こんにちは、金井志津乃です!

堺市って倍率が下がってるイメージだったんですけど、令和9年度採用から採用が減ったって聞いて不安で……。実際のところ、どうなんでしょうか?

大事なところを見ていますね。堺市の最終倍率は令和6年度採用の2.8倍が底で、そこから3.1倍→3.8倍→6.4倍と3年連続で上がっています。しかも令和9年度採用は採用予定数が約165名から約91名へほぼ半減。数字の意味を、公表資料から一つずつ読み解いていきますね!
- 令和9年度採用(2026年夏実施)の最終結果は9月25日(金)に発表。志願714人・受験601人・合格94人で最終倍率6.4倍(堺市の公表値)。第1次試験は1次受験533人・1次合格254人(全選考区分の合計の1次合格率は47.7%、一般選考だけなら41.2%)でした。
- 採用予定数が約165名 → 約91名へ(令和8年度採用→令和9年度採用)。志願者は732人→714人とほぼ横ばいのまま、合格者が165人→94人に減り、最終倍率は3.8倍→6.4倍に上がりました。
- 前年度の確定値=令和8年度採用の最終倍率は3.8倍(志願732・受験623・合格165)。令和6年度採用の2.8倍から2年連続で上昇しています(令和9年度採用の6.4倍まで含めると3年連続です)。
- 校種差が大きい(令和8年度採用)。小学校2.8倍に対し、養護教諭11.0倍・栄養教諭10.0倍・中学校5.0倍。
- 中学校は教科でさらに割れる。令和8年度採用は技術1.3倍〜保健体育7.8倍(参考値)。
- 倍率を一番動かすのは「どの選考区分で受けるか」。令和8年度採用の最終合格率は、大学等推薦62.2%に対し講師対象選考15.1%。
堺市教育委員会が公表する最終倍率=受験者数 ÷ 合格者数です。そして受験者数=1次試験の受験者数+「1次試験免除者対象選考」で2次試験を受験した人の数(令和8年度採用の結果概要に注記あり)。
つまり志願者ではなく「実際に受けた人」が分子で、1次試験免除者対象選考の2次試験受験者も分子に入ります。他県でよく使われる「志願者÷採用予定数」より低めに出る定義ですので、他自治体と比べるときはご注意ください。この記事では、堺市の定義に統一しています。
- 「教員採用選考試験における第一次選考の共同実施に関する自治体協議会に参画し、令和10年度(令和9年度実施)堺市立学校教員採用選考試験から、共通問題配布方式による筆答試験を実施します」
- 筆答試験の実施方法:これまでの「1次試験の筆答試験(教養)と2次試験の筆答試験(専門)を別日で実施」から、「1次試験で筆答試験(教養)と筆答試験(専門)を同日で実施」へ(令和9年6月12日(土曜)に実施)
- 1次試験=筆答試験(共同実施(教養・専門))・面接試験/2次試験=面接試験・実技試験(一部教科)
- 一次免除者対象選考:これまでは「2次試験の筆答試験(専門)から受験」。令和10年度は「経過措置として、1次試験の筆答試験(専門)の受験が必要(合格者のみ2次試験を実施)」。令和11年度(令和10年度実施)は現行と同様、1次試験の全てを免除し、2次試験のみ実施。
- 「令和9年6月12日(土曜)に実施する筆答試験については、『教養試験』(一般教養及び教職教養)と『教科専門試験』を一日で行うこととなります」。小学校の「教科専門試験」は10教科(国語・社会・数学(算数)・理科・外国語・生活・音楽・図画工作・体育・家庭)。
- 「令和10年度(令和9年度実施)堺市立学校教員採用選考試験以降の選考区分は未定であり、変更する場合があります」
出典:堺市教育委員会「【重要】共通問題配布方式による筆答試験の共同実施に係る試験制度の変更について」(更新日2026年9月10日/公式)。
2026年9月20日時点の公式発表です。令和10年度採用の実施要項が公表された後は、堺市の公式ページで内容をご確認ください。
執筆:金井志津乃(高校地歴の教員採用試験に新卒合格・高校教員として6年半勤務・教採スクール「教員の学校」運営・YouTubeチャンネル登録者1.7万人・大学講演・教採専門誌「教員養成セミナー」への執筆経験)
この記事は各自治体の実施要項等をもとに記載しています。ただし、日程や制度の変更、こちらの見落としがないとは言い切れません。最後は必ず、各自治体の実施要項をご自身でご確認ください。
令和9年度採用(2026年夏実施)の最終結果|合格94人・最終倍率6.4倍
令和9年度採用の選考結果は2026年9月25日(金)に発表されました。堺市教育委員会の「結果概要」によると、志願714人・受験601人(受験率84.2%)・合格94人・最終倍率6.4倍です(受験者数は1次試験の受験者に1次試験免除者対象選考の2次試験受験者を足した数。倍率は堺市の公表値)。前年(令和8年度採用)の3.8倍から大きく上がりました。採用予定が約165名→約91名に絞られ、合格者が165人→94人(約43%減)に減ったためで、受験者は623人→601人とほぼ横ばいでした。
| 区分 | 令和8年度採用 | 令和9年度採用 |
|---|---|---|
| 採用予定数 | 約165名 | 約91名 |
| 志願者数 | 732人 | 714人 |
| 受験者数 | 623人 | 601人 |
| 受験率 | 85.1% | 84.2% |
| 合格者数 | 165人 | 94人 |
| 最終倍率 | 3.8倍 | 6.4倍 |
※出典:堺市教育委員会「令和9年度 堺市立学校教員採用選考試験 結果概要」3.5年間の推移(令和8年9月25日)。
受験者数は1次試験の受験者数に1次試験免除者対象選考の2次試験受験者数を足したものです(堺市の注記)。大学3年生等対象選考の人数は含みません。
令和9年度採用(2026年夏実施)の第1次試験結果
堺市教育委員会が公表した令和9年度採用の第1次試験の結果です。全選考区分の合計の1次合格率は47.7%(一般選考だけなら41.2%)——1次試験を受けた人のうち、1次を通ったのはおよそ2人に1人でした。
| 校種等 | 採用予定数 | 志願者 | 1次受験 | 1次合格 | 1次合格率 | 1次免除者 | 2次受験予定 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 小学校 | 約40名 (下2つを含む) | 284人 | 200人 | 91人 | 45.5% | 58人 | 149人 |
| 特別支援学校小学部 | 25人 | 19人 | 12人 | 63.2% | 0人 | 12人 | |
| 小学校外国語推進 | 6人 | 4人 | 3人 | 75.0% | 1人 | 4人 | |
| 小学校・幼稚園共通 | 若干名 | 4人 | 2人 | 0人 | — | 0人 | 0人 |
| 中学校 | 約45名 (下を含む) | 269人 | 204人 | 97人 | 47.5% | 24人 | 121人 |
| 特別支援学校中学部 | 44人 | 34人 | 22人 | 64.7% | 1人 | 23人 | |
| 高等学校 工業(機械) | 若干名 | 4人 | 3人 | 2人 | 66.7% | 0人 | 2人 |
| 養護教諭 | 約3名 | 58人 | 50人 | 17人 | 34.0% | 0人 | 17人 |
| 栄養教諭 | 約3名 | 20人 | 17人 | 10人 | 58.8% | 0人 | 10人 |
| 合計 | 約91名 | 714人 | 533人 | 254人 | 47.7% | 84人 | 338人 |
※出典:堺市教育委員会「令和9年度堺市立学校教員採用選考試験 志願者数」「同 1次試験受験者数及び合格者数について」。
1次合格率は私による計算です。表の合計行は全選考区分(一般・障害者・特別・講師・大学等推薦・教諭経験者)の合計で、一般選考だけでは1次受験153人・1次合格63人(41.2%)です。採用予定数の「約91名」は、若干名の区分(小学校・幼稚園共通/高等学校 工業(機械))を含まない合計です。志願者数・受験者数に大学3年生等対象選考は含まれません(別掲)。令和9年度採用の最終結果(9月25日発表)は、上の「令和9年度採用の最終結果」にまとめています。
目を引くのが養護教諭の1次合格率34.0%です。50人受けて17人しか通っていません。採用予定は約3名ですから、この時点で相当な絞り込みが起きています。逆に特別支援学校小学部63.2%・特別支援学校中学部64.7%は、小学校45.5%・中学校47.5%(全選考区分の合計)より高い結果でした。特別支援学校の免許を持っている方は、出願区分の選び方で景色が変わります。
そして令和9年度採用から新設された「小学校・幼稚園共通」は、志願4人・1次受験2人・1次合格0人。初年度は該当者なしという結果でした。若干名の区分は、年によってこういう動きをすることがあります。
中学校の教科別|令和9年度採用の第1次試験結果
堺市は中学校の教科別も公表しています。1次合格率は教科によって31.9%〜100%と大きく開きました。
| 教科 | 志願者 | 1次受験 | 1次合格 | 1次合格率 | 1次免除者 | 2次受験予定 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 国語 | 26人 | 19人 | 8人 | 42.1% | 3人 | 11人 |
| 社会 | 49人 | 34人 | 14人 | 41.2% | 7人 | 21人 |
| 数学 | 29人 | 23人 | 13人 | 56.5% | 3人 | 16人 |
| 理科 | 13人 | 10人 | 8人 | 80.0% | 1人 | 9人 |
| 音楽 | 15人 | 14人 | 8人 | 57.1% | 0人 | 8人 |
| 美術 | 8人 | 5人 | 4人 | 80.0% | 1人 | 5人 |
| 保健体育 | 87人 | 72人 | 23人 | 31.9% | 4人 | 27人 |
| 技術 | 4人 | 2人 | 2人 | 100.0% | 0人 | 2人 |
| 家庭 | 7人 | 6人 | 4人 | 66.7% | 1人 | 5人 |
| 英語 | 31人 | 19人 | 13人 | 68.4% | 4人 | 17人 |
| 中学校 計 | 269人 | 204人 | 97人 | 47.5% | 24人 | 121人 |
※出典:同上。
1次合格率は私による計算です。
保健体育が最も厳しく、72人受けて23人(31.9%)。次いで社会41.2%、国語42.1%。逆に理科・美術は80.0%、技術は受験者全員が1次合格です。同じ「堺市の中学校」でも、教科を変えれば競争の質がまったく違います。
大学3年生等対象選考|令和9年度採用は144人が志願・60人が合格
堺市の大学3年生等対象選考は、上の一般選考の表とは別枠で集計・公表されています。この区分に合格すると、翌年度(令和10年度採用)の試験で「1次試験免除者対象選考」(名称未定)として受験できます(令和10年度採用は経過措置として、1次の教科専門筆答を受験し、合格する必要があります)。
| 校種等 | 志願者 | 筆答受験A | 筆答通過 | 面接受験 | 合格者B | 倍率(A/B) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 小学校 | 76人 | 73人 | 69人 | 68人 | 32人 | 2.3倍 |
| 特別支援学校小学部 | 3人 | 3人 | 3人 | 3人 | 3人 | 1.0倍 |
| 小学校外国語推進 | 0人 | 0人 | 0人 | 0人 | 0人 | — |
| 中学校 | 63人 | 52人 | 45人 | 44人 | 24人 | 2.2倍 |
| 特別支援学校中学部 | 2人 | 2人 | 1人 | 1人 | 1人 | 2.0倍 |
| 合計 | 144人 | 130人 | 118人 | 116人 | 60人 | 2.2倍 |
※出典:堺市教育委員会「令和9年度堺市立学校教員採用選考試験 大学3年生等対象選考受験者数及び合格者数について」。
倍率は堺市の公表値(筆答受験者A÷合格者B)。中学校の教科別は、社会2.6倍・保健体育3.3倍が高く、家庭1.0倍・美術1.5倍・数学1.7倍・理科1.8倍が低い結果でした。

ここ、大学3年生の方は必ず見てください。この選考の倍率は2.2倍。そして令和9年度採用の1次合格率は、全選考区分の合計で47.7%(一般選考だけなら41.2%)——1次試験の通過だけを見ればざっくり2倍前後です。数字だけ見れば、大学3年生のうちに一度受けておくのは、検討する価値のある選択肢だと私は考えています。しかも不合格でも翌年度の受験に影響しません。
■ 堺市の特別選考と一次免除ルート|大学3年生等対象選考・大学等推薦・講師・社会人・加点制度
令和8年度採用(2025年夏実施)の最終結果|全体3.8倍
こちらは前年度(令和8年度採用)の最終結果です。志願732人・受験623人・合格165人で、全体の最終倍率は3.8倍でした。
| 校種等 | 志願者 | 1次受験 | 2次受験 | うち1次免除 | 受験者数 | 合格者 | 最終倍率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 小学校 | 287人 | 201人 | 200人 | 54人 | 255人 | 92人 | 2.8倍 |
| 特別支援学校小学部 | 33人 | 23人 | 20人 | 2人 | 25人 | 8人 | 3.1倍 |
| 小学校外国語推進 | 7人 | 6人 | 7人 | 1人 | 7人 | 3人 | 2.3倍 |
| 中学校 | 284人 | 207人 | 114人 | 29人 | 236人 | 47人 | 5.0倍 |
| 特別支援学校中学部 | 40人 | 32人 | 19人 | 1人 | 33人 | 9人 | 3.7倍 |
| 高等学校 工業(機械) | 2人 | 2人 | 1人 | 0人 | 2人 | 0人 | — |
| 養護教諭 | 66人 | 55人 | 19人 | 0人 | 55人 | 5人 | 11.0倍 |
| 栄養教諭 | 13人 | 10人 | 6人 | 0人 | 10人 | 1人 | 10.0倍 |
| 合計 | 732人 | 536人 | 386人 | 87人 | 623人 | 165人 | 3.8倍 |
※出典:堺市教育委員会「令和8年度 堺市立学校教員採用選考試験 結果概要」1.校種等(教科)別結果表。
受験者数=1次試験受験者数+1次試験免除者の2次試験受験者数(堺市の定義)。最終倍率は受験者数÷合格者数で、私が校種別に算出しました。高等学校(工業(機械))は合格者0人のため倍率を算出していません。
もっとも厳しいのが養護教諭11.0倍と栄養教諭10.0倍。堺市の養護教諭・栄養教諭は、採用予定が約3名ずつという小さな枠に、55人・10人が挑む構図です。一方で小学校2.8倍・小学校外国語推進2.3倍は、堺市の中では低めの水準でした。

「小学校外国語推進」に注目してください。小学校の免許と中学校(英語)の免許の両方を持っている方が対象で、令和8年度採用の倍率は2.3倍。しかも「小学校」を第2志望として併願できます(同じ選考区分に限る。ただし大学3年生等対象選考では併願できません)。英語の免許をお持ちなら、出願画面で必ず検討してみてください。
中学校の教科別|令和8年度採用
| 教科 | 志願者 | 1次受験 | 2次受験 | 合格者 | 参考倍率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 国語 | 27人 | 19人 | 15人 | 5人 | 3.8倍 |
| 社会 | 52人 | 38人 | 19人 | 6人 | 6.3倍 |
| 数学 | 24人 | 17人 | 12人 | 6人 | 2.8倍 |
| 理科 | 18人 | 12人 | 9人 | 6人 | 2.0倍 |
| 音楽 | 14人 | 9人 | 10人 | 3人 | 3.0倍 |
| 美術 | 11人 | 7人 | 3人 | 3人 | 2.3倍 |
| 保健体育 | 91人 | 78人 | 28人 | 10人 | 7.8倍 |
| 技術 | 5人 | 4人 | 4人 | 3人 | 1.3倍 |
| 家庭 | 5人 | 0人 | 2人 | 1人 | — |
| 英語 | 37人 | 23人 | 12人 | 4人 | 5.8倍 |
| 中学校 計 | 284人 | 207人 | 114人 | 47人 | 4.4倍 |
※出典:同上。
参考倍率=1次試験受験者数÷合格者数で、私が算出した参考値です。堺市が公表する最終倍率は1次免除者も分子に含むため、実際の教科別倍率はこれよりやや高くなります(教科別の1次免除者の2次試験受験者数は、結果表の「2次試験受験者数」の「1免」欄で確認できます)。中学校全体では、受験者236人(1次受験207+1次免除29)÷合格47人=5.0倍です。家庭は1次受験者が0人(合格者1人は1次免除者)のため算出していません。
保健体育7.8倍が突出しています。1次受験78人と1次免除者の2次受験5人を合わせた受験者は83人で、合格は10人です。次いで社会6.3倍、英語5.8倍。一方で技術1.3倍・理科2.0倍・美術2.3倍は、受験すれば多くの人が通る水準です。令和9年度採用の1次結果でも、保健体育31.9%・社会41.2%が下位——この傾向は2年続いています。
7年間の推移|6.8倍 → 2.8倍 → そして6.4倍へ
堺市教育委員会は「5年間の推移」を毎年の結果概要で公表しています。複数年の公表資料をつなぎ、令和3年度採用から令和9年度採用までの7年分を並べています。
| 採用年度 | 実施年度 | 採用予定数 | 志願者 | 受験者 | 受験率 | 合格者 | 最終倍率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 令和3年度 | 令和2年実施 | 112名 | 936人 | 785人 | 83.9% | 116人 | 6.8倍 |
| 令和4年度 | 令和3年実施 | 120名 | 888人 | 699人 | 78.7% | 131人 | 5.3倍 |
| 令和5年度 | 令和4年実施 | 156名 | 877人 | 716人 | 81.6% | 206人 | 3.5倍 |
| 令和6年度 | 令和5年実施 | 220名 | 869人 | 738人 | 84.9% | 267人 | 2.8倍 |
| 令和7年度 | 令和6年実施 | 180名 | 775人 | 653人 | 84.3% | 214人 | 3.1倍 |
| 令和8年度 | 令和7年実施 | 約165名 | 732人 | 623人 | 85.1% | 165人 | 3.8倍 |
| 令和9年度 | 令和8年実施 | 約91名 | 714人 | 601人 | 84.2% | 94人 | 6.4倍 |
※出典:堺市教育委員会「令和8年度 結果概要」3.5年間の推移(令和4年度〜8年度採用)および「令和7年度 結果概要」3.5年間の推移(令和3年度〜7年度採用)。
令和8年度採用の受験者数は、1次試験の受験者数に1次試験免除者対象選考の2次試験受験者数を足したものです(堺市の注記)。令和9年度採用は「令和9年度 結果概要」3.5年間の推移(令和8年9月25日)より(受験者数の数え方は令和8年度採用と同じ)。いずれも大学3年生等対象選考の人数は含みません。
この表から読み取れるのは3つです。
- 志願者は6年で936人→714人(約24%減)。教員志望者の減少は堺市でも起きています。
- 採用予定数は112名→220名まで倍増したあと、180→165→91名へ急降下。令和6年度採用の220名がピークで、令和9年度採用は約91名。ピーク時の6割減です。
- その結果、倍率は2.8倍を底に反転して上昇中。2.8倍→3.1倍→3.8倍→6.4倍と3年連続で上がっています。
「教採は倍率が下がり続けている」というニュースをよく見かけますが、堺市は当てはまりません。採用予定数がここまで絞られると、志願者が減っても倍率は上がります。令和9年度採用は志願714人・採用予定約91名ですから、単純に「志願者÷採用予定数」で見れば7.8倍——もちろんこれは堺市の定義とは違う計算ですが、それだけ枠が小さくなったということです。堺市の定義(受験者÷合格者)での最終倍率は6.4倍でした。

ちなみに、令和8年度採用の受験率は85.1%——志願した人の85%が実際に受けています。「とりあえず出願」ではなく、本気で堺市を目指して出願している人が多いということ。ここは意識しておいたほうがいいと思います。
校種別の最終倍率推移(令和6年度〜8年度採用)
| 校種 | 令和6年度採用 | 令和7年度採用 | 令和8年度採用 |
|---|---|---|---|
| 小学校系(小学校・特別支援学校小学部・小学校外国語推進) | 2.2倍 (338→153人) | 2.2倍 (315→145人) | 2.8倍 (287→103人) |
| 中学校系(中学校・特別支援学校中学部) | 3.1倍 (306→100人) | 4.6倍 (275→60人) | 4.8倍 (269→56人) |
| 高等学校 | 2.7倍 (16→6人) | 3.0倍 (3→1人) | — (2→0人) |
| 養護教諭 | 9.4倍 (66→7人) | 10.0倍 (50→5人) | 11.0倍 (55→5人) |
| 栄養教諭 | 12.0倍 (12→1人) | 3.3倍 (10→3人) | 10.0倍 (10→1人) |
| 合計 | 2.8倍 | 3.1倍 | 3.8倍 |
※出典:各年度の「結果概要」1.校種等(教科)別結果表から私が算出。
カッコ内は「受験者数→合格者数」。令和6・7年度採用は「中学校・特別支援学校中学部」が合算表記だったため、令和8年度採用も同じ区切りにそろえています。令和6・7年度採用には1次試験免除者対象選考がないため、受験者数=1次試験受験者数です。令和6年度採用の高等学校は工業(機械)と商業の合計。
| 小学校系 | 2年続けて2.2倍でしたが、令和8年度採用で2.8倍へ。合格者が145人→103人に減ったことが直接の原因です。それでも令和8年度採用までは堺市でいちばん通りやすい校種でした。 |
| 中学校系 | 3.1倍→4.6倍→4.8倍と2年連続で上昇。合格者は100人→60人→56人と大きく絞られています。堺市の中学校は「小学校の倍近い競争」と考えて準備してください。 |
| 養護教諭 | 3年間ずっと9.4〜11.0倍の高倍率。受験者は50〜66人で安定し、合格は毎年5〜7人。堺市でも特に厳しい区分です。 |
| 栄養教諭 | 3.3〜12.0倍。合格者が1〜3人という小さな枠のため、年ごとの振れ幅がとても大きい区分です。 |
| 高等学校 | 堺市立堺高等学校の1校のみが対象で、募集は「若干名」。令和8年度採用は受験2人・合格0人でした。令和9年度採用からは大学等推薦対象選考の対象に高等学校(工業(機械))が追加されています。 |
倍率を一番動かすのは「どの選考区分で受けるか」
堺市の公表資料でいちばん見ごたえがあるのが、選考区分ごとの数字です。同じ試験でも、出願した区分によって最終合格率がこれだけ違います。
| 選考区分 | 令和7年度採用 | 令和8年度採用 | ||
|---|---|---|---|---|
| 受験→合格 | 合格率 | 受験→合格 | 合格率 | |
| 一般選考 | 228→77人 | 33.8% | 154→46人 | 29.9% |
| 大学等推薦対象選考 | 56→37人 | 66.1% | 45→28人 | 62.2% |
| 1次試験免除者対象選考 (前年度の大学3年生等合格者ほか) | 制度なし | — | 87→35人 | 40.2% |
| 教諭経験者対象選考 | 48→18人 | 37.5% | 42→10人 | 23.8% |
| 特別選考(社会人・青年海外協力隊等) | 16→4人 | 25.0% | 16→4人 | 25.0% |
| 講師対象選考 | 305→78人 | 25.6% | 278→42人 | 15.1% |
| 障害者対象選考 | 0→0人 | — | 1→0人 | — |
| 合計 | 653→214人 | 32.8% | 623→165人 | 26.5% |
※出典:堺市教育委員会「令和7年度/令和8年度 結果概要」1.校種等(教科)別結果表の合計行から私が算出。
合格率=合格者÷受験者(1次試験受験者。1次試験免除者対象選考は2次試験受験者数)。倍率に直すと、令和8年度採用の大学等推薦は1.6倍、1次試験免除者は2.5倍、一般選考は3.3倍、講師対象選考は6.6倍です。
数字がはっきり語っています。大学等推薦対象選考62.2%に対して、講師対象選考は15.1%。同じ年の同じ試験で、4倍の開きです。しかも講師対象選考は志願302人と最大の区分——堺市でいちばん人が集まり、いちばん厳しいルートになっています。

誤解しないでほしいのですが、「講師対象選考で受けると不利」ではありません。常勤講師の方は、時間がないというところがネックになりやすいです。だからこそ、勤務時間をいかに濃密に過ごすかが大切になります。堺市の講師対象選考は1次面接の得点に「講師評価」(勤務ぶりの5段階評価)が反映されるという仕組みがあります。4月の勤務ぶりが、1次面接の得点に反映されると考えて、評価対象の期間(令和9年度採用では令和8年4月1日〜30日)の勤務を大切にしてください。
■ 堺市の特別選考と一次免除ルート|どの区分で受けるのが自分に合っているか
堺市に受かっているのはどんな人?|合格者165人の内訳
堺市は合格者の内訳(経歴別・年齢別・居住地別)まで公表しています。令和8年度採用の合格者165名の内訳です。
| 区分 | 内訳 |
|---|---|
| 経歴別 | 現役生 89名(53.9%)/講師・現職等 70名(42.4%)/その他 6名(3.6%) |
| 年齢別 | 25歳以下 110名(66.7%)/26〜30歳 19名(11.5%)/31〜40歳 23名(13.9%)/41〜59歳 13名(7.9%) |
| 居住地別 | 堺市内 112名(67.9%)/大阪府内(堺市外) 29名(17.6%)/大阪府外 24名(14.5%) |
※出典:堺市教育委員会「令和8年度 結果概要」2.合格者内訳。
読み方のポイントを3つ。
- 合格者の3人に2人が25歳以下。堺市は新卒・若手が強い自治体です。ただし41歳以上も13名(7.9%)いて、年齢要件も令和9年度採用から62歳まで引き上げられました。「年齢で無理」ではありません。
- 合格者の67.9%が堺市内在住。ただし大阪府外からも24名(14.5%)が合格しています。「堺市に住んでいないと不利」という数字ではありません。
- 経歴別の「講師・現職等」は合格者165人中70人(42.4%)です。「講師対象選考」という選考区分とは分類が異なるため、両者の人数や割合をそのまま比較することはできません。
倍率との付き合い方|「例年より高い」と感じたときに
ここまで数字を並べてきましたが、最後に私の考えをお伝えさせてください。堺市のように採用予定数が減っているニュースを見て、心がざわつく方はとても多いです。

私は「倍率が例年より高い」と聞いたとき、「じゃあ、これで合格したらすごいな」と思うようにしています。倍率は自分の力で変えられないもの。変えられないものに気持ちを持っていかれるほど、もったいないことはありません。
そしてもうひとつ。堺市は令和9年度採用の受験案内で、不合格でも自分の得点と基準点・順位が結果通知書に書かれて届くとしている自治体です。開示請求すら要りません。
結果通知書に記載される内容(受験案内P13)
- 1次試験合計得点、または総合得点
- 試験種別ごとの得点および加点得点
- 各試験の基準点(不合格者のみ)
- 総合得点の合格基準点(不合格者のみ)
- 順位(不合格者のみ)
「筆答は取れていたけれど、面接の点が基準点に届いていなかった」——それが数字で分かります。倍率という全体の数字より、自分の得点という個別の数字のほうが、次の一歩をはるかに具体的にしてくれます。届いた通知書は、必ず開いてください。
よくある質問
Q. 令和9年度採用の最終倍率はどうなりましたか?
A. 選考結果は9月25日(金)に発表され、「結果概要」も公表されています。受験601人・合格94人・最終倍率6.4倍で、前年の3.8倍から大きく上がっています。採用予定数が約165名→約91名に絞られたことが大きな理由です。
Q. 採用予定数が半分になったのはなぜですか?
A. 理由は公表されていませんので、ここでは推測を書きません。事実として言えるのは、令和6年度採用の220名をピークに、180名→約165名→約91名と3年続けて減っているということです。採用予定数は受験案内に「今後変更することがあります」と明記されていますので、予定数と実際の合格者数は一致するとは限りません。令和9年度採用は採用予定約91名に対して合格者94名と公表されています。参考までに、令和8年度採用は採用予定約165名に対して合格165名でした。
Q. 補欠合格の制度はありますか?
A. 「補欠合格」という区分は受験案内にありません。その代わり、「任期付職員等の採用候補者」という仕組みがあります。2次試験で不合格となった人のうち総合得点の上位者から、代替任期付講師または臨時講師の採用候補者が決定され、令和9年4月1日から随時、優先的に任用されます(希望制。出願時に選択し、希望の有無は合否に影響しません)。さらにこの候補者になると、翌年度は同じ校種等(教科)の1次試験免除者対象選考(名称未定)の対象となります。ただし令和10年度採用は、公式の変更点で経過措置として1次の筆答試験(専門)の受験が必要とされています。
Q. 合格したらすぐ採用されますか?
A. 合格者は採用候補者名簿に登載され、登載期間は令和10年3月31日まで。学校の欠員状況等を考慮し、令和9年4月1日から翌年3月31日までの間に順次採用が決定されます。なお、専修免許状取得のために大学院に進学・在学する場合は、申告と所定の手続きで登載期間を最長2年間延長できます(進学者は2年、在学者は1年が上限)。
Q. 大阪府・大阪市・豊能地区の倍率とは違うのですか?
A. まったく別の試験・別の倍率です。大阪府内では、大阪府(大阪市・堺市・豊能地区を除く)/大阪市/堺市/大阪府豊能地区教職員人事協議会の4つが、それぞれ独自に採用選考を実施しています。倍率の定義も自治体ごとに違いますので、比べるときは必ず定義を確認してください(たとえば大阪府・大阪市・堺市の公表倍率は、いずれも「受験者数÷合格者数」で、受験者数に1次免除で2次を受けた人を含む点が共通です。ただし併願合格者の扱いなどは資料ごとに注記が異なるため、比べるときは各資料の注記もご確認ください)。
■ 大阪府の倍率|令和9年度採用の結果と推移
■ 大阪市の倍率|令和9年度採用の一次結果と7年間の推移
Q. 初任給はどれくらいですか?
A. 受験案内によると、小中学校等教育職給料表の場合、大学卒業者は月額約319,103円、短期大学卒業者は月額約291,996円、修士課程修了者は月額約340,282円(令和8年1月1日現在で算出)。ただし、60歳に達した日以降の採用者の給料月額は、上記により計算された額の7割水準となり、諸手当にも手当の種類によって7割水準となるものがあります。給料・教職調整額・地域手当・義務教育等教員特別手当の合計額です。このほか扶養手当・住居手当・通勤手当・期末手当・勤勉手当などが条件に応じて支給されます。
この記事は受験者の皆さんの報告で育ちます
倍率は教育委員会の公表資料で分かりますが、「実際にどんな試験だったか」は受験した方にしか分かりません。堺市の受験報告は、令和8年10月時点でまだ1件も届いていません。面接が何分だったか、場面指導でどんな設定が出たか——覚えている1問だけでも、次に受ける受験生にとっては宝物になります。
■ 教採 過去問データベース|受験報告フォーム(2〜3分・匿名OK・お礼の特典PDFあり)
■ 堺市の二次試験|個人面接+場面指導の内容・日程・出題傾向
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