こんにちは、金井志津乃です!

神戸市の二次って「個人面接」としか書いていないのに、模擬授業も場面指導もあるんですよね? ひとつの面接で全部やるって、いったいどういう流れなんでしょうか……。

そこが神戸市のいちばんの特徴です! 実施要項では第2次選考は「個人面接試験(模擬授業・場面指導・面接官からの質疑応答等)」と書かれていて、受験者の報告では、個人面接の中で模擬授業・場面指導・質疑応答が行われているんです。だから「面接対策」と「模擬授業対策」を別々にやると間に合いません。
この記事では、神戸市立学校園教員採用選考試験第2次選考の個人面接について、実際に受験した方からご提供いただいた「生の質問」をもとに、内容・流れ・傾向と対策をまとめます。
この記事の根拠
- 令和6年度〜7年度採用(2023・2024年夏実施)の受験者3名の実録を、個人特定につながる箇所は省略・一般化して収録(すべて無料で読めます)
- 過去5年分(令和4年度〜8年度採用=2021〜2025年夏実施)の神戸市分を独自に集計・分析——全国と比べて「神戸市で何が多いか」がデータで分かります
- 日程・形式・配点・評価の観点・提出物は2027年度(令和9年度採用)実施要項と照合済み
- 執筆:金井志津乃(高校地歴の教員採用試験に新卒合格・高校教員として6年半勤務・教採スクール「教員の学校」運営・YouTubeチャンネル登録者1.7万人・大学講演・教採専門誌「教員養成セミナー」への執筆経験)
受験者3名という数字は、正直にお伝えします。だからこそ、実録は個人特定につながる箇所を省略・一般化して掲載し、足りない部分は公刊過去問5年分の傾向と、実施要項という一次資料で埋めました。
電子申請:4月8日(水)10時〜5月10日(日)23時59分
適性検査(WEB受検・全出願者必須):6月5日(金)〜6月12日(金)
第1次選考 筆記試験:6月13日(土)/教職・一般教養の結果発表:6月19日(金)14時
第1次選考 集団面接試験:6月26日(金)〜27日(土)のうち指定する1日(神戸市総合教育センター)。大学3年生等早期チャレンジ選考は8月12日(水)〜18日(火)に実施予定
第1次選考 結果発表:7月中旬
第2次選考 実技試験:7月21日(火)〜8月8日(土)のうち1日
第2次選考 個人面接試験:7月27日(月)〜8月8日(土)のうち1日(神戸市立摩耶兵庫高等学校)
最終結果発表:2026年9月中旬(採用ホームページに14時掲載)
出典:2027年度(2026年度実施)神戸市立学校園教員採用選考試験 実施要項。
適性検査を期間内に受けないと、その後の選考を受ける資格を失います(配点はありませんが、面接時の資料になります)。※2028年度採用の日程は、実施要項の公開後に更新します。
この記事は各自治体の実施要項等をもとに記載しています。ただし、日程や制度の変更、こちらの見落としがないとは言い切れません。最後は必ず、各自治体の実施要項をご自身でご確認ください。
神戸市の選考|30秒でわかる基本情報
| 第2次選考の科目 | 個人面接試験(模擬授業・場面指導・面接官からの質疑応答等)+ 対象教科のみ実技試験(実施要項の表記そのまま) |
| 個人面接の配点 | 実技なし(小学校・栄養教諭・実技対象教科でない特別支援学校など)=面接300点満点/実技あり(幼稚園・小学校英語コース・中高の音楽美術保体家庭英語・中技術・養護)=面接240点+実技60点。ただし、離職者を対象とした特別選考、および障害者特別選考で実技免除となる場合は、面接300点です |
| 流れ・時間 | 受験者報告と公刊過去問の形式メモでは約30〜40分。模擬授業3分前後 → 場面指導3〜5分 → 質疑応答、をひと続きで実施(実施要項に時間の明記はありません)。 |
| 面接官 | 報告では4〜5人。女性・男性が混在し、担当を交代しながら質問。模擬授業では面接官が生徒役を務めた報告あり。 |
| 模擬授業 | 指導略案を事前に作成し、当日「模擬授業用指導略案4部」を受付で提出(実施要項)。略案の中から実演箇所を指定される報告あり。 |
| 場面指導 | テーマの短冊を渡され1分構想 → 2分程度のロールプレイ → 「何に気をつけたか」を質問(報告)。実施要項Q&Aにも「面接官の指示にしたがって役割を演じる」と説明あり。 |
| 提出物 | 教員免許状(原本提示+写し。取得見込みの方は不要)、面接資料(様式は1次結果発表ごろに公開)、模擬授業用指導略案4部、在学証明書または卒業証明書、加点の証明書類。社会人経験者区分・現職教員区分・他自治体等正規教員経験者区分は、在職・勤務証明書(様式指定)も必要 |
| 第1次選考の面接 | 集団面接(複数の受験者を1組)。専門教科と合わせて240点満点(一般区分は専門120+集団面接120)。 |
| 小論文 | 一般の受験者にはありません。臨時的任用教員継続勤務者区分だけ、第1次選考の筆記試験時に80分・60点で実施(くわしくはこちら)。 |
| 加点 | 第2次選考の合計点(300点満点)に加点・上限40点。複数免許15点/小学校免許10点/特支免許10点/情報免許10点/英語資格10点 ほか(一覧はこちら)。 |
神戸市対策で押さえたいポイントは、「模擬授業・場面指導・面接は、同じ面接官が続けて見ている」という報告があることです。模擬授業のあと「なぜそのテーマを選んだのか」と聞かれ、場面指導のあと「何に気をつけたか」と聞かれる——実演とその振り返りがセットで見られるつもりで準備してください。
| ブロック | 報告されている進み方 | 対策の軸 |
|---|---|---|
| 模擬授業 | 事前提出の指導略案から実演箇所を指定 → 板書などの準備1分 → 2〜3分の実演(面接官1人が生徒役) | 略案は「どこを切り取られても実演できる」ように作るのがおすすめ。子どもとやりとりする場面を入れておくとよい。 |
| 場面指導 | テーマの短冊 → 1分構想 → 2分程度のロールプレイ → 「何に気をつけたか」 | 保護者対応の型を最優先で。実演後に自分の指導を言語化するところまで練習。 |
| 質疑応答 | 模擬授業の振り返り → エントリーシートの深掘り → 志望動機・教育観・ストレス耐性 → 校種・勤務条件の確認 | エントリーシートの全項目に「深掘りツリー」を用意する |

まずは入室から退室までの流れを、映像で一度つかんでおきましょう。イメージができているだけで、当日の緊張がまったく違いますよ!
神戸市と兵庫県は「まったく別の試験」です
神戸市立の学校園の教員は、神戸市教育委員会が独自に採用選考を実施しています。兵庫県の実施要項も、対象を「兵庫県内にある公立小学校・中学校…(神戸市立学校を除く)」と明記しています。日程・科目・配点のすべてが違うので、数字や質問を混ぜて考えないでください。
| 神戸市 | 兵庫県 | |
|---|---|---|
| 第1次の面接 | 集団面接(6月下旬) | 集団面接(約20分・100点) |
| 第2次の面接 | 個人面接1本の中に模擬授業・場面指導(実技ありは面接240点+実技60点、実技なしは面接300点。離職者特別選考・障害者特別選考で実技免除の場合も面接300点) | 模擬授業(約15分・120点)と個人面接(約25分・180点)が別科目 |
| 最終合否 | 第2次選考は合計300点満点(加点は上限40点)。最終合否の判定方法(第1次の成績の扱いなど)は要項に記載なし | 第1次の成績に関わらず第2次の成績のみで判定 |
| 結果発表 | 2026年9月中旬 | 2026年9月中旬 |
■ 兵庫県の個人面接|受験者15名の実録と5年間の出題傾向(模擬授業→そのまま25分の個人面接)
神戸市の倍率|2027年度採用は志願2,303人・正規募集約410人
神戸市は2つの倍率を公表しています。
①正規倍率=大学3年生等早期チャレンジ選考を除いた志願者数 ÷ 正規募集人員(志願状況で公表)
②実質倍率=受験者数 ÷ 正規合格者数(結果報告で公表。任期付合格者を含めた倍率も併記)
この記事では、どちらの数字かを毎回明記します。
2027年度採用(令和9年度採用)の志願者は総計2,303人(2026年度採用の志願状況比で+93人)。うち大学3年生等早期チャレンジ選考が374人で、早期チャレンジ選考を除く志願者は1,929人です。正規の募集人員は約410人、任期付教員は約140人で、全体の正規倍率は4.7倍(2026年度採用は4.4倍)でした。
| 校種 | 正規募集 | 任期付募集 | 志願者(早期を除く) | 正規倍率 |
|---|---|---|---|---|
| 小学校(英語コース含む) | 約160人 | 約80人 | 766人 | 4.8倍 |
| 中学校・高等学校 | 約160人 | 約40人 | 816人 | 5.1倍 |
| 特別支援学校 | 約60人 | 約15人 | 101人 | 1.7倍 |
| 養護教諭 | 約15人 | 数名 | 166人 | 11.1倍 |
| 幼稚園・栄養教諭 | 若干名・数名 | 若干名 | 49人・31人 | — |
| 合計 | 約410人 | 約140人 | 1,929人 | 4.7倍 |
※正規倍率=大学3年生等早期チャレンジ選考を除いた志願者数÷正規募集人員。
出典:神戸市教育委員会「2027年度神戸市教員採用選考志願状況」
【参考】2027年度採用 第1次選考の結果(2026年7月15日公表の面接日程より)
神戸市は2026年7月15日に「第2次選考個人面接試験日程」を公表しました。ここに載っている受験番号を当ブログで数えたところ、第1次選考合格者は651人、第1次選考免除者は472人——あわせて1,123人が第2次選考の個人面接に進んだことになります(7月15日時点の一覧の集計です。教育委員会が後日公表した確定値は、第1次選考合格648人・免除464人の計1,112人です)。
| 校種 | 1次選考合格者 | 1次選考免除者 | 二次に進んだ人数 |
|---|---|---|---|
| 小学校教諭(英語コース含む) | 274人 | 271人 | 545人 |
| 中学校・高等学校教諭(中技術・高工業商業含む) | 275人 | 148人 | 423人 |
| 特別支援学校教諭 | 57人 | 23人 | 80人 |
| 幼稚園教諭 | 15人 | 12人 | 27人 |
| 養護教諭 | 20人 | 16人 | 36人 |
| 栄養教諭 | 10人 | 2人 | 12人 |
| 合計 | 651人 | 472人 | 1,123人 |
※当ブログが受験番号一覧から集計した人数です(教育委員会が「1次合格者数」として公表した数値ではありません)。1次選考免除者には、現職教員区分・任期付・補欠合格者区分・大学等推薦区分第Ⅰ区分合格者・第Ⅰ区分合格者区分・離職者を対象とした特別選考が含まれます。
出典:神戸市教育委員会「2027年度神戸市立学校園教員採用選考試験 第2次選考個人面接試験日程」(2026年7月15日)

注目してほしいのは「7月15日時点の集計では、二次に進んだ1,123人のうち、472人は第1次選考を受けていない」ということ。神戸市は免除ルートが厚い自治体です。逆に言えば、二次の個人面接は、多くの受験者が通る関門——だからこの記事の内容は、合否に大きく関わると考えられます。
5年間の推移、教科別の数字、免除ルートの実態は、専用記事にまとめています。
■ 神戸市の倍率|2027年度採用の志願状況と6年間の推移(校種別・教科別)
■ 神戸市の特別選考と一次免除ルート|大学3年生等早期チャレンジ・大学等推薦・現職教員・臨時的任用教員・加点制度
① 模擬授業|指導略案は「事前に作る」。当日は4部提出
神戸市の模擬授業で押さえたいのは、実施要項に「模擬授業用指導略案4部」の提出が書かれており、自分で作った指導略案を持ち込む形になるということです。実施要項の「必要提出書類」に、「模擬授業用指導略案4部」とはっきり書かれています(令和9年度採用の要項では、面接資料の様式は第1次選考合格発表ごろに採用ホームページで公開予定)。
受験者の報告では、実際の進み方はこうでした。
- 事前提出の指導略案を見ながら、面接官から「生徒と関わりが多いところはありますか?」と聞かれる
- 自分で実演する場面を指定する
- 1分間の準備(板書)
- 2分間の実演。生徒役は1名(面接官が務める)。
- 実演のあと、質疑応答へ(別の年度の受験者からは「事前に作成した指導案に則り3分ほどの模擬授業」という報告)
そして、実演の直後に飛んでくるのがこの質問です。
- 模擬授業のテーマを選んだ理由を教えてください。
- 深い学びをするにあたって、模擬授業でやったもの以外に、普段やることはありますか。

「生徒と関わりが多いところ」を自分で指定させる——この報告から、子どもとのやりとりが見られやすい形式だったと考えられます。知識を説明する場面ではなく、子どもとやりとりする場面を用意しておいてください。私が合格者を見ていて共通するのは、①子どもが見える(リアルな反応や疑問を想定できている)②意図が見える(発問や立ち位置に理由がある)③その人らしさが光る、の3つです。
「準備1分・実演2分」(報告の一例で、3分程度という報告もあります)という短さは、裏を返せば選んだ場面を2分で実演する準備が必要ということです。落ちる模擬授業と受かる模擬授業を実演で比べたこちらの動画で、導入の作り方を確認してください。
② 場面指導|「短冊で1分・実演2分・そのあと振り返り」
神戸市の場面指導は、実施要項の「よくある質問」にこう説明されています。「ある具体的な状況を想定した場面を受験者に示し、面接官の指示にしたがって、教員としてその状況にどのように対応するかを考えて役割を演じていただきます」。受験者の報告でも、進み方は同じでした(場面指導の報告は1件です)。
- テーマが書かれた短冊を渡される
- 1分間考える
- 2分間のロールプレイ(面接官が相手役)
- 終了後、「何に気をつけましたか」と質問される
実際に出題されたテーマ(受験者報告)はこちらです。
- 【中高】保護者(母親)から「全く生徒がついていけていない。個別指導をしてほしい」と言われた。その母親に対応しなさい。→ 何に気をつけましたか。
公刊過去問5年分の神戸市の場面指導を集計すると、神戸市の場面指導には、偏りがうかがえます(件数が少ないため、傾向の目安です)。「保護者に電話をする/保護者に対応する」場面が複数回出ているのです。全国平均と比べても、神戸市は保護者対応の質問が多めで、実録・公刊の両方で「相手役が保護者」という設定が目立ちます。もうひとつ目立つのは「活動に参加したがらない子ども」への対応で、教室・プール・行事といった日常場面から出されています。

生徒対応の場面指導では、①子どものメンツを守りながら問題を止める ②事実確認を徹底する ③背景の理解と今後の対応の理解、の3点を外さないことが大切だと私は考えています。事実確認は、保護者対応でもとくに重要です。神戸市の受験報告には、実演後に「何に気をつけましたか」と聞かれた例があります。実演した自分をもう一度自分で説明できるところまでが試験です。
③ エントリーシートの深掘り|「挫折経験」を深掘りされた報告
神戸市は、全出願者が出願時にエントリーシートを提出します(実施要項の「出願区分別 提出書類」)。受験者報告には、個人面接でエントリーシートに沿って質問された例があります。受験者の報告では、実際に以下のような質問がありました。
- (エントリーシートより)挫折経験について教えてください。→ その原因は何ですか。→(会話の詳細を細かく確認される)。
- 誰からクレームを受けましたか。→ 周りに相談しましたか。
- 民間企業で学んだことを、今どのように活かしていますか。
- 特別支援学校教諭の免許を取得した理由は何ですか。
- 社会人経験を通してどんな力がつきましたか。それを神戸市にどう活かせますか。→(言い直しを求められて)形式張らなくていいので、本音をください。
公刊過去問でも、神戸市は「エントリーシート記載の挫折体験について」「エントリーシートの失敗談を見て、どのように克服したか」という質問が複数年度にわたって記録されています。神戸市では「うまくいかなかった話」を掘られた報告が複数あります。

挫折・失敗を書くときのコツは、「原因の分析」と「その後どうしたか」をセットで書くこと。神戸市の受験報告には、「その原因は?」「周りに相談しましたか?」と深掘りされた例があります。書く段階で答えを用意しておけば、当日は落ち着いて話せますよ。
■ 神戸市のエントリーシートの書き方|面接で深掘りされる欄を実録から逆算
④ 志望動機・教育観・ストレス耐性
受験者の報告と公刊過去問の両方で、神戸市の面接で確認されているのがこの3つのテーマです。
- いつ教員を志そうと思いましたか。/自分の過去(中学・高校時代や大学)について教えてください。(深掘りあり)
- ストレスの対処法を教えてください。(受験者報告。公刊でも「ストレスには耐えられるか→その理由→発散方法は」という3段の深掘りが記録されています)
- 苦手なタイプの保護者とは、どう関わりますか。
- 新しい環境ですが、不安はありますか。
- 高校希望ですが、中学校になっても大丈夫ですか。/定時制もありますが大丈夫ですか。
- 併願先の結果はいつ出ましたか。/不合格になったら来年はどうしますか。(「本市は講師もありますが」と添えられた報告あり)
公刊過去問5年分を集計すると、神戸市の傾向は次のように表れています。
| テーマ | 全国と比べた傾向(当ブログの公刊過去問集計) |
|---|---|
| 保護者対応 | ↑ 多め |
| ストレス・メンタル | ↑ 多め |
| 志望動機 | → 同じくらい |
| 自己PR・長所短所 | ↓ 少なめ |
| 授業づくり | ↓ 少なめ |
| 体罰・服務・不祥事 | ↓ 確認できた範囲では見られない |
| いじめ | ↓ 確認できた範囲では見られない |
| 追質問チェーン(深掘り) | ↑ 多め |
※当ブログが市販の全国版過去問集5年分(令和4年度〜8年度採用・神戸市分)を独自に集計した傾向の目安です。

「服務・不祥事」「いじめ」は、確認できた範囲ではほとんど見られません。一方で、保護者対応とストレス耐性は、面接でも場面指導でも質問された報告が目立ちます。「この人は、しんどい保護者対応が続いても折れずに続けられるか」——ここを見られていると思って準備してください。
⑤ 第1次選考の集団面接|令和9年度採用は「集団面接」形式(過年度は討論形式の例も)
ここは誤解が多いところなので、はっきり書きます。令和9年度採用の神戸市の第1次選考にあるのは集団面接です(過年度には討論形式の例もあります)。実施要項にも「面接は複数の受験者を1組として行う集団面接形式です」と明記されています。市販の過去問集では「集団討論」の見出しで載っていることがあります。令和9年度採用の実施要項は集団面接としていますが、公刊過去問集の令和4年度採用分には、集団面接の見出しの中に討論形式の実施例も収録されています。令和9年度採用の要項と過年度の形式は分けて確認してください。
| 日程・会場 | 2026年6月26日(金)〜27日(土)のうち1日/神戸市総合教育センター ※大学3年生等早期チャレンジ選考は8月12日(水)〜18日(火)に実施予定 |
| 形式 | 公刊過去問の形式メモでは面接官2人・受験者6〜7人・30分が最頻出 |
| 配点 | 一般区分は120点(専門教科120点と合わせて240点満点)。筆記が免除される区分では集団面接が240点=満点すべてになることも。 |
| 進み方 | 共通テーマに1人ずつ順番に答える → 「他の受験者の意見でよかったところ」を挙手制で → 面接官が思いついた点をその場で追加質問、という流れの報告あり |
| 教職・一般教養 | 点数は第1次選考の合否判定に使いません。一定の点数を取った人だけが集団面接に進みます(基準は、一般選考受験者の概ね8〜9割が受験できる点数に設定する予定とされています)。 |
公刊過去問に記録されている集団面接の問いは、討論形式だった令和4年度採用分を除くと、「一人ひとりの人柄が出る問い」が中心です。教員に必要な資質、これからの子どもに必要な力、といった王道の問いに加えて、神戸市ならではの問い(神戸で一番好きなところ・神戸市の研修で受けてみたいもの)や、場の空気をやわらげる問い(趣味・面接が終わったらどこへ行くか)が混ざる年があります。また、令和8年度採用では「神戸市があなたを採用すると得なポイントを簡潔に」という締めの問いも記録されています。

集団面接は、一人あたりの持ち時間が短いぶん「他の人の意見を受けて、自分の考えを足せるか」が見られていると考えられます。神戸市では、その形式(他の受験者の意見のよかった点を述べさせる)が使われたという報告があります。個人面接の準備を深くやっておけば、集団面接にも生かしやすくなりますよ。
⑥ 実技試験|対象教科は60点分。英語は「英会話+英作文」
第2次選考の実技試験は、実施要項に内容と実施候補日まで書かれています。配点は60点(面接240点と合わせて300点満点)です。
| 校種・教科 | 試験概要(実施要項より) |
|---|---|
| 幼稚園 | ピアノ、表現、運動遊び、実際指導の一場面 |
| 小学校 英語コース | 英語による質疑応答、授業場面のロールプレイ |
| 中高 音楽 | 移調の筆記問題、ピアノ、アルトリコーダー、歌唱 |
| 中高 美術 | 着彩デッサン |
| 中高 保健体育 | 器械運動、陸上競技、球技ゴール型バスケットボール |
| 中学校 技術 | 木材加工、電気・電子部品組立、プログラミング |
| 中高 家庭 | 裁縫 |
| 中高 英語 | 英語による質疑応答・授業場面のロールプレイ、英作文 |
| 養護 | 保健に関する指導および救急処置 |
※特別支援学校の受験者は、所有または取得見込みの基礎免許状が上記の対象教科の場合のみ、その教科の内容で実技試験があります。実技試験の対象者が有効に受験できなかった場合、合否判定の対象外になります。
中高英語の実技について、受験者からはこんな報告が届いています。
- 入退室はすべて英語。ALTと会話するときに留意する点は何か/英語を学ぶ意味とは何か、といった質問に英語で答える。
- 用意された写真を使って、授業の冒頭場面のロールプレイ
- 英作文:パフォーマンス評価において留意すべき点を、理由を添えて書く(報告では「80字以上」と記載。単位は公式問題で未確認)(制限時間10分)
なお、実施要項の「よくある質問」には「実技試験の実施内容について、過去に実施したものはホームページ上で公開しています」、また「筆記試験(適性検査を除く)については本市のホームページで公開しています」と書かれています。出願前に必ず一度、採用ホームページを見ておいてください。
【資料編】受験者3名の実録を収録
ここからは、受験者の報告を年度別・校種別に整理して収録します。個人が特定される経歴・居住地・固有のエピソードに関する質問は、省略または一般化しています。
令和7年度採用(2024年夏実施・神戸市の表記では2025年度採用)|1名の実録
中学校・高等学校(英語)
- 【個人面接】自分の過去(中学・高校時代や大学)について教えてください。(深掘りあり)/ストレスの対処法を教えてください。/いつ教員を志そうと思いましたか。 ※報告の原文末尾に「など」とあり、記載以外にも質問があったとのことです。
- 【模擬授業】事前に作成した指導案に則り、3分ほどの模擬授業。
- 【実技・英語】英会話。入退室はすべて英語。ALTと会話するときに留意する点/英語を学ぶ意味とは、などの質問。用意された写真を用いて授業の冒頭場面のロールプレイ。
- 【実技・英作文】パフォーマンス評価において留意すべき点を、理由を添えて80字以上で書きなさい。(制限時間10分)
令和6年度採用(2023年夏実施・神戸市の表記では2024年度採用)|2名の実録
中学校・高等学校(受験者A)
- 【模擬授業】事前提出の指導略案から、生徒と関わりが多いところを自分で指定し、その場面の授業を行いなさい。(準備=板書1分、実演2分、生徒役1名)
中学校・高等学校(受験者B) ※面接時間は全体で35分ほど。複数の面接官(女性1名、男性2名を含む)が交代で質問。エントリーシートに基づく質問あり。
- 【模擬授業のあと】模擬授業のテーマを選んだ理由を教えてください。/深い学びをするにあたって、模擬授業でやったもの以外に、普段やることはありますか。
- 【職歴について】大学卒業後、社会人経験を挟んだ理由は何ですか。/何年間続けるつもりでしたか。/なぜ辞めたのですか。/個人的な理由以外にありますか。/前職を辞めて教員に就いた理由は何ですか。/その時、他の人の迷惑は考えなかったのですか。/他に教員になった理由はありますか。
- 【通勤・勤務条件】通勤や生活面について、どのように考えていますか。
- 【民間経験の活かし方】民間企業で学んだことを、今どのように活かしていますか。/特別支援学校教諭の免許を取得した理由は何ですか。
- 【保護者対応】苦手なタイプの保護者とは、どう関わりますか。
- 【エントリーシートより】挫折経験について教えてください。→ その原因は何ですか。→(詳しい会話の内容を確認される)/誰からクレームを受けましたか。/周りに相談しましたか。
- 【併願・進路】併願先の結果はいつ出ましたか。/不合格になったら来年はどうしますか。(「本市は講師もありますが」と添えられた)
- 【締めくくり】社会人経験を通してどんな力がついて、神戸市に活かせますか。→(形式張らずに本音で)どんな力を活かせますか。/新しい環境ですが、不安はありますか。/高校希望ですが、中学校になっても大丈夫ですか。/定時制もありますが大丈夫ですか。
- 【場面指導】保護者(母親)から「全く生徒がついていけていない。個別指導をしてほしい」と言われた。その母親に対応しなさい。(短冊で提示・1分構想・2分実演)→ 何に気をつけましたか。
- ※終盤に「気づけば時間も過ぎているので、ここからは端的にお願いします」と言われたという報告がありました。
神戸市の実録は、2026年10月時点で3名分です。2027年度採用の一般選考だけでも受験者は1,756人いる自治体ですが、報告が届いていない年度があります。受験された方の報告が、このページをさらに育てます。受験報告はこちらから(2〜3分・匿名OK・お礼の特典PDFあり)。
傾向と対策|5年分の出題データと実録から見えた7つの傾向
市販の全国版過去問集5年分(令和4年度〜8年度採用・神戸市分)を独自に集計し、実録・実施要項と突き合わせました。そこから見えた神戸市の法則がこちらです。
- 模擬授業は「持ち込み型」。指導略案を事前に作り、当日4部提出する。実演箇所は自分で指定する場面もあるので、子どもとやりとりする場面を仕込んでおくとよい。
- 実演のあとには「振り返り質問」が来たという報告が複数あります。模擬授業なら「テーマを選んだ理由」、場面指導なら「何に気をつけたか」。実演+自己説明までが1セット。
- 場面指導の相手役は「保護者」の例が目立つ。保護者対応の質問は全国と比べて多め。電話・面談の両方の型を用意しておくとよい。
- エントリーシートの「挫折・失敗」を質問された報告がある。原因・相談相手・その後の行動まで、3段の深掘りに耐えられるよう準備する。
- ストレス耐性の質問が全国と比べて多め。「耐えられるか→その理由→発散方法」の3点セットで答えを持っておく。
- 服務・不祥事、いじめの質問は確認できた範囲ではほとんど見られない。その代わり保護者対応・人間関係・勤務条件の確認が厚い。「中学校になっても大丈夫か」「定時制でも大丈夫か」は即答できるように。
- 追質問が重なる割合が全国と比べて高め。想定問答は一問一答ではなく「深掘りツリー」で作る。神戸市の面接で「本音をください」と踏み込まれた報告もあります。
深掘りに強くなるには、面接官が「知りたい順番」を先回りして準備することです。この考え方は大学講演で詳しく解説しました。
- 豊かな人間性にあふれ、子供に寄り添うことができる人——子供に対する深い愛情と思いやりを持ち、いかなる困難にあっても子供の笑顔と成長につながる選択をできる人
- 自律心を備え、多様性を尊重し、協調・協働できる人——常に高い倫理観と規範意識に基づいて行動するとともに、多様な他者との対話やつながりを深め、互いを理解し尊重しながら協調・協働できる人
- 自らの資質・能力向上のため、学び続けることができる人——時代の変化とともに学校教育に求められる役割や課題が多様化するなか、自己研鑽のために努力し続けることができる人
そして、第2次選考の面接には7つの評価の観点が実施要項に明記されています。
- 子供一人一人に愛情をもって関わり、温かく寄り添う感性を持っているか
- いかなる困難にあっても、子供の笑顔と成長につながる行動がとれるか
- 社会人として守るべき法令やルール、マナーを身につけているか
- 組織の一員として、互いを理解し尊重しながら協働する意義を理解しているか
- 良好な人間関係を築くことができるコミュニケーション能力を有しているか
- 教育を取り巻く社会情勢の変化に関心を持っているか
- 教育者としての責任感・使命感を備え、学び続ける向上心があるか
要項が面接試験の評価の観点として示しているのは、この7つです。回答をどれかに着地させる意識を持つと、個人面接全体に一貫性が出やすくなりますよ!
あわせて、第4期神戸市教育振興基本計画(2024〜2028年度)にも目を通しておきましょう。教育ビジョンは「自他を大切に 自ら考え 未来をつくる」、目指す人間像は「心豊かにたくましく生きる人間」。重点の取り組みには「子どもが主役のこれからの学び」「一人ひとりに応じたきめ細かな支援」「安全・安心で過ごしやすい環境づくり」などが並びます。集団面接で「神戸市の研修で受けてみたいものは」と聞かれた報告もあり、神戸市の施策を自分の言葉で語れるかが見られている可能性があります。
また、『生徒指導提要(改訂版)』には現代の教育課題に合わせた生徒指導の在り方が書かれており、場面指導の回答を考えるうえで必読です。
そして、ここまでお伝えした面接対策の「全体像」は、こちらの完全解説動画で体系的にまとめています。個別の質問対策に入る前に、一度この動画で土台を固めるのがおすすめです!
よくある質問
Q. 模擬授業のテーマは自分で決めていいのですか?
A. 実施要項には「模擬授業用指導略案4部」を個人面接会場の受付で提出する、とあります。略案は事前に自分で作って持参する形式です。当日その中から実演箇所を指定される(あるいは自分で指定する)という報告があります。面接資料の様式は第1次選考の合格発表ごろに採用ホームページに掲載される予定なので、必ずその年度の様式を確認してください。
Q. 場面指導は必ずありますか?
A. 実施要項に「個人面接試験概要(模擬授業・場面指導・面接官からの質疑応答等)」と明記されており、よくある質問にも場面指導の説明があります。実施される前提で準備してください。ただし、実演の時間や短冊の有無といった細部は受験者報告にもとづく情報で、要項には書かれていません。
Q. 小論文(論作文)はありますか?
A. 2027年度採用では、臨時的任用教員継続勤務者区分の受験者だけ、第1次選考の筆記試験時に小論文試験(80分・60点)が実施されます。それ以外の区分には、この要項では小論文の記載を確認できません(教員免許状を持たない者を対象とした特別選考などは要項本体に詳細がありません)。数年前には公刊過去問集に「全校種」向けとして収録された小論文があり、当時のテーマの傾向とあわせて別記事にまとめました。
■ 神戸市の小論文(論作文)|誰に課されるのか・過去の出題テーマと書き方
Q. 補欠合格の制度はありますか?
A. あります。第2次選考で不合格となった受験者のうち次点の方が「補欠合格」として通知され、辞退が生じた場合に上位から順に繰り上げ合格となります。有効期限は2027年3月31日まで(一般選考および特別支援学校キャリアチェンジ特別選考の受験者が対象)。さらに、2027年度採用からは「任期付・補欠合格者区分」が新設され、前年度に補欠合格となったが繰り上げにならなかった方のうち、出願時点で神戸市の臨時的任用教員(常勤講師)として勤務している方は、補欠合格時と同一の校種・教科等で受験する場合に限り翌年度の第1次選考が全部免除になります。
Q. 圧迫面接ですか?
A. 3名分の報告を読む限り、雰囲気そのものは穏やかだったとされています。答えに困る話題になったときに面接官が気を遣ってくれた、という記述もありました。ただし、質問を深く掘られたという報告があります。「その原因は?」「周りに相談した?」「形式張らなくていいので本音を」と、用意した答えの奥まで踏み込まれた例です。詰められていると感じないためにも、深掘りされる前提で準備しておきましょう。
深掘りの代表格「もし、今年の教採で落ちたらどうしますか?」への答え方は、実演動画で確認できます。
Q. 神戸市と兵庫県は一緒に受けられますか?
A. 神戸市と兵庫県は別々の教育委員会が実施する、まったく別の選考です。日程が重ならなければ両方に出願できる場合もありますが、併願の可否は両方の実施要項で確認してください。2027年度採用では、神戸市の第1次選考 筆記試験(6月13日・土)と兵庫県の第1次選考 集団面接試験(6月13日・土)が同じ日でした。年度ごとの日程を必ず両方の実施要項で確認してください。なお、神戸市の面接では「併願先の結果はいつ出ましたか」「併願先にだけ受かったらどうしますか」と聞かれた報告があります。併願していること自体は隠さず、神戸市を選ぶ理由を言えるようにしておきましょう。
Q. 結果の開示はできますか?
A. できます。実施要項によると、第1次・第2次いずれも、不合格者(正規合格者以外)には不合格者中の順位が通知されます。さらに試験結果の開示を希望する場合は、結果発表後に個別の開示請求ができます。翌年度に向けて動くなら、請求しておくのがおすすめです。
面接の手応えが気になる方へ
令和9年度採用の神戸市は、実施要項上、個人面接が7月末〜8月上旬、最終発表が9月中旬です。1か月以上、結果を待つことになります。「あの答えでよかったのか」と面接を何度も再生してしまう時期です。面接官の反応の読み方と、手応えがなくても受かる理由はこちらの記事にまとめています。
■ 面接官の合格サイン・不合格サイン|手応えがボロボロでも受かる理由
この記事では、受験者の皆さんから提供いただいた質問と、公刊過去問に基づく傾向を分けて紹介しています。ご協力くださった皆さん、本当にありがとうございます。応援しています!
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