【教員採用試験】三重県の特別選考と一次免除ルート|大学3年生前倒し・現職教員・講師経験者・社会人・加点制度

こんにちは、金井志津乃です! 

三重県って特別選考の種類が多いですよね……。講師をしていると一次が免除されるって本当? しかも「面接だけで受けられる」ルートもあるって聞いたんだけど。

本当です! 三重県は選考種別が5種類(枝分かれを含めると10パターン)あって、条件によって「教養だけ免除」「一次すべて免除」「二次も面接だけ」と免除の深さが変わります。まず早見表で全体をつかんでから、自分のルートだけ詳しく読んでください!

この記事では、三重県公立学校教員採用選考試験の選考種別(特別選考)と第1次選考試験の免除ルート、そして加点制度を、令和9年度採用の実施要項にもとづいて整理します。

この記事の根拠

  • 条件・免除範囲・必要書類はすべて令和9年度三重県公立学校教員採用選考試験 実施要項の記載どおり。要約する際も条文の語を残しています。
  • 三重県は選考種別ごとの合格者数・合格率を公表していません。そのため、この記事ではルート別の合格率は出しません(唯一公表されている大学3年生等を対象とした特別選考の人数のみ掲載)。
  • 倍率・実施状況の数字は三重県教育委員会公表の「校種・教科等別実施状況」から。→三重県の倍率|令和9年度採用の結果と6年間の推移。
  • 執筆:金井志津乃(高校地歴の教員採用試験に新卒合格・高校教員として6年半勤務・教採スクール「教員の学校」運営・YouTubeチャンネル登録者1.7万人・大学講演・教採専門誌「教員養成セミナー」への執筆経験)
お読みいただく前に

この記事は各自治体の実施要項等をもとに記載しています。ただし、日程や制度の変更、こちらの見落としがないとは言い切れません。最後は必ず、各自治体の実施要項をご自身でご確認ください。

目次

【早見表】三重県の選考種別と第1次選考試験の免除範囲

まずは全体像です。三重県の選考種別は「一般選考」「障がい者を対象とした特別選考」「社会人特別選考[Ⅰ][Ⅱ]」「教職経験者等を対象とした特別選考[Ⅰ][Ⅱ]」「大学3年生等を対象とした特別選考」の5種類。選考種別を重複して申し込むことはできません(実施要項【4】)。

選考種別1次・教養
(50点)
1次・小論文
(40分)
1次・専門2次・論述
(50点)
2次・技能実技
(100点)
2次・面接
(150点)
一般選考○(下記の免除対象者を除く)—○(下記の免除対象者を除く)○○*○
一般選考:令和8年度の大学3年生等を対象とした特別選考で第1次合格し、同一の校種・教科等で受験する人(申請が必要。要項のQ&Aは小学校教諭の例で説明)第1次選考試験すべて免除○○*○
障がい者を対象とした特別選考○—○○○*○
社会人特別選考[Ⅰ][Ⅱ]実施なし(小論文に代える)○○○○*○
教職経験者等[Ⅰ]申込資格(1)免除—○○○*○
教職経験者等[Ⅰ]申込資格(2)第1次選考試験すべて免除○○*○
教職経験者等[Ⅰ]申込資格(3)第1次選考試験すべて免除免除免除○(面接のみ)
教職経験者等[Ⅱ]申込資格(1)(2)(3)第1次選考試験すべて免除○○*○
教職経験者等[Ⅱ]申込資格(4)(5)(6)免除—○○○*○
大学3年生等を対象とした特別選考○—○第2次選考試験は実施しない(一次のみ)

※○=実施、*=実施要項9頁で指定された校種・教科等のみ実施。社会人特別選考は「一般選考における『筆答試験(教養)』に代えて『小論文』を実施」(実施要項【13】)。
出典:令和9年度三重県公立学校教員採用選考試験 実施要項【6】【7】【9】【12】〜【15】

表の中でひときわ目立つのが「教職経験者等[Ⅰ]申込資格(3)」=面接試験のみです。三重県内の国公立学校で正規の教諭等として3年以上勤務し、同じ職種・校種・教科で受験する方が対象。筆記も論述も実技もなく、150点の面接1本。三重県で最も短いルートです。

主流ルート①|大学3年生等を対象とした特別選考(前倒し受験)

令和9年度採用で対象が全校種・教科等に広がった、注目のルートです。大学等の最終年次の1年前(=大学3年生等)のうちに第1次選考試験を受け、合格すれば翌年度は第1次選考試験のすべてが免除されます。

対象大学、大学院、短期大学、専門学校の最終年次の1年前の年次にいる人(いずれの学校にも所属していない科目等履修生は含まない)。昭和43年4月2日以降に生まれた人。
免許申し込む校種等に応じた教育職員免許状を有する人、または令和10年3月31日までに取得見込の人(令和10年4月1日に有効な免許となっていること)
募集実施要項1頁に示すすべての校種・教科等
試験項目第1次選考試験のみ(筆答試験・教養+専門)。一般選考と同じ試験項目で、大学3年生等以外の受験者とは別に選考されます。
合格すると翌年度(令和10年度採用)の選考試験で同一の校種・教科等で受験する場合、第1次選考試験のすべてを免除。ただし改めて申し込む必要があります。これは令和9年度採用の実施要項の記載で、詳細は令和10年度採用の実施要項で確認が必要です。
注意加点は対象外/整理票の提出は不要/在学証明書の提出は不要/翌年度に同一の校種・教科等で採用予定がない場合は申し込めません

令和9年度採用の実施状況(=令和10年度採用に向けた前倒し受験)は次のとおりです。

校種等申込者1次受験1次合格1次通過率
小学校教諭216人210人205人98%
中学校教諭149人145人132人91%
高等学校教諭55人52人28人54%
特別支援学校教諭11人11人10人91%
養護教諭25人24人0人0%
栄養教諭1人1人0人0%
合計457人443人375人85%

※1次通過率は私が算出。
出典:三重県教育委員会「令和9年度三重県公立学校教員採用選考試験【大学3年生等を対象とした特別選考】校種・教科等別実施状況」。
実施状況の資料上、令和7・8年度採用は小学校と合計の行にのみ、大学3年生等を含めた人数([ ]書き)が示されており、全校種・教科等の別表が公表されたのは令和9年度採用からです。

小学校98%・中学校91%・特別支援91%——この数字を見ると、大学3年生のうちに受けておく価値は大きいといえます。合格すれば、令和10年度採用の要項の条件を満たす限り、4年生の年は二次(論述・面接・模擬授業)の準備に集中できます。逆に高校54%、養護・栄養は合格者0人なので、そこは「一次のリハーサル」と割り切って臨むのが現実的ではないでしょうか。

新卒の方が意識すべきポイントは、知識武装と情報収集をしっかりやったうえで、それを「自分の考え」として語ることです。借りてきた言葉のままだと主体性が伝わりません。

主流ルート②|教職経験者等を対象とした特別選考[Ⅱ](講師の方)

三重県内の公立学校等で常勤講師・常勤の養護助教諭・常勤の臨時学校栄養職員として勤務している方のルートです(三重大学教育学部附属学校を含む)。申込資格が6つに分かれていて、どれに当たるかで免除の深さが変わります。

申込資格内容(要約)免除範囲
(1)令和8年度選考試験で申込と同じ校種・教科等の第1次選考試験に合格(1次全免除の場合を除く)し、かつ令和8年4月〜令和9年度の第1次選考試験実施日までに1日以上、常勤講師等で任用される予定がある人第1次すべて免除
(2)小学校教諭申込者で、令和7年度選考試験の大学3年生等を対象とした特別選考の第1次に合格し、かつ令和8年4月から令和9年度選考試験の第1次選考試験実施日までの期間に1日以上、常勤講師として任用される予定がある人(育児休業等代替任期付講師等として名簿登載期間中の人を含む)第1次すべて免除
(3)令和7・8年度選考試験により、申込と同じ校種・教科等の育児休業等代替任期付講師等として名簿登載期間中の人第1次すべて免除
(4)令和3年4月1日〜令和8年3月31日の5年間のうち36月以上、常勤講師等で任用されていた人筆答試験(教養)を免除
(5)令和6年度選考試験により、育児休業等代替任期付講師等として名簿登載期間中の人筆答試験(教養)を免除
(6)令和7・8年度選考試験により、申込と異なる校種・教科等の育児休業等代替任期付講師等として名簿登載期間中の人筆答試験(教養)を免除

※実施要項【14】[Ⅱ]。「申込資格の別による選考への影響はありません」と明記されています。必要書類は教職歴申告書(申込資格(1)(2)は人事異動通知書の写し等、(4)は任命権者が三重県教育委員会でない期間の在職証明書を添付)。令和8年度選考試験まで必要だった「人物証明書」は、令和9年度選考試験から提出不要になりました。第1次のすべての免除を希望する場合は、別途、整理票(令和8年4月24日現在)と返信用封筒を4月24日当日消印有効で郵送します。申込資格(1)(2)で任用の開始が申込締切日以降になるなど、証明書類を4月24日(金)までに提出できない場合は、申込締切日までに採用担当へ問い合わせてください。

三重県の講師ルートで押さえたいのは、令和8年度選考試験で申込と同じ校種・教科等の一次に合格していて(一次全免除だった場合を除く)、令和9年度採用の一次試験日までに常勤講師等として任用される予定があるなら一次まるごと免除、という(1)です。前回の第1次選考試験の合格が、そのまま次の受験の資産になる設計。だからこそ「一次に合格したものの、最終合格には届かなかった」という年も、一次を通しておく価値が大きいんです。

講師の方が面接でアピールすべきなのは、具体例・実績・熱意です。面接では、現場経験を通してどれだけ腕を上げてきたかを見られているのではないかと私は思います。その経験を通して自分がどう変わり、何ができるようになったかまで語れると、よりよいですね。

主流ルート③|教職経験者等を対象とした特別選考[Ⅰ](正規の教諭等の経験者)

国立または公立の学校で、正規の教諭・主幹教諭・指導教諭・養護教諭・栄養教諭として所定の勤務経験を有する方のルートです。三重県の中で最も免除が深いのがここです。

申込資格内容(要約)免除範囲
(1)国立または公立の小・中・義務教育・高・中等教育・特別支援学校で、正規の教諭等として令和8年3月31日現在、休職等の期間を除き3年以上の勤務経験筆答試験(教養)を免除
(2)(1)に加えて、勤務経験と同じ職種・校種・教科で受験する、または正規として採用された職種・校種・教科で受験する第1次すべて免除
(3)三重県内の国立または公立の小・中・義務教育・高・特別支援学校で、(1)(2)に示す勤務経験等を有する第1次すべて免除+第2次の技能・実技試験と論述試験も免除=面接試験のみ

※実施要項【14】[Ⅰ]。必要書類は人事記録の写し(人事関係の発令が記載された書類。「人事カード」「履歴書」等と呼ばれ、任命権者または所属長の証明が必要)。第1次選考試験のすべての免除を希望する場合は、整理票・返信用封筒も郵送で提出します。

実施要項のQ&Aにも「他都道府県の現職教員が三重県の教員になるには」という項目があり、「国公立の小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校で正規の教諭等の経験が3年以上の人は、『教職経験者等を対象とした特別選考[Ⅰ]』での受験が可能です」「正規の教諭等としての経験が3年未満の方は、申込資格を満たしていれば、一般選考で受験できます」と明記されています。

他県の現職の方が別の自治体を受け直すのは、実際は簡単ではないと私自身は思っています。ただ、現職教員として授業をブラッシュアップしてきたと感じられたり、謙虚で一緒に働いても楽しそうだと思える人であれば、「こんな良い人材が他県から来てくれてラッキー」と思ってもらえるのではないでしょうか。授業力のブラッシュアップと謙虚さが伝わることが大切です。

主流ルート④|社会人特別選考(教養に代えて小論文)

三重県の社会人特別選考は[Ⅰ]と[Ⅱ]で対象がまったく違います。ここを間違えると出願できないので、必ず確認してください。

社会人特別選考[Ⅰ]高等学校教諭「工業」「福祉」の教育職員免許状を有しない人が対象。
・工業=志願する教科・科目に関連する大学院・大学の学部学科等を卒業(修了)、または大学院・大学以外の教育機関を卒業し学士以上の学位を現に有する人(取得見込は含まない)。かつ平成28年4月1日以降に、民間企業・官公庁等で志願する教科・科目に関する常勤職員としての実務経験が通算3年以上(教育機関での実務経験は除く)。その勤務経験により、志願する教科・科目に関する専門的な知識経験または技能を有すること
・福祉=平成28年4月1日以降に、民間企業・官公庁等に継続して5年以上、常勤の保健師・助産師・看護師として従事し、保健師・助産師・看護師の資格を現に有し、その実務経験により福祉に関する専門的な知識経験または技能を有する人(取得見込は含まない。系列会社等への転勤は継続期間に含む)
・第2次選考試験合格者には、要件を満たすと判断された場合教育職員特別免許状が授与されます(三重県内でのみ有効)。
社会人特別選考[Ⅱ]申し込む校種・教科等に応じた教育職員免許状を有する人が対象。平成28年4月1日以降に民間企業・官公庁等に継続して3年以上、正規の職員等として従事した人(系列会社等への転勤は継続期間に含む)(国公立私立学校で教諭等として従事した場合を除く。期限付・臨時的任用の実習助手、任期付実習助手、非常勤講師は該当しません)。募集はすべての校種・教科等。
試験項目[Ⅰ][Ⅱ]とも、一般選考における「筆答試験(教養)」に代えて「小論文」(40分)を実施。専門・論述・技能実技・面接は一般選考と同じ。
必要書類社会人特別選考 履歴書(所定様式)。福祉は保健師・助産師・看護師免許証の写しも。申込時の在職証明書は不要ですが、第2次選考試験合格後に提出が必要(提出できない場合は採用資格を失います)。

なお、上の社会人特別選考とは別に、教員免許状を保有していなくても受験できる社会人経験者対象の選考試験(令和9年度三重県立学校家庭科・工業科・商業科教員採用選考試験)が、三重県教育委員会から令和8年10月21日に公表されています。採用見込数は高等学校教諭の家庭が約2名・工業(電気・電子系)が約2名・工業(土木系)が約1名・商業が約2名で、免許状がない場合は、合格後に特別免許状を授与されたうえで採用となります。試験は令和8年12月13日(日)に三重県吉田山会館で実施され、試験項目は小論文(100点)と面接(300点)です。募集期間は令和8年10月20日(火)から11月30日(月)17時まで(電子申請)。申込資格には、昭和42年4月2日以降に生まれた人であることのほか、志願する教科・科目に関連する大学院・大学の学部学科等を卒業(修了)していること(取得見込は含みません)、平成28年4月1日以降に民間企業・官公庁等で志願する教科・科目に関する常勤の職員として通算5年以上の実務経験があること(教育機関での実務経験は除く)などが含まれます。申込資格の全文は、実施要項でご確認ください。

社会人の方が面接で押さえておきたいのは、①社会人経験を学校でどう生かすのか ②なぜ社会人経験を経て教員を目指したのかの2点です。①は聞かれることが多いところかなと思いますし、②にはその人の教員としての使命感が出ます。

なお、社会人特別選考で課される「小論文」は第1次選考試験の40分の科目で、二次の「論述試験」(60分・50点)とは別物です。市販の過去問集で確認できる社会人特別選考の小論文には600字以上800字以内という形式の年があり、テーマは三重県の「校長及び教員としての資質の向上に関する指標」や三重県教育ビジョンから出された年もあります。書き方は小論文の専用記事にまとめました。

■ 三重県の小論文(論述試験)|過去5年の出題テーマと250字・300字の書き方

40代・50代からの挑戦を考えている方は、こちらもどうぞ。年齢そのものより「その年齢だからこそ何ができるか」を語れるかどうかです。

障がい者を対象とした特別選考

ねらい・募集障がい者の雇用の促進を図るため実施。募集は実施要項1頁に示すすべての校種・教科等で、募集人数は約10名(採用見込数に含む)。
申込資格一般選考の申込資格に加えて、①身体障害者手帳の交付を受け、障がいの程度が1級から6級まで
②精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている
③療育手帳の交付を受けているのいずれか。大学3年生等を対象とした特別選考の申込資格に加えて①〜③に該当する人も申込可能。
必要書類障がい者を対象とした特別選考申請書(所定様式)/手帳の写し(交付番号、等級・区分、障害名の記載部分)
受験配慮申請書の「受験に際して配慮を希望する事項」欄に記入。点字受験・手話通訳の必要の有無、車椅子・ルーペの使用の有無等も具体的に記入(車椅子とルーペは各自で準備)。試験実施にあたっては、記載内容を確認・検討のうえ必要に応じて試験項目の代替、免除等の措置が講じられます。
他の選考種別との併用「障がい者を対象とした特別選考」以外の選考種別の申込資格も満たす場合は、該当する選考種別の試験項目で受験できます(選考種別は「障がい者を対象とした特別選考」のまま)。申請書の「3 他の選考種別の試験項目による受験」欄に記入し、他の選考種別に関する必要書類も併せて提出。

※実施要項【12】。なお、選考種別によらず配慮を希望する場合は、申込時に「障がいに係る配慮希望事項」に具体的な要望を入力(記入)すれば、後日担当者から連絡があります(実施要項Q&A)。

もうひとつの一次免除ルート|育児休業等代替任期付講師等の候補者名簿

三重県の実施要項には「補欠合格」の制度が記載されていません。その代わりに置かれているのが、この育児休業等代替任期付講師・任期付養護助教諭の選考です(実施要項【17】)。二次で惜しくも届かなかった方にとって、非常に大きな意味を持つ制度です。

  1. 選考は教員採用選考試験と併せて実施される。申込は第1次選考試験の合格者に対して通知される(4月の申込期間中には申し込めない)。
  2. 選考方法は、第2次選考試験受験時に任期付講師等としての任用を希望した人のうち、第2次選考試験の不合格者で、すべての試験項目について一定の基準を満たす人の中から、名簿登載見込数の範囲内で総合的に選考
  3. 候補者名簿への登載は第2次選考試験の結果とともに通知される。名簿登載期間は令和9年4月1日〜令和12年3月31日(3年間)。
  4. 名簿登載期間中は、名簿登載と同じ校種・教科等で受験する場合、第1次選考試験のすべてが免除される
  5. 任期付講師等は、任期があること・育児休業を取得できないことを除き、勤務時間・週休日・休暇等及び服務は原則として正規教員に準じる

※育児休業の取得状況によっては、候補者名簿に登載されても採用されない場合があります。また社会人特別選考[Ⅰ]で受験する人は、この選考に申し込むことはできません。

ここは絶対に見落とさないでください。「令和9年度試験で任期付講師等の名簿に載れば、その登載期間中(令和9年4月1日〜令和12年3月31日)、名簿と同じ校種・教科等で受験する場合は一次が丸ごと免除」です。三重県の一次通過率は令和9年度採用で80%まで上がっていますが、それでも一次の勉強にかける時間を3年間ゼロにできる意味は大きい。第1次選考試験に合格したら、任期付講師等の希望を出すかどうかは必ず確認しておいてください。

加点制度|9項目・上限15点(英語の加点は別に加算)

三重県は資格・特技に応じた加点があります。申込時に申請があり、要件を満たしている場合に選考の際に加点されます。複数項目にわたる場合でも加点の上限は15点。ただし小学校教諭・中学校教諭(英語)・高等学校教諭(英語)受験者は、英語以外の加点合計(上限15点)に、英語に係る加点分を加算します。

記号資格・特技点数
ア複数免許状所有(取得見込を含む)=申込教科以外の中学校免許/小学校と中学校の免許/特別支援学校免許/中高同一教科の免許/自立活動教諭の免許/「情報」の免許 など5〜15点(免許の組み合わせに応じて)
イポルトガル語・スペイン語・中国語・ベトナム語の資格(CAPLE準初級以上、Celpe-Bras中級以上、DELE A2以上、西検4級以上、中国語検定4級以上、HSK3級以上、中国語コミュニケーション能力検定400以上、実用ベトナム語技能検定5級以上のいずれか)8〜15点(申込校種等に応じて)
ウ英語の資格(英検1級/TOEFL iBT100以上/TOEIC L&R 860以上/英検準1級/TOEFL iBT80〜99/TOEIC 730〜855/英検2級・TOEFL iBT54〜79・TOEIC 550〜725は小学校教諭のみ対象)2〜8点(申込校種等に応じて)
エ臨床心理士・公認心理師(現に有すること)8点
オ「商業」受験者で日商簿記2級以上または基本情報技術者試験(FE)合格3点
カスポーツで特に優れた実績(対象競技・実績は「スポーツ競技者実績加点」申請書を参照)4〜15点(申込校種等と実績に応じて)
キ司書教諭講習修了証書(取得見込を含む。養護教諭・栄養教諭は対象外)5点
ク「福祉」(社会人特別選考[Ⅰ]を除く)または「養護教諭」受験者で看護師免許証所有(現有、または国家試験合格後に出願時点で免許申請中)8点
ケ言語聴覚士・理学療法士・作業療法士(現に有すること)8〜15点(申込校種等に応じて)

※出典:令和9年度三重県公立学校教員採用選考試験 実施要項【11】加点および「加点一覧表」。
加点申請ができる校種等は項目により異なります(一覧表の○△をご確認ください)。語学系の資格には取得・受験時期の条件があります。TOEFL iBT・TOEIC L&Rは令和6年4月以降に受験し公式認定証が発行されているものに限ります。中国語検定3・4級は令和6年4月以降、2級以上は令和3年4月以降の取得、HSK・中国語コミュニケーション能力検定は令和6年4月以降の受験、実用ベトナム語技能検定は令和5年4月以降の受験が対象です。

加点でつまずかないための3つの注意

  • 申込の際に「資格・特技に係る加点申請」の当該項目を必ず選択すること。選択がなければ加点されません。
  • 必要書類の提出期限を過ぎると、いかなる場合も加点申請は認められません。提出期限は電子申請の受付期間と同じ(郵送は4月24日当日消印有効)。ただし「司書教諭講習修了証書」取得見込証明書は6月5日当日消印有効。司書資格の取得見込申請とスポーツ加点申請は郵送のみ。
  • 第1次選考試験のすべてが免除となる受験者、および大学3年生等を対象とした特別選考の受験者は加点の対象外です

令和9年度採用の一般選考では、三重県の第1次選考試験の配点は筆答(専門)100点または150点+筆答(教養)50点=150〜200点。そこに、英語以外の加点は最大15点が乗るわけですから、割合にすると7.5〜10%です(小学校・中学校英語・高校英語は、これに英語に係る加点が加わります)。実際の加点は、免許の組み合わせや資格、申込校種等、申請の有無によって異なります。資格が1つあるだけで一律に15点になるわけではありません。

ルート別まとめ|あなたはどこから受けるのが最短か

あなたの状況選ぶルート準備の重心
大学3年生(短大・専門・院の最終年次の1年前)大学3年生等を対象とした特別選考筆答(教養+専門)。合格すれば翌年は二次(論述・面接・模擬授業)に集中。
申込と同じ校種・教科等で令和8年度選考試験の一次に合格(一次全免除の場合を除く)し、令和8年4月から令和9年度選考の一次試験日までに三重県内の対象校等で常勤講師等に1日以上任用予定教職経験者等[Ⅱ]申込資格(1)一次免除。二次の論述50点・面接150点と、対象の校種・教科等では技能・実技100点を準備する。
令和3年4月1日〜令和8年3月31日の5年間のうち、三重県内で常勤講師等として36月以上教職経験者等[Ⅱ]申込資格(4)教養免除。専門+二次。
他県の国公立学校で正規の教諭等として、令和8年3月31日現在、休職等の期間を除き3年以上(勤務経験と同じ、または正規採用と同じ職種・校種・教科で受験)教職経験者等[Ⅰ]申込資格(2)一次免除。「なぜ三重県か」を語り切る。
三重県内の対象の国公立学校で、令和8年3月31日現在、休職等を除き正規教諭等として3年以上の勤務経験があり、勤務経験または正規採用と同じ職種・校種・教科で受験教職経験者等[Ⅰ]申込資格(3)面接試験のみ。150点の一本勝負。
平成28年4月1日以降、民間等で継続3年以上の正規職員等経験(対象外の教職等を除く)があり、一般選考の免許等の資格を満たす社会人特別選考[Ⅱ]教養に代えて小論文(40分)。専門+二次。
高校「工業」「福祉」の免許はないが、実務経験がある社会人特別選考[Ⅰ]小論文+専門+二次。二次合格後、授与要件を満たすと県教委が判断した場合に特別免許状。
手帳をお持ちの方障がい者を対象とした特別選考(約10名)配慮申請を必ず具体的に記入
令和6・7・8年度選考による任期付講師等の名簿登載期間中(登載年度・受験校種等で免除範囲が異なる)教職経験者等[Ⅱ]申込資格(3)または(5)(6)登載期間中(3年)は、申込資格(3)は一次すべて免除、(5)(6)は筆答試験(教養)のみ免除

大学3年生等を対象とした特別選考に合格すると、翌年度は第1次選考試験が免除されて二次から受ける形になります。二次は原則面接150点と論述50点(対象の校種・教科等は技能・実技100点も)ですが、教職経験者等[Ⅰ]申込資格(3)は技能・実技と論述が免除され、面接のみです。障がい者選考では、必要に応じた代替・免除等の措置があります。三重県は模擬授業も面接の中に入っている県。免除を勝ち取った方ほど、浮いた時間を論述・模擬授業・面接の準備に投資してください。

■ 三重県の個人面接|受験者5名の実録と5年間の出題傾向(模擬授業を含む「面接試験150点」の攻略法)
■ 三重県の倍率|令和9年度採用の結果と6年間の推移・校種別・教科別

よくある質問

Q. 選考種別は掛け持ちできますか?

A. できません。実施要項【4】に「選考種別を重複して申し込むことはできません」と明記されています。また校種等・教科科目も1つに限られ、他の校種等・教科科目と重複して出願することはできません。唯一の例外が障がい者を対象とした特別選考で、他の選考種別の申込資格も満たす場合は「該当する選考種別の試験項目で受験する」ことができます(選考種別は障がい者を対象とした特別選考のまま)。

Q. 特別選考は一般選考より受かりやすいのですか?

A. 三重県は選考種別ごとの合格者数・合格率を公表していないため、私としては「受かりやすい/にくい」を数字でお答えできません(推測でお伝えするのは避けます)。ただし令和9年度採用の実施要項では、第1次選考試験は「すべての試験項目について一定の基準を満たす受験者の中から、採用見込数の2〜3倍程度を基本として総合的に選考します」、第2次選考試験は「採用見込数の範囲内で総合的に選考します」とされています。ただし大学3年生等の選考は別に行い、一次の試験項目で一定の基準を満たす受験者を合格とします。特別選考の本質は「合格しやすさ」ではなく「受験する科目が減ること」=準備を集中できることだと考えてください。

Q. 大学3年生等の特別選考に合格したら、翌年は必ず出願できますか?

A. 条件つきです。実施要項には「同一の校種・教科等で採用予定がない場合は、令和10年度選考試験に申し込むことはできません」と明記されています。他の校種・教科等の免許を持っている(取得見込を含む)場合、その校種・教科等の募集があれば申し込めますが、その場合は第1次選考試験から受験する必要があります。また、翌年度も改めて申し込む手続きが必要です。

Q. 申込はいつ、どうやってするのですか?

A. 令和9年度採用は令和8年4月3日(金)午前10時〜4月24日(金)午後5時、原則、電子申請のみです(令和4年度から電子申請のみの取扱い)。三重県電子申請・届出システムで利用者IDを取得し、加点申請の添付ファイルを用意してから申し込みます。申込内容を印刷するためプリンタが必要です。特別な事情で電子申請が困難な場合は、三重県教育委員会事務局教職員課 制度・採用・免許班(059-224-2959)に問い合わせてください。

Q. 年齢の上限はありますか?

A. 令和9年度採用の一般選考は昭和42年4月2日以降に生まれた人(大学3年生等を対象とした特別選考は昭和43年4月2日以降)。つまり50代の方も受験できます。年齢制限は毎年1歳ずつ動くので、受験される年度の実施要項で必ず確認してください。

Q. 免許は取得見込でも受験できますか?

A. できます。実施要項のQ&Aに「取得期限は、採用選考試験実施年度の3月31日まで」と明記されています(令和9年度採用なら令和9年3月31日まで)。この期限までに取得できない場合は、原則として合格しても採用されません。ただし、要項【5】4の※4・※5に該当する養護教諭・栄養教諭には例外があります。令和9年3月31日までに保健師国家試験合格により得られる資格または栄養士免許を取得し、かつ「学力に関する証明書」に係る所定の単位を取得している場合、当該教諭普通免許状の取得時に採用し、それまでは臨時的任用となります。※社会人特別選考[Ⅰ]は除きます。大学3年生等を対象とした特別選考は令和10年3月31日までの取得見込です。

この記事は受験者の皆さんの報告で育ちます

制度は実施要項で確認できますが、「講師をしながらどう準備したか」「一次免除の年に何をやったか」は、受験した方の声でしか集まりません。三重県を受験された方は、ぜひこれから受験する方のために教えてください。ご報告いただいた方には、お礼に「合格発表のあとどうなる?」ガイド(PDF)をお渡ししています。

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