こんにちは、金井志津乃です!

秋田県って、講師をしていると一次が免除になるんですか? 大学3年生でも受けられる制度が始まったと聞いたんですが、自分がどれに当てはまるのか全然わからなくて……

秋田県は夏の実施要項で特別選考が6種類、一般選考の中の優遇措置が6種類、加点が8項目。要項を読むだけで一苦労ですよね。この記事で「自分はどのルートか」「何を、いつまでに郵送するのか」まで一気に整理しますよ!
この記事では、秋田県公立学校教諭等採用候補者選考試験の特別選考と第一次選考試験の免除・優遇措置、そして加点制度について、令和9年度採用の実施要項の記載どおりに整理します。数字は県教育委員会の公表資料から、要件は要項の条文からだけを使っています。
この記事の根拠
- 選考区分・免除内容・加点・提出書類は令和9年度採用の実施要項から。志願者数などの数字は秋田県教育委員会の公表資料から。
- 秋田県はルート別の合格率を公表していません。そのため「◯◯ルートの合格率は◯%」という数字はこの記事にはありません。公表されている数字だけを載せています。
- 秋田県の全体倍率・校種別の推移は →秋田県の倍率|10年間の志願者推移と校種別・教科別の採用予定
- 執筆:金井志津乃(高校地歴の教員採用試験に新卒合格・高校教員として6年半勤務・教採スクール「教員の学校」運営・YouTubeチャンネル登録者1.7万人・大学講演・教採専門誌「教員養成セミナー」への執筆経験)
この記事は各自治体の実施要項等をもとに記載しています。ただし、日程や制度の変更、こちらの見落としがないとは言い切れません。最後は必ず、各自治体の実施要項をご自身でご確認ください。
早見表|あなたはどのルート?(令和9年度採用)
秋田県の制度は2階建てです。①「志願種別」として独立している特別選考(大学推薦・社会人等など)と、②「一般選考の中の優遇措置」(講師優遇・他県教諭等優遇など)。まず全体像から。
| 選考区分 | 主な対象 | 第一次選考試験 | 採用予定/実績 |
|---|---|---|---|
| 一般選考 | 全志願種別 | 教職教養(100点・マークシート)+教科(科目)・専門(200点・記述式。ただし高等学校実習助手・特別支援学校理療科実習助手は100点) | 合計232名程度 |
| 一次免除①(一般選考) | 令和8年度選考の第二次選考結果通知で「令和9年度の第一次選考免除」が認められ、同一の選考区分・志願種別で受験する人 | 全て免除 | — |
| 一次免除②(一般選考・チャレンジ通過者) | 令和8年度の大学3年生チャレンジ選考の選考通過者で、令和8年度に受験した選考区分・志願種別と同一の試験を受験する人 | 全て免除 | 令和8年度の志願は157人 |
| 講師優遇Ⅰ | 令和7年度選考の第一次結果通知で「総合教養」免除が認められた人(同一校種) | 「教職教養」を免除 | — |
| 講師優遇Ⅱ | 秋田県の国立・公立学校で令和3年4月1日〜令和8年4月9日に36月以上の講師(臨時・非常勤)等の経験 | 「教職教養」を免除 | — |
| 他県教諭等優遇 | 現在秋田県外で教諭・養護教諭の身分を有し、継続3年以上の経験 | 全て免除 | 小学校は「他県教諭等枠」10名程度 |
| 教職経験者優遇 | 過去に公立学校で継続3年以上の教諭・養護教諭経験があり、平成28年3月31日以降に退職した人 | 全て免除 | — |
| 障害者特別選考 | 身体障害者手帳(1〜6級)・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳等の要件を満たす人 | 原則として一般選考と同様(合理的配慮あり) | 若干名(一般選考の採用予定に含む)/令和8年度の志願4人 |
| 教職大学院特別選考 | 教職大学院を令和6年4月1日以降に修了、または令和9年3月31日までに修了見込み | 「教職教養」を免除 | 一般選考の採用予定に含む |
| 大学推薦特別選考 | 秋田県教委が指定する大学等の推薦+秋田県が第1希望+学業成績優秀 | 全て免除 | 小学校10名程度/養護教諭若干名 |
| 言語聴覚士有資格者特別選考 | 特別支援学校教諭等志願+言語聴覚士の資格 | 全て免除 | 若干名/令和7・8年度の志願は0人 |
| 社会人等特別選考 | 教員免許の所有を前提としない。小・中学校(英語)/高校(保健体育・工業・地理歴史(日本史))。 | 書類審査 | 各若干名/令和8年度の志願9人 |
| あきたAターン秋選考(令和9年度採用の秋選考。7〜8月実施の選考とは別枠の秋実施) | 秋田県外に在住し、秋田県の公立学校での勤務と秋田県への移住・定住を希望する人で、昭和42年4月2日以降に生まれ、受験する校種・教科に相当する教諭普通免許状を現に所有すること(特別免許状・臨時免許状は除く)など、秋選考要項の受験資格をすべて満たす人。県外での教諭等経験は、令和8年10月1日時点で継続3年以上、又は過去に継続3年以上勤務し令和6年3月31日以降に退職したことが必要です(休暇・休業等の期間を除く)。原則として在職時と同じ校種・教科で受験します。小中学校の校種変更は義務教育課への連絡、特別支援学校への変更は要項の免許・指導経験条件と特別支援教育課への連絡が必要です。欠格事由に該当しないこと、7〜8月実施の令和9年度選考試験を受験していないことも条件です。 | —(一次・二次に分けず論文と面接で実施) | 校種・教科を指定して募集。受付は令和8年10月1日〜10月23日(電子申請は17時まで、郵送書類は同日消印有効)で終了しています。試験は11月21〜22日/発表は12月11日(会場はカレッジプラザ)。募集要項は令和8年10月1日に公表されています。 |
| 大学3年生チャレンジ選考 | 現在大学3年生等で令和10年3月31日までに卒業見込み | (通過すると、令和10年度採用で同一校種・教科(科目)を受験する場合、一次が全て免除) | 令和8年度の志願157人 |
※出典:令和9年度秋田県公立学校教諭等採用候補者選考試験 実施要項「Ⅱ 志願種別、教科(科目)採用予定人員及び受験資格」「Ⅲ 受験手続 4 優遇措置」、秋田県教育委員会「令和8年度採用 志願状況」。
制度は年度で変わるため、出願前に必ずその年の要項を確認してください。

ここで大事なことを1つ。優遇措置は「受験手続を行わないと対象になりません」と要項にはっきり書かれています。選考試験志願書(電子申請)で該当の選考区分を選び、証明書類を特定記録郵便で郵送する——この2つをやらないと、条件を満たしていても免除されません。持参は不可です。
大学3年生チャレンジ選考|令和8年度採用から始まった新ルート
大学3年生のうちに受験し、一定の基準に達すると「選考通過者」となり、翌年度に同一の校種・教科(科目)を受験する場合に第一次選考試験が全て免除される制度です。文部科学省の調査(第21表-2)では、令和6年度実施(令和7年度採用)の時点で秋田県の欄は空欄で、大学3年生向けの選考の実施は記載されていません。令和7年度実施=令和8年度採用から始まった制度です。
| 対象 | ①現在大学3年生等で、令和10年3月31日までに卒業見込みの人(大学院生・科目等履修生・短期大学生は除く) ②受験する志願種別・教科(科目)に必要な普通免許状の所有者、または令和10年3月31日までに取得見込みの人 |
| 受験年齢 | 昭和43年4月2日以降に生まれた人(一般選考は昭和42年4月2日以降) |
| 志願種別 | 小学校教諭等/中学校教諭等/高等学校教諭等/特別支援学校教諭等/養護教諭 |
| 申込方法 | 電子申請+在学証明書を郵送(5月8日消印有効) |
| 通過するとどうなる | 令和10年度選考試験で同一校種・教科(科目)を受験する場合、第一次選考試験の全てが免除。令和9年度採用の要項では、前年度のチャレンジ通過者は志願書の選考区分欄で「一般選考(チャレンジ通過者)」を選び、第一次結果通知の写しを郵送する扱いです。 |
| 注意点① | 翌年度に当該校種・教科(科目)の募集がない場合、一次免除は無効。その場合は、要項で「一次免除の権利を翌年度に持ち越すことはできません」とされています。 |
| 注意点② | この選考による志願者は、加点による優遇措置の対象外です |
| 注意点③ | 中学校教諭等志願者の小学校教諭等との併願申込は不要(合否にかかわらず、併願の申込みは次年度の出願時) |
初年度(令和8年度採用)の志願者は157人でした。校種別では小学校55人・中学校41人・高校31人・特別支援9人・養護教諭21人。この年の志願者(実習助手等を除く計)は571人ですから、それとは別に157人が「翌年の一次免除」を取りに動いたと考えられます。

私自身、大学2回生のときに「学校の先生になる」と腹を決めて、そこから模擬授業と面接の練習を始めました。なりたいと思ったら、なりたいと思った時からなるための行動を始める。これが私の考えです。秋田県には、大学3年生のうちに受けられるチャレンジ選考があります。
もう1つ。大学推薦特別選考は「前年度の大学3年生チャレンジ選考通過者の出願を可」としています(要項の注記より)。つまりチャレンジ選考の通過は、翌年の大学推薦ルートへの入口にもなります。
大学推薦特別選考|小学校10名程度・養護教諭若干名の「一次全免除」枠
秋田県の夏の実施要項で採用予定人員が数字で示されている唯一の特別選考です。小学校教諭等10名程度、養護教諭若干名。小学校の10名程度は小学校の採用予定90名程度に、養護教諭の若干名は養護教諭の採用予定7名程度に含まれます。
| 推薦する大学 | 秋田県教育委員会が指定する大学等(指定大学等) |
| 受験資格 | 令和9年度選考試験の受験資格を満たし、かつ ①秋田県の小学校教諭・養護教諭となることを第1希望とし、「秋田県が求める教師像」にふさわしい資質と能力を有する ②学業成績が優秀で、大学内外の諸活動の実績が顕著である——この2つを満たす人のうち、指定大学等が推薦する人 |
| 第一次選考試験 | 全てが免除 |
| 手続き | 大学推薦特別選考実施要項に基づき、必要書類を指定大学等に提出。指定大学等が推薦者全員分の書類と結果通知用封筒を取りまとめて郵送します(本人が直接郵送するのではありません)。 |
| 不合格だったら | 一般選考の枠で引き続き選考されます(要項の注記)。つまりチャレンジしてマイナスにはならないと考えられます。 |
| チャレンジ選考との関係 | 前年度の大学3年生チャレンジ選考通過者の出願も可(詳細は指定大学等に送付されている本選考実施要項で確認) |

「学業成績が優秀で、大学内外の諸活動の実績が顕著」——ここを見て「自分には無理」と思った方へ。実績は、賞や研究発表のような大それたものでなくて構いません。教育実習やボランティア、サークル、アルバイトで「自分が関わったことで、目の前の人がどう変わったか」。それを語れることが実績です。まずは所属大学が指定大学等かどうか、教職課程の窓口で確認してみてください。
講師・現職・元教諭のルート|4つの優遇措置
学校現場で働きながら、あるいは働いた経験を持って受験する人のためのルートが4つあります。いずれも「一般選考」の中の優遇措置で、志願書の選考区分欄で選ぶ方式です。
| ルート | 要件 | 免除 | 選考区分欄で選ぶもの/提出書類 |
|---|---|---|---|
| 講師優遇Ⅰ | 令和7年度選考試験の第一次結果通知で「令和9年度選考試験における第一次選考試験の『総合教養』免除」が認められた人。同一校種を受験する場合に対象(同一教科である必要はない)。 | 「教職教養」を免除 | 「一般選考(講師優遇)」/令和7年度の第一次選考試験結果通知の写し |
| 講師優遇Ⅱ | 秋田県の国立学校または公立学校において令和3年4月1日から令和8年4月9日までに36月以上の講師(臨時・非常勤)等の経験を有する人(月1日以上の任用があった月は1月として数える) | 「教職教養」を免除 | 「一般選考(講師優遇)」/講師(臨時・非常勤)等勤務歴申告書+辞令の写し等 |
| 他県教諭等優遇 | 現在、秋田県外で教諭または養護教諭の身分を有し、継続して3年以上の経験がある人(休暇・休業等の期間を除く)。他県等で採用された校種・教科での受験が原則だが、小中学校の校種を変えての出願は可能ですが、義務教育課への連絡が必要です。 | 第一次選考試験の全てを免除 | 「一般選考(小学校・他県教諭等枠)」または「一般選考(他県教諭等優遇)※小学校以外」/職歴証明書+結果通知用封筒 |
| 教職経験者優遇 | 過去に公立学校で継続して3年以上の教諭または養護教諭の経験(休暇・休業等の期間を除く)があり、平成28年3月31日以降に退職した人。採用された校種・教科での受験が原則で、小中学校の校種を変えて出願する場合は義務教育課に連絡してください。 | 第一次選考試験の全てを免除 | 「一般選考(教職経験者優遇)」/職歴証明書+結果通知用封筒 |
※出典:令和9年度採用 実施要項「Ⅲ 受験手続 4 優遇措置(1)」。
特別支援学校教諭等を志願する人で、他県等で特別支援学校教諭の採用がなかった場合は、特別支援学校教諭普通免許状を有し、特別支援学校または特別支援学級で3年以上の指導経験があれば出願可(特別支援教育課に連絡)。
ポイントを3つ整理します。
- 「講師優遇」は教職教養だけの免除。教科(科目)・専門試験(200点)は受験します。免除されるのは100点分です。
- 「他県教諭等優遇」「教職経験者優遇」は一次が丸ごと免除。つまり第二次選考で、自分の志願種別に指定された科目(該当者は実技を含む)を受験することになります。
- 小学校の「他県教諭等枠」は採用予定10名程度として要項に明示されています。ただし、中学校教諭等から小学校教諭等を併願する場合、その小学校枠は「他県教諭等枠」とも「大学推薦特別選考」とも併願できません。

講師の強みは3つあると私は考えています。「クオリティ」「信用」「フレッシュさ」。現場で課題意識を持って授業や生徒指導をやってきた実践(クオリティ)、実際に働いてきた積み重ね(信用)、そして現実を見ても初心を忘れていないこと(フレッシュさ)。秋田県の二次は論文・専門面接・模擬授業(該当教科は実技も)ですから、特に面接と模擬授業では、この3つがそのまま武器になります。「4月にはこうだった子が、こう関わったらこう変わった」——その実体験で語れる実績を持っている人は強いです。
私が面接指導をしてきた常勤講師の合格者に共通していたのは、①ネガティブな経験をポジティブに転換できていること ②自分の教育観が明確なこと ③それを言語化できていることの3点でした。ここは動画で詳しくお話ししています。
他県の正規教員として秋田県を受け直す方(他県教諭等優遇)へ。私の実感では、他自治体への再受験は決して簡単ではありません。管理職が見ているのは「今求められている授業をブラッシュアップし続けているか」と「謙虚で、一緒に働きたい人か」の2つ。この2つが伝われば「こんな人が他県から来てくれるなんて」と管理職が思ってくれる可能性があります。
社会人等特別選考|教員免許がなくても受けられる4つの枠
秋田県の社会人等特別選考は「教員免許状の所有を前提としない選考」と要項に明記されています。第一次選考試験は書類審査のみ。第二次選考は論文と専門面接(模擬授業はありません)。ただし小・中学校教諭等(外国語活動・外国語(英語))の枠だけは、実技で英会話を実施します。
| 枠 | 受験資格 | 令和8年度の志願 |
|---|---|---|
| 小・中学校教諭等 (外国語活動・外国語(英語)) | ①大学(短大を除く)または大学院を卒業(修了)し学士以上の学位を取得していることに加え、次の②または③のいずれかを満たすこと。 ②CEFR B2相当以上の英語力(英検準1級以上、ケンブリッジ英語検定160以上、GTEC 1180以上、IELTS 5.5以上、TEAP 309以上、TEAP CBT 600以上、TOEFL iBT 72以上等) または ③海外大学・青年海外協力隊・在外教育施設等で2年以上の英語を使用した海外留学や勤務経験 | 2人 |
| 高等学校教諭等 (保健体育) | 大学(短大を除く)または大学院を卒業(修了)し、国民スポーツ大会の正式競技および全国高等学校総合体育大会等の実施競技・種目において ①高校卒業後、国際レベルの大会(オリンピック・世界選手権等)に日本代表として出場 または ②大学以上の全国レベルの大会で優秀な成績(団体または個人ベスト4以上。団体種目は正選手として出場した人に限る) | 7人(令和8年度に新設) |
| 高等学校教諭等 (工業) | 博士の学位を有する、または大学を卒業し同一の民間企業または官公庁等で継続5年以上の勤務経験を有する人。工業に関する高度な専門的知識や技能を有し、教員の職務を行うのに必要な熱意と識見を有すること。 | 0人 |
| 高等学校教諭等 (地理歴史(日本史)) | ①大学・大学院で考古学または歴史学の専門課程を卒業(修了。令和9年3月31日までの見込みを含む) ②遺跡の発掘調査に従事した経験 ③発掘調査の整理作業を行ったことがある ④教育機関における発掘調査・調査研究・教育普及等の職務や学校における教員の職務に必要な熱意と識見——の全てを満たすこと。※勤務場所は秋田県埋蔵文化財センターをはじめとした県教育機関のほか県立高等学校。 | 0人 |
※出典:令和9年度採用 実施要項「Ⅱ-6 社会人等特別選考」、秋田県教育委員会「令和8年度採用 志願状況」。
小・中学校(英語)の枠で小学校教諭免許状・中学校英語の免許状のいずれも所有していない場合、高校の枠で高等学校教諭普通免許状を所有していない場合は、合格後に特別免許状の申請をして取得する必要があります。
実績についても、公表されている範囲でお伝えします。令和7年度採用(2024年夏実施)の社会人等特別選考は、志願者2人(小・中学校 外国語)に対し、合格者2人でした。県教委が公表した第二次選考合格者一覧にも「【小・中学校教諭等(社会人等特別選考)】2名」と記載されています。母数はごく小さいですが、この枠が「実際に採っている枠」であることは確かです。
そして高等学校(保健体育)の枠は令和8年度採用から新設され、初年度に7人が志願しました。競技実績を持つ方にとって、大きな入口が1つ増えたことになります。
社会人等特別選考の提出書類(郵送・5月8日消印有効)
- 最終学校の卒業または修了証明書(卒業証書・修了証書の写しでも可。地理歴史(日本史)は卒業・修了見込証明書も可)
- 「志望の動機と抱負」(様式自由・A4判の用紙に800字以内)——4つの枠すべてで必須です
- 英語:合格証明書・成績を証明できる書類の写し(有効期限があるものは出願時点で有効なものに限る)/在学証明書・派遣証明書・勤務実績証明書等
- 保健体育:実績を証明する書類(賞状の写し、主催団体が発行する成績証明書等)
- 工業:職歴証明書(美の国あきたネットからダウンロード)+「実績書」(様式自由・A4判2枚以内)
- 地理歴史(日本史):「研究業績表」(美の国あきたネットからダウンロード)
- 共通:結果通知用封筒(第一次選考試験用宛名様式+320円分の切手+長形3号封筒)

「志望の動機と抱負」800字は、一次選考(書類審査)で見られる書類のひとつです。私が社会人受験の方におすすめしている準備は2つ。「社会人経験を学校現場でどう生かしたいか」と「なぜ社会人をしていたのに教員を目指すのか」。この2つを面接などでバシッと話せるようにしておくと、合格しやすくなるポイントかなと思います。
私自身、受講生の中で40代・50代で教採に合格する方を数多く見てきました。私が動画でお伝えしているのは、40代・50代の受験者に対して面接官が懸念しやすい3つのポイントです。今求められている教育を謙虚に学んで挑戦する姿勢があるか/年下の同僚と謙虚でフラットな姿勢で働けるか/謙虚な姿勢でチームに貢献しようとしているか——この3点が伝わるかどうかを、私は大切だと考えています。ここが伝われば、豊富な人生経験はそのまま強みになります。秋田県の受験年齢は昭和42年4月2日以降に生まれた人(令和9年度採用)ですから、幅広い年代に門戸が開いています。
その他の特別選考|教職大学院・言語聴覚士・障害者
| 教職大学院特別選考 | 第一次選考試験において「教職教養」が免除(教科(科目)試験または特別支援教育専門試験は受験)。対象は、一般選考の受験資格を有する人のうち、教職大学院を令和6年4月1日以降に修了した人又は令和9年3月31日までに修了見込みの人。小・中・高・特別支援の各志願種別で実施。提出書類は修了(見込)証明書または修了証書の写し。修了見込みで合格し、当該年度中に修了できなかった場合は合格を取り消し。 |
| 言語聴覚士有資格者特別選考 | 第一次選考試験の全てが免除。特別支援学校教諭等の志願者で、受験する学部(小学部/中・高等部)に相当する受験教科の教諭普通免許状(見込みを含む)に加え、言語聴覚士の資格を有する人。採用予定は若干名。特別支援学校教諭普通免許状を所有していない場合は採用後に取得が必要。※令和7・8年度採用の志願者はいずれも0人でした。 |
| 障害者特別選考 | 一般選考の受験資格を有し、身体障害者手帳(1〜6級)または指定医・産業医の診断書等/療育手帳または知的障害者であることの判定書/精神障害者保健福祉手帳(出願時点で有効なもの)のいずれかを有する人。選考試験は原則として一般選考の受験者と同様に実施されますが、申し出により受験方法や施設面等での合理的配慮を行い、必要に応じて実技等の一部・全部を免除または内容を変更します。出願時に本人作成の申出書(様式自由)を添付。採用予定は若干名(一般選考の採用予定に含む)。令和8年度採用の志願は4人(中学校1・高校1・理療科実習助手2)。 |
※出典:令和9年度採用 実施要項「Ⅱ-2 障害者特別選考」「Ⅱ-3 教職大学院特別選考」「Ⅱ-5 言語聴覚士有資格者特別選考」、秋田県教育委員会「令和8年度採用 志願状況」。
加点による優遇措置|8項目・上限20点
加点は「第一次選考試験の教科(科目)・専門試験の得点に加算」されます(教職教養ではありません)。教科(科目)・専門試験は200点満点ですから、10点は5%分にあたります。
| 志願種別 | 加点内容(所有/取得見込みの免許・資格) | 加点 | |
|---|---|---|---|
| ① | 小学校・中学校・高等学校教諭等 | 特別支援学校教諭普通免許状 | 10点 |
| ② | 小学校教諭等 | 中学校教諭「英語」の普通免許状 | 10点 |
| ③ | 高等学校教諭等・特別支援学校教諭等(情報以外) | 高等学校教諭「情報」の普通免許状 | 10点 |
| ④ | 高等学校教諭等(地理歴史) | 高等学校教諭「公民」の普通免許状 | 10点 |
| ⑤ | 高等学校教諭等(公民) | 高等学校教諭「地理歴史」の普通免許状 | 10点 |
| ⑥ | 高等学校教諭等 | 高等学校教諭「書道」の普通免許状 | 10点 |
| ⑦ | 特別支援学校教諭等 | 小学校教諭・中学校教諭・高等学校教諭の3校種全ての普通免許状 | 10点 |
| ⑧ | 小学校・中学校・高等学校・特別支援学校教諭等 | 社会教育主事になるための資格/司書教諭の資格 | 5点 |
※出典:令和9年度採用 実施要項「Ⅲ 受験手続 4 優遇措置(2)加点による優遇措置」。
加点で外さないために押さえたい4つの注意点
- 複数の加点要件を満たしても、加点の上限は20点
- 選考試験志願書(電子申請)で加点優遇欄の「申請する」を選び、さらに加点申請書(美の国あきたネットからダウンロード)を郵送すること
- 大学3年生チャレンジ選考による志願者は、加点の対象外
- ⑧の社会教育主事・司書教諭は、修了証書の写しまたは単位修得証明書が必要で、「単位修得見込証明書」は不可。①〜⑦は取得見込証明書でも可ですが、免許状を取得した際には速やかに免許状の写しを郵送する必要があります。また、令和9年3月31日までに取得できないと採用候補者名簿への登載が取り消される場合があります。

秋田県の加点でいちばん見逃されやすいのが②小学校×中学校英語(10点)と⑧司書教諭・社会教育主事(5点)です。小学校志望で中学校英語の免許を持っている方、大学で司書教諭課程を取った方——申請しないと、その10点・5点は加点されません(加点の上限は20点です)。手元の免許・資格を、いま一度全部書き出してみてください。
見落としがちな「もう1つの一次免除」と、採用延期の特例
要項の最後のほうに、意外に知られていない規定が3つあります。
| 二次不合格からの一次免除 | 令和9年度選考試験の第二次選考試験の不合格者のうち、総合評価が優秀である人については、令和10年度選考試験の第一次選考試験を免除。ただし令和9年度で受験した選考区分・志願種別と同一の試験を受験する場合に限ります。免除の可否は第二次選考試験の結果通知の際に併せて知らされます。 |
| 大学院在学中(修士1年)の合格者 | 希望により令和10年度まで採用を延期。令和8年12月9日(水)消印有効で、合格通知に同封される申請書+大学院の在学証明書を特定記録郵便で送付。 |
| 大学院進学予定(大学4年在学中)の合格者 | 希望により令和11年度まで採用を延期。令和8年12月9日(水)消印有効で、申請書+大学院の合格通知書の写しを送付。※大学院修了までに、合格した志願種別・教科(科目)の専修免許状を取得することが望ましい。 |
特に1つ目は大きな制度です。秋田県は、令和9年度採用の要項では、二次で落ちても「総合評価が優秀」なら(同一の選考区分・志願種別で受験する場合に限り)令和10年度選考試験の一次を丸ごと免除してくれる。しかも受験者全員に専門面接・論文・実技の5段階評価と3段階の総合評価が郵送されます。全力で受けた二次は、それ自体が次の年の資産になる設計です。

だからこそ、秋田県を受けるなら「不合格でも、二次まで全力で行く」価値があります。もし結果が届いて悔しい思いをしても、その通知に「翌年度の一次免除」が書かれているかもしれない。そして評価も数字で分かる。次の1年で何を伸ばせばいいかが、はっきり見える県です。
まとめ|免除は「入口」、勝負は志願種別ごとの第二次選考
秋田県の一次免除ルートを、免除の大きさで並べ直すとこうなります。
| 免除の大きさ | 該当するルート |
|---|---|
| 第一次選考試験の全てを免除 | 前年度の二次不合格(総合評価が優秀)/大学3年生チャレンジ選考の通過者/他県教諭等優遇/教職経験者優遇/大学推薦特別選考/言語聴覚士有資格者特別選考 |
| 「教職教養」(100点)を免除 | 講師優遇Ⅰ/講師優遇Ⅱ/教職大学院特別選考 |
| 書類審査に置き換え | 社会人等特別選考(4枠) |
| 教科(科目)・専門試験に加点 | 加点①〜⑧(上限20点) |
そして教諭等・養護教諭(特別支援学校理療科を除く)は、一般選考でも一次免除でも、第二次選考は同じです(社会人等特別選考と実習助手・特別支援学校理療科教諭等は模擬授業がなく、論文+専門面接です。社会人等特別選考の英語では実技で英会話があります。保健体育・音楽・美術・英語の志願者はこれに実技が加わります)。令和9年度採用では8月29日〜31日(2026年)の3日間で、論文(50分・全志願種別)、専門面接、模擬授業(過去の受験者報告では4人1組・1人10分の例あり)。免除で浮いた時間と労力を、そのまま二次の準備に回してください。
■ 秋田県の面接|受験者5名の実録と4年分の出題傾向(二次は論文・専門面接・模擬授業10分、該当教科は実技も)
■ 秋田県の論文(小論文)|過去4年の出題テーマと50分・600字の書き方
よくある質問
Q. 大学3年生チャレンジ選考に落ちたら、翌年不利になりますか?
A. 要項に、不利になると定める記載はありません。翌年は一般選考として第一次選考試験から受験できます。要項にも「本選考の合否にかかわらず、(中学校教諭等志願者の小学校教諭等との)併願の申込みは次年度の出願時となります」とあり、通常の出願に戻るだけです。ただしこの選考の志願者は加点の対象外である点は押さえておいてください。
Q. 講師優遇Ⅱの「36月以上」はどう数えますか?
A. 要項に「月1日以上の任用があった月は1月とする」と明記されています。対象期間は令和9年度採用の場合令和3年4月1日〜令和8年4月9日。非常勤講師の期間も含まれます。証明は「講師(臨時・非常勤)等勤務歴申告書」(美の国あきたネットからダウンロード・入力後に印刷)と、辞令の写し等の記載事項を証明する書類です。期間は毎年ずれるので、必ずその年の要項で確認してください。
Q. 教員免許がなくても本当に受けられますか?
A. 社会人等特別選考は「教員免許状の所有を前提としない選考」と要項に明記されています。ただし合格後に特別免許状の申請をして取得する必要があります。また対象は小・中学校の外国語(英語)、高校の保健体育・工業・地理歴史(日本史)の4枠のみで、各枠に学歴・実績等の要件があります。工業は博士の学位、又は大学卒業と同一の民間企業・官公庁等での継続5年以上の勤務経験に加え、専門的知識・技能と熱意・識見が必要です。英語・保健体育・日本史も上の表の要件を確認してください。
Q. 加点は複数申請できますか?
A. できます。ただし加点の上限は20点と要項に定められています。たとえば小学校志望で特別支援学校教諭免許(10点)と中学校英語免許(10点)を持っていれば合計20点。そこに司書教諭(5点)を足しても20点までです。
Q. ルート別の合格率は分かりますか?
A. 全ルートの受験者数・合格者数の内訳は令和8年10月時点で確認できていないため、全ルートの合格率は示していません。私が確認できたのは、志願状況(選考区分別の志願者数)と、第二次選考合格者の受験番号一覧だけです。ただし、令和7年度採用の社会人等特別選考は志願2人・合格2人と、両方の資料から確認できています。
Q. 提出書類はどこに、どうやって送りますか?
A. 夏の選考の出願時に郵送する書類は、特定記録郵便で、志願種別ごとの担当課に郵送します(持参不可)。封筒の表に「教諭等採用選考試験志願関係書類在中」と記入。小・中学校教諭等・小中学校教諭等・養護教諭は義務教育課、高等学校教諭等・高等学校実習助手は高校教育課、特別支援学校教諭等・理療科教諭等・理療科実習助手は特別支援教育課が窓口です(いずれも〒010-8580 秋田市山王3丁目1番1号 秋田県教育庁)。締切は5月8日消印有効。証明書は発行に時間がかかるものもあるので、余裕をもって手配してください。
Q. 待遇はどのくらいですか?
A. 令和8年4月1日現在の初任給は修士課程修了300,342円/大学卒業282,684円(教職調整額と教員特別手当を含む。採用前の学歴・職歴等を考慮して決定)。このほか通勤手当・扶養手当・住居手当・期末勤勉手当等が要件により支給されます。勤務時間は週38時間45分(要項より)。なお、講師(臨時・非常勤)等の採用は登録制で、令和9年度分の登録は電子申請で受け付けています(申込案内は令和8年8月18日掲載、受付は令和8年8月18日〜11月20日(第一次締切)で、その後も随時受付)。
この記事は受験者の皆さんの報告で育ちます
特別選考や優遇措置で受験された方の「二次で何を聞かれたか」「模擬授業で何を指示されたか」は、同じルートで受ける次の年度の受験生にとって何より貴重な情報です。秋田県を受験された方は、ぜひ教えてください。ご報告いただいた方には、お礼に「合格発表のあとどうなる?」ガイド(PDF)をお渡ししています。
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