こんにちは、金井志津乃です!

大阪府って、大学3年生のうちに試験を受けられるんですよね? 講師をしていると一次が免除になるとも聞いたけど、自分がどのルートで受けられるのか、正直よく分からなくて……

大阪府は志願者の約半数が第1次選考免除という自治体です。しかも出願区分ごとの倍率まで公表されているので、「ルートごとに倍率がどう違うか」が数字で分かります。一気に整理しますね!
この記事では、大阪府公立学校教員採用選考テストの出願区分(特別選考・第1次選考の免除)と加点制度について、令和9年度採用の受験案内と、大阪府教育委員会が公表している区分別の受験者数・合格者数をもとにまとめます。
この記事の根拠
- 出願区分・免除内容・加点は令和9年度採用の受験案内から。数字はすべて大阪府教育委員会の公表資料(総合結果表・校種教科別志願者数)から集計。
- 「大学等推薦者の倍率1.3倍」などは、大阪府教育委員会が出願区分ごとに公表している倍率(受験者数÷合格者数)です
- 大阪府の全体倍率・校種別・教科別の推移は →大阪府の倍率|令和9年度採用の最終結果と5年間の推移
- 執筆:金井志津乃(高校地歴の教員採用試験に新卒合格・高校教員として6年半勤務・教採スクール「教員の学校」運営・YouTubeチャンネル登録者1.7万人・大学講演・教採専門誌「教員養成セミナー」への執筆経験)
この記事は各自治体の実施要項等をもとに記載しています。ただし、日程や制度の変更、こちらの見落としがないとは言い切れません。最後は必ず、各自治体の実施要項をご自身でご確認ください。
早見表|あなたはどのルート?(令和9年度採用)
まず全体像です。大阪府の選考は「一般選考」(4つの出願区分)と「特別選考」(2種類)、それに「大学3年生等を対象とした選考」で構成されています。第1次選考(教養筆答)の扱いがルートごとに違います。
| 選考区分・出願区分 | 主な対象 | 第1次選考(教養筆答) | 第2次選考 | 実績(令和8年度採用) |
|---|---|---|---|---|
| 【一般選考】Ⅰ 一般対象者 | 誰でも(加点区分A〜Lを選択) | 受験 | 筆答・実技(対象教科のみ)・面接 | 志願3,086→合格754(3.6倍) |
| 【一般選考】Ⅱ 大学等推薦者 | 課程認定のある大学等に在籍し、学長等の推薦を受けた人 | 免除 | 筆答・実技(対象教科のみ)・面接 | 志願155→合格122(1.3倍) |
| 【一般選考】Ⅲ 常勤講師等経験者 | 府内公立学校(大阪市立・堺市立・豊中市立・池田市立・箕面市立・豊能町立・能勢町立を除く)で常勤講師・養護助教諭として、令和8年3月31日までに休職・停職期間を除き通算1年以上(令和6年4月1日〜令和8年3月31日の間の勤務経験も必要) | 免除 | 筆答・実技(対象教科のみ)・面接 | 志願2,100→合格702(2.6倍) |
| 【一般選考】Ⅳ 大学3年生等選考通過者 | 前年度(令和7年度実施)の「大学3年生等を対象とした選考」の通過者(通過した校種等・教科で、令和9年度採用テストの募集があるものに限る) | 免除 | 筆答・実技(対象教科のみ)・面接 | 志願261→合格167(1.4倍) |
| 【特別選考】障がい者対象の選考 | 身体障害者手帳・療育手帳(判定書)・精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている人 | 免除 | 筆答・実技(対象教科のみ)・面接 | 令和9年度採用の採用予定30名(全体の採用予定数に含む。実績は本文参照) |
| 【特別選考】現職教諭対象の選考 | 国立・私立、または大阪府外の公立で正規任用の教諭等として在職中で、令和9年3月31日までに通算2年以上(見込みを含む)の在職経験がある人 | 免除(第2次の筆答・実技も免除) | 面接テストのみ | 志願337→合格80(3.2倍) |
| 【大学3年生等を対象とした選考】 | 昭和40年4月2日以降に出生し、出願に必要な免許状を令和9年4月2日〜令和10年4月1日に取得する見込みの人(令和9年度採用テスト) | 受験(これのみ) | 受験しない(翌年度に受験) | 令和9年度は志願1,443→通過844(63.7%) |
※実績は倍率=受験者数÷合格者数(大阪府教育委員会の公表値)。
出典:令和9年度採用 受験案内「3 選考方法等」、大阪府教育委員会「令和8年度 総合結果表」「校種・教科・科目別志願者数(令和9年度)」。
制度は年度で変わるため、出願前に必ずその年の受験案内を確認してください。

令和9年度採用では、志願者5,566人のうち2,781人(約半数)が第1次選考免除でした。内訳は常勤講師等経験者1,738人・大学3年生等選考通過者542人・現職教諭334人・大学等推薦122人・障がい者45人。大阪府の合格ルートは、もう一般選考だけではありません。
大学3年生等を対象とした選考|令和9年度採用で利用が増えているルート
大学3年生など(卒業年次の1年前)のうちに第1次選考の教養筆答テストだけを受験し、一定の基準を満たせば「選考通過者」として、翌年度の第1次選考が免除される制度です。
| 資格要件 | ①出願に必要な免許状を翌々年の4月1日までに取得する見込みであること(令和8年度実施の令和9年度採用テストを受ける場合は令和9年4月2日〜令和10年4月1日) ②昭和40年4月2日以降に出生していること |
| 3年生のとき | 第1次選考(教養筆答テスト)のみを受験。第2次選考はありません。対象はすべての校種等・教科(科目)。 |
| 通過したら | 令和10年度採用テストで同様の校種等・教科(科目)に出願し、受験資格を満たす場合に、教養筆答が免除されます。令和10年度に限る特別選考として、専門筆答・面接・対象教科の実技を第2次選考で受験します |
| 不合格でも | 翌年度の受験は問題なく可能。合否・得点が翌年度の受験に影響することはありません(受験案内に明記)。 |
| 注意点 | 翌年度に同じ校種等・教科(科目)の募集がない場合は免除を受けられません |
この制度がどれだけ使われているか、数字を見てみましょう。
- 令和9年度に3年生等として受験した人:志願1,443人・受験1,326人・選考通過844人(通過率63.7%)。校種別の通過率は小学校81.6%・支援学校(幼小共通・小学部)74.5%・中学校65.5%・高等学校47.1%・養護教諭17.6%。
- 令和9年度採用の志願者のうち「Ⅳ 大学3年生等選考通過者」は542人。前年(令和8年度採用の261人)から2倍以上に増加。
- 令和8年度採用で〈Ⅳ 大学3年生等選考通過者〉として受験した228人のうち、合格は167人(倍率1.4倍)。一般対象者の3.6倍と比べて大きく低くなっています。
※出典:大阪府教育委員会「校種・教科・科目別志願者数(令和9年度)」「令和8年度 総合結果表」

私自身、大学2回生のときに「学校の先生になる」と腹を決めて、そこから模擬授業と面接の練習を始めました。なりたいと思ったら、なりたいと思った時からなるための行動を始める。これが私の考えです。大阪府の大学3年生等を対象とした選考は、その一歩目として使える制度です。
ただし、通過は「合格の権利」ではありません。令和10年度採用テストでは専門筆答・面接・対象教科の実技を受験します。配点はその年度の受験案内で確認してください。なお、令和9年度採用は面接420点、筆答400点(実技対象教科は筆答200点+実技200点)でした。第1次免除は「その準備に全力を注げる権利」だと考えてください。実際に聞かれた質問は面接記事で確認できます。
■ 大阪府の個人面接|受験者19名の実録と5年間の出題傾向(二次は模擬授業+個人面接)
大学等推薦者|倍率がいちばん低いルート(令和8年度採用は1.3倍)
在籍する大学・大学院・教職大学院の学長等の推薦を受けて出願する区分で、第1次選考が免除されます。令和8年度採用は志願155人・受験154人・合格122人(1.3倍)。第1次選考から受ける一般対象者(3.6倍)と比べて、大きく合格率が高いルートです。
| 対象の校種等・教科 | 『小学校』『小中いきいき連携』/『中学校』の国語・数学・理科・音楽・美術・技術・家庭/『高等学校』の農業・工業(機械・電気・土木・工業化学・工業デザイン)・商業・家庭福祉共通/支援学校の『幼稚部・小学部共通』『小学部』『中学部』『高等部』(募集教科のうち保健体育を除く) |
| 資格要件 | 出願に必要な免許状すべてについて教諭一種免許状の課程認定を受けている大学、または専修免許状の課程認定を受けている大学院・教職大学院に在籍し、推薦要件を満たして学長等が推薦する者であること |
| 提出書類 | 「推薦書類送付票」「推薦書」「成績内訳表」を大学等が取りまとめて郵送(令和9年度採用は4月17日消印有効)。出願自体は本人が電子申請で行う。 |
| 注意点 | 別途「大学等推薦制度実施要項」を必ず確認。併願する場合は、大学等が併願先の免許状の課程認定も受けている必要がある。 |
※出典:令和9年度採用 受験案内〈Ⅱ 大学等推薦者〉、大阪府教育委員会「令和8年度 総合結果表」
注意したいのは、対象教科が限られていることと、大学などの推薦を受ける必要があることです。中学校の社会・保健体育・英語、高校の主要教科は対象外なので、まずは自分の教科が入っているかを確認してください。
この大学推薦枠で実際に受験された方のレポート(令和4年度採用当時のものです。令和9年度採用の要件は受験案内で確認してください)を、以前ブログで紹介しています。どんな準備をしたのか、当日どうだったのかが具体的に書かれているので、推薦をねらう方はぜひ。
■ 【令和4年度】大阪府「大学推薦枠」教採受験レポ〜どんな対策すればいい?〜(体験談はこちら)
常勤講師等経験者|志願者の3人に1人がこのルート
令和8年度採用の第1次選考免除区分の中で、志願者が最も多いのがこの区分です。令和8年度採用は志願2,100人(全志願者の35%)で、合格702人・倍率2.6倍。令和9年度も1,738人が出願しています。
| 対象 | すべての校種等・教科(科目) |
| 資格要件 | 大阪府内の公立学校(大阪市立・堺市立・豊中市立・池田市立・箕面市立・豊能町立・能勢町立を除く)で、大阪府教育委員会および各市町村教育委員会が任命する常勤の講師または養護助教諭としての勤務経験があり、①令和9年度採用の場合は、令和6年4月1日〜令和8年3月31日の間に勤務経験があること ②令和8年3月31日までに、休職・停職期間を除き通算1年以上の該当勤務経験があること(育児休業・産前産後休暇等はこの除外期間に含まれません) |
| 免除される試験 | 第1次選考(教養筆答テスト) |
| 除外される人 | 出願期限時点で現職教諭(勤務地を問わない)の人は、この区分では出願できません(→現職教諭対象の選考へ) |
| 「常勤」の定義 | 1日あたり7時間45分かつ週あたり38時間45分。「臨時技師」の勤務経験は対象外。在職歴は月換算(1日以上勤務した月は1か月)。 |
※出典:令和9年度採用 受験案内〈Ⅲ 常勤講師等経験者〉、大阪府教育委員会「令和8年度 総合結果表」
ポイントは「通算1年以上」という要件が、比較的満たしやすい水準であることです(令和9年度採用の場合)。令和9年度採用では、対象の府内公立学校での常勤講師等経験について、指定期間内の経験・通算1年以上・現職教諭の除外等の条件を満たす必要があります。令和10年度採用は制度変更があるため、翌年度も第1次選考全体が免除になるとは限りません。

講師の強みは3つあると私は考えています。「クオリティ」「信用」「フレッシュさ」。現場で課題意識を持って授業や生徒指導をやってきた実践(クオリティ)、実際に働いてきた積み重ね(信用)、そして現実を見ても初心を忘れていないこと(フレッシュさ)。この3つが面接で伝わる講師は強いです。
そして「実績」は、賞や研究発表のような大それたものでなくて構いません。4月にはこうだった子が、こう関わったらこう変わった。その実体験で語れる実績を持っている人は強いです。実際、大阪府の個人面接では「現在勤務している学校の課題は何ですか」という質問の報告があります。現場を持っている人が答えやすい問い——ここは強みになりやすいところです。
私が面接練習を一緒にさせていただいた常勤講師の合格者の方からは、①ネガティブな経験をポジティブに打ち出せるようになった、②自分の教育観が明確になった、③それを適切に言語化できるようになった、というお声をいただきました。講師をしていると「うまくいかなかったこと」がたくさん出てきますが、それをどう受け止め直したかまで語れる人が強いです。
現職教諭対象の選考|国立・私立・他府県の正規教員が「面接だけ」で受けられる
大阪府でもうひとつ特徴的なのが、この区分です。第1次選考だけでなく、第2次選考の筆答テストと実技テストまで免除され、面接テスト(模擬授業+個人面接)420点のみで合否が決まります。
| 対象 | すべての校種等・教科(科目)。ただし大阪府内の公立学校を除く。 |
| 資格要件① | 出願年度の4月1日現在、国立学校・公立学校(大阪府内を除く)・私立学校に正規任用の教諭・養護教諭・栄養教諭等として在職しており(休職中を除く)、翌年3月31日までに通算2年以上の在職経験があること(休職・停職期間を除く)(見込みを含む。任期付き採用・臨時的任用は除く) |
| 資格要件② | 令和9年3月31日現在、教諭等として出願する校種等・教科(科目)の教育課程内の授業等を、休職・停職期間を除き1年以上担当した実績があること(時間数は問わない)。共通募集および小中いきいき連携には担当実績の特例があるため、受験案内18頁の留意事項も確認してください |
| 免除 | 第1次選考/第2次選考の筆答・実技。受験するのは面接テストのみ。 |
| 実績 | 令和8年度採用:志願337人・受験255人・合格80人(3.2倍)/令和7年度採用:志願241人・受験183人・合格67人(2.7倍) |
※出典:令和9年度採用 受験案内【現職教諭対象の選考】、大阪府教育委員会「令和8年度・令和7年度 総合結果表」
「筆記なし・面接だけ」と聞くと楽そうに見えますが、令和8年度採用の倍率は3.2倍と全体平均(2.9倍)より高くなりました(令和9年度採用は2.6倍で、全体の2.7倍とほぼ同じ水準です)。受けるのは全員が現職の先生。令和8年度採用では、そこから3人に1人ほどしか通りませんでした。
私の実感では、他自治体への再受験は簡単ではありません。管理職は、たとえば「今求められている授業をブラッシュアップし続けているか」や「謙虚で一緒に働きたい人か」といった点を見ているのではないかと思います。こうした点が伝われば、「こんな人が来てくれるなんて」と管理職が思ってくれる可能性がある、という話です。大阪府は面接テストだけで判定される分、この2点は特に大切なポイントになるかなと思います。
障がい者対象の選考
すべての校種等・教科(科目)を対象に、第1次選考が免除される特別選考です。採用予定数は30名(全体の採用予定数に含まれます)。
- 資格要件:①身体障害者手帳の交付を受けている
②療育手帳または公的判定機関による知的障がい者であることの判定書の交付を受けている
③精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている——のいずれか(出願時点で交付申請中の人も含む) - 提出書類:令和8年4月17日消印有効で手帳・判定書の写し、または交付申請中と確認できる書類(交付申請書の控え等)の写しを郵送。面接テスト受験日に交付済みの手帳・判定書の原本を提示し、出願時申請中だった人が面接日までに交付を受けた場合は、その写しも提出します。
- 注意:令和9年度採用では、令和9年(2027年)4月1日時点で有効な手帳・判定書がない場合は、合格が取り消されます
- 受験に際しての配慮(点字や拡大文字による出題・解答、手話通訳者の配置、車椅子・エレベーターの使用など)は、出願画面の「受験に際し配慮を希望する内容」欄で申請します
公表されている実績は年によって差が大きく、令和7年度採用は志願41人・受験31人・合格5人、令和8年度採用は志願43人・受験33人・合格1人でした。令和9年度採用の採用予定数は30名ですが、公表されている合格者数は令和7年度5人・令和8年度1人・令和9年度2人と、少ない年が続いていますので、出願を考えている方は、その年の受験案内と大阪府教育庁の公表資料を必ずご確認ください。
第1次選考の加点制度|加点区分は1つ選択(最大40点)、ほかに①②の加点があります
第1次選考の筆答テストは150点満点。【一般選考】〈Ⅰ 一般対象者〉で出願する人は、A〜Lの加点区分からいずれか1つを選択できます。さらに、そこに「特別支援学校教諭免許状」「小学校・中学校教諭複数免許状」の加点を併用できます(加点区分H〜Jを除く)。
| 加点区分 | 加点 | 対象・主な要件 |
|---|---|---|
| E 英語資格所有者 | 10/20/40点 | 『小学校』『小中いきいき連携』『幼・小共通』『小学部』および中高・支援学校の「英語」。【小学校系】英検2級10点・準1級20点・1級40点。【中高・支援の「英語」】英検準1級10点・1級40点。TOEFL・IELTS・TOEIC等も対象ですが、校種ごとに必要スコアが異なります。TOEFLは令和8年1月21日以後の受験分に別のバンドスコア基準が適用されます。資格・スコアの取得時期、加点数、TOEICの換算式等は受験案内12〜13頁の各校種の表を確認してください。 |
| L 日本語指導資格所有者 | 20点 | 養護教諭・栄養教諭を除くすべて。文部科学省の確認を受けた日本語教員養成課程等の修了など。 |
| D 実習教員・寄宿舎指導員経験者 | 10点/20点 | 大阪府内の公立学校(大阪市立・堺市立を除く)で実習教員または寄宿舎指導員(正規職員)として勤務し、出願年度の4月1日現在も在職していること。令和8年3月31日までの通算(休職・停職期間を除く)が1年以上5年未満で10点・5年以上20点。 |
| B 社会人経験者 | 10点 | すべての校種等・教科。法人格を有する民間企業または官公庁等で常勤の職として、令和8年3月31日までに休職・停職に相当する期間を除き通算5年以上(フルタイムの正規・派遣・契約社員等。アルバイト・パートは対象外)。青年海外協力隊員等の活動経験も算入可。 |
| F 理科教育経験者 | 10点 | 『小学校』『小中いきいき連携』『幼・小共通』『小学部』および中高・支援学校の「理科」 |
| G 司書教諭資格所有者 | 10点 | 養護教諭・栄養教諭を除くすべて。令和9年3月31日までに司書教諭講習修了証書を取得(見込み含む)。単位修得だけでなく、同日までの修了証書の交付が必要です。 |
| H 看護師免許所有者 | 10点 | 『養護教諭』のみ |
| I 柔道整復師免許所有者 | 10点 | 『自立活動(肢体不自由教育)』のみ。免許取得後5年以上の実務+所定の教員講習会修了。 |
| J 理学療法士・作業療法士・言語聴覚士免許所有者 | 10点 | 『幼・小共通』『小学部』『中学部』『高等部』『自立活動(肢体不自由教育)』 |
| K 社会福祉士・公認心理師・臨床心理士資格所有者 | 10点 | すべての校種等・教科(科目) |
| A B〜L以外の者 | 加点なし | — |
| ① 特別支援学校教諭普通免許状所有に係る加点(10点) | 『小学校』『小中いきいき連携』『中学校』『高等学校』の出願者で、特別支援学校教諭普通免許状を所有(見込み含む)する人 |
| ② 小学校・中学校教諭複数免許状所有に係る加点(10点) | 『小学校』の出願者のみ。中学校教諭の「国語」「社会」「数学」「理科」「保健体育」いずれかの普通免許状を所有(見込み含む)する人。 |
| 併用 | 受験案内には「加点区分A〜L(H〜Jを除く)と①②は併用可能」と記載されています(「H~Jを除く」の範囲と合計点の上限は受験案内に説明がないため、出願前に確認してください)。ただし小学校出願者が英語の普通免許状によるEの加点を受ける場合、②の複数免許状加点は対象外です |
※出典:令和9年度採用 受験案内「<加点区分(経験や資格等による加点)>」「<その他の加点>」。
令和9年度採用では、加点区分E〜Lは令和8年4月17日(金)【消印有効】までに証明書類を簡易書留で郵送します。ただし、Eの英語普通免許状取得見込み、Gの司書教諭講習修了見込み、Lの対象課程修了見込みなどは出願時の提出が不要な場合があります。区分ごとの必要書類と面接時・合格後の提出時期を受験案内で確認してください。要件を欠くと判明した場合は加点を取り消したうえで合否が決定されます。

第1次選考は150点満点です。そこに英検1級なら40点、特別支援+複数免許(小学校出願の場合)で20点が乗ります。これは他の受験生に対して大きなアドバンテージになりえます。持っている資格を申請しないのは、もったいないと思います。出願前に加点区分の一覧を上から下まで読むことをおすすめします。
社会人経験のある方へ
社会人加点(B)は10点と控えめですが、面接では、社会人としての謙虚さをむしろ武器にしてください。私が社会人受験の方におすすめしている準備は2つ。「社会人経験を学校現場でどう生かしたいか」と「なぜ社会人をしていたのに教員を目指すのか」。この2つを面接でバシッと話せるようにしておくと、社会人から教採を受けるときにも合格しやすくなるポイントかなと思います。実際、大阪府の実録にも「職歴について教えてください」「前職をどう活かしますか」という質問が届いています。
年齢についても触れておきます。令和9年度採用の大阪府の受験資格は「昭和40年4月2日以降に出生していること」。私自身、受講生の中で40代・50代で教採に合格する方を数多く見てきました。私が動画でお伝えしているのは、40代・50代の受験者に対して面接官が懸念しやすい3つのポイントです。今求められている教育を謙虚に学んで挑戦する姿勢があるか/年下の同僚と謙虚でフラットな姿勢で働けるか/謙虚な姿勢でチームに貢献しようとしているか——この3点が伝わるかどうかを、私は大切だと考えています。ここが伝われば、豊富な人生経験はそのまま強みになります。
まとめ|免除は「入口」、第2次選考を受けるなら勝負は面接テスト
| ルート | 倍率(令和8年度採用・公表値) |
|---|---|
| Ⅱ 大学等推薦者(第1次免除) | 1.3倍 |
| Ⅳ 大学3年生等選考通過者(第1次免除) | 1.4倍 |
| Ⅲ 常勤講師等経験者(第1次免除) | 2.6倍 |
| 全体平均 | 2.9倍 |
| 現職教諭対象の選考(第1次+第2次筆答・実技免除) | 3.2倍 |
| Ⅰ 一般対象者 | 3.6倍 |
※倍率=受験者数÷合格者数(大阪府教育委員会の公表値)。
出典:大阪府教育委員会「令和8年度 総合結果表」
令和9年度採用で第2次選考を受ける場合、最後は模擬授業+個人面接(420点)です。第2次選考は820点満点で、そのうち面接テストが51%を占めます(現職教諭対象の選考は、第2次の筆答・実技が免除され、面接テスト420点のみです)。しかも受験案内には「各テストの得点が一つでも基準に達しない場合は、不合格とします」と明記されています。免除で浮いた時間と労力を、面接テストの準備に回すことをおすすめします(現職教諭対象の選考以外は、筆答・実技の基準点も必要です)。
■ 大阪府の個人面接|受験者19名の実録と5年間の出題傾向
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よくある質問
Q. 3年生で受けて不合格だったら、翌年不利になりますか?
A. なりません。受験案内に「『大学3年生等を対象とした選考』に不合格となった場合でも、令和10年度大阪府公立学校教員採用選考テストの受験は可能です。その場合、『大学3年生等を対象とした選考』の合否・得点が令和10年度大阪府公立学校教員採用選考テストの受験に影響することはありません」と明記されています。受けておく価値のある制度だと考えています。
Q. 選考通過の権利は何年使えますか?
A. 受験案内に記載されているのは、翌年度(令和10年度採用テスト)の免除です。しかも「同様の校種等・教科(科目)で出願」した場合に限られ、翌年度にその校種等・教科の募集がなければ免除を受けられません。
Q. 講師経験が1年に足りない場合は?
A. 〈Ⅲ 常勤講師等経験者〉の要件(通算1年以上)を満たさない場合、ほかの免除区分の要件にも該当しなければ、〈Ⅰ 一般対象者〉での出願になります。ただし加点区分は選択できますし、面接では講師としての実践をそのまま語れるので、不利とは限りません。なお在職歴は月換算で、1日以上勤務した月は1か月として計算されます。
Q. 大阪市立学校の講師ですが、常勤講師等経験者で出願できますか?
A. 令和9年度採用の受験案内では、〈Ⅲ 常勤講師等経験者〉の勤務先は「大阪府内の公立学校(大阪市立、堺市立、豊中市立、池田市立、箕面市立、豊能町立、能勢町立の学校を除く)」とされています。これらの市町の学校での勤務だけでは、この区分の勤務経験の要件を満たしません。ただし、要件に該当する過去の勤務経験がある場合や、旧大阪市立の高等学校・特別支援学校の算入対象となる勤務経験がある場合は、受験案内に沿って判断してください(要件は年度で変わるため、必ずその年の受験案内を確認してください)。
Q. 加点は複数申請できますか?
A. 加点区分A〜Lからは1つだけ選択します。ただし、それとは別枠の「①特別支援学校教諭普通免許状所有に係る加点(10点)」「②小学校・中学校教諭複数免許状所有に係る加点(10点)」は併用できます(受験案内の表記は「H~Jを除く」です。範囲は出願前に確認してください)。たとえば小学校志望で英検準1級(20点)+特別支援学校教諭免許(10点)+中学校国語の免許(10点)なら、合計40点の加点になります。
Q. 第1次選考が免除されると、何を受けるのですか?
A. 第2次選考の面接テスト(模擬授業+個人面接/420点)と筆答テスト(教科等専門/400点)、対象教科は実技テストです(受験案内の配点表では、実技を含む組合せは筆答200点+実技200点とされています)。現職教諭対象の選考だけは面接テストのみです。「一次免除=筆記なし」ではないので注意してください。
Q. 令和10年度採用から制度が変わると聞きました。
A. 受験案内に、令和10年度採用のテストからは教養筆答テストと専門筆答テストを同一日(令和9年6月12日)に実施し、あわせて第1次選考とすると記載されています。経過措置として、令和9年度の「大学3年生等を対象とした選考」の通過者は、令和10年度に専門筆答・面接・実技を第2次選考として受験することになります(令和10年度に限り特別選考として実施)。詳細は必ずその年の受験案内でご確認ください。
この記事は受験者の皆さんの報告で育ちます
特別選考や一次免除で受験された方の「面接テストで何を聞かれたか」は、これから同じルートで受ける受験生にとって何より貴重な情報です。大阪府を受験された方は、ぜひ教えてください。ご報告いただいた方には、お礼に「合格発表のあとどうなる?」ガイド(PDF)をお渡ししています。
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