【教員採用試験】相模原市の二次試験|模擬授業7分+個人面接の内容・日程・出題傾向(実録募集中)

こんにちは、金井志津乃です! 

相模原市って、神奈川県の試験とまとめて受けられるんですか? あと二次で模擬授業があるって聞いたんですが、何分くらいやるんでしょう……。

相模原市は神奈川県・横浜市・川崎市とはまったく別の試験です。実施要項の1ページ目にはっきり書かれています。そして模擬授業は「導入から展開にかけての最初の7分間」。しかも指導案を当日提出します。ここが相模原市の一番の勝負どころですよ!

この記事では、相模原市立学校教員採用候補者選考試験の第2次試験(模擬授業・個人面接・実技試験)について、令和9年度採用の実施要項と、市が公表している「評価の観点」を1行ずつ読み込んで整理します。

この記事の根拠

  • 相模原市の受験報告は、2026年10月時点で1件も届いていません。だからこの記事に「実際に聞かれた質問」のリストはありません。ごまかさずにお伝えします。そのぶん、実施要項と「評価の観点」(別紙8)を徹底的に読み込んで、当日の中身を再現できるところまで書きました。
  • 市販の全国版過去問集から相模原市分を独自に確認し、全国と比べた出題傾向をおおまかに確認(個別の設問は転載していません)。収録は2年分(令和5年度採用・令和8年度採用。令和6・7・9年度採用は収録がありません)。
  • 日程・試験内容・模擬授業のルール・加点・結果発表日は令和9年度採用(令和8年度実施)の実施要項と照合済み。評価の観点は市が公表している「第2次試験の『評価の観点』について」(別紙8)によります。
  • 執筆:金井志津乃(高校地歴の教員採用試験に新卒合格・高校教員として6年半勤務・教採スクール「教員の学校」運営・YouTubeチャンネル登録者1.7万人・大学講演・教採専門誌「教員養成セミナー」への執筆経験)
令和9年度採用(令和8年度実施)|選考の日程

申込受付(電子申請):令和8年4月3日(金)午前9時〜5月26日(火)午後5時〈受信有効〉
受験票・写真票の交付:6月17日(水)以降(電子申請の個人画面からPDFをダウンロードして印刷)
第1次試験:7月5日(日)/会場は相模原市内又は近郊の大学(予定)
第1次試験の結果発表:7月24日(金)午前10時頃
第2次試験:8月10日(月)〜8月16日(日)のうち指定した1日/会場は相模原市立学校を予定
第2次試験の結果発表:9月18日(金)午前10時頃

気をつけたいのは二次までの間隔です。一次の発表が7月24日、二次は早い人で8月10日。模擬授業の指導案を仕上げる時間は、実質2週間ちょっとしかありません。しかも二次は、要項に「8月10日(月)〜8月16日(日)のうち指定した1日」とあります(誰がどのように指定するかは要項から読み取れません。第1次合格者への案内で確認してください)。一次の勉強と並行して、模擬授業の準備を始めておくことをおすすめします。
※出典:令和8年度実施 相模原市立学校教員採用候補者選考試験実施要項。
令和10年度採用(令和9年度実施)の第1次試験は、令和8年10月時点の市の案内で、令和9年7月4日(日)予定とされています。その他の日程・詳細は要項公表後に確認してください。

お読みいただく前に

この記事は各自治体の実施要項等をもとに記載しています。ただし、日程や制度の変更、こちらの見落としがないとは言い切れません。最後は必ず、各自治体の実施要項をご自身でご確認ください。

目次

相模原市の選考の全体像|30秒でわかる基本情報

まず、何がいつ行われるのかを整理します。相模原市は試験科目がとてもシンプルです。だからこそ、一つひとつの比重が重くなります。

第1次試験(7月5日)教科専門試験(60分・マークシート)/一般教養・教職専門試験(60分・マークシート)
第2次試験(8月10日〜16日のうち1日)模擬授業(7分間)/個人面接/実技試験(中学校の音楽・美術・保健体育・英語のみ。④元市内正規教員は免除)
小論文は?ありません。一次にも二次にも論文・作文の科目はありません(実施要項「選考試験日、会場及び内容」)。
集団討論・集団面接は?ありません。二次の面接は個人面接のみです。
提出書類は?要項で二次当日の提出書類として示されているのは模擬授業の指導案(指定様式)です。面接カードや自己PR用紙についての記載は、令和8年度実施の要項では確認できていません。
神奈川県・横浜市・川崎市との関係実施要項に「(神奈川県、横浜市及び川崎市の採用試験とは異なります。)」と明記。まったく別の試験です。
採用される学校相模原市立の小学校・中学校・義務教育学校。栄養教諭は学校給食センターへの配置もあります。
結果の開示第1次は不合格者本人が教職員課の窓口で開示請求できます(試験の種類ごとの得点/令和8年8月21日(金)まで。土日祝日を除く8時30分〜17時)。第2次は名簿登載されなかった方に得点を通知します。

※出典:令和8年度実施 相模原市立学校教員採用候補者選考試験実施要項。

この表、よく見てください。相模原市の二次は「模擬授業・個人面接・(一部の教科だけ)実技」の3つだけ。小論文も集団討論も面接カードもありません。ということは——二次では「授業ができるか」と「人として話せるか」が大きく見られると考えられます。市の「評定及び選考方法」では、二次の満点が模擬授業100点・個人面接400点・実技試験20点とされています。勉強時間の配分は、模擬授業と、模擬授業につながる個人面接の両方に厚めに回すことをおすすめします。

評価の観点は公表されています(別紙8)

相模原市は、二次の3科目それぞれについて何を見るのかを公表しています。ここが対策の設計図になります。

試験評価の観点要項に書かれている「例」
模擬授業姿勢・態度「児童生徒が安心できるような表情で授業をしているか」
社会性・協調性・コミュニケーション能力「児童生徒の視点に立った授業をしようとしているか」
知識・技術「各学年の発達段階に応じた指導内容となっているか」
個人面接姿勢・態度「児童生徒に愛情をもって対応しようとしているか」
社会性・協調性・コミュニケーション能力「同僚、仲間、家庭、地域と連携、協力して取り組もうとしているか」
向上心・使命感「教科指導について、研究心、探求心をもっているか」「前向きで積極性があり、困難な状況の中でも柔軟に粘り強く対応しようとしているか」
知識「教科や児童・生徒指導、教育の今日的課題に関する基礎的な知識をもっているか」
実技試験技能「中学校の教科指導を行う上で、必要な基礎的な技能をもっているか」

※出典:相模原市「令和8年度実施 相模原市立学校教員採用候補者選考試験第2次試験の『評価の観点』について」(別紙8)。

ここ、深く読んでほしいんです。模擬授業の「社会性・協調性・コミュニケーション能力」の欄に書かれているのは「児童生徒の視点に立った授業をしようとしているか」。子どもの側から授業を組んでいるかを見ようとしていると読めます(同じ表には「知識・技術」の観点もあります)。そして個人面接の観点には「同僚、仲間、家庭、地域と連携、協力して」とあります。相模原市は「一人でがんばる先生」ではなく「チームで働ける先生」を求めていると考えられます。

① 模擬授業|7分間、導入から展開まで。指導案は当日提出

模擬授業がある自治体では、この模擬授業でライバルに差をつけられます。相模原市の二次でも、模擬授業にしっかり時間を配分しましょう。要項の記述はこうです。

  • 教科等の1単位時間の授業計画を立て、導入から展開にかけての最初の7分間の模擬授業
  • 7分間には準備・片付けの時間は含まないが、それぞれ1分以内で済ませること
  • 指導案(指定様式)を、試験当日に提出する
  • 会場は普通教室(普通教室で行う授業を想定すること)

※出典:令和8年度実施 実施要項「第2次試験 試験内容」。

校種・受験区分ごとに、授業の範囲が決まっています

小学校全科小学校における教科の授業(外国語(英語)含む)。特別の教科 道徳、特別活動、総合的な学習の時間、外国語活動は除く。
小学校全科(英語コース)小学校における外国語活動・外国語(英語)に関する授業
小学校全科(特別支援)小学校の知的障害又は自閉症・情緒障害の特別支援学級における教科の授業(道徳、特別活動、総合、自立活動、外国語活動は除く)
中学校(特別支援を除く)受験する教科の授業
中学校(特別支援)中学校の知的障害又は自閉症・情緒障害の特別支援学級における教科の授業(道徳、特別活動、総合、自立活動は除く)。所有する中学校教諭免許状以外の教科も可。
養護教諭児童・生徒への保健教育に関する授業
栄養教諭児童・生徒への食に関する授業

※出典:令和8年度実施 実施要項。

ここで見落としがちなのが「除く」の指定です。小学校全科は道徳・特別活動・総合・外国語活動が対象外。つまり「学級づくりの語りで乗り切る」ことはできません。教科の授業として、7分で成立させる必要があります。逆に特別支援学級を受験する方は、自立活動が除かれている点に注意してください。

持ち込みルールが細かい|要項に1ページ分の注意書きがあります

相模原市の要項には、模擬授業の留意事項がまるまる1ページ割かれています。裏を返せば「教材を持ってくる前提」の試験だと考えられます。

事務局が用意するものチョーク(白・赤・黄)/HDMIケーブル/大型テレビ
自分で用意するものそれ以外すべて。勤務している学校から貸与されている機器や備品等は使用できません(必ず個人の機器等を用意)。
準備・片付けの1分に含まれるもの機器の接続、プリント等の配付、資料の掲示。1分以内で準備ができない場合は、別の方法で授業を実施することになります。
情報端末機器ノートPC・スマホ・タブレットはインターネット接続を遮断した状態でのみ使用可。HDMIで大型テレビに接続して動画・静止画を映すことは可能(HDMI以外の接続方法は自分で用意)。ノートPCの貸出はなし・PC操作も自分で行う。
プリントの配付生徒役への配付は可能。面接員には配付できません。配付したものは終了後に回収。
資料の掲示会場(普通教室)の黒板以外への掲示も可能。ただし終了後に回収。

※出典:令和8年度実施 実施要項「★模擬授業に関する留意事項について★」。

この「1分ルール」は、準備に慣れていないと影響が出やすいところです。PCをつないで、資料を貼って、プリントを配って——を1分でやるには、練習が要ります。1分を超えたら「別の方法で授業を実施」=準備した教材が使えないまま7分が始まるということ。ICTを使うなら、接続を含めて何度もリハーサルを。逆に、チョークと自作の掲示物だけで勝負を組み立てておくのも、立派な戦略です。「機器が動かなくても同じ授業ができる形」を一つ持っておくと安心です。

7分の模擬授業をどう組むか|私が受講生に伝えている3つ

私自身、高校地歴の採用試験で模擬授業を受けて合格しました。そのとき意識していたことと、その後に模擬授業指導をしてきて分かったことを整理すると、押さえるべきは3つの層です。

  1. 先生としての雰囲気。声の大きさは教室のどこに座っていても聞こえるか。目線は教室の隅々まで配れているか。話すスピードは速すぎないか。姿勢は猫背になっていないか。これは一人で練習しても分かりません。家で自撮りして、客観的に自分を見るのがいちばん早いです。私もYouTubeを撮っていて「自分、全然イケてないな」と気づくことばかりですから。
  2. 授業の構成。①目標を示す——「この授業の終わりに〇〇を説明できるようになっていたら、今日の目標はクリアだよ」と最初に言う。
    ②授業の流れを最初に明示する——「まず〇〇を見て、そこから△△が分かって、最後にペアで説明し合ってもらうからね」。この流れの明示は、集中力を保つことが難しい子にも有効な手立てになります。
    ③興味関心を引きつける導入——私は産業革命の授業で「みんな、自分の制服の繊維をよく見てみて」と始めました(面接官だけの場での演技です)。自分の身近なもの、子どもの文化に切り込むのが効きます。
  3. 授業者としてのスキル。①対話を入れる——教師と生徒の対話だけでなく、生徒どうしの対話(ペアワーク・グループワーク)も入れる。面接員しかいない教室で空席に話しかけるのは気まずいですが、私は受験のとき、空席に誰かが座っていると思って見渡しながら話しかけていました。相模原市の要項では生徒役への配付に触れられているため、当年度の実施方法に合わせて練習してください。
    ②意欲・自己肯定感を高める言葉かけ——子どもが話している演技をした後に「いま、面白いことに気づいたね」と返す。演じることで、普段の関わり方をアピールできるんです。

そのうえで、他の受験生より一段上に行くために必要な要素が3つあります。相模原市の「評価の観点」と、驚くほどきれいに重なります。

合格する模擬授業の3要素中身相模原市の観点でいうと
① 子どもが見える目の前に本当に子どもがいるような授業。子どもの反応や疑問の想定がリアルで、「この授業は現場でやっても成り立つな」と思わせる。姿勢・態度(児童生徒が安心できるような表情)
② 意図が見えるなぜそのタイミングでその発問をしたのか。なぜその立ち位置なのか。一つひとつの行動に理由がある。評価が伸びない授業は、意図を汲み取ろうとしても汲み取れない=意図を持たずに何となく進めている。知識・技術(発達段階に応じた指導内容)
③ その人らしさが光る「この授業を通して、子どもにこういう力を身につけてほしい」というその人なりの思いが授業に出ている。知識を注入するだけの授業にしない。社会性・協調性・コミュニケーション能力(児童生徒の視点に立った授業)

私が模擬授業を指導させていただいた方で、高校のある教科で「2名」という少ない枠を合格された方がいます。その方はこの3つを全部クリアしていました。特に②の「意図が見える」は、評価が伸び悩む人ほど抜けています。「なぜこの単元を選んだのか」「なぜこの発問を、このタイミングで入れたのか」——これを言葉にできる状態にしておいてください。相模原市でも、そのまま個人面接で聞かれることがあります(過去問集の記録には、模擬授業の単元選択の理由などを問う設問があります)から。

「落ちる模擬授業」と「受かる模擬授業」を実演で見比べると、違いが一目で分かります。模擬授業のポイントは、指示の明確化、姿勢・態度、専門性、興味関心を引く工夫、子どもの実態把握の5つです。7分という短い時間では、導入で興味関心を引く工夫も大切にしてください。

全国共通の模擬授業対策は、こちらの記事にもまとめています。

■ 教員採用試験の模擬授業対策|評価されるポイントと組み立て方

② 個人面接|令和5年度採用の小学校の記録では面接官4人・30分。追質問が多い傾向です

要項に書かれている個人面接の内容は、「教科指導及び専門性、教員としての資質や適性、人物に関する面接」の一行だけです。時間や面接官の人数は書かれていません。

そこで、市販の全国版過去問集に記録されている相模原市分の形式メモを集計しました。その結果、令和5年度採用の小学校の2つの報告ブロックに「面接官4人・30分」と記録されています。これは過去の報告であり、令和9年度採用の全受験者に共通する形式を示すものではありません。

形式(過去問集の形式メモより)令和5年度採用の小学校の2つの報告ブロックに「面接官4人・30分」と記録されています。要項には面接官の人数・時間の記載がなく、令和9年度採用の形式を示すものではありません。
追質問(深掘り)の多さ確認できた範囲では、「→」でつながる追質問つきの設問が、全国と比べて多めの傾向です。
要項に書かれた観点姿勢・態度/社会性・協調性・コミュニケーション能力/向上心・使命感/知識(別紙8)

※出典:市販の全国版過去問集の相模原市分(令和5年度採用・令和8年度採用の収録分)を当ブログで確認。
個別の設問文は掲載していません。

この追質問の多さという傾向、私はかなり重く見ています。過去の報告では、4人の面接官が30分かけて、1つの答えを掘り下げる形が記録されています——つまり相模原市の面接は「用意した答えを言い終えたところから」が本番になりやすいと考えられます。想定問答を一問一答で作っても、2手目・3手目で崩れやすくなります。準備は「深掘りツリー」で。1つの答えに対して「なぜそう思ったの?」「具体的には?」「それを相模原でどう生かすの?」と、自分で自分に3回聞くところまでやってください。

何が聞かれやすいか(過去問集の傾向・全国平均との比較)

設問そのものは転載しませんが、テーマの出題の多さを全国と比べると、相模原市の輪郭が見えてきます。確認できた設問の数は多くありませんので、あくまで傾向としてご覧ください。

テーマ全国と比べた傾向(確認できた範囲)
授業づくり全国と比べて多めの傾向(確認できた設問は10件)。目立つテーマの1つ。
学級経営多め
特別支援・合理的配慮多めの傾向(確認できた設問は2件)
地域連携多めの傾向(確認できた設問は2件)
外国籍・多様性多めの傾向(確認できた設問は2件)
保護者対応ほぼ全国並み
不登校やや多めの傾向(確認できた設問は1件)

※出典:市販の全国版過去問集の相模原市分を当ブログで集計。
確認できた設問の数が少ないため、傾向は目安としてお読みください。

記録されている個人面接の設問を通して読むと、その日に実施した模擬授業を振り返らせる質問が複数出てくることが分かります(令和5年度採用の記録)。単元選択の理由、練習量、自己評価、良かった点と課題——模擬授業と個人面接がひと続きになっているのが、この記録から見える相模原市の形のひとつです。もう一つ目立つのは、相模原市という土地との接点を確かめる質問。市内で過ごした経験の有無や、市を紹介するとしたらどこか、といった問いが記録されています。

だから相模原市の面接準備は、この順番で進めることをおすすめします。①模擬授業を作る ②その授業について「なぜ?」を10個自分に問う ③相模原市の教育(次でお話しします)と、自分の言葉をつなぐ。この3ステップです。模擬授業を作らないまま面接練習だけしても、相模原市では的を外しやすくなります。

なお、令和5年度採用の記録には場面指導の形式の設問が2件含まれていました。ただし現行(令和9年度採用)の実施要項に「場面指導」という科目はありません。二次の科目は模擬授業・個人面接・実技試験の3つです。個人面接の中で「こういう場面ではどうしますか」と問われる可能性はありますので、教科の授業だけでなく、日常場面の指導も語れるようにはしておきましょう。

面接対策の全体像は、こちらの完全解説動画で体系的にまとめています。個別の質問対策に入る前に、一度これで土台を固めるのがおすすめです!

深掘り質問に強くなるコツは、面接官が「知りたい順番」を先回りして準備することです。この考え方は大学講演で詳しく解説しました。

③ 実技試験|中学校の音楽・美術・保健体育・英語のみ

実技試験があるのは中学校の音楽・美術・保健体育・英語を受験する方だけです。それ以外の受験区分にはありません。また、特別選考④元市内正規教員は実技試験が免除されます。内容は要項に「予定」として示されています。

音楽①視唱及び伴奏付け(初見) ②ピアノによる弾き歌い——A群・B群からそれぞれ1曲ずつ、合計2曲。楽譜を見て演奏してよく、3番まで行う。
A群:赤とんぼ/夏の思い出/花/浜辺の歌 B群:早春賦/花の街
※令和8年度実施の要項では、楽譜は当年度(令和8年度)に相模原市立中学校及び義務教育学校後期課程で使用している教科書に掲載されているものを各自で用意することとされています。
美術素描と立体の表現
保健体育器械運動と球技
英語英語コミュニケーション能力(日常的な会話や英語教育、英語教授法等についての意欲、知識、技能を含む)

※出典:令和8年度実施 実施要項「実技試験」。
実技試験の評価の観点は「技能」——「中学校の教科指導を行う上で、必要な基礎的な技能をもっているか」(別紙8)です。

令和8年度実施の要項では、音楽を受験する方は曲名まで公表されているのが大きなアドバンテージです。A群4曲・B群2曲の中から選ぶだけ。楽譜は「相模原市立中学校で使っている教科書のもの」と指定されているので、ここは早めに確認を。そして観点が「基礎的な技能」と書かれている点も見逃さないでください。コンクールの完成度ではなく、授業に必要な基礎的な技能を見ていると考えられます。

相模原市の倍率|令和8年度採用は3.1倍・中学校4.8倍(令和9年度採用は2.8倍・中学校3.2倍)

この記事の倍率の定義

相模原市が公表する倍率は、今回確認した令和5年度実施・令和8年度実施の結果表では第1次試験の受験者数 ÷ 採用候補者名簿A登載者数(「A/B」)と明記されています。令和4年度実施の表は市外正規教員特別選考の受験者も分子に加えた別の算式です。他県でよく使われる「志願者÷採用予定」とは分母も分子も違うので、比較のときは注意してください。なお相模原市の「合格」は採用候補者名簿A(翌年4月1日付けで採用予定)への登載を指し、これとは別に名簿B(校種教科において不足等が生じた場合のみ名簿Aに登載変更)があります。

ここでは、令和8年度採用(令和7年度実施)の結果を紹介します。全体で募集155人程度・名簿A登載141人・倍率3.1倍。校種別では小学校1.8倍・中学校4.8倍と、はっきり差がつきました。

受験区分募集数名簿A登載者倍率(令和8年度採用)前年(令和7年度採用)
小学校 計85人程度90人1.8倍2.0倍
中学校 計65人程度46人4.8倍5.2倍
養護教諭2人程度2人13.5倍10.0倍
栄養教諭3人程度3人5.7倍—
合計155人程度141人3.1倍3.2倍

※出典:令和8年度実施 実施要項 巻末「令和7年度実施 相模原市立学校教員採用候補者選考試験 最終結果」。

令和9年度採用(令和8年度実施)については、5月8日時点の応募状況(中間発表)が公表されています。小学校は募集75人程度に対し応募80人、中学校は募集75人程度に対し応募92人(いずれも「大学3年生等早期チャレンジ!!」を除く数)。第2次試験の結果は令和8年9月18日(金)午前10時頃に発表されました。市が公表した「第2次試験結果(9月18日)」によると、全体でA名簿登載142人・倍率2.8倍(B名簿登載20人)です。教科別の数字は倍率の専用記事にまとめています。

■ 相模原市の倍率|令和9年度採用の応募状況と教科別・校種別の推移
■ 相模原市の特別選考①〜⑩と一次免除ルート|大学3年生早期チャレンジ・講師・社会人・加点制度

この記事は、あなたの報告で育ちます

正直にお伝えします。相模原市の受験報告は、2026年10月時点で1件も届いていません。

だからこの記事には、「実際に聞かれた質問」のリストがありません。要項と評価の観点を読み込んで、書けるところまでは書きました。でも——「模擬授業のあと、面接官はまず何を聞いてきたのか」「面接官に役割分担はあったのか」「7分の合図はどう入るのか」。こうした受けた人にしか分からないことは、報告がなければ永遠に書けません。

相模原市を受験された方、ぜひ今後の受験生のために教えてください。一次だけ受けた方の情報も大歓迎です。ご報告いただいた方には、お礼に「合格発表のあとどうなる?」ガイド(PDF)をお渡ししています。

■ 教採 過去問データベース|受験報告フォーム

傾向と対策|公表資料から見えた7つの法則

  1. 相模原市の二次は「模擬授業」と「個人面接」が中心。小論文も集団討論もありません。面接カードの記載も要項では確認できていません。二次は模擬授業・個人面接・(一部の)実技だけ。模擬授業は、「子どもが見える」「意図が見える」「その人らしさが光る」の3つを意識して作ってください。
  2. 模擬授業は7分・導入から展開まで。まとめまで到達しなくてもよいと考えられます。「つかんで、動かす」ところに全力を。目標提示と流れの明示を最初の1分で終える設計にしておくと、7分がきれいに収まります。
  3. 指導案は当日提出。指定様式です。1単位時間の授業計画を書いたうえで、その最初の7分を実演します。「なぜこの単元か」「なぜこの発問か」を指導案に落とし込めていれば、面接での深掘りにもそのまま答えられます。
  4. 準備・片付けは各1分以内。1分以内に準備ができない場合は「別の方法で授業を実施」します。ICTを使うなら接続の練習まで。機器なしでも成立する形を持っておくと安心です。
  5. 個人面接は過去の報告では面接官4人・30分、追質問は全国と比べて多めの傾向。一問一答ではなく深掘りツリーで準備。1つの答えに「なぜ」を3回重ねてください。
  6. 「授業づくり」は、確認できた範囲では全国と比べて多めの傾向。学級経営、特別支援、地域連携、多様性も多めです。授業の話を、子どもの姿で語れるようにしておくことをおすすめします。
  7. 「なぜ相模原市か」は用意しておくことをおすすめします。市との接点を確かめる質問が令和5年度採用の記録にあります。神奈川県・横浜市・川崎市と別の試験である以上、「神奈川で働きたい」では答えになりません。相模原市でなければならない理由を言葉にしてください。
相模原市の教育がめざすもの(第2次相模原市教育振興計画)

第2次相模原市教育振興計画(令和2〜9年度)が掲げる「相模原市の教育が目指す人間像」は——

共に認め合い 現在(いま)と未来を創る人

「共に認め合い」には、まず自分の良いところや可能性に気付き、短所を含めて自分自身だと認める。そのうえで他の人にもそれぞれ良いところがあると理解し、皆が共に認め合い、つながり、支え合えるようになってほしいという思いが込められています。「現在と未来を創る」には、自ら学びに向かい、深く思考して主体的に行動するとともに、多様な人々と高め合いながら新たな価値を生み出してほしいという願いが込められています。

そして、3つの基本姿勢の1番目がこれです。

  • 温かさと先進性のある教育の推進——障害の有無や生育環境などにかかわらず誰もが十分に学ぶことができるよう、誰一人取り残さない温かさのある教育と、進取の精神で臨む先進性のある教育を推進
  • 「縦の接続」と「横の連携」——幼児期から高齢期までの生涯にわたる学びを意識した縦の接続と、学校・家庭・地域住民等や行政が一丸となる横の連携
  • 教育資源の効果的な活用——豊富な人材や豊かな自然環境を活用し、課題のあるポイントに重点的な取組を実施

採用パンフレット「ちょうど良いまち、さがみはら」でも、「さがみはら教育の強みは温かみのある教育と先生です」と教育長のメッセージが掲げられています。面接の観点にある「同僚、仲間、家庭、地域と連携、協力して」は、この「横の連携」とつながっていると考えられます。回答の着地点を、この言葉のどれかに合わせる意識を持つと、面接全体に一貫性が出ますよ! ※出典:第2次相模原市教育振興計画 概要版(令和2年3月発行/計画期間 令和2年度〜9年度)、「ちょうど良いまち、さがみはら」令和8年度実施 相模原市立学校教員採用試験。

また、『生徒指導提要(改訂版)』には現代の教育課題に合わせた生徒指導の在り方が書かれており、面接の回答を組み立てるうえで必読です。相模原市の施策は相模原市教育委員会のページから確認できます。

よくある質問

Q. 神奈川県・横浜市・川崎市と併願できますか?

A. 相模原市の実施要項には「(神奈川県、横浜市及び川崎市の採用試験とは異なります。)」と明記されています。まったく別の試験なので、他の自治体との併願の可否や日程は、それぞれの自治体の要項で確認してください。相模原市の第1次試験は令和8年7月5日(日)ですので、必ず各自治体の日程で確認してください。なお相模原市の要項でいう「併願制度」は、相模原市の中での第1希望・第2希望の併願(例えば大学推薦者は両方の免許状を取得見込みの場合に中学校教諭→小学校教諭の併願が可能。特別支援への併願なども、対象の選考区分と免許状等の条件があります)を指しています。

■ 神奈川県の二次試験|内容・日程・出題傾向 ■ 横浜市の二次試験|内容・日程・出題傾向 ■ 川崎市の二次試験|内容・日程・出題傾向

Q. 模擬授業の単元やテーマは、いつ分かりますか?

A. 相模原市の要項には、テーマを当日指定するという記載がありません。書かれているのは受験区分ごとの「授業の範囲」(小学校全科なら教科の授業、道徳・特活・総合・外国語活動は除く、など)だけで、1単位時間の授業計画は自分で立て、指導案を当日提出する方式です。つまり単元は自分で選べると読めます。ただし細部の運用は年度により変わる可能性がありますので、必ず当年度の要項と、一次合格後に届く案内をご確認ください。

Q. 小論文はありますか?

A. ありません。令和9年度採用の要項では、第1次試験は「教科専門試験」と「一般教養・教職専門試験」の2科目(いずれもマークシート・各60分)、第2次試験は模擬授業・個人面接・実技試験です。論文・作文の科目はありません。そのぶん、教科専門と教職教養で得点を積み上げることが一次突破の土台になると考えられます(要項に配点・合格基準点の記載はありません)。

Q. 「採用候補者名簿B」って何ですか? 補欠合格のことですか?

A. 近い仕組みです。第2次試験で一定の基準に達した方は名簿Aか名簿Bに登載されます。名簿Aは令和9年4月1日付けで採用予定。名簿Bは校種教科において不足等が生じた場合のみ名簿Aに登載変更されます。名簿Bの登載期間は令和8年12月25日(金)まで。期間を過ぎて不採用となった場合も、①令和9年度に常勤代替教諭として優先的に任用 ②令和9年度実施(令和10年度採用)の選考試験で、令和8年度実施と同じ受験区分を受験する場合は第1次試験を免除という優遇があります。また、名簿Bの方が令和8年度実施の任期付教員採用選考を受験する場合は、自己PR書の提出と面接が免除されます(電子申請など所定の申込手続は必要です)。
※出典:令和8年度実施 実施要項「9 採用(繰上採用制度)」、相模原市教育委員会「令和8年度実施 相模原市立学校任期付職員(教諭)採用選考案内」(2026年10月1日)。

Q. 採用されたら、どこの学校に行くことになりますか?

A. 相模原市立の小学校・中学校・義務教育学校です(栄養教諭は学校給食センターへの配置もあり)。令和8年度実施の採用パンフレットによると、市内には小学校67校・中学校34校・義務教育学校2校、およそ5万人の児童生徒がいます。市が挙げている魅力の一つが「異動は市内限定」——引越しを伴う異動が少なく、通勤時間も長くなりにくい、という点です。引越しを伴う異動が少ない点は、生活設計の面で考慮材料になります。

Q. 相模原市の教育で、面接前に押さえておくべきことは?

A. 3つあります。①「共に認め合い 現在と未来を創る人」(教育が目指す人間像) ②「温かさと先進性のある教育」(基本姿勢の1番目・誰一人取り残さない教育) ③「学び続ける先生へのサポート」——市は授業のスペシャリストである指導教諭の授業を見て学べる体制や、生成AIを適切に活用できる環境の整備(教育DXの推進)を打ち出しています。「向上心・使命感」が面接の観点に入っている市ですから、採用後にどう学び続けるかまで語れると強いです。

面接の手応えが気になる方へ

相模原市は令和8年度実施では、二次が8月中旬、発表が9月18日でした。1か月以上、結果を待つことになります。「あの模擬授業でよかったのか」と何度も再生してしまう時期ですね。面接官の反応の読み方と、手応えがなくても受かる理由はこちらの記事にまとめています。

■ 面接官の合格サイン・不合格サイン|手応えがボロボロでも受かる理由

もし令和8年度実施でうまくいかなかったとしても、令和8年度実施の要項では、相模原市には名簿B登載者(登載期間を過ぎて不採用となった場合に、翌年度に同じ受験区分を受験するとき)の一次免除や「前年度成績優秀者」の特別選考という道が用意されています。次の一手は、ほかにも探せます。

■ 教採に落ちたらどうする? その後の進路と、次に向けた立て直し方

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