こんにちは、金井志津乃です!

さいたま市の二次試験って、個人面接の中で「教科の質問」があるって聞きました。埼玉県とは全然違うんですか?

まったく違います! さいたま市の個人面接は、実施要項に「個人面接、教科等の専門性に係る質問」とはっきり書かれているんです。私たちが集めた過去5年・945問のデータでも、個人面接の質問は「授業と評価の話」が目立ちました。志望動機だけ準備していくと、足元をすくわれやすいと思います。
この記事では、さいたま市立学校教員採用選考試験の第2次試験について、実施要項の配点と、過去5年分の出題データから、内容・日程・傾向を整理します。さいたま市は埼玉県とは完全に別の試験です。この記事の数字に埼玉県分は一切含まれません。
この記事の根拠
- 令和9年度採用(2026年夏実施)の受験者報告1件を「令和9年度採用の報告」として追加収録
- 日程・試験項目・配点・提出書類・実技は令和9年度採用(令和8年度実施)さいたま市立学校教員採用選考試験実施要項から
- 出題傾向は、過去5年分(令和4年度〜8年度採用)のさいたま市の面接945問を独自に集計・分析——個人面接715問・集団面接229問を分けて数えています
- 倍率は、さいたま市教育委員会が公表した志願状況・実施結果から
- 受験者の実録は、令和8年10月時点で2名分(令和7年度採用・中学高校 英語と、令和9年度採用・中学校)です。正直に書きます。この記事は皆さんの報告で育ちます
- 執筆:金井志津乃(高校地歴の教員採用試験に新卒合格・高校教員として6年半勤務・教採スクール「教員の学校」運営・YouTubeチャンネル登録者1.7万人・大学講演・教採専門誌「教員養成セミナー」への執筆経験)
出願:4月6日(月)9:00〜5月7日(木)16:00(インターネット出願/オンライン市役所さいたま)
受験票のダウンロード:6月16日(火)から
第1次試験:7月5日(日)/第1次試験結果通知:7月24日(金)
第2次試験(プレゼンテーション試験):7月18日(土)・19日(日)のいずれか1日 ※プレゼン特別・パイオニア特別のみ
第2次試験(受験者全員):8月8日(土)=適性検査・論文試験・個人面接
第2次試験(実技対象者のみ):8月9日(日)
第2次試験(受験者全員):8月22日(土)・23日(日)のいずれか1日=集団面接
第2次試験結果通知:9月30日(水)/採用候補者意向聴取:11月2日(月)(要項では開催を予定とされていました)
出典:令和9年度採用(令和8年度実施)さいたま市立学校教員採用選考試験実施要項。第2次試験は2つの日程に分かれていて、8月8日から集団面接の日まで2週間あきます。個人面接が終わっても、まだ100点分残っているということです。※令和10年度採用の日程は、実施要項の公開後に更新します。
この記事は各自治体の実施要項等をもとに記載しています。ただし、日程や制度の変更、こちらの見落としがないとは言い切れません。最後は必ず、各自治体の実施要項をご自身でご確認ください。
さいたま市の試験|30秒でわかる基本情報
| 個人面接 | 1人につき20分程度。実施要項の記載は「個人面接、教科等の専門性に係る質問」。第2次のみ(8月8日) |
| 集団面接 | 第1次と第2次の2回あります(第1次試験を免除された受験者は第2次のみ)。第1次は1グループにつき20分程度、第2次は1グループにつき30分程度(8月22日または23日) |
| 論文試験 | 第2次で学校教育に関する論題・1題・45分・800字以内。特別支援教育担当教員は第1次で「特別支援教育に関する論題」を60分(小論文の記事はこちら) |
| 適性検査 | 第2次(8月8日)に実施。配点表には点数の記載がありません |
| 実技 | 8月9日。小学校の音専特別・英語特別、中高中等の音楽・美術・保健体育・技術・家庭・グローバル・スタディ(英語)、養護教員が対象(100点) |
| 面接官の人数 | 過去問集の記載では個人面接は試験員3人、集団面接は試験員2〜3人・受験者4〜5人が中心 |
| 提出書類 | 自己申告書は第1次試験当日(7月5日)に提出します(第1次試験を免除された受験者は、第2次試験当日〔8月8日〕に提出)。選考方針にも「自己申告書、志願書等を参考資料として総合的に検討」と明記(書き方はこちら) |
| 埼玉県との関係 | さいたま市は埼玉県とは別に試験を実施。しかも令和9年度採用のさいたま市の第1次試験日は7月5日(日)です。埼玉県の日程と併願の可否は出願前に公式案内で確認してください |
出典:令和9年度採用 実施要項/面接官の人数は市販の全国版過去問集の形式記載(令和4年度〜8年度採用)より
※時間について、原典どうしで記載が違います。令和9年度採用の実施要項は個人面接を「1人につき20分程度」としていますが、過去問集の形式記載では過去数年にわたり「面接官3人・受験者1人・25分」「同・30分」という記録が最も多く残っています。20分で終わる前提ではなく、25〜30分話し続けられる準備をしておくのが安全です。集団面接も、要項は第1次20分程度・第2次30分程度ですが、過去には第1次で30分という記録もあります。
配点で見ると「面接が主役」だとすぐ分かります
| 試験項目 | 第1次(一般選考) | 第1次(特別支援教育担当教員) | 第2次 |
|---|---|---|---|
| 筆答試験(教科等専門分野) | 100点(60分) | — | — |
| 筆答試験(一般教養・教職科目) | 100点(60分) | — | — |
| 論文試験 | — | 100点(60分) | 100点(45分・800字以内) |
| 面接試験(集団面接) | 150点(20分程度) | 150点(20分程度) | 100点(30分程度) |
| 面接試験(個人面接) | — | — | 150点(20分程度) |
| 実技試験 | — | — | 100点(対象者のみ) |
| 合計 | 350点満点に換算 | 350点満点に換算 | 450点(実技あり)/350点(実技なし) |
出典:同要項「11 選考方針、各試験項目の配点」

ここ、よく見てください。一般選考(特別支援教育担当教員を除く)で実技のない区分だと、第1次350点・第2次350点を合わせた700点のうち面接だけで400点。配点の6割近くが面接です。しかも第1次の集団面接150点は、筆答2科目(200点)に迫る重さ。さいたま市は「筆記が通ってから面接対策」では間に合いにくい自治体だと考えられます。
さいたま市の倍率|令和9年度採用の志願状況
さいたま市教育委員会が公表した令和9年度採用(2026年夏実施)の志願状況です。志願者1,025人・採用見込数213人・志願倍率4.8倍。令和8年度採用(1,050人・230人・4.6倍)から、採用見込数が17人減って倍率がわずかに上がりました。
| 志願区分 | 志願者 | 採用見込数 | 志願倍率 | 前年の倍率 |
|---|---|---|---|---|
| 小学校教員 | 435人 | 90人 | 4.8倍 | 3.9倍 |
| 中学校・高等学校・中等教育学校教員 | 436人 | 90人 | 4.8倍 | 4.9倍 |
| 特別支援教育担当教員(小学校) | 39人 | 20人 | 2.0倍 | 2.0倍 |
| 特別支援教育担当教員(中学校) | 15人 | 5人 | 3.0倍 | 8.0倍 |
| 養護教員 | 65人 | 5人 | 13.0倍 | 13.2倍 |
| 栄養教員 | 35人 | 3人 | 11.7倍 | 15.0倍 |
| 合計 | 1,025人 | 213人 | 4.8倍 | 4.6倍 |
※志願倍率=志願者数÷採用見込数(さいたま市の公表定義)。出典:さいたま市「さいたま市立学校教員採用選考試験志願状況」(令和9年度採用・令和8年度実施)。このほか大学3年生Step Up選考に165人(前年192人)が志願しています。
なお、令和9年度採用の第2次試験結果は9月30日(水)に発表されました。同日に合格者の受験番号が公表され、結果通知が発送されました。人数・倍率の統計表は、令和8年10月10日時点で公表されていません。教科別の合格者数、5年間の推移、二次でどれくらい絞られるのかは、倍率の専用記事にまとめました。
■ さいたま市の倍率|令和9年度採用の志願状況と5年間の推移(校種別・教科別)
■ さいたま市の特別選考と一次免除ルート|大学3年生Step Up・教師塾『夢』・大学推薦・臨任・補欠者・加点制度
① 個人面接|さいたま市の本丸は「教科等の専門性に係る質問」
ここが、さいたま市を受けるうえでいちばん押さえたいポイントです。実施要項の第2次試験の欄には、こう書かれています。
面接試験 ○個人面接、教科等の専門性に係る質問 1人につき20分程度
(令和9年度採用 さいたま市立学校教員採用選考試験実施要項「10 第2次試験」より)
私たちは、市販の全国版過去問集5年分(令和4年度〜8年度採用)に収録されたさいたま市の面接945問を、個人面接715問・集団面接229問に分けて集計しました。すると、個人面接の性格がはっきり見えてきます。
| 個人面接715問に出てくる話題 | 傾向 |
|---|---|
| 授業づくり・教材・単元・指導 | 最も多い |
| 評価・観点別評価・見取り | 次に多い |
| 学習指導要領(「解説」を含む)を名指しした設問 | 多め |
| ICT・端末・デジタル | 一定数あり |
| 安全・事故防止・危機管理 | 一定数あり |
| 特別支援・合理的配慮 | 一定数あり |
| 保護者対応 | 少なめ |
| 志望動機・長所短所などの「人物」系 | 少なめ |
※当ブログが市販の全国版過去問集(令和4年度〜8年度採用・さいたま市の個人面接715問)をキーワードで集計し、傾向として示したものです。1問が複数の話題にまたがる場合は重複して数えています。
志望動機や長所短所は、確認できた範囲では個人面接で少なめ。そのかわり、授業と評価の話が大きな割合を占めます。しかも聞かれ方が独特で、「説明してください」「答えてください」で終わる設問や、「具体的に」を含む設問が目立ちます——つまり口頭試問に近い形だと考えられます。
校種別に見ると、準備すべき範囲が変わります
| 小学校 | 国語・社会・算数・理科・生活・音楽・図画工作・家庭・体育・外国語から教科を横断して1問ずつ問われる形。「この教科のこの内容を、どう指導しますか」「気をつける点を具体的に1つ」といった問い方が中心です |
| 中学校・高校・中等教育学校 | 受験教科の学習指導要領解説の記述と、教科の基礎知識そのものの両方。「学習指導要領では◯◯をどう捉えていますか」「簡潔に2つ答えてください」という形式が繰り返し出ています |
| 特別支援教育担当教員 | 個別の指導計画・自立活動・支援の実際。「講師のときに難しいと感じたことは」のように経験を問う質問も混ざります |
| 養護教員 | 現代的な健康課題、保健領域の指導内容、学校保健の実務 |
| 栄養教員 | 食育の授業、給食管理、食に関する指導の全体計画 |
特に小学校を受ける方は要注意です。全教科について「指導のポイントを30秒で説明できる」状態を作らないと、20分の面接でどこかで詰まりやすくなります。逆に言えば、ここは筆記の勉強を生かしやすい面接でもあります。教職教養と教科専門の勉強を「面接で口に出して言えるか」という基準でやり直すのが、さいたま市対策として有効だと考えています。

「授業のことなんて、まだ現場を知らないから語れない」と思う方こそ、この動画を見てください。私が面接で授業の話をどう組み立てているか、実演で見るのが一番早いです。
「指導と評価の一体化」は、複数の年度で出ているテーマ
確認できた個人面接の設問では、評価に関する質問が多めでした。全国と比べても多い傾向です。「知識・技能をどう評価するか」「主体的に学習に取り組む態度をどう見取るか」「ノートの何を見て評価するか」——このあたりは校種を問わず、複数の年度で出ています。
対策としては、観点別学習状況の評価の3観点(知識・技能/思考・判断・表現/主体的に学習に取り組む態度)を、自分の受験教科の具体例で説明できるようにすること。「主体的に学習に取り組む態度」については、「粘り強い取組を行おうとする側面」と「自らの学習を調整しようとする側面」の2つを分けて語れると強いです。
ICT・安全は、確認できた範囲で全国と比べて多めの分野
確認できた面接の設問を全国と比べると、さいたま市には次のような偏りがありました。
| テーマ | 全国と比べた傾向 |
|---|---|
| 授業づくり | 多め |
| 安全・危機管理 | 多め |
| ICT・端末 | 多め |
| 特別支援・合理的配慮 | やや多め |
| 地域連携 | やや多め |
| 部活動 | ほとんど出ていない |
| 学級経営 | ほとんど出ていない |
| 不登校 | 確認できた範囲では出ていない |
※当ブログが市販の全国版過去問集(令和4年度〜8年度採用)で確認できた範囲の傾向です。全国との比較は、同じ過去問集の全自治体分との比較です。
「安全・危機管理が全国と比べて多め」というのは、実技を伴う教科(理科の実験、図画工作の彫刻刀、体育のリレーや水泳、技術の工具、家庭の調理)で「どのような点に気をつけて指導しますか」と聞かれる設問が目立つためと考えられます。教科の指導=安全指導とセットで語る準備をしておくと安心です。
② 集団面接|第1次と第2次で2回、合計250点
さいたま市のもうひとつの特徴が、集団面接を2回やることです。第1次(20分程度・150点)と第2次(30分程度・100点)。合わせて250点——個人面接150点より重い配点です。
そして人物に関する質問は集団面接だけでなく、個人面接の受験者報告にもあります。集団面接の設問を集計すると、話題の分布は個人面接とまるで違いました。
| 集団面接に出てくる話題 | 傾向 |
|---|---|
| さいたま市の施策・求める教師像 | 最も多い |
| 保護者・地域からの信頼 | 多め |
| 生徒指導・子ども観 | 多め |
| 志望動機(教職・さいたま市) | 多め |
| 同僚・チーム・働き方 | 一定数あり |
| 服務・不祥事・SNS・個人情報 | 一定数あり |
| 教育課題・教育時事 | 一定数あり |
| 自己PR・長所短所 | 一定数あり |
| ストレス・心身の健康 | 一定数あり |
※当ブログが確認できた範囲の集計(令和4年度〜8年度採用・さいたま市の集団面接)。重複あり。
複数の年度を追いかけても、この並びは大きくは変わらない傾向でした。「なぜさいたま市か」「さいたま市の求める教師像をどう捉えるか」「学び続ける教師がなぜ必要か」——市の施策と教師像にひもづく質問が、確認できた範囲でいちばん多いのがさいたま市の集団面接です。市の教育施策の名前を挙げて「どれが一番大切だと思うか、理由も含めて」と問われる形の設問も、複数の年度で確認できました。
次に多いのが「信頼」です。「児童や保護者、地域から信頼される教師とはどのような教師か」「保護者と信頼関係を築くにはどうするか」。そして服務・不祥事(「教師がやってはいけないことは何か」「不適切な言動をどう思うか、対策も含めて」)、同僚とのコミュニケーション(「教職員以外の職員とどう関わるか」「風通しのよい職場にするには」)、ストレス(「どんな場面でストレスを感じ、どう対処するか」)が続きます。
集団面接で私がお伝えしていること
集団面接と個人面接は、対策を別々に立てる必要はありません。主軸は個人面接の対策でいいんです。面接ノートを作りながら、ひとつのテーマについて自分の考えを深めたり整理したり広げたりしておく。それができていれば、集団面接で先に誰かに要素を言われても、「まだ言われていないのはここだ」と付け加えて話せます。
そのうえで、集団面接には「集団の中でのあなた」を見られるという固有のポイントがあります。私がいつもお伝えしているのは、この4つです。
- 他の人が話しているときの目線。じっと凝視すると圧を与えてしまいますし、ぼーっとしていると聞いていないように見えます。斜め前のやや下あたりに目を向けて、少し微笑みながら聞いている姿勢を見せる。話し終わったら面接官に目線を戻します。
- 挙手制のときは、順番のバランスを取る。毎回いちばんに手を挙げるのも、ずっと最後なのも不自然です。一度先頭で答えたら、次は少し他の人の出方を待つ。さいたま市の集団面接では挙手制になる場合があるようです。当日の指示に従ってください。
- 差別化は「対立」ではなく「付加価値」で。前の人の意見を真っ向から否定すると、協調性がないと見えてしまいます。おおむね同じ結論でも、理由にオリジナリティを出す・自分の体験を具体例として足す・まだ言われていない観点を1つ足す。これが差のつけ方です。
- 1回の発言は簡潔に。最初にすべて言い切ってしまうと、他の人が話すことがなくなります。「1分間で」と指定がある場合を除けば、1回15〜30秒程度を目安に、結論→理由→具体例で収めるのがバランスがよいです。
集団面接そのものの評価の観点は、こちらの動画で整理しています。第1次で150点も配点があるさいたま市では、ここを軽く見ないでください。
③ プレゼンテーション試験|プレゼン特別・パイオニア特別の方へ
プレゼンテーション特別選考・パイオニア特別選考で受験する方は、7月18日(土)・19日(日)のいずれか1日にプレゼンテーション試験があります。実施要項には、こう書かれています。
- 受験者自身の強みやこれまでの経験を学校教育にどのように生かせるかを、10分間でプレゼンテーション(提示資料は事前に作成)
- 10分間のプレゼンに加えて、プレゼンテーションの内容および教職全般に関する質疑を実施
- プロジェクター・スクリーン・HDMIケーブル(Aタイプ)は試験室に準備あり。パソコン・タブレットの貸出はなく、持ち込みは可。レーザーポインターや変換アダプターは必要に応じて持参
- プレゼンテーションに関する資料(スライドの一覧等)を2部提出。試験員にも配布する場合は別途3部
出典:令和9年度採用 実施要項。なお、過去問集の形式記載には「試験員3名・1人35分(準備5分+プレゼン10分+質疑15分+片付け・評定5分)」という記録があります(令和7年度採用時点)。プレゼンより質疑のほうが長い——ここが最大のポイントです。スライドを作り込むより、「そのスライドの1枚1枚に、15分ぶんの質問が飛んでくる」という前提で準備してください。
※プレゼン特別・パイオニア特別は、プレゼンテーション試験を受験しなかった場合、その後の試験を受験できません(要項に明記)。日程の確認を必ず。
令和9年度採用(2026年夏実施)の試験で実際に出た質問です。令和9年度採用の受験者から届いた報告を、追質問(→)までそのまま収録しています。
中学校|個人面接(面接官3名/1名は指導や保護者対応、ほか2名は教科の専門性などを質問)
- 教員を目指した理由は何ですか。
- 同僚の先生と意見が合わないときは、どうしますか。
- 保護者と意見が合わないときは、どうしますか。
- いじめられている生徒から「そのことは誰にも言わないで」と言われたら、どうしますか。
- 公民の目標は何ですか。
- 銀行の役割を三つ答えなさい。
- 公民の指導について、「対立と合意」のほか二つを答えなさい。
- 日露戦争の講和条約(ポーツマス条約)の内容を三つ答えなさい。また、なぜ日比谷焼き討ち事件が起こったかを説明しなさい。
- 歴史との出会いと、地域の歴史で教えるべき内容について述べてください。
- 歴史の地域学習について、さいたま市に関連づけた指導法を述べてください。
出典:当ブログの受験報告フォーム(2026年10月15日時点・この自治体の報告1件)。
校種までの表記とし、個人が特定されうる記述は除いています。
【資料編】受験者の実録|令和7年度採用・1名の報告
ここからは、実際にさいたま市を受験された方から届いた報告です。令和7年度採用の1名分(令和9年度採用の1名分は上の「令和9年度採用の報告」に収録)——正直に言えば、まだまだ足りません。それでも、この1名の報告は、要項の記述と矛盾しない内容でした。
令和7年度採用(2024年夏実施)|中学校・高等学校 英語
【個人面接】
- どんな教員になりたいですか。
- 「生きていても仕方がない」と回答した生徒への支援について教えてください。
- 英語に関する質問や説明(=教科等の専門性に係る質問。詳細の記載なし)。
【実技試験】
- 英語の実技試験。3人か4人で、教科指導について英語でディスカッションする形式だった。
【論文試験】
- ICTの教科指導についての論文だったとの報告です(受験者は「あんまり覚えてない」と記載)。
【集団面接】
- 実施の報告はあるものの、設問の記録は残っていませんでした。

この報告、短いですがとても示唆的です。「どんな教員になりたいか」という王道の質問と、命に関わる重い場面の質問と、教科の専門質問が、同じ受験者の個人面接の報告に含まれています。さいたま市の個人面接は「教科の口頭試問だけ」ではなく、教育観と教科の力を行き来する面接の可能性があると考えて準備しておくと安心です。
グローバル・スタディ(英語)と小学校英語特別の実技が「英語によるディスカッション」である点も、要項の記載どおりでした。1人で英語を話す試験ではなく、複数人で議論する形式だと分かっているだけで、練習の仕方が変わるはずです。
この記事は、あなたの報告で育ちます
さいたま市は、公表されている資料がとても丁寧な自治体です。日程も配点も、実技の内容も要項に書いてあります。でも、「20分の個人面接で実際に何を聞かれたか」は、受験した方にしか分かりません。
さいたま市の実録は、令和8年10月時点で2名分。この記事を、皆さんの報告で育てさせてください。受験報告はこちらから(2〜3分・匿名OK・お礼の特典PDFあり)。「教科の質問はこう聞かれた」「集団面接のテーマはこれだった」——ひとことでも構いません。次に受ける方の力になります。
傾向と対策|5年分の出題データから見えた7つの傾向
- 個人面接=教科等の専門性。確認できた個人面接の設問では、授業づくり・評価が多いのに対して、志望動機や長所短所は少なめ。「人物質問の練習だけ」では、さいたま市の個人面接には歯が立ちにくいと考えられます。
- 集団面接(2回・250点)では人物質問への準備が必要です。ただし、記事中の個人面接の報告にも志望理由や同僚との関わりなどの質問があるため、人物質問を集団面接だけのものと考えず準備してください。
- 「指導と評価の一体化」は、複数の年度で出ています。3観点それぞれの評価方法を、自分の受験教科の具体例で言えるように。とくに「主体的に学習に取り組む態度」は2つの側面に分けて。
- 安全指導は全国と比べて多め。理科の実験、図画工作の彫刻刀、体育の運動、技術の工具、家庭の調理——実技を伴う場面は「安全の配慮」をセットで語れるようにしておくと安心です。
- ICTは全国と比べて多め。個人面接では「教科指導でどう使うか」、論文でも「ICTの教科指導について」というテーマの報告があります。「使い方」ではなく「その教科の学びがどう深まるか」で語りましょう。
- 部活動・学級経営・不登校は、確認できた範囲ではほとんど出ていません。全国的な定番テーマでも、さいたま市では優先度を下げることも考えられます。限られた準備時間を、教科と評価に振り分けてください。
- 追質問チェーンは、確認できた範囲では全国と比べて少なめ。ひとつの答えを深く掘るより、幅広い範囲を次々に聞くスタイルです。1問あたりは簡潔に、そのかわり守備範囲を広く——これがさいたま市の準備方針です。
「守備範囲を広く、1問は簡潔に」を実現する道具が、面接ノートです。作り方はこちらで解説しています。
実施要項には、「全ての子どもたちの学びと育ちを支える」という一文とともに、求める教師像が掲げられています。
- 豊かな人間性と社会性
- 強い使命感と教育への情熱
- 幅広い教養と実践的な専門性
この3つを備えた「常に学び続ける教師」——これがさいたま市の求める教師像です。そして「11 選考方針」には、「筆答試験、論文試験、面接試験等の成績に加えて、自己申告書、志願書等を参考資料として総合的に検討します」と書かれています。
集団面接では「さいたま市は学び続ける教師を求めているが、教員が学び続けなければならない理由は何だと思うか」という問いが、複数の年度で確認できました。3つの柱のどれか1つを選ばせる形の質問も出ています。「自分はどの柱で貢献するのか」を、具体的なエピソードとセットで用意しておきましょう。
「幅広い教養と実践的な専門性」が個人面接に、「豊かな人間性と社会性」「強い使命感と教育への情熱」が集団面接に対応している——そう見ることもできます。そう考えると、2種類の面接の役割分担がすっきり見えてきます(要項に明記された対応関係ではありません)。自治体が求める教員像をどう読み解くかは、こちらの動画も参考にしてください。
また、個人面接で必要になることが多い学習指導要領(および解説)と、生徒指導の考え方をまとめた『生徒指導提要(改訂版)』は、さいたま市対策としておすすめの資料です。学習指導要領は文部科学省のページから全文が読めます。さいたま市の試験については、さいたま市立学校教員採用選考試験のホームページで必ず当該年度の情報を確認してください。
よくある質問
Q. 埼玉県と併願できますか?
A. 併願の可否は、出願前に埼玉県・さいたま市の公式案内で確認してください。令和9年度採用のさいたま市の第1次試験は7月5日(日)です。埼玉県の第1次試験・第2次試験の日程と重なるかどうかは、それぞれの実施要項で確認してください。さいたま市と埼玉県は別々の教育委員会が別々に実施していて、要項も試験内容もまったく違います。どちらを受けるかは、出願(4〜5月)の時点で決めることになります。埼玉県の面接はこちらにまとめています。
■ 埼玉県の個人面接|実録3年分・受験者21名の質問と5年間の出題傾向
Q. 模擬授業や場面指導はありますか?
A. 令和9年度採用の実施要項では、模擬授業・場面指導・集団討論は試験項目として確認できません。第2次試験の試験項目は、適性検査・論文試験・面接試験(個人面接・集団面接)・実技試験(対象者のみ)です。このほか、プレゼン特別・パイオニア特別の方にはプレゼンテーション試験(7月18日・19日のいずれか1日)があります。ただし個人面接の中で「この場面でどう指導しますか」と口頭で問われる形の質問は多数出ています。実演ではなく「言葉で説明する場面指導」だと考えて準備してください。
Q. 個人面接では、志望動機を聞かれないのですか?
A. 「聞かれない」わけではありません。過去5年の個人面接で確認できた範囲では、記事内の集計表のとおり、志望動機・長所短所などの人物系の設問は少なめでした。令和7年度採用の実録の1名も「どんな教員になりたいか」を聞かれたと報告しています。ただし比率としては少なめ。志望動機は必ず用意したうえで、残りの時間の大半は教科と評価に備える——この配分が現実的です。
Q. 第1次試験で集団面接に150点もあるのはなぜですか?
A. さいたま市の第1次試験は、筆答200点+集団面接150点を350点満点に換算する仕組みです(特別支援教育担当教員は論文100点+集団面接150点)。筆答免除の特別選考では、第1次が集団面接だけという区分もあります(臨任特別A・教師塾特別B・Step Up通過者特別)。筆答が免除される特別選考(臨任特別A・教師塾特別B・Step Up通過者特別)の方は、集団面接1本で一次を通ることになる——ここは意外と見落とされがちです。
Q. 成績は教えてもらえますか?
A. はい。実施要項には「第1次試験及び第2次試験の選考結果通知書には、教員採用選考試験の成績を併せて記載します」と明記されています。不合格だった場合も、成績が分かります(項目別の内訳が載るかは、通知書でご確認ください)。次年度に向けて、必ず結果通知を手元に残しておいてください。
Q. 過去問を見ることはできますか?
A. 実施要項のQ&Aに回答があります。第1次試験の筆答試験問題は各区役所の情報公開コーナーで閲覧可能、その他の問題はさいたま市のホームページに掲載されています。面接の質問そのものが公開されるわけではありませんが、市のホームページで論文の論題などが確認できる場合は、見ておく価値があります。
Q. 補欠になったらどうなりますか?
A. 採用候補者名簿に欠員が生じた場合等を勘案して補欠者が決定され、「採用候補補欠者名簿」に登載されます。そして補欠者のうち採用候補者名簿に登載されなかった方は、翌年度に同一校種・教科等を「1次特例」として受験できます。令和9年度採用の要項では、申し込み手続きをすれば第1次試験が免除されました(翌年度の扱いは、その年度の実施要項で確認してください)。補欠は「翌年、二次から」の切符になることがあるということです。詳しくは特別選考の記事にまとめました。
Q. 居住地や出身地で不利になりますか?
A. 実施要項のQ&Aに「居住地、出身地、学歴等によって、不利になることは全くありません」と明記されています。ただし面接では「なぜさいたま市か」を問われる可能性が高いと考えて、準備しておくと安心です。集団面接の設問では、市の施策・教師像に関する質問が確認できた範囲でいちばん多い話題でした。市の教育をどれだけ調べたかが、そのまま志望度として伝わります。
面接の手応えが気になる方へ
令和9年度採用のさいたま市の第2次試験合格発表は9月30日(水)でした。個人面接の日(8月8日)から数えると、待つ時間は7週間以上です。集団面接の日から数えても5週間以上。「あの答えでよかったのか」と何度も面接を再生してしまう時期だと思います。面接官の反応の読み方と、手応えがなくても受かる理由はこちらにまとめています。
■ 面接官の合格サイン・不合格サイン|手応えがボロボロでも受かる理由
さいたま市の記事は、ほかにも用意しています。
■ さいたま市の倍率|令和9年度採用の志願状況と5年間の推移(校種別・教科別)
■ さいたま市の小論文(論文試験)|過去5年の出題テーマと45分・800字の書き方
■ さいたま市の特別選考と一次免除ルート|大学3年生Step Up・教師塾『夢』・大学推薦・臨任・補欠者・加点制度
■ さいたま市の自己申告書の書き方|面接で聞かれる欄を要項から逆算
あわせて見たい面接対策動画
この記事のような実際の受験者情報をもとにした教採対策を、メルマガ&LINEでさらに詳しくお届けしています! いま登録すると、メルマガ・セミナー・過去問を含む豪華11大特典をプレゼント中です。
- 【多数の合格者が愛読】教採メルマガ
- 一発合格を勝ち取る極意セミナー
- 【6ヶ月で合格する】ロードマップセミナー
- 【厳選】面接質問TOP50 ←この記事の対策に◎
- 【早期登録者限定】シークレット特典
- あなたに必要な対策診断
- 教採に受かる人の15の習慣
- 【無料版】教員採用試験必勝ノート ←この記事の対策に◎
- 【全国版】集団討論過去問
- 【全国版】小論文テーマ集
- 【全国版】場面指導テーマ集
「メルマガ登録」&「LINE友だち追加」ですぐに受け取れます
YouTubeでも教採対策を発信しています! ■金井志津乃のYouTubeチャンネル



