こんにちは、金井志津乃です!

熊本市って一次免除の種類がすごく多いですよね……A〜Hまであって、自分がどれに当てはまるのか分からなくて。大学3年生でも受けられるって聞いたんですけど、本当ですか?

本当です! しかも令和8年度実施の大学3年生チャレンジ選考は大きく変わりました。以前は「翌年の一次が免除になる」だけでしたが、今は3年生のうちに一次・二次を通過すれば、翌年の最終面接だけで採用候補者名簿に載る制度になっています。免除区分A〜Hと加点も含めて、全部整理しますね!
この記事では、熊本市立学校教員採用選考試験の特別選考と第一次選考試験の免除区分(A〜H)・加点制度について、令和9年度採用の実施要項と「よくある質問(FAQ)」をもとにまとめます。
この記事の根拠
- 選考区分・免除内容・加点はすべて令和9年度採用の実施要項と大学3年生チャレンジ選考の実施要項から。要件は条文どおりに整理しています。
- 令和9年度採用からの変更点は、熊本市が公表している「よくある質問(FAQ)」で裏取り済み
- ルート別の合格率は書いていません。熊本市は選考区分ごとの受験者数・合格者数を公表していないためです(推定値は使いません)。別に「実施状況(最終)」が公表されている大学3年生チャレンジ選考だけは、公表値を載せています。
- 執筆:金井志津乃(高校地歴の教員採用試験に新卒合格・高校教員として6年半勤務・教採スクール「教員の学校」運営・YouTubeチャンネル登録者1.7万人・大学講演・教採専門誌「教員養成セミナー」への執筆経験)
この記事は各自治体の実施要項等をもとに記載しています。ただし、日程や制度の変更、こちらの見落としがないとは言い切れません。最後は必ず、各自治体の実施要項をご自身でご確認ください。
早見表|あなたはどのルート?(令和9年度採用)
熊本市の受験ルートは、大きく「選考の種類」と「第一次選考試験の免除区分」の2階建てになっています。まず全体像です。
① 選考の種類(3つ+別枠1つ)
| 選考 | 対象 | 試験内容 | 採用予定 |
|---|---|---|---|
| 一般選考 | 全校種等。受験資格を満たす人。 | 一次=専門教科等100点・教職科目40点/二次=論文40・実技60(該当者)・模擬授業等60・個人面接(2回)150 | 幼2・小148・中高102・養護4・栄養1(=計257人程度。高等学校改革に伴う特別選考の商業1人程度を加えると258人程度) |
| 障がいのある者を対象とした特別選考 | 全校種等。身体障害者手帳/精神障害者保健福祉手帳/療育手帳のいずれかの交付を受けている人。 | 原則として一般選考と同じ。障がいの種類や程度に応じて点字・拡大文字・手話通訳等の受験上の配慮あり。 | 総採用予定者数のうち5人程度 |
| 高等学校改革に伴う特別選考 | 高校特別選考(商業)。高校教諭免許(商業)を所有/取得見込み+日商簿記検定2級以上または情報処理技術者試験(ITパスポート/基本情報技術者)の合格者。 | 模擬授業・個人面接(2回)のみ(模擬授業等60点・個人面接150点)。筆記なし。 | 1人程度 |
| 大学3年生チャレンジ選考 (令和8年度実施) | 令和8年度に大学3年生等(最終年次の1年前)で、令和9年度末までに卒業見込みの人 | 一次・二次とも本試験と同内容・同配点。翌年度前半に最終面接。 | 幼若干名・小30人程度・中高22人程度・養護若干名・栄養若干名 |
※出典:令和9年度(2027年度)熊本市立学校教員採用選考試験実施要項「3 選考する校種・職種及び採用予定者数等」「(2) 特別選考」「7 高等学校改革に伴う特別選考試験」「8 配点及び基準点」、大学3年生チャレンジ選考(令和8年度実施)実施要項
② 第一次選考試験の免除区分(A〜H)
| 区分 | 主な対象 | 免除の内容 | 対象校種 |
|---|---|---|---|
| A 熊本市臨時的任用教員等 | 令和8年5月1日時点で熊本市立学校の臨時的任用教員(常勤講師・養護助教諭)、育児休業代替任期付教員、学校栄養職員として任用されており、令和3年4月1日〜令和8年4月30日に通算12か月以上の勤務経験 | 一次を全て免除 | 全校種等 |
| B 熊本市立学校以外の国公立学校の正規/臨時的任用教員 | 熊本市以外の国公立学校(熊本県公立学校を含む)の正規教員、または臨時的任用教員・育児休業代替任期付教員・学校栄養職員(熊本市立学校を除く)として任用されている/されていた人。令和3年4月1日〜令和8年4月30日に通算36か月以上(同一の任命権者に限る。休職および育児休業等の期間を除く)。 | 教職科目を免除(専門教科等は受験) | 全校種等 |
| C 民間企業等勤務経験者(青年海外協力隊員) | 法人格を有する民間企業・官公庁等の常勤として、平成28年4月1日〜令和8年4月30日に継続36か月以上(同一企業等)/青年海外協力隊員として24か月以上派遣。私立学校教員はこの区分。 | 教職科目を免除(専門教科等は受験) | 全校種等 |
| D 他県等現職正規教員・元正規教員 | 現職は熊本県・熊本市立学校を除く国公立学校の任期の定めのない正規教員で、令和9年3月31日までに受験する同校種・職種・同教科で通算36か月以上になる人。元正規教員は熊本県・熊本市立を含む国公立学校の正規教員だった人で、令和8年4月30日までに同条件を満たす人。休職・育児休業等の期間は除きます。※熊本県公立学校の現職正規教員は志願できません。 | 一次を全て免除+二次の論文も免除(令和9年度採用から論文免除が追加) | 全校種等 |
| E 前年度第一次選考試験合格者 | 令和8年度採用の、同じ校種・職種・教科の一次を受験して合格し、二次も受験したうえで名簿登載にならなかった人。かつ令和8年5月1日時点で熊本市の臨時的任用教員等として任用されている人。 | 一次を全て免除(令和9年度採用のみ有効。令和10年度以降は対象外) | 全校種等 |
| F 大学等推薦者 | 「大学等推薦制度実施要項」により大学等からの推薦を受け、免除の対象と認定された人 | 一次を全て免除 | 小学校/中高(国語・数学・理科・美術・家庭・英語)のみ |
| G 国公立学校臨時的任用教員 | 国公立学校の臨時的任用教員・任期付採用教員(短時間勤務を除く)として、令和3年4月1日〜令和8年4月30日に受験する同校種・職種、同教科で通算36か月以上 | 一次を全て免除 | 小学校/中高(国語・数学・理科・美術・家庭・英語)のみ |
| H 前年度大学3年生チャレンジ第一次選考試験通過者 | 大学3年生チャレンジ選考(令和7年度実施)で受験した校種・職種・教科と同一で受験し、第一次選考を通過していた人。令和9年度採用から新設。 | 一次を全て免除(令和9年度採用のみ有効) | 小学校・中高・養護・栄養 |
※出典:令和9年度採用 実施要項「4 第一次選考試験の全免除又は一部免除、第二次選考試験の一部免除」。
A・D・E・F・Gは、他の教員採用選考試験との併願をしない旨を電子申請時に誓約する必要があります(同意が得られない場合は免除が認められません)。制度は年度で変わるため、出願前に必ずその年の要項を確認してください。

ここで必ず確認してほしいのが「併願しない誓約」です。一次全免除の区分(A・D・E・F・G)は、熊本市に一本化することが条件。「熊本県と併願しつつ、市は一次免除で」というのはできません。免除を取るか、併願の自由を取るか——4月の出願時点で決断が必要です。ここは早めに考えておきましょう。
大学3年生チャレンジ選考|令和8年度実施から「採用まで直結」に
熊本市を第一志望にする大学生にとって、注目したい制度がこれです。令和8年度実施から仕組みが大きく変わりました。
| 令和7年度実施(従来) | 令和8年度実施(変更後) | |
|---|---|---|
| 試験内容 | 第一次選考試験のみ | 一次+二次(論文・実技・模擬授業等・個人面接2回)、さらに翌年度前半に最終面接 |
| 通過した場合 | 翌年度の本試験の一次が免除(=免除区分H) | 二次通過者は令和9年度前半の最終面接を経て、令和10年度採用候補者名簿に登載 |
| 対象校種 | 小学校・中高・養護・栄養(+特別支援教育推進区分) | 幼稚園が新たに対象に。小学校30人程度・中高22人程度・幼稚園/養護/栄養は若干名。 |
※出典:大学3年生チャレンジ選考(令和8年度実施)実施要項、熊本市「よくある質問(FAQ)」Q11・Q12・Q13
令和8年度実施の結果|志願202人・二次合格30人(倍率6.4倍)
仕組みが変わって最初の大学3年生チャレンジ選考(令和8年度実施)の「実施状況(最終)」が、熊本市のホームページで公開されました。全体で志願202人・一次受験192人・一次合格106人・二次受験48人・二次合格30人・倍率6.4倍です。
| 校種・職種(令和8年度実施) | 採用予定 | 志願者 | 一次受験者 | 一次合格者 | 二次受験者 | 二次合格者 | 倍率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 幼稚園教諭等 | 若干名 | 0人 | 0人 | 0人 | 0人 | 0人 | — |
| 小学校教諭等 | 30人程度 | 97人 | 93人 | 61人 | 26人 | 21人 | 4.4倍 |
| 中学校・高等学校教諭等 | 22人程度 | 77人 | 72人 | 42人 | 21人 | 9人 | 8.0倍 |
| 養護教諭 | 若干名 | 23人 | 22人 | 2人 | 1人 | 0人 | — |
| 栄養教諭 | 若干名 | 5人 | 5人 | 1人 | 0人 | 0人 | — |
| 合計 | — | 202人 | 192人 | 106人 | 48人 | 30人 | 6.4倍 |
※倍率=一次受験者数÷二次合格者数(熊本市の公表値・表の「A/B」)。中学校・高等学校は教科別の内訳がなく、合計の人数だけが公表されています。
出典:熊本市教育委員会「大学3年生チャレンジ選考(令和8年度実施) 実施状況(最終)」(令和8年10月2日公開)
仕組みを整理すると
- 大学3年生等の年に、本試験と同じ日程・同じ内容で受験(実施要項に記載の日程は、一次6月14日、二次7月26日+7月27日〜8月8日の指定日)。配点も本試験と同じ、基準点は「令和9年度選考試験の基準点に準ずる」
- 第一次選考試験時に、二次を受験するかどうかの意思確認があります(その後の変更は受け付けられません)
- 第二次選考を通過すれば、翌年度(令和9年度)前半に最終面接。合格すると令和10年度採用候補者名簿に登載され、令和10年4月1日以降に採用。
- 第一次選考だけ通過した場合でも(二次を受けなかった/二次を通過できなかった場合も)、同じ校種・職種・教科で出願すれば翌年度の本試験の一次が全免除(=免除区分H)
熊本市はFAQで、翌年度前半に最終面接を置く理由をこう説明しています。「大学3年生にとっては教育実習前の時期の試験になる場合もある。そのため、二次通過後すぐに名簿登載するのではなく、その後の成長や教職志望の継続、必要な条件の充足状況を確認するために翌年度前半に最終面接を行う」(FAQ Q15の要約)。早期選抜と最終確認の両立というわけです。

私自身、大学2回生のときに「学校の先生になる」と腹を決めて、そこから模擬授業と面接の練習を始めました。なりたいと思ったら、なりたいと思った時からなるための行動を始める。これが私の考えです。熊本市の制度は、それをそのまま後押ししてくれる形になっています。3年生で受けないという選択肢は、正直もったいないですよ!
ただし注意点も。3年生の段階で、論文・模擬授業・個人面接2回まで受けるということは、4年生と同じ土俵で評価されるということです。教育実習前でも、模擬授業と面接の準備は必要です。この記事の姉妹編で、二次で実際に何を聞かれたかをまとめています。
■ 熊本市の二次試験|模擬授業+個人面接2回(場面指導つき)の内容・日程・出題傾向
講師として働きながら受ける|A・E・G の3ルート
学校現場で働きながら受験する人には、熊本市に3つの一次全免除ルートがあります。要件が細かく違うので、自分がどれに当たるかを確認してください。
| ルート | 勤務先 | 必要な勤務期間 | 対象校種 |
|---|---|---|---|
| A 熊本市臨時的任用教員等 | 熊本市立学校(幼稚園・小・中・高・特別支援学校・総合ビジネス専門学校) | 令和3年4月1日〜令和8年4月30日に通算12か月以上。かつ令和8年5月1日時点で任用中。 | 全校種等 |
| G 国公立学校臨時的任用教員 | 国公立学校(熊本市以外も可) | 同期間に受験する同校種・職種、同教科で通算36か月以上 | 小学校/中高(国語・数学・理科・美術・家庭・英語)のみ |
| E 前年度第一次選考試験合格者 | 令和8年5月1日時点で熊本市の臨時的任用教員等として任用中 | 前年度(令和8年度採用)の同じ校種・職種・教科の一次に合格し、二次も受験して名簿登載にならなかったこと(一次を全免除された人は対象外) | 全校種等 |
※出典:令和9年度採用 実施要項 A・E・G。
特別支援学校小学部での勤務経験は「小学校」、中学部・高等部での勤務経験は「中高」と同校種・職種とみなされます(D・G)。勤務経験は「その月で1日でも任用があった場合は1か月」と数えます。B・C・D・Gは第二次選考試験合格発表後に在職証明書等の提出が必要です。
ポイントは、熊本市の講師なら「通算12か月」でAに該当し、全校種が対象だということ。他の自治体の講師の場合(G)は36か月必要なうえ、対象校種・教科も限定されます。熊本市で働いている講師の方には、一次が全免除になる有利な制度設計です。

講師の強みは3つあると私は考えています。「クオリティ」「信用」「フレッシュさ」。現場で課題意識を持って授業や生徒指導をやってきた実践(クオリティ)、実際に働いてきた積み重ね(信用)、そして現実を見ても初心を忘れていないこと(フレッシュさ)。この3つが面接で伝わる講師は本当に強いですよ。
そして「実績」は、賞や研究発表のような大それたものでなくて構いません。4月にはこうだった子が、こう関わったらこう変わった。その実体験で語れる実績を持っている人は強いです。面接カードでも面接でも、そこを軸にしてください。新卒と講師で意識するポイントの違いは、1分のショートにまとめています。
■ 熊本市の「面接カード」の書き方|個人面接の質問はここから来る
他県の現職・元正規教員(D)|一次全免除+論文免除
令和9年度採用で待遇が手厚くなった区分のひとつが、この区分Dです。熊本市のFAQでも変更点として明記されています。
- 対象:①国公立学校(熊本県公立学校・熊本市立学校を除く)の、任期を定めずに採用された正規教員として現に勤務し、令和9年3月31日までに受験する同校種・職種、同教科で通算36か月以上になる人
②過去に国公立学校(熊本県公立学校・熊本市立学校を含む)の正規教員として勤務し、令和8年4月30日までに同条件を満たす人(①②とも休職・育児休業等の期間は除く) - 免除:第一次選考試験を全て免除。さらに第二次選考試験の論文も免除(=模擬授業等・個人面接2回と、該当校種・教科のみ実技)。
- 注意:熊本県公立学校の現職正規教員は、この区分に志願できません(要項に明記)。また他の教員採用選考試験との併願をしない誓約が必要です。
※出典:令和9年度採用 実施要項 D、熊本市「よくある質問(FAQ)」Q6
筆記も論文も免除ということは、模擬授業(60点)と個人面接2回(150点)に加え、幼稚園・中高の音楽、美術、保健体育では実技(60点)も受験します。現職教員の方にとっては「授業と人柄で勝負」という、ある意味で最もフェアな選考です。
ただ、私の実感では他自治体への再受験は簡単ではありません。管理職が見ているのは「今求められている授業をブラッシュアップし続けているか」と「謙虚で一緒に働きたい人か」の2つ。この2つが伝われば「こんな人が来てくれるなんて」と管理職が思ってくれる可能性がある、という話です。
社会人・民間企業からの受験(C)
熊本市には「社会人特別選考」という独立した枠はありませんが、免除区分C(民間企業等勤務経験者)で第一次選考試験の教職科目が免除されます。
| 対象① | 法人格を有する民間企業または官公庁等の常勤の社員・職員として、平成28年4月1日〜令和8年4月30日に継続して36か月以上の勤務経験(同一の企業等に限る。休職・育児休業等の期間を除く) |
| 「常勤」の定義 | フルタイム勤務で月給制(年俸)を受けている社員・職員。有期雇用(派遣社員・契約社員等)も含む。非常勤や時間給での勤務は該当しません。 |
| 対象② | 独立行政法人国際協力機構法に基づく青年海外協力隊員として、同期間に24か月以上派遣された人 |
| 私立学校教員 | この区分(民間企業等勤務経験者)に該当します(要項の注記に明記) |
| 免除の内容 | 第一次選考試験の教職科目(40点)を免除し、専門教科等(100点)を受験。二次は一般選考と同じ。 |
| 手続き | 通常の志願手続と同じ。第二次選考試験合格発表後に在職証明書等の提出が必要。 |
※出典:令和9年度採用 実施要項 C
加点ではなく「教職科目そのものの免除」なので、社会人にとっては大きなアドバンテージです。教職教養の勉強時間をまるごと専門教科と面接対策に回せます。

私が社会人受験の方におすすめしている準備は2つ。「社会人経験を学校現場でどう生かしたいか」と「なぜ社会人をしていたのに教員を目指すのか」。この2つを面接でバシッと話せるようにしておくと、社会人から教採を受けるときにも合格しやすくなるポイントかなと思います。熊本市は個人面接が150点——ここが本番です!
第一次・第二次の合計点に加算される「加点」4項目
熊本市の加点は、第一次選考試験と第二次選考試験の合計点に、それぞれ加点されます(高等学校改革に伴う特別選考の受験者は合計点に加点)。つまり一次で使って終わりではなく、二次でももう一度効くのが熊本市の特徴です。
| 加点項目 | 加点 | 対象・主な要件 | 提出物 |
|---|---|---|---|
| (2) 特別支援学校免許状等 | 6点 | 幼稚園・小学校・中高・高校特別選考。特別支援学校教諭/盲学校教諭/聾学校教諭/養護学校教諭のいずれかの普通免許状の所有者・取得見込者。令和9年度採用から3点→6点に拡充。 | 免許状の写し(取得見込者は「教員免許状取得見込証明書」等) |
| (1) 複数校種免許状 | 3点 | 幼稚園・小学校・中高・高校特別選考(養護・栄養を除く)。受験校種以外の普通免許状を1つ以上所有/取得見込み。中高受験者は高等学校教諭免許の所有者・取得見込者も対象(中学校免許だけで受験できるため)。 | 免許状の写し(同上) |
| (3) 英語資格 | 3点 | 小学校・中高(要項の対象欄には「※英語のみ」の注記があります)。CEFR B2相当以上:英検準1級以上/TOEFL iBT 72点以上/TOEIC 1095点以上(L&R 785かつS&W 310以上)/GTEC CBT 1180点以上/IELTS 5.5以上/ケンブリッジ英語検定160点以上 など。 | 各試験団体の認定証等 |
| (4) 司書教諭 | 3点 | 小学校・中高。司書教諭講習修了証書の所有者・取得見込者。 | 修了証書の写し(取得見込者は取得見込証明書等) |
※出典:令和9年度採用 実施要項「9 加点」、熊本市「よくある質問(FAQ)」Q4。
提出は「加点書類提出フォーム」から、令和8年4月15日(水)〜6月3日(水)17:15まで。申請していても期間内に必要書類が提出されなければ加点されません。取得見込みで申請した免許を令和9年3月31日までに取得できなかった場合、加点が無効となり採用候補者名簿から削除される場合があります。

特別支援学校免許の6点は大きいですよ。熊本市は令和9年度採用から「特別支援教育推進区分」を一般区分に統合し、そのぶん加点を倍にしました(FAQ Q1)。インクルーシブ教育を進めるという市の方針が、そのまま配点に表れています。免許を持っている方、取得見込みの方は申請をおすすめします。令和9年度採用の締切は6月3日(水)17:15、フォーム提出です。
高等学校改革に伴う特別選考(商業)|筆記なしで受けられる枠
熊本市には、高等学校改革に伴って設けられた特別選考枠があります。令和9年度採用は商業の1人程度で、志願者は3人でした。
| 要件 | ①高等学校教諭免許状(商業)を所有または取得見込み ②日商簿記検定2級以上または情報処理技術者試験(ITパスポート試験/基本情報技術者試験)の合格者 ※①②の両方が必要 |
| 試験内容 | 模擬授業・個人面接(2回実施)のみ。筆記試験(専門教科等・教職科目)も論文もありません。 |
| 配点 | 模擬授業等60点・個人面接(2回実施)150点。基準点はいずれも配点の4割。 |
| 試験日 | 令和8年7月27日(月)〜8月8日(土)のうち指定された日(実施要項の記載) |
| 提出書類 | 「資格申告書(様式2)」+資格の証明書の写し(電子申請時に添付) |
| 実施の実績 | 令和5年度採用=教科名の記載なし(実施状況では「一般(特別選考)」の1区分)/令和6年度採用=商業・書道/令和7年度採用=商業・情報/令和8・9年度採用=商業。年度によって募集教科が変わります。 |
※出典:令和9年度採用 実施要項「(2) 特別選考【高等学校改革に伴う特別選考】」「7 高等学校改革に伴う特別選考試験」「8(2) 配点及び基準点」、熊本市教育委員会「実施状況(最終)」令和5年度〜8年度採用、「令和9年度志願状況について」
この枠は模擬授業と面接だけで210点満点。実際に令和8年度採用で受験された方の報告(模擬授業9分、場面指導2題、個人面接)は、二次試験の記事に全文を収録しています。
令和9年度採用からの変更点まとめ
熊本市が公表している「よくある質問(FAQ)」から、令和9年度採用(令和8年度実施)で変わった点を整理します。令和8年度採用までの情報のまま準備すると足元をすくわれます。
- 「特別支援教育推進区分」が一般区分に統合。インクルーシブ教育の推進に向け、通常・特別支援の別なくすべての教員の資質向上を図るため。特別支援学級(特別支援学校)への配置希望は面接カードに記入(FAQ Q1・Q2)。
- 第一次選考試験の科目が3つ→2つに。令和8年度採用までは「専門教科等」「教職科目」「特別支援教育」の3科目でしたが、令和9年度採用は「専門教科等」「教職科目」の2科目(FAQ Q3)。
- 特別支援学校免許状等の加点が3点→6点に拡充(FAQ Q4)
- 免除区分H(前年度大学3年生チャレンジ第一次選考試験通過者)が新設(FAQ Q5)
- 免除区分Dに「二次の論文免除」が追加(FAQ Q6)
- 書類の提出方法が郵送中心→電子申請時の添付・専用フォームに変更(FAQ Q7・Q9)
- 面接カードが郵送提出→専用フォーム提出に変更。提出期限も変更(FAQ Q8)。
- 大学3年生チャレンジ選考が大幅拡充(一次のみ→一次+二次+翌年の最終面接。幼稚園が新たに対象に)(FAQ Q11・Q12・Q13)
熊本市自身がFAQで「特に注意していただきたいのは、①提出方法(郵送かフォームか)、②提出期限、③加点や免除に必要な書類、④顔写真データの条件、⑤大学3年生チャレンジ選考の対象校種や通過後の扱いの5点」と呼びかけています(FAQ Q19)。制度そのものより、手続きでの失点に気をつけてください。
まとめ|免除は「入口」、勝負はどのルートでも二次
| あなたの状況 | 該当しそうなルート | 二次で受ける科目 |
|---|---|---|
| 大学3年生等 | 大学3年生チャレンジ選考 | 論文・実技(該当者)・模擬授業等・個人面接2回 |
| 大学4年生等(大学の推薦を受けられる) | F 大学等推薦者(小学校/中高の一部教科) | 論文・実技(該当者)・模擬授業等・個人面接2回 |
| 熊本市立学校の講師(通算12か月以上) | A 熊本市臨時的任用教員等 | 同上 |
| 他の国公立学校の講師(通算36か月以上) | G 国公立学校臨時的任用教員(小学校/中高の一部教科) | 同上 |
| 他県の現職/元正規教員(通算36か月以上) | D 他県等現職正規教員・元正規教員 | 実技(該当者)・模擬授業等・個人面接2回(論文免除) |
| 民間企業・私立学校で36か月以上 | C 民間企業等勤務経験者(教職科目のみ免除) | 論文・実技(該当者)・模擬授業等・個人面接2回 |
| 令和8年度採用の二次で名簿登載にならず、熊本市で講師中 | E 前年度第一次選考試験合格者 | 同上 |
| 手帳の交付を受けている | 障がいのある者を対象とした特別選考(受験上の配慮あり) | 原則として一般選考と同じ |
| 高校商業+簿記2級以上/情報処理技術者 | 高等学校改革に伴う特別選考 | 模擬授業・個人面接2回のみ |
この表を見て気づいてほしいのは、どのルートでも、令和9年度採用の二次段階では「模擬授業等60点+個人面接2回150点」が評価されるということです(論文・実技は区分や教科によって加わります。大学3年生チャレンジの二次通過者は、翌年度前半の最終面接にも合格する必要があります)。しかも実施要項には「第二次選考試験の合否判定には、第一次選考試験の結果を加味しない」と明記されています。免除で浮いた時間と労力を、そのまま二次の準備に回してください。
■ 熊本市の二次試験|模擬授業+個人面接2回(場面指導つき)の内容・日程・出題傾向
■ 熊本市の論文(小論文)|二次で課される40点の過去5年テーマと書き方
■ 熊本市の倍率|令和9年度採用の最終結果と7年間の推移
よくある質問
Q. 一次免除の区分は、複数の要件に当てはまったらどうなりますか?
A. 熊本市の要項には「B【熊本市立学校以外の国公立学校正規教員又は臨時的任用教員】に該当する人でも、校種・教科によってはG【国公立学校臨時的任用教員】(全免除)に該当する場合がある。確認の上、申請すること」と注記があります。免除の内容が有利な区分(一部免除より全免除)を選べるかどうかを、必ず要項の条文で確認してください。なお、該当するかどうかの電話等での問い合わせには応じられないとされています(要項の注意事項)。
Q. 一次免除を申請すると、他の自治体は受けられませんか?
A. 第一次選考試験の全免除を申請する場合(A・D・E・F・G。ただしHを除く)は、他の教員採用選考試験等との併願をしない旨の誓約が必要です。同意が得られない場合、免除は認められません(要項「10 志願手続」)。一部免除(B・C)や免除区分Hには、この誓約の記載はありません。
Q. 申込後に熊本市の講師になりました。免除申請を変えられますか?
A. できます。実施要項に「申込後に本市の臨時的任用教員(常勤講師、養護助教諭)、育児休業代替任期付教員又は学校栄養職員として採用された方は、令和8年5月8日(金)までの期間、1回に限り第一次選考試験の免除申請を変更することができる」とあります。希望する場合は選考試験担当に連絡してください。
Q. ルート別の合格率は分かりますか?
A. 熊本市は選考区分・免除区分ごとの受験者数や合格者数を公表していません。公表されているのは校種・職種・教科別の志願者数、一次受験者数、一次合格者数、二次受験者数、二次合格者数までです。私は推定値を書かない方針なので、この記事にもルート別の合格率は載せていません。公表があれば追記します。なお、本試験とは別枠の大学3年生チャレンジ選考は「実施状況(最終)」が公表されており、令和8年度実施は志願202人・二次合格30人・倍率6.4倍でした(上の「大学3年生チャレンジ選考」の節を参照)。
Q. 大学3年生チャレンジ選考で一次を通過したあと、翌年は別の校種で受験できますか?
A. 翌年に一次免除(区分H)を受けるには、同じ校種・職種、教科で出願する場合に限られます。また、翌年度にその校種・職種、教科の募集がない場合は出願自体ができません。免除を受けずに、別の校種・職種、教科で新たに受験することは可能です(FAQ Q17)。
Q. 育児休業代替任期付教員の名簿とは何ですか?
A. 育児休業代替任期付教員の選考を申請した人(栄養教諭志願者を除く)は、教員採用選考試験と併せて選考が行われ、「熊本市立学校教員採用候補者名簿」に登載されなかった場合でも「熊本市育児休業代替任期付教員採用候補者名簿」に登載されることがあります。任期は原則6か月以上3年未満で、任期が定められていること・育児休業等を取得できないことを除き、勤務時間・週休日・休暇・服務は正規教員と同様です。申請の有無は合否に関係しません(要項「12 育児休業代替任期付教員採用候補者名簿への登載」)。
Q. 大学院に進学したい場合、採用を延期できますか?
A. できる場合があります。要項によると、①大学院修士課程等1年の人は1年間の採用延期、②大学卒業見込者で大学院修士課程等へ進学する人は名簿登載期間を2年間に延長、③大学卒業見込者で特別支援教育特別専攻科へ進学する人は1年間の採用延期——いずれも申請して承認された場合に限ります。③の特別支援教育特別専攻科の枠は令和9年度採用から新設されました(FAQ Q1)。
この記事は受験者の皆さんの報告で育ちます
特別選考や一次免除で受験された方の「二次で何を聞かれたか」は、同じルートで受ける次の受験生にとって何より貴重な情報です。熊本市の実録は、令和8年10月時点で3名分。熊本市を受験された方は、ぜひ教えてください。ご報告いただいた方には、お礼に「合格発表のあとどうなる?」ガイド(PDF)をお渡ししています。
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