【教員採用試験】仙台市の倍率|令和9年度採用の最終結果と6年間の推移(校種別・教科別・教委公表資料から集計)

こんにちは、金井志津乃です! 

仙台市の倍率って調べても出てこないんです……。宮城県の数字は見つかるんですけど、仙台市だけの倍率ってどこにあるんですか?

いいところに気づきましたね! 実は確認できた範囲では、仙台市教育委員会は「倍率」という数字を公表していません。結果表で公表されているのは出願者数・1次合格者数・名簿登載者数の3つです。だからこの記事では、その3つを教育委員会の令和4〜8年度採用の概要PDF5年分と令和9年度採用の選考結果から拾って、定義をはっきりさせたうえで倍率を計算しました。校種別も教科別も出しますよ!

この記事では、仙台市立学校教員採用選考の倍率について、令和9年度採用(令和8年実施)の出願状況と最終結果と令和4年度からの6年間の推移を、校種別・教科別にまとめます。

この記事の根拠

  • 数字はすべて仙台市教育委員会が公表した資料(「仙台市立学校教員採用選考の概要」令和4年度〜8年度採用の5年分、「令和9年度仙台市立学校教員採用選考 結果」、実施要項、採用情報Webページ)から集計。推定値は使っていません。
  • 仙台市は倍率を公表していないため、倍率は私が計算した数値です。定義は各表の見出しと注記に必ず書いています。
  • 仙台市の選考は宮城県とは別実施です(実施要項に「本選考は宮城県公立学校教員採用候補者選考とは異なります」と明記)。この記事に宮城県の数字は含まれていません。
  • 面接で「実際に聞かれた質問」と集団討議の公表テーマは別記事にまとめています →仙台市の個人面接・集団討議|受験者4名の実録と教委公表テーマ5年分
  • 執筆:金井志津乃(高校地歴の教員採用試験に新卒合格・高校教員として6年半勤務・教採スクール「教員の学校」運営・YouTubeチャンネル登録者1.7万人・大学講演・教採専門誌「教員養成セミナー」への執筆経験)
この記事の「倍率」の定義

倍率 = 出願者数 ÷ 名簿登載者数(私が算出)

仙台市教育委員会が公表しているのは①出願者数 ②第1次選考合格者数 ③名簿登載者数の3つです。仙台市には「最終合格者」という言い方がなく、第2次選考の結果は採用候補者名簿(A)または(B)への登載という形で通知されます。そのため、この記事では最終の合否にあたる数字として名簿登載者数を使い、出願者数をその名簿登載者数で割った値を「倍率」としています。

あわせて、選考の段階ごとの通りやすさが分かるように、第1次通過率(1次合格者÷出願者、出願者数に対する第1次合格者数の割合)と、1次合格者数÷名簿登載者数も併記します。後者は第2次選考の実受験者数を使った実質倍率ではありません。

※注意:名簿登載者数は原則「採用候補者名簿(A)・(B)の合計」ですが、令和7年度採用(2024年夏実施)だけは公表資料の注記が「採用候補者名簿(A)登載者数」となっており、定義が異なります。この年の数字は他の年とそのまま比較できません。

30秒でわかる|仙台市の倍率のポイント
  • 令和9年度採用(令和8年実施)は出願1,077名→1次合格709名→名簿登載323名=3.3倍(出願÷名簿登載・私が算出)。第1次選考受験は988名。採用予定は小学校150名程度、中学校・中高140名程度。
  • 前年の令和8年度採用は出願1,055名→1次合格662名→名簿登載320名=3.3倍で、令和9年度採用と同じ倍率でした
  • 6年間の倍率は3.0倍→4.0倍→4.9倍→3.8倍※→3.3倍→3.3倍。令和6年度採用をピークに下がり、令和9年度採用は前年と同じです(※令和7年度採用のみ名簿〈A〉だけの人数で算出。他年度と同じ土俵では比べられません)。
  • 校種差が大きい:令和9年度採用は小学校2.9倍・中学校・高等学校教諭2.9倍に対し養護教諭19.0倍・栄養教諭36.0倍
  • 教科別では令和9年度採用は中技術1.0倍・中高国語1.7倍・中理科1.7倍が低く、高校地歴13.0倍・高校理科9.0倍が突出(令和8年度採用は中社会6.5倍が突出)
  • 1次合格者数÷名簿登載者数は令和8年度採用2.1倍、令和9年度採用2.2倍でした(二次の実受験者での倍率ではありません)。第2次選考は集団討議・個人面接に加え、第1次成績や願書・履歴書等も勘案する総合選考です。
  • 名簿登載者320名のうち118名が「受験年度内採用」=4月1日を待たずに採用されています(令和8年度採用)
お読みいただく前に

この記事は各自治体の実施要項等をもとに記載しています。ただし、日程や制度の変更、こちらの見落としがないとは言い切れません。最後は必ず、各自治体の実施要項をご自身でご確認ください。

目次

令和9年度採用(令和8年実施)の出願状況

仙台市教育委員会が採用情報Webページで公表した、令和9年度採用の出願者数(令和8年6月1日現在)と第1次選考筆記試験の受験者数です。

校種(職種)出願者数第1次選考 受験者数受験率採用予定者数
小学校教諭433名406名93.8%150名程度
中学校教諭、中学校・高等学校教諭430名390名90.7%140名程度
高等学校教諭45名34名75.6%若干名
養護教諭133名123名92.5%若干名
栄養教諭36名35名97.2%若干名
合計1,077名988名91.7%—

※受験率=第1次選考受験者数÷出願者数(私が算出)。
出典:仙台市立学校教員採用情報Webページ「令和9年度(令和8年実施)教員採用選考の出願者数が確定しました」「第一次選考(筆記試験)の受験者数を掲載しました」、および令和9年度実施要項の採用予定者数。

令和9年度採用の第2次選考結果は、10月2日に発表されました

仙台市の第2次選考結果は、令和8年10月2日(金)付けで発送されました。同日、仙台市のWebページに採用候補者名簿(A)(B)登載者の受験番号と、校種・教科別の「選考結果」(出願者数・1次合格者数・名簿登載者数)が掲載されています。この記事では、その数字を次の節にまとめました。

実施要項では、第1次選考の結果を8月7日付けで通知し、合格者の受験番号を通知発送日の午前10時から1週間程度Webページに掲載するとしています。2026年10月2日公表の「選考結果」には、第1次選考合格者709名が記載されています。この記事の倍率は私の計算です。

令和9年度採用(令和8年実施)の最終結果|名簿登載323名・倍率3.3倍(私が算出)

仙台市が2026年10月2日に公表した「令和9年度仙台市立学校教員採用選考 結果」によると、出願1,077名・1次合格709名・名簿登載323名でした。名簿登載者数は採用候補者名簿(A)(B)の合計です。出願÷名簿登載の倍率は3.3倍で、前年(令和8年度採用)と同じ水準でした。

校種(職種)出願者数1次合格者数名簿登載者数倍率
(出願÷名簿登載)
1次通過率1次合格÷名簿登載
(二次の実受験者での倍率ではありません)
小学校教諭433名353名150名2.9倍81.5%2.4倍
中学校教諭(社会・理科・技術)123名80名50名2.5倍65.0%1.6倍
中学校・高等学校教諭(国語・数学・音楽・美術・保健体育・家庭・英語)307名216名106名2.9倍70.4%2.0倍
高等学校教諭(地理歴史・公民・理科・工業・商業)45名23名9名5.0倍51.1%2.6倍
養護教諭133名29名7名19.0倍21.8%4.1倍
栄養教諭A・B36名8名1名36.0倍22.2%8.0倍
合計1,077名709名323名3.3倍65.8%2.2倍

※倍率・1次通過率(1次合格者数÷出願者数)・1次合格者数÷名簿登載者数(二次の実受験者での倍率ではありません)は私が算出。仙台市は倍率を公表していません。出願者数・1次合格者数・名簿登載者数は教育委員会の公表値です。
出典:仙台市教育委員会「令和9年度仙台市立学校教員採用選考 結果」(2026年10月2日公表)

採用予定(小学校150名程度)に対して、小学校の名簿登載は150名と、採用予定と同じ人数でした(採用予定は2026年4月1日現在の見込み数で、名簿登載は(A)(B)の合計のため、実際の採用者数とは異なります)。一方、養護教諭は133名の出願に対して名簿登載7名(19.0倍)、栄養教諭は36名の出願に対して1名(36.0倍)と、この6年間で最も高い倍率になりました。育児休業代替任期付教員は、併願の出願者647名に対して名簿登載1名(中学校・高等学校の英語)でした。

6年間の推移|令和6年度採用の4.9倍をピークに低下、令和9年度採用は3.3倍

仙台市教育委員会が毎年公表する「仙台市立学校教員採用選考の概要」(令和9年度採用は2026年10月2日公表の選考結果)から、令和4年度採用(2021年夏実施)以降の全体の推移をまとめました。

採用年度(実施)出願者数1次合格者数名簿登載者数倍率
(出願÷名簿登載)
1次通過率1次合格÷名簿登載
(二次の実受験者での倍率ではありません)
令和4年度(2021夏)1,091名773名366名3.0倍70.9%2.1倍
令和5年度(2022夏)994名589名247名4.0倍59.3%2.4倍
令和6年度(2023夏)1,008名553名204名4.9倍54.9%2.7倍
令和7年度(2024夏)※957名635名251名※3.8倍※66.4%2.5倍※
令和8年度(2025夏)1,055名662名320名3.3倍62.7%2.1倍
令和9年度(2026夏)1,077名709名323名3.3倍65.8%2.2倍

※令和7年度採用のみ、公表資料の注記が「名簿登載者数は採用候補者名簿(A)登載者数の人数です」となっており、他の5年(名簿(A)(B)の合計)と定義が異なります。同じ土俵での比較はできませんのでご注意ください。
出典:仙台市教育委員会「仙台市立学校教員採用選考の概要」各年度版、および採用情報Webページ・選考結果(令和9年度の出願者数・1次合格者数・名簿登載者数)。
倍率・通過率は私が算出。

読み解くポイントは3つです。

①出願者数は5年間ほぼ1,000名前後で安定しています(957〜1,091名)。「志願者が激減している」という状況ではありません。令和9年度採用は1,077名で、令和8年度採用から2年連続で増加しています。

②倍率を動かしているのは名簿登載者数(名簿A・Bの人数で、実際の採用人数とは異なります)です。令和6年度採用の204名から令和8年度採用の320名へと1.6倍に増加し、その結果、倍率は4.9倍から3.3倍まで下がりました。令和9年度採用の登載者は323名で、倍率は3.3倍と前年並みでした。

③1次合格者数÷名簿登載者数は2.1〜2.7倍でした(令和9年度採用は2.2倍。令和7年度のみ名簿Aの人数で、他年度と単純比較できません)。この比率は二次の実受験者数を使った倍率ではありません。第2次選考は集団討議・個人面接の結果に加えて、第1次選考の成績や願書・履歴書・勤務状況申告書等も勘案する総合選考です。

ここ、とても大事です。第1次で6割前後が通り、第2次で約半分が残る。筆記で圧勝しても、集団討議と個人面接2回の結果が選考資料の中心になるのが仙台市の構造だと私は考えています。筆記の勉強と同じ熱量で、二次対策を早めに始めてください!

■ 仙台市の個人面接・集団討議|受験者4名の実録と教委公表テーマ5年分(二次は個人面接2回+集団討議)

校種別の倍率推移(令和4年度〜9年度採用)

校種(職種)R4R5R6R7※R8R9
小学校教諭2.42.53.42.92.92.9
中学校教諭2.85.411.25.64.52.5
中学校・高等学校教諭3.37.85.63.52.62.9
高等学校教諭5.95.39.04.83.35.0
養護教諭13.817.010.112.712.319.0
栄養教諭9.520.010.014.513.536.0
合計3.04.04.93.83.33.3

※単位は「倍」(出願者数÷名簿登載者数・私が算出)。R4=令和4年度採用(2021年夏実施)…R9=令和9年度採用(2026年夏実施)。R7のみ名簿(A)のみの人数で算出しているため、他年度と単純比較できません。
出典:仙台市教育委員会「仙台市立学校教員採用選考の概要」各年度版

出願者数の推移R4R5R6R7R8R9
小学校教諭470423422405457433
中学校教諭143140134129150123
中学校・高等学校教諭329310287242297307
高等学校教諭471654381345
養護教諭838591114111133
栄養教諭192020292736
合計1,0919941,0089571,0551,077
名簿登載者数の推移R4R5R6R7※R8R9
小学校教諭199172124139157150
中学校教諭522612233350
中学校・高等学校教諭99405170115106
高等学校教諭836849
養護教諭659997
栄養教諭212221
合計366247204251※320323

※R7のみ名簿(A)登載者数。
出典:仙台市教育委員会「仙台市立学校教員採用選考の概要」各年度版

小学校教諭:出願者は400〜470名で安定し、名簿登載は124〜199名。倍率は2.4〜3.4倍で、全校種のなかでは年による変動が比較的小さい傾向があります。令和8年度採用は457名出願・157名登載で2.9倍。令和9年度採用は433名出願・150名登載で2.9倍、採用予定(150名程度)と同じ人数でした(採用予定は見込み数で、名簿登載は(A)(B)の合計です)。

中学校教諭(社会・理科・技術):年による振れ幅が大きい区分です。令和6年度採用は134名出願に対し登載12名で11.2倍まで跳ね上がりましたが、令和8年度採用は150名出願・33名登載で4.5倍まで下がり、令和9年度採用は123名出願・50名登載で2.5倍になりました。掲載した年度では、募集教科は社会・理科・技術の3つです。

中学校・高等学校教諭(国語・数学・音楽・美術・保健体育・家庭・英語):令和5年度採用は7.8倍、令和8年度採用は2.6倍でした。両年度とも名簿A・B合計で、登載者数は40名から115名へ約2.9倍に増えています。途中の令和7年度は名簿Aのみの人数なので、連年の増減は同じ定義で比較できません。令和9年度採用は登載者が106名に減り、倍率は2.9倍に上がりました。登載者数の増加が一服した年と言えます。

高等学校教諭:募集教科がその年によって変わるため、出願者が13〜54名と大きく動きます。令和8年度採用は理科・商業のみの募集で出願13名・登載4名。令和9年度採用は地理歴史・公民・理科・工業・商業が募集対象で、出願45名・登載9名(5.0倍)でした。地理歴史・理科・工業は教科でまとめて募集されます(実施要項)。

養護教諭・栄養教諭:出願者は増加傾向(養護83→111名、栄養19→27名)ですが、名簿登載は養護5〜9名、栄養1〜2名でほぼ横ばい。結果として倍率は養護10.1〜17.0倍、栄養9.5〜20.0倍(令和4年度〜8年度採用)と高止まりしており、令和9年度採用は養護133名出願・登載7名で19.0倍、栄養36名出願・登載1名で36.0倍とさらに上がりました。令和9年度採用では、仙台市内の他校種と比べても、養護・栄養は出願者数に対する名簿登載者数の割合が小さい区分です(養護5.3%・栄養2.8%、小学校34.6%・中学校40.7%・中高34.5%・高校20.0%)。

倍率は、自分の力ではどうしようもないところです。名簿登載者数の動きは校種・教科によって違い、中高(国語・数学・英語ほか)のように登載者数が増えたあと一服した区分もあれば、養護・栄養のようにあまり動かない区分もあります。

教科別の倍率(令和9年度採用・令和8年度採用)

仙台市は教科別の出願者数・1次合格者数・名簿登載者数まで公表しています。令和9年度採用(2026年夏実施)と令和8年度採用(2025年夏実施)の数字がこちらです。「自分の教科で何人出願し、何人が一次合格・名簿登載となったのか」が分かります。

令和9年度採用(2026年夏実施)

校種・教科出願者1次合格名簿登載倍率1次通過率
小学校4333531502.981.5%
中学校 社会8749273.256.3%
中学校 理科3328201.784.8%
中学校 技術3331.0100.0%
中学校・高校 国語5143301.784.3%
中学校・高校 数学7146213.464.8%
中学校・高校 英語4434114.077.3%
中学校・高校 音楽281883.564.3%
中学校・高校 美術151281.980.0%
中学校・高校 保健体育8252204.163.4%
中学校・高校 家庭161182.068.8%
高等学校 地理歴史135113.038.5%
高等学校 公民6323.050.0%
高等学校 理科9419.044.4%
高等学校 工業9424.544.4%
高等学校 商業8732.787.5%
養護教諭13329719.021.8%
栄養教諭A・B368136.022.2%
合計1,0777093233.365.8%

※倍率=出願者数÷名簿登載者数、1次通過率=1次合格者数÷出願者数(いずれも私が算出)。名簿登載は(A)(B)の合計。
出典:仙台市教育委員会「令和9年度仙台市立学校教員採用選考 結果」(2026年10月2日)

令和9年度採用で倍率が高いのは、高校地理歴史13.0倍(出願13名・登載1名)、高校理科9.0倍、中高保健体育4.1倍、中高英語4.0倍。低いのは中学校技術1.0倍(登載3名)、中高国語1.7倍、中学校理科1.7倍、中高美術1.9倍です。前年に6.5倍だった中学校社会は3.2倍(登載17名→27名)に下がり、中高英語は2.0倍→4.0倍(登載24名→11名)に上がりました。1次通過率は養護教諭21.8%・栄養教諭22.2%・高校地理歴史38.5%が低く、出願者数に対する一次合格者数の割合が小さい区分です。ただし、栄養教諭は一次合格8名から名簿登載1名、高校地理歴史は5名から1名であり、一次だけが最大の関門とはいえません。

令和8年度採用(2025年夏実施)

校種・教科出願者1次合格名簿登載倍率1次通過率
小学校4573361572.973.5%
中学校 社会11146176.541.4%
中学校 理科3530132.785.7%
中学校 技術4431.3100%
中学校・高校 国語4833202.468.8%
中学校・高校 数学8561273.171.8%
中学校・高校 英語4939242.079.6%
中学校・高校 音楽171491.982.4%
中学校・高校 美術131243.392.3%
中学校・高校 保健体育7439272.752.7%
中学校・高校 家庭11942.881.8%
高等学校 理科7623.585.7%
高等学校 商業6423.066.7%
養護教諭11124912.321.6%
栄養教諭A・B275213.518.5%
合計1,0556623203.362.7%

※倍率=出願者数÷名簿登載者数、1次通過率=1次合格者数÷出願者数(いずれも私が算出)。
出典:仙台市教育委員会「令和8年度(令和7年実施)仙台市立学校教員採用選考の概要」

令和8年度採用の表では、出願者数に対する一次合格者数の割合が中学校理科85.7%、中高美術92.3%、中学校技術100%に対し、養護教諭21.6%・栄養教諭18.5%・中学校社会41.4%と異なります。ただし、この割合だけで一次と二次のどちらが最大の関門かは判断できません。また、第2次選考でも一次成績等を勘案します。

1次通過率は教科によって大きく違います。養護・栄養は2割前後で、令和8年度採用で8割を超えたのは理科・技術・美術・音楽・家庭です。中学校・高校を受験する方は、専門教科の勉強をしっかりしておくことと、面接などで人間性の高さを感じさせることの両方が必要だと思います。

採用実績|名簿登載320名のうち118名が「受験年度内採用」

仙台市の実施要項には、前年度の名簿登載者数と、そのうち受験年度内に採用された人数が載っています。令和8年度採用(令和7年実施)の実績がこちらです。

校種(職種)名簿登載者数うち受験年度内採用受験年度内採用の割合
小学校教諭157名63名40.1%
中学校教諭33名10名30.3%
中学校・高等学校教諭115名42名36.5%
高等学校教諭4名1名25.0%
養護教諭9名2名22.2%
栄養教諭A・B2名0名0%
合計320名118名36.9%

※出典:令和9年度(令和8年実施)仙台市立学校教員採用選考実施要項「採用実績【令和8年度〈7年実施〉名簿登載者数】」。
割合は私が算出。

令和9年度採用の受験年度内採用は、教育職現職者特別選考を除き、採用候補者名簿(A)に登載され、すでに当該校種(職種)・教科の教員免許状を持っている方について、令和9年4月1日を待たずに正規教員として任用する制度です。欠員状況によっては令和9年1月1日付、さらに早い時期の採用もあります(実施要項Q&A)。令和8年度採用では名簿登載者の約37%=118名がこの制度で年度内に採用されました。

教科別の名簿登載者数は次のとおりです。中学校は社会17名・理科13名・技術3名。中学校・高等学校は数学27名・保健体育27名・英語24名・国語20名・音楽9名・美術4名・家庭4名。高等学校は理科2名・商業2名でした。

育児休業代替任期付教員という「もう一つの名簿」

仙台市には正規教員の採用候補者名簿とは別に、育児休業代替任期付教員(任期付教員)の採用候補者名簿があります。各校種・教科との併願で、単独出願はできません。併願しても追加の試験はなく、正規教員採用選考の合否にも影響しません(実施要項)。

令和8年度採用では、660名が併願で出願し、任期付教員の名簿登載は6名(小学校5名・養護教諭1名)でした。任期は原則1年超3年未満で、任期が定められている点を除き勤務条件は原則として正規教員と同等ですが、育児休業を取得することはできません。また、名簿に登載されても採用されない場合や、常勤講師の身分で任用される場合があります。任用期間中に採用選考に合格した場合は正規採用が優先されます(実施要項Q&A)。

※出典:仙台市教育委員会「令和8年度(令和7年実施)仙台市立学校教員採用選考の概要」の育児休業代替任期付教員選考結果、および令和9年度実施要項

名簿(A)と名簿(B)の違い|「登載されたのに採用されない」場合

仙台市の倍率を読むときに欠かせないのが、名簿(A)と名簿(B)の区別です。第2次選考の総合成績ランクによって、次のように分かれます。

採用候補者名簿(A)=ランク☆☆原則として令和9年4月1日付で採用。有効期間は登載日から令和10年3月31日まで。当該校種(職種)・教科の免許所有者は「受験年度内採用」の対象にもなります(教育職現職者特別選考を除く)。
採用候補者名簿(B)=ランク☆採用となる方は名簿(A)に繰り上げ。4月1日時点で繰り上がらなかった方は臨時的任用教育職員(常勤講師)として積極的に任用され、その後の欠員状況によって正規採用となる場合があります。
名簿(B)から繰り上がらなかった場合令和9年度採用の要項では、同一校種・教科の募集がある場合に限り、令和10年度採用の「前年度B名簿登載者特別選考」に出願できるとされています(第1次選考の扱いは令和10年度の要項で確認してください)
名簿非登載でも★★★なら令和9年度採用では、令和8年度採用の第2次選考総合成績ランク★★★の方を対象に、同一校種(職種)・教科(科目)の募集がある場合に「前年度受験者特別選考」で第1次選考が免除されます。令和9年度採用の結果を受けた翌年度の取扱いは、翌年度の公式案内で確認してください。

※出典:令和9年度(令和8年実施)仙台市立学校教員採用選考実施要項

この記事の倍率は名簿(A)(B)の合計で計算しています。つまり「倍率3.3倍を突破した323名」の中には、4月1日に採用されない方も含まれているということ。ただ仙台市がすごいのは、名簿(B)の方は、令和10年度採用で同一校種・教科の募集があれば「前年度B名簿登載者特別選考」に出願できると要項に書かれているところです(令和9年度採用ではこの特別選考で第1次が免除されました。令和10年度採用の第1次の扱いは、★★★の方も含めて令和10年度の要項で確認が必要です)。令和9年度採用で届かなかったとしても、令和10年度採用の要項で一次免除の扱いが続く場合は、二次一本に集中できる可能性があります。この設計を知っているかどうかで、結果通知の受け止め方が変わりますよ。

■ 仙台市の特別選考と一次免除ルート|現職・任期付・講師等経験者A/B・前年度★★★・社会人・国際貢献活動等・加点制度

倍率との付き合い方|「倍率が高い」と感じたときに

ここまで見てきたように、仙台市の倍率は、「出願者の増減」よりも「名簿登載者数(A・B合計)の増減」で動く年が目立ちます。つまり自分の力では変えられない要因です。私自身は、倍率が高い年ほど「これで受かったらすごい」と前向きに捉えるようにしています。そのうえで、自分がコントロールできる準備に集中していきましょう。1分のショート動画にまとめています。

そして合格できない人には、校種ごとに傾向があります。小学校は「厳しさと優しさのメリハリがない」「ユーモアと臨機応変さがない」「暗くて元気がなさそう」の3つ、中高は「人間性と教科の専門性のどちらかが欠けている」場合が多い、というのが私の印象です。

よくある質問

Q. 仙台市の倍率が公式サイトで見つからないのはなぜ?

A. 仙台市教育委員会は「倍率」という数字を公表していないからです。公表しているのは「仙台市立学校教員採用選考の概要」に載っている出願者数・1次合格者数・名簿登載者数の3つ。この記事の倍率は、その3つから私が計算したものです(出願者数÷名簿登載者数)。他のサイトで見かける仙台市の倍率と数字が違う場合は、分母・分子の取り方が違う可能性が高いので、定義を確認してください。

Q. 宮城県の倍率とは違うのですか?

A. まったく別の数字です。仙台市立学校の教員は仙台市教育委員会が単独で採用選考を実施しており、実施要項にも「本選考は宮城県公立学校教員採用候補者選考とは異なります」と明記されています。この記事の数字に宮城県分は含まれていません。宮城県を受験される方は、宮城県教育委員会の公表資料をご確認ください。

Q. 令和9年度採用の最終的な倍率は何倍でしたか?

A. 仙台市は倍率を公表していませんが、第2次選考の結果は令和8年10月2日(金)付けで発送され、同日「選考結果」が公表されました。出願1,077名・1次合格709名・名簿登載323名で、出願÷名簿登載の倍率は3.3倍(私が算出。前年も3.3倍)、1次合格÷名簿登載は2.2倍です(二次の実受験者での倍率ではありません)。校種・教科別の内訳は本文の表をご覧ください。令和9年度採用の「仙台市立学校教員採用選考の概要」が2027年春に公開された後、数字に変更がないか確認し、あれば更新します。

Q. 「名簿登載」と「合格」は同じ意味ですか?

A. ほぼ同じですが、注意が必要です。名簿(A)に登載されれば原則4月1日採用ですが、名簿(B)は「採用となる方は(A)に繰り上げ」という扱いで、4月1日時点で繰り上がらなければ常勤講師として積極的に任用するとされています。この記事の倍率は(A)(B)の合計で計算しているので、「4月1日に正規採用される人数」とは一致するとは限りません。

Q. 倍率が低い教科は「受かりやすい」と考えていい?

A. 出願者数÷名簿登載者数は中高英語2.0倍・中高音楽1.9倍・中学校技術1.3倍でした(令和8年度採用)。ただし、この比率だけで個人の受かりやすさは判断できません。第2次選考は集団討議・個人面接に加え、第1次成績や提出書類等も勘案する総合選考です。

Q. 採用予定者数の「若干名」はどれくらいですか?

A. 人数は示されていません。ただし過去の名簿登載実績を見ると、高等学校教諭3〜8名、養護教諭5〜9名、栄養教諭1〜2名で推移しています(令和4年度〜8年度採用。令和7年度は名簿(A)のみの人数)。実施要項には「募集した校種(職種)・教科(科目)であっても、当該受験者が採用水準に達しない場合は『採用なし』とする場合があります」という記載もあるので、募集があっても、採用を保証するものではありません。

この記事は受験者の皆さんの報告で育ちます

倍率は公表資料で追えますが、「実際に面接で何を聞かれたか」「集団討議はどんな進行だったか」は受験した方の報告でしか集まりません。仙台市の実録は令和8年10月時点で4名分(令和9年度採用の養護教諭1名を含む)で、小学校・栄養教諭の報告は届いていません。仙台市を受験された方は、ぜひ来年の受験生のために教えてください。ご報告いただいた方には、お礼に「合格発表のあとどうなる?」ガイド(PDF)をお渡ししています。

■ 教採 過去問データベース|受験報告フォーム

あわせて見たい動画

\登録無料/ 仙台市対策をもっと深く

この記事のような公表データと実際の受験者情報をもとにした教採対策を、メルマガ&LINEでさらに詳しくお届けしています! いま登録すると、メルマガ・セミナー・過去問を含む豪華11大特典をプレゼント中です。

  • 【多数の合格者が愛読】教採メルマガ
  • 一発合格を勝ち取る極意セミナー
  • 【6ヶ月で合格する】ロードマップセミナー ←次の受験に向けた計画づくりに◎
  • 【厳選】面接質問TOP50
  • 【早期登録者限定】シークレット特典
  • あなたに必要な対策診断 ←自分の校種・状況に合わせて◎
  • 教採に受かる人の15の習慣
  • 【無料版】教員採用試験必勝ノート
  • 【全国版】集団討論過去問
  • 【全国版】小論文テーマ集
  • 【全国版】場面指導テーマ集

「メルマガ登録」&「LINE友だち追加」ですぐに受け取れます

YouTubeでも教採対策を発信しています! ■金井志津乃のYouTubeチャンネル

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次