【教員採用試験】静岡県の課題作文(小論文)|一次で課される特別選考の作文と過去5年のテーマ

こんにちは、金井志津乃です! 

静岡県って小論文はあるんですか? 過去問集を見ると載っているのに、要項には二次にないと書いてあって……混乱しています。

どちらも正しいんです! 静岡県の小論文は「課題作文」という名前で、小学校・中学校・養護教員・栄養教員では第1次選考試験で、特別選考の受験者にだけ課される科目。これら4校種の一般選考の方には、課題作文はありません(高等学校は二次で小論文があり、高等学校の特別選考では第1次選考でも課題作文が課されるため、別に確認してください)。教職経験者ウ・エ、社会人経験者、障害者選考などでは課題作文があります(第1次選考の全免除者を除きます)ということです。過去5年のテーマから型を掴んでいきましょう!

この記事では、静岡県公立学校教員採用選考試験の課題作文(小論文)について、誰に課されるのかと過去5年の出題テーマ、そして書き方をまとめます。

この記事の根拠

  • 実施区分・時期は令和9年度採用の実施要項(小学校・中学校・養護教員・栄養教員)と照合済み
  • 令和4年度〜8年度採用(2021〜2025年夏実施)の出題テーマを5年分整理——受験区分ごとにテーマの性格がはっきり分かれています
  • テーマは要旨と出典資料名のみを掲載しています(課題文・設問文そのものは転載していません)
  • 受験者からの報告2件(令和7年度採用)を収録
  • 執筆:金井志津乃(高校地歴の教員採用試験に新卒合格・高校教員として6年半勤務・教採スクール「教員の学校」運営・YouTubeチャンネル登録者1.7万人・大学講演・教採専門誌「教員養成セミナー」への執筆経験)
お読みいただく前に

この記事は各自治体の実施要項等をもとに記載しています。ただし、日程や制度の変更、こちらの見落としがないとは言い切れません。最後は必ず、各自治体の実施要項をご自身でご確認ください。

目次

課題作文の形式|30秒でわかる基本情報

実施第1次選考試験(令和9年度採用は5月9日)。小・中・養護・栄養の第2次選考試験にはありません(二次は適性検査+個人面接で、中学校の音楽・美術・保健体育・技術・家庭・英語には実技もあります。高等学校は下記参照)。
誰に課されるか小学校・中学校・養護教員・栄養教員の課題作文は特別選考の受験者だけ。これらの校種の一般選考では課されません。しずおか未来創造枠は併願する一般・特別選考の区分に応じた試験を受けます(次の表を参照。高等学校は二次で小論文があり、高等学校の特別選考では第1次選考でも課題作文があります)。
字数過去5年の公刊過去問では800字以内/600字以上800字以内/601字以上800字以内が中心。令和8年度採用から一部の区分で「設問ごとに301字以上500字以内」という複数設問型が現れています。
問題受験区分ごとに別問題(小・中学校教職経験者/養護教諭/栄養教諭/特別支援/障害者選考など、区分別に用意されています)
出題の型①資料引用型:生徒指導提要・学習指導要領・文科省の手引などを一部抜粋して示し、それを踏まえて論じさせる
②経験接続型:「これまでの教職経験を踏まえて」と条件がつく
③静岡県固有型:静岡茶の愛飲促進条例、静岡県の人権教育基本方針など
高等学校公刊過去問には毎年「高等学校」の出題があり、受験者報告でも「二次試験・60分・600〜800字」の実施が確認できます。高等学校の実施要項(補助資料に保存)でも、第2次選考試験に「小論文【10点】60分」が定められています。なお、高等学校の特別選考(教職経験者ウ・エ、障害者、多文化共生、社会人経験者)では、第1次選考試験でも課題作文が課されます。出願前に必ず受験年度の要項でもご自身で確認してください。

課題作文が課される受験区分(令和9年度採用)

受験区分課題作文要項が示すテーマの性格
一般選考なし—
教職経験者 ア1・ア2・イなし—
教職経験者 ウ・エあり教育実践に基づくテーマ
障害者を対象とした選考ありこれまでの経験に基づくテーマ
多文化共生を推進する教員選考あり多文化共生に関連した内容に基づくテーマ
社会人経験者を対象とした選考ありこれまでの経験等に関連した内容に基づくテーマ
民間企業等での勤務経験を有する者【美術・技術・家庭】※中学校のみありこれまでの経験等に関連した内容に基づくテーマ
カムバック選考なし(第1次選考試験が全て免除)—

※出典:令和9年度採用 実施要項「Ⅶ-1 第1次選考試験の概要」および注1。
養護教員・栄養教員の要項も同じ構成です(教職経験者は「ア・イ・ウ・エ」の4分類で、課題作文はウ・エに課されます)。第1次選考試験の全免除対象者は、課題作文も受けません。

ここが静岡県の一番大事なポイントです。要項が「テーマの性格」まで明記してくれている——教職経験者ウ・エなら「教育実践に基づくテーマ」、社会人経験者なら「これまでの経験等に関連した内容」。ですから、あなたの経験や具体例をあらかじめピックアップしておきましょう。要項が先に教えてくれているので、準備できますよね!

■ 静岡県の特別選考と一次免除ルート|自分がどの区分か確認する

過去5年の出題テーマ|区分ごとにテーマの性格が違う

令和4年度採用(2021年夏実施)から令和8年度採用(2025年夏実施)までの出題テーマを、受験区分ごとに整理しました。テーマの要旨と出典資料名のみを掲載しています(問題文そのものは、静岡県が公開している過去問題の閲覧場所でご確認ください)。

小・中学校(教職経験者)

採用年度(実施)テーマの要旨引用資料字数
令和4年度(2021夏)不登校児童生徒等に対する教育機会の確保等のうち「魅力あるより良い学校づくり」について義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する基本指針(平成29年3月・文部科学省)—
令和6年度(2023夏)生徒指導の実践上の視点(児童生徒が主体的に課題に挑戦し、多様な他者と協働して創意工夫することの重要性)について生徒指導提要(令和4年12月・文部科学省)第Ⅰ部第1章—
令和7年度(2024夏)不登校対応の重層的支援構造について生徒指導提要(令和4年12月・文部科学省)第Ⅱ部第10章601〜800字
令和8年度(2025夏)学習指導と生徒指導の関連(「生きる力」のバランスの取れた育成)について生徒指導提要(令和4年12月・文部科学省)第2章設問ごとに301〜500字

養護教諭(教職経験者)

採用年度(実施)テーマの要旨引用資料字数
令和4年度(2021夏)養護教諭が児童等の心身の健康課題を把握し、指導・助言を行う役割について発達障害を含む障害のある幼児児童生徒に対する教育支援体制整備ガイドライン(平成29年3月・文部科学省)—
令和5年度(2022夏)ICT活用における健康面への配慮について教育の情報化に関する手引(追補版)(令和2年6月・文部科学省)第7章第6節—
令和6年度(2023夏)性的マイノリティの児童生徒に関する課題と対応について生徒指導提要(令和4年12月・文部科学省)第Ⅱ部第12章—
令和7年度(2024夏)学校における児童生徒の健康課題の早期発見・早期対応について現代的健康課題を抱える子供たちへの支援〜養護教諭の役割を中心として〜(平成29年3月・文部科学省)第2章601〜800字
令和8年度(2025夏)多様な背景を持つ児童生徒への生徒指導(ヤングケアラー)について生徒指導提要(令和4年12月・文部科学省)第13章設問ごとに301〜500字

栄養教諭(教職経験者)

採用年度(実施)テーマの要旨引用資料
令和4年度(2021夏)静岡茶を飲む機会とお茶を使った食育の機会の確保について小中学校の児童生徒の静岡茶の愛飲の促進に関する条例(平成28年12月公布・制定)
令和5年度(2022夏)栄養教諭として食物アレルギー事故防止にどう取り組むか(これまでの教職経験に基づいて)—

特別支援教育(教職経験者・看護師経験者・専門職経験者)

採用年度(実施)区分テーマの要旨
令和4年度(2021夏)教職経験者専門性に基づく指導実践(指導実践によって得られた子どもの成長した姿を盛り込む)
令和5年度(2022夏)看護師経験者学校における医療的ケアの体制づくりで取り組みたいこと(自立活動教諭として)
令和5年度(2022夏)—障がいのない幼児児童生徒との交流及び共同学習の機会(特別支援学校小学部・中学部学習指導要領)
令和6年度(2023夏)看護師経験者医療的ケアが必要な幼児児童生徒の学校卒業後の豊かな生活と、その実現のために在学時にできること
令和7年度(2024夏)講師経験者静岡県の人権教育基本方針における指導の重点(人権に対する正しい理解、人権感覚を高めること)
令和7年度(2024夏)特別支援学級(教職経験者)成長を促す指導等の積極的な生徒指導の充実(令和3年1月の中教審答申「令和の日本型学校教育」)
令和7年度(2024夏)特別支援学級(専門職経験者)「一人一人の豊かな人生の実現を目指し、持てる力を最大限に伸ばす特別支援教育の充実」に向けた関係機関との連携
令和8年度(2025夏)専門職経験者自立活動の目標(特別支援学校小学部・中学部学習指導要領)を踏まえた取組(601〜800字)

高等学校・障害者特別選考・講師経験者

採用年度(実施)区分テーマの要旨字数
令和4年度(2021夏)高等学校それぞれの生徒が個性を発揮し、いきいきと学校生活を送るために、どのような環境をつくる必要があるか800字以内
令和4年度(2021夏)高等学校(教職経験者)予測困難な時代を生き抜くために生徒に身に付けてほしい力と、その育成のための取組800字以内
令和5年度(2022夏)高等学校生徒に身に付けてほしい「主体的に学ぶ力」とその育成のための取組600〜800字
令和6年度(2023夏)高等学校これまでに出会った学校の先生との出来事で印象に残っていることを1つ挙げ、教員としてどう生かすか800字以内
令和7年度(2024夏)高等学校教員としての10年後の自分を想像し、そこまでのキャリアプランを述べる800字以内
令和7年度(2024夏)高等学校(教職経験者)1人1台端末の積極的な利活用が進む中で、生徒に身に付けてほしい力とその育成のための取組600〜800字
令和7年度(2024夏)障害者特別選考日本社会に根差したウェルビーイングの向上について(教育振興基本計画・令和5年6月16日閣議決定)601〜800字
令和8年度(2025夏)高等学校高校生に身につけさせたい非認知能力と、その育成のための実践800字以内
令和8年度(2025夏)障害者特別選考誰一人取り残されず、全ての人の可能性を引き出す共生社会の実現に向けた教育の推進(教育振興基本計画)設問ごとに301〜500字
令和8年度(2025夏)講師経験者生徒の自己肯定感を高めるために最も重要だと思うことと、そのための取組600〜800字

※出典:市販の全国版過去問集(令和4年度〜8年度採用)に収録された静岡県の出題。
年度は採用年度で表記しています(例:令和8年度採用=2025年夏実施)。字数の「—」は、収録資料に字数指定の記載がなかったものです。

テーマの読み方|3つのパターンと、令和8年度採用からの変化

5年分を並べると、静岡県の課題作文には3つの型があることが分かります。

  1. 資料引用型(最多):生徒指導提要・学習指導要領・文科省の手引・教育振興基本計画などの一部を抜粋して示し、「これを踏まえてあなたはどう取り組むか」を書かせる。とくに『生徒指導提要(令和4年12月改訂)』は、小・中学校教職経験者で3年連続、養護教諭でも令和6・8年度採用に登場しています。
  2. 経験接続型:「これまでの教職経験を踏まえて」「これまでの専門職としての経験を踏まえて」という条件が設問に組み込まれている。要項が示すテーマの性格(教育実践に基づく/これまでの経験に基づく)そのものです。
  3. 静岡県固有型:静岡茶の愛飲の促進に関する条例(栄養教諭)、静岡県の人権教育基本方針(特別支援・講師経験者)、静岡県の特別支援学校の医療的ケア体制など。県の施策・条例を踏まえて書く問題が、過去に出題されています。

そしてもう一つ、見逃せない変化があります。令和8年度採用(2025年夏実施)から、小・中学校教職経験者・養護教諭・障害者特別選考で「設問ごとに301字以上500字以内」という複数設問型が現れました。それ以前の収録分では「601字以上800字以内」の一本勝負が確認できましたから、1つの長い文章ではなく、設問ごとに答えを分けて書く形が加わった可能性があります(一方で高等学校は800字以内、特別支援の専門職経験者は601〜800字のままです)。

この変化は準備の仕方を変えます。「800字の型」を1つ持っているだけでは足りず、「設問1つを400字前後で完結させる」練習も必要です。400字は原稿用紙1枚。結論→理由→具体策を1枚に収める訓練をしておくと、どちらの形式でも書けます。とはいえ次の年も同じとは限らないので、両方の字数で1本ずつ書いておくのが安全です。

受験者の報告|実際に出た問題(令和7年度採用)

令和7年度採用(2024年夏実施)
  • 【高等学校・生物】第2次選考試験・60分・テーマについて600〜800字(原稿用紙2枚)を書いた。
    ※同じ受験者は「一次試験は面接官3人・10分、二次試験は面接官4人・25分」とも報告しています。
  • 【中学校・美術】不登校について800字を書くという報告です(設問原文ではなく報告の要旨)。

※中学校美術の報告について:令和9年度採用の要項では、中学校の課題作文は特別選考の受験者のみが対象です。この受験者がどの区分だったかは報告に記載がありません。ご自身の受験区分は、必ずその年の要項で確認してください。

令和9年度採用(2026年夏)の課題作文を受験された方は、テーマを教えていただけると次の年度の受験生の力になります。ご報告いただいた方には、お礼に「合格発表のあとどうなる?」ガイド(PDF)をお渡ししています。

■ 教採 過去問データベース|受験報告フォーム

書き方|「資料+自分の経験」を組み合わせる型

静岡県の課題作文は、資料引用型と経験接続型が組み合わさっているのが特徴です。つまり「文科省の資料を正しく読み取る力」と「自分の実践を語る力」の両方が同時に問われます。

私がこれまで多くの受験者を見てきた中で、ベストな時間配分の目安は「構想メモに全体の4分の1程度、残りを執筆と見直しに」です。60分なら構想メモ約15分、執筆と見直しで約45分。ただし人によって違うので、過去問演習で自分に合う配分を掴んでください。

時間(60分の場合)やることポイント
最初の15分設問の要求に線を引く→構想メモ「資料が言っていること」「自分の経験」「これからの取組」の3つを、メモの段階で分けて書く
35分執筆800字以内なら700〜780字、601〜800字なら750字前後を目標に。指定字数の8〜9割を目安に書く。
最後の10分見直し主語述語のねじれ・誤字・段落の切れ目を確認

※時間配分の目安は金井志津乃のYouTube『小論文完全攻略』(2024年5月)の発言にもとづく。執筆と見直しの内訳は当ブログの目安です。

私が『小論文完全攻略』の動画でおすすめしている基本は、序論・本論・結論の三段構成で、分量は序論2割・本論7割・結論1割ぐらいです。本論は、取り組みや考えを大きく2種類に分けて二段落で述べるときれいにまとまります。このあと紹介する字数配分(601〜800字の場合/設問ごとに301〜500字の場合)は、その基本をもとに当ブログがおすすめする静岡県向けの型で、字数はあくまで目安です。

静岡県の課題作文の型(601〜800字の場合)

  • ①資料の受け止め(約150字):抜粋された資料が何を求めているかを、課題文の言葉をそのまま使って一文で示す。ここで自分の言葉に言い換えすぎると、論点がずれやすくなります。
  • ②自分の経験・課題意識(約200字):講師・教諭・専門職として実際に見てきた場面を1つ。「◯年生の◯◯な子が」「4月にはこうだった子が」という具体から入る。
  • ③これからの取組(約350字):具体策を2つ。授業・学級での取組+校内体制や家庭・関係機関との連携、のようにレベルの違う2つを並べると厚みが出ます。
  • ④結び(約100字):静岡県の教員としてどうありたいかで締める

設問ごとに301〜500字の場合

設問が分かれている形式では、1つの設問=1つの答えに集中します。長い前置きは不要で、結論(40字)→理由(120字)→具体(200字)→まとめ(40字)で400字。設問をまたいで同じ内容を繰り返さないよう、書き始める前に「どの設問に何を書くか」をメモで分けておくことをおすすめします。

小論文を書くときは、課題の趣旨からそれないことをとにかく意識してください。論点がずれていないことをわかりやすくするコツは、課題文にある言葉を使うこと。そうするとチェックしやすく、加点しやすいんです。1分で解説したショートがこちら!

構想メモの取り方は、実際に私が書きながら解説した動画が分かりやすいと思います。「学び続ける教師」をテーマに、小論文の構想メモを実際に実演しています。

NG例文とOK例文を対比した添削実演もあわせてどうぞ。「社会的背景の理解不足」「問題文の要求を満たしていない」「主語述語のねじれ」といった点を取り上げたNG例文の添削と、後半では小論文対策の5つのポイントも分かります。

静岡県らしい答案にするために

過去問を見ると、静岡県は自県の施策・条例を題材に出題した年があります(静岡茶の愛飲促進条例、静岡県の人権教育基本方針、静岡県の特別支援学校の医療的ケア)。次の2つは押さえておくことをおすすめします。

静岡県教育振興基本計画 2025→2028

基本理念は「未来を切り拓く人材の育成と社会を生き抜く力を育む教育の実現」。静岡県総合計画の目指す姿「幸福度日本一の静岡県」を受けて、ウェルビーイングの視点を取り入れています。取組方針は4つの柱です。

  • Ⅰ 未来を創造する力を育む教育の推進(探究的な学び、高度デジタル人材、キャリア形成能力、グローバル人材)
  • Ⅱ 全ての人の学びを支え力を引き出す教育の推進(人権教育、一人ひとりに応じた多様で柔軟な支援、特別な支援が必要な児童生徒への教育の充実)
  • Ⅲ 地域ぐるみで取り組む教育の推進(学校・家庭・地域等の連携、生涯を通じた学びの機会)
  • Ⅳ 学びを支える基盤づくり(教職員の資質向上と働き方改革、教育DX、学校施設の安全・安心)

令和7年度採用の障害者特別選考で「ウェルビーイング」、令和8年度採用で「誰一人取り残されず、全ての人の可能性を引き出す共生社会」が出題されています(令和7年度採用は国の教育振興基本計画〔令和5年6月閣議決定〕を引用した出題で、県の計画とも方向性が重なります)。結びの100字を、この4つの柱のどれかに着地させると、静岡県の答案として一貫しやすくなります。
出典:静岡県教育振興基本計画2025→2028(概要版)

もう一つは『生徒指導提要(改訂版)』です。小・中学校教職経験者の課題作文では3年連続で引用元になっています(養護教諭も令和6・8年度採用で引用)。第Ⅰ部第1章(生徒指導の意義と実践上の視点)、第Ⅱ部第10章(不登校)、第12章(性的マイノリティ)、第13章(多様な背景を持つ児童生徒)——このあたりは、目を通しておく価値が十分にあります。

そして小論文は「書く面接」と言われます。小論文の成績が面接の成績とシンクロすることも多いと私は感じています。小論文で問われるテーマは面接でも問われることがありますし、面接で問われることが小論文で問われることもあります。作文と面接の答えを同じ軸でそろえておくと、準備が楽になりますよ。

■ 静岡県の個人面接|受験者6名の実録と5年間の出題傾向

よくある質問

Q. 一般選考でも小論文の対策は必要ですか?

A. 小・中学校・養護教員・栄養教員の一般選考では、令和9年度採用の要項上、課題作文は課されません。ただし「書く力」は面接にも生かせると考えられます。静岡県の面接では「あなたはどうしますか」を具体的に問う質問の報告があるので、資料を読み取り、自分の経験と結びつけ、具体策を2つ出すという課題作文の訓練は、面接対策としても役立つ場合があります。時間があるなら、1本は書いてみてください。

Q. 何字くらい書けばいいですか?

A. 指定字数の8〜9割を目安に書いてください。「800字以内」なら700字以上、「601字以上800字以内」なら下限をきちんと超えて750字前後が目安です。字数が少ないと、字数不足として減点される可能性があります。逆に最後の行まで埋めようとして結びが途切れるのも避けたいので、練習では指定字数の9割で着地する感覚をつかんでおきましょう。

Q. 過去問はどこで見られますか?

A. 静岡県の令和9年度採用の実施要項には「Ⅸ 過去問題の公開」という章があり、過去の試験問題を閲覧できる場所が一覧で示されています。県民サービスセンター(県庁東館2階)、静岡県立中央図書館(調査課)、静岡県総合教育センター(掛川市)、県内各地の財務事務所等(個別の事務所名・電話番号は要項の表で確認してください)。お住まいの近くの財務事務所でも閲覧できるとされています。

Q. 評価の観点や配点は公表されていますか?

A. 令和9年度採用の実施要項には、第1次選考試験の配点として教職・一般教養50点、教科等専門100点が明記されていますが、課題作文の配点・評価の観点は記載されていません。この記事では推定値は書きません。分かっているのは、要項が示すテーマの性格(教育実践に基づく/これまでの経験に基づく/多文化共生に関連した内容)だけです。

Q. 対策の時間がありません。最短の方法は?

A. 合格レベルの例文を読んで、書き方を参考にしながら、具体例や考え、経験などは自分のオリジナリティを出して仕上げる方法が近道です。例文をそのまま使うのではない点に注意してください。

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