こんにちは、金井志津乃です!

堺市っていろんな選考区分がありますよね。私は講師をしているので講師対象選考かな……と思っているんですが、それが一番いいんでしょうか?

その「なんとなく」が、いちばんもったいないんです。堺市の令和8年度採用の最終合格率は、大学等推薦62.2%に対して講師対象選考15.1%。同じ試験でも、どのルートで受けるかで4倍の差があります。まずは自分が使える区分を全部並べるところから始めましょう!
この記事では、堺市立学校教員採用選考試験の選考区分8種と加点制度8種を、令和9年度採用の受験案内と堺市教育委員会の実績データで整理します。「自分はどのルートで出願するのが得か」を決めるための記事です。
この記事の根拠
- 選考区分・受験資格・加点は令和9年度採用の受験案内(全21ページ・令和8年3月 堺市教育委員会)から。条文の要旨をそのまま整理しています。
- ルート別の合格率は堺市教育委員会「令和7年度/令和8年度 結果概要」の実績値から私が算出
- 大学3年生等対象選考の数字は「令和9年度 大学3年生等対象選考受験者数及び合格者数について」(堺市教育委員会)が出典
- 執筆:金井志津乃(高校地歴の教員採用試験に新卒合格・高校教員として6年半勤務・教採スクール「教員の学校」運営・YouTubeチャンネル登録者1.7万人・大学講演・教採専門誌「教員養成セミナー」への執筆経験)
この記事は各自治体の実施要項等をもとに記載しています。ただし、日程や制度の変更、こちらの見落としがないとは言い切れません。最後は必ず、各自治体の実施要項をご自身でご確認ください。
堺市の選考区分|8つのルート早見表
まずは全体像です。「一般選考」以外の区分に該当する人でも、「一般選考」で受験することは可能です(大学3年生等対象選考を除く)。ただし複数の校種等・選考区分に重複して出願すると、すべての出願が無効になりますので、1つに決めて出す必要があります。
| 選考区分 | 対象 | 特徴 | 令和8年度採用の実績 (受験→合格/合格率) |
|---|---|---|---|
| 一般選考 | 令和9年4月1日に有効な必要免許状を所有する人(取得見込みを含む。ただし令和8年保健師国家試験合格に基づく養護教諭免許取得は除く)で、昭和39年4月2日以降に生まれた人 | 全校種等が対象。加点は最大30点。 | 154→46人/29.9% |
| 大学等推薦対象選考 | 在籍する大学等から推薦を受けた人 | 対象校種等が限定。大学等からの書類提出+本人の電子申請の両方で出願完了。 | 45→28人/62.2% |
| 1次試験免除者対象選考 | ①前年度の大学3年生等対象選考の合格者 ②前年度の任期付職員等の採用候補者 | 1次試験が免除され、2次試験から。前年度と同じ校種等(教科)に限る。ただし令和10年度採用は経過措置として、1次の教科専門筆答を受験し、合格する必要があります。 | (2次受験)87→35人/40.2% |
| 大学3年生等対象選考 | 令和8年4月1日に大学3年生等で、令和10年3月31日までに卒業見込みの人 | 筆答+面接のみ。合格すると翌年度に1次試験免除者対象選考で受験できる(令和10年度採用は1次の教科専門筆答の受験が必要)。不合格でも翌年度の受験に影響なし。 | (令和9年度採用)筆答受験130→合格60人/倍率2.2倍 |
| 講師対象選考 | 令和8年4月1日〜4月30日に堺市立学校園で講師等として勤務している人 | 1次面接の得点に「講師評価」が反映される。加点は最大15点。 | 278→42人/15.1% |
| 教諭経験者対象選考 | 国公立学校園で正規任用の教諭等として1年を超える勤務経験がある人 | 2次は面接試験のみ(540点満点)。1次面接はオンライン。 | 42→10人/23.8% |
| 特別選考 | 同一の民間企業・官公庁等での正社員経験が継続して3年以上(平成31年4月1日〜令和8年3月31日)、または青年海外協力隊等の活動経験が継続して2年以上(平成29年4月1日〜令和8年3月31日) | 1次面接はオンライン。加点は最大15点。 | 16→4人/25.0% |
| 障害者対象選考 | 身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳のいずれかの交付を受けている人(身体障害・知的障害は、指定医・産業医の診断書や公的機関の判定書等で要件を満たす場合もあります。詳細は受験案内の資格欄) | 2次は他の選考区分とは別に合格基準を定める。加点は最大30点。 | 1→0人/— |
※出典:令和9年度採用 受験案内P4-5「3.選考区分及び受験資格」。
実績は堺市教育委員会「令和8年度 結果概要」1.校種等(教科)別結果表の合計行から私が算出(合格率=合格者÷1次試験受験者。1次試験免除者対象選考のみ2次試験受験者数を分母にしています)。大学3年生等対象選考の数字は令和9年度採用の公表値です。

数字を見て、驚かれたのではないでしょうか。大学等推薦62.2%、1次免除者40.2%、一般選考29.9%、講師対象15.1%。もちろん区分ごとに受験者の層が違うので単純比較はできません。でも、「使えるルートがあるのに使わない」のはもったいない、と私は考えています。
① 大学3年生等対象選考|堺市でいちばん強い「先取り」ルート
大学3年生(および同等の年次)の方に、まずこれを見てほしいです。令和9年度採用の実績です。
| 校種等 | 志願者 | 筆答受験A | 筆答通過 | 面接受験 | 合格者B | 倍率(A/B) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 小学校 | 76人 | 73人 | 69人 | 68人 | 32人 | 2.3倍 |
| 特別支援学校小学部 | 3人 | 3人 | 3人 | 3人 | 3人 | 1.0倍 |
| 中学校 | 63人 | 52人 | 45人 | 44人 | 24人 | 2.2倍 |
| 特別支援学校中学部 | 2人 | 2人 | 1人 | 1人 | 1人 | 2.0倍 |
| 合計 | 144人 | 130人 | 118人 | 116人 | 60人 | 2.2倍 |
※出典:堺市教育委員会「令和9年度堺市立学校教員採用選考試験 大学3年生等対象選考受験者数及び合格者数について」。
倍率は堺市の公表値。募集校種等は「小学校」「特別支援学校小学部」「小学校外国語推進」「中学校(全教科)」「特別支援学校中学部」です。
| 受験資格 | ①一般選考の資格要件①(欠格事由に該当しないこと)と④(特定性犯罪前科がないこと)を満たす ②昭和40年4月2日以降に出生 ③令和8年4月1日において大学3年生等であり、令和10年3月31日までに卒業見込み ④令和9年4月2日〜令和10年4月1日までに出願に必要な免許状を取得見込み |
| 「大学3年生等」とは | 大学・大学院・短期大学・専門学校の卒業見込み年次の1年前の年次。ただしすでに出願する校種等(教科)の免許状を所有する人、科目等履修生は除きます。 |
| 試験の内容 | 筆答試験(6月13日)と面接試験(7月4日以降のいずれか1日)のみ。筆答試験で他の選考区分とは別に定める基準点に達した人だけが面接試験の対象になります。 |
| 配点 | 筆答150点+面接150点=300点。この合計で合否判定。 |
| 結果発表 | 筆答試験の結果発表は6月19日(金)(受験案内の予定日)(結果通知兼面接試験受験票が送付されます)。最終の結果発表は1次試験と同じ7月24日(金)(受験案内の予定日)。 |
| 合格すると | 翌年度の試験で「1次試験免除者対象選考」として受験できます(同じ校種等(教科)に限る)。ただし令和10年度採用は経過措置として、1次の教科専門筆答を受験し、合格する必要があります。結果通知書が翌年度の出願時に必要なので、大切に保管してください。合格後は試験結果発表後に在学証明書等を提出する必要があります。翌年度の受験資格を満たすことも必要です。 |
| 不合格でも | 翌年度の受験に影響はありません。受験案内に「この選考区分で不合格となった場合でも令和10年度堺市立学校教員採用選考試験の受験は可能です」と明記されています。 |

「不合格でも翌年度に影響なし」——ここが大きいところです。しかも大学3年生のうちに本番の筆答と面接を1回経験できる。合格すれば翌年度は1次試験免除者対象選考の対象となり(令和10年度採用は経過措置として、1次の教科専門筆答の受験が必要です)、落ちても「本番を1回知っている状態」で4年生の夏を迎えられる。受けるかどうかは、要項を確認して決めてください。
私自身も、大学2回生のころから教採を意識して動いていました。何をどの順番でやったかは、この動画でお話ししています。
② 1次試験免除者対象選考|2次からのスタート
「1次試験免除者対象選考」の対象は2種類です。
| (1)大学3年生等合格者 | 令和8年度の試験で「大学3年生等対象選考」に合格した人。出願する校種等(教科)は前年度と同じに限ります。 |
| (2)任期付職員等 | 令和8年度の試験で任期付職員等の採用候補者となっていた人。出願する校種等(教科)は前年度と同じに限ります。 |
| 受ける試験 | 2次試験のみ(筆答試験・実技試験(対象教科のみ)・面接試験)。配点は総合940点。ただし特別支援学校中学部は、2次筆答(実技を含む)の平均点を基に設けた基準点以上の人について、2次面接の得点を基に合否を決定します。 |
| 提出書類 | 切手票・写真票・面接シート4部を、令和8年6月12日(金)消印有効で簡易書留郵送。受験番号は前年度試験のものは使いません(5月29日に受験票等で通知)。 |
| 実績 | 令和8年度採用:志願91人・2次受験87人・合格35人(40.2%) |
(2)の「任期付職員等の採用候補者」は見落とされがちなルートです。2次試験で不合格となった人のうち総合得点の上位者から選ばれる仕組みで、希望する人には任期付職員等の選考試験が2次試験にあわせて実施されます。希望の有無は教員採用選考試験の合否に影響しません(出願時に「有」を選ぶだけ)。

出願画面で「任期付職員等の希望」を「有」にしておくことを、強くおすすめします。合否に影響しないと明記されていますし、もし2次で届かなかったときに、採用候補者として翌年度の1次試験免除者対象選考の対象になる道が開けます(令和10年度採用は経過措置あり)。すでに堺市で講師をしている方も、「有」にしておいて損はありません(希望を「無」にしたからといって、引き続きの任用をしないものではない、とも書かれています)。
なお、令和10年度採用(令和9年度実施)からは制度が変わります。受験案内の注記によると、令和10年度の「1次試験免除者対象選考(名称未定)」では、1次試験は共同実施の教科専門のみ実施、2次試験は面接試験と実技試験(対象教科のみ)となる予定です(令和9年度採用と同じ校種等(教科)で出願する場合に限る)。筆答試験が「共通問題配布方式による共同実施」に変わることに伴う変更ですので、令和10年度採用を目指す方は受験案内の公開後に必ず確認してください。
③ 大学等推薦対象選考|合格率62.2%の最短ルート
数字だけを見れば、堺市でもっとも通りやすいのがこの区分です。令和7年度採用66.1%、令和8年度採用62.2%——2年続けて6割超です。
| 受験資格 | ①「一般選考」の資格要件を満たす ②別途定める「堺市立学校教員採用選考試験における『大学等推薦対象選考』の対象者の決定に関する要項」の要件を満たす(この要項は堺市ホームページに掲載されます) |
| 募集する校種等(教科) | 「小学校」「特別支援学校小学部」「小学校外国語推進」「中学校(数学・理科・美術・技術・家庭)」「特別支援学校中学部」「高等学校(工業(機械))」 ※高等学校(工業(機械))は令和9年度採用から追加。推薦可能人数の上限は設けないと明記されています。 |
| 出願の手順 | ①在籍する大学等を通じて必要書類を郵送(簡易書留)+②本人が堺市電子申請システムから出願。どちらか一方だけでは出願完了になりません。 |
| 期限 | 大学等からの書類提出期間:4月1日(水)〜4月30日(木)(日本国内の郵便の消印に限る)/受験者本人の出願期間:3月16日(月)10時〜4月30日(木)17時 |
| 免許状の注意 | 堺市は「出願に必要な免許状は専修・一種・二種などの種類は問わない」としていますが、「大学等推薦対象選考」だけは例外です。別冊の要項で確認してください。 |
| 加点 | 加点の上限は最大15点(一般選考・障害者対象選考の30点より小さい) |
| 辞退したら | 対象者の決定通知後に受験を辞退した場合や有効に受験しなかった場合は、推薦した大学等にその旨が通知されます。安易な出願は避けましょう。 |
大学3年生・4年生で、上の校種等(教科)に当てはまる方は、在籍している大学の教職課程の窓口に「堺市の大学等推薦の枠はありますか」と聞きに行ってください。推薦の締切は4月30日(令和9年度採用)で、大学の学内締切はそれより前に設けられていることが多いと考えられます。気づいたときには終わっている、というのが一番もったいないパターンです。
④ 講師対象選考|「講師評価」が1次面接の点数になる
堺市でいちばん志願者が多いのが講師対象選考です(令和8年度採用は志願302人で全体の41%)。そして障害者対象選考(受験1人・合格0人)を除くと、いちばん合格率が低い区分でもあります(15.1%)。
| 受験資格 | ①「一般選考」の資格要件を満たす ②令和8年4月1日から4月30日までの間に、堺市立学校園において講師・養護助教諭・臨時栄養教諭・実習助手(期限付任用を含む)としての勤務経験があること。非常勤講師(会計年度任用職員)としての勤務経験を含み、任用期間は問いません。 |
| ここに注意 | 令和8年3月31日以前の勤務経験は資格要件に該当しません。令和8年4月1日以降の勤務校を出願時に入力します(4月中に勤務校が変わった場合は後に任用された勤務校を、複数校で勤務している場合は任用開始日が最も早い学校園を1校だけ入力)。 |
| 講師評価 | 令和8年4月1日〜4月30日に勤務した学校園における勤務状況に対する評価を実施し、1次面接試験の得点に反映されます。評価は平生の勤務ぶりをふまえ、求める人物像に示す観点をもとに5段階。堺市教育委員会から各学校園長宛てに依頼されるので、受験者本人から直接依頼してはいけません。 |
| 令和9年度からの変更 | 講師対象選考および講師経験を対象とした加点項目の対象に臨時栄養教諭が追加されました |
| 加点 | 上限は最大15点 |
| 実績 | 令和7年度採用:305→78人(25.6%)/令和8年度採用:278→42人(15.1%) |

合格率15.1%という数字を見て、落ち込まないでください。講師の方は不利ではありません。私はいつも、講師の強みは3つあるとお伝えしています。①クオリティ——現場で試したことを、課題意識とセットで語れる。②信用——現場での積み重ねがある。③フレッシュさ——現場を経験しても、教員を目指したときの初心や信念を忘れていないこと。現実を見てもなお初心を保っている講師のフレッシュさは、新卒以上の武器になります。
そして堺市の講師対象選考には、次のような特徴があります。4月の1か月間の勤務ぶりをふまえた「講師評価」が、1次面接の得点に反映されるということ。「試験勉強は5月から」ではなく、4月1日から試験が始まっていると考えてください。
私が面接指導をしてきた常勤講師の合格者に共通していたのは、次の3点でした。①ネガティブな経験をポジティブに転換できている、②自分の教育観が明確になっている、③それを言語化できている。「実績」といっても、大きな成果である必要はありません。目の前の子どもに起きた具体的な変化のエピソードで十分です。
⑤ 教諭経験者対象選考|2次は面接だけ(540点満点)
他の自治体で正規教員として働いている方、あるいは一度退職された方のためのルートです。2次試験が面接だけという、かなり思い切った設計になっています。
| 受験資格 | ①「一般選考」の資格要件を満たす ②国公立の幼稚園・小学校・中学校・義務教育学校・高等学校・中等教育学校・特別支援学校において、正規任用の教諭・養護教諭・栄養教諭(任期付採用や臨時的任用を除く)として、令和4年4月1日〜令和9年3月31日に1年を超える勤務経験(休職期間を除く。見込みを含む) |
| 除外 | 令和8年4月1日時点で、大阪府内の国公立学校園に教諭等として在職している人は除きます |
| 募集する校種等 | 「小学校・幼稚園共通」を除く全校種等(教科) |
| 出願の条件 | 出願する校種等(教科)に必要な普通免許状を持ったうえで、教諭等として令和9年3月31日現在で(休職期間を除き)1年以上の教育課程内の授業等を担当した実績(時間数は問わない)のある校種等(教科)に限ります。特別支援学級担当の実績のみの場合は、小学校なら特別支援学校小学部、中学校なら特別支援学校中学部のみ出願でき、小学校・中学校(各教科)では出願できません。特別支援学校小学部または中学部の実績のみの場合は、それぞれその学部のみ出願できます。小学校外国語推進に出願できるのは、小学校の勤務実績がある場合のみです |
| 1次試験 | 1次面接試験はオンラインで実施されます |
| 2次試験 | 面接試験のみ。配点540点=総合得点540点(筆答・実技はありません)。 |
| 合格基準 | 2次試験の合格者は、他の選考区分とは別に合格基準が定められます |
| 提出書類 | 切手票・写真票・面接シート(教諭経験者対象選考用)4部を令和8年6月12日(金)消印有効で簡易書留郵送。様式が他区分と異なるので注意してください。 |
| 加点 | 加点制度の対象外です(教諭経験者対象選考・1次試験免除者対象選考・大学3年生等対象選考は加点申請ができません) |
| 実績 | 令和7年度採用:48→18人(37.5%)/令和8年度採用:42→10人(23.8%) |
2次が面接540点だけ——これは「専門の筆記で勝負しなくていい」という意味でもあり、「面接で全部決まる」という意味でもあります。教科の筆記対策に割く時間を抑えやすい分、準備時間の多くを面接と場面指導に投じられると考えてください。
他の自治体から移る場合、正規のまま受け直すのは簡単ではないと私自身は思っています。管理職の立場だと、今は正規なのだから、そのままその自治体で働いてもらおうと考えるからです。考え方はこの動画でお話ししています。
⑥ 特別選考|社会人・青年海外協力隊経験者のルート
| 受験資格(ア)社会人 | 法人格を有する同一の民間企業または官公庁等での正社員または正規職員としての勤務経験が、平成31年4月1日〜令和8年3月31日に継続して3年以上(休職期間を除く)。正社員・正規職員は雇用期間の定めがない雇用形態に限ります。 |
| 受験資格(イ)協力隊 | 青年海外協力隊等としての活動経験が、平成29年4月1日〜令和8年3月31日に継続して2年以上 |
| 含まれないもの | (ア)の勤務経験に、国公立の幼稚園・小学校・中学校・義務教育学校・高等学校・中等教育学校・特別支援学校での勤務経験は含みません。ただし私立学校における正規任用の教諭としての勤務経験は含みます。なお、受験案内のQ&Aによると、令和8年4月1日時点で大阪府内の国公立学校園に教諭として在職している人は、特別選考でも出願できません。 |
| 1次試験 | 1次面接試験はオンラインで実施されます |
| 提出書類 | 切手票・写真票・面接シート4部を令和8年6月12日(金)消印有効で簡易書留郵送(1次面接当日持参ではありません) |
| 加点 | 上限は最大15点 |
| 実績 | 令和7年度採用:16→4人(25.0%)/令和8年度採用:16→4人(25.0%)。2年連続でまったく同じ数字でした。 |
「継続して3年以上」「同一の民間企業」という条件はきびしめです。転職を挟んでいる方は該当しない可能性がありますので、該当しなければ迷わず一般選考で出願してください。令和8年度採用の実績では、一般選考のほうが合格率は高く(29.9%)、加点の上限も30点と大きくなります。

民間企業から教員へ、という道は十分に可能です。ただ、面接官が気にするポイントははっきりしています。①いま求められている教育を、謙虚に学べているか(文科省の文書の要点を押さえているか)、②授業力——人前で話す経験や、教科の専門性があるか。この2つに答えを用意しておけば、民間経験は武器になると私は考えています。
年齢が気になる方へ|堺市は62歳まで受験できます
令和9年度採用から、堺市の年齢要件は受験年度末59歳まで → 62歳までに引き上げられました(大学3年生等対象選考は61歳まで)。具体的には昭和39年4月2日以降に生まれた方が対象です。受験案内には「今後は定年の引上げにあわせて年齢要件も段階的に引き上げます」とも書かれています。
実際の数字でも、令和8年度採用の合格者165名のうち41〜59歳が13名(7.9%)、31〜40歳が23名(13.9%)。合わせて36名が31歳以上です(堺市教育委員会「令和8年度 結果概要」2.合格者内訳)。

40代・50代の方には、面接官が気にする3点を先回りしてほしいです。①いま求められている教育(ICT・主体的対話的で深い学び)を謙虚に学べるか、②年下の同僚とフラットに働けるか(ここでマウンティングの気配が出ると一気に厳しくなります)、③人生経験を生かした調整役として、学校に何を足せるか。この3つに答えられれば、年齢は強みに変わります。
加点制度|1次試験の得点に最大30点
堺市の加点は8種類。ルールを先に押さえておきましょう。
- 加点されるのは1次試験の得点のみ。2次試験の得点には含まれません。
- いずれか1つのみ申請できます。複数に該当しても1つを選びます。
- 上限は「一般選考」「障害者対象選考」が最大30点、「特別選考」「講師対象選考」「大学等推薦対象選考」が最大15点
- 「教諭経験者対象選考」「1次試験免除者対象選考」「大学3年生等対象選考」は加点の対象外
- 申請は出願時に必ず電子申請で。出願期間終了後の変更や申請漏れへの対応はできません。
- 令和9年度採用から、提出書類は郵送による事前提出に変更されました。封筒の表に「令和9年度加点申請在中」と朱書きし、令和8年6月12日(金)消印有効で簡易書留郵送します。
| 加点項目 | 対象の校種等(教科) | 条件の要旨 | 加点 (一般・障害者/その他) |
|---|---|---|---|
| ア 特別支援免許所有 | 小学校/小学校外国語推進/小学校・幼稚園共通/中学校(全教科) | 特別支援学校教諭普通免許状(知的障害者・肢体不自由者・病弱者に関する領域のいずれか)を有する(見込みを含む) | 30点/15点 |
| イ 英語検定等資格所有 | 小学校/小学校外国語推進/小学校・幼稚園共通/中学校(英語) | 実用英語技能検定準1級以上、ケンブリッジ英語検定160点以上、TOEIC(L&R)785点以上、TOEIC(S&W)310点以上、TOEFL iBT 72点以上、IELTS 5.5以上(オーバーオール・バンドスコア、アカデミックモジュールに限る)、GTEC(Advanced・CBT)1190点以上、TEAP 309点以上、TEAP CBT 600点以上。英検・ケンブリッジは出願締切日まで、その他の資格は令和6年4月1日から出願締切日までに取得したもの(詳細は受験案内P12) | 30点/15点 |
| ウ 小中免許所有① | 小学校/小学校・幼稚園共通 | 小学校教諭普通免許状と中学校教諭普通免許状(数学・理科・保健体育・英語のいずれか)の両方を有する(見込みを含む) | 30点/15点 |
| エ 小中免許所有② | 小学校/特別支援学校小学部/小学校・幼稚園共通/中学校(全教科)/特別支援学校中学部 | 小学校教諭普通免許状と中学校教諭普通免許状の両方を有する(対象教科は出願校種により異なる。「小学校」「小学校・幼稚園共通」で出願する場合は国語・社会・音楽・美術・技術・家庭。「特別支援学校小学部」「中学校」「特別支援学校中学部」で出願する場合は国語・社会・数学・理科・音楽・美術・保健体育・技術・家庭・英語) | 20点/10点 |
| オ ゆめ塾等経験 | 全校種等(教科) | 堺・教師ゆめ塾セミナー生、または放課後児童対策等事業指導員の経験が一定回数以上(下の「加点「オ」の詳細」の表参照) | 10点/5点 |
| カ 講師経験 | 全校種等(教科) | 平成28年4月1日〜令和8年4月30日に国公立の学校園において講師・養護助教諭・臨時栄養教諭・実習助手(期限付任用・非常勤を含む)として通算3年以上(教諭等は含みません) | 10点/5点 |
| キ ICT活用能力 | 小学校/小学校外国語推進/特別支援学校小学部/小学校・幼稚園共通/中学校(全教科)/特別支援学校中学部/高等学校 | ITパスポート、基本情報技術者試験、応用情報技術者試験、情報処理技術者試験の高度試験のいずれか(平成21年度春期以降の制度)、または高等学校教諭普通免許状(情報) | 20点/10点 |
| ク 日本語教員資格所有 | 小学校/小学校外国語推進/特別支援学校小学部/小学校・幼稚園共通/中学校(全教科)/特別支援学校中学部 | 登録日本語教員の登録証の交付を出願締切日までに受けている | 30点/15点 |
※出典:令和9年度採用 受験案内P11-12「7.加点について」。
「その他」は「特別選考」「講師対象選考」「大学等推薦対象選考」の加点得点です。「ア」「ウ」「エ」「キ(高等学校教諭普通免許状(情報))」は令和9年4月1日までに取得見込みの場合も対象で(キ(高等学校教諭普通免許状(情報))の取得期限は、受験案内の加点総則と加点表で令和9年4月1日と令和9年3月31日の記載が分かれているため、出願前に堺市の案内をご確認ください)、その場合は「取得見込申請書」を郵送します(取得できなかった場合は加点をさかのぼって無効とし、合格により得た一切の資格を失う場合があります)。
加点「オ」の詳細|堺・教師ゆめ塾と放課後児童対策等事業
| 活動 | 期間 | 必要回数 |
|---|---|---|
| 堺・教師ゆめ塾セミナー生 | 令和7年4月1日〜令和8年3月31日 | セミナー:異なる2講座/活動:11回以上(実地指導を含む) |
| 放課後児童対策等事業指導員 (補助員を含み、堺市での経験に限る) | 活動:40回以上 |
※必要回数は、それぞれ1日3時間以上の活動を1回と数え、3時間未満の活動は数えません。必要回数を満たしていても、活動状況によっては加点を認めない場合があると明記されています(受験案内P12)。
この「オ」は、令和9年度採用から対象区分が大きく広がりました。従来は「一般選考」「障害者対象選考」だけでしたが、「教諭経験者対象選考」「1次試験免除者対象選考」「大学3年生等対象選考」を除く全選考区分に拡大されています。堺市で講師をしながらゆめ塾に通っていた方は、必ず自分の回数を確認してください。

一般選考・障害者対象選考の加点は「1次の合計300点」に対して最大30点。1割です(特別選考・講師対象選考・大学等推薦対象選考は面接150点に対して最大15点です)。筆答150点満点で30点(満点の2割)を上積みするのは相当な勉強量が必要ですが、加点は条件を満たしたうえで、出願時に申請して必要書類を出すものです。しかも申請漏れは一切救済されないと明記されています。出願画面を開いたら、まず加点の欄から埋めてください。
ルート別の合格率まとめ|2年分の実績
| 選考区分 | 令和7年度採用 | 令和8年度採用 | ||
|---|---|---|---|---|
| 受験→合格 | 合格率 | 受験→合格 | 合格率 | |
| 大学等推薦対象選考 | 56→37人 | 66.1% | 45→28人 | 62.2% |
| 1次試験免除者対象選考 | 制度なし | — | 87→35人 | 40.2% |
| 教諭経験者対象選考 | 48→18人 | 37.5% | 42→10人 | 23.8% |
| 一般選考 | 228→77人 | 33.8% | 154→46人 | 29.9% |
| 特別選考(社会人等) | 16→4人 | 25.0% | 16→4人 | 25.0% |
| 講師対象選考 | 305→78人 | 25.6% | 278→42人 | 15.1% |
| 全体 | 653→214人 | 32.8% | 623→165人 | 26.5% |
※出典:堺市教育委員会「令和7年度/令和8年度 結果概要」1.校種等(教科)別結果表の合計行から私が算出。
合格率=合格者÷1次試験受験者(1次試験免除者対象選考のみ2次試験受験者数を分母)。障害者対象選考は受験者が0〜1人のため除いています。区分ごとに受験者の層が異なるため、単純な比較はできません。
この表から言えることは、シンプルです。
- 大学等推薦が使えるなら、まず大学に聞く。2年連続6割超。締切は4月30日(学内締切はそれより早い大学が多いと考えられます)。
- 大学3年生なら、大学3年生等対象選考を受ける。倍率2.2倍、落ちても翌年に影響なし。合格すれば翌年度の1次試験免除者対象選考の対象となります(令和8年度採用の実績は40.2%。ただし令和10年度採用は経過措置として、1次の教科専門筆答を受験し、合格する必要があります)。
- 任期付職員等の採用を希望する場合は、出願時に「有」を選ぶ。合否に影響せず、2次で不合格でも総合得点上位なら採用候補者となり、翌年度の1次試験免除者対象選考の対象になる(令和10年度採用は経過措置あり)。
- 加点対象区分で条件を満たす項目がある場合は、いずれか1つを申請する。一般選考・障害者対象選考は1次300点に対して最大30点(特別選考・講師対象選考・大学等推薦対象選考は最大15点)。申請漏れの救済はなし。
よくある質問
Q. 特別選考や講師対象選考の資格があるけれど、一般選考で受けてもいいですか?
A. 受けられます。受験案内に「『一般選考』以外の選考区分の受験資格に該当する者でも、『一般選考』による受験は可能です(『大学3年生等対象選考』を除く)」と明記されています。一般選考のほうが加点の上限が大きい(30点)という違いもありますので、迷ったら比べてみてください。ただし複数の区分に重複して出願すると全ての出願が無効になりますので、1つに絞ってください。
Q. 併願はできますか?
A. 校種等の併願が可能なのは2パターンだけです。「小学校外国語推進」または「小学校・幼稚園共通」に出願する場合、「小学校」を第2志望として併願できます(同じ選考区分に限る。ただし大学3年生等対象選考では併願できません)。出願時に[併願の有無]を選択してください。なお併願の合否判定は最終合否判定時に行われ、1次試験では併願の判定は行いません。
Q. 加点は何点分の価値がありますか?
A. 1次試験の配点は選考区分で異なります。一般選考・障害者対象選考は筆答150点+面接150点=300点で、ここに最大30点が加算されますので、満点の10%にあたります。特別選考・講師対象選考・大学等推薦対象選考は1次筆答がなく、面接150点に最大15点を加算します。大学3年生等対象選考は筆答150点+面接150点=300点で加点はなく、教諭経験者対象選考は1次面接150点のみで加点申請の対象外です。ただし2次試験の得点には含まれません——加点は「1次を通るための武器」です。
Q. 国籍は関係ありますか?
A. 受験案内に「国籍は問いません」と明記されています。ただし日本国籍を有しない方が合格・採用された場合は、任用の期限を付さない常勤講師に任用され、職名は「教諭(指導専任)」となります。また採用時に従事可能な在留資格がない場合は採用されません。なお、日本国籍を有しない方が任用の期限を付さない常勤講師として勤務した場合は、「教諭経験者対象選考」の対象になります。
Q. 大学院に進学したいのですが、合格を保留できますか?
A. できます。合格した校種等(教科)の専修免許状を取得するために大学院に進学・在学する場合、堺市教育委員会に申告して所定の手続きを行うことで、採用候補者名簿の登載期間を最長2年間延長できます(進学者は2年、在学者は1年が上限)。ただし修了できなかった場合や専修免許状を取得できなかった場合は名簿から削除され、採用されません。通信制課程は対象外です。
Q. 大阪市の特別選考とは違うのですか?
A. まったく別の制度です。大阪市には「大学推薦特別選考」「教職大学院推薦特別選考」「大阪市教師養成講座修了者特例」「大学3年次前倒し特別選考」などがあり、堺市とは名称も要件も違います。大阪府・大阪市・堺市・豊能地区は4つとも別実施ですので、必ず受けたい自治体の受験案内で確認してください。
■ 大阪市の特別選考と一次免除ルート|大学推薦・教師養成講座・大学3年次前倒し
この記事は受験者の皆さんの報告で育ちます
選考区分や加点は受験案内で分かりますが、「そのルートで受けたら実際どうだったか」は受験した方にしか分かりません。堺市の受験報告は、令和8年10月時点でまだ1件も届いていません。大学等推薦で受けた方、講師対象選考で受けた方、大学3年生等対象選考を受けた方——ぜひ教えてください。
■ 教採 過去問データベース|受験報告フォーム(2〜3分・匿名OK・お礼の特典PDFあり)
■ 堺市の二次試験|個人面接+場面指導の内容・日程・出題傾向
■ 堺市の倍率|令和9年度採用の最終結果と7年間の推移
■ 堺市の面接シートの書き方|1次面接で持参する2枚
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