【教員採用試験】茨城県の倍率|令和9年度採用の志願状況・最終結果と5年間の推移(校種別・教科別)

こんにちは、金井志津乃です! 

茨城県の小学校って倍率1倍台って本当ですか? でも養護教諭は20倍近いって聞いて……同じ県でそんなに違うんですか?

本当です。令和9年度採用は小学校1.48倍・栄養教諭21.50倍。同じ県で志願倍率が約14倍の差があります。しかも茨城県は令和9年度採用で採用予定数を一気に増やしました。教育委員会の公表資料5年分から、数字の裏側まで読み解いていきますね!

この記事では、茨城県公立学校教員選考試験の倍率について、令和9年度採用(令和8年度実施)の志願状況・第1次試験の結果・最終結果(第2次試験の合格者数)、そして令和5年度採用からの5年間の推移を、校種別・教科別・選考種別にまとめます。

この記事の根拠

  • 数字はすべて茨城県教育委員会が公表した資料(志願状況・第1次試験合格者・各年度の選考試験結果)から集計。当ブログで集計・算出した値は、その旨を表示しています。
  • 令和9年度採用の第1次試験合格者数は、公表された校種別の受験番号一覧6本を当ブログで集計したものです
  • 面接・模擬授業で「実際に聞かれた質問」は別記事にまとめています →茨城県の個人面接・模擬授業|実録10名の質問と5年分の出題傾向
  • 執筆:金井志津乃(高校地歴の教員採用試験に新卒合格・高校教員として6年半勤務・教採スクール「教員の学校」運営・YouTubeチャンネル登録者1.7万人・大学講演・教採専門誌「教員養成セミナー」への執筆経験)
この記事の「倍率」の定義(茨城県教育委員会の定義に統一)

志願倍率 = 志願者数 ÷ 採用予定数
合格倍率 = 志願者数 ÷ 第2次試験合格者数

茨城県は「受験者数」ではなく志願者数を分子に使うのが特徴です。多くの自治体で使われる「受験倍率(受験者÷合格者)」より数字がやや大きく出る傾向があります。以下の各表は、教育委員会の公表値をそのまま転記しています。

30秒でわかる|茨城県の倍率のポイント
  • 令和9年度採用の全体志願倍率は2.83倍(志願3,215人・採用予定約1,138人)。令和5年度採用の4.12倍から大きく低下。第2次試験の合格者は1,369人で、合格倍率は2.35倍(令和8年10月15日公表)。
  • 採用予定数が前年(令和8年度採用)から約172人増(約966名→約1,138名)。特に小学校は約410名→約510名へ。
  • 校種差が非常に大きい:小学校1.48倍・特別支援2.18倍に対し、養護教諭19.38倍・栄養教諭21.50倍
  • 教科差も大きい:中学校は保健体育12.94倍・社会6.08倍に対し美術0.95倍・技術1.00倍
  • 第2次試験の合格者は採用予定数を上回っています(公表人数では、令和9年度採用は予定約1,138名に対し1,369人、令和8年度採用は予定約966名に対し1,247人が合格)
  • 令和9年度採用の第1次試験合格者は1,837人(当ブログ集計)。1,837÷3,215は約57%ですが、集計対象が異なるため厳密な通過率ではありません。
お読みいただく前に

この記事は各自治体の実施要項等をもとに記載しています。ただし、日程や制度の変更、こちらの見落としがないとは言い切れません。最後は必ず、各自治体の実施要項をご自身でご確認ください。

目次

令和9年度採用(令和8年度実施)の志願状況と第1次試験の結果

区分採用予定数志願者数志願倍率前年の志願倍率第1次合格者
(当ブログ集計)
小学校教諭約510名757名1.48倍1.75倍684人
中学校教諭約300名963名3.21倍3.44倍518人
高等学校教諭約185名783名4.23倍5.06倍368人
特別支援学校教諭約120名262名2.18倍1.96倍206人
教諭計約1,115名2,765名2.48倍2.77倍1,776人
養護教諭約21名407名19.38倍18.23倍53人
栄養教諭約2名43名21.50倍11.50倍6人
全体約1,138名3,215名2.83倍3.16倍1,837人

※志願倍率=志願者数÷採用予定数(教育委員会の定義)。志願者数には大学3年生を対象とした前倒し選考、離職者・スペシャリスト・前年度2次試験合格者を対象とした特別選考の志願者は含まれません。第1次試験合格者数は、県教育委員会が公表した合格者受験番号一覧を当ブログで数えたもので、第1次試験が免除される特別選考(前倒し選考通過者・大学等推薦・講師等経験者【区分B】など)の合格者を含みます。全体1,837人には「前年度第2次試験合格者を対象とした特別選考」の2人を含みます。教諭計1,776人は小・中・高・特別支援の合計。
出典:茨城県教育委員会「令和8年度実施(令和9年度採用)茨城県公立学校教員選考試験の志願状況について」「第1次試験合格者」

注目は小学校です。志願者757人に対して採用予定が約510人。しかも第1次試験合格者は684人——志願者の9割が二次に進んでいる計算になります(一次免除の方を含みます)。茨城県の一般選考の第1次試験は専門教科・科目1科目だけ(SPI3による特別選考を除く)なので、筆記対策を効率よく進めて一次を最短で通過し、二次の面接と模擬授業の対策に時間を使えるようにしていくのが、一つの考え方です。

令和9年度採用の最終結果|2次合格1,369人・合格倍率2.35倍(令和8年10月15日公表)

令和9年度採用の第2次試験の合格者の受験番号は、令和8年8月7日(金)に発表されました。人数と倍率の入った「令和8年度実施茨城県公立学校教員選考試験の結果について」は令和8年10月15日に公表されています。全体では、志願3,215人に対して第2次試験の合格者は1,369人、志願倍率は2.83倍・合格倍率は2.35倍でした(茨城県の公表値。合格倍率は志願者数÷第2次試験合格者数で、受験者数の列は公表資料にありません)。

区分採用予定数志願者数志願倍率2次合格者数合格倍率
小学校教諭約510名757名1.48倍598人1.27倍
中学校教諭約300名963名3.21倍399人2.41倍
高等学校教諭約185名783名4.23倍205人3.82倍
特別支援学校教諭約120名262名2.18倍143人1.83倍
教諭計約1,115名2,765名2.48倍1,345人2.06倍
養護教諭約21名407名19.38倍22人18.50倍
栄養教諭約2名43名21.50倍2人21.50倍
全体約1,138名3,215名2.83倍1,369人2.35倍

※志願倍率=志願者数÷採用予定数、合格倍率=志願者数÷第2次試験合格者数(茨城県教育委員会の定義)。志願者数には、前年度第2次試験合格者・離職者・スペシャリストを対象とした特別選考の志願者を含みません。
出典:茨城県教育委員会「令和8年度実施茨城県公立学校教員選考試験の結果について」(令和8年10月15日公表)

小学校は志願者757人に対して2次合格が598人で、合格倍率は1.27倍。養護教諭は志願407人に対して合格22人(18.50倍)、栄養教諭は志願43人に対して合格2人(21.50倍)と、校種で大きな差が出ています。第2次試験の合格者が採用予定数(約1,138名)を上回っています(令和8年度採用も同様でした)。

5年間の推移|志願倍率は4.12倍→2.83倍へ

教育委員会が毎年公表する「茨城県公立学校教員選考試験の結果について」から、令和5年度採用(2022年夏実施)以降の全体の推移をまとめました。

採用年度(実施)採用予定数志願者数志願倍率2次合格者数合格倍率
令和5年度(2022年夏)約918名3,780人4.12倍989人3.82倍
令和6年度(2023年夏)約944名3,558人3.77倍1,171人3.04倍
令和7年度(2024年夏)約965名2,911人3.02倍1,190人2.45倍
令和8年度(2025年夏)約966名3,054人3.16倍1,247人2.45倍
令和9年度(2026年夏)約1,138名3,215人2.83倍1,369人2.35倍

※合格倍率=志願者数÷第2次試験合格者数(教育委員会の定義)。令和6年度採用の2次合格者数は、当初公表資料では1,123人(小学校491人)でしたが、翌年度の資料では1,171人(小学校539人)に改訂されています。本表は新しいほうの数字を採用しました。
出典:茨城県教育委員会「令和6年度採用/令和7年度採用/令和8年度採用(令和7年度実施)茨城県公立学校教員選考試験の結果について」、「令和8年度実施 志願状況について」「令和8年度実施 結果について」(令和9年度採用・令和8年10月15日公表)

ポイントは3つです。①志願者は令和7年度採用で2,911人まで落ち込み、その後2年連続で増加(3,054→3,215人)。②一方で採用予定数は約918名→約1,138名と5年で約220名増。③その結果、志願倍率は4.12倍→2.83倍へ大きく低下しました。第2次試験の合格者は令和9年度採用で1,369人まで増え、合格倍率も令和8年度採用の2.45倍から2.35倍へ下がっています。「令和9年度採用は、志願者が増えても前年より志願倍率が下がっている」——採用予定数の伸びが志願者の伸びを上回っている状態です。

校種別の志願倍率の推移

区分R5R6R7R8R9
小学校教諭2.532.221.931.751.48
中学校教諭4.654.423.293.443.21
高等学校教諭6.595.934.695.064.23
特別支援学校教諭2.542.261.761.962.18
養護教諭23.7917.5210.8518.2319.38
栄養教諭11.7515.6718.5011.5021.50
全体4.123.773.023.162.83

※単位は「倍」(志願者数÷採用予定数)。R5=令和5年度採用(2022年夏実施)…R9=令和9年度採用(2026年夏実施)。

校種別の合格倍率(志願者÷2次合格者)の推移

区分R5R6R7R8R9
小学校教諭2.291.691.511.331.27
中学校教諭4.303.712.792.562.41
高等学校教諭6.494.853.573.923.82
特別支援学校教諭2.442.021.621.801.83
養護教諭22.2015.338.9514.8518.50
栄養教諭11.7511.759.259.2021.50
全体3.823.042.452.452.35

志願者数と第2次試験合格者数の推移

区分R5R6R7R8R9
小学校 志願者1,012909790718757
小学校 2次合格441539524538598
中学校 志願者1,3021,237922964963
中学校 2次合格303333331376399
高等学校 志願者857771610709783
高等学校 2次合格132159171181205
特別支援 志願者229226194216262
特別支援 2次合格94112120120143
養護教諭 志願者333368358401407
養護教諭 2次合格1524402722
栄養教諭 志願者4747374643
栄養教諭 2次合格44452

小学校:志願者は1,012人→757人と減りましたが、2次合格者は441人→598人へ約160人増。合格倍率は2.29倍→1.27倍まで下がりました。令和9年度採用は採用予定数がさらに約100名増え(約410名→約510名)、2次合格者も538人から598人に増えています。数字のうえでは、茨城県で最も門戸が広い区分です。

中学校:志願者が4年で1,302人→963人と大きく減った一方、2次合格者は303人→399人へ増加。合格倍率は4.30倍→2.41倍と急速に下がっています。

高等学校:かつて6.49倍だった合格倍率が令和9年度採用は3.82倍まで低下。令和9年度採用は採用予定数が約140名→約185名と45名も増えました(保健体育6名程度→15名程度、英語20名程度→30名程度など)。高校志望の方にとって、いまは追い風の年です。

特別支援学校:採用予定数が令和5年度採用の約90名から令和9年度採用の約120名へ増えています。ただし志願者も194人→262人と増えたため、志願倍率は1.76倍→2.18倍へ反転。2次合格者は143人で、合格倍率は1.83倍です。それでも全校種の中では低い水準です。

養護教諭・栄養教諭:志願者はほぼ横ばい(養護330〜400人台、栄養37〜47人)なのに、採用予定数が年によって養護14〜33名、栄養2〜4名と変わるため、志願倍率が10.85倍〜23.79倍の間で乱高下します。令和9年度採用の合格倍率は養護教諭18.50倍(2次合格22人)、栄養教諭21.50倍(2次合格2人)でした。この区分は、受験する年度の採用予定数を真っ先に確認してください。

茨城県の倍率は、「志願者の増減」より「採用予定数の増減」で大きく動いている傾向があります。倍率の数字だけを見て一喜一憂するより、自分の校種・教科で何人採るのかを見るほうが、はるかに正確に状況をつかめますよ!

教科別の倍率|中学校は保健体育12.94倍、美術0.95倍

茨城県は教科別の志願状況を公表しています。校種の倍率よりも、教科の倍率のほうを重視して見ておくことをおすすめします。

中学校教諭採用予定数志願者数志願倍率前年の志願倍率第1次合格者
(当ブログ集計)
国語42名程度88名2.10倍2.28倍79人
社会39名程度237名6.08倍6.92倍89人
数学42名程度107名2.55倍2.68倍91人
理科49名程度87名1.78倍1.49倍69人
音楽17名程度27名1.59倍1.88倍24人
美術22名程度21名0.95倍1.40倍18人
技術20名程度20名1.00倍0.81倍20人
家庭11名程度21名1.91倍2.50倍18人
保健体育18名程度233名12.94倍13.33倍54人
英語40名程度122名3.05倍2.65倍56人
合計300名程度963名3.21倍3.44倍518人

※第1次合格者は、県教育委員会公表の受験番号一覧を教科ごとに当ブログで集計したもの(一次免除者を含む)。
出典:茨城県教育委員会「令和8年度実施 志願状況について」「第1次試験合格者(中学校)」

高等学校教諭採用予定数志願者数志願倍率前年の志願倍率
国語26名程度77名2.96倍2.70倍
世界史5名程度41名8.20倍8.00倍
日本史6名程度87名14.50倍13.60倍
地理6名程度22名3.67倍3.60倍
公民5名程度50名10.00倍8.75倍
数学17名程度79名4.65倍5.05倍
物理5名程度25名5.00倍4.40倍
化学6名程度21名3.50倍4.80倍
生物6名程度32名5.33倍5.80倍
地学2名程度1名0.50倍3.00倍
保健体育15名程度154名10.27倍22.67倍
音楽5名程度20名4.00倍10.00倍
美術4名程度15名3.75倍14.00倍
書道3名程度12名4.00倍8.00倍
英語30名程度54名1.80倍2.60倍
家庭13名程度21名1.62倍2.63倍
農業6名程度7名1.17倍2.25倍
工業8名程度17名2.13倍1.83倍
商業9名程度29名3.22倍5.00倍
情報4名程度16名4.00倍4.40倍
福祉1名程度2名2.00倍3.00倍
技術1名程度1名1.00倍0.00倍
水産/看護各1名程度各0名—1.00倍/0.00倍
合計185名程度783名4.23倍5.06倍

※出典:茨城県教育委員会「令和8年度実施(令和9年度採用)茨城県公立学校教員選考試験の志願状況について」

高校の保健体育が22.67倍→10.27倍、美術が14.00倍→3.75倍と、1年で大きく動いています。採用予定数がそれぞれ6名→15名、1名→4名と増えたことが主な要因と考えられます。「去年は激戦だったから」だけで受験先を決めるのは、茨城県では危険な場合があります。志願状況が公表されたら、自分の教科の数字を確認することをおすすめします(公表時期は、受験する年度の県教育委員会の発表で確認してください)。

特別選考の志願状況|一次免除ルートが年々拡大している

茨城県の倍率を読むうえで見落とせないのが、第1次試験が免除される受験者の多さです。令和9年度採用の主な内訳を挙げます。

選考・特例令和9年度採用の志願者数令和9年度採用の合格者数前年(令和8年度採用)
大学3年生前倒し選考の通過者(第1次試験免除)377名(小197・中110・高36・特支30・養3・栄1)324名(小185・中90・高21・特支27・養1・栄0)—(小学校のみの制度だった)
小学校担任経験(第1次試験免除)44名42名47名
現職教諭等在職者(一次+二次の口述・実技免除)46名37名56名
英語の資格による一部試験の免除51名33名50名
教員資格認定試験受験者(第1次試験免除)5名3名—
講師等経験者特別選考【区分A】183名(採用予定105名)53名202名
講師等経験者特別選考【区分B】(第1次試験免除・令和9年度採用で新設)176名(採用予定107名)102名—
大学等推薦特別選考(第1次試験免除)38名(採用予定64名)38名44名(結果資料では41名)
鹿行地域勤務希望者特別選考高校23名・特別支援22名高校5名・特別支援11名特別支援24名
外部試験(SPI3)による特別選考74名(採用予定約200名)12名84名
令和9年4月2日以降に免許取得見込みの方(令和9年度採用で新設)小学校46名・特別支援18名小学校38名・特別支援3名—
障害者を対象とした選考10名(採用予定10名程度)0名12名
加点制度の利用者657名288名882名(結果資料。志願状況資料では885名)
大学3年生を対象とした前倒し選考(翌年度の一次免除を狙う受験)864名(小302・中257・高146・特支36・養113・栄10)510名が通過(小282・中145・高51・特支29・養2・栄1)705名

※出典:茨城県教育委員会「令和8年度実施 志願状況について」「令和8年度実施 結果について」(令和8年10月15日公表。令和9年度採用の合格者数)「令和7年度実施 結果について」、令和9年度採用 実施要項。加点制度の利用者が前年から減ったのは、前倒し選考通過者の扱いが変わり加点制度の対象外になったためと、県の結果資料に注記があります。
講師等経験者特別選考Aの105名・Bの107名は、実施要項の「若干名」を統計上の人数に換算した結果資料の値です。Aでは高校の一部教科を1名、養護を4名、Bでは高校の一部教科を1名として集計されています。

特に見てほしいのが2つ。ひとつは大学3年生を対象とした前倒し選考が864名まで拡大していること。令和7年度実施では705名が志願して451名が通過(小学校は247名中235名=約95%が通過)、令和8年度実施では864名が志願して510名が通過(小学校は302名中282名=約93%)。もうひとつは大学等推薦特別選考で、令和8年度実施(令和9年度採用)は志願38名に対し合格38名、令和7年度実施は志願41名に対し合格41名(いずれも全員合格)、令和6年度実施も50名中50名でした。採用予定枠(60〜64名程度)に対して志願が少ないため、推薦をもらえる立場にある方にとっては有利なルートになっていると考えられます。

令和8年度採用の実績を見ると、「いばらき輝く教師塾」修了生特別選考は志願94名→合格50名、神栖特別支援学校開校に伴う特別選考は志願24名→合格12名でした。茨城県はルートがたくさんあって、要項を読むだけで一苦労。自分がどれに当てはまるかは、専用記事で早見表にしています。

別日程の特別選考の結果。「スペシャリストを対象とした特別選考」「離職者を対象とした特別選考」「実習助手選考」の合格者は、予告どおり令和8年10月15日(木)に発表されました(予告:茨城県教育委員会・2026年10月5日掲載)。同日公表の「結果について」では、離職者を対象とした特別選考が志願8名→合格8名、スペシャリストを対象とした特別選考が志願20名→合格8名、実習助手選考が志願45名→合格7名でした。第2次試験の合格者(受験番号)は8月7日に発表済みで、この3つの選考は別日程での発表でした。

■ 茨城県の特別選考と一次免除ルート|大学3年生前倒し・大学等推薦・講師等経験者・加点制度

受験会場|志願者の3人に1人以上が県外会場

令和9年度採用の第1次試験は、会場が全国6か所+SPI3テストセンターでした。会場別志願者数はこちらです。

会場水戸東京仙台名古屋大阪福岡SPI3合計
小学校509151132144217757
中学校5582791516701015963
高等学校421263172040616783
特別支援学校20127637117262
養護教諭16815512303327407
栄養教諭22101260243
合計1,879885649220021743,215

※出典:茨城県教育委員会「令和8年度実施 志願状況について」。
令和9年度採用の第2次試験は水戸市内の学校で実施されました(会場は、受験する年度の実施要項・受験票で確認してください)。

水戸会場は1,879人(58%)で、残り1,336人(42%)は県外会場またはSPI3です。養護教諭にいたっては水戸168人に対し東京155人と、ほぼ半々。県外会場やSPI3を選べるため、他県から受けやすい自治体だと言えますが、併願者数はこの数字からは分かりません。令和9年度採用の一次は5月10日・専門教科1科目だけだったので、併願先としても組みやすい日程だったと考えられます。

倍率との付き合い方|「例年より高い」と感じたときに

ここまで見てきたように、茨城県の倍率は「採用予定数」で大きく動きます。つまり自分の力では変えられない要因です。私自身は、倍率が高い年ほど「これで受かったらすごい」と前向きに捉えるようにしています。そのうえで、自分がコントロールできる準備に集中していきましょう。1分のショート動画にまとめています。

そして令和9年度採用の茨城県の二次は個人面接240点+模擬授業240点(特別支援学校教諭は模擬授業のかわりに集団活動240点)。倍率が下がっても、二次の面接と授業で選ばれるという構造は変わりません。ただし、中高の英語は口述試験100点、指定の実技教科は実技試験100点が加わり、580点(中高英語・実技教科)となります。ただし現職教諭等在職者・大学等推薦などでは口述試験や実技試験が免除される場合があります。合格できない人には、校種ごとに傾向があります。小学校は「厳しさと優しさのメリハリがない」「ユーモアと臨機応変さがない」「暗くて元気がなさそう」の3つ、中高は「人間性と教科の専門性のどちらかが欠けている」場合が多い、というのが私の印象です。

■ 茨城県の個人面接・模擬授業|実録10名の質問と5年分の出題傾向

よくある質問

Q. 倍率が低い校種は「受かりやすい」と考えていい?

A. 半分は正しいです。小学校(志願倍率1.48倍)や特別支援学校(2.18倍)は数字のうえで門戸が広く、しかも一般選考の第1次試験は専門教科・科目1科目だけ(SPI3による特別選考を除く)。ただし二次は個人面接240点+模擬授業240点(特別支援学校教諭は個人面接240点+集団活動240点。中高の英語・実技教科は、免除対象者を除き、口述試験または実技試験100点が加わり580点)で、一定の基準に達しない項目が1つでもあると不合格と令和9年度採用の実施要項に明記されています。「倍率が低いから合格しやすい」ではなく、「倍率が低いから、二次で選ばれる準備に全力を注げる」と捉えてください。

Q. 第1次試験の合格ラインは公表されていますか?

A. 令和9年度採用の実施要項では、合格ラインの事前公表に関する記載を確認できていませんが、不合格者には「順位」「専門教科・科目の得点」「合格最低点」が通知されます(実施要項「選考試験結果の情報提供について」)。第2次試験の不合格者にも、順位と「個人面接」「模擬授業」「集団活動」「口述試験」「実技試験」の得点合計・合格最低点が通知されます。自分の位置が数字で分かる県なので、再挑戦の戦略が立てやすいのが茨城県の良いところです。

Q. 最終的な倍率はいつ確定しますか?

A. 第2次試験の合格者の受験番号は、令和9年度採用では令和8年8月7日に発表されました(ほかの年度の発表日は、受験する年度の要項・県教育委員会のホームページで確認してください)。人数・倍率の統計が入った「選考試験の結果について」は、その後に県教育委員会のホームページで公表され、令和9年度採用分は令和8年10月15日に公表されました(2次合格1,369人・合格倍率2.35倍。校種別・教科別の数字も同資料にあります)。

Q. 第2次試験の合格者数が採用予定数より多いのはなぜ?

A. 茨城県は第2次試験の合格者を「採用候補者名簿」に登載する方式で、公表人数では第2次試験合格者が採用予定数を上回っています。令和9年度採用は採用予定約1,138名に対し合格1,369人、令和8年度採用は採用予定約966名に対し合格1,247人でした。名簿登載の有効期間は原則として令和9年4月1日から令和10年3月31日までです。

Q. 茨城県に政令指定都市の別実施はありますか?

A. ありません。茨城県内に政令指定都市はなく、この記事の数字は県内全域(市立学校を含む)のものです。ただし特別支援学校教諭は「県立特別支援学校への配置を予定していますが、市立特別支援学校へ配置になる場合もあります」と令和9年度採用の実施要項に記載されています。

Q. 小論文の倍率への影響は?

A. 令和9年度採用の一般選考の試験内容・配点表に小論文はありません。ただし、別日程の「離職者を対象とした特別選考」「スペシャリストを対象とした特別選考」では、小論文が課されます。過去の出題テーマは資料として別記事に残しています。

■ 茨城県の小論文(論作文)|一般選考では実施なし。過去の出題テーマと、代わりに問われるもの

この記事は受験者の皆さんの報告で育ちます

倍率は公表資料で追えますが、個別の面接で聞かれた質問や当日の進行は、受験者の方の報告が参考になります。模擬授業のテーマは県の公式資料でも確認できます。茨城県を受験された方は、ぜひ次年度以降の受験生のために教えてください。ご報告いただいた方には、お礼に「合格発表のあとどうなる?」ガイド(PDF)をお渡ししています。

■ 教採 過去問データベース|受験報告フォーム

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