教員採用試験の小論文 完全攻略 |5ステップ・構想メモ・NG/OK添削で書き方が変わる

こんにちは、金井志津乃です! 

小論文って、書いても書いても自分で良し悪しが分からなくて……。何から手をつければいいのか、正直まったく見えていません。

その悩み、本当に多いです。じつは小論文はゴール(良い小論文とは何か)と手順(どう書くか)さえはっきりすれば、伸びるのが早い科目なんですよ。今日はその両方を、順番にお話ししますね。

この記事では、教員採用試験の小論文について、最短で合格レベルに届かせる5ステップ・合格する小論文の5つの特徴・三段論法とPREP法の型・構想メモの取り方・NG例文からOK例文への直し方を、私がこれまで何百本もの小論文を添削してきた経験にもとづいて解説します。後半は資料編として、市販の過去問集5年分645件から集計した「よく出るテーマ」と、全国の受験者からご提供いただいた報告129件から分かる自治体別の字数・時間も載せました。

この記事の根拠

  • 私自身が何百本もの小論文を添削してきて見えた、評価が下がる場所と上がる場所
  • 市販の過去問集5年分(令和4〜8年度採用)で小論文に分類される645件を、テーマ別に分類した当ブログ集計(44自治体分)
  • 全国の受験者からご提供いただいた小論文の受験者報告129件(令和6〜9年度採用)に記録された字数・試験時間・実施形式
  • 執筆:金井志津乃(教採スクール「教員の学校」運営。YouTubeチャンネル登録者1.7万人。大学での講演や、教採専門誌「教員養成セミナー」への小論文対策の連載執筆あり)
  • これから初めて小論文対策をする。何から始めればいいか分からない
  • 書いてはいるけれど、評価が上がっている実感がない
  • 書いている途中で筆が止まる/大幅に消して書き直すことが多い
  • 自分の自治体の字数・時間や、全国でどんなテーマが出ているかを知りたい

こんな人はぜひ、この記事を最後までご覧ください! この記事のもとになっている「小論文完全攻略」の動画もあわせてどうぞ。記事と動画をセットで使っていただくのがいちばん効果的です。

目次

小論文は「書く面接」です

まず、いちばん大事な前提からお話しします。小論文は書く面接と言われます。教育課題に対して、あなたの考えと取り組み、そしてその具体例を文字で書く——やっていることの本質は、面接とまったく変わらないんですね。

だから、小論文で問われるテーマは面接でも問われますし、逆に面接で問われることは小論文でも問われます。面接でもあなたの考え・その理由や根拠・具体例をよく聞かれますよね。小論文もまったく同じです。この2つを別々の科目として対策すると、時間がいくらあっても足りません。

そしてもうひとつ。小論文は問題用紙と原稿用紙という紙に向き合うので、ついその先にいる人を忘れがちになります。でも、この問題を作ったのも人ですし、読む人も人です。採点するのは、心のある面接官なんですね。ここを常に念頭に置けるかどうかで、書く言葉が変わります。

実際、私の受講生でも小論文の成績と面接の成績がシンクロすることが多いです。以前の評価が思わしくなかった人が、これからお話しする対策を実践して、数か月で成績を伸ばしたケースもありました。

最短で合格レベルに届かせる5ステップ

ここからが本題です。小論文を最短で合格レベルまで持っていくロードマップを、5ステップでお話しします。

  1. 受験する自治体の過去問5年分を解く
  2. 前提知識をインプットする
  3. あなたの経験と具体例をピックアップしておく
  4. 良い小論文(OK例文)を見る
  5. 構想メモを量産する

ステップ1 過去問5年分を、3つを意識して解く

すでに過去問に取り組んでいる方は素晴らしいです。やっていることは間違っていません。ただ、なんとなく解くのではなく、次の3つを意識するだけで伸びるスピードが変わります。

意識すること中身
① 制限時間内に、指定字数の9割を超えるどんなに内容の良い小論文でも、字数をクリアしていなければ大きな減点になります。指定が800字なら、720字を時間内に超えることを狙って書く練習をしてください
② 自分の時間配分をつかむ制限時間のうち何分を構想メモに使い、何分で原稿用紙に書き上げるか。これは人によって違います。「このくらいの構想メモが書ければ、残りの時間で字数を超えながら合格レベルで書き切れる」という感覚を、練習で試行錯誤しながらつかんでください
③ 第三者の目で添削してもらう客観的に添削してもらうと、あなたの改善点が明確になります。野球のバッティングフォームと同じで、自分では良いと思っていても、見る人が見れば「そこが原因ですよ」と分かるものなんですね

とくに①は最優先です。かつて人事採用に関わったことのある人から、字数を満たしていない答案は読まれずにスルーされている場合があると聞いたことがあります。大学入試でも要件を満たさなければ足切りがあるのと同じですね。どんなに良い内容を書いても、読まれなければ意味がありません。

②の目安も、まったく分からないと困りますよね。私がこれまでいろいろな受験者を見てきた中でのベストな目安は、制限時間が60分なら構想メモに15分程度、原稿用紙に書いて見直す時間を含めて45分。構想メモに全体の約4分の1を使うイメージです。私自身は構想メモで方向性が固まっていれば迷いなく書けるので、構想20分・執筆40分という配分がちょうどいいのですが、受講生を見てきた中ではこの15分・45分がしっくりくる人が多い印象です。

ステップ2 前提知識をインプットする(ただし引用だけはNG)

小論文であなたの持論だけを論じても、的を射た内容にはなりにくいです。出題者がその課題を出した背景には、今の教育の現状や課題が反映されていることが多いからですね。受験者がその背景を前提知識として持ち、自分の考えとして落とし込んでいるからこそ、採点者にとって的を射た文章になります。

とくに読んでおいてほしい資料は次の3つです。

  • 「令和の日本型学校教育」——個別最適な学び、協働的な学び、教師の新たな学びの姿
  • 生徒指導提要(改訂版)——校則の見直し、不登校、いじめ、性的マイノリティへの対応、発達支持的生徒指導
  • 教育振興基本計画——ウェルビーイング、持続可能な社会の創り手

ただし、公文書を読むときに意識してほしいことがあります。それは「自分の教育観とどうつながっているのか」「それを自分の言葉でどう語るのか」を能動的に考えながらインプットするということです。

採点者は、公文書の内容を引用しただけの小論文に魅力を感じません。時代の背景や指導の方向性を理解したうえで、自分の頭で考えて、自分の経験や取り組みを踏まえて論じている文章に魅力を感じます。持論だけでもなく、公文書のただの引用でもなく、公文書を踏まえて自分の考えを再編集する——この過程を大切にしてください。

学んだら、それについて誰かと議論するのも有効です。対話することで、自分の考えの甘い部分、他者の共感を得られる部分、自分のオリジナリティが見えてきます。使った知識は長期記憶にも残りやすくなるので、本番でも書きたいことがスラスラ浮かぶようになりますよ。

そしてもうひとつ。国や自治体が求めている教員像にマッチしている内容を書けると強いです。たとえば私の出身地の和歌山県ならふるさと教育が推しですから、地域創生に貢献する取り組みへつなげると、採用する側は「いいじゃない」となりやすい。その自治体ならではのこだわりたい教育と結びつける——教育振興基本計画を頭に入れておくというのは、そういうことなんですね。

ステップ3 経験と具体例を、先にピックアップしておく

小論文で多くの人の筆が止まるのは、出題テーマに対して自分の経験と具体例を挙げるところです。本番は緊張していますから、何も浮かばないまま時間だけが過ぎていく——これは本当に焦ります。行き当たりばったりで具体例を挙げて、論点が途中でずれてしまうこともよくあります。

ひとつふたつの具体例をいろいろなテーマで使い回している人もいますが、明らかに関連の薄いことまで無理やりつなげてしまい、読んでいて違和感のある論作文になりやすいんですね。

これを防ぐのが、「このテーマにはこの具体例」とあらかじめ決めておくことです。ここで効いてくるのが面接ノートです。信頼される教員、個別最適な学び、主体的・対話的で深い学び、子どもたちのウェルビーイング——こうした教育テーマについて、あなたの考え・その理由や根拠・具体的な取り組み・あなたの経験をあらかじめ書き出しておく。これが小論文の質の担保にもなり、面接で話す内容の質の担保にもなります。一石二鳥ですね。

私たちの思考は、書き出して頭の外に出してあげないと、同じところを堂々巡りしてしまって深まりません。可視化しておけば、「個別最適な学びの具体例が習熟度別の指導に偏っているな」「学びの個性化を実際にどう実践するのかが自分の中で曖昧だな」ということまで、パッと見て分かるようになります。作り方は面接ノートの作り方の動画で解説していますので、あわせてどうぞ。

ステップ4 良い小論文(OK例文)を見る

合格する小論文を最短で書けるようになるために、「こんな小論文が書けたらいいんだ」というゴールを明確にイメージできるかが非常に重要です。

「論点に沿った具体例を挙げましょう」「序論では背景を述べましょう」と頭で分かっていても、それを原稿用紙に具現化できるかは別問題ですよね。具体的なOK例文を知らないままだと、「私が挙げたこの具体例は、ちゃんと論点に沿っているのだろうか」と不安になります。でもOK例文を見ていれば、「論点に沿った具体例を挙げるって、こういうことか」と腹落ちします。

短期で合格を手にした受講生たちも、とにかく早いうちにOK例文を見て、ゴールのイメージを持ってから対策していました。ただしそのまま使うのはNGです。書き方を参考にしながら、具体例・考え・経験ではあなたのオリジナリティを出してください。

ステップ5までできなくても大丈夫です

次のステップ5(構想メモの量産)が仮にできなかったとしても、ステップ4までの「合格例文をざっと見て、自分ならどう書くか考える」段階で止まっている人でも合格されています。まずはステップ4までをやり切ってみてください。

ステップ5 構想メモを量産する

制限時間内に、指定字数を超えて合格レベルのクオリティで書けるようになったら、あとは構想メモを量産しましょう。

原稿用紙に論文を書くのは、けっこう時間がかかりますよね。忙しい中で効率よく「どんなテーマが来ても一定のクオリティで書ける」状態を作るために、すべてのテーマで原稿用紙に書く必要はありません。「これくらいの構想メモをこれくらいの時間で作れば、残りの時間で書き切れる」という体感さえ得ていれば、あとは構想メモをたくさん持っておけばいいんです。

構想メモには、このテーマなら序論で何を書き、本論でどんな取り組みを示し、その具体例として何を挙げるのかを体系的に書き上げていきます。本番はそれを文章化するだけになります。私自身も学生の頃、添削の時間がもったいなかったので、直前期は構想メモを量産して「書けるテーマの引き出し」を増やすことに時間を使っていました。試験当日、一度考えたことのあるテーマだったので、すぐに構想メモを問題用紙に書き出して、制限時間内に書き切ることができました。

教員採用試験で時間を割くべきなのは、教員としての資質能力を高めてくれる子どもたちとの時間や、自分の考えに深く向き合って哲学する時間です。効率化できる勉強法や対策方法は、あっさり効率化してしまうのがおすすめですよ。

受験者の声

フォーム「情報提供のお願い」に寄せられた一言から、匿名で抜粋しています。

  • 「一次試験に小論文があったのですが、苦手意識もあり、不安で先生の動画に辿り着きました。何度も拝見して、問題から答えがズレないように、そしてさりげなく具体例を挙げることなどを意識して試験に臨みました」(愛知県・養護教諭・2024年)
  • 「金井先生のYouTube動画などを視聴し、2自治体両方の現役合格を頂けました。本当にありがとうございました」(大阪府・高校・2024年)

合格する小論文の5つの特徴

ゴールを知らずに歩き始めると、「なぜその対策が大事なのか」が分からないまま、面倒だからと大切なポイントをおろそかにしてしまいます。麻婆豆腐を初めて作るとき、そもそもどんな料理かを知らなかったら、「長ねぎを細かく切るのは面倒だから」と自己流にアレンジして、思っていた味と違うものができてしまいますよね。とろみを出すのが片栗粉だと知らなければ、なおさらです。

小論文も同じです。ゴール(合格する小論文とは何か)と手段(どう書くか)を的確に理解しているからこそ、自分なりのアレンジをするときにも本質を外さずにすみます。ここではゴールのほうを5つに整理します。

合格する小論文の特徴どういうことか
① 出題者の意図を汲んでいる「なぜ今このテーマが問われているのか」「教育委員会はどんな教員を求めているのか」を考えながら課題を捉え、自分の考えに反映させている。出題者との対話を楽しむくらいの気持ちで
② 一貫性があり、論点がずれない最後まで課題の趣旨に沿って着地している。ずれやすいのは本論の具体例を述べるところ。エピソードにはいろいろな効果が絡むので、その取り組みのすごさを伝えたくて、つい趣旨から外れたことまで書いてしまう
③ 分かりやすい一文が長すぎない/浸透していない専門用語を使わない/抽象論だけで具体が見えない、逆に具体論だけで本筋が見えない、という状態になっていない
④ 一般論ではなく、オリジナリティがある本論にあなたの思考・経験・アイデアが入っている。講師経験や教育実習でやってみた授業実践、子どもとの関わり方、学級経営の工夫など
⑤ 誰のことも批判しない特定のスタンスを批判せず、自分が理想とする状態を言語化する。とくに学校教育そのものへの批判はNGです

②について、もう少し具体的にお話しします。私の受講生で、述べている考えも挙げている具体例も同じなのに、論点がずれないように修正しただけで評価が上がった人がいました。

たとえば「子どもの創造性をどのように伸ばすか」というテーマで、「子どもの意見を否定せずに受け止め、コーチングやファシリテートをする」と述べたとします。ここまではいい。でも最後の締めが「子どもの意見を否定しないことによって、子どもの自己肯定感が育まれると考える」で終わっていたら、採点者は「え、今回のテーマは創造性なんですけど」となってしまいます。こうなると、それまで述べてきた理由や具体例まで説得力を失ってしまうんですね。

正しくは、「子どもの意見を否定しないことによって、子どもが自らの創造的なアイデアを大切にし、また他者の創造的なアイデアも大切にすることにつながり、創造性を育めると考える」。こんなふうにテーマに沿った終わり方をすれば、納得感がぐっと増します。ちょっとした締め方の違いで評価が大きく変わりますから、注意してください。

③の「分かりやすさ」も、少しだけ補足しますね。

  • 1文から3文書いたら、いったん読み返す。リズムがいいか、すっと頭に入ってくるかを確認する。「一文を短く」を杓子定規に守るのではなく、多少長くても読み返して内容がすっと入るかどうかで判断してください
  • 誰でも分かる言葉で説明する。たとえば「私は学級経営でSELを実践します」と書いたら、読み手の頭は「?」でいっぱいになります。「私は学級で、子どもたちの感情を扱う力やコミュニケーション力を高める学習活動を実践する」と書けば、誰もが使う言葉で構成されているので分かりやすくなります
  • そのうえで、それ以降の文章で理由・根拠・具体的な取り組みを書いていく。「感情を扱う力って何?」「コミュニケーション力をこの人はどう捉えているの?」という読み手の疑問に答えていくと、説得力のある文章になります

⑤についても一例を。「これまでは子どもの意見を聞かずに従わせる教員が多かったが、それでは子どもの創造性は育たない」——事実の面はあるとしても、採点者からは「上から目線だな」「謙虚さがないな」と見えてしまいます。同じことを言うなら、「私たち教員が子どもの意見に耳を傾け、否定せずに受け止めることで、子ども自身も自分のアイデアを表現したり、次のアイデアを考えることに積極的になり、創造性が育まれると考える」。批判の印象がかなり和らぎましたよね。

書き方の型|三段論法とPREP法

ここからは手段の話、つまり書き方です。おすすめしているのは三段論法、つまり序論・本論・結論の三段構成です。

段書くこと分量のめやす
序論課題になっているテーマの背景・前提知識を押さえる。そのうえで本論のポイント(何について述べるのか)をさっと示す約2割
本論そのテーマに対してあなたがどう考え、何に取り組むのか、その理由は何か、具体的にどうするのか。説得力を持たせる中心パート約7割
結論述べてきたことを簡潔にまとめる。趣旨をまとめながら決意表明をするのもあり約1割

全体が800字なら、本論に割く文字数は約560字。ですから大抵の場合、本論は2段落に分けて、取り組みや考えを大きく2種類述べるのがきれいです。このとき、本論1と本論2は少し違う角度から取り上げてください。「子どもの創造性を育む」なら、本論1で「子どもの意見を否定せずに受け止める」、本論2で「豊富な体験活動の実施」というように毛色を変えると、内容が被って同じことの繰り返しになるのを避けられます。

そして、その本論1・本論2のそれぞれをPREP法で構成します。

PREP法読み手の頭の中
P:ポイント(結論)を本論の1文目に結論を知ると、今度は「なぜ?」と納得したくなる
R:理由理由を知って「なるほど、だからそう考えるのか」と納得すると、今度は具体が知りたくなる
E:具体例具体例やアイデアを聞いているうちに、「で、結局何だったっけ?」と結論に立ち返りたくなる
P:ポイント(結論)を本論の最後に結論に戻って着地する。ここは字数の加減でカットしても構いません。最終段落の結論としっかりつながっていれば十分納得できます

つまり全体としては、1段落目に序論、2段落目に本論1、3段落目に本論2、4段落目に結論。そして本論1・本論2の内部がPREP法になっているイメージですね。結論→理由→具体例→結論が1本の線としてつながっていれば、読み手は自然に納得してくれます。

書き始める前に、課題文の要求を線引きする

型と同じくらい大事なのが、課題文で求められているポイントのピックアップです。

たとえば「学校教育において豊かな人間性を育むことが課題です。あなたはこのことについてどう考え、どのように取り組みますか」という設問なら、聞かれているのは①豊かな人間性について ②どう考えているか ③どのように取り組むかの3点です。この3点すべてを満たす文章を書くことを目標にしてください。

私自身は、問題文そのものに丸をつけたり線を引いたりして、要素を書き込んでいました。書いているうちに「あれ、何について書いてたんやっけ」となるんですよ、本当に。だからこそ、何を聞かれているのか・どんな答えを書けばいいのかを見える化することが大切なんです。そして、その要素が構想メモにどう反映されているかを照合しながら書き進めていきます。

書いたあとの4つのチェックポイント

実際に書いてみたら、次の4つで振り返ってください。

  1. 時間配分は適切だったか。字数をクリアできるだけの配分になっていたか
  2. 求められていることに、適切に答えている文章になっているか。※これは書き終わってからでは直せないので、構想メモの段階でチェックしてください
  3. 客観的に読んで好印象か。ここで学校教育への批判が入っていないかも確認
  4. 面接官が好印象を持つ要素——知的謙遜(まだ知らないことがあるからもっと学びたいという姿勢)/学び続ける姿勢/前向きに物事を捉えて頑張る姿勢——が、内容から伝わってくるか

構想メモの取り方|「学び続ける教師」で実演します

構想メモって、そんなに大事ですか? 時間がもったいない気がして、つい原稿用紙から書き始めてしまいます……。

それ、いちばんもったいないパターンです。途中で論点がずれる・筆が止まる・大幅に書き直す——この3つが起きている人は、構想メモの段階で詰めが甘い可能性が高いんですよ。

これまでたくさんの小論文を添削してきて気づいたのは、構想メモを書かずにいきなり原稿用紙に書き始める人の小論文は、途中で論点がずれていたり、適切な具体例でなかったりして、もったいない評価になっていることが多いということです。逆に、構想メモをしっかり取っている人の多くは、課題の趣旨に沿った的確な記述になっています。

そしてもうひとつ、あまり語られない効能があります。本番のメンタルです。

試験が始まった瞬間、周りの受験者がカツカツカツと思いきり原稿用紙に書き始めることがあります。私も受験のときに「もう書いてるん!?」と思いました。でも構想メモの重要性を分かっていたので、まったく焦りませんでした。「自分はこれくらいの時間をかけて構想メモを作れば、内容も字数もクリアできる」という感覚を練習で持っていれば、周りがどう書き始めても心が乱されません。

では実際に、「学び続ける教師についてあなたの考えを論じなさい」という、いちばん書きにくい漠然としたテーマで構想メモを作ってみます。漠然としたテーマでやっておくと、他のテーマにも応用が利きますよ。

まず「何を書くか」の枠を作る

「何を書けばいいんだろう」と思ったら、まず面接官が見たいものから逆算します。このテーマなら大きく2つです。

  • なぜ学び続ける教師が必要なのか——理由・背景
  • あなたは現場で何をするのか——取り組み。ここが教師としての実力・資質・適性が読み取れる部分です

論理的で分かりやすいのは最低限。そのうえで「この人、先生としていいな」と感じさせる文章を書くために、この2軸をまずメモしておきます。理由が分かれば、その理由を満たす取り組みも見えてきますから、私なら理由のほうから先に書き出します。

理由を3つ、思いつくまま書き出す

理由中身(メモ段階の思考)現場での取り組み
① 時代背景AI時代・人生100年時代と言われ、働き方が変わればキャリア教育も変わる。ICTやプログラミングなど新しい手法や技術も求められる。価値観・働き方・ライフスタイルが変化しているのに、私たちが育った学校環境の価値観のまま教えると、時代遅れの教育になってしまう。「いい大学を出て」「偏差値が大事」「みんなと同じように」を無自覚に持ち込むと、子どもの自己肯定感が下がったり、社会に出てから「思っていたのと違う」が起きたりする他業種の方との交流の場やセミナー・研修に参加する。ICTや学び合いの本を見つけたら実際にチャレンジする。ビジネス書など多業種の本を読み、面白いと思ったら講演会に行って会いに行く。情報収集と、収集したものを現場で試すことをセットにする
② 教科の専門性歴史像も社会情勢も変化するので、地図も教科書の記述も変わる。「社会科は一度勉強したら教材研究しなくていい」とよく言われるけれど、全然そんなことはない。微妙な言葉づかいまで変わっていく。学び続けることが、子どもに正しい知識を届けることにつながる本で学ぶ、研修に出る。加えて年下・経験の浅い先生や大学生から教えてもらう。私も今でも大学生に「今どんなことを学んでいますか」「面白かった授業の方法はありますか」と聞いています。年配の方の経験に基づく助言も、同年代の改善点の共有も、どれも学びです
③ 子どもとの信頼関係「学び続けようね」「勉強しようね」と言う立場の教員が、自分は何も学んでいない・成長していないとしたら説得力がない。教師自身が学び続ける姿勢を体現し、見本になる。そうすることで学びの中での壁や苦しみにも共感できるようになり、子どもの頑張りを応援するときの姿勢も変わるできない・苦手だと思うことにチャレンジする姿を見せる。新しい授業方法に取り組む。「この先生は常に変化しているな、進歩しているな」と子どもに見せる。それが学び続ける人材の育成にもつながっていく

ここでひとつコツがあります。全体を見渡して、いちばん濃く書けるものを後ろに持ってくるということです。濃いものを先に書きすぎると、後ろで字数が足りなくなることがありますし、逆に濃いものを後ろに置いておけば、「もう少し字数が必要だな」というときにどんどん書く内容が出てきます。いちばん筆が進むところを最後に置く——これは私が実際にやっている工夫です。

序論は、本論ができてから書く

ここまでで書き出したものが、ほとんどそのまま本論になります。本論の中身が固まると、序論は自然に決まります。

「教師が学び続ける姿勢を持つことは非常に重要だと考える。その理由と現場での取り組みについて、現在の時代背景・教科の専門性・子どもたちとの信頼関係という3つの観点から述べていきたい」——こんな形で始めれば、読み手はこの先の道筋が見えます。そして最後の結論で「以上のような理由から学び続ける教師は大切だと考えており、私自身もこのような姿勢を持って取り組んでいきたい」と決意表明をしてまとめる。ここまで見えたら、原稿用紙にGOです。

構想メモは、自分が分かるキーワードだけ書ければ十分です。「人・物・出来事に感謝」「地域創生」——このくらいの粒度でいいんですよ。あくまでもメモですから、文章として書き込む必要はありません。押さえるべきは枠組みをしっかり作ること、つまりそれぞれの段落でどの要素について書くのかを決めることです。実演の様子は、こちらの動画でご覧いただけます。

NG例文をOK例文に直す|添削の実演

ここからは、実際の添削でいちばん多いNGパターンを見ていきます。お題は「学び続ける教師とはどのような教師か。学び続ける教師が求められる社会的背景を踏まえながら、あなたの教師としての取り組みを具体的に述べなさい」。

この設問で書かなければならない要素は3つです。

  • A:学び続ける教師とはどのような教師か
  • B:学び続ける教師が求められる社会的背景
  • C:あなたの教師としての具体的な取り組み

正直に言うと、私が添削していて、次のNG例文のようになっている人のほうがほとんどです。そもそも設問で示されている必要事項を満たさないまま書き終わっていたり、書いている途中で主旨からずれてしまっていたり。だからこそ、ここを直すだけで一気に差がつきます。

NG例文で起きていたことなぜダメなのかどう直すか
社会的背景として「新型コロナウイルスなど予測困難な時代である」とだけ書いた△。書いてはいるけれど「予測困難な時代」の理解が不十分。新型コロナはたまたま今そう見えているだけで、そもそも予測困難と言われていた背景は他にもあるグローバル化・少子高齢化・技術革新の発展。その結果としてライフプランや雇用形態、労働環境が変わっている。だからこの変化の中で生き抜ける力を育てることが大事——ここまで書く
Aの「学び続ける教師とはどのような教師か」がどこにも書かれていない「このような時代に対応する力を持つ教師が求められており」で書いたつもりになっているが、Aの答えになっていない「変化する新しい学びを学び続けられる人」「教科や教職の専門知識を学び続けられる人」「学んで実践して、また学んでを繰り返し続けられる人」と明記する
取り組みとして「ICTを活用して生徒に知識を活用させる授業を行う」と書いた✕。ここで問われているのは「学び続ける教師としての」取り組み。「授業でこうする」ではなく「教員としてどう学び続けるか」を書かなければならない「本や新聞、講座などで時代の動きや求められる人物像を学び続ける」「新しい授業実践を学び続ける」。ICT活用はその一例として位置づけるのがベスト
締めが「これからの社会を担う生徒が、予測困難な時代を生き抜くために知識を活用し、課題解決能力を意図的に身につけさせたい」「生徒が」と読点を打ったことでそこが主語になり、述語(身につけさせたい)とねじれている。しかも本旨である「学び続ける」と関連が薄い読点の位置を「生き抜くために、」に変え、「その能力を身につけさせる授業のあり方・やり方を、教員として学び続ける」と、テーマのキーワードで着地させる
最後の一文が「教育的愛情を持って深みのある教育活動を行っていきたい」抽象的すぎて、本旨との関連が弱いカットしてしまってよい。締めに持ってくるなら「学び続ける」というキーワードを入れる

ここでのポイントは、テーマが「学び続ける教師」なら、取り組みも「学び続ける教師として」の取り組みを書くということです。もし「主体的・対話的で深い学び」が求められる社会的背景と教師としての取り組みを問われたなら、主体的・対話的で深い学びにどう取り組むかを書く。「信頼される教師とはどのような教師か」なら、信頼される教師になるための取り組みを書く。この軸足がずれると、どんなに良いことを書いていても「今回の論文でそんなことは聞いていない」となってしまいます。

これから対策するときの5つのポイント

  1. さまざまなテーマについて理解を深めておく。「予測困難な時代」が具体的にどういうものかの理解が不十分だと、それだけで説得力が落ちます。文部科学省の文書を熟読して、キーワードをよく理解しておく
  2. 書くべき必須事項を可視化する。課題文を読むときに下線を引き、A・B・Cと記号をつける。構想メモの段階でA・B・Cがそれぞれ出ているかを確認してから文章化する
  3. 小論文の軸足を常に確認する。文章が長くなると、具体例を書いている間に着地点がテーマから外れていきます。「今回のテーマは何だったか」を逐一振り返りながら書き進めると、大幅な書き直しも減ります
  4. 指定された字数を超える。「400字以内」なら8割を超えるように、「何字以上」と書かれているならその条件を満たす。そもそも要件を満たさなければ、採点する土俵に上がりません
  5. 自分なりの時間配分をつかむ。ワードで打ち込む練習だけで済ませず、問題文への書き込み→構想メモ→原稿用紙に手書きまで通しでやる。自分のリズムがあれば、当日みんなが一斉に書き始めても心を乱されません

【資料編】全国でよく出る小論文のテーマ

ここからは資料編です。市販の過去問集5年分(令和4〜8年度採用。ほか令和3年度採用が4件)で小論文に分類される645件を、44自治体分まとめて設問の主たるテーマで1件ずつ分類しました。当ブログの集計です。

よく出るテーマ件数どんな問われ方をするか(テーマの要約)
① 特別支援・インクルーシブ・合理的配慮105一人ひとりの教育的ニーズへの対応、自立と社会参加に必要な力、個別の指導計画、通級・自立活動。特別支援教育区分の受験者向け設問が中心
② 心身の健康・安全・食育97健康課題への対応、食を選択する力、学校保健、応急処置、安全・防災。養護教諭・栄養教諭区分の設問が中心
③ いじめ・不登校・生徒指導・教育相談70いじめの未然防止、不登校児童生徒への支援、生徒指導提要を踏まえた対応、教育相談体制
④ 個別最適な学び・協働的な学び・授業づくり68主体的・対話的で深い学び、探究的な学び、学習意欲、学力、思考力・表現力、学習評価、教科横断的な視点
⑤ 多様性・共生・人権58多様性を認め合う心、共生社会、人権教育、外国につながる児童生徒への支援、誰一人取り残さない教育
⑥ 学び続ける教師・求められる資質能力46学び続ける教師、教員としての専門性・使命感、求める教師像、研修と自己研鑽、あなたの強み
⑦ ICT・情報活用能力・生成AI461人1台端末の活用、情報活用能力の育成、情報モラル、生成AIやデジタル技術と学び
⑧ 豊かな心・自己肯定感・ウェルビーイング31自己肯定感・自己有用感、安心して過ごせる居場所、よい点や可能性を引き出す、道徳・豊かな人間性
⑨ 保護者・地域・社会に開かれた学校28家庭・地域との連携、社会に開かれた教育課程、コミュニティ・スクール、郷土やふるさとを大切にする心
⑩ 服務・不祥事の事例問題20具体的な事例を読ませ、どこに問題があるか・どう行動すべきかを論じさせるタイプ
⑪ 教員の働き方・同僚性・チーム学校18働き方や勤務環境に関する調査結果の読み取り、他の教職員との協働、校種間の連携
⑫ キャリア教育・進路・社会的自立14キャリア教育、社会の担い手となる力、社会的自立と社会参加
⑬ 自治体の教育計画・目指す子ども像を踏まえる型12その自治体の教育振興基本計画・教育大綱・教育ビジョンを引用し、それを踏まえて論じさせるタイプ
⑭ 自分の言葉で語る型(抽象語・体験と教育観)11抽象的な一語からテーマを設定させ、自身の体験と教育観を関わらせて論じさせるタイプ
⑮ 学級経営・特別活動・行事10学級経営・学級づくり、望ましい人間関係、特別活動
その他(自治体独自の設問・資料の一部が欠けた行を含む)11—

この表の読み方(大事な注意です)

  • ①と②が上位なのは、区分別の出題が市販過去問集に多く載るからです。645件の校種・受験区分の内訳は、全校種125件/養護教諭74件/栄養教諭41件/特別支援教育31件/高等学校28件ほか。全校種の受験者にこの割合で出るという意味ではありません。ご自身の受験区分に読み替えてご覧ください
  • 全校種向けとして本命になるのは、③いじめ・不登校・生徒指導、④個別最適な学び・授業づくり、⑤多様性・共生・人権、⑥学び続ける教師、⑦ICTのゾーンです。この5つで288件を占めます
  • 資料や図表を提示する出題は41件。グラフや調査結果を読み取らせてから論じさせるタイプです。数値に触れずに一般論を書くと、それだけで大きく評価を落とします
  • ⑬⑭のように、その自治体の計画や、抽象的な一語から書かせるタイプも一定数あります。自治体の教育振興基本計画を読んでおく価値は、ここにもあるんですね

「じゃあ、どのテーマを練習しておけばいいの?」という方へ。メルマガ&LINEの無料特典で【全国版】小論文テーマ集を配布しています。こちらから受け取ってくださいね!

【資料編】自治体別の字数・試験時間|受験者報告129件から

全国の受験者からご提供いただいた小論文の報告129件(令和6年度採用59件・令和7年度採用37件・令和8年度採用26件・令和9年度採用7件)に記録されていた、字数・試験時間・実施形式です。報告に書かれていた値だけを載せています(記録がないものは「—」)。

自治体報告数時間字数報告に書かれていたこと
埼玉県1960分800字程度原稿用紙は900字分だったとの報告あり。全国でいちばん報告が集まっている自治体です
東京都1070分1,050字令和9年度採用の報告(特別支援学校の受験者)。設問が(1)(2)の2問構成だったとの報告
神奈川県10—600字以上825字以下第1次試験で実施し、第2次試験で得点がカウントされるとの報告
山口県1050分800字以内—
栃木県750分600字以上1,000字以内「作文」という科目名での報告もあり
熊本県7——教科選択式(7教科程度から1教科を選択)/A3プリント1枚にまとめる形式との報告
茨城県790分(高校の報告)600字以上800字以内(小・中)/1,200字(特別支援)高校では試験1日目の朝に実施、横書き・常体で記述との報告
岐阜県660分640字(720字)〜800字配点240点。評価観点は「教育観に立った主義・主張」「文章構成等」「正確さ」との報告
愛知県5—900字以内第1次試験で実施。グラフの読み取りが出た年の報告あり
愛媛県560分1,000字以上1,200字以内配点20点との報告
横浜市445分800字以内第1次試験日に実施。原稿用紙は横32マス×縦25行との報告
秋田県450分600字以内—
和歌山県4—800字程度論文題は小学校・中学校・中高共通・高等学校で共通との報告
佐賀県360分800字—
山梨県350分800字以内午前・午後の2題。小論文の前に適性検査を実施したとの報告
浜松市350分—「学校教育に関するレポート」形式。レポート用紙に記入、色ペン不可・図表は使用可との報告
三重県3—250字以内テーマ(課題)が3つ出たとの報告
富山県250分700〜800字横書きとの報告
徳島県280分800字以内第1次審査で実施。題は書かずに1行目から本文を書き始めるとの報告
京都市240分600字—
静岡県260分600〜800字第2次試験で実施。原稿用紙2枚との報告
福井県2—800字程度—

※このほか、名古屋市・大阪府・神戸市・岡山市・島根県・川崎市・熊本市・山形県・さいたま市から各1件の報告をいただいています(合計129件)。値はすべて受験者の報告に基づくもので、受験年度・受験区分によって異なる場合があります。最終的にはご自身の受験する年度の実施要項で確認してください。

この表から言えること

  • いちばん多いのは「60分・800字」前後。ステップ1でお話しした「800字なら720字を超える」練習は、多くの自治体でそのまま使えます
  • ただし40分600字(京都市)から90分1,200字(茨城県・特別支援)まで、幅はかなり広いです。全国の平均で練習しても本番では合いません。ご自身の自治体の条件で時間を計って書くのが、いちばん確実です
  • 「小論文」という名前でないケースもあります。栃木県は作文、浜松市は学校教育に関するレポートという呼び方で報告が届いています。科目名にとらわれず、要項の中身を読んでください
  • 第1次試験で実施される自治体(神奈川県・愛知県・横浜市・徳島県など)と、第2次試験で実施される自治体(静岡県など)があります。一次で実施して二次で得点化するというパターンもあるので、要項の配点表まで確認しておきましょう

課題文型でいちばん差がつく一文

課題文(文章)を読ませるタイプの設問には、しばしば「筆者の考えをあなたはどう捉えますか」という一文が入っています。わざわざこの一文が入っているのには理由があるのですが、答案の大半は「筆者はこう言っている」という要約で終わってしまうんです。正直に言うと、最初からここを書けている人を私はほとんど見たことがありません。筆者の要約が正確で、目指す教員像も立派に書けているのに、「あなたはどう捉えるか」だけが抜けている——そんな答案が本当に多い。だからこそ、要約のあとに「私はこの考えを〜と捉える」と自分の立場を一文で言い切り、その捉え方を自分の経験で裏づけ、そこから目指す教員像を導く——ここまで書けた瞬間に、評価は跳ねます。愛知県の小論文はこの課題文型が定期的に出るので、愛知県の小論文記事で、この一文への答え方を4ステップで詳しく解説しています。愛知県以外の課題文型の自治体を受ける方にも、そのまま使える考え方です。

要約は「筆者の話」。捉え方は「あなたの話」。設問はあなたの話を聞きたいから、その一文を入れているのです。ここを書けるだけで、答案の見え方が変わりますよ!

自治体別の小論文|実録つきの記事はこちら

小論文は、字数も時間も出題の型も、自治体でまったく違います。受験者報告がまとまって届いている自治体については実録つきの自治体別記事を用意していますので、受験先があればあわせてどうぞ。

  • 埼玉県の小論文|報告19件と全国で最多。60分・800字程度で、原稿用紙は900字分という報告が届いています
  • 東京都の小論文|70分・1,050字。(1)であなたの考え、(2)でその考えを踏まえた取り組みを書かせる2問構成の報告があります
  • 神奈川県の小論文|600字以上825字以下という独特の字数指定。第1次試験で書き、第2次試験で得点化されるという報告です
  • 栃木県の小論文|科目名は「作文」。50分・600字以上1,000字以内で、県の教育振興基本計画から出題された報告があります
  • 山口県の小論文|50分・800字以内。養護教諭の受験者からの報告が多く集まっています

よくある質問

Q. 対策の時間がまったくありません。何から手をつければいいですか?

ステップ4の「OK例文を見る」からで大丈夫です。市販の合格例文集などを読んで「こういう文章を書けばいいんだ」という合格イメージを持ってください。ただし丸ごと真似するのではなく、自分らしい工夫を加えて仕上げること。ステップ5までできなくても、ステップ4で止まっている人でも合格されています。

Q. 構想メモに何分かけるのが正解ですか?

正解は人によって違います。目安は制限時間60分に対して構想メモ15分程度(全体の約4分の1)。私自身は構想20分・執筆40分が合っています。大事なのは目安どおりにやることではなく、「これくらいの構想メモを作れば、残り時間で字数を超えて書き切れる」という感覚を練習でつかんでおくことです。その感覚があれば、本番で周りが先に書き始めても焦りません。

Q. 字数が足りませんでした。もうダメでしょうか?

自治体によって採点方針は異なるので断定はできません。ただ、かつて人事採用に関わったことのある人から、字数を満たしていない答案は読まれずにスルーされている場合があると聞いたことがあります。次に書くときは、内容よりもまず指定字数の8〜9割を時間内に超えることを最優先にしてください。

Q. 現場経験がないと、具体例が書けません

教育実習、ボランティア、学習支援、部活動の指導補助、アルバイトで子どもと関わった経験——どれも立派な具体例になります。大事なのは経験の華やかさではなく、その経験から何を考え、教員としてどう生かすのかです。ステップ3でお話ししたように、テーマごとに「この具体例を使う」と先に決めて書き出しておけば、本番で筆が止まりません。

Q. 教育に対する問題意識を書きたいのですが、批判になってしまいます

学校教育そのものへの批判はNGだと考えて書いてください。採用する側から見れば、「それならよそでやればいいのでは」となってしまいます。問題意識を書きたいときは、批判ではなく自分が理想とする状態を言語化する。そして、なぜその取り組みが理想の状態につながるのか、理由や根拠を丁寧に説明する。そうすれば採点者も十分に納得してくれます。

Q. 面接対策と小論文対策、どちらを優先すべきですか?

分けて考える必要はありません。小論文は書く面接ですから、面接で問われるテーマは小論文でも問われますし、その逆も同じです。面接ノートに「テーマ・自分の考え・理由や根拠・具体的な取り組み・自分の経験」を書き出しておけば、その1つの作業が両方の質を担保してくれます。

まとめ|ゴールと手段が分かれば、小論文は伸びます

  1. 小論文は書く面接。読むのも作るのも人であることを忘れない
  2. 対策は過去問5年分 → 前提知識 → 経験と具体例 → OK例文 → 構想メモの量産の5ステップ
  3. 合格する小論文は出題者の意図を汲む/論点がずれない/分かりやすい/オリジナリティがある/誰も批判しない
  4. 型は三段論法(序論2割・本論7割・結論1割)+本論をPREP法で2本立て
  5. 書き始める前に課題文の要求をA・B・Cで見える化し、構想メモで枠組みを作る
  6. 字数は指定の8〜9割を時間内に超える。ここは内容より先に確保する

小論文でいちばん多い失敗は、じつは「文章が下手なこと」ではありません。聞かれていることに答えていないことと、書いている途中で軸足がずれてしまうことです。逆に言えば、そこさえ押さえれば、内容面で「まさしくその通り」と面接官に思わせる小論文は書けます。

そして、学んだことを行動に起こす人は25%、継続する人は5%、何もしない人が70%だと言われています。試験本番までは「もうこれ以上できない」というくらい書いて、読み返して、人に読んでもらってください。当日は「これだけやったんだから何でも来い」と肩の力を抜いて臨めるように。皆さんが自分の言葉で勝負して合格を勝ち取れるように、応援しています!

あなたの小論文の報告が、この記事を育てます

この記事の資料編は、全国の受験者の皆さんからいただいた報告だけでできています。受験された方は、出されたテーマ・字数・試験時間・実施時期(一次か二次か)・原稿用紙の様式を教えていただけると、来年この記事を読む誰かを救えます。受験報告フォームから、どうか教えてください。

あわせて見たい小論文の動画

\登録無料/ 小論文対策をもっと深く

この記事のような実際の受験者情報をもとにした教採対策を、メルマガ&LINEでさらに詳しくお届けしています! いま登録すると、メルマガ・セミナー・過去問を含む豪華11大特典をプレゼント中です。

  • 【多数の合格者が愛読】教採メルマガ
  • 一発合格を勝ち取る極意セミナー
  • 【6ヶ月で合格する】ロードマップセミナー
  • 【厳選】面接質問TOP50
  • 【早期登録者限定】シークレット特典
  • あなたに必要な対策診断
  • 教採に受かる人の15の習慣
  • 【無料版】教員採用試験必勝ノート
  • 【全国版】集団討論過去問
  • 【全国版】小論文テーマ集 ←この記事の対策に◎
  • 【全国版】場面指導テーマ集

「メルマガ登録」&「LINE友だち追加」ですぐに受け取れます

YouTubeでも教採対策を発信しています! ■金井志津乃のYouTubeチャンネル

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次