【教員採用試験】北九州市の倍率|令和9年度採用の志願状況と6年間の推移(校種別・教科別)

こんにちは、金井志津乃です! 

北九州市、令和9年度採用は倍率が上がったって聞きました……。志願者が増えたんですか?

それが逆なんです。志願者は754人→694人と60人減っています。それでも倍率が3.4倍→4.1倍に上がったのは、採用予定が219人→170人へ49人も減ったから。北九州市の倍率は、ここ数年の数字では「志願者」よりも「採用予定の人数」に左右されている年が目立ちます。ここを押さえて数字を読んでいきましょう!

この記事では、北九州市公立学校教員採用候補者選考試験の倍率について、令和9年度採用(2026年夏実施)の志願状況と令和4年度採用からの推移を、校種別・教科別にまとめます。

この記事の根拠

  • 数字はすべて北九州市教育委員会が公表した資料(志願状況・最終結果・第一次試験合格者)と文部科学省「公立学校教員採用選考試験の実施状況」から。推定値は使っていません。
  • 北九州市は中学校の教科別まで、志願者・採用予定・合格者・倍率を公表している自治体です。「自分の教科で何人採るのか」まで分かります。
  • 令和9年度採用の第二次試験の合格者は令和8年9月30日(水)に発表済み(区分別の合格者数を当ブログで合計すると180人)。志願者数・受験者数・倍率の統計は、令和8年10月時点では公表されていません。
  • 北九州市は福岡県・福岡市とは完全に別実施です。倍率も日程も、市が独自に公表しています。
  • 二次で実際に聞かれた質問は別記事にまとめています →北九州市の二次試験|受験者4名の実録と5年間の出題傾向
  • 執筆:金井志津乃(高校地歴の教員採用試験に新卒合格・高校教員として6年半勤務・教採スクール「教員の学校」運営・YouTubeチャンネル登録者1.7万人・大学講演・教採専門誌「教員養成セミナー」への執筆経験)
この記事で使う「倍率」の定義
  • 志願倍率=志願者数 ÷ 採用(予定)者数(北九州市教育委員会の公表定義。志願を締め切った時点で算出)
  • 最終倍率=志願者数 ÷ 合格者数(同じく市の公表定義。最終結果の資料で使われている倍率です。合格者数からは補欠の繰り上げ合格分を除き、秋試験の現職正規教員枠分を含みます)
  • 参考:文部科学省の「競争率」=受験者数 ÷ 採用者数(採用者数は翌年4月1日〜6月1日に実際に採用された人数。市が公表する「合格者数」とは一致しません)

北九州市は「志願者÷採用(予定)者」で倍率を出す自治体です。他県と比べるときは、必ず「何を何で割った数字か」を確かめてください。1次受験者を分子にする自治体とは、そもそも意味が違う場合があります。

30秒でわかる|北九州市の倍率のポイント
  • 令和9年度採用は志願694人・採用予定170人・志願倍率4.1倍(前年度は754人・219人・3.4倍)
  • 倍率上昇の主因は採用予定の49人減。志願者はむしろ60人減っています。
  • 校種でいちばん門戸が広いのは特別支援学校(志願78人・採用予定40人・市の公表値1.8倍、計算上は約2.0倍)(令和9年度採用)。教科まで見ると中学校美術・技術(各1.5倍)と小学校(小中一貫枠)(1.9倍)も低め。
  • いちばん厳しいのは養護教員22.7倍と中学校保健体育19.6倍(志願98人に対し採用予定5人・令和9年度採用)
  • 令和8年度採用の最終結果は志願793人・合格263人・3.0倍。合格者263人は、採用予定219人より44人多い(ただし合格者数には秋試験の現職正規教員枠分が含まれ、採用予定219人と同じ範囲の数字かは公表資料から分かりません)。
  • 令和9年度採用の第一次試験合格者は63人。採用予定170人に対して少ないのは、特別選考の多くの区分で第一次試験が免除されていることが背景にあると考えられます(現職正規教員は第一次試験がなく、秋試験の個人面接のみ)。
お読みいただく前に

この記事は各自治体の実施要項等をもとに記載しています。ただし、日程や制度の変更、こちらの見落としがないとは言い切れません。最後は必ず、各自治体の実施要項をご自身でご確認ください。

目次

令和9年度採用(2026年夏実施)の志願状況|校種別・教科別

北九州市教育委員会が公表した令和9年度採用の志願状況です。前年度(令和8年度採用)と並べて掲載します。

区分令和9年度 志願者採用予定志願倍率令和8年度 志願者採用予定志願倍率
小学校244人70人3.5倍308人105人2.9倍
小学校(小中一貫枠)19人10人1.9倍16人10人1.6倍
小学校 小計263人80人3.3倍324人115人2.8倍
中学校・国語31人6人5.2倍40人9人4.4倍
中学校・社会46人6人7.7倍55人12人4.6倍
中学校・数学26人5人5.2倍26人11人2.4倍
中学校・理科18人6人3.0倍18人6人3.0倍
中学校・音楽8人4人2.0倍12人2人6.0倍
中学校・美術3人2人1.5倍8人1人8.0倍
中学校・保健体育98人5人19.6倍89人10人8.9倍
中学校・技術3人2人1.5倍1人1人1.0倍
中学校・家庭8人4人2.0倍6人1人6.0倍
中学校・英語28人7人4.0倍25人7人3.6倍
中学校 小計269人47人5.7倍280人60人4.7倍
特別支援学校・小学部46人40人1.8倍37人40人2.1倍
特別支援学校・中学部32人35人
養護教員68人3人22.7倍78人4人19.5倍
栄養教員16人若干名————
合計694人170人4.1倍754人219人3.4倍

※志願倍率=志願者数÷採用(予定)者数(どちらの年度も志願を締め切った時点で算出。北九州市教育委員会の公表定義)。特別支援学校の倍率は市の公表値をそのまま掲載しています(同じ資料の志願者数・採用予定者数から計算すると、令和8年度1.8倍・令和9年度約2.0倍になります)。栄養教員は令和8年度採用の欄が「-」(募集なし)、令和9年度採用は採用予定が「若干名」のため倍率の記載がありません。
出典:北九州市教育委員会「令和9年度北九州市公立学校教員採用候補者選考試験の志願状況」

この表でいちばん見てほしいのが「採用予定」の列の動きです。中学校社会は12人→6人、数学は11人→5人、保健体育は10人→5人。採用予定が半分になれば、志願者が同じでも倍率は倍になります。逆に音楽(2→4人)、美術(1→2人)、家庭(1→4人)は採用予定が増えて、倍率が下がりました。技術も採用予定は1人から2人へ増えましたが、志願者が1人から3人へ増えたため、倍率は1.0倍から1.5倍へ上がりました。倍率の数字そのものより「その年にその教科で何人採るのか」を先に見てください。

主な区分の倍率の変化(令和8→9年度採用)

倍率が上がった教科変化倍率が下がった教科変化
中学校・保健体育8.9倍 → 19.6倍(+10.7)中学校・美術8.0倍 → 1.5倍(−6.5)
中学校・社会4.6倍 → 7.7倍(+3.1)中学校・音楽6.0倍 → 2.0倍(−4.0)
中学校・数学2.4倍 → 5.2倍(+2.8)中学校・家庭6.0倍 → 2.0倍(−4.0)
養護教員19.5倍 → 22.7倍(+3.2)——
中学校・国語4.4倍 → 5.2倍(+0.7)——
小学校2.9倍 → 3.5倍(+0.6)——

※前年比は市の公表資料に記載された値。
出典:同上。
中学校理科は3.0倍で横ばい、英語は3.6倍→4.0倍でした。

ここで大事なのは、教科の倍率は1年で大きく動くことがあるということです。令和8年度採用から令和9年度採用にかけて、美術は8.0倍から1.5倍に、家庭は6.0倍から2.0倍になりました。「前の年の倍率が高かったから次の年もきっと高い」という読み方は、北九州市ではあてにならないことがあります。

倍率が高い年に受験することになった方へ。私自身も、「今年は無理だ」ではなく「これで合格したらすごい」と意識的に前向きに考えるようにしています。自分の力で変えられない外部要因に、気持ちを持っていかれないでください。

令和9年度採用の第二次試験結果|9月30日に合格者を発表

令和9年度採用の第二次試験の合格者は令和8年9月30日(水)に発表されました。市が公表したのは区分ごとの合格者の受験番号と人数で、区分別の人数を当ブログで合計すると180人です(小学校77人・小学校(小中一貫枠)8人・中学校47人〔国語5・社会6・数学5・理科6・音楽4・美術3・保健体育5・技術2・家庭4・英語7〕・特別支援学校45人〔小学部27・中学部18〕・養護教員2人・栄養教員1人)。志願者数・受験者数・倍率の統計は令和8年10月時点で未公表です。なお、市が例年公表する「最終結果」の合格者数には秋試験(現職正規教員枠)の合格者も含まれるため、この180人とは数え方が違います。
出典:北九州市教育委員会「令和9年度(令和8年度実施)北九州市公立学校 第二次試験合格者」(令和8年9月30日)

令和8年度採用の最終結果|教科別に「何人受かったか」まで分かる

ひとつ前の年度、令和8年度採用(2025年夏実施)の最終結果です。北九州市は教科ごとに志願者数・合格者数・倍率を公表しています。前年度(令和7年度採用)と並べて掲載します。

区分令和8年度 志願者合格者最終倍率令和7年度 志願者合格者最終倍率
小学校327人133人2.5倍349人181人1.9倍
小学校(小中一貫枠)16人4人4.0倍41人18人2.3倍
小学校 小計343人137人2.5倍390人199人2.0倍
中学校・国語43人11人3.9倍39人10人3.9倍
中学校・社会56人13人4.3倍46人15人3.1倍
中学校・数学28人13人2.2倍32人11人2.9倍
中学校・理科21人7人3.0倍16人4人4.0倍
中学校・音楽13人4人3.3倍8人4人2.0倍
中学校・美術8人2人4.0倍5人2人2.5倍
中学校・保健体育90人10人9.0倍83人14人5.9倍
中学校・技術1人1人1.0倍2人1人2.0倍
中学校・家庭8人3人2.7倍6人1人6.0倍
中学校・英語26人7人3.7倍34人7人4.9倍
中学校 小計294人71人4.1倍271人69人3.9倍
特別支援学校・小学部38人49人1.5倍53人61人1.7倍
特別支援学校・中学部37人51人
養護教諭81人6人13.5倍83人5人16.6倍
栄養教諭——————
合計793人263人3.0倍848人334人2.5倍

※最終倍率=志願者数÷合格者数(北九州市教育委員会の公表定義)。合格者数は補欠の繰り上げ合格分を除き、秋試験の「現職正規教員枠」試験分を含みます。栄養教諭は両年度とも募集がありませんでした。
出典:北九州市教育委員会「令和8年度北九州市公立学校教員採用候補者選考試験 最終結果」

北九州市の最終合格者数と採用予定の差(数字の範囲に注意)

ここが、北九州市の倍率を読むうえで一番おもしろいところです。数字を並べてみます。

  • 令和8年度採用の採用予定は219人(志願状況の公表値)
  • 実際の最終合格者は263人(最終結果の公表値・補欠の繰り上げ分を除き、秋試験の現職正規教員枠分を含む)→ 採用予定より44人多い(範囲が同じかは公表資料から分かりません)
  • さらに前の年、令和7年度採用は合格334人。これに対し、文部科学省の実施状況調査による実際の採用者数は237人(ただし、採用者数には過年度の採用選考による採用も含まれるため、今回の合格者のうち採用された割合を示すものではありません)。

※出典:北九州市教育委員会「令和9年度 志願状況」「令和8年度 最終結果」、文部科学省「令和7年度(令和6年度実施)公立学校教員採用選考試験の実施状況等」第1表。
文科省の「採用者数」は翌年4月1日〜6月1日に実際に採用された人数で、市が公表する「合格者数」とは定義が異なります。

合格者と実際の採用者にこれだけ差があるのは、併願先へ流れる人が一定数いるためだと考えられます。北九州市は福岡県・福岡市と別実施です(ただし令和9年度採用は3つとも一般の第一次試験が令和8年7月12日(日)で重なります。福岡市の選考区分Ⅳ〔社会人等〕のSPI3だけは、7月12日までの間で受験日を選べます)。他県との併願も含めれば、複数受けている方も多いはず。だから市はあらかじめ採用予定より多めに合格を出し、さらに補欠を持っておく運用をしている可能性があります(市はその理由を公表していません)。受験する側から見れば、「採用予定=合格者数」ではない年がある、つまり採用予定の数字より門が少し広い可能性がある、ということです(合格者数と採用予定が同じ範囲の数字かは、公表資料から分かりません)。

令和9年度採用の第一次試験結果|合格者は63人

令和8年7月28日に発表された、令和9年度採用の第一次試験合格者です。

試験区分一次合格者試験区分一次合格者
小学校教員25人中学校教員・技術1人
中学校教員・国語1人中学校教員・家庭3人
中学校教員・社会7人中学校教員・英語6人
中学校教員・数学5人特別支援学校教員(小学部)1人
中学校教員・理科4人養護教員4人
中学校教員・音楽1人栄養教員1人
中学校教員・美術2人合計63人
中学校教員・保健体育2人——

※出典:北九州市教育委員会「令和9年度(8年度実施)北九州市公立学校教員採用候補者選考 第一次試験合格者」(令和8年7月28日)。
人数は同資料に試験区分ごとに記載された数字です。令和8年10月時点で確認できた範囲では、公表資料に「小学校(小中一貫枠)」と「特別支援学校教員(中学部)」の区分は掲載されていません。

「採用予定170人に対して一次合格者が63人?」と驚かれたと思います。これは、北九州市では特別選考Ⅱ〜Ⅴと、教職経験者特別選考のうち正規教員経験者・講師経験者が第一次試験を免除されていることが、主な背景として考えられます(現職正規教員は第一次試験がなく、秋試験の個人面接のみです。免除者の実数は公表されていません)。令和9年度採用の実施要項によると、次の方は一次試験が免除されます。

  • 特別選考Ⅰ教職経験者特別選考(正規教員経験者/北九州市立学校の講師経験者)。なお現職正規教員は「免除」ではなく、第一次試験そのものがなく、秋試験の個人面接のみです
  • 特別選考Ⅱ教職大学院修了者特別選考
  • 特別選考Ⅲ大学等推薦特別選考
  • 特別選考Ⅳ社会人特別選考
  • 特別選考Ⅴ複数免許状所有者特別選考
  • 令和8年度採用(令和7年度実施)の一般選考・障害者特別選考の第一次試験合格者、および令和7年度実施の大学3年生前倒し選考の一次合格者(令和9年度採用の実施要項では、同一の試験区分・教科の場合に限る)

つまり、二次試験の受験者には「一次を受けていない人」が多く含まれていると考えられます。とくに特別支援学校は、受験に小学校(または中学校)免許と特別支援学校免許の2つが必要なので、多くの志願者が「複数免許状所有者特別選考」の対象になり得ます。特別支援学校(小学部)の一次合格者が1人という数字は、その可能性を示していると考えられます(市はこの理由を公表していません)。

ここ、北九州市を受ける方にはものすごく重要です。「一次の筆記を突破するのが大変」と思って対策を組み立てると、方向がずれます。北九州市で勝負になりやすいのは二次(模擬授業・集団討議・個人面接)だと考えられます。そして、自分が一次免除の対象になるかどうかを先に確かめることが、効率のよい第一歩になります。

■ 北九州市の特別選考と一次免除ルート|教職経験者・大学等推薦・社会人・複数免許状・教職大学院・英語加点

推移|定義の異なる倍率を分けて確認する

令和4年度採用(2021年夏実施)以降の全体の推移です。令和4年度〜7年度採用は文部科学省の実施状況調査、令和7年度〜9年度採用は北九州市教育委員会の公表資料から取っています(令和6年度採用以前の市の公表資料は、この記事では確認できていないためです)。

採用年度(実施)受験者/志願者採用者/合格者倍率出典と定義
令和4年度(2021夏)受験709人採用240人3.0倍文科省(受験者÷採用者)
令和5年度(2022夏)受験808人採用282人2.9倍文科省(受験者÷採用者)
令和6年度(2023夏)受験855人採用216人4.0倍文科省(受験者÷採用者)
令和7年度(2024夏)受験808人採用237人3.4倍文科省(受験者÷採用者)
令和7年度(2024夏)志願848人合格334人2.5倍北九州市(志願者÷合格者)
令和8年度(2025夏)志願793人合格263人3.0倍北九州市(志願者÷合格者)
令和9年度(2026夏)志願694人採用予定170人4.1倍北九州市(志願者÷採用予定)※第二次試験の合格者は令和8年9月30日に発表。秋試験を含む最終倍率の統計は、令和8年10月時点では未公表

※定義が行によって異なります。文科省の「受験者数」は第1次試験の受験者、「採用者数」は翌年4月1日〜6月1日に実際に採用された人数です。参考までに令和3年度採用は受験1,128人・採用343人・3.3倍(文科省・令和4年度採用版の「前年度との比較」表より)。
出典:文部科学省「公立学校教員採用選考試験の実施状況」参考資料1(令和4年度〜7年度採用版)、北九州市教育委員会「令和8年度 最終結果」「令和9年度 志願状況」

ポイントは3つです。①受験者・志願者はおおむね700〜850人台で、年ごとの増減は数十人規模です(令和9年度採用の志願は694人で、前年度採用の754人から60人減)。②一方、採用者(合格者)は216〜334人と年によってかなり動きます。③したがって北九州市の倍率は、おもに「その年に何人採るか」で動いていると考えられます。志願者の増減だけに一喜一憂しなくてもよい、ということです。

校種別の推移(令和4年度〜7年度採用・文科省調査)

校種等R4R5R6R7
小学校1.92.43.43.1
中学校5.83.84.24.1
特別支援学校1.61.42.72.1
養護教諭6.99.018.018.3
栄養教諭9.510.324.0—
合計3.02.94.03.4

※単位は「倍」。競争率=受験者数÷採用者数(文部科学省の定義)。北九州市は高等学校教員の試験区分を設けていないため、高等学校の欄はありません(高等学校教諭免許状を併せ持つ合格者が高等学校に採用されることはあります)。栄養教諭の令和7年度採用は募集なし。
出典:文部科学省「公立学校教員採用選考試験の実施状況」参考資料1(各年度版)第1表

受験者数/採用者数の推移R4R5R6R7
小学校254/136361/151354/104373/120
中学校296/51267/71279/66260/64
特別支援学校66/4168/48108/40102/49
養護教諭55/881/990/573/4
栄養教諭38/431/324/1—
合計709/240808/282855/216808/237

※「受験者数/採用者数」の順。
出典:同上。

校種ごとの読み解き

小学校:受験者は254人→373人と増加傾向。一方で採用者は136人→151人→104人→120人と増減しながら、令和4年度採用より減っており、競争率は1.9倍から3倍台へ上がりました。令和9年度採用の採用予定は70人(小中一貫枠を除く)で、志願倍率は3.5倍です。「小学校は倍率が低い」という全国的なイメージは、北九州市には当てはまりにくくなってきています。

小学校(小中一貫枠):小学校免許と中学校免許の両方が必要な区分です。令和9年度採用は志願19人・採用予定10人で1.9倍——同じ表の中でも倍率が低めの区分です。採用後は積極的な校種間交流(小中兼務を含む)や小学校での専科指導など、市の小中一貫教育推進の中心的な役割を担う予定であることが実施要項に明記されています。両方の免許を持っている方は、検討してみてほしい枠です。

中学校:受験者は260〜296人でほぼ横ばい、採用者は51〜71人。競争率は3.8〜5.8倍のレンジで動いています。令和9年度採用は採用予定が60人→47人へ13人減ったため、小計の志願倍率が4.7倍→5.7倍に上がりました。教科ごとの差が非常に大きいので、必ず自分の教科の数字を見てください。

特別支援学校:競争率1.4〜2.7倍で、全校種のなかで倍率がもっとも低い傾向のある区分です。令和9年度採用は志願78人・採用予定40人。しかも実施要項では、特別支援学校を志願する人は小学校教員または中学校教員を併願できる(学部に相当する試験区分に限る)と定められています。2つの免許をお持ちなら、まず検討する価値があります。

養護教員:採用者数が8人→9人→5人→4人と絞られ、競争率は6.9倍から18倍台へ。令和9年度採用は採用予定3人に対して志願68人で22.7倍です。倍率の高低は自分の力ではどうしようもないところです。それに期待しても次の年度の倍率が低くなる保証はないので、気にしすぎず、自分の努力でできる準備に集中しましょう。

栄養教員:令和7・8年度採用は募集がありませんでした(最終結果の表も「-」)。令和9年度採用では16人が志願し、採用予定は「若干名」。募集の有無そのものが年度で変わる区分なので、必ず当該年度の実施要項で確認してください。

よくある質問

Q. 志願状況の「令和8年度754人」と最終結果の「令和8年度793人」は、なぜ違うのですか?

A. 差は39人です。志願状況は春の出願(4月1日〜4月30日)を締め切った時点の数字で、最終結果には「現職正規教員枠試験分を含む」と注記があります。北九州市の〔秋試験〕教職経験者特別選考(現職正規教員枠)は、春の出願とは別に夏に出願して秋に受験する枠です(令和9年度採用では、〔秋試験〕の出願の締切は8月17日(月)で、開始日は資料により7月31日(金)または8月3日(月)の記載があります。試験は10月4日(日)です。時刻や詳細は〔秋試験〕の実施要項で確認してください。日程は年度ごとに異なります)。最終結果は、春の出願を締め切ったあとに出願したこの枠の分も含めて集計されるため、その差が出ていると考えられます。

Q. 補欠合格はありますか?

A. あります。第二次試験の受験者で最終合格とならなかった方から補欠合格者が決定され、最終合格者に欠員が生じた場合などに繰り上げ合格となります。補欠合格決定の有無は二次の結果通知と併せて知らされ、繰り上げの対象者には個別に通知されます。補欠の有効期間は令和8年12月31日まで(令和9年度採用の場合)。なお、市が公表する最終結果の合格者数は補欠の繰り上げ分を除いた数字です。

Q. 令和9年度採用の最終倍率はいつ分かりますか?

A. 第二次試験の合格者は令和8年9月30日(水)に発表されました(区分別の合格者数を当ブログで合計すると180人)。さらに〔秋試験〕教職経験者特別選考(現職正規教員枠)の合格発表が、令和8年10月時点では10月下旬予定とされています。市が公表する最終結果には現職正規教員枠分も含まれるため、教科別の確定した倍率が出そろうのは秋以降になります。志願者数・受験者数・倍率の統計は、令和8年10月時点では未公表です。

Q. 福岡県・福岡市と倍率を比べてもいいですか?

A. 北九州市は福岡県・福岡市と完全に別実施で、要項も日程も倍率も別に公表されています。単純比較はできますが、倍率の定義が自治体ごとに違うことに注意してください。北九州市は「志願者÷採用(予定)者」、他の自治体は「1次受験者÷最終合格者」を使っているところもあります。比べるなら、必ず定義をそろえてください。

Q. 倍率が低い区分を狙うのはアリですか?

A. 「持っている免許で出せる区分を全部並べて、いちばん条件のよいところを選ぶ」のは、有力な戦略のひとつです。北九州市なら小中一貫枠(1.9倍)・特別支援学校(市の公表値1.8倍、計算上は約2.0倍)が該当します。ただし、受かったあとに働く場所でもあります。小中一貫枠は小中の兼務や専科指導を行う予定で、特別支援学校の合格者は小・中学校の特別支援学級や通級指導の担当として採用されることもある、と実施要項に明記されています。倍率だけで選ばず、「その場所で自分は何をしたいか」を語れる区分を選んでください。面接でも聞かれる可能性が高いです。

数字より大事なこと

ここまで細かい数字を並べてきましたが、最後にお伝えしたいのはこれです。北九州市の倍率は、あなたが変えられないもので決まっています。その年の採用予定が何人か、同じ教科に何人出願したか——どちらも自分ではどうにもできません。

変えられるのは、二次の模擬授業(報告では5分)と、集団討議の一言と、個人面接(報告では10〜15分)だけです。そして北九州市は、一次免除の方が多いと考えられる=二次で勝負が決まりやすい自治体です。数字を確認したら、あとは二次の準備に時間を使ってください。

■ 北九州市の二次試験|受験者4名の実録と5年間の出題傾向(模擬授業→集団討議→個人面接)

この記事の受験者情報は、皆さんからの報告で成り立っています。北九州市を受験された方は、ぜひ受験報告フォームから教えてください(2〜3分・匿名OK・お礼の特典PDFあり)。

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