方)は、事前に教職員課採用担当へ連絡が必要です。

「免許はこれから、でも受験はできる」——これは本当に大きい制度です。免許取得のために働きながら通信で学ぶ方にとって、「先に合格を確保してから免許を取る」という順番が選べるのですから。ただし、認められた年度の3月31日までに免許を取得できなかった場合は名簿から削除されます。取得計画は具体的に。そして採用の延期の申請は一度限りだという点も、必ず確認しておいてください。

民間企業から教員を目指す方に、私は面接官が気にしやすいのは3つだと考えています。①今求められている授業や教育ができるか ②授業力(人前で話せるか・教科の専門性) ③バランス感覚の良さ。北九州市は二次に模擬授業がありますから、②は避けて通れません。逆に、民間企業の方は授業をしたり誰かに教えたりしてきた経験が少ないぶん、素直にすべてを学ぼうという姿勢が強い人が多く、自分の授業力に謙虚さがあるからこそ、素直に学んで改善するまでの成長スピードが早い人が多いのが長所です。

私自身、受講生の中で40代・50代で教採に合格する方を数多く見てきました。私が動画でお伝えしているのは、40代・50代の受験者に対して面接官が懸念しやすい3つのポイントです。①今求められている教育を謙虚に学んで挑戦する姿勢があるか ②年下の同僚と謙虚でフラットな姿勢で働けるか ③謙虚な姿勢でチームに貢献しようとしているか。北九州市の個人面接でも「幅広い年齢層がある職場でどのようなことを大切にしていきたいですか」という質問が、令和6年度採用の報告で出ています。

特別選考Ⅱ|教職大学院修了者特別選考

A区分学校教育法の規定に基づく教職大学院を修了した人、または令和9年3月31日までに修了見込みの人
B区分教職大学院を令和9年4月1日から令和10年3月31日までの間に修了見込みの人。B区分に該当する人は「令和10年度北九州市公立学校教員採用候補者名簿」に登載され、原則令和10年4月1日付で採用されます。
第一次試験免除
提出書類教職大学院が発行した教職大学院修了証明書(または修了見込証明書)。提出時期は第二次試験合格後に別途通知されます。

※出典:令和9年度採用 実施要項「5 選考区分(2)【特別選考Ⅱ】」「8 出願手続(3)提出書類」。
B区分は「令和9年度採用の試験を受けて、令和10年度採用(2028年4月)から働く」ルートです。教職大学院の1年目に受験して合格を確保し、2年目を落ち着いて過ごせる設計になっていると考えられます。

また、教職大学院への進学・進級を理由とする採用の延期も、書面で届け出て教育委員会に認められた場合は可能です(実施要項「11 採用の延期」)。この場合、名簿の該当する年度の翌年度または翌々年度の名簿に登載されます。ただし採用延期の申請は一度限りです。

障害者特別選考|一次免除ではなく「別枠の判定」

ここは他の特別選考と性格が違うので、分けて説明します。

対象一般選考の受験資格を有する人で、①身体障害者手帳の交付を受け、その障害の程度が1級から6級までの人
②精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている人
③療育手帳の交付を受けている人
試験内容一般選考と同様の試験(この選考区分であること自体による第一次試験免除はありません。ただし、前年度の第一次試験合格者等、別の免除要件を満たす場合は免除されます)。ただし選考は「一般選考」とは別に行われます。
配慮必要に応じて点字または手話等の対応を行い、障害の程度に応じた実技試験の実施に配慮。採用後の配置については、実施要項の記載を確認してください。
提出書類障害者手帳の写し(第一次試験当日に持参。一次免除者は令和8年6月15日必着で郵送)+手帳の原本(試験当日に持参し、係員の確認を受ける)。提出されない場合や確認ができなかった場合は、特別選考での受験が認められません。
翌年度への効果障害者特別選考の受験者のうち第一次試験の合格者は、翌年度の第一次試験が免除されます(同一の試験区分・教科の場合。令和9年度採用の実施要項の扱いで、令和10年度採用以降はその年の実施要項で確認してください)

※出典:令和9年度採用 実施要項「5 選考区分(2)【障害者特別選考】」「8 出願手続(3)提出書類」「4 選考区分と試験の概要」。
なお、身体等の事情により受験に際して特に配慮を必要とする方は、出願時に申し出ることと実施要項に明記されています。

英語資格の優遇措置|小学校は「加点」、中学校英語は「免除+加算」

令和9年度採用の実施要項で加点の制度として確認できるのは、一定の英語力を有する者への優遇措置です。しかも小学校系と中学校英語系で、効き方がまったく違います。

小学校教員・特別支援学校教員(小学部)の志願者

必要とする資格等優遇措置
実用英語技能検定 準1級以上/TOEFL iBT 80点以上/TOEIC L&R 730点以上(またはこれらと同等の資格)第一次試験の教職教養の得点に、配点の10%程度を加点
実用英語技能検定 2級以上/TOEFL iBT 42点以上/TOEIC L&R 550点以上/TOEIC Bridge L&R 84点以上(またはこれらと同等の資格)第一次試験の教職教養の得点に、配点の5%程度を加点

※対象は令和4年4月1日以降に取得したものに限ります。10%枠はTOEIC IPおよびTOEIC Bridgeが対象外、5%枠はTOEIC IPが対象外です。
出典:令和9年度採用 実施要項「6 一定の英語力を有する者への優遇措置」

中学校教員(英語)・特別支援学校教員(中学部)英語の志願者

必要とする資格等優遇措置
実用英語技能検定 準1級以上/TOEFL iBT 80点以上/TOEIC L&R 730点以上(またはこれらと同等の資格)第一次試験:筆記試験の「専門教科(英語)」および「英語リスニングテスト」を免除のうえ、各配点に応じた点数加算
第二次試験:「英語口述試験」を免除のうえ、各配点に応じた点数加算

※併願者も含みます。対象は令和4年4月1日以降に取得したものに限り、TOEIC IPおよびTOEIC Bridgeは対象外。
出典:同上

中学校英語で受ける方は、ここが大きな違いになります。英検準1級を持っているだけで、一次の専門教科とリスニングが免除、しかも点数は加算。さらに二次の英語口述試験まで免除で加算です。つまり専門の勉強時間がまるごと浮いて、その時間を模擬授業・集団討議・個人面接に使える。北九州市の中学校英語を目指す方は、英検準1級(令和4年4月1日以降の取得)が有力な選択肢です。

提出方法にも注意が必要です。まず、出願時に「一定の英語力を有する者への優遇措置」を選択しておく必要があります。検定試験実施団体が発行する資格証明書の写しを第一次試験当日に持参します(第一次試験免除者は令和8年6月15日必着で教職員課に郵送)。さらに原本も試験当日(一次免除者は二次試験時)に持参して係員の確認を受ける必要があります。提出されない場合や確認ができなかった場合は、優遇措置は行われません。

出願前に確認したい、見落としやすいポイント

出願は原則、電子申請「北九州市電子申請窓口」(Graffer)から。インターネット環境・受信可能なメールアドレス・提出書類を印刷するプリンターが必要です。出願期間終了後の試験区分・教科等の変更はできません。
締切は区分でバラバラ令和9年度採用では、電子申請=4月30日17時/社会人特別選考の書類=4月24日必着/大学等推薦の書類=4月30日必着/秋試験(現職正規教員枠)=8月17日(月)締切(開始日は資料により7月31日または8月3日)(時刻は秋試験専用の実施要項で確認)
受験票は自分で印刷令和9年度採用では、夏試験は7月上旬にGrafferの「マイスペース」に掲載されました。現職正規教員枠の秋試験の掲載時期は、秋試験の案内で確認してください。すべての試験日に持参。拡大・縮小せずA4片面(1枚)に白黒印刷し、切り取り線に沿って事前に切り分けておくこと。
返信用封筒が必要第二次試験受験者は全員、第二次試験当日に返信用封筒1通を持参(長形3号・320円切手貼付、封筒表面の左下に試験区分と教科を記入、すぐ封ができるよう両面テープ等を貼付)。収入印紙は不可。
大学等推薦・社会人は重複出願できない大学等推薦・社会人特別選考は、他の選考区分と重複して出願できません(審査で対象外となった場合は、自動的に一般選考の出願とみなされます)
試験問題は閲覧できる過去に実施した試験問題は北九州市立文書館(小倉北区大手町11-5)で閲覧・コピーが可能(実費自己負担)。第一次筆記試験の問題は受験時の持ち帰りが許可されています(その年度分は令和8年12月頃から閲覧可能)。
勤務地について日本国籍を有しない方を採用する場合は、任用期限を付さない常勤講師としての採用。離島(藍島)に勤務する場合もあると実施要項に明記されています。

※出典:令和9年度採用 実施要項「8 出願手続」「10 採用候補者名簿への登載と採用」「13 試験問題の閲覧」「14 その他」

まとめ|免除は「入口」、勝負はどのルートでも二次

あなたの状況から、まず確認すべきものを表にしました。

あなたの状況まず確認するもの
特別選考Ⅴで指定された免許状の組合せを持っている(小学校・中学校・特別支援。条件は要項の表で確認)特別選考Ⅴ 複数免許状所有者特別選考(一次免除+併願先が自動でセット)。小学校+中学校免許なら小中一貫枠も検討。
他の自治体で正規教員として勤務中特別選考Ⅰ①現職正規教員(秋試験・個人面接のみ)。夏の一般選考と両方出願できます。
過去5年以内に継続して1年以上正規教員だった特別選考Ⅰ②正規教員経験者(一次免除・受験区分との関連は問われません)
北九州市立学校で講師をしている/していた特別選考Ⅰ③講師経験者(過去5年で通算1年以上・一次免除)
他自治体・私立で講師をしている他自治体・私立での講師経験は特別選考Ⅰ③の対象外です。複数免許状所有者など他の特別選考の要件も確認し、該当しなければ一般選考で出願します。英語資格の優遇措置は別途確認してください。
大学・大学院に在学中で北九州市が第一志望特別選考Ⅲ 大学等推薦特別選考(小学校・特別支援は推薦人数の上限なし)。早めに大学の教職課程窓口へ。
教職大学院に在学中/修了予定特別選考Ⅱ 教職大学院修了者特別選考(A区分/B区分)。採用延期の制度もあり。
過去10年間に同一の民間企業・官公庁で継続して3年以上勤務(教職経験なし)特別選考Ⅳ 社会人特別選考(免許は令和11年3月31日までの取得見込みでも可)
JICA海外協力隊で継続して2年以上の派遣経験同じく特別選考Ⅳ(派遣証明書を提出)
障害者手帳等をお持ちの方障害者特別選考(一次免除ではなく、一般選考とは別に合否判定)
令和9年度採用(2026年夏実施)で一次は通ったが二次で不合格だった令和10年度採用でも同じ扱いなら、同一の試験区分・教科で一次免除になります(その年の実施要項で確認してください)。二次対策に集中しやすくなります。
英検準1級・TOEIC 730以上(令和9年度採用では、令和4年4月1日以降の取得)をお持ち英語資格の優遇措置。中学校英語なら一次の専門・リスニングと二次の英語口述が免除+加算。

ただし、忘れないでください。免除や加点は選考上の優遇措置であり、最終合格を保証するものではありません。加点だけで第一次試験の通過が保証されるわけでもありません。北九州市は一次免除の方が多いと考えられる自治体ですから、二次に進む人数はそのぶん多くなる可能性があります。令和8年度採用は志願793人に対して最終合格263人。結局のところ、勝負は模擬授業(報告では5分)・集団討議・個人面接(報告では10〜15分)が中心になると考えられます。

■ 北九州市の二次試験|受験者4名の実録と5年間の出題傾向(模擬授業→集団討議→個人面接)
■ 北九州市の倍率|令和9年度採用の志願状況と6年間の推移(校種別・教科別)

北九州市を受験された方は、ぜひ受験報告フォームから教えてください(2〜3分・匿名OK・お礼の特典PDFあり)。とくに特別選考で受験された方の報告は、これから同じルートで挑む方の大きな助けになります。

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