【教員採用試験】相模原市の特別選考①〜⑩と一次免除ルート|大学3年生早期チャレンジ・講師・社会人・加点制度

こんにちは、金井志津乃です! 

相模原市の特別選考って、講師をしていないと使えないんですよね……? 私は民間企業で働いているので、たぶん関係ないですよね。

それが、そんなことないんです! 相模原市の特別選考は①〜⑩の10種類。社会人経験者の枠もありますし、民間企業等の常勤職員として平成31年4月1日〜令和8年3月31日の7年間に通算5年以上(または1社で継続3年以上)という要件です。しかも一次が全部免除になるルートまであるんですよ。まず「自分が当てはまるか」を確かめるところから始めましょう!

この記事では、相模原市立学校教員採用候補者選考試験の特別選考①〜⑩・障害者選考・加点制度・併願制度を、令和9年度採用(令和8年度実施)の実施要項から整理します。数字と条件は、実施要項と市の公表資料からの引用で、出典を各所に付けています。

この記事の根拠

  • 令和9年度採用(令和8年度実施)の実施要項から、選考区分ごとの試験内容・資格要件・加点・併願制度・繰上採用制度を、条文にあたって整理しました
  • 「大学3年生等早期チャレンジ!!」の実績(令和7年度実施:受験90人・合格71人・1.3倍)は、要項巻末の公表資料によります
  • 今回確認した令和9年度採用の資料では、特別選考ごとの合格率を確認できていません。この記事では推測の数字は書かず、要項に書かれている範囲と、公表されている実績だけを載せています。
  • 執筆:金井志津乃(高校地歴の教員採用試験に新卒合格・高校教員として6年半勤務・教採スクール「教員の学校」運営・YouTubeチャンネル登録者1.7万人・大学講演・教採専門誌「教員養成セミナー」への執筆経験)
お読みいただく前に

この記事は各自治体の実施要項等をもとに記載しています。ただし、日程や制度の変更、こちらの見落としがないとは言い切れません。最後は必ず、各自治体の実施要項をご自身でご確認ください。

目次

早見表|選考区分ごとに、何が免除されるか

相模原市の試験は、第1次が「教科専門試験」と「一般教養・教職専門試験」の2科目(各60分・マークシート)、第2次が「模擬授業」「個人面接」「実技試験」(実技は中学校の音楽・美術・保健体育・英語のみ)です。選考区分によって、この一部が免除されます。

選考区分対象教科専門一般教養・教職専門模擬授業個人面接実技
一般選考小・中・養・栄○○○○○
①教職経験者小・中・養○免除○○○
②市内任期付職員(教員)、常勤代替教諭小・中・養・栄免除免除○○○
③市外正規教員小・中免除免除○○○
④元市内正規教員小・中・養・栄免除免除○○免除
⑤社会人経験者小・中・養○免除○○○
⑥スポーツ・芸術実績者中(音・美・保体のみ)免除○○○○
⑦大学推薦者小・中・養・栄免除○○○○
⑧前年度成績優秀者小・中・養免除免除○○○
⑨大学3年生等早期チャレンジ!!小・中・養「一般教養・教職専門」のみ受験教科専門・模擬授業・個人面接・実技は翌年度に受験
⑩栄養職員経験者栄○免除○○—
障害者選考小・中・養・栄一般選考・特別選考と試験の内容は同一(受験に際して必要な配慮あり)

※出典:令和8年度実施 相模原市立学校教員採用候補者選考試験実施要項「2 選考区分と試験の内容」。
実技試験は中学校の音楽・美術・保健体育・英語受験者のみ実施されます(注2)。なお令和7年度実施の「⑨大学3年生等早期チャレンジ!!」に合格した方は、一般教養・教職専門試験が免除されます(注1)。

この表でまず確認してほしいのは「一次が丸ごと免除される4ルート」——②市内任期付職員・常勤代替教諭、③市外正規教員、④元市内正規教員、⑧前年度成績優秀者です。この4つに当てはまる方は、筆記の勉強が要らない。令和8年度実施の第1次試験日(7月5日)を待たずに、早い時期から模擬授業と面接、対象教科では実技試験の準備に集中できるということです。これは戦略として、ものすごく大きいですよ。

主流ルート①|大学3年生等早期チャレンジ!!(令和7年度実施の倍率1.3倍)

相模原市の特別選考のなかでも、大きな選択肢のひとつが、この大学3年生向けの前倒し選考です。

対象令和9年度に大学等を卒業(修了)見込で、受験区分・教科等の教諭普通免許状を取得見込の者(要項では受験資格の「令和9年」を「令和10年」に読み替えます)
※対象は小学校・中学校・養護教諭。栄養教諭は、令和8年度実施の要項(注8)で「令和9年度の募集が未定のため」受験がないとされています。
受験する科目第1次試験の「一般教養・教職専門試験」のみ(60分・マークシート)
合格したら令和9年度実施の選考試験で「一般教養・教職専門試験」が免除されます。教科専門・模擬授業・個人面接・実技試験は翌年度に受験します。
翌年の選択肢資格要件を満たせば、翌年に大学推薦者などの特別選考区分で受験することも可能。併願制度も利用できます(ただし翌年に「特別選考 大学推薦者」で受験しない場合は第1希望での受験になります)。
実績(令和7年度実施)受験者90人/合格者71人/倍率1.3倍
応募状況(令和8年度実施・中間)小学校22人・中学校24人・養護教諭8人(5月8日8:30時点)

※出典:令和8年度実施 実施要項「11 選考区分」特別選考⑨、巻末「令和7年度実施『大学3年生等早期チャレンジ!!』試験結果」、「令和8年度実施 応募状況(中間発表)」。

大学3年生の方、これは受けることをおすすめします。理由は3つです。①令和7年度実施の倍率は1.3倍——受けた8割弱(90人中71人)が合格しています。②受けるのは一般教養・教職専門だけ。専門教養も面接も模擬授業も要りません。③不合格の場合も、翌年の通常の採用候補者選考試験を受験できます。しかも合格すれば、4年生の夏は「教科専門+模擬授業+個人面接」(中学校の音楽・美術・保健体育・英語は実技も)に全力を注げる——相模原市の二次は模擬授業と面接が大きな比重を占めると考えられますから、この時間の差は大きいでしょう。

主流ルート②|講師・任期付教員の方(①②)

現場で働いている方向けのルートは2つあり、免除の範囲がかなり違います。ご自身がどちらに当たるか、慎重に確認してください。

①教職経験者
(一般教養・教職専門が免除)
次のいずれかに該当する方。
ア:国・地方公共団体・学校法人が設置する幼稚園、小・中・高・中等教育学校、義務教育学校、認定こども園、特別支援学校の正規教員/任期付職員(教員)/常勤代替教諭(臨時的任用職員。非常勤講師は除く)として、平成28年4月1日〜令和8年3月31日の10年間に1年以上の勤務経験(育児休業・休職・停職等の期間を除く)
イ:相模原市立学校の非常勤講師として令和6年4月1日〜令和8年3月31日の2年間に通算11か月以上の勤務経験があり、かつ令和8年4月1日〜4月30日の間に1日でも相模原市立学校の非常勤講師・常勤代替教諭・任期付職員として任用実績がある方
ウ:令和7年度実施の第2次試験の結果通知で「常勤代替教諭としての優先的任用について」の通知を受け、令和8年4月に相模原市立学校の非常勤講師としての任用実績がある方。
②市内任期付職員(教員)、常勤代替教諭
(一次が全部免除)
ア:相模原市立学校の任期付職員(教員)又は常勤代替教諭(臨時的任用職員。非常勤講師は除く)として、令和6年4月1日〜令和8年3月31日の2年間に通算11か月以上の勤務経験があり、かつ令和8年4月1日〜4月30日の間に1日でも同様の任用実績がある方
イ:令和7年度実施の第2次試験の結果通知で「常勤代替としての優先的任用について」の通知を受け、令和8年4月に同様の任用実績がある方

※出典:令和8年度実施 実施要項「11 選考区分」。
特別選考①②における勤務経験や任用実績は、受験する受験区分・教科等と同一でなくても対象になります(要項の補足)。また勤務期間の算出では、月途中の任用開始・終了でもその月に1日でも在職していれば「1か月」として数えます。

ここが分かれ目です

  • 非常勤講師の経験は、①のアには通算できません。①のアは正規教員・任期付職員・常勤代替教諭(臨時的任用職員)に限られます。非常勤講師の方は①のイ(相模原市立学校での通算11か月+令和8年4月の任用実績)を見てください。
  • ②は「相模原市立学校で」が条件です。他市での任期付・常勤代替の経験は②には使えません(①のアには使えます)。
  • ①イ・①ウ・②(ア・イ)は、いずれも「令和8年4月1日〜4月30日の間に1日でも任用実績」が必須。4月中に対象の任用実績が1日もない方は該当しません。ここは要項に例まで載せて説明されている、間違えやすいポイントです。
  • 同一の月に2つ以上の任用がある場合は、重複しないようにいずれか一つの任用に含めて数えます
  • 名簿A登載後に職歴証明書の提出が必要です(平成22年度以降の相模原市立小中学校・義務教育学校の在職期間は証明書不要)。証明書の内容が申告内容を下回り、資格要件を満たさないと判断された場合は、名簿から削除されます。あらかじめ、証明を受ける教育委員会から要件を満たす証明書が発行されることを確認しておいてください。

講師をしている方に、お伝えしたいことがあります。講師には、採用側から見て強みになりうる点が3つあると私は考えています。①クオリティ——現場で「これが課題だ」と気づき、実際に試したことを語れる。②信用——現場での積み重ねがある。③フレッシュさ——現場を経験しても、教員を目指したときの初心や信念を忘れていないこと。「講師なのに落ちてしまった」ではなく、「現場で試したこの実践を、相模原市でこう生かしたい」——この語り方に変えるだけで、面接の印象は変わります。

私が面接練習でご一緒した、合格された常勤講師の方に共通していたのは、①ネガティブな経験をポジティブに転換できている ②自分の教育観が明確 ③それを言語化できている——この3つでした。「実績」といっても大きな成果である必要はありません。子どもに起きた具体的な変化のエピソードで十分です。

主流ルート③|他の自治体の現職教員(③)・元市内正規教員(④)

③市外正規教員
(一次が全部免除)
次の全てに該当する方:
ア 現在、相模原市外にある国公立の小中学校(義務教育学校を含む)で正規採用の教員(任期付採用を除く)として勤務しており、採用から引き続き令和8年度末まで勤務する予定で、かつ令和8年度末までに3年以上の、受験する受験区分・教科等での勤務経験(育児休業・休職・停職等の期間を除く。見込みを含む)がある
イ 相模原市立学校教員として令和9年度から勤務することが第1希望であり、令和9年4月1日付で勤務できる
※採用後1年間は他区分と同様に条件付採用
※受験できる教科等:小学校全科/小学校全科(英語コース)/小学校全科(特別支援)/中学校の国語・理科・美術・技術・家庭・英語・特別支援(注3)
④元市内正規教員
(一次が全部免除+実技も免除)
次の全てに該当する方:
ア 過去に相模原市立学校の正規教員として3年以上、受験する区分での勤務経験(育児休業・休職・停職等の期間を除く)があり、該当教科の授業を主に行っていた(任期付職員を除く)
イ 平成29年3月31日以降に退職した

※出典:令和8年度実施 実施要項「11 選考区分」。

令和8年度実施(令和9年度採用)の変更点は、市外正規教員の方に直結します

  • ③市外正規教員で受験できる教科に、中学校の英語・美術が追加されました
  • ③市外正規教員について、第2次試験の模擬授業・実技試験の「免除」が廃止されました。模擬授業も、実技試験がある教科(この区分では中学校の美術・英語)では実技試験も受けることになります。
  • ⑦大学推薦者で、第1希望が中学校教諭(全教科のうちいずれか)の場合の第2希望に中学校教諭の美術・英語が追加されました

※出典:令和8年度実施 実施要項「3 昨年度からの主な変更点」。

ここ、他自治体で正規教員をされている方は見落とさないでください。令和7年度実施までは模擬授業が免除だったのに、令和8年度実施から模擬授業を受けることになりました。しかも、この区分で受験できる中学校の美術・英語なら実技もあります。「現職だから免除でしょう」と油断していると、いきなり7分間の模擬授業が待っています。現職の方こそ、普段の授業をそのまま7分に切り出す練習をしておいてください。

「正規教員が他の自治体を再受験するのは難しいですか」というご質問をいただいたことがあります。私の考えはこうです。

正直に言えば、簡単ではありません。でも、道が閉じているわけでもありません。鍵は2つ。①授業力をブラッシュアップしてきたことが伝わること。②謙虚さが伝わること。経験があるからこそ、謙虚さが欠けると扱いづらそうに見られます。この2つが伝わると、面接官は「良い人材が来てくれてラッキー」と受け取りやすくなる、と私は考えています。

なお、相模原市は市外正規教員特別選考について、本試験とは別日程で実施した実績があります。令和4年度実施の公表資料では、この選考の応募11人・受験10人・名簿A登載8人(11月6日実施)と記載されていました。年度によって運用は変わりますので、必ず当年度の要項と案内をご確認ください。

主流ルート④|社会人経験者(⑤)

民間企業などでの経験を生かして受験できるルートです。一般教養・教職専門試験が免除されます(教科専門試験は受験します)。

ア 民間企業等での勤務民間企業(法人)及び官公庁等で常勤の社員・職員として、平成31年4月1日〜令和8年3月31日の7年間に通算5年以上、又は1つの民間企業等で継続して3年以上の勤務経験(育児休業・休職・停職等の期間を除く)
※個人事業主は該当しません/官公庁等から幼稚園・小中高・中等教育学校・義務教育学校・認定こども園・特別支援学校は除かれます
イ 国際協力の経験青年海外協力隊又は日系社会青年ボランティアとして、通算2年以上の派遣期間がある
ウ 専門資格での勤務理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、視能訓練士、手話通訳士、臨床心理士、公認心理師、看護師、保健師のいずれかの資格を有し、その資格に基づく常勤の社員・職員として、平成31年4月1日〜令和8年3月31日の7年間に通算2年以上の勤務経験(育児休業・休職・停職等の期間を除く)

※出典:令和8年度実施 実施要項「11 選考区分」特別選考⑤。
「常勤の社員・職員」とはフルタイム勤務で月給制又は年俸制により給料を受けている方を指し、有期雇用(契約社員等)も含まれます。非常勤や時間給での勤務は該当しません。対象は小学校・中学校・養護教諭です。

ウの専門資格ルート、見逃さないでください。通算2年以上でいいんです(アは所定の7年間に通算5年以上、又は1社で継続3年以上)。理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・看護師・保健師・公認心理師といった、子どもの発達や心身に関わってきた方に、相模原市はしっかり扉を開けています。しかも同じ資格は、社会人経験者選考で受験する教科専門試験への3点加点の対象にもなっています。「教員免許は取ったけど、経歴が回り道だから……」と思っている方——その経歴が、相模原市では要件そのものです。

年齢について心配される方も多いのですが、相模原市の受験資格は「昭和40年4月2日以降に出生した者」——令和8年度実施なら60歳前後まで受験できる計算です。40代・50代で合格される方は実際にいらっしゃいます。私が見てきた方たちに共通しているポイントとして、次の3つがあると考えています。

  1. 今求められている教育を、謙虚に学べること。ICTの活用、主体的・対話的で深い学び——「自分が受けてきた授業」とは違う形が求められています。ここを学ぶ姿勢が見えるかどうか。
  2. 年下の同僚とフラットに働けること。40・50代の受験者について、面接官が懸念しているポイントの一つです。年下の人にマウンティングしてしまうと、懸念が強まります。
  3. 人生経験を「調整役」として提供できること。保護者対応、地域との連携、チーム内の調整——相模原市の面接の観点にある「同僚、仲間、家庭、地域と連携、協力して取り組もうとしているか」に、まっすぐ刺さる強みです。

その他のルート|⑥⑦⑧⑩と障害者選考

⑥スポーツ・芸術実績者受験教科に関する分野で、平成28年4月1日〜令和8年3月31日の10年間に、全国的規模の競技会で個人又は団体成績ベスト4(相当)以上、コンクール・展覧会等で個人又は団体成績3位(相当)以上の実績。高等学校以降の実績に限ります。対象は中学校の音楽・美術・保健体育のみ。教科専門試験が免除されます(令和7年度実施の早期チャレンジ!!合格者は、第1次試験を全て免除)
※スポーツ分野の対象種目は要項に37種目が列挙されています(陸上競技、体操、水泳、球技各種、武道、スキー・スケート、駅伝など)。
⑦大学推薦者令和8年度に大学等を卒業(修了)見込で、学業成績が優秀な者(大学推薦者特別選考実施要領では、履修した単位のうち「優」(100点満点で80点以上)に相当する単位数が60%以上、小数点以下切捨て。特別支援で受験する場合は、教諭普通免許状と特別支援学校教諭普通免許状を令和9年3月31日までに取得又は取得見込みであること)。教科専門試験が免除されます(令和7年度実施の早期チャレンジ!!合格者の大学推薦者は、第1次試験を全て免除)。大学等を通じての受験申込となり、大学による推薦手続に加えて、本人が大学推薦者用の専用フォームから令和8年5月26日17時までに電子申請する必要があります。大学は推薦書と成績証明書を同日消印有効で書留郵送します。まず所属の大学へ問い合わせてください(免除枠の対象となる大学等には市から別途通知されます)。この区分の合格者は「採用延期」(教職大学院進学等)ができません。
⑧前年度成績優秀者令和7年度実施の選考試験で名簿Aに登載されなかった方のうち、一定の基準を満たした成績上位者。一次が全部免除されます。該当する方には、令和7年度実施の第2次試験の結果通知でお知らせされています。
⑩栄養職員経験者ア:国・地方公共団体・学校法人が設置する学校等の正規栄養教諭として、令和3年4月1日〜令和8年3月31日の5年間に1年以上の勤務経験(育児休業・休職・停職等の期間を除く)
イ:相模原市職員の正規管理栄養士又は正規栄養士として、平成28年4月1日〜令和8年3月31日の10年間に3年以上の勤務経験(育児休業・休職・停職等の期間を除く)
一般教養・教職専門試験が免除されます
障害者選考身体障害者手帳/療育手帳/精神障害者保健福祉手帳のいずれかの交付を受けている方(期日が定められている手帳等は、受験申込日及び受験日当日に有効であること)。身体障害者手帳に代えて指定医等による診断書・意見書、療育手帳に代えて知的障害者であることの判定書を用いる場合も対象です(各書類の条件は実施要項を確認)。試験内容は一般選考・特別選考と同一ですが、受験に支障が生じないよう配慮があり、障害の程度に応じて試験内容の一部を変更又は免除する場合があります。配慮の具体的内容は事前相談を受け付けており、申込書の「受験上配慮を要する事項」欄に記入します(点字による出題、問題・解答用紙の拡大、拡大鏡・補聴器等の使用など)
※手帳をお持ちでない方も、障害の事由等により配慮が必要な場合は同じ欄に記入できます(スロープ、エレベーター、車椅子対応用トイレが利用可能な教室の使用など)。

※出典:令和8年度実施 実施要項「11 選考区分」「12 障害の事由等による受験上の配慮について」。

加点制度|最大20点(小学校全科(英語コース)の場合)。申込時の記入を忘れると加点されません

相模原市は、特定の免許状・資格を持っている方に第1次試験の加点を行います。「教科専門試験」と「一般教養・教職専門試験」の両方を受ける場合は、それぞれに加点されるので、点数は2倍になります。

加点対象の受験区分免許状資格
10点
(最大20点)
小学校全科(英語コース)中学校教諭普通免許状(英語)/高等学校教諭普通免許状(英語)TOEFL-iBT 72点以上/TOEIC L&R(IP除く)785点以上/実用英語技能検定準1級以上
5点
(最大10点)
小学校全科/小学校全科(特別支援)中学校教諭普通免許状/特別支援学校教諭普通免許状上と同じ英語スコア(TOEFL72/TOEIC785/英検準1級以上)
中学校小学校教諭普通免許状/特別支援学校教諭普通免許状上と同じ英語スコア(受験教科が英語の方のみ対象)
3点
(最大6点)
小学校全科/小学校全科(特別支援)幼稚園教諭免許状/受験教科以外の中学校教諭普通免許状/養護教諭免許状/栄養教諭免許状司書教諭、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、視能訓練士、手話通訳士、臨床心理士、公認心理師、看護師、保健師
中学校/養護教諭/栄養教諭中学校=幼稚園教諭免許状/受験教科以外の中学校教諭普通免許状/養護教諭免許状/栄養教諭免許状(小学校教諭普通免許状・特別支援学校教諭普通免許状は加点5点の対象) 養護教諭=幼稚園/小学校/中学校/栄養教諭免許状 栄養教諭=幼稚園/小学校/中学校/養護教諭免許状
小学校全科/小学校全科(特別支援)—TOEFL-iBT 42点以上/TOEIC L&R(IP除く)550点以上/実用英語技能検定2級以上

※出典:令和8年度実施 実施要項「16 特定の免許状・資格所有者に対する加点について」。
免許状及び資格「司書教諭」については令和9年3月31日までに取得見込の者も含みます。

加点の落とし穴(要項に明記されています)

  • 複数の加点要件を満たしても、合算されません。いずれか1つの加点要件による加点のみです。
  • 受験申込書の「加点希望欄」に記入がないと、加点されません。「持っているから自動的に」ではありません。
  • 加点を受けた方が要件を満たすことを証明する書類を提出できなかった場合は、加点が取り消され、その結果、第1次試験の合格点未満となった場合は名簿から削除されます
  • 小学校全科(英語コース)の受験者、小学校全科(特別支援)・中学校特別支援を受験資格「イ(ア)特別支援学校教諭普通免許状を所有」で受験する方も、加点の対象になる旨が要項に記載されています(どの加点表が使えるかは、要項の加点表と市教育委員会の案内でご確認ください)

相模原市の一次はマークシート2科目だけ。そこに最大20点(小学校全科(英語コース)の場合。ほかの受験区分は最大6〜10点)が乗るのは、かなり大きいです。特に英検2級・TOEIC550で小学校全科に3点(最大6点)という枠は、達成しやすいラインだと思います。申込時の記入忘れがいちばんもったいない失点です。出願の日は、加点希望欄を必ず声に出して確認してください。

併願制度|第1希望と第2希望を出せます

相模原市には、市の中で第1希望・第2希望を出せる併願制度があります。利用できる条件は選考区分ごとに決まっています。

大学推薦(⑦)①第1希望:中学校教諭(全教科等のいずれか)/第2希望:小学校教諭
②第1希望:養護教諭/第2希望:小学校教諭
③第1希望:中学校教諭/第2希望:中学校教諭(国語・理科・美術・技術・家庭・英語・特別支援のいずれか)
④第1希望:栄養教諭/第2希望:中学校教諭(家庭)
※該当の免許状を両方取得見込であることが必要
特別支援小学校と中学校の両方の教諭免許状をお持ちの方(見込み含む)は、特別支援の受験資格を満たせば小学校全科(特別支援)と中学校特別支援で併願可能
特別支援(②③④⑥⑧の方)該当教科の免許状と特別支援学校教諭普通免許状の両方を取得(見込みを含む)している方は、第1希望:中学校教諭(特別支援を除く)/養護教諭/栄養教諭 → 第2希望:小学校教諭(特別支援)又は中学校教諭(特別支援)(③市外正規教員は受験できる教科等が注3の範囲に限られ、⑥スポーツ・芸術実績者は中学校の音楽・美術・保健体育のみです)
中学校教諭(技術)②③④⑧の方で、第1希望の免許状と中学校技術免許状の両方を取得(見込みを含む)している方は、第1希望:中学校教諭(技術を除く全教科等のいずれか)/第2希望:中学校教諭(技術)

併願制度の共通ルール

  • 第1次試験は、第1希望・第2希望それぞれに結果が出ます。合格した教科等のみ結果が通知され、第2次試験に進めます。
  • 両方に合格した場合、第2次試験は「第1希望」の教科等で受験します(模擬授業・実技等)
  • 第2次試験は、名簿登載・不登載にかかわらず本人に郵送で結果を通知します
  • 両方名簿登載となった場合は、いずれか希望する教科等の採用予定者となります

※出典:令和8年度実施 実施要項「15 併願制度について」。
なお一人につき、原則として一つの受験区分・教科等・選考区分のみの申込となり、申込受付期間終了後の変更はできません。

令和8年度実施で名簿Aに入れなくても、次がある|名簿Bと「前年度成績優秀者」

相模原市の大きな特徴が、この繰上採用制度です。第2次試験で一定の基準に達した方は、名簿Aか名簿Bに登載されます。

名簿A令和9年4月1日付けで採用予定。公表される倍率の分母はこの人数です。
名簿B校種教科において不足等が生じた場合のみ名簿Aに登載変更されます。登載期間は令和8年12月25日(金)まで。
名簿Bのまま期間を過ぎたら①令和9年度に常勤代替教諭として優先的に任用されます
②令和9年度実施(令和10年度採用)の選考試験で、令和8年度実施と同じ受験区分を受験する場合は第1次試験が免除されます
任期付教員採用試験との関係名簿B登載者が令和8年度実施の任期付教員採用選考を受験する場合、自己PR書の提出と面接は免除されます(電子申請のほか、写真票等の提出(令和8年度実施では11月18日消印有効)が必要です。申込期間は2026年10月1日〜11月6日。詳細は市の採用選考案内で確認してください)
⑧前年度成績優秀者令和8年度実施の要項では、令和7年度実施で名簿Aに登載されなかった方のうち一定の基準を満たした成績上位者が、特別選考⑧で一次が全部免除で受験できました。令和9年度実施以降の扱いは、要項で確認してください。該当者には第2次試験の結果通知でお知らせされます。

※出典:令和8年度実施 実施要項「9 採用(繰上採用制度)」「11 選考区分」特別選考⑧。

ここ、落ちたときのことを考えたくない気持ちは分かりますが、知っておいてほしいんです。相模原市は、名簿Bに登載され、登載期間を過ぎて不採用となった人に対して、常勤代替としての優先任用と、翌年度に同じ受験区分を受ける場合の一次免除を用意しています(名簿Aに登載されなかった成績上位者には、上の表の「⑧前年度成績優秀者」の一次免除もあります)。この年の努力を、翌年に持ち越せる制度があるということ。1年目で決められなくても、名簿Bに登載された方や⑧に該当する方は、翌年は筆記なしで模擬授業と面接(実技がある教科は実技も)に集中できる場合があります——それはもう、まったく違う戦い方ができます。

採用延期という制度もあります

名簿A登載者(⑦大学推薦者による合格者を除く)が「教職大学院への進学」または「教職大学院・大学院在学者(1年生に限る。教育課程が3年間の場合は2年生)の修学継続」のために、修了後の採用を希望する場合、本人の申出と許可により採用期日を延期できます。延期できる期間は教職大学院進学者は2年間、教職大学院・大学院の修学継続者は1年間。条件は、①受験区分・教科等の教諭普通免許状を令和9年3月31日までに取得していること、②大学院の修学により受験区分・教科に関する専修免許状を取得すること、です。
※出典:実施要項「10 採用延期」。

よくある質問

Q. 特別選考は、一般選考より受かりやすいのですか?

A. 今回確認した資料では選考区分ごとの合格率を確認できていませんので、「受かりやすい」とは言い切れません。ただし確実に言えるのは、免除される科目の分だけ、二次対策に時間を回せるということです。相模原市の二次は模擬授業7分と個人面接(中学校の音楽・美術・保健体育・英語は実技も)——ここが勝負ですから、時間の再配分そのものがアドバンテージになります。なお申告内容が資格要件を満たさないと市が判断した場合は、本人へ連絡のうえ一般選考で受付されます(受験資格を満たしている場合は、不受理にはなりません)。

Q. 非常勤講師の経験は使えますか?

A. ①教職経験者の「イ」で使えます。ただし条件は「相模原市立学校の非常勤講師として令和6年4月1日〜令和8年3月31日の2年間に通算11か月以上」+「令和8年4月1日〜4月30日の間に1日でも相模原市立学校の非常勤講師・常勤代替教諭・任期付職員(教員)として任用実績」です。他市での非常勤講師の経験や、①の「ア」(正規・任期付・常勤代替の10年間で1年以上)には通算できません。要項には具体的な計算例が2つ載っていますので、必ず原本で確認してください。

Q. 「大学3年生等早期チャレンジ!!」に落ちたら、翌年に不利になりますか?

A. 令和8年度実施の要項では、不利益になる旨の記載は確認できていません。この選考は「一般教養・教職専門試験」だけを前倒しで受け、合格すれば翌年その科目が免除されるという仕組みです。翌年は通常どおり受験できますし、資格要件を満たせば大学推薦者などの特別選考区分での受験や、併願制度の利用も可能です。要項を確認したうえで、受けるかどうかを決めてください。

Q. 社会人経験者で受けると、二次で不利になりませんか?

A. 相模原市の個人面接の評価の観点には「同僚、仲間、家庭、地域と連携、協力して取り組もうとしているか」「前向きで積極性があり、困難な状況の中でも柔軟に粘り強く対応しようとしているか」があります(別紙8)。社会人経験は、まさにここを語れる材料です。大事なのは「経験を誇る」のではなく「経験を教育にどう翻訳するか」。前職の話をするときは、「だから相模原市の子どもたちに、こう関われます」まで話せると伝わりやすくなります。

Q. 資格要件を満たす証明書は、いつ提出するのですか?

A. 採用候補者名簿A登載後です(職歴証明書・派遣期間証明書・実績を証明する書類の写しなど)。申込時は自己申告ですが、後から出した証明書が申告内容を下回り、資格要件を満たさないと判断された場合は、名簿から削除されます。要項は特別選考①〜④・⑤で、証明を受ける教育委員会や勤務先から要件を満たす内容の証明書が発行されることを確認しておくよう注意しています。特別選考①〜④では、辞令の写し等では受け付けられません。出願前に、証明書が出るかどうかを確認しておきましょう。

Q. 相模原市で働くことの魅力は?

A. 市が令和8年度実施の採用パンフレット「ちょうど良いまち、さがみはら」で挙げているのは、①異動が市内限定(引越しを伴う異動が少なく、通勤時間も長くなりにくい) ②学校数がちょうどよい規模(小学校67校・中学校34校・義務教育学校2校、児童生徒およそ5万人。政令市として先進性のある教育をスピード感をもって推進できる) ③学び続けるサポート(授業のスペシャリストである指導教諭5名の授業を見て学べる/授業づくりを支援する生成AIの活用環境) ④働き方改革と処遇改善(国の手当に加え市独自の処遇改善)です。面接で「なぜ相模原市か」を語るとき、この4つは自分の言葉に変換して使える材料になります。

この記事は、あなたの報告で育ちます

相模原市の受験報告は、2026年10月時点で1件も届いていません。特別選考の条件は要項から書けますが、「特別選考で受けたとき、面接でその経歴をどこまで掘られたか」は、受けた方にしか分かりません。相模原市を受験された方、ぜひ今後の受験生のために教えてください。ご報告いただいた方には、お礼に「合格発表のあとどうなる?」ガイド(PDF)をお渡ししています。

■ 教採 過去問データベース|受験報告フォーム

■ 相模原市の二次試験|模擬授業7分+個人面接の内容・日程・出題傾向
■ 相模原市の倍率|令和9年度採用の最終結果と5年間の推移(校種別・教科別)

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