こんにちは、金井志津乃です!

宮崎県の要項を見たら、特別選考が10種類もあって混乱しています……。講師をしていると一次が免除になるとも聞きました。私はどのルートで受けられるんでしょうか?

宮崎県は特別選考10種類・第一次試験の免除6類型・加点15項目。たしかに多いです! でも仕組みはシンプルで、特別選考は「書類選考に通れば、いきなり二次から」。しかも書類選考で不合格でも、一般選考の受験資格を満たす方は同じ区分・教科で一次を受けられます(ただし社会人B・博士号取得者選考で免許を持たない方は一般選考に進めません)。この記事で「自分はどのルートで受けられるのか」を早見表で一気に整理しますね!
この記事では、宮崎県公立学校教員採用選考試験の特別選考試験・第一次選考試験の免除・加点制度を、令和9年度採用(2026年夏実施)の実施要項と教育委員会の公表数字をもとにまとめます。
この記事の根拠
- 特別選考の種類・出願資格・免除内容・加点は令和9年度採用の実施要項および「よくある質問Q&A」から。人数は宮崎県教育委員会の公表資料から。
- 確認できた資料の範囲では、選考区分ごとの合格実績は見つかりませんでした。この記事でも「ルート別の合格率」は書いていません。
- 制度は年度で変わります。出願前に必ずその年の実施要項の原文を確認してください。
- 宮崎県の倍率・二次の内容は別記事にまとめています →宮崎県の倍率/宮崎県の個人面接
- 執筆:金井志津乃(高校地歴の教員採用試験に新卒合格・高校教員として6年半勤務・教採スクール「教員の学校」運営・YouTubeチャンネル登録者1.7万人・大学講演・教採専門誌「教員養成セミナー」への執筆経験)
- 特別選考は書類選考です。筆記試験はありません。
- 令和9年度採用の実施要項では、書類選考の結果は令和8年5月27日(水)にメールを発送予定とされていました。令和10年度採用の日程は、同年度の実施要項で確認してください
- 「合格」なら第二次選考試験から受験(内容は一般選考と同じ=模擬授業・個人面接・グループワーク+対象区分のみ実技)
- 「不合格」でも、同じ受験区分・教科で一般選考の第一次選考試験を受けられます(別途出願する必要はありません)
- ただし、社会人B・博士号取得者の特別選考で書類選考が不合格となった方のうち、教員免許状を所有していない場合は一般選考の一次を受験できません
出典:令和9年度(令和8年度実施)宮崎県公立学校教員採用選考試験実施要項
つまり、免許を持っている方にとって特別選考は、出願を検討する価値のある制度です。第1希望は通れば筆記なしで二次から(併願の第2希望は原則として一般選考の一次受験が必要。障がい者選考、第1希望が小学校英語・特別支援で第2希望が小学校全教科、第1希望が高校国語で第2希望が中学校国語、第2希望が中学校音楽・家庭又は高校家庭の場合は例外)、通らなくても、一般選考の受験資格を満たす方は一般選考で受けられる(社会人B・博士号取得者選考で免許を持たない方を除く)。ただし令和9年度採用では出願の締切が一般選考より3日早く(令和8年4月27日正午)設定されていました。令和10年度採用の締切は、同年度の実施要項で確認してください。なお令和9年度採用では、令和8年10月15日(木)から11月5日(木)まで電子申請を受け付ける追加試験も実施されます。特別選考の追加試験は、提出書類を11月5日消印有効で郵送し、書類選考の結果が11月20日(金)に通知され、12月6日(日)に第二次選考試験を受験する流れです。
この記事は各自治体の実施要項等をもとに記載しています。ただし、日程や制度の変更、こちらの見落としがないとは言い切れません。最後は必ず、各自治体の実施要項をご自身でご確認ください。
早見表①|10種類の特別選考試験
| 特別選考 | 主な出願資格 | 対象の受験区分 | 提出書類 | 令和9年度の出願登録 |
|---|---|---|---|---|
| ①スポーツの分野 | 水泳(競泳)・ウエイトリフティング・ハンドボール・ソフトテニス・相撲・フェンシング・バドミントン・カヌーで、大学等に在学中又は社会人として、全国レベル以上の大会で優秀な成績を収め、国民スポーツ大会で入賞レベルの活躍が期待される人 | 制限の記載なし(保健体育で出願した場合、中高どちらでの採用になるかは入れ替わることがある) | 技能・実績証明書(様式2)+証明書類 | 4人 |
| ②芸術の分野 | 音楽・美術・演劇等の分野で、大学等に在学中又は社会人として、世界レベルのコンクールや全国レベルの展覧会等で優秀な成績を収めた人(指導者を含む) | 記載なし | 技能・実績証明書(様式2)+証明書類 | 5人 |
| ③他県現職教員・他県元教員・本県元教員 | 他県(元教員は他県又は本県)の国公立学校の教諭・養護教諭として、休職・育児休業等の期間を除き2年以上の勤務経験(現職は令和9年3月31日現在・現在休職中でない人/元教員は令和8年3月31日現在)。任期付き以外の正規採用に限る。 | 現職または元教員として勤務経験のある受験区分・教科等に限る | 自己推薦書(様式3)+雇用証明書(様式4) | 39人 |
| ④障がいのある者 | 身体障害者手帳・精神障害者保健福祉手帳・療育手帳のいずれかを所持 | 制限なし(併願の第2希望も対象) | 証明書(様式5) | 6人 |
| ⑤大学卒業予定者 | 令和8年度末に大学を卒業予定で、宮崎県教育委員会が定めた大学からの推薦を受けた人 | 小学校教諭等/中学校 国語・理科・美術・保健体育・技術・英語/高校 芸術(書道)・家庭・農業・工業・商業・水産 | 大学作成の推薦書(様式6・厳封)+自己推薦書(様式3) | 46人 |
| ⑥大学院修了予定者 | 令和8年度末に教職大学院・大学院修士課程・博士課程を修了予定で、大学院から推薦を受けた人 | 記載なし | 大学院作成の推薦書(様式7・厳封)+自己推薦書(様式3) | 6人 |
| ⑦宮崎大学教育学部 地域枠 | 宮崎大学教育学部 小中一貫教育コース小学校主免専攻「宮崎県教員希望枠」に所属し、令和8年度末に卒業予定で「育成プログラム」を受講、大学の推薦を受けた人 | 小学校 | 大学作成の推薦書(様式8・厳封)+自己推薦書(様式3) | 14人 |
| ⑧社会人A | 民間企業(私立学校・学習塾・予備校等を除く)・官公庁等(公立学校の教員を除く)に正規職員として継続して3年以上(令和8年3月31日現在)の勤務経験があり、当該分野の知識・技能が優れていると認められる人 | 高校 情報・農業・工業・商業・水産/特別支援学校 知的他・音楽・美術 | 社会人自己推薦書(様式9) | 9人 |
| ⑨社会人B(教員免許状 不要) | 高校情報=システムエンジニアの実務3年以上/高校農業・工業(インテリア)=関連業務の実務5年以上/高校工業(機械・電気電子・建築・工業化学)=関連業務3年以上/高校水産(機関)=3級以上の海技士(機関)+実務3年以上。情報は大学・短大・高専卒、農業・工業(インテリア)は高校卒又は同等以上、その他の工業は大学・短大・高専卒が必要です。農業・工業は関連資格も必要で、水産(機関)は海技免状に基づく実務経験が条件です。経験年数の基準日は情報・農業・工業が令和8年3月31日、水産(機関)は令和9年3月31日です。 | 高校 情報・農業・工業・水産(機関) | 社会人自己推薦書(様式9)+卒業証明書等+実務経験の証明(農業・工業は資格の合格証書等も。水産(機関)は卒業証明書等ではなく3級以上の海技士(機関)の海技免状の写し+実務経験の証明) | 2人 |
| ⑩博士号取得者(教員免許状 不要) | 志願する教科に関連する博士号を有する人 | 高校 農業・工業・水産 | 証明書(様式10)+学位記等の写し+研究内容を証明する資料 | 一覧に記載なし |
※出願資格・提出書類は令和9年度採用の実施要項より。要件は要約しているため、出願前に必ず要項の原文を確認してください。出願登録の人数は宮崎県教育委員会「令和9年度(令和8年度実施)宮崎県公立学校教員採用選考試験の出願登録状況について」(令和8年6月1日)より。同資料での名称は「大学卒業者を対象とした特別選考試験」「教職大学院修了予定者を対象とした特別選考試験」です。特別選考の出願登録は合計131人(前年度122人)。採用予定者数は、①スポーツの分野のみ一般選考の外数、②〜⑩は一般選考の内数です。⑩博士号取得者で教員免許を有さず採用候補者となった場合は、宮崎県教育委員会が実施する教育職員検定に合格し、特別免許状の授与を受ける必要があります。

数字を見ると、宮崎県の特別選考の主役は「⑤大学卒業予定者(46人)」と「③他県現職・元教員(39人)」の2つだとわかります。この2つで131人の約65%。しかも⑤は対象大学を拡大して実施されており、出願登録は37人→46人に増えました。大学4年生の方は、まず自分の大学が対象かどうかを教職課程の担当者に確認してください。よくある質問Q&A(A13)には「対象となる大学には、事前に連絡をしています」と書かれています。
早見表②|第一次選考試験の免除(6類型)
特別選考とは別に、一般選考で受けながら第一次選考試験の一部(または全部)が免除される制度があります。宮崎県には、ここに複数の免除の仕組みがあるのが特徴です。
| 対象者 | 条件 | 免除される試験 | 根拠書類 |
|---|---|---|---|
| 臨時的任用講師等 | 令和3年度から令和7年度までの5年間のうち通算24月以上、宮崎県において、臨時的任用講師・会計年度任用講師・養護助教諭として勤務経験がある者並びに私立学校教員(任期付き以外の正規採用で、学校等で常時勤務する教員)として勤務経験がある者(要項の表では、「本県において」が私立学校教員の勤務地にもかかるかは明記されていません) | 教職教養 | 様式1、または該当期間の辞令・委嘱状の写し |
| 現職教員 | 令和8年度に公立等の学校等で教諭・養護教諭・栄養教諭として勤務(任期付き以外の正規採用に限る) | 教職教養 | 様式1、または現任校の辞令の写し |
| 他県・本県元教員 | 公立等の学校等で教諭・養護教諭・栄養教諭としての勤務実績が通算24月以上 | 教職教養 | 様式1 |
| 前年度の大学3年生チャレンジ受験「合格」者 | 令和8年度(令和7年度実施)の大学3年生チャレンジ受験で「合格」と決定された人 | 教職教養 | 令和8年度(令和7年度実施)の大学3年生チャレンジ受験の合格に関する結果の写し |
| 英語優遇措置資格を有する者 | 小・中・高の英語を受験する人で、実用英語技能検定1級合格者などCEFR C1相当以上(申込時に要件を満たし、一次試験時に有効なものに限る) | リスニング | 合格証・認定証の写し等 |
| 前年度「補欠」の者 | 令和8年度(令和7年度実施)の選考試験で「補欠」と決定された人 | 第一次選考試験(すべて) ※補欠となった教科(科目)等に限る | 補欠に関する第二次選考試験結果の写し |
※出典:令和9年度採用 実施要項「⑧受験上の一部試験免除」。
根拠書類の提出期限は令和8年5月8日(金)当日消印有効(一般選考の電子申請の締切より1週間ほど後ですが、加点申請より3週間早い)。書類の提出がない場合や不備がある場合は免除されません。
講師の方が見落としやすい3つの注意点
- 会計年度任用講師は「月数に2分の1を乗じて」数えます。つまり、会計年度任用講師の勤務だけで通算24月を満たすには、単純計算で48月分が必要です。
- その月に任用期間が15日以上あれば1月と数えます
- 実習助手や学習支援員など、単独で授業を行わない立場は対象外です(特別支援学校教諭等を除く)。学校栄養職員としての臨時的任用職員も対象外。
なお、雇用証明書は通算24月以上を満たす分だけ提出すればよいとQ&A(A18)で明示されています。3年分すべてを揃える必要はありません。要件に不明な点があるときは、教職員課(0985-26-7241)に必ず問い合わせてください。
そして、③他県現職教員・元教員の特別選考には裏ワザ的な扱いがあります。この特別選考に出願した方が一般選考も受験する場合、希望すれば第一次選考試験の教職教養が免除され、免除のための雇用証明書(様式1)の提出は不要と実施要項に書かれています。希望は電子申請システムで行います。一般選考の免除(現職教員・他県元教員)の根拠書類との関係は、出願前に教職員課へ確認してください。

現職の正規教員が他の自治体を受け直すのは、正直に言って簡単ではありません。管理職としては、今は正規なのだから、そのままその自治体で働いてもらおうと思うものです。ただ、授業力をきちんとブラッシュアップしてきたことと、謙虚さが伝われば「良い人材が来てくれてラッキー」と思ってもらえるのだと思います。宮崎県には、他県現職の方に教職教養を免除する制度もあります。
早見表③|加点制度(15項目・上限24点)
宮崎県の第一次選考試験は教職教養50点+専門100点=150点(小学校英語はリスニング30点、小学校特別支援は専門(小特)30点が加わり180点。中学校・高等学校の英語は専門が70点でリスニング30点が加わり150点)。ここに最大24点の加点が乗ります。150点満点の区分では24点は大きな比重を占めるので、該当するものがないか必ず確認してください。
| 加点項目 | 小 | 中 | 高 | 特 |
|---|---|---|---|---|
| ①司書教諭資格(見込不可) | 4点 | 4点 | 4点 | 4点 |
| ②中学校免許(英語)または高校免許(英語) ※⑪と併用不可 | 4点 | — | — | — |
| ③特別支援学校免許 | 8点 | 8点 | 8点 | — |
| ④小学校免許 | — | 4点 | — | — |
| ⑤中学校免許(英語・技術を除く) | 4点 | — | — | — |
| ⑥中学校免許(音楽・美術・家庭)のいずれか | — | 4点 | — | — |
| ⑦中学校免許(技術) | 8点 | 8点 | 8点 | — |
| ⑧「情報」の免許 | — | — | 8点 | — |
| ⑨高校免許(情報以外) ※「情報」受験者が対象 | — | — | 4点 | — |
| ⑩特別支援の複数領域(知的・肢体不自由・病弱のいずれか+視覚または聴覚) | — | — | — | 4点 |
| ⑪英検2級などCEFR B1相当以上 ※②と併用不可・小学校英語受験者を除く | 4点 | — | — | — |
| ⑫英検準1級などCEFR B2相当以上 ※⑬と併用不可・小英語/中英語受験者が対象 | 4点 | 4点 | — | — |
| ⑬英検1級などCEFR C1相当以上 ※⑫と併用不可・中英語/高英語受験者が対象 | — | 8点 | 8点 | — |
| ⑭情報処理技術者試験・基本情報技術者試験の合格者等 | 4点 | 4点 | 4点 | 4点 |
| ⑮3級以上の海技士(航海または機関) ※「水産」受験者が対象 | — | — | 8点 | — |
※出典:令和9年度採用 実施要項「ウ 加点制度」。
申請できる加点の合計は24点が上限。免許状の種類(専修・一種・二種)は問いませんが、特別免許状・臨時免許状は除きます。受験資格となる免許状は加点の対象になりません(例:小学校教諭等特別支援の受験者は、③特別支援学校免許の加点に該当しません)。加点申請は第1希望のみ可能。免許は取得見込みでも申請できますが、司書教諭資格だけは見込不可(Q&A A11)。根拠書類の提出期限は令和8年5月29日(金)当日消印有効です。

この表で狙い目なのは「8点の項目」です。③特別支援学校免許(小中高すべて8点)と⑦中学校免許・技術(小中高すべて8点)は、対象となる小・中・高の受験区分で加点されます。150点満点で8点は、およそ5%。大学生の方で、まだ免許の追加取得を迷っているなら、特別支援学校免許は、小・中・高の受験で8点の加点になる、宮崎県で効く一手です。しかも取得見込みで申請できます。ただし受験資格になっている免許は加点されない点だけ、間違えないようにしてくださいね。
大学3年生チャレンジ受験|1年で131人→227人に急増
宮崎県には、本試験とは別に「大学3年生チャレンジ受験」という前倒し選考があります。ここで「合格」と決定されると、翌年の本試験で免除を申請すれば、第一次選考試験の教職教養が免除されます(実施要項)。
| 校種等 | 令和9年度(令和8年度実施) | 令和8年度(令和7年度実施) |
|---|---|---|
| 小学校 | 89人 | 38人 |
| 中学校 | 51人 | 37人 |
| 高等学校 | 53人 | 30人 |
| 特別支援学校 | 16人 | 10人 |
| 養護教諭 | 16人 | 13人 |
| 栄養教諭 | 2人 | 3人 |
| 合計 | 227人 | 131人 |
※出典:宮崎県教育委員会「宮崎県公立学校教員採用選考試験 大学3年生チャレンジ受験(令和8年度実施)の出願登録状況について」(令和8年6月1日)。
この出願登録者数は、本試験の出願登録状況(954人)には含まれていません。
1年で1.7倍、小学校にいたっては2.3倍です。宮崎県では「大学3年生のうちに一度受けておく」人が増えている傾向があります。大学3年生の方には、3年生のうちに一度受け、合格すれば4年生の夏の第一次選考試験で教職教養の免除を申請する——という負担の軽いルートがあります。

私自身も大学2回生から準備を始めて、高校地歴に新卒一発合格しました。私が2回生の頃から本格的に始めたのは、模擬授業と面接の対策でした。宮崎県は二次が模擬授業30点・個人面接30点・グループワーク30点です。早めに対策を始めておくと、この90点の準備に時間をかけられますよ!
また、宮崎県は本県の教員を希望する学生および臨時的任用講師等を対象とする「ひなた教師塾」という研修を実施しています(Q&A A36)。詳しい募集要項は県教育委員会のページで確認してください。
講師・社会人・40〜50代の方へ
講師の方——「不利」ではありません
宮崎県で臨時的任用講師などとして勤務した経験が、令和9年度採用では令和3年度から令和7年度までの5年間のうち通算24月以上ある方は、教職教養が免除されます。筆記の負担が減った分を、そのまま二次対策に回せます。
私は、常勤講師の方は新卒より不利どころか、3つの点で優位に立てると考えています。
- クオリティ——現場で持った課題意識と、それに対して実際に試してみたことを語れる
- 信用——現場での積み重ねがある
- フレッシュさ——それでいて、教員を目指したときの初心や信念を忘れていない
そして、私が指導してきた常勤講師の合格者に共通していたのは①ネガティブな経験をポジティブに転換できている ②自分の教育観が明確 ③それを言語化できているの3点でした。講師の「実績」は、大きな受賞や数字である必要はありません。目の前の子どもに起きた具体的な変化のエピソードで十分です。
宮崎県の模擬授業は題材が事前通知されます。講師の方は、現場で子どもたちを喜ばせてきた実体験で語れる実績があると、やっぱり強いです。
社会人の方——高校の情報・農業・工業・商業・水産、特別支援学校が入口
宮崎県の社会人向け特別選考は、A(免許あり)とB(免許不要)の2本立てです。対象は高校の情報・農業・工業・水産と、高校の商業・特別支援学校(この2つはAのみ)。Bは教員免許状がなくても出願できます。(特別免許状の授与を受ける必要があるのは、博士号取得者の特別選考で教員免許を有さず採用候補者となった場合です。)
令和9年度採用の出願登録はAが9人、Bが2人。決して多くはありませんが、「その分野の実務経験そのものが受験資格になる」という道が用意されているのは大きなことです。

社会人の方が面接で話せるようにしておきたいのは2つです。特に1つ目は絶対に聞かれるところかなと思います。①その社会人経験を、学校でどう生かすのか ②なぜ社会人経験を経て、いま教員を目指すのか。この2つを自分の言葉で話せるようにしておいてください。民間出身の方は授業経験がない分、謙虚に学ぶ姿勢があり、成長スピードが早い方が多いのが長所です。そこを堂々と伝えましょう。
40代・50代の方——令和9年度採用の年齢制限は「昭和42年4月2日以降生まれ」
令和9年度採用の受験資格は昭和42年(1967年)4月2日以降に生まれた方。実質的に50代後半まで受験できます。

40代・50代でも合格できます。ただし、面接官が気にしやすいポイントがあります。次の3つです。①いま求められている教育(ICT・主体的で対話的な授業)を、謙虚に学べる人か ②年下の同僚とフラットに働けるか(マウンティングしないか) ③人生経験を生かして、調整役として価値を出せるか。宮崎県のグループワークでは、校種や教科の違う人と組んだという報告もあります(実録4件のうち1件)。私は、②と③はそうした場面でも見られやすいと考えています。「私の方が経験があるので」という一言は、出さないようにしましょう。
補欠制度と3つの採用猶予
補欠制度
採用内定者に欠員が出た場合等に、第二次選考試験の不合格者のうち「補欠」と決定された方が採用内定者になることがあります。さらに——ここが宮崎県の特徴的なところですが——採用内定者にならなかった場合でも、次年度(次年度の採用がなかった場合は直近で実施する年度)の選考試験において、「補欠」となった受験区分・教科等に限り、申請すれば第一次選考試験が免除されます。補欠の有無は第二次の結果通知と併せて知らされます。
ただし併願を希望する場合、「補欠」が適用されない受験区分・教科等については、第一次選考試験を通常どおり受験する必要があります。
①大学院修士課程等在籍者・進学者への採用猶予
採用内定者が大学院修士課程・専門職学位課程(教職大学院)への修学継続または進学を希望する場合、名簿登載による採用猶予(令和8年度に大学院修士課程に在籍している方は1年間、令和9年度に進学する方は2年間)が認められます。条件は、受験区分に応じた普通免許状を持っている(または令和9年3月末までに取得見込み)ことと、1年猶予なら令和10年3月末、2年猶予なら令和11年3月末までに専修免許状を取得見込みであること。電子申請で「希望有り」を選び、二次合格後に特例申請書を提出します。
②キャリアチェンジに伴う免許取得のための採用猶予(令和9年度から新設)
令和9年度採用から新設された制度です。これから免許を取る方向けに、免許の取得期限を令和12年3月末まで延ばし、最大3年間の採用猶予を認めます。
- 要件①:令和9年3月末までに受験区分(教科等)の普通免許状を所有しておらず、隣接校種の普通免許状を所有している(小学校教諭等を受験するなら幼稚園教諭または中学校教諭の免許/中学校教諭等国語を受験するなら小学校教諭または高校教諭国語の免許)
- 要件②:小学校教諭等 全教科・英語・特別支援、中学校教諭等 国語・理科・美術・音楽・技術・家庭を一般選考試験で受験する
- 電子申請の申込みで猶予希望を「希望有り」とし、第二次選考試験の際に要件の確認があります。二次合格後は「免許取得に伴う特例申請書」(様式13)を速やかに提出します(提出期限は10月末頃)。次年度以降も毎年8月の採用猶予の確認に回答する必要があります
出典:令和9年度採用 実施要項「10 キャリアチェンジに伴う免許取得のための採用猶予」およびQ&A A30〜A32
小学校、中学校の国語・理科・美術・音楽・技術・家庭を対象にした制度で、出願が採用予定を下回る区分と多く重なっています。倍率記事で見たとおり、中学校の国語・理科・美術・技術・家庭と小学校特別支援は、出願が採用予定を下回っています。幼稚園や中学校の免許を持っているけれど小学校の免許はない、という方には大きな入口になります。
③妊娠者に対する採用猶予
採用年度に出産予定の方は、希望により採用を猶予することができます。申込み時に妊娠中の方、申込み以降に妊娠が判明した方は、教職員課(0985-26-7241)に相談してください。
よくある質問
Q. 特別選考の書類選考に落ちたら、その年はもう受けられないのですか?
A. いいえ。書類選考が「不合格」となった場合でも、第一次選考試験(一般選考)で同じ受験区分・教科等を受験できます。別途出願する必要もありません。ただし社会人B・博士号取得者の特別選考で不合格となった方のうち、教員免許状を所有していない場合は一般選考の一次を受験できません(そもそも受験資格を満たさないため)。
Q. 「宮崎県教育委員会が定めた大学」はどこですか?
A. Q&A(A13)に「対象となる大学には、事前に連絡をしています。各大学の教職試験担当者にお問い合わせください」とあります。確認できた範囲では、大学名の一覧は掲載されていません。なお、この制度の対象受験区分は小学校教諭等/中学校教諭等 国語・理科・美術・保健体育・技術・英語/高等学校教諭等 芸術(書道)・家庭・農業・工業・商業・水産に限られます。
Q. 特別選考でも自己推薦書を書くのですか?
A. はい。③他県現職・元教員、⑤大学卒業予定者、⑥大学院修了予定者、⑦宮崎大地域枠は「特別選考試験自己推薦書(様式3)」、⑧⑨社会人ABは「社会人を対象とした特別選考試験自己推薦書(様式9)」を提出します。特別選考には筆記試験がないぶん、この自己推薦書は書類選考で大きな材料になると考えられます。書き方は志願書類の記事にまとめました。
■ 宮崎県の面接シート(面接カード)・自己推薦書の書き方|面接で深掘りされる欄を実録から逆算
Q. 加点は何点まで積めますか?
A. 合計24点が上限です。第一次選考試験の配点が150〜180点であることを考えると、非常に大きい数字です。ただし受験資格となる免許状は加点対象外で、加点申請は第1希望のみ。②と⑪、⑫と⑬は併用できません。
Q. ルートごとの合格率は分かりますか?
A. 確認できた資料の範囲では、選考区分ごとの合格実績は見つかりませんでした。確認できたのは、出願登録や全体・校種別の結果までの人数です。そのため、この記事でも「特別選考なら何%受かる」といった数字は書いていません。確認できないものを推測で書かない——これは私たちが記事を作るうえで守っているルールです。
Q. 特別選考で合格したら、二次の内容は違うのですか?
A. いいえ。第二次選考試験の内容は一般選考と同じです(実施要項に「第二次選考試験(一般選考試験と同じ。)」と明記)。模擬授業30点・個人面接30点・グループワーク30点+対象区分は実技。二次で何が聞かれるかは、面接記事で受験者4名の実録を公開しています。
■ 宮崎県の個人面接|受験者4名の実録と出題傾向(二次は個人面接・模擬授業・グループワーク各30点)
この記事は、受験された方の報告で育ちます
特別選考や一次免除で受験された方の報告は、これから受ける方の大きな助けになります。受験報告はこちらから(2〜3分・匿名OK・お礼の特典PDFあり)。書類選考のスケジュール感や、自己推薦書に何を書いたかなど、公表資料には載らない情報こそ貴重です。
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