【教員採用試験】神奈川県の倍率|令和9年度採用 第1次試験の結果と校種別・教科別の推移(採用予定は3年で25%減)

こんにちは、金井志津乃です! 

神奈川県の教採、倍率が下がってるって聞いたんですけど……小学校は募集がすごく減ったとも聞いて、結局どっちなんでしょう?

いい質問です! 神奈川県は応募者も採用予定人員も同じくらいのペースで減っているので、採用予定ベースの受験倍率は3倍前後で横ばいです(最終合格で割った倍率は令和9年度採用で3.6倍に上がりました)。でも小学校の募集は3年で380人→165人と半分以下になっています。数字は「倍率」だけ見ると見誤りますよ。

この記事では、神奈川県公立学校教員採用候補者選考試験の倍率について、令和9年度採用(2026年夏実施)第1次試験の結果と、令和6年度採用からの推移を、校種別・教科別・選考区分別にまとめます。

この記事の根拠

  • 数字はすべて神奈川県教育委員会が公表した資料(第1次試験実施状況・実施状況詳細・合格状況詳細・各年度の実施状況・実施要項別紙1)から集計。推定値は使っていません。
  • 令和9年度採用の第2次試験結果は2026年9月17日に発表。最終合格823人・倍率3.6倍(第1次受験者数÷最終合格者数)です。
  • 面接で「実際に聞かれた質問」は別記事にまとめています →神奈川県の個人面接|実録3年分・受験者19名の質問と出題傾向
  • 執筆:金井志津乃(高校地歴の教員採用試験に新卒合格・高校教員として6年半勤務・教採スクール「教員の学校」運営・YouTubeチャンネル登録者1.7万人・大学講演・教採専門誌「教員養成セミナー」への執筆経験)
30秒でわかる|神奈川県の倍率のポイント
  • 令和9年度採用の全体は受験倍率3.2倍(採用予定930人・応募3,348人・第1次受験2,932人・第1次合格2,044人)
  • 採用予定人員が3年で1,240人→930人(25%減)。同じ期間に応募者も4,453人→3,348人(25%減)。だから採用予定ベースの受験倍率は3倍前後で動かない(最終合格で割った倍率は3.6倍に上昇)。
  • 校種差が大きい:採用予定ベースの受験倍率では特別支援1.6倍・中学校2.6倍・小学校2.7倍・高校4.4倍、養護教諭9.5倍・栄養教諭13.3倍(令和9年度採用(2026年夏実施)第1次試験の結果)。県公表の倍率(第一次受験者÷第二次合格者)では特別支援2.5倍・小学校2.3倍・栄養教諭8.0倍
  • 小学校と特別支援学校は、令和9年度採用の第1次試験ではほとんど落ちていません(小学校は受験439人→合格430人、特別支援は284人→277人)。勝負はまるごと二次になりやすい構造です。
  • 第2次試験の倍率は令和6年度〜8年度採用が約2.0倍、令和9年度採用が2.3倍=二次に進めば約2人に1人が合格
  • 小学校の募集人員は令和6年度採用380人 → 令和9年度採用165人。教科によっては募集が半分になった年もあり、受験する年度に「その区分で何人採るか」を必ず確認してください。
お読みいただく前に

この記事は各自治体の実施要項等をもとに記載しています。ただし、日程や制度の変更、こちらの見落としがないとは言い切れません。最後は必ず、各自治体の実施要項をご自身でご確認ください。

【秋期試験】特別支援学校のみ|募集40人・応募282人(応募倍率7.1倍)

神奈川県には、夏期試験とは別に秋期試験があります。令和9年度採用(令和8年度実施)の秋期試験は特別支援学校のみで、2026年10月9日に応募状況が発表されました。

  • 募集人員40人程度に対して応募者282人、応募倍率は7.1倍(応募者数÷募集人員・県の公表値)。障害のある人を対象とした特別選考(若干名)の応募者10人を含みます。
  • 応募者の内訳は、一般選考101人・特別選考①教職経験者91人・②社会人経験者70人・③国公立学校正規教員10人・障害のある人を対象とした特別選考10人(秋期試験の区分番号です。夏期試験の①〜⑧とは番号が異なります)
  • 前年(令和7年度実施)の秋期試験は小学校のみで、募集20人に対し応募226人、応募倍率11.3倍でした。校種が違うため、前年との単純な比較はできません。
  • 日程(2026年10月9日の県の発表資料による):第1次試験10月17日(土)(実施済み)・結果発表10月29日(木)/第2次試験11月14日(土)・結果発表12月10日(木)。日程は変更される場合があるため、受験する方は必ず県の公表資料でご確認ください
  • 応募倍率(応募者÷募集人員)は、この記事の夏期試験の倍率(第1次受験者数÷最終合格者数)とは定義が違います。並べて比べないでください。秋期試験の募集人員・応募者数には、夏期試験と大学推薦の人数は含まれません。

出典:神奈川県「令和8年度実施 神奈川県公立学校教員採用候補者選考試験(秋期試験)について」(2026年10月9日・記者発表資料と別紙)
日程は自然災害等で変更される場合があります。

目次

令和9年度採用(2026年夏実施)第1次試験の結果|7月23日発表

神奈川県教育委員会が公表した第1次試験実施状況です。第2次試験の結果は2026年9月17日に発表され、令和9年度採用は第2次受験1,900人・最終合格823人・倍率3.6倍で確定しました(全体の数字は次項の推移表に掲載しています)。

受験区分採用予定応募者第1次受験者第1次合格者受験倍率第1次合格倍率
小学校165人498人439人430人2.7倍1.0倍
中学校(計)285人828人737人507人2.6倍1.5倍
高等学校(計)270人1,367人1,176人708人4.4倍1.7倍
特別支援学校180人323人284人277人1.6倍1.0倍
養護教諭27人287人256人104人9.5倍2.5倍
栄養教諭3人45人40人18人13.3倍2.2倍
合計930人3,348人2,932人2,044人3.2倍1.4倍

※受験倍率=第1次受験者数÷採用予定者数、第1次合格倍率=第1次受験者数÷第1次合格者数(いずれも神奈川県教育委員会の表記)。第1次受験者数には、筆記が全て免除される特別選考②⑥⑧の受験者を含みます(②前年度試験実績者、⑥かながわティーチャーズカレッジ(チャレンジコース)修了者、⑧国公立学校正規教員)。このほか特別支援学校の自立活動担当(言語聴覚士:応募3・受験2・合格2/臨床心理士:応募4・受験3・合格3)、自立教科(理療)担当(応募5・受験5・合格3)が若干名の募集で実施されました。
出典:神奈川県教育委員会「令和8年度実施 神奈川県公立学校教員採用候補者選考試験(夏期試験)第1次試験実施状況」

この表で一番大事なのは、右端の「第1次合格倍率」です。小学校1.0倍・特別支援学校1.0倍——つまり受けた人はほぼ全員が二次に進んでいるということ。筆記で安心してはいけません。神奈川県の小学校・特別支援は、模擬授業・個人面接に加え、論文も第2次試験の評価対象です(特別選考⑧は論文免除)。

教科別の結果(中学校・高等学校)

神奈川県は教科別の応募・受験・合格まで公表しています。「自分の教科で何人採るのか」「一次で何人が残るのか」まで分かります。

中学校採用予定応募第1次受験第1次合格受験倍率
国語40人75人65人63人1.6倍
社会32人226人207人97人6.5倍
数学35人98人87人71人2.5倍
理科38人52人38人36人1.0倍
音楽12人46人42人30人3.5倍
美術20人23人19人19人1.0倍
保健体育29人200人186人106人6.4倍
技術26人16人14人14人0.5倍
家庭8人13人10人10人1.3倍
英語45人79人69人61人1.5倍
計285人828人737人507人2.6倍
高等学校採用予定応募第1次受験第1次合格受験倍率
国語40人160人134人126人3.4倍
地理歴史・公民34人257人227人100人6.7倍
数学34人156人135人99人4.0倍
情報5人45人33人16人6.6倍
理科27人156人140人86人5.2倍
音楽4人32人22人12人5.5倍
美術4人28人20人14人5.0倍
保健体育28人308人280人81人10.0倍
家庭10人26人23人22人2.3倍
英語65人136人110人109人1.7倍
工業12人24人20人20人1.7倍
商業4人19人15人13人3.8倍
農業2人19人16人9人8.0倍
水産(機関)1人1人1人1人1.0倍
計270人1,367人1,176人708人4.4倍

※出典は、上の「令和9年度採用(2026年夏実施)第1次試験の結果」の表と同じ
中学校技術の受験倍率0.5倍は、採用予定26人に対して受験者が14人だったためです(採用予定を下回っています)。

教科によって、状況がまったく違うのが分かります。中学校の理科・美術・技術・家庭と高校の英語・工業は、受験者数が採用予定に近く、一次でほとんど絞られていません。逆に高校の保健体育(10.0倍)、中学校の社会(6.5倍)・保健体育(6.4倍)、高校の地理歴史・公民(6.7倍)は、志願が集中する激戦区です。

倍率が「低い」教科を受ける方に、ひとつだけお伝えしたいことがあります。採用予定を下回っていても、採用されるのは第2次試験に合格した人だけです。例えば令和9年度採用の中学校技術は、採用予定26人に対して第1次受験14人・第1次合格14人、第2次合格10人でした。同じ県の中でも、教科によって「絞られる場所」が一次なのか二次なのかが違うだけなのです。

推移|採用予定は3年で25%減。応募者も同じだけ減った

神奈川県教育委員会が公表している実施状況から、全体の推移をまとめました。神奈川県が公表している「倍率」は第1次試験受験者数÷第2次試験合格者数(最終合格者数)という定義です。

採用年度(実施)採用予定応募者第1次受験第1次合格第2次受験最終合格倍率
令和6年度(2023夏)1,240人4,453人3,889人2,729人2,547人1,303人3.0倍
令和7年度(2024夏)1,080人3,769人3,208人2,219人2,062人1,054人3.0倍
令和8年度(2025夏)1,090人3,499人3,042人2,110人1,955人961人3.2倍
令和9年度(2026夏)930人3,348人2,932人2,044人1,900人823人3.6倍

※令和8年度採用の応募者数・第1次の数字は、県の「令和7年度実施〔夏期試験〕実施状況」で確認しました。令和9年度採用の第2次試験結果は、2026年9月17日に公表された「令和8年度実施〔夏期試験〕実施状況」で確認しました。
出典:神奈川県教育委員会「教員採用候補者選考試験 実施状況」各年度版。

ポイントは3つです。①採用予定人員が3年で1,240人→930人(310人・25%減)。②同じ期間に応募者も4,453人→3,348人(1,105人・25%減)。③その結果、倍率は3.0倍台から令和9年度採用で3.6倍へと上がっています。「志願者が減っているから受かりやすくなった」と単純には言えない、というのが公表数字から読み取れる状況です。

校種別の採用予定人員と第一次試験受験倍率

採用予定人員R6R7R8R9
小学校380260250165
中学校(計)300280290285
高等学校(計)380375340270
特別支援学校155140180180
養護教諭25252527
栄養教諭——53
合計1,2401,0801,090930
受験倍率(第1次受験÷採用予定)R6R7R8R9
小学校2.32.31.92.7
中学校(計)3.22.92.52.6
高等学校(計)4.03.53.64.4
特別支援学校2.11.81.71.6
養護教諭9.19.29.59.5
栄養教諭——14.013.3
合計3.13.02.83.2

※R6=令和6年度採用(2023年夏実施)…R9=令和9年度採用(2026年夏実施)。倍率は当ブログが公表数値から算出(R8=令和8年度採用は「令和7年度実施〔夏期試験〕実施状況」の第1次試験受験者数÷採用予定者数。合計は3,042人÷1,090人=2.8倍)。
出典:神奈川県教育委員会「実施状況」各年度版、「令和8年度実施 第1次試験実施状況」、「令和7年度実施〔夏期試験〕実施状況」、令和8年度実施 実施要項 別紙1。

小学校:採用予定が380人→165人と3年で半分以下になりました。応募者も960人→498人に減っているため倍率は1.9〜2.7倍の範囲にとどまっています。ただし「募集が半分になった」という事実は重く、採用予定の減り方が最も大きい校種です。

中学校:採用予定は280〜300人で安定。倍率も2.5〜3.2倍。教科ごとの差が非常に大きいので、必ず教科別の表で確認してください。

高等学校:採用予定が380人→270人へ。応募者の減り方が採用予定の減り方に追いついておらず、令和9年度採用は4.4倍と小・中・高・特別支援の4校種で最も高い数字になりました。

特別支援学校:採用予定が155人→180人と増えています(養護教諭も25人→27人)。応募者は362人→323人に減り、採用予定ベースの受験倍率(第1次受験者数÷採用予定者数)は2.1倍→1.6倍です。一方、県が公表する倍率(第1次受験者数÷最終合格者数)は、令和6年度採用の2.0倍から令和9年度採用の2.5倍へ上がっています。令和9年度採用の公表倍率は、小学校の2.3倍のほうが低くなっています。

養護教諭・栄養教諭:採用予定が25〜27人(養護)、3〜5人(栄養)と少ないため、採用予定ベースの受験倍率(第1次受験者数÷採用予定者数)は、養護教諭が9倍前後、栄養教諭は令和9年度採用で13.3倍という狭き門です。県が公表する倍率(第1次受験者数÷最終合格者数)は、令和9年度採用で養護教諭8.8倍、栄養教諭8.0倍です。第1次で養護教諭は256人→104人、栄養教諭は40人→18人(令和9年度採用)と大きく絞られるのも、この2区分の特徴です。

倍率の数字だけを見て一喜一憂するより、自分の校種・教科で何人採るのかを見るほうが、はるかに正確に状況をつかめます。倍率が高い年ほど「これで受かったらすごい」と捉えて、自分がコントロールできる準備に集中してください。倍率が高い時でも自分の気持ちを整える思考法を1分のショート動画にまとめています。

第2次試験の倍率は約2.0〜2.3倍|勝負は模擬授業と面接

神奈川県は第2次試験の受験者数と合格者数を公表しているので、二次だけの倍率が計算できます。令和6年度〜8年度採用は安定して約2.0倍、令和9年度採用は2.3倍でした。

採用年度第2次受験最終合格二次倍率
令和6年度(2023夏)2,547人1,303人2.0倍
令和7年度(2024夏)2,062人1,054人2.0倍
令和8年度(2025夏)1,955人961人2.0倍
令和9年度(2026夏)1,900人823人2.3倍
令和9年度採用の二次(校種別)採用予定第2次受験最終合格二次倍率
小学校165人394人187人2.1倍
中学校(計)285人475人220人2.2倍
高等学校(計)270人650人267人2.4倍
特別支援学校180人266人115人2.3倍
養護教諭27人97人29人3.3倍
栄養教諭3人18人5人3.6倍
合計930人1,900人823人2.3倍
令和8年度採用の二次(校種別)募集人員第2次受験最終合格二次倍率
小学校250人406人228人1.8倍
中学校(計)290人465人242人1.9倍
高等学校(計)340人700人325人2.2倍
特別支援学校180人277人135人2.1倍
養護教諭25人81人26人3.1倍
栄養教諭5人26人5人5.2倍
合計1,090人1,955人961人2.0倍

※二次倍率=第2次試験受験者数÷第2次試験合格者数(当ブログ算出)。
出典:神奈川県教育委員会「令和7年度実施 第2次試験 実施状況詳細/合格状況詳細」ほか各年度の実施状況。令和9年度採用(令和8年度実施)は「令和8年度実施 神奈川県公立学校教員採用候補者選考試験(夏期試験) 実施状況」(2026年9月17日公表)。
令和9年度採用の校種別の表の合計は、特別支援学校における自立活動担当・自立教科(理療)担当を含みません。県公表の倍率(第1次受験者数÷最終合格者数)とは定義が違うため、小学校は県公表2.3倍・この表2.1倍のように数字が異なります。

つまり神奈川県では、二次に進めば約2人に1人が合格します。そして二次で行うのは模擬授業(10分)と個人面接(受験者報告では20〜30分)、それに一次の日に書いた論文の採点。対象教科(中高の音楽・美術・保健体育・家庭・英語、中学の技術)は、面接日とは別の日に実技試験もあります。これらが第2次試験の内容です。ただし特別選考⑧は論文・実技が免除され、模擬授業と個人面接を受けます。

■ 神奈川県の個人面接|実録3年分・受験者19名の質問と出題傾向
■ 神奈川県の模擬授業|実録20件のテーマ・10分の流れ・評価の観点
■ 神奈川県の論文(小論文)|過去5年の出題テーマと600〜825字の書き方

選考区分別に見ると、まったく違う景色が見えます

神奈川県は、第1次試験の受験者・合格者を選考区分ごとに公表しています。令和9年度採用の数字を、第1次通過率つきで並べます。

選考区分第1次受験第1次合格第1次通過率筆記の免除
一般選考1,045人602人57.6%なし
① 教職経験者827人584人70.6%一般教養・教職専門
② 前年度試験実績者68人68人100%両方
③ 社会人経験者283人207人73.1%一般教養・教職専門
④ 英語資格所有者36人36人100%教科専門
⑤ 大学3年生等早期チャレンジ選考通過者267人187人70.0%一般教養・教職専門
⑥ かながわティーチャーズカレッジ(チャレンジコース)修了者105人105人100%両方
⑦ かながわティーチャーズカレッジ(オープンコース)特別修了者146人107人73.3%一般教養・教職専門
⑧ 国公立学校正規教員129人129人100%両方+論文+実技
社会人経験者教員免許取得チャレンジ選考15人8人53.3%なし
障害のある人を対象とした特別選考11人11人100%なし(別枠選考)
合計2,932人2,044人69.7%—

※出典:神奈川県教育委員会「令和8年度実施 第1次試験 実施状況詳細」「同 合格状況詳細」
通過率は当ブログ算出。
②⑥⑧は実施要項で筆記試験(教科専門・一般教養/教職専門)が両方とも免除とされているため、第1次はほぼ通過する仕組みです。

この表から読み取れることは、はっきりしています。一般選考の第1次通過率は57.6%。一方、筆記試験(教科専門・一般教養/教職専門)のどちらかの免除がある区分は70%以上。神奈川県では、第1次受験者2,932人のうち1,887人(約64%)が、一般選考ではない選考区分で受験しています。

もうひとつ注目したいのが、大学3年生等早期チャレンジ選考です。令和9年度採用の試験(令和8年度実施試験)の中で実施され(実施要項「5 大学3年生等早期チャレンジ選考について」およびQ&Aに記載)、応募753人・受験676人・通過656人(通過率97%)。この656人は、翌年(令和10年度採用)の受験資格を満たし、受験区分(校種等・教科)を指定して特別選考「大学3年生等早期チャレンジ選考通過者」に改めて申し込むことで、一般教養・教職専門試験が免除されます。

早期チャレンジ選考は通過率97%で、通過できなくても、受験資格を満たせば翌年は他の選考区分で受験できると要項に明記されています。私自身、大学2回生のときに「学校の先生になる」と腹を決めて、そこから模擬授業と面接の練習を始めました。なりたいと思ったら、なりたいと思った時からなるための行動を始める。これが私の考えです。

12の選考区分と4つの加点の要件は、専用記事で詳しく整理しています。

■ 神奈川県の特別選考と一次免除ルート|大学3年生等早期チャレンジ・教職経験者・社会人・かながわティーチャーズカレッジ・加点制度

よくある質問

Q. 倍率が低い校種は「受かりやすい」と考えていい?

A. 半分は正しいです。特別支援学校(採用予定ベースの受験倍率1.6倍)や中学校(2.6倍)は数字のうえでは門戸が広い一方、二次の倍率は、小学校・中学校・高等学校・特別支援学校で1.8〜2.2倍(令和8年度採用)、令和9年度採用でも2.1〜2.4倍(養護教諭・栄養教諭はこれより高い倍率)。むしろ小学校・特別支援は一次でほとんど落ちないので、「2人に1人」の勝負が二次試験で待ち構えていると考えてください。

Q. 最終的な倍率はいつ確定しますか?

A. 第2次試験の結果発表は2026年9月17日(木)午前10時(実施要項より)。同日、教育委員会が実施状況として第2次受験者数・合格者数を公表しました。令和9年度採用は第2次受験1,900人・最終合格823人・倍率3.6倍です。

Q. 一次の合格ラインは公表されていますか?

A. 令和9年度採用(令和8年度実施の夏期試験)では、一次試験の合格最低点と基準点が、2026年7月23日に県の公式ページで「第1次試験 合格最低点及び基準点一覧」として公開されました。公開の有無や時期は年度で変わる可能性があります。あわせて実施要項に「第1次試験及び第2次試験の試験の種類ごとの得点を、それぞれの選考結果通知書に掲載して郵送します」と明記されており、自分の得点は科目ごとに分かります。不合格だった年の通知書は、翌年の作戦を立てる最高の材料です。捨てずに取っておいてください。

Q. 二次試験の合格基準は公表されていますか?

A. 第2次試験の合格基準は、県が公表しています(令和8年度実施 夏期試験「第2次試験 合格基準」)。受験した試験の総合得点が表1の合格最低点以上であることに加え、受験した各試験(個人面接・模擬授業・論文・実技)が表2の基準点を一つでも下回っている場合は不合格とされています。

表1 各校種等・教科(科目・選考区分)における合格最低点

校種等教科(科目・選考区分)合格最低点満点の総合計
小学校(区分なし)147.0点300点
中学校国語159.0点300点
中学校社会189.7点300点
中学校数学146.0点300点
中学校理科156.3点300点
中学校音楽251.7点420点
中学校美術219.7点420点
中学校保健体育266.2点420点
中学校技術245.3点420点
中学校家庭234.3点420点
中学校英語194.3点420点
高等学校国語181.7点300点
高等学校地理歴史・公民:公民218.3点300点
高等学校地理歴史・公民:日本史180.3点300点
高等学校地理歴史・公民:世界史177.3点300点
高等学校地理歴史・公民:地理191.0点300点
高等学校数学176.3点300点
高等学校情報174.3点300点
高等学校理科:物理173.3点300点
高等学校理科:化学185.7点300点
高等学校理科:生物164.3点300点
高等学校理科:地学非公表300点
高等学校音楽278.8点420点
高等学校美術非公表420点
高等学校保健体育263.3点420点
高等学校家庭256.0点420点
高等学校英語210.3点420点
高等学校工業:建設非公表300点
高等学校工業:機械非公表300点
高等学校工業:電気非公表300点
高等学校工業:デザイン非公表300点
高等学校工業:化学非公表300点
高等学校商業204.7点300点
高等学校農業非公表300点
高等学校水産非公表300点
特別支援学校(区分なし)153.0点300点
養護教諭(区分なし)212.3点300点
栄養教諭(区分なし)206.0点300点
自立活動担当(区分なし)非公表240点
自立教科(理療)担当(区分なし)非公表300点

表2 各試験の種類ごとの基準点と満点

試験の種類個人面接模擬授業論文実技
基準点100点24点10点48点
満点200点60点40点120点

※「非公表」は、県が「合格者数が0または少数のため、合格最低点を公表しません」としている区分です(障害のある人を対象とした特別選考も同様)。表1のほか、「国公立正規」の選考区分は、小学校151.0点・特別支援学校163.3点・養護教諭196.3点(いずれも満点の総合計260点)のみ公表され、ほかの教科・校種は非公表です。
出典:神奈川県教育委員会「令和8年度実施 神奈川県公立学校教員採用候補者選考試験(夏期試験) 第2次試験 合格基準」(令和9年度採用)。

Q. 補欠はありますか?

A. 令和9年度採用の実施要項には「補欠」という形の記載はなく、「不合格(前年度試験実績者)」という仕組みが示されています。第2次試験の不合格者のうち成績が上位の人は、選考結果通知書にその旨が記載され、翌年は、通知を受けた校種等・教科(科目)で受験する場合に限り、特別選考②として第1次試験の筆記が全て免除されます。さらに小学校区分と特別支援学校区分では、対象者のうち希望する人を優先的に臨時的任用職員として任用する仕組みもあります(実施要項より)。令和9年度採用では、この特別選考②で68人が受験しています。

Q. 横浜市・川崎市・相模原市の倍率は?

A. 横浜市・川崎市・相模原市(県内政令指定都市)は、それぞれ別に採用試験を実施しており、この記事の数字には含まれていません。神奈川県の試験は、県内政令指定都市を除く県内の市町村立学校と、神奈川県立の高等学校・中等教育学校・特別支援学校が対象です(横須賀市教育委員会との共同実施で、横須賀市立高等学校への採用もあります)。

Q. 初任給はどのくらいですか?

A. 令和9年度採用の実施要項に例が示されています。神奈川県は大学卒315,000円・修士課程修了334,000円・短大卒295,000円。横須賀市立高等学校(全日制)採用の場合は大学卒314,000円・修士課程修了334,000円・短大卒294,000円で、処遇の一部が県と異なります。

この記事は受験者の皆さんの報告で育ちます

倍率や模擬授業のテーマは県の公表資料で確認できます。一方、面接での具体的なやり取りや当日の進行を知るうえで、受験した方の報告は貴重な情報です。神奈川県を受験された方は、ぜひ次の年度の受験生のために教えてください。ご報告いただいた方には、お礼に「合格発表のあとどうなる?」ガイド(PDF)をお渡ししています。

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