こんにちは、金井志津乃です!

千葉県の倍率って2倍台なんですよね? でも私の教科(保健体育)はすごく厳しいって聞いていて……。校種や教科でそんなに違うんですか?

違います、それもかなり。全体の志願倍率は2.5倍です。一方、志願者数を第2次選考合格者数で割った参考値では、令和9年度採用は小学校1.4倍から栄養教諭14.7倍まで開きがあります。教育委員会の公表資料5年分から、「自分の区分の数字」を一緒に確認していきましょう!
この記事では、千葉県・千葉市公立学校教員採用候補者選考の倍率について、令和9年度採用(2026年夏実施)の志願状況・選考結果(第2次選考まで)と令和5年度採用からの5年間の推移を、校種別・教科別にまとめます。
千葉県と千葉市は合同で選考を実施しているため、公表される数字も県・市の合計です。この記事の数字は県・市の合計なので、千葉市を志望する方も参考にできます。
この記事の根拠
- 数字はすべて千葉県教育委員会・千葉市教育委員会が公表した資料(志願状況・第1次選考合格者一覧・各年度の選考結果)から集計。推定値は使っていません。
- 令和9年度採用の第1次・第2次選考の合格者数は、2026年10月9日に公表された「選考の結果について」の数字です(第1次選考合格者数は一次免除の特例選考の志願者を含み、第2次選考合格者数は併願での合格を含みます)
- 面接で「実際に聞かれた質問」は別記事にまとめています →千葉県・千葉市の面接|実録3年分・受験者16名の質問と5年間の出題傾向
- 執筆:金井志津乃(高校地歴の教員採用試験に新卒合格・高校教員として6年半勤務・教採スクール「教員の学校」運営・YouTubeチャンネル登録者1.7万人・大学講演・教採専門誌「教員養成セミナー」への執筆経験)
- 令和9年度採用の全体の志願倍率は2.5倍(募集約1,700人・志願4,263人)。2年連続で2.5倍。
- 令和9年度採用の第2次選考合格は1,818人(併願での合格を含む)。千葉県は受験者数も受験者ベースの倍率も公表していない(公表されているのは志願倍率)ため、志願者÷2次選考合格者の「実質倍率」は2.3倍(当ブログ算出の参考値。令和8年度採用は2.4倍)。
- これとは別に、大学3年次等を対象とするちば夢チャレンジ特別選考に1,685人が志願し、1,015人が通過
- 校種差が大きい:特別支援教育1.5倍・小学校1.7倍に対し、養護教諭6.4倍・栄養教諭14.7倍
- 教科差はもっと大きい:令和9年度採用の実質倍率(参考値)は小学校1.4倍/理科1.5倍・技術・英語1.6倍に対し社会5.3倍・保健体育6.8倍
- 志願者は5年で5,314人→4,263人(約20%減)。倍率は3.5倍→2.5倍に低下し、令和7〜9年度採用の3年は2.4〜2.5倍で安定。
- 第1次選考で約6割が通過し、第2次選考で最終的に約4割まで絞られます。令和9年度採用は志願4,263人→第1次選考合格2,700人→第2次選考合格1,818人(一次免除・併願の重複を含む数字)。
この記事は各自治体の実施要項等をもとに記載しています。ただし、日程や制度の変更、こちらの見落としがないとは言い切れません。最後は必ず、各自治体の実施要項をご自身でご確認ください。
令和9年度採用(令和8年度実施)の千葉県・千葉市には、夏の選考とは別に「秋選考」「冬選考」があります。対象は他県等現職特例選考・元教諭特例選考Bの志願者に限られます。また、同一年度には一度しか志願できません。
- 秋選考:第2次選考(個別面接のみ)を2026年10月3日(土)に実施。第1次選考は免除。電子申請の受付は8月31日〜9月14日(2026年10月時点で終了)。
- 冬選考:2027年1月8日(金)に個別面接のみを実施する予定(要項上は予定)。受付期間は2026年10月時点で公式に未公表で、詳細は県のホームページで発信するとされています(令和9年度採用の要項の内容。実施後は過去の日程になります)。
- 秋選考・冬選考の志願者数・合格者数は、10月9日公表の「選考の結果について」には別掲されていません(この記事の数字は夏の選考を中心とした総数です)
出典:千葉県教育委員会「【秋選考(対象:他県等現職特例・元教諭特例B)】令和9年度(8年度実施)千葉県・千葉市公立学校教員採用候補者選考について」、令和9年度採用 実施要項
日程は変更される場合があります。
令和9年度採用(2026年夏実施)の志願状況と選考結果(第2次選考まで)
千葉県教育委員会・千葉市教育委員会が2026年6月10日に公表した志願状況と、10月9日に公表した「選考の結果について」(第1次・第2次選考の合格者数)をまとめました。
| 学校種等 | 募集人員 | 志願者 | 志願倍率 | 第1次選考合格者 | 一次通過率 | 第2次選考合格者 | 実質倍率(参考) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 小学校 | 約650人 | 1,104人 | 1.7倍 | 972人 | 88.0% | 764人 | 1.4倍 |
| 中学校(技術)・中高共通 | 約780人 | 2,333人 | 3.0倍 | 1,274人 | 54.6% | 780人 | 3.0倍 |
| 高等学校(専門教科) | 35人程度 | 108人 | 3.1倍 | 74人 | 68.5% | 36人 | 3.0倍 |
| 特別支援教育 | 約170人 | 260人 | 1.5倍 | 228人 | 87.7% | 174人 | 1.5倍 |
| 養護教諭(特別選考を含む) | 約60人+若干名(養護教諭特別選考) | 414人 | 6.4倍 | 141人 | 34.1% | 61人 | 6.8倍 |
| 栄養教諭 | 3人程度 | 44人 | 14.7倍 | 11人 | 25.0% | 3人 | 14.7倍 |
| 合計 | 約1,700人 | 4,263人 | 2.5倍 | 2,700人 | 63.3% | 1,818人 | 2.3倍 |
| (別掲)ちば夢チャレンジ特別選考 | — | 1,685人 | — | 1,015人(通過者) | 60.2% | — | — |
※志願倍率は千葉県教育委員会の公表値(志願者数÷募集人員。ちば夢チャレンジ特別選考の志願者を除く。養護教諭の6.4倍は特別選考を除く385人での算出)。第1次選考合格者数・第2次選考合格者数は、教育委員会が2026年10月9日に公表した「選考の結果について」の数字です。第1次選考合格者数には一次免除の特例選考(講師等特例選考B・他県等現職特例選考・元教諭特例選考B・特別臨時的任用教諭特例選考・千の葉の先生養成塾生特別選考・ちばスペシャリスト特別選考Ⅱ)の志願者が含まれ、第2次選考合格者数には併願での合格者が含まれます(いずれも原典の注記)。一次通過率は当ブログ算出(第1次選考合格者数÷志願者数)、実質倍率は志願者数÷第2次選考合格者数の当ブログ算出の参考値です。この選考結果資料には受験者数(実際に会場に来た人数)と受験者ベースの倍率が掲載されていないため、これらは「志願した人のうち何%が一次を通ったか」「志願者が最終合格者の何倍か」を示す値です。
出典:千葉県・千葉市教育委員会「令和9年度(令和8年度実施)千葉県・千葉市公立学校教員採用候補者選考の結果について」(2026年10月9日)、「令和9年度公立学校教員採用候補者選考の志願状況について」(2026年6月10日)

ここで一番大事なのは一次通過率です。小学校は約88%が一次を通過する一方、養護教諭は約34%(3人に1人)。同じ「千葉県を受ける」でも、勝負どころがまったく違います(一次免除の特例選考の志願者を含む数字なので、一般選考だけの通過率を示すものではありません)。小学校志望の方は「一次を通る人が多いので、二次の模擬授業と個別面接にも力を入れる」、養護教諭志望の方は「まず筆記で一次を通り抜ける」といった考え方もあります。自分の区分で一次がどれだけ重いかを確認してみてください。
教科別の志願者数と第1次選考合格者数(中学校・中高共通)
千葉県は教科別の志願者数を公表しているので、教科ごとの一次通過率まで出せます。ここが千葉県の資料の親切なところです。
| 教科 | 志願者 | 第1次選考合格者 | 一次通過率 | 第2次選考合格者 | 実質倍率(参考) |
|---|---|---|---|---|---|
| 中学校 技術 | 18人 | 14人 | 77.8% | 11人 | 1.6倍 |
| 国語 | 286人 | 213人 | 74.5% | 130人 | 2.2倍 |
| 社会 | 516人 | 257人 | 49.8% | 98人 | 5.3倍 |
| 数学 | 276人 | 211人 | 76.4% | 132人 | 2.1倍 |
| 理科 | 167人 | 131人 | 78.4% | 108人 | 1.5倍 |
| 音楽 | 113人 | 48人 | 42.5% | 28人 | 4.0倍 |
| 美術 | 35人 | 21人 | 60.0% | 16人 | 2.2倍 |
| 保健体育 | 642人 | 180人 | 28.0% | 94人 | 6.8倍 |
| 家庭 | 70人 | 42人 | 60.0% | 29人 | 2.4倍 |
| 英語 | 210人 | 157人 | 74.8% | 134人 | 1.6倍 |
| 計 | 2,333人 | 1,274人 | 54.6% | 780人 | 3.0倍 |
※出典:千葉県・千葉市教育委員会「令和9年度(令和8年度実施)千葉県・千葉市公立学校教員採用候補者選考の結果について」(2026年10月9日)
第1次選考合格者数は一次免除の特例選考の志願者を含み、第2次選考合格者数は併願での合格者を含みます。
一次通過率は第1次選考合格者数÷志願者数、実質倍率は志願者数÷第2次選考合格者数(いずれも当ブログ算出の参考値)。
保健体育の一次通過率は28.0%——642人が志願して180人が一次合格、最終の第2次選考合格は94人(実質6.8倍)です。千葉県の保健体育は、一次通過率が低い区分です。社会(一次通過率49.8%・実質5.3倍)・音楽(42.5%・4.0倍)も一次通過率が低めです(一次合格者数には一次免除者を含むため参考値です)。逆に理科78.4%・技術77.8%・数学76.4%は、一次を通ることそのものより二次の比重が大きいと考えられます(実質倍率は理科1.5倍・技術1.6倍・数学2.1倍)。
高等学校(専門教科)の志願状況
高等学校の専門教科は募集人員が「全教科で35人程度」とまとめて示されるため、教科ごとの倍率は算出できません。志願者数と第1次選考合格者数は次のとおりです。
| 教科 | 志願者 | 第1次選考合格者 | 第2次選考合格者 |
|---|---|---|---|
| 農業(食品製造0・園芸3・土木造園2・畜産1) | 6人 | 5人 | 4人 |
| 工業(電気3・機械1・工業化学0・建設2) | 6人 | 4人 | 2人 |
| 商業 | 26人 | 20人 | 11人 |
| 書道 | 26人 | 16人 | 7人 |
| 福祉 | 5人 | 4人 | 1人 |
| 情報 | 30人 | 19人 | 7人 |
| 水産 | 3人 | 1人 | 0人 |
| 看護 | 3人 | 2人 | 1人 |
| 英語(ちばスペシャリスト特別選考) | 3人 | 3人 | 3人 |
| 家庭・美術・工芸 | 各0人 | — | — |
| 計 | 108人 | 74人 | 36人 |
※数字は2026年10月9日公表の「選考の結果について」の教科別の値です。第1次選考合格者数は一次免除の特例選考(ちばスペシャリスト特別選考Ⅱなど)の志願者を含み、第2次選考合格者数は併願での合格者を含みます。農業は食品製造0・園芸2・土木造園1・畜産1、工業は電気1・機械0・工業化学0・建設1の第2次選考合格の合計です。

高校の専門教科は、そもそも志願者が一桁の教科がいくつもあります。「倍率が低い=受かりやすい」とは限らず、「その年に採用があるかどうか」の影響が大きいと考えられます。家庭・美術・工芸のように志願者0人の年もあります。高校専門教科を志望する方は、倍率よりも毎年の募集の有無を実施要項で確認するのが先です。
5年間の推移|志願者は20%減、倍率は3.5倍→2.5倍
千葉県教育委員会・千葉市教育委員会が毎年公表する「選考の結果について」から、令和5年度採用(2022年夏実施)以降の推移をまとめました。
| 採用年度(実施) | 募集人員 | 志願者 | 1次選考合格者 | 2次選考合格者 | 志願倍率 | 実質倍率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 令和5年度(2022夏) | 約1,500人 | 5,314人 | 3,277人 | 1,818人 | 3.5倍 | 2.9倍 |
| 令和6年度(2023夏) | 約1,700人 | 4,949人 | 3,068人 | 2,076人 | 2.9倍 | 2.4倍 |
| 令和7年度(2024夏) | 1,900人 | 4,561人 | 2,956人 | 2,038人 | 2.4倍 | 2.2倍 |
| 令和8年度(2025夏) | 約1,700人 | 4,232人 | 2,727人 | 1,800人 | 2.5倍 | 2.4倍 |
| 令和9年度(2026夏) | 約1,700人 | 4,263人 | 2,700人 | 1,818人 | 2.5倍 | 2.3倍 |
※倍率の定義:志願倍率=志願者数÷募集人員(千葉県教育委員会の定義。令和8・9年度採用は公表値、令和5年度〜7年度採用は当ブログ算出)。実質倍率=志願者数÷2次選考合格者数(当ブログ算出の参考値)。千葉県は受験者数も受験者ベースの倍率も公表していない(公表されているのは志願倍率)ため、実際に会場に来た人だけで計算した倍率は算出できません。
※「1次選考合格者数」には、原典の注記のとおり第1次選考免除者(他県等現職特例選考・特別臨時的任用教諭特例選考など)が含まれています。令和9年度採用の2,700人も同じ定義の公表値です。
※「2次選考合格者数には、併願での合格者が含まれる」と原典に注記されています(令和9年度採用の1,818人も同様)。
※ちば夢チャレンジ特別選考の志願者・通過者は、この表には含まれていません。
出典:千葉県教育委員会・千葉市教育委員会「令和5年度〜9年度公立学校教員採用候補者選考の結果について」各年度版(令和9年度採用は2026年10月9日公表)、「令和9年度 志願状況について」
ポイントは3つです。①志願者は5年で約1,050人減少(5,314→4,263人)。②募集人員は令和7年度採用の1,900人をピークに1,700人前後で推移。③その結果、実質倍率は2.9倍→2.2〜2.4倍まで下がりました。令和9年度採用は志願者がわずかに増え(+31人)、2次選考合格者が1,800人→1,818人だったため、実質倍率は2.4倍→2.3倍でした。志願者の減少がいったん止まった年と見ることもできます(1年分の変化のため、傾向と言えるかどうかは令和10年度採用以降の数字で確認が必要です)。
校種別の志願者数と募集人員の推移
| 志願者数 | R5 | R6 | R7 | R8 | R9 |
|---|---|---|---|---|---|
| 小学校 | 1,535 | 1,472 | 1,279 | 1,075 | 1,104 |
| 中学校・中高共通 | 2,837 | 2,607 | 2,387 | 2,286 | 2,333 |
| 高等学校(専門教科) | 150 | 144 | 138 | 126 | 108 |
| 特別支援教育 | 399 | 344 | 326 | 295 | 260 |
| 養護教諭(特別選考含む) | 354 | 345 | 387 | 409 | 414 |
| 栄養教諭 | 39 | 37 | 44 | 41 | 44 |
| 合計 | 5,314 | 4,949 | 4,561 | 4,232 | 4,263 |
| 募集人員 | R5 | R6 | R7 | R8 | R9 |
|---|---|---|---|---|---|
| 小学校 | 約620 | 約790 | 810 | 約710 | 約650 |
| 中学校・中高共通 | 約690 | 約750 | 850 | 約740 | 約780 |
| 高等学校(専門教科) | 若干名 | 若干名 | 若干名 | 40人程度 | 35人程度 |
| 特別支援教育 | 約130 | 約80 | 120 | 約160 | 約170 |
| 養護教諭 | 約55 | 約55 | 60 | 約50 | 約60 |
| 栄養教諭 | 若干名 | 若干名 | 若干名 | 3人程度 | 3人程度 |
| 合計 | 約1,500 | 約1,700 | 1,900 | 約1,700 | 約1,700 |
※R5=令和5年度採用(2022年夏実施)~R9=令和9年度採用(2026年夏実施)
募集人員は県の資料の表記どおりです(資料により「約」の有無が異なります。R8・R9は「令和9年度 志願状況」の表記に合わせています)。
出典:千葉県教育委員会・千葉市教育委員会「選考の結果について」各年度版、「令和9年度 志願状況について」
小学校:志願者は1,535人→1,104人と5年で28%減りましたが、募集人員も810人(R7)→650人(R9)に絞られています。志願倍率は1.5〜2.5倍で推移し、令和9年度は1.7倍。千葉県の中では門戸が広い区分と言えます(全国との比較は行っていません)。
中学校・中高共通:志願者は2,837人→2,333人。募集人員は690人→780人と増えたため、志願倍率は4.1倍→3.0倍に下がりました。令和9年度は志願者が前年比+47人と、久しぶりに増加しています。
特別支援教育:ここが5年間で一番大きく変わった区分です。募集人員は80人(R6)→170人(R9)と2倍以上に増えた一方、志願者は344人→260人と減少。その結果、志願倍率は4.3倍(R6)→1.5倍(R9)まで下がりました。志願倍率では全区分で最も低い状態です(実質倍率の参考値では小学校1.4倍、特別支援教育1.5倍です)。
養護教諭:志願者が増えている区分です(令和6年度採用の345人→令和9年度採用の414人。令和5年度採用は354人)。募集人員は50〜60人で横ばいなので、志願倍率は6.2〜7.7倍(県の公表値。表の志願者数÷募集人員とは特別選考の扱いが異なる場合があります)の高止まり。令和9年度採用は志願414人→第1次選考合格141人→第2次選考合格61人(実質6.8倍)と、千葉県で最も厳しい区分の一つです。
栄養教諭:募集3人程度に対し志願44人。志願倍率14.7倍。なお栄養教諭は千葉県のみの採用(千葉市の採用はありません)で、専門教科がマークシートではなく論文形式という点も他区分と異なります。

千葉県の倍率は、「志願者の減少」よりも「募集人員の増減」の影響を受けている面が大きいようです。特別支援教育が4.3倍から1.5倍になったのは、志願者も344人から260人に減りましたが、それ以上に募集人員を80人から170人へ倍以上に増やしたから。倍率の数字だけを見て一喜一憂するより、自分の校種・教科で今年何人採るのかを実施要項で確認するほうが、はるかに正確に状況をつかめますよ!
教科別の実質倍率|令和8・9年度採用の2年分でも1.3倍から20倍まで
令和9年度採用(2026年夏実施)も、令和8年度採用(2025年夏実施)も、教科別に志願者・1次合格者・2次合格者のすべてが公表されています。教科別に志願者・1次合格者・2次合格者が公表されているので、自分の教科の数字を確認しやすい資料です。自分の教科の「本当の厳しさ」を確認してください。
令和9年度採用(2026年夏実施)の教科別
2026年10月9日に公表された「選考の結果について」には、令和9年度採用についても校種・教科別の志願者・1次合格・2次合格が載っています。
| 校種・教科(令和9年度採用) | 志願者 | 1次合格 | 2次合格 | 実質倍率(参考) |
|---|---|---|---|---|
| 小学校 | 1,104人 | 972人 | 764人 | 1.4倍 |
| 中学校 技術 | 18人 | 14人 | 11人 | 1.6倍 |
| 国語 | 286人 | 213人 | 130人 | 2.2倍 |
| 社会 | 516人 | 257人 | 98人 | 5.3倍 |
| 数学 | 276人 | 211人 | 132人 | 2.1倍 |
| 理科 | 167人 | 131人 | 108人 | 1.5倍 |
| 音楽 | 113人 | 48人 | 28人 | 4.0倍 |
| 美術 | 35人 | 21人 | 16人 | 2.2倍 |
| 保健体育 | 642人 | 180人 | 94人 | 6.8倍 |
| 家庭 | 70人 | 42人 | 29人 | 2.4倍 |
| 英語 | 210人 | 157人 | 134人 | 1.6倍 |
| 高等学校(専門教科 計) | 108人 | 74人 | 36人 | 3.0倍 |
| 特別支援教育 | 260人 | 228人 | 174人 | 1.5倍 |
| 養護教諭 | 414人 | 141人 | 61人 | 6.8倍 |
| 栄養教諭 | 44人 | 11人 | 3人 | 14.7倍 |
| 総合計 | 4,263人 | 2,700人 | 1,818人 | 2.3倍 |
※実質倍率=志願者数÷2次選考合格者数(当ブログ算出の参考値)。1次合格者数には一次免除の特例選考の志願者を含み、2次合格者数には併願での合格者を含みます(原典の注記)。中学校の各教科は「中・高共通」の区分の数字です。
出典:千葉県教育委員会・千葉市教育委員会「令和9年度(令和8年度実施)千葉県・千葉市公立学校教員採用候補者選考の結果について」(2026年10月9日)
令和8年度採用(2025年夏実施)の教科別
| 校種・教科(令和8年度採用) | 志願者 | 1次合格 | 2次合格 | 実質倍率 |
|---|---|---|---|---|
| 小学校 | 1,075 | 933 | 815 | 1.3倍 |
| 中学校 技術 | 14 | 11 | 9 | 1.6倍 |
| 国語 | 296 | 215 | 128 | 2.3倍 |
| 社会 | 482 | 258 | 96 | 5.0倍 |
| 数学 | 257 | 207 | 118 | 2.2倍 |
| 理科 | 158 | 124 | 99 | 1.6倍 |
| 音楽 | 102 | 48 | 30 | 3.4倍 |
| 美術 | 30 | 26 | 20 | 1.5倍 |
| 保健体育 | 648 | 180 | 80 | 8.1倍 |
| 家庭 | 70 | 44 | 27 | 2.6倍 |
| 英語 | 229 | 188 | 118 | 1.9倍 |
| 高等学校(専門教科 計) | 126 | 81 | 33 | 3.8倍 |
| 特別支援教育 | 295 | 257 | 182 | 1.6倍 |
| 養護教諭 | 409 | 145 | 43 | 9.5倍 |
| 栄養教諭 | 41 | 10 | 2 | 20.5倍 |
| 総合計 | 4,232 | 2,727 | 1,800 | 2.4倍 |
※実質倍率=志願者数÷2次選考合格者数(当ブログ算出)。1次選考合格者数には第1次選考免除者を含み、2次選考合格者数には併願での合格者を含みます(いずれも原典の注記)。
出典:千葉県教育委員会・千葉市教育委員会「令和8年度(7年度実施)千葉県・千葉市公立学校教員採用候補者選考の結果について」
この表から、千葉県の選考には2つのタイプがあることが分かります。
- 【一次を通る人が多い。二次の比重が大きい】小学校・理科・美術・技術・特別支援教育・英語——一次通過率が80%を超える区分もあり、実質倍率は1.3〜1.9倍(令和8年度採用の表より。令和9年度採用の美術は一次通過率60.0%・実質倍率2.2倍です)。模擬授業と個別面接は各100点(令和9年度採用の「選考方針について」による配点)ですが、技術・美術・英語などは実技検査も対象です。特例選考による免除や、社会人特別選考のプレゼンテーションへの変更もあるため、自分の区分の内容を確認してください。
- 【一次通過率が低い】保健体育・社会・音楽・養護教諭・栄養教諭——一次通過率が2割台〜5割前後まで下がります。教職教養60点+専門教科100点+集団面接40点(令和9年度採用の「選考方針について」による配点)を、まず確実に取り切ることをおすすめします。
保健体育は令和8年度採用で648人が志願して2次合格80人(実質8.1倍)、令和9年度採用は642人志願で2次合格94人(実質6.8倍)。千葉県の保健体育は、千葉県の中でも実質倍率が高い区分です。一方、令和8年度採用の小学校は志願1,075人に対して第2次選考合格815人で、志願者数÷第2次選考合格者数は1.3倍です。合格者数は併願での合格を含むため、小学校の志願者本人の合格率とは限りません。
「ちば夢チャレンジ特別選考」の存在感|志願者の約3割がここ
千葉県の倍率を読むうえで見落とせないのが、大学3年次等を対象とするちば夢チャレンジ特別選考です。令和9年度採用では、志願者総数5,948人のうち1,685人(約28%)がこの選考でした。
| 対象 | 翌年度の選考(令和10年度採用)を一般選考で受験する予定の希望者。学生・新卒者・既卒者を問わない。昭和41年4月2日以降に生まれ、志願に必要な相当の普通免許状(実習免許状を除く)を有するか令和10年3月31日までに取得見込みの者等。欠格事由・特定性犯罪の前科がないことなど、要項2ページの出願資格も満たす必要があります。 |
| 受ける科目 | 第1次選考の「教職教養」と「専門教科」のみ(集団面接なし・面接カード/自己申告票の提出も不要) |
| 通過すると | 翌年度(令和10年度採用)の一般選考で、第1次選考は「集団面接」だけになる(筆記2科目が免除)。ただし翌年度1回限り。 |
| 注意点 | 通過しても、その年度の採用候補者名簿には登載されない(=その年に採用されるわけではない) |
| 令和9年度採用の実績 | 志願1,685人(小550・中高947・高28・特支54・養護106)→ 通過1,015人(通過率60.2%) |
※出典:令和9年度採用 実施要項「3 出願資格<ちば夢チャレンジ特別選考>」「<ちば夢チャレンジ特別選考について>」、「令和9年度 志願状況について」、「令和9年度 1次合格者(ちば夢チャレンジ特別選考)」
第1次選考で「集団面接」を行う予定とされていますが、変更されることもあると要項に明記されています。

大学3年次等を対象とする制度ですが、学生・新卒者・既卒者を問わず、令和10年度採用を一般選考で受験する予定の希望者が受けられます。通過率は約6割で、通過すれば、令和10年度採用の一次は集団面接だけになる予定で(要項では予定・変更の可能性ありとされています)、その1年間を模擬授業と個別面接の準備に使えるようになります。不合格でも、翌年に一般選考を受けること自体は妨げられないと考えられます(令和9年度採用の要項では、通過しなかった場合の扱いに関する記載を確認できていません)。私は「なりたいと思ったら、なりたいと思った時からなるための行動を始める」という考えを、動画でお話ししたことがあります。制度を使うかどうかは、要項を確認したうえで決めてください。
ちば夢チャレンジ以外にも、千葉県には第1次選考が全部免除になるルート(他県等現職特例選考・元教諭特例選考B・特別臨時的任用教諭特例選考・千の葉の先生養成塾生特別選考など)や、加点制度があります。専用記事で整理しています。
■ 千葉県・千葉市の特別選考と一次免除ルート|ちば夢チャレンジ・講師等特例・他県等現職・千の葉の先生養成塾・加点制度
選考枠|「倍率」の裏にあるもう1つの入口
千葉県には受験区分とは別に「選考枠」があります。まずその枠の中で選考し、枠で採用候補者にならなかった場合は各受験区分の中でさらに選考されるので、該当するなら申請を検討する価値があります。
| 選考枠 | 対象 | 募集人員(令和9年度採用) |
|---|---|---|
| 小学校英語教育推進枠 | 小学校の一般選考又は教職経験者特例選考の志願者で、小学校の免許と①〜③のいずれか ①中高いずれかの英語の免許取得または令和9年3月31日までに取得見込み ②CEFR B1相当以上の資格 ③その他、県・市が②に相当すると認めたもの | 60人程度 |
| 千葉県地域枠 | 千葉県・千葉市で公立学校教員として働くことを強く希望する者で、①高等学校段階で教員基礎コース等の課程を修了、または②「私大協働」で千葉県の教育課題に取り組み修了した者 (※新卒専願枠、複数教科枠との併願不可。小学校英語教育推進枠との併願可否は要項で確認してください) | 40人程度 |
| 複数教科枠 | 中学校の技術・家庭・美術のいずれか1つ+それ以外の中学校教科の免許(中学校のみを希望する者) (※新卒専願枠、千葉県地域枠との併願不可) | 30人程度 |
| 新卒専願枠 | 令和8年度卒業見込みと①、②の両方(※複数教科枠、千葉県地域枠、大学推薦との併願不可) ①中学技術・中高共通数学/理科/美術/家庭・高校情報のいずれかに志願 ②千葉県・千葉市の教員を第一希望とし、令和9年4月から確実に勤務できると大学が認めた者(確認書を提出できる者) | 数学・理科 各20人程度/技術・家庭・美術・情報 各5人程度 |
| 障害者特別枠 | 志願する受験区分の要件を満たし、身体障害者手帳・精神障害者保健福祉手帳・療育手帳のいずれかの交付を受けている者(手帳の期限が有効であること。全学校種・全教科) | 5人程度(令和9年度採用の志願状況では志願11人とされています) |
※募集人員はすべて当該学校種の募集人員に含まれます。志願書の記入上の注意では、小学校英語教育推進枠・新卒専願枠・複数教科枠・千葉県地域枠は併願不可とされています(枠ごとの併願の可否は要項で確認してください)。要件を証明する書類が提出期限(令和8年5月11日)までに提出されないと、その枠での選考は無効になります。
出典:令和9年度採用 実施要項「(3)選考枠」
小学校英語教育推進枠の60人程度は、小学校の募集人員約650人のうち1割弱にあたります。中高英語の免許を持っている、あるいはCEFR B1相当以上の資格(英検2級が目安とされますが、対応は要項のCEFR対照表で確認してください)を持っている小学校志望の方は、確認する価値があります。
倍率との付き合い方|「例年より高い」と感じたときに
ここまで見てきたように、千葉県の倍率は「募集人員」の増減に左右される面が大きく、自分の力では変えられない要因です。私自身は、倍率が高い年ほど「これで受かったらすごい」と前向きに捉えるようにしています。そのうえで、自分がコントロールできる準備に集中していきましょう。1分のショート動画にまとめています。
そして、合格できない人には、校種ごとに傾向があります。小学校は「厳しさと優しさのメリハリがない人」「ユーモアと臨機応変さがない人」「暗くて元気がなさそうな人」の3つ、中学校・高校は「人間性と教科の専門性のどちらかが欠けている場合が多いかなと思います」と、私は動画でお伝えしています。
■ 千葉県・千葉市の面接|実録3年分・受験者16名の質問と5年間の出題傾向
■ 千葉県・千葉市の模擬授業|実録15件のテーマ・流れ・評価の観点
よくある質問
Q. 千葉市の倍率は別に出ていますか?
A. 出ていません。千葉県と千葉市は合同で選考を実施しているため、公表される志願者数・合格者数は県・市の合計です。第2次選考の合格者が「千葉県公立学校教員採用候補者」か「千葉市公立学校教員採用候補者」かは、採用地区の希望をもとに県と市の協議で決定されます(希望と異なる場合があります)。採用地区は千葉市・葛南・東葛飾・北総・東上総・南房総の6地区で、自己申告票に第1・第2希望を記入します。
Q. 受験倍率(実際に会場に来た人での倍率)は分かりますか?
A. 千葉県は受験者数を公表していないため、算出できません。この記事の倍率はすべて志願者数をもとにしたものです。一般に、教員採用試験では志願者の一部が当日欠席するため、実際に会場に来た人だけで計算すると倍率はもう少し下がると考えられますが、これは推定になるので数字は出しません。
Q. 令和9年度採用の最終的な倍率は何倍でしたか?
A. 千葉県は受験者ベースの倍率を公表していません(公表されているのは志願倍率)が、第2次選考の結果は2026年9月29日に受験番号が発表され、10月9日に「選考の結果について」が公表されました。令和9年度採用は募集1,700人・志願4,263人・1次選考合格2,700人・2次選考合格1,818人(1次合格には一次免除の特例選考の志願者を、2次合格には併願での合格者を含みます)。志願者÷2次選考合格者の実質倍率は2.3倍(当ブログ算出の参考値。令和8年度採用は2.4倍)です。
Q. 名簿に登載されたら必ず採用されますか?
A. 実施要項には「名簿に登載されたことをもって直ちに採用されることにはなりませんが、ここ数年、『教育職員免許状が取得できなかった』『採用志願に当たり虚偽又は不正の行為をした』『教員に必要な適格性を欠くことが明らかとなった』等の事情がない限り、名簿登載者全員を採用しています」と明記されています。名簿の有効期間は選考の翌年度末までです。
Q. 不合格でも「特別臨時的任用教諭」の名簿に載ることがあると聞きました。
A. はい。実施要項に「第2次選考不合格者の中から、成績が上位の者を『特別臨時的任用教諭』候補者名簿に登載します」と明記されています。そして翌年度、この名簿に登載された方は(対象となる選考年度は要項で確認してください)特別臨時的任用教諭特例選考として出願でき、第1次選考が全部免除・第2次選考は個別面接のみになります(当該学校種・教科で臨時的任用教諭として任用されていることなどの要件あり)。千葉県で「もう一年」となったときの、最も有力なルートの1つです。
Q. 選考結果の点数は教えてもらえますか?
A. 口頭での情報提供を申し出ることができます。第1次選考不合格者は「第1次選考の総合評価による区分(3ランク)」「教職教養・専門教科の得点」「集団面接の判定(4ランク)」、第2次選考不合格者は「第2次選考の総合評価による区分(3ランク)」「教職教養・専門教科の得点」「集団面接の判定(4ランク)」「個別面接判定・模擬授業判定(いずれも4ランク)」。受験者本人が本人確認書類を持って千葉県教育庁教職員課(千葉県庁中庁舎8階)へ行く必要があり、電話・はがきでは受け付けられません。期間は結果発表日から1か月間(土日祝を除く午前10時〜正午、午後1時〜5時)。次の年のために、聞きに行くことをおすすめします。(令和9年度採用の要項に基づく内容です。年度によって変わる場合があるため、必ず当該年度の実施要項で確認してください。)
Q. 奨学金の返還支援があると聞きました。
A. 令和9年度採用の要項では、小学校・中学校・義務教育学校・特別支援学校の教諭志望者に対し、千葉県内の公立学校(高校を除く)に教諭として一定期間勤務することを条件に、日本学生支援機構第一種奨学金の返還を全額補助する制度です(千葉県教員不足解消に向けた奨学金返還緊急支援事業費補助金・千葉市教員奨学金返還サポート)。志願書に意向を書くだけでは対象にならず、別途、ちば電子申請サービスでの申請と「奨学金の借り入れを証する書類」の提出が必要です。詳細は千葉県のホームページで確認してください。
この記事は受験者の皆さんの報告で育ちます
倍率は公表資料で追えますが、「実際に面接で何を聞かれたか」「模擬授業のテーマは何だったか」は受験した方の報告でしか集まりません。千葉県・千葉市を受験された方は、ぜひ次の年の受験生のために教えてください。ご報告いただいた方には、お礼に「合格発表のあとどうなる?」ガイド(PDF)をお渡ししています。
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