こんにちは、金井志津乃です!

山形県って選考区分が13個もあるんですよね……。自分がどれに当てはまるのか、要項を読んでも分からなくなってきました。

山形県の選考区分は13区分あります。でも安心してください。「一次が全部免除」「一次の一部が免除」「加点だけ」の3段階に整理すると、一気に見通しがよくなります。しかも山形県は令和8年度採用の最終合格331人のうち、半分以上が特別選考ルートから。使えるルートがないか、必ず確認しておきましょう!
この記事の根拠
- 出願資格・試験の免除・提出書類・加点は、すべて令和9年度採用(令和8年度実施)の実施要項と、あわせて公表された「特別選考の提出書類及び加点の申請方法について」「職歴申告書」から取っています
- ルートごとの実績は、山形県教育委員会が公表した志願者数一覧・第一次選考試験合格者数一覧・第二次選考試験合格者数一覧の実数です
- 執筆:金井志津乃(高校地歴の教員採用試験に新卒合格・高校教員として6年半勤務・教採スクール「教員の学校」運営・YouTubeチャンネル登録者1.7万人・大学講演・教採専門誌「教員養成セミナー」への執筆経験)
この記事は各自治体の実施要項等をもとに記載しています。ただし、日程や制度の変更、こちらの見落としがないとは言い切れません。最後は必ず、各自治体の実施要項をご自身でご確認ください。
早見表|12の特別選考と、免除される試験
令和9年度採用の夏の選考(令和8年4月公表の実施要項)では、選考区分は「一般選考」+12の特別選考=合計13区分です。このほか、現職・元職教員を対象にした秋選考(小学校・中学校・特別支援学校小学部・中学部)が、県のページで実施要項の公表が令和8年10月29日(木)、出願期間が10月30日(金)〜11月16日(月)、試験日が12月5日(土)と案内され、実施要項は10月29日に公表されました(出願資格は、元職教員特別選考Ⅲ(小学校・特別支援学校小学部)・現職教員特別選考Ⅲ(中学校・特別支援学校中学部)の区分ごとに、令和9年度採用の夏の選考(一次7月11日・二次9月1日〜3日)で今回志願する校種・教科と同一のものを受験していないことなどが条件です。募集教科など詳細は要項で確認してください)。まず全体像を1つの表にまとめました。
| 選考区分 | おもな対象 | 第一次選考試験の扱い |
|---|---|---|
| 一般選考 | すべての校種等・教科 | 教職教養・一般教養/教科・科目/実技 |
| 講師等特別選考 | 山形県内での常勤講師等の勤務経験がある方 | 教職教養・一般教養に代えて小論文/教科・科目/実技 |
| 元職教員特別選考Ⅰ | 小・中・特支・養護を志願する元正式採用教員(対象勤務校種の条件あり) | すべて免除(会場への来場不要) |
| 元職教員特別選考Ⅱ | 高等学校を志願する元正式採用教員(対象勤務校種・同一教科等の条件あり) | 教職教養・一般教養が免除/教科・科目・実技のみ |
| 現職教員特別選考Ⅰ | 他県で現職の方で、小・中・特支・養護を志願(対象勤務校種の条件あり) | すべて免除(会場への来場不要) |
| 現職教員特別選考Ⅱ | 他県で現職の方で、高等学校を志願(同一教科等の条件あり) | 教職教養・一般教養が免除/教科・科目・実技のみ |
| 大学推薦特別選考 | 大学等の推薦を受けた方(高校助教諭・養護教諭を除く) | 教職教養・一般教養が免除/教科・科目・実技のみ+加点10点 |
| 大学3年次特別選考 | 出願時に大学3年次等の方(前倒し受験) | 教職教養・一般教養のみ(教科・科目も実技もなし) |
| 3特A合格者特別選考 | 前年度に大学3年次特別選考Aで受験し、第一次選考試験の結果通知書に出願できる旨の記載がある方 | 教職教養・一般教養が免除/教科・科目・実技のみ |
| 社会人特別選考 | 中英語・特支中英語・高(英語/情報/機械/電気/土木/工業化学)で実務経験5年以上 | 教職教養・一般教養に代えて小論文/教科・科目/実技 |
| 前年度第二次選考試験Bランク特別選考 | 前年度に一次合格・二次不合格でBランク判定を受けた方 | すべて免除(会場への来場不要) |
| 障がい者特別選考 | 身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳等をお持ちの方 | 原則として一般選考と同一内容+障がいに応じた配慮 |
| スポーツ特別選考 | 高校保健体育。ソフトテニス/ホッケー/ウエイトリフティング/空手道/アーチェリー。 | 小論文(120点)+面接(280点)のみ |
※出典:令和9年度採用山形県公立学校教員選考試験実施要項「1⑵ 選考区分」「6⑵② 第一次選考試験の試験項目」「7 選考方法と配点」。
実技試験のある校種等・教科は要項8⑵によります。
実施要項の注記に「第一次選考試験がすべて免除される受験者(元特Ⅰ、現特Ⅰ、前特)は、第一次選考試験会場への来場不要」と明記されています。つまり令和8年7月11日の一次試験(令和9年度採用)を受けずに、8月中旬のオンライン適性検査を経て9月の二次へ進むということです。
- 元職教員特別選考Ⅰ(小・中・特支・養護を志願する元正式採用教員)
- 現職教員特別選考Ⅰ(他県で現職の方で、小・中・特支・養護を志願)
- 前年度第二次選考試験Bランク特別選考(前年度に一次に合格して二次を受験したが不合格となり、二次の判定通知にBランク特別選考へ出願できる旨の記載があった方。同一の校種等・教科・科目に限る)
ただし8月中旬のオンライン適性検査は、この3区分の方も受検が必要です。「指定の期間中に適性検査の受検を完了しなかった者は、原則として第二次選考試験を受験することができない」と要項にあり、対象者には出願時に登録したメールアドレス宛てに通知が来ます。一次に行かない=連絡が郵送で来ないので、メールを見落とさないでください。
ルート別の実績|合格者の半分以上が特別選考から
令和8年度採用(2025年夏実施)の数字です。第二次選考試験の合格者は全体で331人でした。
| 選考区分 | 一次受験 | 一次合格 | 二次合格 | 受験者に対する最終合格率 |
|---|---|---|---|---|
| 大学推薦特別選考 | 95人 | 73人 | 68人 | 71.6% |
| 大学3年次特別選考B(現・3特A合格者特別選考) | 45人 | 45人 | 38人 | 84.4% |
| 講師等特別選考 | 126人 | 51人 | 30人 | 23.8% |
| 現職教員特別選考Ⅰ・Ⅱ | 28人 | 26人 | 22人 | 78.6% |
| 元職教員特別選考Ⅰ・Ⅱ | 11人 | 11人 | 6人 | 54.5% |
| 前年度第二次選考試験Bランク特別選考 | 34人 | 34人 | 18人 | 52.9% |
| 社会人特別選考 | 2人 | 1人 | 1人 | 50.0% |
| 障がい者特別選考 | 3人 | 3人 | 1人 | 33.3% |
| スポーツ特別選考 | 1人 | 1人 | 0人 | 0% |
| 特別選考の合計(内数) | — | — | 184人 | — |
| 全体 | 716人 | 455人 | 331人 | 46.2% |
※出典:山形県教育委員会「令和8年度採用 第一次選考試験 合格者数一覧」(令和7年8月8日)および「第二次選考試験 合格者数一覧」(令和7年9月30日)。
最終合格率は私が算出。特別選考の人数は校種別の表の内数です。「特別選考の合計」は各区分の二次合格者数を単純合計したもので、大学3年次特別選考A(別枠)は含みません。

この表から見えることは3つ。①大学推薦と大学3年次ルートが圧倒的に強い(最終合格率71.6%・84.4%)。②現職教員特別選考も78.6%と非常に高い。③講師等特別選考は掲載した特別選考の中で一次受験者が最も多い(126人)ぶん、通過率は23.8%と厳しい。「特別選考=受かりやすい」ではなく、区分ごとに景色が全然違うんです。自分のルートの実態を知った上で戦略を立ててください。
主流ルート①|大学3年生の前倒し受験(大学3年次特別選考)
山形県で志願者が増えているルートがこれです。大学3年次(=最終年次の1年前)で受験しておくと、翌年の本番で有利になる仕組みになっています。
| 出願資格 | ①出願時に大学3年次等(大学・短期大学・大学院の最終年次の1年前の年次。いずれの学校にも所属していない科目等履修生は含まない)で、令和10年3月31日までに卒業・修了見込みの方 ②教諭/養護教諭/栄養教諭の普通免許状のいずれかを令和10年3月31日までに取得見込みの方 |
| 試験内容 | 第一次選考試験の「教職教養・一般教養」のみ(9:40〜10:50)。教科・科目も実技もありません。校種等・教科の選択もこの時点では行いません。 |
| 合格すると | 翌年度に「3特A合格者特別選考」で出願すると、第一次選考試験の「教職教養・一般教養」が免除されます(要項11) |
| さらに | 令和9年度採用の要項では、「大学推薦特別選考」に出願する場合は加点⑬10点、前年度に大学3年次特別選考Aで合格した方はさらに加点⑭5点です(要項5⑴。「選考試験についてのお知らせ」には、3年次特別選考A合格者への加点は15点とあります)。令和10年度採用の加点は、その年度の要項で確認してください |
| 注意 | 翌年度の選考試験で、希望する校種等・教科・科目の募集がない場合があります |
実績を見ると、この制度の勢いがよく分かります。令和8年度採用(2025年夏)は大学3年次特別選考Aに167人が受験して165人が合格、令和9年度採用(2026年夏)は193人が受験して190人が合格。合格率は98%を超えています。そして翌年、その合格者たちが「3特A合格者特別選考」に流れ込み、令和9年度採用では93人が受験して74人が一次合格しました。

大学3年生の方が受けられる前倒しの試験で、内容は教職教養・一般教養の70分だけ。合格すれば翌年の一次でその部分が免除されます。私がいつもお伝えしているのは「なりたいと思ったら、なりたいと思った時からなるための行動を始める」ということ。この制度を使うかどうかは、要項を確認したうえで決めてください。
主流ルート②|大学推薦特別選考(最終合格率71.6%)
令和8年度採用で二次合格68人——単独の特別選考としては最多の合格者を出しているルートです。
- 対象:高等学校助教諭および養護教諭を除く、すべての校種等および教科・科目
- 出願資格:一般選考の出願資格を満たし、かつ「大学推薦特別選考実施要項」の推薦要件により大学等が推薦する方。山形県公立学校教員として勤務することを第一志望とし、令和9年度採用を希望すること、出願時に大学等に在籍し令和9年3月31日までに卒業・修了見込みであること、県が求める教師像にふさわしい資質・能力などの要件があります
- 第一次選考試験:教職教養・一般教養が免除。10:30〜10:50入室で、教科・科目(11:10〜)からスタートします。
- 加点:加点申請を行うと10点(要項5⑴⑬)。前年度に大学3年次特別選考Aで合格していればさらに5点(同⑭)。
- 提出書類:大学または大学院が必要書類を取りまとめて提出します(個人で郵送するのではありません)
推薦の要件は「令和9年度採用山形県公立学校教員選考試験大学推薦特別選考実施要項」という別冊に定められています。推薦できる人数は県が「校種等・教科ごとに1大学5名まで」と定めています(同じ大学で大学・大学院の双方から推薦する場合は合算して5名以内)が、学内選考の時期や方法は大学ごとに違うので、3年生の秋には教職課程の窓口に「山形県の大学推薦はありますか」と聞いておくのが確実です。志願者数は令和8年度採用96人→令和9年度採用67人と減っていますが、推薦枠の総数は公表されていないため、狙い目かどうかは言い切れません。
主流ルート③|講師等特別選考(一次の教養が小論文に変わる)
大学3年次特別選考(別枠197人)を除く特別選考では、志願者がいちばん多いルートです(令和9年度採用136人)。
| 勤務先の条件 | 山形県内の公立の小学校・中学校・義務教育学校・高等学校・特別支援学校、および山形県内の国立大学法人附属学校 |
| 職の条件 | 常勤の職(講師・助教諭・養護助教諭)、または山形県内の国立大学法人附属学校および山形県教育委員会が任命した週30時間以上勤務する非常勤講師 |
| 期間 | 令和3年4月1日から令和8年4月30日までの期間内で、通算13月以上の勤務経験 |
| 第一次選考試験 | 教職教養・一般教養に代えて小論文(1,000字以内・70分・9:40〜10:50)/教科・科目/実技 |
| 提出書類 | 職歴申告書(講師等特別選考)を県HPからダウンロードして作成し、簡易書留で郵送(令和8年5月14日消印有効)。志願資格を満たす勤務歴だけ書けばよく、期間内すべての勤務歴を書く必要はありません(様式の注記)。県HPにQ&Aも掲載されています。 |
注目してほしいのは「通算13月以上」という条件です。12か月(=1年)ではなく13か月。これは年度をまたいで2年度分の勤務が必要になるという意味で、うっかりすると1か月足りずに出願できないことがあります。必ず月数を数えてから出願準備に入ってください。
そして数字の話を正直にします。講師等特別選考は令和8年度採用で126人が受験し、一次合格51人(40.5%)、最終合格30人(23.8%)。掲載した実績では最終合格率23.8%のルートです。「講師をしているから有利」ではありません。むしろ面接官の期待値は上がると私は考えています。

でも講師の方には、新卒にはない強みが確実にあります。私はいつも3つだとお伝えしています。①クオリティ——現場で「これが課題だ」と気づき、実際に試した実践がある。②信用——現場での積み重ねがある。③フレッシュさ——現場を経験しても、教員を目指したときの初心や信念を忘れていない。ポイントは「実績」を大きな成果で語ろうとしないこと。子ども一人の具体的な変化のエピソードで十分です。
実際に合格された常勤講師の方に共通していた3点(ネガティブ経験をポジティブに転換する/自分の教育観を明確にする/それを言語化する)は、こちらで詳しくお話ししています。
なお、講師等特別選考は一次で小論文(1,000字以内・70分)を書くことになります。テーマの傾向と書き方はこちらにまとめました。
■ 山形県の小論文・作文|過去5年の出題テーマと、800字50分の書き方
主流ルート④|現職・元職教員(他県からの移動と再チャレンジ)
山形県の現職教員特別選考は、令和8年度採用では最終合格率が高い区分でした。令和8年度採用の現職教員特別選考は28人受験→22人最終合格(78.6%)。
| 区分 | 出願資格の要点 | 一次の扱い | 提出書類 |
|---|---|---|---|
| 現職教員特別選考Ⅰ (小・中・特支・養護) | 令和9年3月31日時点で、本県以外で、志願する校種ごとに要項2(1)イ(ア)〜(オ)で認められた公立又は国立大学法人附属学校の正式採用教員として3年以上継続して在職 | すべて免除 | 在職証明書(厳封親展)+勤務状況調書(厳封親展) |
| 現職教員特別選考Ⅱ (高等学校) | 同上。ただし出願する教科・科目と同一の教科での勤務経験が必要。 | 教職教養・一般教養が免除 | 同上 |
| 元職教員特別選考Ⅰ (小・中・特支・養護) | 本県または他の都道府県・政令市で、志願校種ごとに要項で認められた学校の正式採用教員として3年以上継続して勤務した経験があり、現在は正式採用教員として勤務していない方 | すべて免除 | 職歴証明書(厳封親展) |
| 元職教員特別選考Ⅱ (高等学校) | 同上。教科・科目は同一教科の経験が必要。 | 教職教養・一般教養が免除 | 同上 |
※「正式採用教員」とは期限を付さないで採用された者を指すとされています(要項の記載による。詳しくは要項本体で確認してください)。在職証明書・職歴証明書は任命権者(各教育委員会)に作成を依頼、勤務状況調書は所属長に作成を依頼する必要があり、いずれも時間がかかります。出願受付は4月20日〜5月12日、書類は5月14日消印有効(令和9年度採用の場合)。様式が公表されたらすぐに依頼を始めることをおすすめします。
元職教員特別選考Ⅰは、たとえば育児や介護でいったん教職を離れた方、他県で正規採用されたあと家庭の事情で退職された方などの再チャレンジにも使えるルートです。一般選考の資格を満たし、志願校種に応じた対象校で3年以上継続した正式採用経験があり、現在は正式採用教員として勤務していないなど、元職教員特別選考Ⅰの条件を満たせば一次はすべて免除——実質、9月の面接2本と作文の得点を基準に、適性検査結果や資格・免許等もあわせて判定されます。該当する方は、ぜひ検討してください。
主流ルート⑤|前年度第二次選考試験Bランク特別選考(前特)
山形県ならではの「セカンドチャンス」制度です。今年二次で不合格でも、二次の判定通知に出願できる旨の記載があれば、来年は一次が全部免除になる——というルートです。
要件(実施要項10より)
- 本年度に「一般」「講師等特別選考」「社会人特別選考」「障がい者特別選考」のいずれかの選考区分で受験した方
- 本年度に併願出願した方のうち、第一次選考試験に第一志望で合格した方
- 第二次選考試験の判定通知に「令和10年度採用山形県公立学校教員選考試験において、『前年度第二次選考試験Bランク特別選考』に出願できます。」との記載がある方
この取扱いは「一次に合格して二次を受験し、不合格となった年度の翌年度に実施する選考試験に限る」とされています(1年限りで、翌々年には持ち越せません)。また、翌年度は本年度と同一の校種等・教科・科目に出願する場合に限り免除されます。
実績は、令和8年度採用が34人受験→34人一次合格→18人最終合格(52.9%)、令和9年度採用が23人受験→23人一次合格。二人に一人が合格している、非常に太いルートです。

この制度があるので、山形県は「二次まで進んだこと」に意味がある県なんです。もし届かなくても、判定通知を必ず確認してください。そこにBランクの記載があれば、翌年度(令和10年度採用)は第一次選考試験の筆記をまるごとスキップして、二次の面接・作文(実技がある校種・教科は実技も)に全力を注げる。1年間、面接・作文と、実技がある校種・教科(小学校・特別支援学校小学部・中学校技術・特別支援学校中学部技術)の実技を磨けるって、実はものすごく有利な条件です。
加点制度|最大30点(高等学校は40点)
山形県の加点は第一次選考試験の得点に加算されます。申請には「加点申請書」の提出が必要です(①〜⑫は必要な証明書類もあわせて提出。⑬・⑭は加点申請書のみで、⑭は電子申請時に前年度(令和9年度採用の出願なら令和8年度採用)の受験番号を入力します)。申請しなければ加点されません。電子申請でチェックを入れただけでは申請完了になりません。ここは取りこぼさないよう確認してください。
| 加点要件 | 小 | 中 | 特支小 | 特支中 | 高 |
|---|---|---|---|---|---|
| ①中学校または高等学校の「数学」「理科」「音楽」「保健体育」「英語」の普通免許状 | 10 | — | — | — | — |
| ②受験する教科以外の中学校教諭の普通免許状 | — | 10 | — | — | — |
| ③受験する校種・教科以外に、高等学校教諭「情報」の普通免許状 | — | — | 10 | 10 | 30 |
| ④受験する校種・教科以外に、高等学校教諭「福祉」の普通免許状 | — | — | 10 | 10 | 10 |
| ⑤高等学校教諭「公民」の普通免許状(※「世界史・日本史」出願者に限る) | — | — | — | — | 5 |
| ⑥高等学校教諭「地理歴史」の普通免許状(※「公民」出願者に限る) | — | — | — | — | 5 |
| ⑦受験する校種・教科以外に、中学校または高等学校の「数学」「理科」の普通免許状 | — | — | 10 | 10 | — |
| ⑧ア 特別支援学校教諭の普通免許状で「視覚」「聴覚」「知的」「肢体」「病弱」の5領域すべての組合せ | — | — | 10 | 10 | — |
| ⑧イ 「視覚」「聴覚」から1領域以上+「知的」「肢体」「病弱」から2領域以上 | — | — | 5 | 5 | — |
| ⑨特別支援学校教諭の普通免許状 | 10 | 10 | — | — | 10 |
| ⑩英検2級以上/TOEFL iBT 65点以上/TOEIC L&R 600点以上 | 10 | — | 10 | — | — |
| ⑪英検準1級以上/TOEFL iBT 80点以上/TOEIC L&R 730点以上(※いずれも「英語」出願者に限る) | — | 10 | — | 10 | 10 |
| ⑫司書教諭の資格 | 5 | 5 | 5 | 5 | 5 |
| ⑬「大学推薦特別選考」に出願する者 | 10 | 10 | 10 | 10 | 10 |
| ⑭「大学推薦特別選考」出願者のうち、前年度「大学3年次特別選考A」で合格した者 | 5 | 5 | 5 | 5 | 5 |
※出典:令和9年度採用実施要項「5⑴ 加点要件、対象となる校種と加点される点数一覧」。
免許状は「有する者」に加えて「取得する見込みの者」も対象です。加点の上限は高等学校の教諭・助教諭が40点、それ以外の校種等が30点(要項5⑶)。第一次選考試験がすべて免除となる選考区分に出願する方と、大学3年次特別選考に出願する方は加点申請できません。
加点申請でやりがちな失敗
- 令和9年度採用では、TOEIC・TOEFLは「令和6年7月以降に受験したもの」に限られます。古いスコアは使えません(英検には、確認できた範囲でこの受験時期の制限は書かれていません)。
- 出願時点で免許を持っていない場合は「教員免許状取得見込証明書」の原本が必要。大学で発行できない場合は「教員免許状取得見込確認書」(県ホームページの様式)を提出します。
- 証明書の写しが改姓前の姓の場合は、戸籍抄本等の写しを併せて提出
- 併願出願する場合、第二志望の校種の加点要件を満たしていれば、そちらでも申請できます(要項5の例:小学校免許+特別支援「知的」免許を持つ方が第一志望:特支小学部/第二志望:小学校で出願する場合、第二志望では⑨に該当)
- 加点申請後に令和9年3月31日までに免許が取得できないと、加点が無効になり、二次合格者であっても採用が取り消される場合があります

この表でいちばん見逃せないのが③高等学校「情報」の30点です。高等学校の加点上限は40点。高校の他教科を受験する方が、その受験教科の免許状以外に高校「情報」の免許状を有するか取得見込みの場合、30点の加点対象になります(高校の上限40点の4分の3)。なお、令和9年度採用の高校情報は志願4人・一次受験3人・一次合格3人と少数です。情報の免許は、山形県の加点表で最も高い30点が付く免許です。あとは⑫司書教諭の5点。小・中・特別支援学校・高校のすべてで加点されます(要項の加点表には養護教諭の列がありません)。
社会人特別選考|対象教科が限られています
山形県の社会人特別選考は対象が絞られているのが特徴です。「社会人だから誰でも」ではありません。
| 対象 | 中学校教諭(英語)、特別支援学校中学部教諭(英語)、高等学校教諭(英語・情報・機械・電気・土木・工業化学)、高等学校助教諭(機械・電気・土木・工業化学) |
| 実務経験 | 令和9年3月31日時点で、出願する教科・科目と関連する実務経験(学校教育に直接携わる業務を除く)を5年以上継続して有する方、または有する見込みの方 |
| 免許 | 原則として出願する校種・教科の普通免許状(または取得見込み)。高等学校の機械・電気・土木・工業化学の助教諭志願者は、大学(短期大学を除く)で各科目に係る正規の課程を修めて卒業した方、又は令和9年3月31日までに卒業見込みの方が対象です。また、高等学校「情報」には特例があり、教育職員免許法第5条第1項各号のいずれにも該当せず、大学(短期大学を除く)で情報に係る正規の課程を修めて卒業し、応用情報技術者・ITストラテジスト・システムアーキテクト・プロジェクトマネージャ・ネットワークスペシャリスト・データベーススペシャリスト・エンベデッドシステムスペシャリスト・ITサービスマネージャ・システム監査技術者・情報処理安全確保支援士のいずれかに合格していれば出願できます(この場合、二次合格に加えて教育職員検定に合格し特別免許状を授与される必要があります)。 |
| 第一次選考試験 | 教職教養・一般教養に代えて小論文(1,000字以内・70分)/教科・科目/実技 |
| 提出書類 | 実務経験証明書(所属長に証明を依頼) |
志願者は令和8年度採用2人、令和9年度採用1人と非常に少ないルートです。該当する方にとっては、志願者の少ない入口です。とくに高等学校「情報」の特例は、IT業界で働いてきた方が教壇に立つための一つの道です。
社会人特別選考に該当しなくても、一般選考で受けられます
ここは強調しておきたいところです。令和9年度採用の山形県の年齢制限は「昭和40年4月2日以降に出生した者」で、令和9年4月1日時点で61歳以下の方まで出願できる設定です(スポーツ特別選考のみ昭和56年4月2日以降に出生した者)。社会人特別選考の対象教科でなくても、免許があれば一般選考で堂々と受験できます。
40代・50代の方が面接で懸念されがちなのは①いま求められている教育(ICT・主体的で対話的な学び)を謙虚に学べるか ②年下の同僚とフラットに働けるか ③人生経験を生かした調整役としての価値を出せるかの3点です。逆に言えば、この3つに答えを持っていれば年齢は武器になります。民間企業からの転職を考えている方はこちらもどうぞ。
そのほかの特別選考|障がい者・スポーツ
障がい者特別選考
すべての校種等・教科が対象で、採用見込数はすべての校種等の合計で約10名(各校種等の採用見込数に含まれます)。出願資格は、身体障害者手帳(1〜6級)/指定医または産業医による、障害者雇用促進法別表の身体障害を有する旨の診断書・意見書(心臓、じん臓、呼吸器、ぼうこう若しくは直腸、小腸、HIVによる免疫又は肝臓の機能障がいは指定医によるものに限る)/都道府県知事又は政令指定都市市長が交付する療育手帳、又は児童相談所・知的障害者更生相談所・精神保健福祉センター・精神保健指定医・障害者職業センターによる知的障害者であることの判定書/精神障害者保健福祉手帳のいずれかの交付を受けていること(試験出願時および試験当日において有効なもの)。
試験は原則として一般選考と同一内容ですが、志願者からの申し出により障がいの種類や程度に応じた配慮が行われます。電子申請の「受験に際して配慮を希望すること」の欄に、必要な配慮の内容を必ず入力してください(例:拡大印刷した問題での受験、車椅子の使用)。なお精神障害者保健福祉手帳には有効期限があり、更新に時間がかかる点も要項で注意喚起されています。
スポーツ特別選考
高等学校教諭(保健体育)が対象で、採用見込数は若干名(高等学校の採用見込数には含まれません)。年齢要件も他と違い昭和56年4月2日以降に出生した者です。
- 対象競技:ソフトテニス、ホッケー、ウエイトリフティング、空手道、アーチェリー
- 実績:高校卒業後に国際大会へ日本代表で出場/高校卒業後に全国大会で3位以上/それらの選手を大会出場に際して直接指導した実績/全国高等学校総合体育大会等で3位以上の選手を直接指導した実績
- 第一次選考試験:小論文120点+面接280点=400点満点。教職教養・一般教養、教科・科目及び実技はありません(他の区分では一次に面接がないので、スポーツ特別選考だけの特徴です)。
- 提出書類:スポーツ特別選考調書+競技実績を証明できる書類の写し
志願者は令和8年度採用1人・令和9年度採用3人。ごく小さな枠ですが、指導者としての実績でも出願できるのがこの制度の特徴です。
ルート別まとめ|自分はどこから入るか
| あなたの状況 | 使えるルート | いつ動くか |
|---|---|---|
| 大学3年生(最終年次の1年前) | 大学3年次特別選考合格→翌年「3特A合格者特別選考」に出願して教養免除。大学推薦は別の選考区分であり、出願・加点はその年度の要件を確認 | 3年次の春に出願(令和9年度採用は令和8年4月20日〜5月12日)。教職教養・一般教養だけの70分。 |
| 大学4年生・大学院最終年次 | 大学推薦特別選考(教養免除+加点10点) | 3年次の秋に、教職課程の窓口で推薦の有無を確認 |
| 山形県内で講師をしている | 講師等特別選考(教養→小論文) | 令和9年度採用では令和3年4月1日〜令和8年4月30日で通算13月以上あるか、月数を数える |
| 他県で正規教員として3年以上 | 現職教員特別選考Ⅰ(小中特支養護)=一次全免除/Ⅱ(高校)=教養免除 | 様式の公表後すぐに在職証明書・勤務状況調書を依頼 |
| 教職を離れているが、正規教員として3年以上の経験がある | 元職教員特別選考Ⅰ(小中特支養護)=一次全免除/Ⅱ(高校)=教養免除 | 様式の公表後すぐに職歴証明書を依頼 |
| 今年、一般・講師等・社会人・障がい者のいずれかで受験して一次に合格し、二次で不合格だった(併願の方は第一志望で一次合格) | 前年度第二次選考試験Bランク特別選考=一次全免除(二次の判定通知に出願できる旨の記載がある方が対象。翌年度に実施する選考で、同一の校種等・教科・科目に限る) | 判定通知に記載があるか、9月末に必ず確認 |
| 中英語・高英語・高情報・工業系で実務経験5年以上 | 社会人特別選考(教養→小論文) | 実務経験証明書を所属長に依頼 |
| 手帳等をお持ちの方 | 障がい者特別選考(採用見込 全校種合計で約10名) | 電子申請の「配慮を希望すること」欄に必ず記入 |
| 対象競技で全国3位以上/指導実績 | スポーツ特別選考(一次は小論文+面接のみ) | 競技実績の証明書類を準備 |
| 上のどれにも当てはまらない | 一般選考+加点。特支免許10点・司書教諭5点・英語資格10点などを取りこぼさない。 | 加点申請書と証明書類を郵送(令和9年度採用は令和8年5月14日消印有効) |
■ 山形県の倍率|令和9年度採用の一次結果と5年間の推移(校種別・教科別)
■ 山形県の二次試験|個人面接1・2(210点+140点)と作文の内容・日程・出題傾向
よくある質問
Q. 特別選考と一般選考は併願できますか?
A. 選考区分どうしの併願は、確認できた実施要項に認める記載がありません。大学3年次特別選考以外は、校種等および教科・科目のうちいずれか一つに限り出願と定められています。ただし校種の併願出願は可能で、①小学校と特別支援学校小学部 ②中学校と特別支援学校中学部(同一教科) ③中学校と高等学校(国語・英語・家庭に限り同一教科)の3パターン。併願できるのは「一般」「講特」「3合特」「障特」に出願する方で、両方の出願資格を持っている場合に限られます。
Q. 提出書類はいつまでに出せばいいですか?
A. 電子申請(やまがたe申請)は令和8年5月12日(火)24:00まで、郵送する書類は令和8年5月14日(木)消印有効です。書類は角形2号(24cm×33.2cm)の封筒に入れ、県HPからダウンロードした宛名台紙を封筒の表面に貼付して、郵便局の窓口から簡易書留で郵送します。ポスト投函ではありません。
Q. 出願はすべて電子申請ですか?
A. はい。「原則として電子申請による出願のみ受け付ける」とされています。3か月以内に撮影した顔写真データの登録(全員)とエントリーシートの登録(大学3年次特別選考に出願する方を除く)が必要なので、出願直前に慌てないよう先に準備してください。エントリーシートの書き方は専用記事にまとめました。
■ 山形県のエントリーシートの書き方|面接で深掘りされる欄を実録から逆算
Q. 大学院に進学したいのですが、採用を延期できますか?
A. 大学推薦特別選考の二次合格者は採用延期ができません。それ以外の第二次選考試験の合格者のうち、教職大学院・専修免許状の取得が可能な大学院・修士号取得が可能な海外の大学院に進学予定の方は令和11年4月1日まで、大学院修士課程1年次に在学中の方は令和10年4月1日まで、希望により採用を延期できます(要項12)。「大学院進学・修学継続による採用延期願」を令和8年12月18日(金)必着で郵送します。ただし延期期間終了までに専修免許状を取得できなかった場合は採用が無効になります。
Q. 日本国籍がなくても受験できますか?
A. 受験できます。ただし実施要項に「選考試験合格者のうち、日本国籍を有しない者は、任用期限を付さない常勤講師として任用する」と記載されています(要項1⑴注1。出願前に要項本体で確認してください)。
Q. こども性暴力防止法への対応はどうなっていますか?
A. 全選考区分共通の出願資格として、令和8年12月25日までに施行されると要項に記載されている「こども性暴力防止法」第2条第8項における特定性犯罪事実該当者ではないことが定められています。そして第二次選考試験の合格者に対しては、同法第4条第1項に基づき犯罪事実確認が実施されます。二次の試験当日には「教員選考試験に係る誓約書(こども性暴力防止法に関するもの)」の提出も必要です。
この記事は受験者の皆さんの報告で育ちます
山形県は選考区分が13もあるぶん、「実際にそのルートで受けた人の話」がとても貴重です。講師等特別選考の小論文はどんなテーマだったか、一次全免除だと当日はどんな流れだったか、大学推薦の学内選考はいつあったか——どんな短い情報でも、次の受験生の道しるべになります。ご報告いただいた方には、お礼に「合格発表のあとどうなる?」ガイド(PDF)をお渡ししています。
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