こんにちは、金井志津乃です!

奈良県の一次って1.5倍らしいですね。じゃあ、けっこう受かりやすいってことですか?

そこが奈良県の落とし穴なんです。一次は1.5倍でも、二次は3.1倍。しかも出願者の45%が一次免除で、小学校にいたっては62.5%が一次免除です。奈良県は二次の関門が大きい県と考えて、数字を読んでいきましょう!
この記事では、奈良県・大和高田市公立学校教員採用候補者選考試験の倍率について、令和9年度採用(2026年夏実施)の第1次・第2次試験結果と令和3年度からの7年間の推移を、校種別・教科別にまとめます。
この記事の根拠
- 数字はすべて奈良県教育委員会が公表した資料(出願状況・1次試験の結果・2次試験の結果)と文部科学省「公立学校教員採用選考試験の実施状況」から。推定値は使っていません。
- 奈良県は教科(科目)ごとに採用予定・受験者・合格者などの統計を公表しています。「自分の教科で何人受けて、何人受かったか」まで分かります。
- 令和9年度採用の第2次試験結果は2026年9月4日(金)に発表されました。この記事は最終結果まで反映済みです。
- 二次で実際に聞かれた質問は別記事にまとめています →奈良県の個人面接|実録2年分・受験者7名の質問と4年間の出題傾向
- 執筆:金井志津乃(高校地歴の教員採用試験に新卒合格・高校教員として6年半勤務・教採スクール「教員の学校」運営・YouTubeチャンネル登録者1.7万人・大学講演・教採専門誌「教員養成セミナー」への執筆経験)
- 出願者倍率=出願者数 ÷ 採用予定者数(出願の段階での倍率。他県の「志願倍率」にあたります)
- 1次合格倍率=1次受験者数 ÷ 1次合格者数(1次受験者数=出願者数−1次免除者数−欠席者数。免除者は分母に入りません)
- 2次合格倍率=2次合否対象者数 ÷ 2次合格者数(令和9年度の2次合否対象者・2次合格者には、令和8年度3年次選考の最終面接合格者を含みます)
- 合格倍率(最終)=受験者数 ÷ 2次合格者数(奈良県が「合格倍率」として公表している数字)
- 参考:文部科学省の「競争率」=受験者数 ÷ 採用者数(採用者数は翌年4月1日〜6月1日に実際に採用された数。合格者数とは一致しないことがあります)
倍率は自治体によって定義が違います。他県と比べるときは、必ず「何を何で割った数字か」を確かめてください。
- 令和9年度採用は出願1,617人・採用予定389人・出願者倍率4.2倍(令和8年度採用は1,689人・383人・4.4倍)
- 1次合格倍率は1.5倍(1次受験781人→1次合格522人)。ただし出願者の45%(729人)は1次免除。
- 小学校は出願560人のうち350人(62.5%)が1次免除(令和9年度採用)。小学校の出願者では、一次免除の対象者が過半数です。
- 令和9年度採用の合格倍率は3.9倍(受験1,510人→2次合格388人)、2次合格倍率は3.1倍——つまり二次に進んでも3人に2人は不合格。二次は面接の合計得点で判定されます。
- 倍率は令和3年度採用の5.1倍から令和9年度採用の3.9倍へ低下(定義が異なる数字をつないでいます)。採用者数・合格者数は294人(令和4年度採用・文部科学省公表の採用者数)→388人(令和9年度採用の2次合格者数)と約1.3倍に増えました。
- 教科差が大きい:令和9年度の出願者倍率は中学校保健体育11.2倍・中学校社会10.0倍・養護教諭10.7倍・実習助手10.7倍に対し、中学校技術/家庭1.4倍・高校家庭2.3倍・中学校理科2.4倍
- 「本県の令和10年度奈良県公立学校教員採用候補者選考試験(令和9年度実施)における一次試験(筆記試験)の問題については、(中略)協議会が作成した問題を使用します」「その際本県では、独自に問題の改編や追加、削除は行わず使用する予定です」
- 「なお、これまで実施してきた『教職教養試験』は、令和10年度教員採用候補者選考試験から『一般教養』と『教職教養』を合わせた『教養試験』となります」
- 「従来、本県では、中学校及び高等学校の外国語(英語)の教科専門試験については、受験者が保有する英語資格を得点化し、筆記試験を行いませんでしたが、令和10年度(令和9年度実施)からは、教科専門試験(筆記試験)を実施します」
- 2026年9月20日時点の公式発表には、試験日程、そのほかの免除・加点の変更は書かれていません
出典:奈良県教育委員会「令和10年度奈良県教員採用試験」(更新日2026年8月19日/公式)。
2026年9月20日時点の公式発表です。令和10年度採用の要項が公開された後は、必ず当該年度の実施要項でご確認ください。
この記事は各自治体の実施要項等をもとに記載しています。ただし、日程や制度の変更、こちらの見落としがないとは言い切れません。最後は必ず、各自治体の実施要項をご自身でご確認ください。
令和9年度採用(2026年夏実施)の第1次試験結果|7月8日発表
奈良県教育委員会が令和8年7月8日に公表した第1次試験の結果です(第2次試験の結果は9月4日に発表され、次の節にまとめています)。
| 校種等 | 採用予定 | 出願者 | 出願者倍率 | 1次免除者 | 1次受験者 | 1次合格者 | 1次合格倍率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 小学校 | 155人 | 560人 | 3.6倍 | 350人 | 182人 | 139人 | 1.3倍 |
| 中学校 | 100人 | 431人 | 4.3倍 | 170人 | 225人 | 152人 | 1.5倍 |
| 高等学校 | 75人 | 331人 | 4.4倍 | 94人 | 209人 | 135人 | 1.5倍 |
| 特別支援学校 | 40人 | 107人 | 2.7倍 | 47人 | 54人 | 41人 | 1.3倍 |
| 養護教諭 | 12人 | 128人 | 10.7倍 | 47人 | 75人 | 34人 | 2.2倍 |
| 栄養教諭 | 4人 | 28人 | 7.0倍 | 3人 | 24人 | 11人 | 2.2倍 |
| 実習助手・寄宿舎指導員 | 3人 | 32人 | 10.7倍 | 18人 | 12人 | 10人 | 1.2倍 |
| 合計 | 389人 | 1,617人 | 4.2倍 | 729人 | 781人 | 522人 | 1.5倍 |
※出願者倍率=出願者数÷採用予定者数、1次合格倍率=1次受験者数÷1次合格者数(いずれも奈良県教育委員会の公表定義)。1次受験者数=出願者数−1次免除者数−欠席者数(欠席者は全体で107人)。3年次選考の出願264人(小学校104・中学校69・高等学校62・特別支援学校8・養護教諭19・栄養教諭2)は、令和9年度採用ではないためこの表に含みません(3年次選考を含めた総出願数は1,881人、前年度比+88人)。
出典:奈良県教育委員会「令和9年度 奈良県・大和高田市公立学校教員採用候補者選考試験 1次試験の結果」(令和8年7月8日)、「出願状況」資料1

この表で必ず見てほしいのが「1次免除者」の列です。合計729人——出願者1,617人の45%が一次試験の免除対象です(免除者がそのまま全員二次に進んだかどうかまでは、公表資料からは分かりません)。とくに小学校は560人中350人(62.5%)。「一次で大きく絞られる」というイメージで奈良県を見ると、違った景色になります。
校種別|1次免除者の割合(令和9年度採用)
| 校種等 | 出願者 | 1次免除者 | 免除者の割合 |
|---|---|---|---|
| 小学校 | 560人 | 350人 | 62.5% |
| 実習助手・寄宿舎指導員 | 32人 | 18人 | 56.3% |
| 特別支援学校 | 107人 | 47人 | 43.9% |
| 中学校 | 431人 | 170人 | 39.4% |
| 養護教諭 | 128人 | 47人 | 36.7% |
| 高等学校 | 331人 | 94人 | 28.4% |
| 栄養教諭 | 28人 | 3人 | 10.7% |
| 合計 | 1,617人 | 729人 | 45.1% |
※割合は当ブログ算出(1次免除者数÷出願者数)。奈良県の1次免除はア〜クの8区分があり、県内公立学校の県費常勤講師として一定期間勤務している人、3年次選考の1次合格者などが該当します。このほか、カムバック選考は1次試験が免除され、大学等推薦選考は筆記試験が免除されます(実技試験を課す校種・教科では実技試験は実施)。詳しくは特別選考の記事にまとめました。
■ 奈良県の特別選考と一次免除ルート|3年次選考・カムバック選考・大学等推薦・講師経験者・加点制度
令和9年度採用の第2次試験結果|9月4日発表・合格倍率3.9倍
第2次試験の結果は令和8年9月4日に公表されました。全体で受験者1,510人・2次合格者388人・合格倍率3.9倍(令和8年度採用は1,583人・383人・4.1倍)。奈良県は教科(科目)ごとに「受験者→1次免除者→1次合格者→2次合否対象者→2次合格者→2つの倍率」まで公表しています。
| 校種・教科 | 採用予定 | 受験者 | 1次免除者 | 1次合格者 | 2次合否対象者 | 2次合格者 | 2次合格倍率 | 合格倍率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 小学校 | 155人 | 532人 | 350人 | 139人 | 489人 | 155人 | 3.2倍 | 3.4倍 |
| 中学校・国語 | 16人 | 47人 | 19人 | 22人 | 34人 | 16人 | 2.1倍 | 2.9倍 |
| 中学校・社会 | 10人 | 96人 | 37人 | 27人 | 62人 | 10人 | 6.2倍 | 9.6倍 |
| 中学校・数学 | 15人 | 52人 | 23人 | 21人 | 41人 | 15人 | 2.7倍 | 3.5倍 |
| 中学校・理科 | 10人 | 22人 | 10人 | 11人 | 20人 | 10人 | 2.0倍 | 2.2倍 |
| 中学校・音楽 | 7人 | 15人 | 5人 | 7人 | 12人 | 7人 | 1.7倍 | 2.1倍 |
| 中学校・美術 | 7人 | 20人 | 4人 | 14人 | 18人 | 7人 | 2.6倍 | 2.9倍 |
| 中学校・保健体育 | 9人 | 89人 | 47人 | 27人 | 73人 | 9人 | 8.1倍 | 9.9倍 |
| 中学校・技術/家庭 | 9人 | 11人 (技術5・家庭6) | 4人 | 7人 | 10人 | 8人 | 1.3倍 | 1.4倍 |
| 中学校・英語 | 17人 | 43人 | 21人 | 16人 | 36人 | 17人 | 2.1倍 | 2.5倍 |
| 中学校 小計 | 100人 | 395人 | 170人 | 152人 | 306人 | 99人 | 3.1倍 | 4.0倍 |
| 高校・国語 | 12人 | 26人 | 9人 | 12人 | 20人 | 12人 | 1.7倍 | 2.2倍 |
| 高校・地理歴史 | 11人 | 57人 | 17人 | 20人 | 35人 | 11人 | 3.2倍 | 5.2倍 |
| 高校・数学 | 10人 | 39人 | 14人 | 18人 | 30人 | 10人 | 3.0倍 | 3.9倍 |
| 高校・理科(物理・化学・生物) | 7人 | 22人 | 6人 | 15人 | 21人 | 7人 | 3.0倍 | 3.1倍 |
| 高校・書道 | 1人 | 6人 | 1人 | 3人 | 4人 | 1人 | 4.0倍 | 6.0倍 |
| 高校・保健体育 | 9人 | 82人 | 20人 | 32人 | 52人 | 9人 | 5.8倍 | 9.1倍 |
| 高校・英語 | 12人 | 34人 | 13人 | 18人 | 29人 | 12人 | 2.4倍 | 2.8倍 |
| 高校・家庭 | 3人 | 7人 | 6人 | 1人 | 6人 | 3人 | 2.0倍 | 2.3倍 |
| 高校・農業 | 2人 | 5人 | 1人 | 2人 | 3人 | 2人 | 1.5倍 | 2.5倍 |
| 高校・工業(機械・電気) | 3人 | 8人 | 4人 | 3人 | 7人 | 3人 | 2.3倍 | 2.7倍 |
| 高校・商業 | 3人 | 12人 | 2人 | 7人 | 9人 | 3人 | 3.0倍 | 4.0倍 |
| 高校・情報 | 2人 | 5人 | 1人 | 4人 | 5人 | 2人 | 2.5倍 | 2.5倍 |
| 高等学校 小計 | 75人 | 303人 | 94人 | 135人 | 221人 | 75人 | 2.9倍 | 4.0倍 |
| 特別支援学校 | 40人 | 101人 | 47人 | 41人 | 85人 | 40人 | 2.1倍 | 2.5倍 |
| 養護教諭 | 12人 | 122人 | 47人 | 34人 | 77人 | 12人 | 6.4倍 | 10.2倍 |
| 栄養教諭 | 4人 | 27人 | 3人 | 11人 | 14人 | 4人 | 3.5倍 | 6.8倍 |
| 実習助手・寄宿舎指導員 | 3人 | 30人 | 18人 | 10人 | 27人 | 3人 | 9.0倍 | 10.0倍 |
| 合計 | 389人 | 1,510人 | 729人 | 522人 | 1,219人 | 388人 | 3.1倍 | 3.9倍 |
※2次合格倍率=2次合否対象者数÷2次合格者数、合格倍率=受験者数÷2次合格者数(いずれも奈良県教育委員会の公表値)。この表の「受験者数」には1次免除者を含みます(受験者1,510人=1次免除729人+1次受験781人)。高等学校の音楽・美術・福祉は令和9年度採用の募集がありません。令和9年度の「2次合否対象者」「2次合格者」には、令和8年度3年次選考の最終面接合格者を含みます(教育委員会の注記より)。なお3年次選考(全校種)は受験247人・1次合格142人・2次合否対象133人・合格42人(2次合格倍率3.2倍)でした。
出典:奈良県教育委員会「令和9年度 奈良県・大和高田市公立学校教員採用候補者選考試験 2次試験の結果」(令和8年9月4日)

令和9年度採用は、採用予定389人に対して2次合格者388人と、全体ではほぼ同数でした。ただし中学校の技術/家庭は予定9人に対して合格8人で、一致しない区分もあります。奈良県は補欠を公表していません。そして全体の2次合格倍率は3.1倍——一次の1.5倍と比べて、やはり二次のほうがはるかに厳しい。この構図は令和8年度採用と変わりません。
教科(科目)別の出願者倍率|令和9年度採用
奈良県は教科(科目)ごとの出願者数・採用予定者数・倍率を、令和8・9年度採用の資料で公表しています。前年度との比較も付いているので、「自分の教科が増えているのか減っているのか」がひと目で分かります。
| 校種・教科 | 令和9年度 出願者 | 採用予定 | 出願者倍率 | 令和8年度 出願者 | 採用予定 | 出願者倍率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 小学校 | 560人 | 155人 | 3.6倍 | 586人 | 156人 | 3.8倍 |
| 中学校・国語 | 50人 | 16人 | 3.1倍 | 49人 | 14人 | 3.5倍 |
| 中学校・社会 | 100人 | 10人 | 10.0倍 | 98人 | 10人 | 9.8倍 |
| 中学校・数学 | 57人 | 15人 | 3.8倍 | 48人 | 14人 | 3.4倍 |
| 中学校・理科 | 24人 | 10人 | 2.4倍 | 26人 | 11人 | 2.4倍 |
| 中学校・音楽 | 18人 | 7人 | 2.6倍 | 23人 | 5人 | 4.6倍 |
| 中学校・美術 | 23人 | 7人 | 3.3倍 | 17人 | 4人 | 4.3倍 |
| 中学校・保健体育 | 101人 | 9人 | 11.2倍 | 93人 | 7人 | 13.3倍 |
| 中学校・技術/家庭 | 13人(技術6・家庭7) | 9人 | 1.4倍 | 15人 | 7人 | 2.1倍 |
| 中学校・英語 | 45人 | 17人 | 2.6倍 | 51人 | 15人 | 3.4倍 |
| 中学校 小計 | 431人 | 100人 | 4.3倍 | 420人 | 87人 | 4.8倍 |
| 高校・国語 | 30人 | 12人 | 2.5倍 | 35人 | 15人 | 2.3倍 |
| 高校・地理歴史 | 61人 | 11人 | 5.5倍 | 75人 | 13人 | 5.8倍 |
| 高校・数学 | 42人 | 10人 | 4.2倍 | 42人 | 9人 | 4.7倍 |
| 高校・理科(物理・化学・生物) | 25人(物理5・化学9・生物11) | 7人 | 3.6倍 | 25人 | 6人 | 4.2倍 |
| 高校・書道 | 7人 | 1人 | 7.0倍 | 11人 | 1人 | 11.0倍 |
| 高校・保健体育 | 90人 | 9人 | 10.0倍 | 90人 | 8人 | 11.3倍 |
| 高校・英語 | 36人 | 12人 | 3.0倍 | 43人 | 13人 | 3.3倍 |
| 高校・家庭 | 7人 | 3人 | 2.3倍 | 7人 | 3人 | 2.3倍 |
| 高校・農業 | 5人 | 2人 | 2.5倍 | 7人 | 3人 | 2.3倍 |
| 高校・工業(機械・電気) | 9人(機械3・電気6) | 3人 | 3.0倍 | 11人 | 3人 | 3.7倍 |
| 高校・商業 | 14人 | 3人 | 4.7倍 | 13人 | 3人 | 4.3倍 |
| 高校・情報 | 5人 | 2人 | 2.5倍 | 12人 | 2人 | 6.0倍 |
| 高等学校 小計 | 331人 | 75人 | 4.4倍 | 386人 | 81人 | 4.8倍 |
| 特別支援学校 | 107人 | 40人 | 2.7倍 | 111人 | 40人 | 2.8倍 |
| 養護教諭 | 128人 | 12人 | 10.7倍 | 135人 | 12人 | 11.3倍 |
| 栄養教諭 | 28人 | 4人 | 7.0倍 | 22人 | 4人 | 5.5倍 |
| 実習助手・寄宿舎指導員 | 32人 | 3人 | 10.7倍 | 29人 | 3人 | 9.7倍 |
| 合計 | 1,617人 | 389人 | 4.2倍 | 1,689人 | 383人 | 4.4倍 |
※出願者倍率=出願者数÷採用予定者数(奈良県教育委員会の公表値)。中学校の技術・家庭、高等学校の理科・工業は募集・採用予定が合算されているため、倍率も合算値です。高等学校の音楽・美術は令和9年度採用の募集がありません(令和8年度は各1人・出願は音楽8人/美術7人)。高等学校の福祉は両年度とも募集なし。
出典:奈良県教育委員会「令和9年度 出願状況」資料2(教科科目別)

教科別で見ると、奈良県は「保健体育と社会が突出して高い」のが特徴です。中学校保健体育11.2倍、中学校社会10.0倍、高校保健体育10.0倍。逆に中学校の技術・家庭は1.4倍、中学校理科2.4倍、高校家庭2.3倍と、免許を持っていれば大きなチャンスがある教科もあります。倍率の数字そのものより「その年度にその教科で何人採るのか」を先に見てください。
令和8年度採用の教科別・完全統計|二次まで追える貴重なデータ
比較のため、ひとつ前の令和8年度採用(2025年夏実施・令和7年9月5日公表)の数字も載せておきます。
| 校種・教科 | 採用予定 | 受験者 | 1次免除者 | 1次合格者 | 2次合否対象者 | 2次合格者 | 2次合格倍率 | 合格倍率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 小学校 | 156人 | 560人 | 311人 | 172人 | 461人 | 156人 | 3.0倍 | 3.6倍 |
| 中学校・国語 | 14人 | 44人 | 17人 | 25人 | 38人 | 14人 | 2.7倍 | 3.1倍 |
| 中学校・社会 | 10人 | 92人 | 32人 | 24人 | 54人 | 10人 | 5.4倍 | 9.2倍 |
| 中学校・数学 | 14人 | 46人 | 16人 | 23人 | 34人 | 14人 | 2.4倍 | 3.3倍 |
| 中学校・理科 | 11人 | 24人 | 6人 | 16人 | 20人 | 11人 | 1.8倍 | 2.2倍 |
| 中学校・音楽 | 5人 | 19人 | 4人 | 12人 | 16人 | 5人 | 3.2倍 | 3.8倍 |
| 中学校・美術 | 4人 | 16人 | 4人 | 8人 | 10人 | 4人 | 2.5倍 | 4.0倍 |
| 中学校・保健体育 | 7人 | 88人 | 40人 | 23人 | 61人 | 7人 | 8.7倍 | 12.6倍 |
| 中学校・技術/家庭 | 7人 | 14人(技術6・家庭8) | 4人 | 8人 | 12人 | 7人 | 1.7倍 | 2.0倍 |
| 中学校・英語 | 15人 | 49人 | 23人 | 22人 | 43人 | 15人 | 2.9倍 | 3.3倍 |
| 中学校 小計 | 87人 | 392人 | 146人 | 161人 | 288人 | 87人 | 3.3倍 | 4.5倍 |
| 高校・国語 | 15人 | 34人 | 6人 | 23人 | 25人 | 15人 | 1.7倍 | 2.3倍 |
| 高校・地理歴史 | 13人 | 68人 | 13人 | 27人 | 37人 | 13人 | 2.8倍 | 5.2倍 |
| 高校・数学 | 9人 | 40人 | 16人 | 16人 | 30人 | 9人 | 3.3倍 | 4.4倍 |
| 高校・理科 | 6人 | 23人(物理5・化学8・生物10) | 9人 | 12人 | 20人 | 6人 | 3.3倍 | 3.8倍 |
| 高校・音楽 | 1人 | 6人 | 1人 | 5人 | 5人 | 1人 | 5.0倍 | 6.0倍 |
| 高校・美術 | 1人 | 6人 | 1人 | 5人 | 6人 | 1人 | 6.0倍 | 6.0倍 |
| 高校・書道 | 1人 | 11人 | 3人 | 5人 | 8人 | 1人 | 8.0倍 | 11.0倍 |
| 高校・保健体育 | 8人 | 80人 | 18人 | 33人 | 51人 | 8人 | 6.4倍 | 10.0倍 |
| 高校・英語 | 13人 | 41人 | 8人 | 26人 | 33人 | 13人 | 2.5倍 | 3.2倍 |
| 高校・家庭 | 3人 | 7人 | 2人 | 5人 | 6人 | 3人 | 2.0倍 | 2.3倍 |
| 高校・農業 | 3人 | 6人 | 0人 | 6人 | 4人 | 3人 | 1.3倍 | 2.0倍 |
| 高校・工業(機械・電気) | 3人 | 11人(機械6・電気5) | 5人 | 5人 | 10人 | 3人 | 3.3倍 | 3.7倍 |
| 高校・商業 | 3人 | 12人 | 1人 | 7人 | 8人 | 3人 | 2.7倍 | 4.0倍 |
| 高校・情報 | 2人 | 10人 | 3人 | 4人 | 6人 | 2人 | 3.0倍 | 5.0倍 |
| 高等学校 小計 | 81人 | 355人 | 86人 | 179人 | 249人 | 81人 | 3.1倍 | 4.4倍 |
| 特別支援学校 | 40人 | 109人 | 38人 | 49人 | 83人 | 40人 | 2.1倍 | 2.7倍 |
| 養護教諭 | 12人 | 122人 | 49人 | 35人 | 83人 | 12人 | 6.9倍 | 10.2倍 |
| 栄養教諭 | 4人 | 20人 | 7人 | 7人 | 13人 | 4人 | 3.3倍 | 5.0倍 |
| 実習助手・寄宿舎指導員 | 3人 | 25人 | 10人 | 8人 | 18人 | 3人 | 6.0倍 | 8.3倍 |
| 合計 | 383人 | 1,583人 | 647人 | 611人 | 1,195人 | 383人 | 3.1倍 | 4.1倍 |
※2次合格倍率=2次合否対象者数÷2次合格者数、合格倍率=受験者数÷2次合格者数(いずれも奈良県教育委員会の公表値)。令和8年度の「2次合否対象者」「2次合格者」には、令和7年度3年次選考の最終面接合格者を含みます(教育委員会の注記より)。
出典:奈良県教育委員会「令和8年度 奈良県・大和高田市公立学校教員採用候補者選考試験 2次試験の結果」(令和7年9月5日)
この表から読み取れることは3つあります。
①令和8年度採用は「2次合格者=採用予定者」がぴったり一致している。全校種・全教科で、2次合格者数は採用予定者数と同じでした。奈良県は補欠者の公表がありません(令和9年度採用は全体389人に対し388人で、技術/家庭だけ1人少ない結果でした)。
② 二次で3人に2人が不合格になる。全体の2次合格倍率は令和8・9年度採用ともに3.1倍。一次の1.5倍と比べると、二次のほうが2倍以上きびしいのが奈良県です。令和9年度採用でも中学校社会6.2倍、中学校保健体育8.1倍、養護教諭6.4倍、実習助手9.0倍——この区分の方は、面接対策の比重が大きいと考えられます。
③ 二次が2倍前後まで下がる教科がある。中学校理科1.8倍、中学校技術/家庭1.7倍、高校国語1.7倍、高校家庭2.0倍、高校農業1.3倍。二次に進んだ人の半数以上が合格している教科です(令和8年度採用)。ただし、これらの教科は採用予定が3〜15人と少ないため、倍率だけで「受かりやすい」とは言えません。
7年間の推移|倍率は5.1倍→3.9倍、採用者数・合格者数は320人→388人に増加
令和3年度採用(2020年夏実施)以降の全体の推移です。令和3年度〜7年度採用は文部科学省の実施状況調査、令和8・9年度採用は奈良県教育委員会の公表資料から取っています(令和7年度採用以前の奈良県公表の実施状況PDFは、当ブログでは確認できていないためです)。
| 採用年度(実施) | 受験者/出願者 | 採用者/合格者 | 倍率 | 出典と定義 |
|---|---|---|---|---|
| 令和3年度(2020夏) | 1,646人 | 320人 | 5.1倍 | 文科省(受験者÷採用者) |
| 令和4年度(2021夏) | 1,593人 | 294人 | 5.4倍 | 文科省(受験者÷採用者) |
| 令和5年度(2022夏) | 1,566人 | 330人 | 4.7倍 | 文科省(受験者÷採用者) |
| 令和6年度(2023夏) | 1,810人 | 340人 | 5.3倍 | 文科省(受験者÷採用者) |
| 令和7年度(2024夏) | 1,670人 | 362人 | 4.6倍 | 文科省(受験者÷採用者) |
| 令和8年度(2025夏) | 1,583人 | 383人 | 4.1倍 | 奈良県(受験者÷2次合格者) |
| 令和9年度(2026夏) | 1,510人 | 388人 | 3.9倍 | 奈良県(受験者÷2次合格者) |
※文部科学省の数字には実習助手・寄宿舎指導員を含みません。また「採用者数」は翌年4月1日〜6月1日に実際に採用された人数のため、合格者数と一致しないことがあります。参考までに令和7年度採用を両方の定義で並べると、文科省=受験1,670人・採用362人・4.6倍、奈良県公表=受験1,694人・2次合格367人・4.6倍で、倍率は一致します。
出典:文部科学省「公立学校教員採用選考試験の実施状況」参考資料1(令和4年度〜7年度採用版)、奈良県教育委員会「令和8年度 2次試験の結果」「令和9年度 出願状況」
令和8年度採用から令和9年度採用では、受験者は1,583人から1,510人へ減り、2次合格者は383人から388人へ増え、合格倍率は4.1倍から3.9倍へ下がりました。令和3年度〜7年度採用の文部科学省の競争率とは定義が異なるため、長期比較ではその違いに注意してください。
校種別の推移(令和4年度〜9年度採用)
| 校種等 | R4 | R5 | R6 | R7 | R8 | R9 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 小学校 | 5.1 | 3.9 | 4.5 | 3.8 | 3.6 | 3.4 |
| 中学校 | 4.4 | 4.9 | 5.6 | 5.1 | 4.5 | 4.0 |
| 高等学校 | 6.8 | 5.8 | 6.3 | 5.2 | 4.4 | 4.0 |
| 特別支援学校 | 5.3 | 3.1 | 3.8 | 3.2 | 2.7 | 2.5 |
| 養護教諭 | 9.9 | 9.2 | 11.8 | 11.6 | 10.2 | 10.2 |
| 栄養教諭 | 6.7 | 9.3 | 6.0 | 5.8 | 5.0 | 6.8 |
| 合計 | 5.4 | 4.7 | 5.3 | 4.6 | 4.1 | 3.9 |
※単位は「倍」。R4〜R7は文部科学省の競争率(受験者数÷採用者数)、R8・R9は奈良県公表の合格倍率(受験者数÷2次合格者数)で、定義が異なります。奈良県の「受験者数」には1次免除者を含みます。
出典:文部科学省「公立学校教員採用選考試験の実施状況」、奈良県教育委員会「令和8年度/令和9年度 2次試験の結果」
| 採用者数・合格者数の推移 | R4 | R5 | R6 | R7 | R8 | R9 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 小学校 | 108 | 128 | 135 | 145 | 156 | 155 |
| 中学校 | 98 | 84 | 86 | 84 | 87 | 99 |
| 高等学校 | 52 | 67 | 66 | 77 | 81 | 75 |
| 特別支援学校 | 23 | 36 | 37 | 40 | 40 | 40 |
| 養護教諭 | 10 | 12 | 12 | 12 | 12 | 12 |
| 栄養教諭 | 3 | 3 | 4 | 4 | 4 | 4 |
小学校:採用者・合格者は令和4年度の108人から令和9年度の155人へ、6年で約1.4倍。倍率は5.1倍から3.4倍になりました(途中に上昇した年度もあります)。
中学校:長く84〜98人で推移していましたが、令和9年度は採用予定100人・2次合格99人と久しぶりの100人規模。前年比+12人で、合格倍率も4.5倍→4.0倍に下がりました。
高等学校:52人→81人(令和8年度)と大きく増え、倍率は6.8倍→4.4倍に。令和9年度は合格が75人にやや戻りましたが、受験者も303人へ減ったため、合格倍率は4.0倍とさらに下がりました。
特別支援学校:令和4年度の採用者23人から、令和9年度は2次合格40人へ増えました。合格倍率は令和8年度2.7倍、令和9年度2.5倍。両年度とも校種別では最も低く、2次合格倍率は両年度とも2.1倍でした。
養護教諭・栄養教諭:採用予定が養護教諭12人、栄養教諭は近年4人とほぼ固定されており、出願者の増減がそのまま倍率に出ます。養護教諭は9.2〜11.8倍、栄養教諭は5.0〜9.3倍のレンジ。この区分は倍率の高低を気にするより、二次の面接対策に力を入れるのが現実的だと考えられます。
奈良県の関門はどこか|一次1.5倍、二次3.1倍
令和8年度採用の数字で、出願から合格までの流れを追ってみます。
- 出願 1,689人 →(欠席等)→ 受験者 1,583人
- うち1次免除者 647人は、一次を受けずに二次へ
- 残る936人が第1次試験を受験 → 1次合格 611人(1次合格倍率 1.5倍/約35%が不合格)
- 令和8年度の2次合否対象者は1,195人。この人数には、令和7年度3年次選考の最終面接合格者を含みます。
- 2次合格 383人(2次合格倍率 3.1倍/約68%が不合格)
※出典:奈良県教育委員会「令和8年度 2次試験の結果」「令和9年度 出願状況」。
1次受験者数(936人)は受験者数1,583人−1次免除者647人として当ブログが算出。

「一次が1.5倍」と聞くと安心してしまいますが、奈良県で落ちる人の大半は二次で落ちています。二次は原則集団面接(討議)100点+個人面接300点=400点です。ただし、障害者特別選考で全国障害学生支援ならネット修了証を提出する該当者は集団面接(討議)が免除されます。3年次選考の前年2次合格者が受ける最終面接は、集団面接100点のみです。筆記が得意な方でも、二次でつまずく場合があります。二次の準備は、一次の勉強と並行して始めてください。
■ 奈良県の個人面接|実録2年分・受験者7名の質問と4年間の出題傾向
1次免除と特別選考|出願者の45%が1次免除
奈良県の倍率を読むうえで最大のポイントが、1次免除者の多さです。令和9年度採用では出願1,617人のうち729人(45.1%)が1次免除。免除の区分は受験案内にア〜クの8つが定められています。
| 区分 | 免除内容 | 主な対象 |
|---|---|---|
| ア | 1次試験の全て | 令和8年3月31日まで連続24か月かつ令和8年4月に県内公立学校で県費常勤講師として勤務している人(国立・他県公立の教諭経験も同等に扱う。受験校種・教科以外での勤務経験は対象外) |
| イ | 1次試験の全て | 小学校の受験者で奈良県次世代教員養成塾のプログラムを修了した人/宇陀高等学校ラヒホイタヤ科・インクルーシブ幼児教育科の修了者(実習助手希望者に限る)。修了年度以降3年間。 |
| ウ | 1次試験の全て | 令和8年度3年次選考において1次試験に合格した人 |
| エ | 教職教養の免除 | 令和3年4月〜令和8年3月の5年間で通算36か月以上の勤務実績がある人(県内公立学校の県費・市町村費常勤講師、栄養職員、実習助手・寄宿舎指導員としての勤務月数) |
| オ | 教職教養の免除 | 同5年間で通算24か月の県内公立学校における県費・市町村費常勤講師、栄養職員、実習助手・寄宿舎指導員としての勤務実績があり、令和8年4月に県費・市町村費常勤講師、栄養職員、実習助手・寄宿舎指導員として勤務している人 |
| カ | 教職教養の免除 | 私立学校の正規の現職教員で令和8年3月31日現在24か月以上の勤務実績があり令和8年4月1日現在現職の人 ほか |
| キ | 教科専門の免除 | 令和8年3月31日まで連続24か月の勤務実績があり、令和8年4月に県内公立学校で県費・市町村費常勤講師、栄養職員として勤務している人。過去の勤務月数も県内公立学校の該当職種に限り、受験校種・教科以外での勤務経験者は対象外。市町村費常勤講師は小学校学級担任、中・高等学校の教科指導、養護教員または栄養職員として勤務していた(いる)人に限る。 |
| ク | 教科専門の免除 | 令和8年度採用試験の1次試験(教科専門)の成績優秀者(8割以上)で、令和8年度採用試験で受験したのと同じ校種・教科等を、令和9年度採用試験でも受験する人 |
※出典:令和9年度採用 受験案内〔4〕1次試験の免除。
免除は出願時の申請が必要で、申請がなければ対象でも免除されません(複数区分の申請は可能)。他府県の講師は免除の対象外で、勤務実績にも含まれません。ただし要項でいう「教諭(現職教諭)」には、任用の期限を付さない常勤講師も含まれます。要件は年度で変わるため、必ずその年の受験案内を確認してください。
さらに奈良県には、3年次選考・カムバック選考・大学等推薦選考・社会人選考・大学院選考など13種類の選考区分(障害者特別選考を含む)と、19項目の加点があります。「自分はどのルートで受けられるのか」は、専用記事で早見表にまとめました。
■ 奈良県の特別選考と一次免除ルート|3年次選考・カムバック選考・大学等推薦・講師経験者・加点制度
受験者の年齢構成|46%が22〜25歳、14%が41歳以上
奈良県は年齢別の出願状況も公表しています(令和8年4月1日現在の年齢)。
| 年齢 | 小学校 | 中学校 | 高等学校 | 特支・養護・栄養・実助 | 合計 | 割合 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 20〜21歳 | 5 | 3 | 0 | 2 | 10 | 0.6% |
| 22〜25歳 | 251 | 232 | 150 | 107 | 740 | 45.8% |
| 26〜30歳 | 124 | 78 | 80 | 64 | 346 | 21.4% |
| 31〜35歳 | 66 | 41 | 31 | 38 | 176 | 10.9% |
| 36〜40歳 | 39 | 30 | 23 | 26 | 118 | 7.3% |
| 41〜45歳 | 35 | 18 | 21 | 25 | 99 | 6.1% |
| 46〜50歳 | 22 | 14 | 12 | 13 | 61 | 3.8% |
| 51〜55歳 | 10 | 7 | 9 | 10 | 36 | 2.2% |
| 56〜61歳 | 8 | 8 | 5 | 10 | 31 | 1.9% |
| 合計 | 560 | 431 | 331 | 295 | 1,617 | 100% |
※出典:奈良県教育委員会「令和9年度 出願状況」資料1 年齢別。
受験資格は昭和40年4月2日以降に出生した人(令和9年度採用の場合)です。

41歳以上の出願者が227人(14.0%)。決して少なくありません。私自身、受講生の中で40代・50代で教採に合格する方を数多く見てきました。私が動画でお伝えしているのは、40代・50代の受験者に対して面接官が懸念しやすい3つのポイントです。今求められている教育を謙虚に学んで挑戦する姿勢があるか/年下の同僚と謙虚でフラットな姿勢で働けるか/謙虚な姿勢でチームに貢献しようとしているか——この3点が伝わるかどうかを、私は大切だと考えています。
倍率との付き合い方|「例年より高い」と感じたときに
ここまで見てきたように、奈良県の倍率は年によって動きます。ただ、倍率は自分の力ではどうしようもないところで、次の年度に低くなる保証もありません。私自身は、倍率が高い年ほど「今年は無理だ」ではなく「これで合格したらすごいやん」と前向きに考えるようにしています。そのうえで、自分の努力でできる準備に集中していきましょう。1分のショート動画にまとめています。
そして合格できない人には、校種ごとに傾向があります。小学校は「厳しさと優しさのメリハリがない」「ユーモアと臨機応変さがない」「暗くて元気がなさそう」の3つ、中高は「人間性と教科の専門性のどちらかが欠けている場合が多い」と思います。とくに奈良県の個人面接は教科指導についての質問がありますので、中高の方は「専門性」の準備を欠かさないでくださいね。
よくある質問
Q. 令和9年度採用の最終倍率はいつ公表されましたか?
A. 2026年9月4日(金)に第2次試験の結果が発表され、同日に教科別の「2次試験の結果」PDFも公表されました(令和8年度採用分は2025年9月5日公表)。この記事はその内容を反映済みです。全体の合格倍率は3.9倍(受験1,510人→2次合格388人)でした。
Q. 補欠合格はありますか?
A. 奈良県の受験案内には「補欠」という制度の記載はありません。合格者は「奈良県公立学校教員採用候補者名簿」に1年間登載され、採用内定後、原則として翌年4月1日に採用されます。ただし受験案内には「採用については欠員状況に応じて名簿登載者の中から順次採用しますが、名簿登載者の全員が採用されるとは限りません」と書かれています。名簿登載=採用確約ではない、という点は押さえておいてください。
Q. 自分の得点は教えてもらえますか?
A. はい。令和9年度採用の受験案内によると、第2次試験は受験者全員(第1次試験は不合格者)が、結果発表の翌日から1か月間、総合得点・順位・各試験の得点の開示を受けられます。奈良県教育委員会事務局教職員課(県庁内)で、受験票または顔写真のある身分証明書を持参し、本人が口頭で申し出る方式です(電話・はがきは不可。開庁日9〜17時、12〜13時を除く)。1次合格者は、2次の提供期間内に1次の結果も併せて提供されます。
Q. 3年次選考の合格者は、この倍率に入っていますか?
A. 令和9年度の3年次選考の出願は別枠です。一方、令和9年度採用の2次合否対象者・2次合格者には、令和8年度3年次選考の最終面接合格者が含まれます(教育委員会の注記)。3年次選考は令和9年度採用ではなく、1年先の令和10年度採用に向けた選考のため、出願状況・1次結果の表からは除かれています(令和9年度試験(2026年夏実施)の3年次選考出願は264人。令和10年度採用に向けた選考です)。同じ仕組みで、令和7年度3年次選考の最終面接合格者は、令和8年度採用の「2次合否対象者」「2次合格者」に含まれています(教育委員会の注記)。参考までに令和8年度の3年次選考は、小学校が受験90人→2次合格23人(2次合格倍率2.2倍)、特別支援学校が受験7人→2次合格3人(1.3倍)でした。
Q. 大和高田市は別の試験ですか?
A. いいえ。「奈良県・大和高田市公立学校教員採用候補者選考試験」として共同で実施されています。受験案内も1冊、この記事の数字も両者を合わせたものです。ただし県内には、奈良市立一条高等学校教員の別の採用選考もあります(内容は奈良市の募集要項でご確認ください)。
Q. 倍率が低い校種は「受かりやすい」と考えていい?
A. 半分は正しいです。特別支援学校(出願者倍率2.7倍・2次合格倍率2.1倍)は数字のうえで最も門戸が広い区分です。ただし奈良県は全体の2次合格倍率が3.1倍——どの校種でも二次が本番であることは変わりません。それに、倍率が低い教科でも、採用予定が1〜3人と少ない場合があり、「1人枠を4人で争う」ような場面もあります。倍率より「その教科の採用予定人数」を先に見てください。
Q. 令和10年度採用から試験が変わると聞きました。
A. 受験案内の最終ページに予告があります。奈良県教育委員会は「教員採用選考に係る第一次選考の共同実施に関する自治体協議会」に参画しており、令和10年度採用の試験から、中学校・高等学校の外国語(英語)は教科専門の筆記試験を実施し、英語資格は加点対象のみとなります。令和9年度採用まで英語資格が最大200点として得点化されていた仕組みが変わります。英語で受験予定の方は、令和10年度採用の受験案内が公開されたら、必ず当該年度の実施要項で確認してください。
この記事は受験者の皆さんの報告で育ちます
倍率は公表資料で追えますが、「実際に面接で何を聞かれたか」「集団面接(討議)のテーマは何だったか」は、受験した方の報告も貴重な情報源です。奈良県は、令和9年度採用の小学校の報告も届いています。とくに特別支援学校・養護教諭・栄養教諭の報告をお待ちしています。受験された方は、ぜひ次の年度の受験生のために教えてください。ご報告いただいた方には、お礼に「合格発表のあとどうなる?」ガイド(PDF)をお渡ししています。
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